JP2010265641A - 遠隔制御システム及び遠隔制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】携帯機側での消費電力を抑制しつつ最適な応答性を確保することができる遠隔制御システム及び遠隔制御方法を提供する。
【解決手段】車両側では、携帯機からの制御要求信号Scontを受信したとき、当該信号に応じた車両側での制御に要する処理完了時間Tfinを演算し、その演算結果を含む処理完了時間応答信号Stimeを無線送信する。携帯機側では、車両側での処理完了時間Tfin、即ち車両側での制御の実行結果に関する情報を含む結果応答信号Sresが送信されるタイミングを正確に把握可能となる。携帯機側では、処理完了時間Tfinが経過するまで節電状態を維持する。また、携帯機の操作を通じた遠隔制御が実行される度に、その時々の車両側の状態等が反映された処理完了時間Tfinが算出される。携帯機側では、処理完了時間Tfinに基づきスリープ時間Tsが好適に設定される。
【選択図】図4

Description

本発明は、無線通信を利用した遠隔制御システム及び遠隔制御方法に関する。
無線通信を利用した遠隔制御システムの一として、従来、ユーザにより所持される携帯機と車両との間の無線通信を通じてドアの施解錠あるいはエンジンの始動等の各種の制御を実行する、いわゆる電子キーシステムが知られている。例えば施錠状態のドアを解錠するに際して、携帯機の解錠ボタンが操作されると、解錠要求信号及び携帯機に固有の識別情報を含む無線信号が送信される。車両側では自身に登録されている識別情報と携帯機からの無線信号に含まれる識別情報との照合を通じて携帯機の正当性を認証し、当該認証が成立する場合にはドアの解錠が許可または実行される。こうしたシステムの中には、携帯機から車両(正確には、車載機)へ制御要求信号を送信した後に、車両側から携帯機側へ制御結果に関する情報が送信されるものもある。これにより、ユーザは、携帯機側で制御結果を確認することができる。
しかし、車両側での制御に要する時間は、制御内容あるいは制御対象機器の状態などによって変動する。このため、車両側での制御が完了した時点で、直ちに車両側から携帯機側へ制御結果に関する情報を送信したとすると、次のような問題が発生する。すなわち、携帯機側では、車両側から情報が送信されてくるタイミングを正確に把握することはできない。このため、携帯機が車両側からの情報を確実に受信するためには、例えば携帯機から車両へ制御要求信号を送信した後、直ちに携帯機側の受信回路をアクティブにして情報の受信に備える、といった方法を取らざるを得ない。しかしこの場合には、車両側での制御が実際には完了していないにもかかわらず、携帯機側の受信回路がアクティブになるため、携帯機側で無駄に電力が消費される時間が相応に長くなり、その分、電池の寿命が短くなる。
そこでこの問題を解決するために、例えば特許文献1に記載される遠隔制御システムが従来提案されている。すなわち、図6に示されるように、当該システムでは、ユーザにより携帯機が操作されると、当該操作に対応する制御要求信号Scontが携帯機から車両へ送信される(時刻T1)。車両は携帯機からの制御要求信号Scontを受信すると(時刻T2)、この制御要求信号Scontに対応する制御を実行する(時刻T3)。そして、携帯機は、制御要求信号Scontを送信した後、あらかじめ取り決められた待機時間Txだけ経過したときに、車両側での制御の実行結果に関する情報の送信を要求する旨の結果要求信号Soutを車両へ送信する(時刻T4)。この待機時間Txは、車両側での各制御内容に応じて、かつ各制御が開始されてから完了するまでの処理時間Tyを見越してこれと同程度あるいは長い時間に設定される。また携帯機は、制御要求信号Scontを送信した後、待機時間Txが経過するまでは、いわゆるスリープ状態、すなわち無線信号の受信が可能となる受信待機状態にあるときよりも電力消費が少ない省電力状態に維持される。
車両は、携帯機からの結果要求信号Soutを受信すると(時刻T5)、これを契機として結果要求信号Soutを受信したタイミングに応じて決まる送信タイミングで、制御の実行結果に関する情報を含む結果応答信号Sresを携帯機側へ送信する(時刻T6)。また、携帯機は、結果要求信号Soutを送信したタイミングに応じて決まる受信タイミングになったら、車両側から送信されてくる結果応答信号Sresを受信可能な状態である受信待機状態になる。携帯機は受信待機状態に維持されている間に車両側からの結果応答信号Sresを受信する(時刻T7)。このように、特許文献1の遠隔制御システムによれば、車両側から携帯機側へ制御結果に関する情報を送信するタイミングが車両側の都合のみで決まるシステムとは異なり、携帯機はいつ返されるのかがわからない応答を待ち続ける必要が無い。したがって、携帯機側での電力消費を抑制することができる。
特開2008−266973号公報
