JP2014224510A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】添加弁による還元剤添加に異常が生じている場合でも、フィルタでの微粒子堆積量の増大を抑えることにより、フィルタの損傷を抑制することのできる内燃機関の排気浄化装置を提供する。【解決手段】エンジン1の排気通路28には、排気中の微粒子を捕集するフィルタ32と、尿素水の添加によりNOxを浄化するNOx浄化触媒41と、尿素水を添加する尿素添加弁230とが設けられている。制御装置80は、尿素添加弁230による尿素水添加に異常が生じているときに、車両の速度が所定値を超えているときには、フィルタ32の再生処理の実行を許可し、車両の速度が所定値以下のときには、フィルタ32の再生処理の実行を禁止する。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関するものである。
排気中の微粒子を捕集するフィルタと、還元剤の添加によりNOxを浄化するNOx浄化触媒と、還元剤を添加する添加弁とを排気通路に備えており、排気を昇温させることにより上記フィルタを再生させる再生処理を実行する排気浄化装置が知られている。
添加弁に供給される添加剤は、排気熱に曝される添加弁を冷却する効果がある。しかし、添加弁に還元剤を供給する供給装置の故障や、還元剤不足などにより、添加弁による還元剤添加に異常が生じると、還元剤による添加弁の冷却が十分に行えなくなる。こうした添加弁の冷却不足が生じているときに、フィルタの再生処理が実行されると、排気温度の上昇に伴って添加弁の温度も上昇し、同添加弁が損傷してしまうおそれがある。
そこで特許文献1に記載の装置では、還元剤を供給する供給装置に異常が検出されたときには、フィルタの再生処理を禁止するようにしている。
特開2010−96126号公報
ところで、上述したように、上記特許文献1に記載の装置では、還元剤を供給する供給装置に異常が生じている場合、フィルタの再生処理を禁止するようにしているため、再生処理の実行による添加弁の温度上昇は抑えることができるものの、フィルタの微粒子堆積量は過度に多くなる可能性がある。
ここで、フィルタに堆積した微粒子は、フィルタの温度を高めることにより燃焼除去することが可能ではあるが、微粒子堆積量が過度に多い場合には、微粒子の燃焼温度が非常に高くなり、フィルタが損傷してしまうおそれがある。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、添加弁による還元剤添加に異常が生じている場合でも、フィルタでの微粒子堆積量の増大を抑えることにより、フィルタの損傷を抑制することのできる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
上記課題を解決する内燃機関の排気浄化装置は、排気中の微粒子を捕集するフィルタと、還元剤の添加によりNOxを浄化するNOx浄化触媒と、還元剤を添加する添加弁とを排気通路に備えており、排気を昇温させることによりフィルタを再生させる再生処理を実行する。そして、添加弁による還元剤添加に異常が生じており、還元剤添加による添加弁の冷却効果が得られない場合において、添加弁を冷却する冷却能力が低い状態のときには、フィルタの再生処理の実行を禁止する。これにより再生処理の実行による添加弁の損傷が抑えられる。
一方、添加弁による還元剤添加に異常が生じており、還元剤添加による添加弁の冷却効果が得られない場合において、添加弁を冷却する冷却能力が高い状態のときには、フィルタの再生処理を実行しても添加弁の温度上昇を抑えることが可能である。
そこで、上記排気浄化装置は、添加弁による還元剤添加に異常が生じている場合であっても、添加弁を冷却する冷却能力が高い状態のときにはフィルタの再生処理の実行を許可する。従って、添加弁による還元剤添加に異常が生じている場合でも、添加弁の温度上昇を抑えつつ、フィルタでの微粒子堆積量の増大を抑えることが可能になり、フィルタの損傷を抑制することができるようになる。
ところで、車両に搭載された内燃機関の排気通路に添加弁が設けられており、その排気通路が車両外部に露出して設けられている場合には、車両走行中の走行風によって添加弁が冷却される。そのため、車両の速度が高いときほど、添加弁を冷却する冷却能力は高い状態になる。従って、上記排気浄化装置が、車両に搭載される内燃機関に設けられており、かつ添加弁を備える排気通路が車両外部に露出して設けられている場合において、添加弁を冷却する冷却能力が高い状態とは、車両の速度が所定値を越えている状態であり、添加弁を冷却する冷却能力が低い状態とは、車両の速度が上記所定値以下の状態である、という構成を採用することができる。この場合には、還元剤添加による添加弁の冷却効果が得られないときにおいて、フィルタの再生処理の実行を許可するか禁止するかの判断を、車両の速度を基準にして簡便に行うことができるようになる。
また、排気温度が高くなるほど、添加弁が排気から受ける熱量は増えるため、より大きな冷却効果が必要になる。そこで、排気温度が高いときほど上記所定値は高くなるように可変設定されることが好ましい。この場合には、排気温度が高く、添加弁の受熱量が多くなるときほど、添加弁を冷却する冷却能力が高いと判断される車両の速度は高くなる。従って、走行風による添加弁の冷却能力を精度よく判断することができるようになる。
