JP2010270675A - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

内燃機関の排気浄化システム Download PDF

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Abstract

【課題】排気通路に設けられたパティキュレートフィルタの損傷の有無について精度良く診断することの可能な内燃機関の排気浄化システムを提供する。
【解決手段】主経路フィルタ11から流出した排気の一部を吸気管3に再循環させるEGR通路31を介した排気の再循環を行いつつ、主経路フィルタ11を昇温させて該主経路フィルタ11に捕集されているパティキュレートを燃焼させるPM再生を実行する。そして、直近のPM再生終了時に検出されたEGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfからの、次回のPM再生の開始以前に検出されたEGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfの増加量(ΔPios)が所定の閾値(損傷判定基準差圧)ΔPiosbを超える場合に主経路フィルタ11に損傷があると判定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化システムに関する。
内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化装置より下流の排気通路と吸気通路とを接続するEGR通路を介して、排気浄化装置から流出した比較的低圧の排気を吸気通路に還流させるEGR装置が公知である。
また、近年では、車両に搭載されている排気浄化装置が故障した場合、速やかにユーザーに警告を与えて修理等の実施を促すための車載式故障自己診断(OBD)システム(On-board Diagnosis System)の開発も盛んに行われている。一方、排気浄化装置として、
排気中の粒子状物質(一般に、パティキュレート(PM)と呼ばれている)を捕集するパティキュレートフィルタがある。パティキュレートフィルタに対する粒子状物質の堆積量、即ち粒子状物質の捕集量が増加すると排気の通過抵抗が増え、同フィルタの上流側と下流側との差圧(以下、「前後差圧」ともいう場合がある)が増加する。そこで通常は、パティキュレートフィルタの前後差圧に基づいて(例えば、規定値を超えた場合に)、パティキュレートフィルタに捕集されている粒子状物質を燃焼させて除去するPM再生が行われる。
しかしながら、排気通路に設けられたパティキュレートフィルタに損傷(例えば、破損、クラック等)が生じると、粒子状物質の捕集能力が低下する。つまり、パティキュレートフィルタに損傷が生じていない場合に比べて粒子状物質がトラップされずに下流へとすり抜け易くなり、パティキュレートフィルタの前後差圧が増加し難くなる。そのため、従来では、このようにパティキュレートフィルタの前後差圧が少ないという状況がパティキュレートフィルタの損傷に起因するものなのか否かを的確に判別することが難しいという実情があった。
特開2008−150955号公報 特開2007−247596号公報 特開平8−338320号公報 特開2008−157135号公報 特開平11−125148号公報
本発明は上記の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、排気通路に設けられたパティキュレートフィルタの損傷の有無について精度良く診断することの可能な内燃機関の排気浄化システムを提供することである。
上記した課題を解決するために、本発明に係る内燃機関の排気浄化システムは、以下の手段を採用した。
すなわち、内燃機関の排気通路に設けられ排気中の粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタである主経路フィルタと、前記主経路フィルタより下流の排気通路と内燃機関の吸気通路とを接続して該主経路フィルタから流出した排気の一部を吸気通路に再循環
させるEGR通路と、前記EGR通路に設けられ排気中の粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタであるEGR用フィルタと、前記EGR通路を介した排気の再循環を行いつつ、前記主経路フィルタを昇温させて該主経路フィルタに捕集されている粒子状物質を燃焼させるPM再生を実行する制御手段と、前記EGR用フィルタの前後差圧を検出する差圧検出手段と、直近のPM再生終了時に検出された前記前後差圧からの、次回のPM再生の開始以前に検出された前記前後差圧の増加量が所定の閾値を超える場合に前記主経路フィルタに損傷があると判定する診断手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成においては、主経路フィルタへのPM再生を実行する際にEGR通路を介した排気の再循環を行うことで、PM再生時に主経路フィルタから流出してくる高温の排気がEGR用フィルタへと導かれる。これにより、EGR用フィルタが昇温されて、EGR用フィルタに堆積している粒子状物質も燃焼・除去される。