ところが、特許文献1のシステムには、次のような懸念があった。すなわち、前述したように、車両側での制御に要する時間は、制御内容あるいは制御対象機器の状態などによって変動する。具体的には、車両側から応答データとして返す情報は、当該遠隔制御システムの制御装置が他のシステムの制御装置を通じて取得する情報となるため、当該他の制御装置のその時々の負荷状況等により、処理時間にばらつきが出る。このため、待機時間Txは車両側での制御に要する時間を見越して設定されてはいるものの、図6のタイミングチャートに二点鎖線で示されるように、車両側での処理時間が想定外に延びて、携帯機から結果要求信号Soutが送信されるに際して、車両側での処理が未だ完了していない場合が十分に考えられる。車両側では、制御要求信号Scontに応じた制御が完了したときに携帯機からの結果要求信号Soutの受信を試行する構成とされていることから、この場合には、携帯機からの結果要求信号Soutは車両側では受信されない。このため、携帯機側では、例えば結果要求信号Soutの送信を所定の制御間隔で所定の回数だけ繰り返すなどの対策を講じる必要があった。この結果要求信号Soutの送信から結果応答信号Sresの受信までの一連の処理を繰り返すほど、携帯機側での電力が無駄に消費される。また、車両から携帯機への応答性も低下する。
車両側での各制御にかかる処理が確実に完了する程度の時間に待機時間Txを設定することも考えられるが、この場合には車両からの応答信号は確実に受信できるものの、車両から携帯機への応答性の低下、ひいては利便性の低下が懸念される。すなわち、車両側での処理時間が携帯機の待機時間Txを超える前述の場合とは逆に、待機時間Txが経過する前に車両側での処理が完了する場合も考えられるところ、この場合には、車両側での処理が完了してから待機時間Txが経過するまでの時間が無駄な待ち時間となる。
このように、特許文献1のシステムでは、待機時間Txを設定することにより、一定程度の応答性を確保しつつ携帯機側での消費電力についてもある程度は抑制することができる。しかし、車両側での処理状況によっては、携帯機側では未だ無駄な電力が消費される状況が存在するとともに、予め設定される待機時間Txが逆に応答性のさらなる向上を阻害する一因となる状況も存在する。すなわち、特許文献1のシステムでは、携帯機側での電力消費の低減及び応答性確保の観点から、車両側での処理時間の変動に柔軟に対応しきれない場合があり、この点で未だ改善の余地があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、携帯機側での消費電力を抑制しつつ最適な応答性を確保することができる遠隔制御システム及び遠隔制御方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、ユーザに所持される携帯機の操作を通じて無線送信される特定の遠隔制御対象の制御の実行を要求する旨の制御要求信号を受信した場合に、前記遠隔制御対象の制御を実行するとともに、定められたタイミングで当該制御の実行結果に関する情報を含む結果応答信号を前記携帯機側へ無線送信する制御手段を備え、前記携帯機は、前記制御手段側からの前記結果応答信号に含まれる前記遠隔制御対象の制御の実行結果に関する情報に基づき当該制御の実行結果を自身に設けられる報知手段を通じてユーザに報知する遠隔制御システムにおいて、前記制御手段は、前記制御要求信号を受信した際には、前記遠隔制御対象の制御を実行するとともに、当該制御の開始から完了までに要する処理完了時間を前記制御要求信号に基づき演算してその演算結果を含む処理完了時間応答信号を無線送信し、前記携帯機は、前記制御要求信号を送信した後、定められた待機時間だけ無線電波の受信が可能となる受信待機状態を維持し、この間に前記制御手段側からの処理完了時間応答信号を受信した場合には、当該処理完了時間応答信号に基づき設定される休止時間だけ、自身の動作状態を、前記受信待機状態から当該受信待機状態のときよりも電力消費が少ない節電状態へ遷移させて、当該休止時間が経過したときには、前記節電状態から前記受信待機状態へ自身の動作状態を遷移させて前記結果応答信号を受信することをその要旨とする。
本発明によれば、遠隔制御対象の制御手段は、携帯機の操作を通じた特定の遠隔制御対象の遠隔制御を行う際に、当該制御の実行の開始から完了までの処理完了時間を演算し、その演算結果を含む処理完了時間応答信号を携帯機側へ無線送信する。すなわち、制御手段側から携帯機側へ、特定の遠隔制御対象の制御に要する時間を通知することにより、携帯機側では制御手段側での処理完了時間、すなわち制御手段側から結果応答信号が送られてくるタイミングを正確に把握することができる。このため、携帯機側では、通知された処理完了時間が経過するまでの間は節電状態を維持することにより電力消費の抑制が図られる。携帯機側から制御手段側へ情報の送信を要求する必要がないことも携帯機側での電力消費の抑制に寄与する。無線信号の送信にも電力を使用するからである。しかも、前述したように、制御手段側での処理に要する時間は、その時々の制御手段あるいは遠隔制御対象側の状態等により変動するおそれがあるところ、本発明では、携帯機の操作を通じた遠隔制御が実行される度に、特定の遠隔制御対象の制御に要する時間が算出される。そして携帯機側では、その時々の制御手段あるいは遠隔制御対象側の状態が反映された処理完了時間に基づき、節電状態を維持するべき時間、すなわち休止時間が好適に設定される。