JP2010265829A - 排気浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の排気通路に設けられた触媒の、内燃機関の始動時における状態をより正確に判定できる排気浄化システムを提供する。
【解決手段】排気浄化システムは、内燃機関の排気通路に設けられた触媒と、触媒の下流部分の温度である触媒下流温度を測定するための温度センサとを備え、内燃機関の始動時に、当該温度センサを利用することにより触媒下流温度の低下速度を算出(S105)し、算出した低下速度に基づき、触媒が、内燃機関の排気に燃料を添加することにより触媒の温度を上昇させる添加制御処理を開始しても失活しない状態にあるか否かを判定する(S106)。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の排気を浄化するための排気浄化システムに関する。
車両用内燃機関システムの中には、PM(Paticulate Matter:粒子状物質)を捕集す
るためのフィルタの前に触媒(酸化触媒、NOx吸蔵還元触媒)を設けた排気浄化装置を備え、フィルタ内のPM堆積量が多くなったときに、排気浄化装置への排気に燃料を添加することにより、触媒及びフィルタの温度を上昇させる制御が行われるもの(例えば、特許文献1〜3参照)が、存在している。
特開2007−154755号公報 特開2005−083352号公報 特開2005−256722号公報 特開2003−148201号公報
上記のような制御(以下、添加制御と表記する)により触媒の温度を上昇させることが出来るのは、触媒が活性な状態にあるときである。このため、一般的な車両用内燃機関システムは、触媒の下流部分の温度で、触媒が活性な状態にある(添加制御が可能である)か否かを判定するものとなっている。
そして、内燃機関が停止されない場合には、触媒の下流部分の温度で触媒が活性な状態にあるか否かを比較的に正確に判定できるのであるが、内燃機関が停車時等に自動的に停止される場合、上記手順では、触媒が活性な状態にあるか否かが誤って判定されてしまう可能性がある。
具体的には、アイドルストップ車、ハイブリッド車用の内燃機関システムでは、内燃機関が停車時等に自動的に停止されることになるが、内燃機関の停止中は、排気浄化装置への排気の流入が停止される。そして、排気浄化装置の各部の放熱速度は、場所によって異なり、特に、触媒の前端面の放熱速度が大きい。そのため、図10に模式的に示したように、触媒の前端部分の温度(以下、thnx[1]と表記する)の下降速度の方が、触媒の下流
部分の温度(以下、thciと表記する)の下降速度よりも早いことになる。
さらに、内燃機関の再始動時には、冷えた排気(さほど高温でない排気)が排気浄化装置に流入することになるため、内燃機関の再始動時にthciで触媒の活性/非活性を判定した場合、図11に模式的に示したように、触媒の前端部分が時間(時刻)taにて既に失活しているにも拘わらず、thciが失活判定温度以下となる時間tcまでは触媒が活性状態にあると誤判定されてしまう場合があることになる。
そして、触媒の状態を正しく判定できないと、触媒が非活性な状態で添加制御が開始/再開されてしまうといった不具合が生ずることになる。
そこで、本発明の課題は、内燃機関の排気通路に設けられた触媒を含む排気浄化システムであって、内燃機関の始動時における当該触媒の状態をより正確に判定できる排気浄化
システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の排気浄化システムは、内燃機関の排気通路に設けられた触媒と、前記触媒の下流部分の温度である触媒下流温度を測定するための温度センサと、前記内燃機関の始動時に、前記温度センサを利用することにより前記触媒下流温度の低下速度を特定し、特定した低下速度に基づき、前記触媒が、前記内燃機関の排気に燃料を添加することにより前記触媒の温度を上昇させる添加制御を開始しても失活しない添加制御可能状態にあるか否かを判定する判定手段とを備える。