主経路フィルタにクラック等の損傷が発生すると、その損傷発生時期を境に主経路フィルタのパティキュレートの捕集能力が低下する。その結果、主経路フィルタにおける粒子状物質のすり抜け量が増加し、それ以降はEGR通路への粒子状物質の流入量が増加する。したがって、EGR用フィルタにおける粒子状物質の堆積量が減少するPM再生時を除き、主経路フィルタに損傷が無い場合と比べてEGR用フィルタにおける前後差圧の増加速度が大きくなる。
本発明では、主経路フィルタにおける損傷の有無によって、EGR用フィルタにおける前後差圧の増加速度が変化することに着目して、主経路フィルタの損傷診断が行われる。これに際して、主経路フィルタへの直近のPM再生終了時に検出されたEGR用フィルタの前後差圧からの、主経路フィルタへの次回のPM再生の開始以前に検出された同前後差圧の増加量が所定の閾値を超える場合に主経路フィルタに損傷があると判定する。その結果、主経路フィルタにおける損傷の有無についての判定精度を高めることが出来る。
本発明によれば、排気通路に設けられたパティキュレートフィルタの損傷の有無について精度良く診断することの可能な内燃機関の排気浄化システムを提供することができる。
実施例1に係る内燃機関の排気浄化システムを適用する内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図である。 主経路フィルタへのPM再生を繰り返し行った場合の主経路フィルタ前後差圧ΔPmf及びEGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfの時間変化を例示したタイムチャート図である。 主経路フィルタの損傷診断に係る制御ルーチンを示したフローチャート図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。尚、本実施の形態に記載されている構成要素の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限りは、発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本実施例に係る内燃機関の排気浄化システムを適用する内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2を有する水冷式の4サイクル・ディーゼルエンジンである。
内燃機関1には、吸気管3および排気管4が接続されている。この吸気管3の途中には、排気のエネルギを駆動源として作動するターボチャージャ5のコンプレッサハウジング5aが設けられている。また、コンプレッサハウジング5aよりも上流の吸気管3には、該吸気管3内を流通する吸気の流量を調節する第1スロットル6が設けられている。この第1スロットル6は、電動アクチュエータにより開閉される。第1スロットル6よりも上流の吸気管3には、該吸気管3内を流通する吸気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ7が設けられている。このエアフローメータ7により、内燃機関1の吸入空気量が測定される。
コンプレッサハウジング5aよりも下流の吸気管3には、吸気と外気とで熱交換を行うインタークーラ8が設けられている。そして、インタークーラ8よりも下流の吸気管3には、該吸気管3内を流通する吸気の流量を調整する第2スロットル9が設けられている。この第2スロットル9は、電動アクチュエータにより開閉される。
一方、排気管4の途中には、前記ターボチャージャ5のタービンハウジング5bが設けられている。また、タービンハウジング5bよりも下流の排気管4には、排気中の粒子状物質(パティキュレート:PM)を捕集するパティキュレートフィルタ(以下、「主経路フィルタ」という)11が設けられている。また、主経路フィルタ11より下流の排気管4には、該排気管4を流れる排気の流路断面積を変更可能な排気絞り弁10が設けられている。