このため、携帯機から同じ制御内容の実行を指令する制御要求信号を送信する場合であれ、その時々で異なる制御手段あるいは遠隔制御対象側での処理時間に柔軟に対応することができる。すなわち、休止時間は、短すぎることも長すぎることもない好適な時間に設定することが可能となる。したがって、携帯機側では、最適なタイミングで制御手段側からの結果応答信号を受信することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遠隔制御システムにおいて、前記制御手段は、前記遠隔制御対象の制御が、当初に算出した処理完了時間内に完了しない旨判断される場合には、当初に算出した処理完了時間が経過するタイミングで、前記結果応答信号に代えて当該遠隔制御対象の制御に要する新たな時間情報を含む追加処理時間応答信号を送信し、前記携帯機は、前記制御手段側からの追加処理時間応答信号を受信した場合には、当該信号に基づき設定される休止時間だけ、自身の動作状態を、前記受信待機状態から前記節電状態へ遷移させて、当該休止時間が経過したときには、前記節電状態から前記受信待機状態へ自身の動作状態を遷移させて前記結果応答信号を受信することをその要旨とする。
本発明によれば、当初に算出した処理完了時間内に完了しない旨判断される場合には、当初に算出された処理完了時間が経過するタイミングで、当該制御に要する新たな時間情報を含む追加処理時間応答信号が、制御手段側から送信される。これにより、携帯機側との同期がとれる。このため、携帯機が節電状態から受信待機状態へ無駄に遷移することがなく、ひいては当該携帯機側での無駄な電力消費が抑制される。また、この場合においても、携帯機側から制御手段側へ、遠隔制御対象の処理に関する情報(結果応答信号)の送信を要求する旨の無線信号を発信する必要はないので、携帯機側での電力消費が抑制される。
請求項3に記載の発明は、ユーザに所持される携帯機から無線送信される特定の遠隔制御対象の制御の実行を要求する旨の制御要求信号を、当該遠隔制御対象の制御手段が受信した場合に、当該制御手段が前記遠隔制御対象の制御を実行するとともに、定められたタイミングで当該制御の実行結果に関する情報を含む結果応答信号を前記携帯機側へ無線送信する段階と、前記携帯機が、前記制御手段側からの前記結果応答信号に含まれる前記遠隔制御対象の制御の実行結果に関する情報に基づき当該制御の実行結果を自身に設けられる報知手段を通じてユーザに報知する段階と、を含む遠隔制御方法において、前記制御手段が、前記制御要求信号を受信して、前記遠隔制御対象の制御を実行するとともに、当該制御の開始から完了までに要する処理完了時間を前記制御要求信号に基づき算出してその旨示す情報を含む処理完了時間応答信号を無線送信する段階と、前記携帯機が、前記制御要求信号を送信した後、無線電波の受信が可能となる受信待機状態が維持される定められた第1の待機時間が経過する前に、前記制御手段側からの処理完了時間応答信号を受信して、当該処理完了時間応答信号に基づき設定される第2の待機時間だけ、自身の動作状態を、前記受信待機状態から当該受信待機状態のときよりも電力消費が少ない節電状態へ遷移させる段階と、前記携帯機が、当該第2の待機時間が経過したとき、前記節電状態から前記受信待機状態へ自身の動作状態を遷移させて前記結果応答信号を受信する段階と、を含むことをその要旨とする。
本発明によれば、請求項1に記載の発明と同様に、携帯機は、制御手段側から通知された処理完了時間が経過するまでの間は節電状態を維持する。これにより、携帯機側での電力消費の抑制が図られる。また、携帯機側では、最適なタイミングで制御手段側からの情報(結果応答信号)を受信することができる。
本発明によれば、携帯機側での消費電力を抑制しつつ最適な応答性を確保することができる。
本実施の形態の遠隔制御システムの概略構成を示すブロック図。 同じく携帯機側での処理手順を示すフローチャート。 同じく車両側での処理手順を示すフローチャート。 同じく車両側と携帯機側との通信状態の一例を示すタイミングチャート。 同じく車両側と携帯機側との通信状態の他の例を示すタイミングチャート。 従来の遠隔制御システムの車両と携帯機との通信状態の一例を示すタイミングチャート。
以下、本発明にかかる遠隔制御システムを、車両用の電子キーシステムに具体化した一実施の形態を図1〜図5に従って説明する。
この電子キーシステムは、ユーザにより所持される携帯機(電子キー)と車両との間の無線通信を通じて車両ドアの施解錠及びエンジンの始動許可などを行うものである。すなわち、車両のユーザが所持する携帯機が、車両周辺に設定される車外通信エリア、あるいは車室内に設定される車内通信エリア内に存在するときに、車両と携帯機との間の無線通信を通じて携帯機の識別情報が車両に送信されて、当該車両側で当該携帯機の識別情報を使用したユーザ認証処理が行われる。
