JP2010266398A - 材料試験機 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来から知られている伝達関数補正およびピーク値補正によるサーボ制御では、目標波形により近づけた実振動波形を供試体に与えることができないという問題があった。
【解決手段】イタレーション処理部40Cにおいて周波数領域での駆動信号補正を繰り返して行い、駆動信号補正による結果が予め定めた条件を満たすに至ったものと判定部40Dで判定されたときには、時間領域での駆動信号補正に切り替えてピーク値補正を行うので、実振動波形のピーク値のみならず、波形歪みおよび位相遅れを的確に補正することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、供試体に試験力を繰り返し負荷する材料試験機に関するものである。
従来から、実振動波形と等価な目標波形に逆伝達関数を乗じて生成した駆動信号でアクチュエータを駆動し、供試体に負荷を与えるようにした疲労試験機が知られている(特許文献1)。この種の疲労試験機では、供試体にランダム波形の試験力を負荷し、ランダム波形による供試体の変形量などを検出し、ランダム波形と検出波形との比から伝達関数を算出している。そして、目標波形に逆伝達関数を乗じて駆動信号波形を生成している。
また、供試体に実際に与えられる加振波形を目標波形により近づけるために、駆動系全体の伝達関数を修正する技術も知られている(特許文献2)。
さらに、試験片に負荷される荷重に応じた検出信号をフィードバック制御する疲労試験機において、検出信号の波形と目標値信号の波形との比較結果に基づいてサーボアンプの増幅率およびゼロ点の補正を行うことにより、検出ピーク値の補正を行うことが知られている(特許文献3)。
特開2004−53452号公報 再公表WO97/11344号公報 特開2004−354081号公報
しかしながら、系の伝達関数を補正もしくは修正したとしても、応答波形の各周波数成分に着目して目標波形に合わせるよう制御しているので(すなわち、周波数領域で制御をしているので)、応答信号が非線形となるとき(例えば、供試体の変位量に応じて剛性が変化する場合)には補正制御が収束するとは限らず、且つ、応答波形のピーク値が目標波形のピーク値に一致するとは限らない。
他方、ピーク値を補正する制御方式では、応答波形のピーク値が目標波形のピーク値に一致するよう駆動信号の振幅を増減するので、応答波形の位相遅れおよび波形ひずみを補正することができない。
このように、従来から知られている伝達関数補正およびピーク値補正によるサーボ制御では、目標波形により近づけた実振動波形を供試体に与えることができないという問題があった。
請求項1に記載の材料試験機は、
供試体に試験力を繰り返し負荷するアクチュエータと、前記アクチュエータおよび前記供試体を含む系の伝達関数を同定する伝達関数演算手段と、前記供試体に与える実振動波形に対応した目標波形信号と、前記伝達関数演算手段により同定された伝達関数の逆伝達関数とを乗算することにより、前記アクチュエータに供給する最初の駆動信号d(ω)を生成する初期駆動信号生成手段と、駆動信号di−1(ω)に応答して検出される応答信号を入力し(i=1,2,3,・・・)、周波数ごとの駆動信号成分を補正して駆動信号d(ω)を順次生成するイタレーション手段と、前記駆動信号d(ω)が予め定めた条件を満たすに至ったとき前記イタレーション手段の動作を終了させる判定手段と、前記判定手段により終了判定がなされた後に、時間領域でのピーク値補正を行う時間領域補正手段とを備えている。
このように請求項1に係る材料試験機では、まず周波数領域での駆動信号補正を繰り返して行い、その駆動信号補正による結果(すなわち、イタレーション処理による結果)が予め定めた条件を満たすに至ったときには、時間領域での駆動信号補正に切り替えて駆動信号を補正するので、実振動波形のピーク値のみならず、波形歪みおよび位相遅れを的確に補正することができる。
請求項2に記載の材料試験機では請求項1に記載の材料試験機において、前記伝達関数演算手段は、パワースペクトルが所定の値を有し且つ位相がランダムなPSDランダム波形信号X(ω)を供給し、応答波形信号Y(ω)が得られたとき、T(ω)=(X(ω)X(ω))−1(ω)Y(ω)を演算することにより、前記伝達関数としてT(ω)を算出するので、いわゆるホワイトノイズを用いた伝達関数同定演算を実行することができる。
請求項3に記載の材料試験機では請求項1または2に記載の材料試験機において、前記イタレーション手段は、前記逆伝達関数がT−1(ω)であり、目標波形信号t(ω)とイタレーションi番目の応答波形信号r(ω)との偏差がδ(ω)であり、ある係数がkであるとき、前記駆動信号を順次生成していくイタレーション処理を行う際に補正後の駆動信号d(ω)として、d(ω)=di−1(ω)+T−1(ω)(kδ(ω))を算出するので、既に求めてある逆伝達関数T−1(ω)を用いて周波数領域での駆動信号補正を実行することができる。
請求項4に記載の材料試験機では請求項1ないし3のいずれか一項に記載の材料試験機において、前記判定手段は、イタレーション処理を1回行う度に目標波形値および応答波形値に関する平均自乗誤差を算出し、その平均自乗誤差が減少しなくなった場合には前記イタレーション手段の動作を終了させることとしているので、時間領域での駆動信号制御への移行時期を適格に判定することができる。