主経路フィルタ11はハニカム型のフィルタであり、排気は通過可能であり且つパティキュレートが通過不能なコージェライト製の多孔質の隔壁で仕切られた多数の多角形通路を有している。そして、この多孔質の隔壁表面には活性金属(例えば、Pt)が担持されているため、主経路フィルタ11は酸化触媒としても機能する。主経路フィルタ11には、該主経路フィルタ11の上流側と下流側との圧力差(以下、「前後差圧」と称呼する)を測定、検出する差圧センサ12が取り付けられている。この差圧センサ12により、主経路フィルタ11に堆積している粒子状物質の量(PM堆積量)を検出、推定することができる。また、タービンハウジング5bと主経路フィルタ11の間の排気管4には、排気中に燃料を添加する燃料添加弁13が設けられている。
内燃機関1には、主経路フィルタ11より下流の排気管4内を流れる、比較的低圧の排気の一部を吸気管3へ再循環させるEGR装置30が備えられている。このEGR装置30は、EGR通路31、EGR弁32、及びEGRクーラ33を主要部品として備えている。EGR通路31は、主経路フィルタ11よりも下流側の排気管4と、コンプレッサハウジング5aよりも上流且つ第1スロットル6よりも下流の吸気管3とを接続している。このEGR通路31を通って、排気の一部がEGRガスとして低圧で再循環される。EGR弁32は、EGR通路31の通路断面積を調整することにより、該EGR通路31を流れるEGRガスの量を調整する。EGRクーラ33は、該EGRクーラ33を通過するEGRガスと内燃機関1の冷却水とで熱交換をして、該EGRガスの温度を低下させる。
更に、EGR通路31には、該EGR通路31によって還流されるEGRガスに含まれるパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタ(以下、「EGR用フィルタ」という)34が設けられている。EGR用フィルタ34も、主経路フィルタ11と同様に多孔質材料からなる隔壁に酸化触媒が担持されている。この実施例におけるEGR用フィルタ34では、当該多孔質材料における細孔径を100μm以下としている。
また、EGR用フィルタ34には、該EGR用フィルタ34の上流側と下流側との圧力差、すなわち前後差圧を測定、検出する第2差圧センサ35が取り付けられている。本実
施例においては第2差圧センサ35が本発明における差圧検出手段に対応している。また、本実施例においては吸気管3と排気管4のそれぞれが本発明における吸気通路と排気通路に対応している。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU20が併設されている。このECU20は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。ECU20には、上述した各種センサが電気配線を介して接続され、これらの出力信号がECU20に入力される。一方、ECU20には、第1スロットル6、第2スロットル9、排気絞り弁10、燃料添加弁13、及びEGR弁32が電気配線を介して接続されており、該ECU20によりこれらの機器が制御される。
例えば、ECU20は、内燃機関1に供給する燃料の噴射制御やEGR制御、或いは主経路フィルタ11に堆積したパティキュレートを燃焼させるPM再生等の既知の制御に加え、本発明の要旨となる主経路フィルタ11の損傷診断を行う。
主経路フィルタ11のPM再生について説明する。ECU20は、一定周期毎に差圧センサ12の出力値に基づいて主経路フィルタ11の前後差圧(以下、「主経路フィルタ前後差圧」という)ΔPmfを検出し、その検出値から主経路フィルタ11のPM堆積量(以下、「主経路フィルタPM堆積量」という)Mmfを推定する。そして、この主経路フィルタPM堆積量Mmfが基準堆積量Mst以上であると判定した場合に、主経路フィルタ11へのPM再生を行う。この基準堆積量Mstは、主経路フィルタ11に堆積しているパティキュレートを燃焼除去しないと内燃機関1の背圧が過度に上昇して機関出力性能が悪化すると判断されるPM堆積量の基準値である。
主経路フィルタ11のPM再生を行う場合、ECU20は燃料添加弁13に排気中へと還元成分である燃料を添加させる。燃料添加弁13から主経路フィルタ11へと供給された燃料(以下、「PM再生用燃料」と称する)は、主経路フィルタ11の酸化触媒機能によって酸化される。そして、主経路フィルタ11がパティキュレートの酸化可能な温度域まで昇温すると、これに捕集されているパティキュレートが燃焼・除去される。
一方、EGR用フィルタ34には、主経路フィルタ11をすり抜けてきた後、EGR通路31に流入してくるEGRガス中のパティキュレートが捕集される。本実施例では、EGR用フィルタ34に堆積しているパティキュレートの燃焼・除去を、主経路フィルタ11に堆積しているパティキュレートの燃焼・除去と併せて行う。