また、この電子キーシステムは、携帯機のボタン操作を通じて車両ドアの施解錠、エンジンの始動停止、パワーウインドウの開閉、及び、エアコンディショナの作動停止を、遠隔で行う機能も備えてなる。すなわち、ユーザの携帯機操作を通じて、当該操作に応じた機能コード及び識別情報を含む制御要求信号が送信されて、車両側で携帯機からの制御要求信号に含まれる識別情報を使用したユーザ認証処理が行われる。そして車両側では、携帯機の正当性が判断される場合には、携帯機からの制御要求信号に含まれる機能コードに応じて各種の制御が実行される。機能コードとは、遠隔制御対象となる各種の車載機器あるいは車載システムの制御の実行、又はその制御内容を指令する情報をいう。
<車両側の電気的構成>
次に、車両側の電気的な構成を説明する。図1に示すように、電子キーシステムが搭載された車両11には、ユーザに所持される携帯機(電子キー)12との間の無線通信を通じて携帯機側の識別情報と車両側の識別情報との照合を行うとともに、当該照合結果に基づき各種の車両制御を実行する電子制御装置13が設けられている。この電子制御装置13には、車内ネットワーク網の一を構成する車内LAN(Local Area Network)14を介してドアロックシステム15、エンジンシステム16、パワーウインドウシステム17及びエアコンディショナシステム18が接続されている。
ドアロックシステム15は、電子制御装置13による識別情報の照合結果等の制御開始要件が成立することを条件として車両ドアの施解錠を行う。エンジンシステム16は、電子制御装置13による照合結果等の制御開始要件が成立することを条件として車両11の電源状態並びにエンジンの始動及び停止を制御する。パワーウインドウシステム17は、電子制御装置13による識別情報の照合結果等の制御開始要件が成立したとき、あるいは車室内に設けられる図示しないウインドウスイッチの操作が検出されたときにウインドウの開動作及び閉動作を制御する。エアコンディショナシステム18は、電子制御装置13による識別情報の照合結果等の制御開始要件が成立したとき、あるいは車室内に設けられる図示しないエアコンディショナスイッチの操作が検出されたときに図示しないエアコンディショナの作動及び停止を制御する。
また、電子制御装置13には、車外LF送信機21、車内LF送信機22、車外UHF送信機23及び受信機24が図示しないワイヤハーネス等を介して接続されている。車外LF送信機21は、電子制御装置13からの指令に基づき車外に所定周波数帯(例えばLF帯)の電波信号を発信して車両ドアの周辺などに車外通信エリアを形成する。車内LF送信機22は、電子制御装置13からの指令に基づき車内に所定周波数帯(例えばLF帯)の電波信号を発信して車室内に車内通信エリアを形成する。車外UHF送信機23は、電子制御装置13からの指令に基づき車外にUHF帯の電波信号を発信する。受信機24は、UHF帯の電波信号を受信して、当該受信した情報を電子制御装置13へ出力する。車外LF送信機21及び車外UHF送信機23は車両ドア等に、車内LF送信機22は車内の床等に、受信機24は車両の後部ピラー等にそれぞれ設けられる。なお、車外LF送信機21及び車内LF送信機22から発信される電波信号は、それぞれ車外及び車内に存在する携帯機12に対する応答を要求する応答要求信号Srqである。
電子制御装置13の記憶装置であるEEPROM等のメモリ25には、自身に対応する正規の携帯機12の識別情報であるIDコード、並びに各種の制御プログラム等が記憶されている。
電子制御装置13は、携帯機12から送信される後述の応答信号Srpに含まれるIDコードと自身のメモリ25に記憶されたIDコードとの照合を通じて携帯機12の正当性を判断し、当該判断結果に基づき車両ドアの施解錠あるいはエンジンの始動許可を行う。
また、電子制御装置13は、携帯機12から送信される制御要求信号Scontに含まれるIDコードと自身のメモリ25に記憶されたIDコードとの照合を通じて携帯機12の正当性を判断し、当該判断結果に基づき制御要求信号Scontに含まれる機能コードに応じた各種の制御を実行する。これら制御の内容としては、例えば車両ドアの施解錠、エンジンの始動停止、パワーウインドウの開閉、及び、エアコンディショナの作動停止等がある。
また、電子制御装置13は、携帯機12からの制御要求信号Scontに含まれる機能コードに応じた制御内容の実行を開始してから完了するまでの時間である処理完了時間Tfinの予測演算を実行する。そして電子制御装置13は、当該算出した処理完了時間Tfinを含む処理完了時間応答信号Stimeを、車外UHF送信機23を通じて携帯機12へ送信する。そして、電子制御装置13は、前記機能コードに応じた制御の実行を完了したときには、当該制御の実行結果に関する情報を含む結果応答信号Sresを、車外UHF送信機23を通じて携帯機側へ送信する。
<携帯機の電気的構成>
次に、携帯機の電気的な構成を説明する。携帯機12は、内蔵された図示しない電池を動作電源として作動する。図1に示すように、携帯機12には、通信制御等の各種動作を統括制御するマイクロコンピュータ31が設けられている。このマイクロコンピュータ31は、図示しないCPU(中央処理装置)、記憶装置としてEEPROM等のメモリ32、及びタイマ33などを備えてなる。メモリ32には携帯機12に固有の識別情報であるIDコード並びに各種の制御プログラム等が記憶されている。