また、外気温度が高くなるほど、走行風による添加弁の冷却効果は低下する。そこで、外気温度が高いときほど上記所定値は高くなるように可変設定されることが好ましい。この場合には、外気温度が高く、走行風による添加弁の冷却効果が低下するときほど、添加弁を冷却する冷却能力が高いと判断される車両の速度は高くなる。従って、走行風による添加弁の冷却能力を精度よく判断することができるようになる。
上記排気浄化装置では、添加弁による還元剤添加に異常が生じているときにおいて、添加弁を冷却する冷却能力が低い状態のときには、フィルタの再生処理が禁止される。従って、この場合には、フィルタの微粒子堆積量が増大していくようになる。そこで、添加弁による還元剤添加に異常が生じており、フィルタの再生処理の実行が禁止される状態のときであって、フィルタの微粒子堆積量が所定量以上のときには、フィルタの再生処理の実行禁止を解除することが好ましい。この場合には、フィルタの再生処理が禁止されることによる微粒子堆積量の増大を抑えることができる。なお、上記所定量としては、通常のフィルタ再生処理を開始するときの微粒子堆積量よりも多く、かつ微粒子が燃焼してもフィルタの損傷が抑えられる微粒子堆積量の最大量以下の量とすることが望ましい。
内燃機関の排気浄化装置の一実施形態における構成を示す模式図。 同実施形態にて実行されるPM再生実行フラグの設定処理についてその手順を示すフローチャート。 同実施形態の変形例において、車速判定値と排気温度との関係を示す概念図。 同実施形態の変形例において、車速判定値と外気温度との関係を示す概念図。
以下、内燃機関の排気浄化装置を具体化した一実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
図1に、本実施形態にかかる排気浄化装置が適用された車両搭載用のディーゼルエンジン(以下、「エンジン」という)、並びにそれらの周辺構成を示す。
エンジン1には複数の気筒#1〜#4が設けられている。シリンダヘッド2には複数の燃料噴射弁4a〜4dが取り付けられている。これら燃料噴射弁4a〜4dは、各気筒#1〜#4の燃焼室にそれぞれ燃料を噴射する。また、シリンダヘッド2には新気を気筒内に導入するための吸気ポートと、燃焼ガスを気筒外へ排出するための排気ポート6a〜6dとが各気筒#1〜#4に対応して設けられている。
燃料噴射弁4a〜4dは、高圧燃料を蓄圧するコモンレール9に接続されている。コモンレール9はサプライポンプ10に接続されている。サプライポンプ10は燃料タンク内の燃料を吸入するとともにコモンレール9に高圧燃料を供給する。コモンレール9に供給された高圧燃料は、各燃料噴射弁4a〜4dの開弁時に同燃料噴射弁4a〜4dから気筒内に噴射される。
吸気ポートにはインテークマニホールド7が接続されている。インテークマニホールド7は吸気通路3に接続されている。この吸気通路3内には吸入空気量を調整するための吸気絞り弁16が設けられている。
排気ポート6a〜6dにはエキゾーストマニホールド8が接続されている。エキゾーストマニホールド8は排気通路28に接続されている。
排気通路28の途中には、排気圧を利用して気筒に導入される吸入空気を過給するターボチャージャ11が設けられている。ターボチャージャ11の吸気側コンプレッサと吸気絞り弁16との間の吸気通路3にはインタークーラ18が設けられている。このインタークーラ18によって、ターボチャージャ11の過給により温度上昇した吸入空気の冷却が図られる。
また、排気通路28の途中にあって、ターボチャージャ11の排気側タービンの下流には、排気を浄化する第1浄化部材30が設けられている。この第1浄化部材30の内部には、排気の流れ方向に対して直列に酸化触媒31及びフィルタ32が配設されている。
酸化触媒31には、排気中のHCを酸化処理する触媒が担持されている。また、フィルタ32は、排気中のPM(微粒子物質)を捕集する部材であって、多孔質のセラミックで構成されている。このフィルタ32には、PMの酸化を促進させるための触媒が担持されており、排気中のPMは、フィルタ32の多孔質の壁を通過する際に捕集される。
また、エキゾーストマニホールド8の集合部近傍には、酸化触媒31やフィルタ32に添加剤として燃料を供給するための燃料添加弁5が設けられている。この燃料添加弁5は、燃料供給管29を介してサプライポンプ10に接続されている。なお、燃料添加弁5の配設位置は、排気系にあって第1浄化部材30の上流側であれば適宜変更することも可能である。また、燃料添加弁5、燃料供給管29、及びサプライポンプ10を省略して、燃料のアフター噴射を実行することにより、酸化触媒31やフィルタ32に燃料を供給してもよい。