具体的に述べると、ECU20はEGR弁32を開弁状態に制御してEGR通路31を介した排気の再循環を行いつつ、主経路フィルタ11に対するPM再生を実行する。そうすると、燃料添加弁13から排気中に添加されたPM再生用燃料を含み、且つ主経路フィルタ11におけるPM再生用燃料の酸化反応熱によって高温となった排気がEGR通路31を介してEGR用フィルタ34に供給される。そうすると、EGR用フィルタ34は高温のEGRガスによって加熱される。また、EGRガスに含まれるPM再生用燃料はEGR用フィルタ34の酸化触媒機能によって酸化される。その際に発生する反応熱によってもEGR用フィルタ34が昇温する。このようにして、EGR用フィルタ34が、該EGR用フィルタ34に堆積しているパティキュレートの酸化可能な温度域まで昇温することで、このパティキュレートが燃焼・除去される。
図2は、主経路フィルタ11へのPM再生を繰り返し行った場合の、主経路フィルタ前後差圧ΔPmf及びEGR用フィルタ34の前後差圧(以下、「EGR用フィルタ前後差圧」という)ΔPegrfの時間変化を例示したタイムチャート図である。上段に示した
主経路フィルタ前後差圧ΔPmf、下段に示したEGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfの各々は、差圧センサ12及び第2差圧センサ35のそれぞれの出力値から検出される。
図中のΔPfsは再生開始基準差圧を表しており、主経路フィルタPM堆積量Mmfが基準堆積量Mstに到達したときの主経路フィルタ11の前後差圧に対応するものである(この図では、例示的に概ね一定の値として表す)。
この図では、時刻A、C、Eの各々において主経路フィルタPM堆積量Mmfが基準堆積量Mstに到達し(主経路フィルタ前後差圧ΔPmfが再生開始基準差圧ΔPfsに到達し)、主経路フィルタ11のPM再生が行われる。そして、主経路フィルタPM堆積量Mmfが第2基準堆積量Mst2まで減少(主経路フィルタ前後差圧ΔPmfが再生終了基準差圧ΔPfeまで減少)した時点(時刻B、D)で主経路フィルタ11のPM再生を終了させることとしている。
この第2基準堆積量Mst2は、PM再生を終了させるときの基準となる主経路フィルタPM堆積量Mmfであって、PM再生終了後の当面の間はPM再生を再開する必要が生じないように基準堆積量Mstに比して充分に小さな値に設定される。また、再生終了基準差圧ΔPfeは、主経路フィルタPM堆積量Mmfが第2基準堆積量Mst2となるときの主経路フィルタ前後差圧ΔPmfに略対応している。以下、時刻A〜B、C〜Dのように主経路フィルタ11のPM再生が行われる期間を「PM再生期間」と称し、それ以外の時期を「PM堆積期間」と称する。
主経路フィルタ11のPM再生時にはEGR通路31を介した排気の再循環(EGR)が行われるため、EGR用フィルタ34に堆積しているパティキュレートも併せて燃焼・除去される。そのため、EGR用フィルタ前後差圧ΔPegrf(下段)の時間的推移は、図示のように主経路フィルタ前後差圧ΔPmfの時間推移と対応する。即ち、EGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfも主経路フィルタ前後差圧ΔPmfと同様、PM再生期間(時刻A〜B、時刻C〜D)において減少し、PM堆積期間(時刻B〜C、時刻D〜E)において増加する。
横軸に示した時刻Xにおいて、主経路フィルタ11にクラック等の損傷が発生したとする。この場合、時刻Xを境に、主経路フィルタ11のパティキュレートの捕集能力が低下する。そのため、それ以降は主経路フィルタ11においてトラップされずに下流へとすり抜けるパティキュレートのすり抜け量が増加する。その結果、PM堆積期間において主経路フィルタ前後差圧ΔPmfが増加する傾き、即ち主経路フィルタ前後差圧ΔPmfの増加速度が小さくなる。逆に、時刻Xを境に、EGR通路31へのパティキュレートの流入量が増加するようになるため、PM堆積期間においてEGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfが増加する傾き、即ちEGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfの増加速度は大きくなる。
本実施例では、主経路フィルタ11に損傷があるか否かの違いにより、PM堆積期間にEGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfが増加する速度の変化に着目して、主経路フィルタ11の損傷診断を行う。主経路フィルタ11の損傷診断はECU20によって実行される制御であって、当該損傷診断に際してECU20は主経路フィルタ11に対する直近のPM再生終了時と次回のPM再生開始時におけるEGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfを検出する。例えば、「直近のPM再生終了時」として時刻B(時刻D)が採用された場合、対応する「次回のPM再生開始時」は時刻C(時刻E)である。