すなわち、本発明の排気浄化システムは、内燃機関の始動時に、触媒下流温度自体ではなく、触媒下流温度の低下速度に基づき、触媒が、添加制御可能状態(前記内燃機関の排気に燃料を添加することにより前記触媒の温度を上昇させる添加制御を開始しても失活しない状態)にあるか否かを判定する構成を有している。そして、触媒下流温度の低下速度は、内燃機関の再始動時に触媒に供給される排気の温度に依存する値(その後の触媒温度を予想できる値)であるので、この排気浄化システムを用いておけば、内燃機関の始動時における触媒の状態をより正確に判定できることになる。
なお、本発明の排気浄化システムは、頻繁に始動されることがある内燃機関(アイドルストップ車、ハイブリッド車等に搭載された内燃機関)用のものとして実現しておくことが特に好ましいものである。ただし、本発明の排気浄化システムを、自動停止されない内燃機関(ドライバーがマニュアルでアイドルストップを行う内燃機関)用のものとして実現しておくことも出来る。
本発明の排気浄化システムの判定手段としては、『前記内燃機関の始動時に、前記温度センサを利用することにより前記触媒下流温度の低下速度を特定し、特定した低下速度に基づき、前記触媒が、前記内燃機関の排気に燃料を添加することにより前記触媒の温度を上昇させる添加制御を開始しても失活しない添加制御可能状態にあるか否かを判定する』機能のみを有する手段を採用しておくことも出来る。
ただし、より正確に触媒状態を判定できるようにするために、判定手段としては、『前記内燃機関の始動時における前記触媒下流温度が所定温度以上であった場合には、前記触媒が前記添加制御可能状態にあると判定する手段』を採用しておくことが好ましい。また、排気浄化システムに、『前記触媒に供給される排気の温度である流入排気温度を測定するための排気温度センサ』を付加しておくと共に、判定手段として、『前記内燃機関の始動時に、前記排気温度センサにより流入排気温度を測定し、測定した流入排気温度が規定温度以上であった場合には、前記触媒が前記添加制御可能状態にあると判定する手段』を採用しておくことも出来る。
さらに、判定手段として、『前記内燃機関の停止時間を計測する手段であると共に、計測した停止時間と前記低下速度とに基づき、前記触媒が前記添加制御可能状態にあるか否かを判定する手段』を採用しておくことも出来る。
また、比較的に低温の触媒に、多量の燃料を供給すると、当該燃料の供給により触媒の温度が下がってしまう(触媒が失活しまう)ことが考えられる。そして、“前記触媒に供給される排気に添加する燃料の量を前記触媒下流温度の低下速度に応じて変更する添加制御”が行われるようにしておけば、燃料の供給により触媒が失活しまうことを防止できる。そのため、本発明の排気浄化システムに、上記添加制御を実行する手段を付加しておくことも出来る。
本発明によれば、内燃機関の排気通路に設けられた触媒を含む排気浄化システムであって、内燃機関の始動時における当該触媒の状態をより正確に判定できる排気浄化システムを提供できる。
本発明の第1実施形態に係る排気浄化システムを適用した車両用内燃機関システムの構成図である。 車両用内燃機関システム内のECUが実行する第1添加制御再開処理の流れ図である。 再始動時用添加制御処理の内容を説明するための図である。 第1実施形態に係る排気浄化システムの機能を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用内燃機関システム内のECUが実行する第2添加制御再開処理の流れ図である。 第2実施形態に係る排気浄化システムの機能を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る車両用内燃機関システム内のECUが実行する第3添加制御再開処理の流れ図である。 本発明の第4実施形態に係る車両用内燃機関システム内のECUが実行する第4添加制御再開処理の流れ図である。 本発明の第5実施形態に係る車両用内燃機関システム内のECUが実行する第5添加制御再開処理の流れ図である。 内燃機関の運転停止時等における排気浄化装置内の温度分布を示した図である。 従来の触媒状態判定法の欠点を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
《第1実施形態》