マイクロコンピュータ31には、LF受信回路34、UHF送信回路35、UHF受信回路36及び報知装置37が接続されている。LF受信回路34は、LF帯の電波信号を受信して、当該受信した情報をマイクロコンピュータ31へ出力する。UHF送信回路35は、マイクロコンピュータ31からの指令に基づきUHF帯の電波信号を発信する。UHF受信回路36は、UHF帯の電波信号を受信して、当該受信した信号をマイクロコンピュータ31へ出力する。報知装置37は、例えばLED(発光ダイオード)、表示装置、ブザー、スピーカ、あるいはこれらが組み合わせられてなり、マイクロコンピュータ31からの指令に基づき携帯機12の通信状態等の定められた情報を報知する。
また、マイクロコンピュータ31には、複数個のプッシュスイッチ38が接続されている。各プッシュスイッチ38の図示しない操作部は、携帯機12の図示しないケースの表面に露出することにより外部からの手動操作が可能とされている。各操作部が操作された際には、プッシュスイッチ38はその旨示す操作信号をマイクロコンピュータ31に出力する。
図1の左下にその構成の概略が示されるように、本例では、携帯機12には、プッシュスイッチ38として、遠隔制御の対象となる車載機器等を選択する4つの制御対象選択スイッチ38a,38b,38c,38d、及び各制御対象選択スイッチ38a〜38dの操作を通じて選択された制御対象の制御内容を選択する2つの制御内容選択スイッチ38e,38fが設けられている。各制御対象選択スイッチ38a〜38dには、制御対象として、ドアロックシステム15、エンジンシステム16、パワーウインドウシステム17、エアコンディショナシステム18が割り当てられている。両制御内容選択スイッチ38e,38fには、各制御対象選択スイッチ38a〜38dの操作を通じて選択された制御対象の制御内容として、次のような制御が割り当てられている。すなわち、一方の制御内容選択スイッチ38eには、ドアの解錠制御、エンジンの始動制御、ウインドウの開動作制御、又はエアコンディショナの作動制御が割り当てられ、他方の制御内容選択スイッチ38fには、ドアの施錠制御、エンジンの停止制御、ウインドウの閉動作制御、又はエアコンディショナの停止制御が割り当てられる。
マイクロコンピュータ31は、LF受信回路34を通じて車両側から送信される応答要求信号Srqを受信したときには、当該信号に対する応答として自身のIDコードを含む応答信号Srpを、UHF送信回路35を通じて送信する。
また、マイクロコンピュータ31は、各プッシュスイッチ38から入力される操作信号に基づき、選択された制御対象及び選択された制御内容を認識するとともに、この認識した制御対象などに応じた機能コード及び自身のIDコードを含む制御要求信号Scontを生成し、この制御要求信号Scontを、UHF送信回路35を通じて送信する。なお、各プッシュスイッチ38の操作の組合せに対応する機能コードは、メモリ32に予め記憶されている。
また、マイクロコンピュータ31は、制御要求信号Scontを送信した後、定められた待機時間Twaitだけ、UHF受信回路36を通じた無線電波の受信が可能となる受信待機状態を維持する。マイクロコンピュータ31は、タイマ33を通じて待機時間Twaitの経過の有無を認識する。
また、マイクロコンピュータ31は、UHF受信回路36を通じて車両側からの処理完了時間応答信号Stimeを受信したときには、当該信号に含まれる処理完了時間を示す情報に基づき、自身の動作状態をスリープ状態(節電状態)とすべき時間であるスリープ時間Tsを設定して、携帯機12の動作状態を通常状態からスリープ状態へ移行する。スリープ状態とは、前記受信待機状態のときよりも電力消費が少ない節電状態をいう。マイクロコンピュータ31は、スリープ状態に移行した際には、タイマ33だけを動作させて、LF受信回路34、UHF送信回路35、UHF受信回路36及び報知装置37などの他部位には動作電源を供給しない。これは、基本的には、処理完了時間が経過するまで車両11側から無線信号が送信されることはないからである。
そしてマイクロコンピュータ31は、タイマ33を通じてスリープ時間Tsだけ経過した旨判断されるときには、UHF受信回路36へ動作電力を供給して当該UHF受信回路36をアクティブ、すなわち無線信号を受信可能な状態である受信待機状態とする。マイクロコンピュータ31は、定められた待機時間Twaitだけ、受信待機状態を維持する。
また、マイクロコンピュータ31は、UHF受信回路36を通じて車両側からの結果応答信号Sresを受信したときには、この受信した結果応答信号Sresに含まれる車両側での制御の実行結果に関する情報に基づき、車両側での制御の実行結果を、報知装置37を通じて報知する。マイクロコンピュータ31、例えば図示しない表示装置の画面上に文字及び記号等を表示することにより車両側での制御の実行結果を表示する、あるいは図示しないLEDの点灯制御を通じて所定の制御が完了した旨ユーザに報知する。
<電子キーシステムの動作>
次に、前述のように構成された電子キーシステムの動作を、各プッシュスイッチ38が操作される場合と、されない場合とに分けて説明する。
