JP2010266381A5 - - Google Patents

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Description

この計算法では、粗れた界面を、密度が連続的な多数の薄い平坦な膜の多層構造に置き換えて一つの界面としたモデルと区別がつかず、各界面で透過するX線と反射するX線は全て干渉に寄与しているという前提で計算されている。即ち、その連続密度多層構造界面においては鏡面反射方向以外の方向に散乱散逸するX線や屈折透過方向以外の方向に散乱散逸するX線が存在しないモデルとなっており、表面や界面における凹凸によって散漫散乱X線として非干渉成分となるX線の量による、反射X線の干渉成分と透過X線の干渉成分との和の減少を加味していない。特許文献7が引用している特許文献9の同発明内容を発明者が説明している論文(非特許文献9)においては、多層膜各層内におけるナノ粒子・空孔による密度不均一に伴う散漫散乱を加味しているが、該当多層膜各層の表面・界面が粗さを持つ場合は、非特許文献9で式(1)、式(2)、式(7)として示しているように、表面・界面での凹凸により生じる散漫散乱に伴う、反射X線の干渉成分と透過X線の干渉成分との和の減少を加味していない。
従来の計算法では、多層膜でのX線反射率は、粗さを考慮する際に、表面又は界面でのフレネル反射係数に減衰項をかける事によって計算してきた。この計算方法で求めた反射率は粗さのない表面又は界面を考えた場合の反射率に減衰項をかけて値を小さくしたものであり、表面又は界面での凹凸に対応したものではない。実際に粗さのある表面又は界面では、該表面又は界面において、該表面又は界面の凹凸により散漫散乱として非干渉成分となるX線成分が生じ、反射X線の干渉成分と透過X線の干渉成分とのの減少が起こっているために、鏡面反射方向の反射波強度の入射角に伴う振動振幅が、表面又は界面での凹凸の大きさに対応して小さくなる。本発明は、かかる点に着目してなされたものである。
すなわち、本発明に係るX線反射率法を用いた積層体の層構造解析方法は、基板上に層構造が形成された積層体にX線源からX線を該積層体の表面に対して入射角θで照射する照射工程と、該積層体から前記照射されたX線である入射X線に対して散乱角2θで反射される鏡面反射X線を検出器で検出する検出工程と、この検出された鏡面反射X線の強度の前記入射X線の強度に対する割合であるX線反射率を測定器で測定する測定工程と、前記測定されたX線反射率を解析器で解析する解析工程とを備えたX線反射率法を用いた積層体の層構造解析方法であって、前記解析工程は、前記解析器で、前記積層体に表面粗さ又は界面粗さがある場合に該積層体の表面又は界面において該表面又は界面の凹凸により鏡面反射方向以外の方向にX線が散乱する、散漫散乱に伴う該表面又は界面での反射X線の干渉成分と透過X線の干渉成分とのの減少を加味してX線反射率を解析するものであることを特徴とするものである。なお、前記積層体には、基板上に単層膜、多層膜、密度不均一層などの層構造が形成されたものを含む(以下、同様)。
請求項11記載の発明に係るX線反射率法を用いた積層体の層構造解析装置は、基板上に層構造が形成された積層体にX線を該積層体の表面に対して入射角θで照射するX線源と、該積層体から前記照射されたX線である入射X線に対して散乱角2θで反射される鏡面反射X線を検出する検出器と、この検出された鏡面反射X線の強度の前記入射X線の強度に対する割合であるX線反射率を測定する測定器と、前記測定されたX線反射率を解析する解析器とを備えたX線反射率法を用いた積層体の層構造解析装置であって、前記解析器は、前記積層体に表面粗さ又は界面粗さがある場合に該積層体の表面又は界面において該表面又は界面の凹凸により鏡面反射方向以外の方向にX線が散乱する、散漫散乱に伴う該表面又は界面での反射X線の干渉成分と透過X線の干渉成分とのの減少を加味してX線反射率を解析するものであることを特徴とするものである。