図1に、本発明の第1実施形態に係る排気浄化システムを適用した車両用内燃機関システムの構成を示す。まず、この図1を用いて、本発明の第1実施形態に係る排気浄化システム(触媒19a、温度センサ27及びECU30からなる部分)の概要を説明することにする。
この車両用内燃機関システムが備える内燃機関(内燃機関本体)10は、4つの気筒11を有するディーゼルエンジンである。内燃機関10には、各気筒11内に燃料を噴射するための燃料噴射弁12や、図示せぬ吸気弁及び排気弁が取り付けられている。また、内燃機関10には、機関回転数を検出するためのクランクポジションセンサ24や、冷却水の温度を検出するための水温センサ25も取り付けられている。
内燃機関10には、各気筒11の燃焼室と吸気ポート(図示略)を介して連通する吸気マニホールド13、及び、各気筒11の燃焼室と排気ポートを介して連通する排気マニホールド17が、接続されている。
吸気マニホールド13には、空気を吸気マニホールド13に導入するための吸気通路14が接続されている。吸気通路14の上流側には、塵や埃を空気(吸気)から除去するためのエアクリーナ15が設けられている。また、吸気通路14のエアクリーナ15よりも下流側の部分には、ターボチャージャ20のコンプレッサハウジング20aと、コンプレッサハウジング20a通過後の空気を冷却するためのインタークーラ16とが設けられている。
吸気通路14のインタークーラ16よりも下流側の部分には、吸気通路14内を流通する吸気の温度を測定するための温度センサ22、及び、吸気通路14内を流通する吸気の流量を調節可能な吸気絞り弁23が設けられている。また、吸気通路14の、エアクリーナ15、コンプレッサハウジング20a間の部分には、吸気の流量を測定するためのエアフローメータ21が設けられている。
排気マニホールド17には、ターボチャージャ20のタービンハウジング20bを介して、排気通路18が接続されている。排気通路18の途中には、触媒19a(本実施形態では、NOx吸蔵還元触媒)の後段にPMを捕集するためのフィルタ19bを設けた排気浄化装置19が配置されている。排気浄化装置19には、触媒19aの下流の部分の温度(触媒19aとフィルタ19bとの間の部分の温度)を測定するための温度センサ27が取り付けられており、排気通路18には、排気浄化装置19に流入する排気の温度を測定するための温度センサ26が取り付けられている。
なお、この内燃機関システムが備える排気浄化装置19は、図10に示したものと同構成の装置となっている。このため、以下では、図10の表記に従って、触媒19a(図10では、“触媒”)の下流の部分の温度(温度センサ27によって測定される温度)のことを、thci(或いは触媒下流温度)と表記し、触媒19aの前端部分の温度のことを、thnx[1]と表記することにする。
車両用内燃機関システムは、上記した各種センサや、アクセルポジションセンサ29の出力に基づき、システムの各部(燃料噴射弁12、吸気弁、排気弁等)を統合的に制御するECU(electronic control unit)30も備えている。
このECU30は、車両が停止された場合に、内燃機関10の動作を停止させるユニット(いわゆるアイドルストップ制御を行うユニット)となっている。
以上のことを前提に、以下、本実施形態に係る排気浄化システム〔触媒19a、温度センサ27及びECU30を主要構成要素としたシステム〕の構成及び動作をさらに具体的に説明する。
ECU30は、PM堆積量(ECU30が管理しているフィルタ19b内のPM量の推定値)が所定量以上となったときに、添加制御要求フラグにONをセットする機能と、添加制御要求フラグがONとなっている間、図2に示した手順の第1実行可否判断処理(詳細は後述)を周期的に(例えば、128ms毎に)実行する機能とを、有している。
ECU30は、この第1実行可否判断処理によって、通常添加制御フラグの値、再始動時用添加制御フラグの値がONに変更された場合に、それぞれ、通常時用添加制御処理、再始動時用添加制御処理を開始する機能も有している。
ここで、通常時用添加制御処理とは、規定量の燃料のポスト噴射を各燃料噴射弁12に行わせることによって、フィルタ19b内に堆積しているPMを酸化・除去する処理のことである。この通常時用添加制御処理は、PM堆積量を更新しながら(PM堆積量を、フィルタ19b内から酸化・除去できたPM量分、減少させながら)、行われる処理であると共に、PM堆積量が所定量(本実施形態では、“0”)となったときに完了する処理となっている。