<プッシュスイッチの操作無しの場合>
まず、各プッシュスイッチ38が操作されない場合の電子キーシステムの動作を説明する。
さて、車両11が駐車状態に維持されている際には、電子制御装置13は、車外LF送信機21を通じて応答要求信号SrqをLF帯の電波信号として所定の制御周期で発信し、車両周辺に車外通信エリアを形成する。
携帯機12がこの車外通信エリア内に存在して応答要求信号Srqを受信すると、携帯機12はこの応答要求信号Srqに応答して、自身のメモリ32に記憶されたIDコードを乗せた応答信号SrpをUHF帯の電波信号として送信する。
電子制御装置13は、受信機24を介して携帯機12からの応答信号Srpを受信すると、自身のメモリ25に記憶されたIDコードと、応答信号Spに含まれる携帯機12のIDコードとの照合(車外照合)を行う。電子制御装置13は、この車外照合が成立する旨判断すると、ドアロックシステム15を通じて車両ドアの解錠動作を実行する。
そして電子制御装置13は、ユーザによる車両ドアの開閉、すなわちユーザの乗車を図示しないドアカーテシスイッチを通じて検出すると、それまでの車外LF送信機21を通じての応答要求信号Srqの発信を停止するとともに、今度は車内LF送信機22を通じて応答要求信号Srqを発信して、車内全域に車内通信エリアを形成する。なお、車外LF送信機21を通じた応答要求信号Srqの発信停止のタイミングは、携帯機12からの応答信号Srpを受信したとき、としてもよい。
電子制御装置13は、この車内通信エリアに進入した携帯機12から送信される応答信号Srpを、受信機24を介して受信すると、自身のメモリ13aに記憶されたIDコードと携帯機12のIDコードとを照合(室内照合)する。電子制御装置13は、この車内照合が成立する旨判断すると、エンジンシステム16による車両11の電源状態の切り換えを許可する。
図示しないエンジンが停止した状態でもあるこの状態で、且つ図示しないブレーキペダルが踏み込まれた状態で運転席に設けられる図示しないエンジンスイッチが操作されると、これら操作を検出したエンジンシステム16によりエンジンの始動制御が実行される。また、このエンジンが稼動している状態(アイドリング状態)で、且つ図示しないセレクトレバーのレンジ位置が駐車位置(Pレンジ)に保持された状態でエンジンスイッチが操作されると、これらの状態を検出したエンジンシステム16によりエンジンが停止される。さらに、エンジンが停止状態の際、ブレーキペダルの踏み込み操作が行われない状態でエンジンスイッチのみが操作されると、当該操作の度に車両11の電源状態が電源オフ(OFF)→アクセサリオン(ACC−ON)→イグニッションオン(IG−ON)の順に繰り返し切り替えられる。このように、携帯機12の操作をすることなくエンジンスイッチの操作のみでエンジンの始動及び停止を行うことが可能とされている。
<プッシュスイッチの操作有りの場合>
次に、プッシュスイッチ38が操作された場合の電子キーシステムの動作を説明する。各プッシュスイッチ38は、これらに割り当てられた車載機器を遠隔制御する際に操作される。ここでは、まず各プッシュスイッチ38が操作された際に携帯機12のマイクロコンピュータ31で実行される制御の手順、及び車両11の電子制御装置13で実行される制御の手順を個別に説明し、次いでこれら携帯機12と車両11との通信状態の一例について説明する。
<携帯機側の処理手順>
まず、各プッシュスイッチ38が操作された際にマイクロコンピュータ31で実行される制御の手順を、図2に示されるフローチャートに従って説明する。当該フローチャートは、携帯機12のメモリ32に格納された制御プログラムに基づき実行される。
各プッシュスイッチ38が操作された際には、マイクロコンピュータ31は、各プッシュスイッチ38から入力される操作信号に基づき、選択された制御対象及び選択された制御内容を認識するとともに、この認識した制御対象などに応じた機能コード及び自身のIDコードを含む制御要求信号Scontを生成し、この制御要求信号Scontを、UHF送信回路35を通じて送信する(ステップS101)。
マイクロコンピュータ31は、制御要求信号Scontを送信した後、定められた待機時間Twaitだけ、UHF受信回路36を通じた無線電波の受信が可能となる受信待機状態を維持する(ステップS102)。マイクロコンピュータ31は、待機時間Twaitの経過の有無は、タイマ33を通じて認識する。
次に、マイクロコンピュータ31は、この待機時間Twaitが経過するまでに、UHF受信回路36を通じて車両側からの処理完了時間応答信号Stimeを受信したときには、当該信号に含まれる処理完了時間Tfinを示す情報に基づき、自身の動作状態をスリープ状態(節電状態)とすべき時間であるスリープ時間Tsを設定する(ステップS104)。
そして、マイクロコンピュータ31は、携帯機12の動作状態を通常状態からスリープ状態へ移行する(ステップS105)。マイクロコンピュータ31は、スリープ状態に移行した際には、タイマ33だけを動作させる。すなわち、LF受信回路34、UHF送信回路35、UHF受信回路36及び報知装置37などの他部位には動作電源が供給されない。これにより、携帯機12側での電力消費が抑制される。