請求項13記載の発明に係る線反射率法を用いた積層体の層構造解析プログラムは、基板上に層構造が形成された積層体にX線源からX線を該積層体の表面に対して入射角θで照射し、該積層体から前記照射されたX線である入射X線に対して散乱角2θで反射される鏡面反射X線を検出器で検出したときに、この検出された鏡面反射X線の強度の前記入射X線の強度に対する割合であるX線反射率を測定する第一の機能と、前記積層体に表面粗さ又は界面粗さがある場合に該積層体の表面又は界面において該表面又は界面の凹凸により鏡面反射方向以外の方向にX線が散乱する、散漫散乱に伴う該表面又は界面での反射X線の干渉成分と透過X線の干渉成分とのの減少を加味してX線反射率を解析する第二の機能とをコンピュータに実現させることを特徴とするものである。
請求項13記載の発明によれば、基板上に層構造が形成された積層体にX線源からX線を該積層体の表面に対して入射角θで照射し、該積層体から前記照射されたX線である入射X線に対して散乱角2θで反射される鏡面反射X線を検出器で検出したときに、この検出された鏡面反射X線の強度の前記入射X線の強度に対する割合であるX線反射率を測定する第一の機能と、前記積層体に表面粗さ又は界面粗さがある場合に該積層体の表面又は界面において該表面又は界面の凹凸により鏡面反射方向以外の方向にX線が散乱する、散漫散乱に伴う該表面又は界面での反射X線の干渉成分と透過X線の干渉成分とのの減少を加味してX線反射率を解析する第二の機能とがコンピュータによって実現されるので、鏡面反射方向の反射波の振幅が小さくなるような解析結果が得られる。これにより、積層体の層構造を正確に解析することができるようになる。
本発明によれば、前記解析器で、前記積層体に表面粗さ又は界面粗さがある場合に該積層体の表面又は界面において該表面又は界面の凹凸により鏡面反射方向以外の方向にX線が散乱する、散漫散乱に伴う該表面又は界面での反射X線の干渉成分と透過X線の干渉成分とのの減少が加味されてX線反射率が解析されるので、鏡面反射方向の反射波強度の入射角に伴う振動振幅が表面又は界面での凹凸の大きさに対応して小さくなる解析結果が得られる。これにより、積層体の層構造を正確に解析することができるようになる。
X線反射率演算部83は、検出データ処理部82で演算された反射X線の強度を用いてX線反射率を計測する計測器としての機能(第一の機能に相当する。)と、試料1に表面粗さ又は界面粗さがある場合にその試料1の表面又は界面において該表面又は界面の凹凸により鏡面反射方向以外の方向にX線が散乱する、散漫散乱に伴う該表面又は界面での反射X線の干渉成分と透過X線の干渉成分との減少を加味して、前記演算されたX線反射率を解析する解析器としての機能(第二の機能に相当する。)とを有するものである。このX線反射率の解析工程において散漫散乱に伴う干渉成分の減少を加味する手法としては、例えば下記(1)〜(6)などが挙げられる。
引き続いて、本発明の特徴をなす表面又は界面の凹凸による散漫散乱に伴う表面又は界面での反射X線の干渉成分と透過X線の干渉成分とのの減少を加味したX線反射率法について詳述する。散漫散乱による干渉成分の減少を加味する手法としては、前記(4)を例にとって説明する。
これを入れて、反射率のマトリックス漸化式を書くと、
Figure 2010266381
であり、反射率の漸化式は、
Figure 2010266381
となる。
そこで、一般に、反射率の漸化式
Figure 2010266381
において、表面粗さや界面粗さがある時のフレネル反射係数r'j,j+1、フレネル透過係数t'j,j+1と,滑らかな表面界面におけるフレネル反射係数rj,j+1、フレネル透過係数tj,j+1との関係を、
Figure 2010266381
のように置く。ここで、Γは粗さがある時のフレネル反射係数の減衰因子であり、Tは粗さがある時のフレネル透過係数の変化因子である。また、Cj,j+1は、界面粗さの表面に平行な方向の相関関数であり界面の凹凸構造の分布を示す関数である。