また、再始動時用添加制御処理とは、図3に模式的に示してあるように、触媒下流温度(thci)の低下速度が比較的に早い段階では、少量の燃料を燃料噴射弁12にポスト噴射
させ、触媒下流温度の低下速度が遅くなるにつれ、燃料噴射弁12にポスト噴射させる燃料量を増やしていく処理(触媒下流温度の低下速度を算出しながら行われる処理)のことである。この再始動時用添加制御処理も、上記した通常時用添加制御処理と同様に、PM堆積量を更新しながら、行われる処理であると共に、PM堆積量が所定量となったときに完了する処理となっている。
ECU30は、添加制御処理(通常時用/再始動時用添加制御処理)の完了時に、添加制御フラグ(通常/再始動時用添加制御フラグ)、添加制御要求フラグのそれぞれにOFFをセットする機能、添加制御処理が完了する前に車両が停止された場合に、添加制御要求フラグの値を変更することなく、添加制御処理(及び内燃機関10に対する制御処理)を中止する機能も有している。また、ECU30は、添加制御処理の実行中に添加制御フラグの値がOFFとなった場合に、添加制御処理の実行を中止する機能も有している。
要するに、ECU30は、車両の停止に因り添加制御処理を中止した後、内燃機関10を再始動した場合(内燃機関10の再始動時に添加制御要求フラグがONとなっていた場合)、第1実行可否判断処理(図2)を周期的に実行している状態となるユニットとして構成されている。
そして、当該状態にあるため第1実行可否判断処理を開始したECU30は、まず、流入排気温度(温度センサ26によって測定される温度)が予め定められている第1流入排気温度(例えば、150℃)以下であるか否かを判断する(ステップS101)。
流入排気温度が第1流入排気温度以下であった場合(ステップS101;YES)、ECU30は、再始動時用添加制御フラグ、通常添加制御フラグの双方(図では、各添加制御フラグ)に、OFFをセットする(ステップS108)。
一方、流入排気温度が第1流入排気温度以下ではなかった場合(ステップS101;NO)、ECU30は、内燃機関10の再始動後の総吸入空気量(以下、単に、総吸入空気量とも表記する)が、空気量閾値以上であるか否かを判断する(ステップS102)。ここで、空気量閾値とは、排気浄化装置19内の温度分布が通常の温度分布(図11参照)に戻るのに必要な“内燃機関10の再始動後の総吸入空気量”の下限値として予め定められている値のことである。
総吸入空気量が空気量閾値以上であった場合(ステップS102;YES)、ECU30は、ステップS109にて、『触媒下流温度を測定し、測定した触媒下流温度が失活判定温度以下であった場合に、通常添加制御フラグにONをセットする処理』である通常判定処理を行う。
これに対して、総吸入空気量が空気量閾値未満であった場合(ステップS102;NO)、ECU30は、触媒下流温度を測定し、測定値を自ユニット内のメモリ上に記憶する処理(ステップS103)を行う。より具体的には、このステップS103にて、ECU30は、触媒下流温度を測定し、メモリ上に記憶されている測定値の個数がN(2以上の整数;例えば、8)個未満であった場合には、測定値をメモリ上に追加記憶し、メモリ上に記憶されている測定値の個数がN個であった場合には、メモリ上の最古の測定値(最も過去に記憶された測定値)を今回の測定値に書き換える処理を行う。
その後、ECU30は、今回、測定した触媒下流温度が、予め定められている失活判定温度以下であるか否かを判断する(ステップS104)。そして、ECU30は、触媒下流温度が失活判定温度以下であった場合(ステップS104;YES)には、各添加制御フラグにOFFをセットする(ステップS108)。
また、ECU30は、触媒下流温度が失活判定温度以下ではなかった場合(ステップS104;NO)には、触媒下流温度に関するN−1回前の測定値(メモリ上の最古の測定値)から今回の測定値を減じた値を、触媒下流温度の低下速度として算出する(ステップS105)。なお、流れ図中への表記は省略してあるが、実際の第1実行可否判断処理は、触媒下流温度に関するN個の測定値がメモリ上に記憶されていない場合には、ステップS105以降の処理ではなく、ステップS108以降の処理が行われるものとなっている。