そしてマイクロコンピュータ31は、タイマ33を通じてスリープ時間Tsだけ経過した旨判断されるときには、UHF受信回路36へ動作電力を供給して当該UHF受信回路36をアクティブ、すなわち無線信号を受信可能な状態である受信待機状態とする(ステップS106)。マイクロコンピュータ31は、定められた待機時間Twaitだけ、受信待機状態を維持する。
マイクロコンピュータ31は、この待機時間Twaitが経過するまでに、UHF受信回路36を通じて車両側からの結果応答信号Sresを受信したときには(ステップS107)、この受信された結果応答信号Sresに含まれる車両側での制御の実行結果に関する情報に基づき、車両側での制御の実行結果を、報知装置37を通じて報知し(ステップS108)、処理を終了する。
<車両側の処理手順>
次に、各プッシュスイッチ38が操作された際に車両側の電子制御装置13で実行される制御の手順を、図3に示されるフローチャートに従って説明する。当該フローチャートは、電子制御装置13のメモリ25に格納された制御プログラムに基づき実行される。
電子制御装置13は、受信機24を通じて携帯機12から送信される制御要求信号Scontを受信すると(ステップS201)、当該信号に含まれるIDコードと自身のメモリ25に記憶されたIDコードとの照合を通じて携帯機12の正当性を判断する(ステップS202)。そして、電子制御装置13は、当該制御要求信号Scontを送信してきた携帯機12が正規のものである旨認証したときには、制御要求信号Scontに含まれる機能コードに基づき制御対象及び制御内容を認識し、この認識される所定の制御の実行を開始する(ステップS203)。
また、電子制御装置13は、当該制御の実行と同時に、当該制御の実行を開始してから完了するまでの処理完了時間Tfinの予測演算を行う(ステップS204)。
例えば、機能コードの内容がウインドウの開動作制御を実行する旨の指令である場合には、電子制御装置13は、処理完了時間Tfinとして、ウインドウが現在の位置から全開位置へ至るまでの時間を次のようにして算出する。すなわち、電子制御装置13は、パワーウインドウシステム17を通じて現在のウインドウの位置を取得して、現状のウインドウの位置と定められた全開位置との差分を、全開状態にするために必要とされる変位量である目標変位量として算出する。そして電子制御装置13は、この目標変位量だけウインドウを変位させるために必要とされる時間、すなわちウインドウの開動作を開始してから全開位置に達するまでの処理時間を、ウインドウの駆動源(モータ等)の作動による単位時間当たりのウインドウの変位量に基づき算出する。なお、ウインドウの単位時間当たりの変位量は、バッテリ電圧の状態、あるいはパワーウインドウシステム17の制御装置の負荷状況等によって変動するおそれがあるため、それらの状況も加味して、ウインドウの全開動作の処理完了時間Tfinを算出するようにしてもよい。機能コードの内容がウインドウの閉動作制御を実行する旨の指令である場合にも同様にして、電子制御装置13は、その処理完了時間Tfinの予測演算を行う。
また、機能コードの内容がエアコンディショナの作動制御を実行する旨の指令である場合には、電子制御装置13は、処理完了時間Tfinとして、車室内の気温が現状の温度からそのときに設定されている温度へ至るまでの時間を次のようにして算出する。すなわち、電子制御装置13は、エアコンディショナシステム18を通じて、現在の車室外気温及び車室内気温の情報を取得して、そのときの設定温度と現在の車室内気温との差分を、車室内気温を設定温度にするために必要とされる温度変化量である目標温度変化量として算出する。そして電子制御装置13は、この目標温度変化量だけ車室内温度を変化させるために必要とされる時間、すなわち車室内の空気調節(冷暖房)を開始してから設定温度に達するまでの時間を、エアコンディショナの単位時間当たりの空気調節能力(冷暖房能力)及び車室外気温などに基づき算出する。なお、エアコンディショナを作動させる際には、車両のバッテリの消耗を抑制するためにエンジンが始動されることから、空気調和(エアコンディショニング)の処理完了時間Tfinには、エンジンシステム16を通じてのエンジン始動処理に要する時間等を加味してもよい。機能コードの内容がエアコンディショナの停止制御を実行する旨の指令である場合にも同様にして、電子制御装置13は、その処理完了時間Tfinの予測演算を行う。
また、機能コードの内容がエンジンの始動を実行する旨の指令である場合には、電子制御装置13は、エンジンが停止した状態からエンジンが始動して安定するまでの処理完了時間Tfinを次のようにして算出する。すなわち、電子制御装置13は、セレクトレバーのレンジ位置の確認処理に要する時間、ドア等の開閉状態の確認処理に要する時間、車両の燃料残量の確認処理に要する時間などに基づきエンジン始動の処理完了時間Tfinを求める。機能コードの内容がエンジンの停止制御を実行する旨の指令である場合にも同様にして、電子制御装置13は、その処理完了時間Tfinの予測演算を行う。