フィルタ32に捕集されたPMの量(以下、PM堆積量PMsmという)が予め定められた堆積量判定値Aを超えると、フィルタ32の再生処理が開始されて燃料添加弁5からはエキゾーストマニホールド8内に向けて燃料が噴射される。この燃料添加弁5から噴射された燃料は、酸化触媒31に達すると燃焼され、これにより排気温度の上昇が図られる。そして、酸化触媒31にて昇温された排気がフィルタ32に流入することにより、同フィルタ32は昇温され、これによりフィルタ32に堆積したPMが酸化処理されてフィルタ32の再生が図られる。そして、PM堆積量PMsmが所定の再生終了値PMe以下にまで減少すると、燃料添加弁5からの燃料噴射が終了されて、再生処理は終了される。
また、排気通路28の途中にあって、第1浄化部材30の下流には、排気を浄化する第2浄化部材40が設けられている。第2浄化部材40の内部には、還元剤を利用して排気中のNOxを浄化するNOx浄化触媒として、選択還元型NOx触媒(以下、SCR触媒という)41が配設されている。
さらに、排気通路28の途中にあって、第2浄化部材40の下流には、排気を浄化する第3浄化部材50が設けられている。第3浄化部材50の内部には、排気中のアンモニアを浄化するアンモニア酸化触媒51が配設されている。
エンジン1には、上記SCR触媒41に還元剤を供給する還元剤供給機構としての尿素水供給機構200が設けられている。尿素水供給機構200は、尿素水を貯留するタンク210、排気通路28内に尿素水を噴射供給する尿素添加弁230、尿素添加弁230とタンク210とを接続する供給通路240、供給通路240の途中に設けられた電動式のポンプ220等にて構成されている。
尿素添加弁230は、第1浄化部材30と第2浄化部材40との間の排気通路28に設けられており、その噴射孔はSCR触媒41に向けられている。この尿素添加弁230が開弁されると、供給通路240を介して排気通路28内に尿素水が噴射供給される。なお、尿素添加弁230が設けられている上記排気通路28は、車両外部(例えばフロアパネルの外側面など)に露出して設けられており、外気に曝されているため、車両走行中には走行風が当たるようになっている。
また、尿素添加弁230とSCR触媒41との間の排気通路28内には、尿素添加弁230から噴射された尿素水をSCR触媒41の上流で分散させることにより同尿素水の霧化を促進する分散板60が設けられている。
尿素添加弁230から噴射された尿素水は、排気の熱によって加水分解されてアンモニアとなる。そしてこのアンモニアがNOxの還元剤としてSCR触媒41に供給される。SCR触媒41に供給されたアンモニアは、同SCR触媒41に吸蔵されてNOxの還元に利用される。なお、加水分解されたアンモニアの一部は、SCR触媒41に吸蔵される前に直接NOxの還元に利用される。
この他、エンジン1には排気再循環装置(以下、EGR装置という)が備えられている。このEGR装置は、排気の一部を吸入空気に導入することで気筒内の燃焼温度を低下させ、NOxの発生量を低減させる装置である。この排気再循環装置は、吸気通路3とエキゾーストマニホールド8とを連通するEGR通路13、同EGR通路13に設けられたEGR弁15、及びEGRクーラ14等により構成されている。EGR弁15の開度が調整されることにより排気通路28から吸気通路3に導入される排気再循環量、すなわちEGR量が調量される。また、EGRクーラ14によってEGR通路13内を流れる排気の温度が低下される。
エンジン1には、機関運転状態を検出するための各種センサが取り付けられている。例えば、エアフロメータ19は吸気通路3内の吸入空気量GAを検出する。絞り弁開度センサ20は吸気絞り弁16の開度を検出する。機関回転速度センサ21はクランクシャフトの回転速度、すなわち機関回転速度NEを検出する。アクセルセンサ22はアクセルペダルの踏み込み量、すなわちアクセル操作量ACCPを検出する。外気温センサ23は、外気温度THoutを検出する。車速センサ24はエンジン1が搭載された車両の車速SPDを検出する。水温センサ25は、エンジン1の冷却水温THWを検出する。圧力センサ26は、尿素添加弁230に供給される尿素水の圧力である尿素圧PNを検出する。残量センサ27は、タンク210に貯留されている尿素水の量である尿素水量RNを検出する。
また、酸化触媒31の上流に設けられた第1排気温度センサ100は、酸化触媒31に流入する前の排気温度である第1排気温度TH1を検出する。差圧センサ110は、フィルタ32の上流及び下流の排気圧の圧力差である差圧ΔPを検出する。第1浄化部材30と第2浄化部材40との間の排気通路28にあって、尿素添加弁230の上流には、第2排気温度センサ120及び第1NOxセンサ130が設けられている。第2排気温度センサ120は、SCR触媒41に流入する前の排気温度である第2排気温度TH2を検出する。第1NOxセンサ130は、SCR触媒41に流入する前の排気中のNOx濃度、つまりSCR触媒41で浄化される前の排気中のNOx濃度である第1NOx濃度N1を検出する。第3浄化部材50の下流の排気通路28には、SCR触媒41で浄化された排気のNOx濃度である第2NOx濃度N2を検出する第2NOxセンサ140が設けられている。
これら各種センサ等の出力は制御装置80に入力される。この制御装置80は、中央処理制御装置(CPU)、各種プログラムやマップ等を予め記憶した読出専用メモリ(ROM)、CPUの演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)、タイマカウンタ、入力インターフェース、出力インターフェース等を備えたマイクロコンピュータを中心に構成されている。