ステップS105の処理を終えたECU30は、算出した低下速度が速度閾値(詳細は後述)以上であるか否かを判断する(ステップS106)。そして、ECU30は、低下速度が速度閾値以上であった場合(ステップS106;YES)には、各添加制御フラグにOFFをセット(ステップS108)し、そうではなかった場合(ステップS106;NO)には、再始動時用添加制御フラグにONをセットする(ステップS107)。
ステップS107、S108又はS109の処理を終えたECU30は、この第1実行可否判断処理を一旦終了する。そして、ECU30は、前回の第1実行可否判断処理の実行開始後、所定時間が経過したときに、第1実行可否判断処理を再び実行する。
以上、説明したように、本実施形態に係る排気浄化システム〔触媒19a、温度センサ27及びECU30を主要構成要素としたシステム〕は、内燃機関10のアイドル停止からの再始動時に、その後の触媒19aの温度を予想できる値である“触媒下流温度の低下速度”に基づき、触媒19aが、添加制御処理(再始動時用添加制御処理)を開始しても失活しない状態にあるか否かを判定するシステムとなっている。
従って、本実施形態に係る排気浄化システムを用いておけば、例えば、図4における時間tb(流入排気温度が第1流入排気温度を超えた時間)に、触媒19aが、添加制御処理を開始すると失活する状態にあることを判定できることになる。そして、触媒下流温度のみから触媒19aの状態を判定した場合、この時間tbに、触媒19aが活性であると誤判定されて燃料の添加制御が開始されてしまうのであるから、本実施形態に係る排気浄化システムは、内燃機関10のアイドル停止からの再始動時における触媒19aの状態をより正確に判定できるシステムとなっていることになる。
《第2実施形態》
本発明の第2実施形態に係る排気浄化システムは、第1実行可否判断処理の代わりに、図5に示した手順の第2実行可否判断処理を行うように、第1実施形態に係る排気浄化システムを改良したシステムである。
すなわち、第2実施形態に係る排気浄化システムのECU30が実行する第2実行可否判断処理(図5)は、第1実行可否判断処理(図2)と基本的には同内容の処理(ステップS201〜S204、ステップS206〜S210にて、それぞれ、ステップS101〜S104、ステップS105〜S109と同じ処理が行われる処理)である。
ただし、第2実行可否判断処理では、触媒下流温度が失活判定温度を超えていた場合(ステップS204;NO)、触媒下流温度が判定不要温度以上であるか否かの判断(ステップS205)が行われる。ここで、判定不要温度とは、『通常時用添加制御処理を開始しても触媒19aの各部が失活しない触媒下流温度の下限値』(>失活判定温度)のことである。
そして、触媒下流温度が判定不要温度未満であった場合(ステップS205;NO)に
は、第1実行可否判断処理のステップS105〜S109と同じ処理が開始される。また、触媒下流温度が判定不要温度以上であった場合(ステップS205;YES)には、ステップS109にて行われているものと同じ通常判定処理(ステップS210)が行われる。
要するに、本実施形態に係る排気浄化システムは、内燃機関10の再始動時における触媒下流温度が、判定不要温度(通常時用添加制御処理を開始しても触媒19aの各部が失活しない触媒下流温度の下限値)以上であった場合には、触媒下流温度の低下速度に基づく触媒19aの状態判定が行われることなく、通常判定処理が行われるように、第1実施形態に係る排気浄化システムを改良したものとなっている。従って、本実施形態に係る排気浄化システムは、第1実施形態に係る排気浄化システムよりも判定精度が高いシステムとなっていることになる。