請求項5に記載の材料試験機では請求項1ないし4のいずれか一項に記載の材料試験機において、前記時間領域補正手段は、サーボゲイン補正回路およびゼロ点調節回路を含んでいるので、応答波形の最大ピーク値(=アッパーピーク値)および最小ピーク値(=ボトムピーク値)を補正することができる。
本発明による材料試験機によれば、周波数領域での駆動信号補正を繰り返して行い、その駆動信号補正による結果(すなわち、イタレーション処理による結果)が予め定めた条件を満たすに至ったときには、時間領域での駆動信号補正に切り替えて駆動信号を補正するので、実振動波形のピーク値のみならず、波形歪みおよび位相遅れを的確に補正することができる。
本発明を適用した材料試験機の全体構成図である。 制御装置40をより具体的に示したブロック図である。 アクチュエータ12に供給する駆動信号を逐次補正していく手順を示すフローチャートである。 PSDランダム波形と、伝達関数と、応答波形との関係を示した説明図である。 初期ドライブ波形信号を得るための演算過程を示した説明図である。 実施の形態による効果を模式的に例示した説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<実施の形態>
図1は、本発明を適用した材料試験機の全体構成図である。この材料試験機は、試験片TPに試験力を負荷する試験機本体部10と、その制御を行う制御系60とを備えている。
試験機本体部10は、フレーム11により支持されているアクチュエータ12を有する。本実施の形態ではアクチュエータ12として電磁アクチュエータを用いているが、電磁アクチュエータの替わりに油圧アクチュエータを用いる場合には、サーボ弁(図示せず)に駆動信号が入力される。フレーム11には、アクチュエータ12のピストンロッド13Aに連動して変位信号を出力する変位センサ14を取り付けてある。ピストンロッド13Aの下方には上つかみ具38,試験片TP,下つかみ具39,連結ロッド13Bおよび荷重センサ16(例えばロードセル)が設けられ、荷重センサ16は試験力を検出して荷重信号を出力する。
制御系60には、試験片TPに与える実振動波形に対応した目標波形信号を発生する目標波形信号発生部30と、後に詳述するPSD(Power Spectrum Density:パワースペクトル密度)ランダム波形信号発生部32と、図3のフローチャートに示す信号処理手順を実行する制御装置40と、制御装置40からアクチュエータ駆動信号を送出するためのDA変換器42および増幅器44と、荷重センサ16から出力された荷重信号を制御装置40に導入するための荷重アンプ46およびAD変換器48と、変位センサ14から出力された変位信号を制御装置40に導入するための変位アンプ52およびAD変換器54と、が含まれている。
PSDランダム波形信号発生部32から発生されるPSDランダム波形とは、パワースペクトル値が各周波数成分で所定の一定値を有し、且つ各周波数成分における位相がランダムな波形をいう。本実施の形態では、PSDランダム波形のうち、DC成分を除く全周波数帯域で一定のスペクトル値を有するホワイトノイズ(図4参照)を使用する。
図2は、制御装置40をより具体的に示したブロック図である。本図では、本実施の形態に特有な機能を実行するブロックのみを示してある。この制御装置40は、
アクチュエータ12および試験片TPを含む系の伝達関数を同定する伝達関数演算部40Aと、
アクチュエータ12に供給する最初の駆動信号を作成する初期ドライブ波形信号作成部40Bと、
アクチュエータ12に供給する駆動信号を周波数領域で繰り返し補正する(後に詳述する)イタレーション処理部40Cと、
イタレーション処理部40で駆動信号を補正する度に応答信号の各周波数成分に着目した平均自乗誤差(後に詳述する)を算出し、その誤差の推移に基づいて信号切り替え部40Eを制御する判定部40Dと、
時間領域における目標信号ピーク値と応答信号ピーク値との間の偏差がゼロとなるように駆動信号を補正するピーク値補正部40Fと、
サーボアンプを含んだ駆動信号出力部40Gと、
荷重信号および変位信号の一方を応答信号として導入する検出信号選択部40Hと、
を備えている。
PSDランダム波形信号発生部32(図1参照)から発生されるPSDランダム波形信号は、伝達関数演算部40Aおよび駆動信号出力部40Gに入力される。目標波形信号発生部30(図1参照)から発生される目標波形信号は、初期ドライブ波形信号作成部40Bと、イタレーション処理部40Cと、判定部40Dと、ピーク値補正部40Fとに入力される。信号切り替え部40Eは、判定部40Dによる判定結果に応じて、切り替え端JまたはKへの信号経路を選択する。これらの各要素40A〜40Hは、図示しないコントローラの制御により、図3のフローチャートに示す手順に従ってそれぞれの処理を実行する。
図3は、アクチュエータ12に供給する駆動信号を逐次補正していく手順を示すフローチャートである。この図3に示す制御手順に従って、上記の各要素40A〜40Hにおける具体的処理内容を説明していく。なお、ここでは荷重センサ16から出力された荷重信号が検出信号選択部40Hにより選択され、応答信号として処理される過程を説明していくが、変位センサ14から得られた変位信号を用いる場合も同様であるので、説明は省略する。
ステップS1では、アクチュエータ12および試験片TPを含む系の伝達関数を、伝達関数演算部40Aにより同定する。具体的には、PSDランダム波形(ホワイトノイズ)信号を駆動信号出力部40Gからアクチュエータ12に駆動信号として供給し、検出信号選択部40Hから得られた応答信号の波形を検出する。
いま、PSDランダム波形をX(ω)とし、応答波形をY(ω)とし、伝達関数をT(ω)とすると、図4に示した説明図から明らかなように、