そして、この制御装置80により、例えば燃料噴射弁4a〜4dや燃料添加弁5の燃料噴射量制御・燃料噴射時期制御、サプライポンプ10の吐出圧力制御、吸気絞り弁16を開閉するアクチュエータ17の駆動量制御、EGR弁15の開度制御等、エンジン1の各種制御が行われる。また、上記フィルタ32に捕集されたPMを燃焼させる上記再生処理等といった各種の排気浄化制御も同制御装置80によって行われる。
また、制御装置80は、排気浄化制御の一つとして、上記尿素添加弁230による尿素水の添加制御を行う。この添加制御では、エンジン1から排出されるNOxを還元処理するために必要な尿素水添加量NTが機関運転状態等に基づいて算出される。そして、算出された尿素水添加量NTが尿素添加弁230から噴射されるように、尿素添加弁230の開弁状態が制御される。
ここで、尿素添加弁230は、排気通路28に設けられているため、排気熱に曝されるのであるが、尿素添加弁230に尿素水が供給されると、その供給された尿素水によって尿素添加弁230は冷却される。従って、尿素添加弁230による尿素水添加は、NOxの還元のみならず、尿素添加弁230の冷却にも効果がある。そこで、尿素水の添加制御に際して、NOxを還元処理するために必要な尿素水添加量NTだけでは、尿素添加弁230の冷却効果を十分に得ることができない場合、尿素水添加量NTは増量補正される。
なお、こうした尿素水添加量NTの増量補正を行うことなく、NOx還元用の尿素水添加とは別に、尿素添加弁230の冷却を主目的として尿素水添加を行うようにしてもよい。
ところで、尿素添加弁230による尿素水添加に異常が生じて、尿素添加弁230に供給される尿素水の量が少なくなると、尿素水による尿素添加弁230の冷却が十分に行えなくなる。こうした尿素添加弁230の冷却不足が生じているときに、フィルタ32の上記再生処理が実行されると、排気温度の上昇によって尿素添加弁230が損傷するおそれがある。
そこで、尿素水添加に異常が生じており、尿素水による尿素添加弁230の冷却を十分に行うことができないときには、フィルタ32の再生処理を禁止することにより、そうした再生処理の実行による尿素添加弁230の熱損傷を抑えることができる。しかし、尿素水添加に異常が生じているときには、常にフィルタ32の再生処理を禁止するようにしてしまうと、フィルタ32の再生が行われなくなるため、フィルタ32の微粒子堆積量が過度に多くなるおそれがある。
ここで、フィルタ32に堆積した微粒子は、フィルタ32の温度を強制的に高めることにより燃焼除去することが可能である。例えば、車両運転者によるスイッチ操作を通じてフィルタ32の再生処理を強制的に行ったり、整備工場にて第1浄化部材30からフィルタ32を取り出し、その取り出したフィルタ32を再生処理したりすることにより、フィルタ32に堆積した微粒子を処理することが可能である。しかし、微粒子堆積量が過度に多いフィルタ32を強制的に再生処理すると、微粒子の燃焼温度が非常に高くなり、フィルタ32が損傷してしまう可能性がある。
そこで、本実施形態では、以下に説明するPM再生実行フラグの設定処理を実行することにより、尿素添加弁230による尿素水添加に異常が生じている場合でも、フィルタ32での微粒子堆積量の増大を抑制して、フィルタ32の損傷を抑えるようにしている。なお、PM再生実行フラグは、フィルタ32の再生処理の実行を制御するフラグであり、PM再生実行フラグが「ON」に設定されているときには、フィルタ32の再生処理の実行が許可されることにより、再生処理が実行される。一方、PM再生実行フラグが「OFF」に設定されているときには、フィルタ32の再生処理の実行が禁止されることにより、再生処理は禁止される。
図2に、PM再生実行フラグの設定処理の手順を示す。なお、本処理は、制御装置80によって所定周期毎に繰り返し実行される。
本処理が開始されるとまず、PM堆積量PMsmが上記堆積量判定値A以上であるか否かが判定される(S100)。PM堆積量PMsmは、フィルタ32に捕集されて堆積している微粒子の量であり、周知のごとく、機関運転状態等に基づいて算出される。
そして、PM堆積量PMsmが堆積量判定値A未満であるときには(S100:NO)、PM堆積量PMsmは再生処理が必要な量に達していないため、PM再生実行フラグFは「OFF」に設定されて(S170)、フィルタ32の再生処理が禁止される。そして、本処理は一旦終了される。
一方、PM堆積量PMsmが堆積量判定値A以上であるときには(S100:YES)、冷却水温THWが水温判定値B以上であるか否かが判定される(S110)。
そして、冷却水温THWが水温判定値B未満であるときには(S110:NO)、エンジン1の温度が低く、再生処理を行っても排気温度を十分に高めることはできないため、PM再生実行フラグFは「OFF」に設定されて(S170)、フィルタ32の再生処理が禁止される。そして、本処理は一旦終了される。