ECU20は、直近のPM再生(主経路フィルタ11に対するPM再生であり、以下同様とする)終了時に検出されたEGR用フィルタ前後差圧(以下、「再生終了時EGR用フィルタ前後差圧」と称呼する)ΔPegrfeからの次回のPM再生開始時に検出され
たEGR用フィルタ前後差圧(以下、「再生開始時EGR用フィルタ前後差圧」と称呼する)ΔPegrfsの増加量ΔPiosを算出する。この増加量ΔPiosは、再生開始時EGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfsから再生終了時EGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfeを減算した値であり、以下、「前後差圧増加量ΔPios」と称する(ΔPios=ΔPegrfs−ΔPegrfe)。
そして、主経路フィルタ11の損傷診断においてECU20は、前後差圧増加量ΔPiosが損傷判定基準差圧(所定の閾値に相当)ΔPiosbを超えている場合に、主経路フィルタ11にクラック等の損傷があると判定する。損傷判定基準差圧ΔPiosbは、主経路フィルタ11における損傷の有無を判断する基準となる前後差圧増加量ΔPiosの閾値であり、予め実験等の経験則に基づいて定めておくことができる。
図3は、主経路フィルタの損傷診断に係る制御ルーチンを示したフローチャート図である。本ルーチンはECU20によって一定周期毎に実行される。本ルーチンを実行するECU20が本発明における診断手段に相当する。ステップS101においては、現在、PM再生期間であるか否かが判定される。肯定判定された場合(Yes)にはステップS102に進み、否定判定された場合(No)にはステップS104に進む。尚、本ステップで否定判定された場合とは、現在はPM堆積期間に該当していることを意味する。
ステップS102では、主経路フィルタPM堆積量Mmfが推定され、その推定値が第2基準堆積量Mst2以下であるか否かが判定される。本ステップにおいて肯定判定された場合(Yes)にはステップS103に進み、否定判定された場合(No)には肯定判定がなされるまで本ルーチンの判定処理が一定時間毎に繰り返される。
ステップS103において、第2差圧センサ35の出力値に基づいてEGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfが検出され、「直近のPM再生終了時におけるEGR用フィルタ前後差圧ΔPegrf」としてECU20に記憶される。本ステップの処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。
ステップS104において、主経路フィルタPM堆積量Mmfが推定され、その推定値が基準堆積量Mst以上であるか否かが判定される。本ステップにおいて肯定判定された場合(Yes)にはステップS105に進み、否定判定された場合(No)には本ルーチンを一旦終了する。
ステップS105において、第2差圧センサ35の出力値に基づいてEGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfが検出される。本ステップにおける検出値は上述した「PM再生開始時におけるEGR用フィルタ前後差圧ΔPegrf」としてECU20に記憶される。
ステップS106では、ステップS105において記憶された値からステップS103において記憶された値を減算し、EGR用フィルタ前後差圧の増加量ΔPiosを算出する。
ステップS107では、EGR用フィルタ34における前後差圧増加量ΔPiosが損傷判定基準差圧ΔPiosbを超えているか否かが判定される。肯定判定された場合(Yes)には、主経路フィルタ11に損傷があると判別され、ステップS108に進む。一方、否定判定された場合(No)には主経路フィルタ11に異常がないと判別され、本ルーチンを一旦終了する。
ステップS108では、図示しない運転室の警告灯(MIL:Multifunction Indicator Light)が点灯される。そして、本ステップの処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する
。これにより、主経路フィルタ11の損傷について速やかにユーザーに警告が与えられ、修理等の実施が促される。
更に、ステップS108ではPM再生処理禁止フラグがONにされる。これによれば、同フラグが再びOFFにされるまでの期間に亘り、PM再生が禁止される。現在は、主経路フィルタ11の損傷に起因してEGR用フィルタ34に対してパティキュレートが過度に堆積しており、EGR弁32を開弁状態に制御してEGR通路31を介した排気の再循環を行いつつ主経路フィルタ11に対するPM再生をしてしまうと、EGR用フィルタ34が過度に加熱されてしまい損傷が生じる虞があるからである。このように主経路フィルタ11の損傷が検知された時点で以後のPM再生を禁止することによりEGR用フィルタ34の故障を未然に防ぐことができる。また、PM再生処理禁止フラグは、主経路フィルタ11の修理が終了した時点でOFFにすれば良い。