Figure 2010266398


となる。ここで、ω=2πfである。従って、

Figure 2010266398


Figure 2010266398

Figure 2010266398
(式2)

と変形することができる。この(式2)において、添え字の*は共役転置行列を表し、指数の−1は逆行列を表している。
上記のX(ω)およびY(ω)はn回分のPSDランダム加振による結果として得られた行列であるので、いま2軸(A,B)を想定すると、次式のようになる。

Figure 2010266398

Figure 2010266398
(式3)

この(式3)において、XおよびYの右下添え字は軸名称および番号(例えばA1は、A軸に対する1番目)を表し、Tの右下添え字は入力軸と応答軸(例えばA−Bは、A軸に対するB軸の応答)を表している。
よって伝達関数T(ω)は、次式で表すことができる。

Figure 2010266398

(式4)
次のステップS2では、初期ドライブ波形信号作成部40Bにより、アクチュエータ12に最初に供給する駆動信号(以下、初期ドライブ波形信号という)d(ω)を生成する。
図5は、この初期ドライブ波形信号を得るための演算過程を示した説明図である。この図5において、DFT(Discrete Fourier Transform)は離散フーリエ変換処理を、iDFT(inverse Discrete Fourier Transform)は逆離散フーリエ変換処理を示している。すなわち、図5の上方は時間領域の信号波形を、図5の下方は周波数領域の信号波形を模式的に示している。
伝達関数T(ω)は上記のステップS1で既に求めてあるので、その逆伝達関数T−1(ω)を利用することにより、初期ドライブ波形信号d(ω)は次式により求められる。

Figure 2010266398

(式5)

この(式5)において、d(ω)およびd(ω)は周波数領域で表したA軸およびB軸の初期ドライブ波形信号であり、t(ω)およびt(ω)はA軸およびB軸の目標波形信号である。
このようにして生成された初期ドライブ波形信号d(ω)は逆離散フーリエ変換されて時間軸信号に変換され、駆動信号出力部40Gを介してアクチュエータ12に供給される。そして、最初の駆動信号により負荷された試験力は、最初の応答信号として検出信号選択部40Hに戻ってくる。最初の応答信号は、イタレーション部40Cを介して判定部40Dに入力され、後に説明する平均自乗誤差(式6参照)が計算される。イタレーション処理部40Cに入力された最初の応答信号については、ステップS4における最初の駆動信号補正処理(すなわち、1番目のイタレーション処理)が行われる。換言すると、ステップS4では最初の応答信号に基づいて、次のドライブ波形信号d(ω)を次式により生成する。

Figure 2010266398


Figure 2010266398
(式6)