一方、冷却水温THWが水温判定値B以上であるときには(S110:YES)、第1排気温度TH1が排気温度判定値C以上であるか否かが判定される(S120)。そして、第1排気温度TH1が排気温度判定値C未満であるときには(S120:NO)、フィルタ32に流入する排気の温度が低く、再生処理を行ってもフィルタ32の温度を十分に高めることはできないため、PM再生実行フラグFは「OFF」に設定されて(S170)、フィルタ32の再生処理が禁止される。そして、本処理は一旦終了される。
一方、第1排気温度TH1が排気温度判定値C以上であるときには(S120:YES)、尿素添加弁230による尿素水添加に異常があるか否かが判定される(S130)。
このステップS130では、尿素水添加に異常が生じており、尿素水による尿素添加弁230の冷却が十分に行えない場合に肯定判定される。例えば、ステップS130では、ポンプ220や尿素添加弁230の断線、あるいはタンク210内の尿素水量RNの不足等によって尿素添加弁230による尿素水添加が不可能な場合、または尿素圧PNの不足等によって十分な量の尿素水を尿素添加弁230から添加できない場合に、尿素水添加に異常があると判定される。ちなみに、尿素添加弁230による尿素水添加に異常があると判定されるときには、制御装置80は、尿素水供給機構200の異常を示す警告灯を点灯させる。
尿素水添加に異常がないときには(S130:NO)、尿素添加弁230の冷却を尿素水で行うことが可能な状態であるため、再生処理を実行しても、尿素添加弁230の温度上昇は抑えることができる。従って、尿素水添加に異常がないと判定されるときには、PM再生実行フラグFが「ON」に設定されて(S140)、フィルタ32の再生処理が実行される。そして、本処理は一旦終了される。
一方、尿素水添加に異常があるときには(S130:YES)、現在の車速SPDが車速判定値SPDH以下であるか否かが判定される(S150)。この車速判定値SPDHは、走行風による尿素添加弁230の冷却能力が高い状態にあるのか、または低い状態にあるのかを判定するために予め設定されている固定値である。つまり上記車速判定値SPDHとしては、車速SPDが車速判定値SPDHを超えていることに基づいて、走行風による尿素添加弁230の冷却能力が高い状態になっていることを的確に判定することができるように、その判定値の大きさは設定されている。逆に言えば、上記車速判定値SPDHとしては、車速SPDが車速判定値SPDH以下になっていることに基づいて、走行風による尿素添加弁230の冷却能力が低い状態になっていることを的確に判定することができるように、その判定値の大きさは設定されている。
ステップS150にて、車速SPDが車速判定値SPDHを超えていると判定されるときには(S150:NO)、走行風によって尿素添加弁230の冷却能力は高い状態になっていると判断される。次に、PM再生実行フラグFが「ON」に設定されて(S140)、フィルタ32の再生処理が実行される。そして、本処理は一旦終了される。
一方、ステップS150にて、車速SPDが車速判定値SPDH以下であると判定されるときには(S150:YES)、走行風による尿素添加弁230の冷却能力は低い状態になっていると判断される。次に、PM堆積量PMsmが堆積量判定値D以上であるか否かが判定される(S160)。この堆積量判定値Dとしては、通常のフィルタ再生処理を開始するときのPM堆積量PMsm、つまり上記堆積量判定値Aよりも多く、かつPMの燃焼によるフィルタ32の損傷を抑えることが可能なPM堆積量PMsmの最大量以下の量が設定されている。
そして、PM堆積量PMsmが堆積量判定値Dに満たないときには(S160:NO)、PM再生実行フラグFは「OFF」に設定されて(S170)、フィルタ32の再生処理が禁止される。そして、本処理は一旦終了される。
一方、PM堆積量PMsmが堆積量判定値以上であるときには(S160:YES)、PM再生実行フラグFが「ON」に設定されて(S140)、フィルタ32の再生処理が実行される。そして、本処理は一旦終了される。
次に、上記実施形態の作用を説明する。
先の図2に示したPM再生実行フラグの設定処理が実行されることにより、次の処理が行われる。すなわち尿素添加弁230による尿素水添加に異常が生じており(S130:YES)、尿素水添加による尿素添加弁230の冷却効果が得られない場合において、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が低い状態のときには(S150:YES)、PM堆積量PMsmが上記堆積量判定値Dに達するまで(ステップS160:NO)、フィルタ32の再生処理は禁止される(S170)。これにより再生処理の実行による尿素添加弁230の損傷が抑えられる。