ところで、図2に示したように、主経路フィルタ11に比べれば少量ではあるものの、主経路フィルタ11に損傷の有無にかかわらずEGR用フィルタ34に対してパティキュレートは堆積するため、EGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfの絶対値自体は比較的大きい値が検出されることがある。その場合、前後差圧ΔPegrfの絶対値の大きさのみに基づいて主経路フィルタ11の損傷診断を行っていると、主経路フィルタ11の損傷の有無について誤った診断がなされることが懸念される。
これに対して本実施例に係る主経路フィルタ11の損傷診断によれば、EGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfの絶対値ではなく、直近のPM再生終了時からのEGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfの差分に基づいて主経路フィルタ11の損傷の有無を判定するため、損傷診断に係る精度を高めることが可能となる。
次に、主経路フィルタ11の損傷診断に係る制御の変形例について説明する。主経路フィルタ11の損傷診断は、主経路フィルタ11に対する直近のPM再生終了時に検出されたEGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfからの、主経路フィルタ11への次回のPM再生開始以前に検出されたEGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfの増加量に基づいて行われる。
したがって、主経路フィルタ11へのPM再生が終了して主経路フィルタPM堆積期間が開始された後は、例えば主経路フィルタPM堆積期間に比して短い所定期間毎にEGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfを検出しても良い。そして、EGR用フィルタ前後差圧ΔPegrfを検出する度に直近(前回)のPM再生終了時からのEGR用フィルタ前後差圧の増加量ΔPiosを算出して、当該増加量ΔPiosが損傷判定基準差圧ΔPiosbを超えているか否かの判定を行い、肯定判定をもって主経路フィルタ11に損傷有りと判定することができる。この場合には、次回の主経路フィルタ11へのPM再生が開始される前であっても、増加量ΔPiosが損傷判定基準差圧ΔPiosbを超えたと判定された時点で主経路フィルタ11の損傷が検知され、ユーザーへと速やかに報知される。
1・・・エンジン
3・・・吸気管
4・・・排気管
5・・・ターボチャージャ
5b・・タービンハウジング
11・・主経路フィルタ
13・・燃料添加弁
20・・ECU
30・・EGR装置
31・・EGR通路
32・・EGR弁
34・・EGR用フィルタ
35・・第2差圧センサ

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ排気中の粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタである主経路フィルタと、
    前記主経路フィルタより下流の排気通路と内燃機関の吸気通路とを接続して該主経路フィルタから流出した排気の一部を吸気通路に再循環させるEGR通路と、
    前記EGR通路に設けられ排気中の粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタであるEGR用フィルタと、
    前記EGR通路を介した排気の再循環を行いつつ、前記主経路フィルタを昇温させて該主経路フィルタに捕集されている粒子状物質を燃焼させるPM再生を実行する制御手段と、
    前記EGR用フィルタの前後差圧を検出する差圧検出手段と、
    直近のPM再生終了時に検出された前記前後差圧からの、次回のPM再生の開始以前に検出された前記前後差圧の増加量が所定の閾値を超える場合に前記主経路フィルタに損傷があると判定する診断手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
JP2009123228A 2009-05-21 2009-05-21 内燃機関の排気浄化システム Withdrawn JP2010270675A (ja)

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