この(式6)は上述した2軸の場合におけるi番目のドライブ波形信号を示している。ここで、δは目標波形信号とイタレーションi番目の応答信号との偏差であり、kは補正倍率である。既述の通り、tは目標波形信号であり、T−1(ω)は逆伝達関数である。
(式6)から明らかなように、ドライブ波形信号自体をイタレーション処理(すなわち、繰り返し駆動信号補正)の度に変化させることにより、目標波形信号に含まれていない周波数成分までも補正することができる。例えば目標波信号に重畳した高周波ノイズ等を抑えることが可能である。
イタレーション処理部40から出力されたドライブ波形信号d(ω)は、信号切り替え部40の切り替え端Jを介して駆動信号部40Gに送られ、補正された駆動信号がアクチュエータ12に供給される。その結果として得られた応答信号は、イタレーション部40Cを介して判定部40Dに入力され、次式に示す平均自乗誤差(RMS:Root Mean Square)が計算される。ドライブ波形信号d(ω)の応答信号について、(式7)の計算結果をSとする。

Figure 2010266398

(式7)において、xは目標波形信号に含まれている各周波数成分値、μはxに対応した応答信号の周波数成分値、Nは周波数成分の個数である。
この判定部40Dには、初期ドライブ波形信号d(ω)に対する応答信号も入力されているので、(式7)による計算を行い、その計算結果をSとする。そして、ドライブ波形信号d(ω)の応答信号についての計算結果Sと、この計算結果をSとを比較する。比較の結果がS<Sであれば、イタレーション処理による駆動信号補正が有効であったことになるので、S<Sであることをイタレーション処理部40Cに知らせて2番目以降のイタレーション処理を順次行う。
判定部40Dでの判定処理は、ステップS5,S6,S7に相当する。そして、ステップS6においてS<Si−1でないこと(NO)が判定された場合には、もはやイタレーション処理を継続したとしても応答信号が目標波形信号に近づかないので、周波数領域での駆動信号補正を終了して、ステップS8に制御を移す。このとき信号切り替え部40Eは、K端側に切り替える。
ステップS8では、時間領域における応答信号のピーク値を検出し、ピーク値補正部40Fにより目標波形信号のピーク値と一致するように駆動信号出力部40Gを制御する。より具体的には、駆動信号出力部40Gに内蔵されているサーボ増幅器の増幅率およびゼロ点補正を行う。ここでのピーク値補正は、いわゆるピーク・ボトム(アッパーピーク・ロウアーピーク)補正である。ステップS9では、目標波形信号のピーク値と応答信号のピーク値との差を検出し、その差の絶対値が所定の許容偏差δ内であるか否かを判定する。そして、許容範囲δ内になるまでピーク値補正処理を繰り返し、|目標ピーク値−応答ピーク値|<δとなった時点でこの処理を終了する。
<本実施の形態による作用・効果>
本実施の形態によれば、以下のような作用・効果を奏することができる。
(1)本実施の形態では、供試体に試験力を繰り返して負荷するので、疲労試験などを行うための加振制御に好適である。
(2)アクチュエータ(油圧アクチュエータであればサーボ弁)に最初に供給する初期ドライブ波形信号d(ω)は、周波数領域に変換した目標波形信号t(ω)に逆伝達関数T−1(ω)を乗算することにより求めている。初期ドライブ波形信号d(ω)を時間領域に戻してアクチュエータを駆動した後は、応答信号として得られる荷重信号または変位信号を周波数領域に変換し、各周波数成分毎に着目してドライブ信号を補正するイタレーション処理を行っている。このように、ドライブ波形信号自体をイタレーション処理(すなわち、繰り返し駆動信号補正)する度に変化させることにより、目標波形信号に含まれていない周波数成分までも補正することができる。例えば目標波信号に重畳した高周波ノイズ等を抑えることが可能である。
(3)周波数領域でイタレーション処理を繰り返す段階では、ドライブ波形信号のピーク値(時間領域)については考慮していないが、イタレーション処理を1回行う度に平均自乗誤差を算出し、その平均自乗誤差に改善が見られた場合には更にイタレーション処理を継続して行い、他方、平均自乗誤差に改善が見られない場合(すなわち、平均自乗誤差が減少しなくなった場合)にはイタレーション処理を停止することとしているので、無駄なイタレーション処理を排して、最適な数のイタレーション処理を実行することができる。
(4)周波数領域でドライブ波形信号の補正が終了した後に、時間領域でのピーク値補正を行っているので、応答波形の位相遅れ・波形ひずみのみならず、応答波形のピーク値が目標波形のピーク値に一致するよう駆動信号の振幅を補正することができる。図6は、このことを模式的に例示した図である。
図6(A)は、駆動信号を補正することなくアクチュエータに与えた場合、得られた応答波形と目標波形との関係を例示している。この図(A)から明らかなように、応答波形は目標波形に対して位相が遅れ、且つ振幅も目標波形に届かず、さらに波形自体も歪んでいる。
図6(B)は、周波数領域での補正を行うことなく、応答波形のピーク値が目標波形のピーク値と一致するように、駆動信号の振幅のみを制御した場合である。この場合には、波形のピーク値のみに着目しているので、位相遅れ・波形ひずみは軽減されない。
図6(C)は、応答波形の各周波数成分が目標波形の各周波数成分と一致するように、駆動信号を補正した場合である。すなわち、周波数成分ごとに振幅と位相を調整しているので、波形の歪みは可能な限り軽減されるが、応答波形のピーク値が目標波形のピーク値を超えてしまっている。
図6(D)は、周波数領域での駆動信号を補正した後に、時間領域に戻ってピーク値補正を行った場合である。本図は、図3のステップS4〜S9を実行した結果に相当する。
<その他の変形例>
(1)図2に示した制御装置40は、伝達関数演算部40A,初期ドライブ波形信号作成部40B,イタレーション処理部40C,判定部40D,ピーク値補正部40Fを独立した機能ブロックとして備えているが、一つのコンピュータおよび周辺装置により実施し得ることは勿論である。
(2)図3のフローチャートでは、ステップS6における判定(S<Si−1)が“NO”となったとき直ちにステップS8を実行しているが、制御系のバラツキ等を考慮して、所定の回数だけ“NO”判定が得られたことを条件としてステップS8に移ることも可能である。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上述した実施の形態および変形例に限定されるものではない。
実施の形態と変形例の一つとを組み合わせること、もしくは、実施の形態と変形例の複数とを組み合わせることも可能である。
変形例同士をどのように組み合わせることも可能である。
さらに、本発明の技術的思想の範囲内で考えられる他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
TP 試験片
10 試験機本体部
11 フレーム
12 アクチュエータ
13A ピストンロッド
13B 連結ロッド
14 変位センサ
16 荷重センサ
30 目標波形信号発生部
32 PSDランダム波形信号発生部
38 上つかみ具
39 下つかみ具
40 制御装置
40A 伝達関数演算部
40B 初期ドライブ波形信号作成部
40C イタレーション処理部
40D 判定部
40E 信号切り替え部
40F ピーク値補正部
40G 駆動信号出力部
40H 検出信号選択部
60制御系