一方、尿素添加弁230による尿素水添加に異常が生じており(S130:YES)、尿素水添加による尿素添加弁230の冷却効果が得られない場合において、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が高い状態のときには(S150:NO)、フィルタ32の再生処理を実行しても尿素添加弁230の温度上昇を抑えることが可能である。そこで、尿素添加弁230による尿素水添加に異常が生じており(S130:YES)、尿素水添加による尿素添加弁230の冷却効果が得られない場合において、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が高い状態のときには(S150:NO)、フィルタ32の再生処理が許可されて実行される(S140)。従って、尿素添加弁230による尿素水添加に異常が生じている場合でも、尿素添加弁230の温度上昇を抑えつつフィルタ32の再生処理を行うことができるようになる。そのため、フィルタ32でのPM堆積量の増大を抑えることが可能になり、フィルタ32の損傷を抑制することができるようになる。
また、上述した排気浄化装置は、車両に搭載されるエンジン1に設けられており、尿素添加弁230を備える排気通路28は、車両外部に露出して設けられている。そのため、車両走行中には、走行風によって尿素添加弁230が冷却される。従って、車速SPDが高く、走行風の風量が多いときほど、走行風による尿素添加弁230の冷却能力は高い状態になる。そこで、先の図2におけるステップS150では、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が高い状態にあるのか、または低い状態にあるのかを判定するようにしているが、その判定に際しては、車速SPDと車速判定値SPDHとを比較するようにしている。つまり、車速SPDが車速判定値SPDHを超えている状態のときには、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が高い状態であると判定し、車速SPDが車速判定値SPDH以下の状態のときには、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が低い状態であると判定するようにしている。従って、尿素水添加による尿素添加弁230の冷却効果が得られないときにおいて、フィルタ32の再生処理の実行を許可するか、禁止するかの判断を、車速SPDを基準にして簡便に行うことができる。
また、尿素添加弁230による尿素水添加に異常が生じているときに(S130:YES)、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が低い状態になっている場合(S150:YES)、本来であればフィルタ32の再生処理が禁止される。しかし、このようにしてフィルタ32の再生処理が禁止される状態のときでも、PM堆積量PMsmが上記堆積量判定値D以上になっている場合には(ステップS160:YES)、フィルタ32の再生処理を許可して実行するようにしている(S140)。つまり、本来であればフィルタ32の再生処理が禁止される状態でも、同再生処理の実行禁止を解除するようにしている。従って、フィルタ32の再生処理が禁止されている間は、フィルタ32のPM堆積量が増大するため、過剰な量のPMが堆積してしまうおそれがあるものの、上記実施形態では、そうした再生処理が禁止される状態のときでも、PM堆積量PMsmが上記堆積量判定値D以上となった場合には、フィルタ32の再生処理が実行される。そのため、フィルタ32の再生処理が禁止されることによるPM堆積量の過度な増大が抑えられる。
なお、上述したように、尿素水添加による尿素添加弁230の冷却効果が得られない場合において、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が低い状態のときには、フィルタ32の再生処理が禁止されることにより、尿素添加弁230の熱損傷が抑えられるようになる。そのため、尿素水供給機構200の異常を示す警告灯が点灯した後、尿素添加弁230の熱損傷が進行することを抑えることでき、これにより尿素添加弁230が熱損傷するまでの走行距離を伸ばすことができる。従って、上記警告灯が点灯した後、尿素添加弁230が壊れてしまう前に、車両を整備工場に入庫させることも可能になる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)尿素添加弁230による尿素水添加に異常が生じており、尿素水添加による尿素添加弁230の冷却効果が得られない場合において、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が低い状態のときには、PM堆積量PMsmが上記堆積量判定値Dに達するまで、フィルタ32の再生処理の実行を禁止するようにしている。これにより再生処理の実行による尿素添加弁230の損傷が抑えられるようになる。
一方、尿素添加弁230による尿素水添加に異常が生じている場合であっても、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が高い状態のときには、フィルタ32の再生処理の実行を許可するようにしている。従って、尿素添加弁230による尿素水添加に異常が生じている場合でも、尿素添加弁230の温度上昇を抑えつつ、フィルタ32でのPM堆積量の増大を抑えることが可能になり、フィルタ32の損傷を抑制することができるようになる。