何故ならば、図6に模式的に示したように、内燃機関10の再始動時における触媒下流温度(図では、thci)が比較的に高い場合、内燃機関10の再始動により冷えた排気が排気浄化装置19に供給されても、触媒19aの前端部が失活しないことになる。従って、実行可否判断処理は、内燃機関10の再始動時の状況が図6の右側に示してある状況である場合には、添加制御処理が即座に開始される処理であることが望ましい。ただし、触媒下流温度の低下速度と速度閾値との比較で添加制御処理を開始するか否かを決定する第1再始動時用添加制御処理(図2)では、内燃機関10の再始動時の状況が図6の右側に示してある状況であっても、触媒下流温度の低下速度が速度閾値以上であった場合には、触媒19aの状態が誤判定されて、添加制御処理が即座に開始されないことになる。一方、触媒下流温度自体も考慮する第2実行可否判断処理によれば、内燃機関10の再始動時の状況が図6の右側に示してある状況であった場合、触媒19aの状態が誤判定されることなく、添加制御処理が即座に開始されることになる。このため、本実施形態に係る排気浄化システムは、第1実施形態に係る排気浄化システムよりも判定精度が高いシステムとなっていることになるのである。
《第3実施形態》
本発明の第3実施形態に係る排気浄化システムは、第1実行可否判断処理の代わりに、図7に示した手順の第3実行可否判断処理を行うように、第1実施形態に係る排気浄化システムを改良したシステムである。
すなわち、第3実施形態に係る排気浄化システムのECU30が実行する第3実行可否判断処理も、第1実行可否判断処理(図2)と基本的には同内容の処理(ステップS301〜S305、ステップS307〜S309にて、それぞれ、ステップS101〜S105、ステップS107〜S109と同じ処理が行われる処理)となっている。
ただし、第3実施形態に係る排気浄化システムのECU30内には、各種温度について、『触媒下流温度がその温度である場合に、再始動時用添加制御処理の実行中に触媒19aの各部が失活しない触媒下流温度の低下速度の下限値』を記憶したマップが設定されている。そして、第3実行可否判断処理は、ステップS306にて、上記マップから、その時点における触媒下流温度に対応づけられている下限値(以下、速度閾値(thci)と表記する)が読み出され、触媒下流温度が、読み出した速度閾値(thci)以上であるか否かが判断される処理となっている。
要するに、この第3実施形態に係る排気浄化システムは、触媒下流温度の低下速度に基づく触媒19aの状態判定が、触媒下流温度自体も考慮して行われるように、第1実施形態に係る排気浄化システムを改良したものとなっている。従って、本実施形態に係る排気浄化システムは、第1、第2実施形態に係る排気浄化システムよりも判定精度が高いシス
テムとなっていることになる。
《第4実施形態》
本発明の第4実施形態に係る排気浄化システムは、第3実行可否判断処理の代わりに、図8に示した手順の第4実行可否判断処理を行うように、第3実施形態に係る排気浄化システムを改良したシステムである。
すなわち、第4実施形態に係る排気浄化システムのECU30が実行する第4実行可否判断処理は、第3実行可否判断処理(図7)と基本的には同内容の処理(ステップS401〜S405、ステップS407〜S409にて、それぞれ、ステップS301〜S305、ステップS307〜S309と同じ処理が行われる処理)となっている。
ただし、第4実施形態に係る排気浄化システムのECU30内には、各種時間について、アイドル停止時間がその時間である場合に、再始動時用添加制御処理の実行中に触媒19aの各部が失活しない触媒下流温度の低下速度の下限値を記憶したマップが設定されている。そして、第4実行可否判断処理は、ステップS406にて、上記マップから、今回のアイドル停止時間に対応づけられている下限値(以下、速度閾値(停止時間)と表記する)が読み出され、触媒下流温度が読み出した速度閾値(停止時間)以上であるか否かが判断される処理となっている。
要するに、本実施形態に係る排気浄化システムは、触媒下流温度の低下速度に基づく触媒19aの状態判定が、アイドル停止時間を考慮して行われるように、第3実施形態に係る排気浄化システムを改良したものとなっている。そして、アイドル停止時間は、内燃機関10の再始動後の触媒下流温度と強く相関する情報である。従って、本実施形態に係る排気浄化システムは、第3実施形態に係る排気浄化システムと同等の判定精度を有するシステムとなっていることになる。
《第5実施形態》