Claims (5)

  1. 供試体に試験力を繰り返し負荷するアクチュエータと、
    前記アクチュエータおよび前記供試体を含む系の伝達関数を同定する伝達関数演算手段と、
    前記供試体に与える実振動波形に対応した目標波形信号と、前記伝達関数演算手段により同定された伝達関数の逆伝達関数とを乗算することにより、前記アクチュエータに供給する最初の駆動信号d(ω)を生成する初期駆動信号生成手段と、
    駆動信号di−1(ω)に応答して検出される応答信号を入力し(i=1,2,3,・・・)、周波数ごとの駆動信号成分を補正して駆動信号d(ω)を順次生成するイタレーション手段と、
    前記駆動信号d(ω)が予め定めた条件を満たすに至ったとき前記イタレーション手段の動作を終了させる判定手段と、
    前記判定手段により終了判定がなされた後に、時間領域でのピーク値補正を行う時間領域補正手段とを備えたことを特徴とする材料試験機。
  2. 請求項1に記載の材料試験機において、
    前記伝達関数演算手段は、パワースペクトルが所定の値を有し且つ位相がランダムなPSDランダム波形信号X(ω)を供給し、応答波形信号Y(ω)が得られたとき、T(ω)=(X(ω)X(ω))−1(ω)Y(ω)を演算することにより、前記伝達関数としてT(ω)を算出することを特徴とする材料試験機。
  3. 請求項1または2に記載の材料試験機において、
    前記イタレーション手段は、前記逆伝達関数がT−1(ω)であり、目標波形信号t(ω)とイタレーションi番目の応答波形信号r(ω)との偏差がδ(ω)であり、ある係数がkであるとき、前記駆動信号を順次生成していくイタレーション処理を行う際に補正後の駆動信号d(ω)として、d(ω)=di−1(ω)+T−1(ω)(kδ(ω))を算出することを特徴とする材料試験機。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の材料試験機において、
    前記判定手段は、イタレーション処理を1回行う度に目標波形値および応答波形値に関する平均自乗誤差を算出し、その平均自乗誤差が減少しなくなった場合には前記イタレーション手段の動作を終了させることを特徴とする材料試験機。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の材料試験機において、
    前記時間領域補正手段は、サーボゲイン補正回路およびゼロ点調節回路を含むことを特徴とする材料試験機。
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