(2)車速SPDが車速判定値SPDHを越えている状態のときには、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が高い状態であると判断し、車速SPDが車速判定値SPDH以下の状態のときには、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が低い状態であると判断するようにしている。従って、尿素水添加による尿素添加弁230の冷却効果が得られないときに、フィルタ32の再生処理を実行するか禁止するかの判断を、車速SPDを基準にして簡便に行うことができるようになる。
(3)尿素添加弁230による尿素水添加に異常が生じているときに、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が低い状態になっており、本来であれば、フィルタ32の再生処理が禁止される状態のときでも、PM堆積量PMsmが上記堆積量判定値D以上となった場合には、フィルタ32の再生処理の実行禁止を解除して、同再生処理を実行するようにしている。従って、フィルタ32の再生処理が禁止されることによるPM堆積量の過度な増大を抑えることができるようになる。
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態では、車速判定値SPDHを固定値とした。ここで、排気温度が高くなるほど、尿素添加弁230が排気から受ける熱量は増える。そのため、フィルタ32の再生処理に起因する尿素添加弁230の温度上昇を抑えるためには、排気温度が高くなるほど、走行風による、より大きな冷却効果が必要になる。そこで、排気温度に基づいて車速判定値SPDHを可変設定するようにしてもよい。
図3に、排気温度と車速判定値SPDHとの関係を示す。この図3に示すように、排気温度が高いときほど、車速判定値SPDHの値が高くなるように、同車速判定値SPDHを可変設定することが好ましい。なお、排気温度としては、尿素添加弁230の温度にできるだけ近い温度、例えば尿素添加弁230の排気上流に設けられた第2排気温度センサ120の検出値である第2排気温度TH2等を利用することが望ましいが、他の部位の排気温度でもよい。
この場合には、排気温度が高く、尿素添加弁230の受熱量が多くなるときほど、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が高いと判断されるために必要な車速SPDは高くなる。従って、走行風による尿素添加弁230の冷却能力を、精度よく判断することができるようになる。
・また、外気温度が高いときほど、走行風による尿素添加弁230の冷却効果は低下する。そこで、外気温度に基づいて車速判定値SPDHを可変設定するようにしてもよい。
図4に、外気温度と車速判定値SPDHとの関係を示す。この図4に示すように、外気温度THout排気温度が高いときほど、車速判定値SPDHの値が高くなるように、同車速判定値SPDHを可変設定することが好ましい。
この場合には、外気温度THoutが高く、走行風による尿素添加弁230の冷却効果が低下するときほど、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が高いと判断されるために必要な車速SPDは高くなる。従って、走行風による尿素添加弁230の冷却能力を、精度よく判断することができるようになる。
・PM堆積量PMsmに基づいて車速判定値SPDHを可変設定するようにしてもよい。例えば、PM堆積量PMsmが多いときほど、再生処理を実行する必要性は高くなる。また、ステップS150での比較判定は、車速判定値SPDHの値が低くなるほど、否定判定されやすくなり、その結果、ステップS140にてPM再生実行フラグFが「ON」に設定される機会は増えるようになる。そこで、PM堆積量PMsmが多いときほど、車速判定値SPDHの値を低くして、PM再生実行フラグFが「ON」に設定される機会を増やすようにしてもよい。
・先の図2に示したPM再生実行フラグの設定処理において、ステップS160の処理を省略し、ステップS150にて、車速SPDが車速判定値SPDH以下であると判定されるときには(S150:YES)、ステップS170の処理に進んで、PM再生実行フラグFを「OFF」に設定するようにしてもよい。この場合でも、上記(3)以外の効果を得ることができる。
・尿素添加弁230の外周に空冷用の冷却フィンを設けるようにしてもよい。この場合には、走行風による尿素添加弁230の冷却効果を更に高めることができる。従って、例えば冷却フィンを備えない場合と比較して、上記車速判定値SPDHの値を低くすることができ、これによりPM再生実行フラグFが「ON」に設定される機会を増やすことができるようになる。
・尿素添加弁230を冷却する冷却能力が高い状態にあるのか、または低い状態にあるのかを、車速SPDに基づいて判定するようにしたが、この他のパラメータに基づいて判定するようにしてもよい。例えば、外気温度THoutが低いときほど、外気による尿素添加弁230の冷却効果は高くなる。そこで、外気温度THoutが予め定められた判定値未満のときには、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が高い状態であると判定し、外気温度THoutが予め定められた判定値以上のときには、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が低い状態であると判定してもよい。