本発明の第5実施形態に係る排気浄化システムは、第2実行可否判断処理(図5)の代わりに、図9に示した手順の第5実行可否判断処理を行うように、第2実施形態に係る排気浄化システムを改良したシステムである。
すなわち、第5実施形態に係る排気浄化システムのECU30が実行する第5実行可否判断処理は、第2実行可否判断処理(図5)と基本的には同内容の処理(ステップS501〜S504、ステップS506〜S510にて、それぞれ、ステップS201〜S204、ステップS206〜S210と同じ処理が行われる処理)となっている。
ただし、第5実行可否判断処理は、ステップS505にて、流入排気温度(温度センサ26によって測定される温度)が、『通常時用添加制御処理を開始しても触媒19aの各部が失活しない流入排気温度の下限値』である第2流入排気温度以上であるか否かが判断される処理となっている。
要するに、本実施形態に係る排気浄化システムは、触媒下流温度の低下速度に基づく触媒19aの状態判定を行うことなく添加制御処理を開始するか否かの判断が、流入排気温度に基づき行われるように、第2実施形態に係る排気浄化システムを改良したものとなっている。従って、本実施形態に係る排気浄化システムは、第2実施形態に係る排気浄化システムと同等の判定精度を有するシステムとなっていることになる。
《変形形態》
上記した各実施形態に係る排気浄化システムは、様々な変形を行うとが出来る。例えば
、速度閾値を下げる必要が生ずることにはなるが、各実施形態に係る排気浄化システムを、常に(ステップS106、S207等でNO側への判断が行われた場合にも)、通常時用添加制御処理を行うものに変形することが出来る。また、各実施形態に係る排気浄化システムを、ハイブリッド車用のシステムや、通常の車両用内燃機関システム(アイドルストップがイグニッションキー操作で行われるシステム)用のシステムに変形することも出来る。
また、各実施形態に係る排気浄化システムを、具体的な構成/処理手順が上記したものとは異なるシステム、例えば、数回の触媒下流温度の測定結果から触媒下流温度の低下速度が算出されるシステム、フラグ構成(使用されているフラグの種類・数)が上記したものとは異なるシステム、フィルタ再生以外の目的のために添加制御処理が行われるシステム、内燃機関10の運転停止時にも内燃機関10のクランクシャフトが回転している間は燃料添加を行うシステム、触媒昇温用の燃料添加が専用の燃料噴射弁により行われるシステム等、に変形しても良いことは、当然のことである。
10・・・内燃機関
11・・・気筒
12・・・燃料噴射弁
13・・・吸気マニホールド
14・・・吸気通路
15・・・エアクリーナ
16・・・インタークーラ
17・・・排気マニホールド
18・・・排気通路
19・・・排気浄化装置
19a・・・触媒
19b・・・フィルタ
20・・・ターボチャージャ
20a・・・コンプレッサハウジング
20b・・・タービンハウジング
21・・・エアフローメータ
22、26、27・・・温度センサ
23・・・吸気絞り弁
24・・・クランクポジションセンサ
25・・・水温センサ
29・・・アクセルポジションセンサ
30・・・ECU

Claims (2)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられた触媒と、
    前記触媒の下流部分の温度である触媒下流温度を測定するための温度センサと、
    前記内燃機関の始動時に、前記温度センサを利用することにより前記触媒下流温度の低下速度を特定し、特定した低下速度に基づき、前記触媒が、前記内燃機関の排気に燃料を添加することにより前記触媒の温度を上昇させる添加制御を開始しても失活しない添加制御可能状態にあるか否かを判定する判定手段と
    を備えることを特徴とする排気浄化システム。
  2. 前記判定手段が、
    前記内燃機関の停止時間を計測する手段であると共に、
    計測した停止時間と前記低下速度とに基づき、前記触媒が前記添加制御可能状態にあるか否かを判定する手段である
    ことを特徴とする請求項1記載の排気浄化システム。
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