例えば、透過X線も表面界面の凹凸によって反射X線と同様の減衰があるとしたモデルを考え、散漫散乱に伴う表面又は界面での反射X線の干渉成分と透過X線の干渉成分とのの減少を加味すること、すなわち、反射フレネル反射係数の減衰因子とフレネル透過係数の変化因子とに、Sinha(非特許文献7)が導いた減衰因子を採用すればどのような結果になるかを調べるために、
Figure 2010266381
と置くことで(数19)に従い、本装置10を用いて二層膜について計算をしてみる。なお、この計算を通じて、本発明のX線反射率法を用いた積層体の層構造解析方法の各工程が具現化される。
なお、上記実施形態では、積層体の一例である試料1として、図3に示すように、Si基板上にW膜が形成された二層構造を例示したが、それ以外の基板上に単層膜又は多層膜、密度不均一層などが形成された積層体についても同様に適用できる。また、不純物を注入した平坦な基板についても表面粗さがある場合に、表面の凹凸による散漫散乱に伴う表面での反射X線の干渉成分と透過X線の干渉成分との減少を加味することで同様に適用できる。

Claims (3)

  1. 基板上に層構造が形成された積層体にX線源からX線を該積層体の表面に対して入射角θで照射する照射工程と、
    該積層体から前記照射されたX線である入射X線に対して散乱角2θで反射される鏡面反射X線を検出器で検出する検出工程と、
    この検出された鏡面反射X線の強度の前記入射X線の強度に対する割合であるX線反射率を測定器で測定する測定工程と、
    前記測定されたX線反射率を解析器で解析する解析工程とを備えたX線反射率法を用いた積層体の層構造解析方法であって、
    前記解析工程は、前記解析器で、前記積層体に表面粗さ又は界面粗さがある場合に該積層体の表面又は界面において該表面又は界面の凹凸により鏡面反射方向以外の方向にX線が散乱する、散漫散乱に伴う該表面又は界面での反射X線の干渉成分と透過X線の干渉成分とのの減少を加味してX線反射率を解析するものであることを特徴とするX線反射率法を用いた積層体の層構造解析方法。
  2. 基板上に層構造が形成された積層体にX線を該積層体の表面に対して入射角θで照射するX線源と、
    該積層体から前記照射されたX線である入射X線に対して散乱角2θで反射される鏡面反射X線を検出する検出器と、
    この検出された鏡面反射X線の強度の前記入射X線の強度に対する割合であるX線反射率を測定する測定器と、
    前記測定されたX線反射率を解析する解析器とを備えたX線反射率法を用いた積層体の層構造解析装置であって、
    前記解析器は、前記積層体に表面粗さ又は界面粗さがある場合に該積層体の表面又は界面において該表面又は界面の凹凸により鏡面反射方向以外の方向にX線が散乱する、散漫散乱に伴う該表面又は界面での反射X線の干渉成分と透過X線の干渉成分とのの減少を加味してX線反射率を解析するものであることを特徴とするX線反射率法を用いた積層体の層構造解析装置。
  3. 基板上に層構造が形成された積層体にX線源からX線を該積層体の表面に対して入射角θで照射し、該積層体から前記照射されたX線である入射X線に対して散乱角2θで反射される鏡面反射X線を検出器で検出したときに、この検出された鏡面反射X線の強度の前記入射X線の強度に対する割合であるX線反射率を測定する第一の機能と、
    前記積層体に表面粗さ又は界面粗さがある場合に該積層体の表面又は界面において該表面又は界面の凹凸により鏡面反射方向以外の方向にX線が散乱する、散漫散乱に伴う該表面又は界面での反射X線の干渉成分と透過X線の干渉成分とのの減少を加味してX線反射率を解析する第二の機能とをコンピュータに実現させることを特徴とするX線反射率法を用いた積層体の層構造解析プログラム。
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