また、尿素添加弁230に水冷用のウォータジャケットを設ける場合には、ウォータジャケット内の流量が多いほど、あるいはウォータジャケット内の水温が低いときほど、尿素添加弁230の冷却効果は高くなる。そこで、ウォータジャケット内の流量が予め定められた判定値を超えているときには、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が高い状態であると判定し、ウォータジャケット内の流量が予め定められた判定値以下のときには、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が低い状態であると判定してもよい。また、ウォータジャケット内の水温が予め定められた判定値未満のときには、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が高い状態であると判定し、ウォータジャケット内の水温が予め定められた判定値以上のときには、尿素添加弁230を冷却する冷却能力が低い状態であると判定してもよい。
・還元剤として尿素水を使用するようにしたが、この他の還元剤を使用するようにしてもよい。
・NOx浄化触媒として、選択還元型NOx触媒とは異なる触媒を用いてもよい。
1…エンジン、2…シリンダヘッド、3…吸気通路、4a〜4d…燃料噴射弁、5…燃料添加弁、6a〜6d…排気ポート、7…インテークマニホールド、8…エキゾーストマニホール、9…コモンレール、10…サプライポンプ、11…ターボチャージャ、13…EGR通路、14…EGRクーラ、15…EGR弁、16…吸気絞り弁、17…アクチュエータ、18…インタークーラ、19…エアフロメータ、20…絞り弁開度センサ、21…機関回転速度センサ、22…アクセルセンサ、23…外気温センサ、24…車速センサ、25…水温センサ、26…圧力センサ、27…残量センサ、28…排気通路、29…燃料供給管、30…第1浄化部材、31…酸化触媒、32…フィルタ、40…第2浄化部材、41…選択還元型NOx触媒(SCR触媒)、50…第3浄化部材、51…アンモニア酸化触媒、60…分散板、80…制御装置、100…第1排気温度センサ、110…差圧センサ、120…第2排気温度センサ、130…第1NOxセンサ、140…第2NOxセンサ、200…尿素水供給機構、210…タンク、220…ポンプ、230…尿素添加弁、240…供給通路。

Claims (5)

  1. 排気中の微粒子を捕集するフィルタと、還元剤の添加によりNOxを浄化するNOx浄化触媒と、前記還元剤を添加する添加弁とを排気通路に備え、排気を昇温させることにより前記フィルタを再生させる再生処理を実行する内燃機関の排気浄化装置において、
    前記添加弁による還元剤添加に異常が生じているときに、前記添加弁を冷却する冷却能力が高い状態のときには前記再生処理の実行を許可し、前記添加弁を冷却する冷却能力が低い状態のときには前記再生処理の実行を禁止する
    内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記内燃機関は、車両に搭載される機関であって、前記排気通路は車両外部に露出して設けられており、
    前記添加弁を冷却する冷却能力が高い状態とは、前記車両の速度が所定値を超えている状態であり、前記添加弁を冷却する冷却能力が低い状態とは、前記車両の速度が前記所定値以下の状態である
    請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記所定値は、排気温度が高いときほど高くなるように可変設定される
    請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記所定値は、外気温度が高いときほど高くなるように可変設定される
    請求項2または3に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記添加弁による還元剤添加に異常が生じており、前記再生処理の実行が禁止される状態のときにおいて、前記フィルタの微粒子堆積量が所定量以上のときには、前記再生処理の実行禁止を解除する
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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CN111042943A (zh) * 2019-12-26 2020-04-21 潍柴动力股份有限公司 颗粒物捕捉器dpf的保护方法和车辆
CN114837774A (zh) * 2021-02-02 2022-08-02 北京福田康明斯发动机有限公司 控制dpf退出禁止再生的方法、系统、存储介质和电子设备

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