そして電子制御装置13は、前述のようにして算出される処理完了時間Tfinを示す情報を含む処理完了時間応答信号Stimeを、車外UHF送信機23を通じて送信する(ステップS205)。
電子制御装置13は、機能コードに応じた所定の制御が完了した旨各車載システムを通じて認識したとき(ステップS206)、当該制御が完了した旨示す結果応答信号Sresを、車外UHF送信機23を通じて送信して(ステップS207)、処理を終了する。
<携帯機と車両との通信状態の一例>
次に、各プッシュスイッチ38が操作された場合における携帯機12と車両11との通信状態の一例を、図4のタイミングチャートを参照しつつ説明する。
同図に示されるように、携帯機12の各プッシュスイッチ38が操作された際には、携帯機12から自身のIDコード及び各プッシュスイッチ38に応じた機能コードを含む制御要求信号Scontが送信される(時刻T1)。この後、携帯機12は、定められた待機時間Twaitだけ、UHF受信回路36を通じた無線電波の受信が可能となる受信待機状態を維持する。
車両11側では、携帯機12からの制御要求信号Scontを受信すると(時刻T2)、IDコードの照合を通じて携帯機12の認証を行い、制御要求信号Scontに含まれる機能コードに応じて所定の制御の実行を開始する(時刻T3)。これと同時に、車両11側では、当該制御の実行を開始してから完了するまでの処理完了時間Tfinの予測演算を行い、当該演算結果を含む処理完了時間応答信号Stimeを送信する。
携帯機12は、制御要求信号Scontを送信してから待機時間Twaitが経過するまでの間に車両11側からの処理完了時間応答信号Stimeを受信すると(時刻T4)、待機時間Twaitが経過した後にスリープ状態(節電状態)となる。正確には、携帯機12は、処理完了時間応答信号Stimeに含まれる処理完了時間Tfinを示す情報に基づきスリープ時間Tsを設定し、待機時間Twaitの経過後、当該スリープ時間Tsが経過するまで、スリープ状態を維持する。本例において、スリープ時間Tsは、処理完了時間Tfinが経過する時刻よりも若干前の時刻に経過するように設定される。
なお、携帯機12は、制御要求信号Scontを送信してから待機時間Twaitが経過するまでの間に車両11側からの処理完了時間応答信号Stimeを受信しない場合には、何らかの事情により制御要求信号Scontが車両11側に受信されなかったとして、その旨報知装置37を通じて報知するようにしてもよい。当該報知を通じてユーザに再度のプッシュスイッチ38の操作が促される。ユーザはすぐに通信不成立である旨認識できることから、最初に携帯機12を操作してから再操作を意図するまでの時間を節約することができる。また、携帯機12は、制御要求信号Scontを送信してから待機時間Twaitが経過するまでの間に車両11側からの処理完了時間応答信号Stimeを受信しない場合には、前回送信した制御要求信号Scontを自動で再送信するようにしてもよい。この自動送信回数には制限を設けることが好ましい。
さて、携帯機12は、前述のスリープ時間Tsが経過すると、無線信号を受信しないスリープ状態から、無線信号を受信可能となる受信待機状態へ、自身の動作状態を切り替える(時刻T5)。携帯機12は、定められた待機時間Twaitだけ、受信待機状態を維持する。
車両11は、機能コードに応じた所定の制御が完了すると、その旨示す結果応答信号Sresを送信する(時刻T6)。そして携帯機12は、待機時間Twaitが経過するまでの間に、車両11側からの結果応答信号Sresを受信すると(時刻T7)、その旨報知装置37を通じて報知する。
このように、携帯機12の操作を通じて車両11の遠隔制御を行う際に、携帯機12からの制御要求信号Scontに応じた車両11側での制御内容の実行の開始から完了までの処理完了時間Tfinを車両11側で予測演算し、その演算結果を携帯機12に通知することにより、当該携帯機12側では車両11側での処理時間、すなわち車両11側から情報(本例では、結果応答信号Sres)が送られてくるタイミングを正確に把握することができる。このため、携帯機12側では、通知された処理完了時間Tfinが経過するまでの間はスリープ状態を維持することにより電力消費の抑制が図られる。携帯機12側から車両11側へ情報の送信を要求する必要がないことも携帯機12側での電力消費の抑制に寄与する。無線信号の送信にも電力を使用するからである。
しかも、前述したように、車両側での処理に要する時間は、その時々の車両側の状態等により変動するおそれがあるところ、本例では、携帯機12の操作を通じた遠隔制御が実行される度に、そのときの車両状況に応じて所定の車両制御に要する時間が算出される。そして携帯機12は、その時々の車両状態が反映された処理完了時間Tfinに基づき、スリープ状態を維持するべき時間(スリープ時間Ts)を好適に設定することが可能になる。このため、携帯機12から同じ制御内容の実行を指令する制御要求信号Scontを送信する場合であれ、その時々で異なる車両11側での処理時間に柔軟に対応することができる。すなわち、スリープ時間Tsは、短すぎることも長すぎることもない好適な時間に設定することが可能となる。したがって、携帯機12側では、最適なタイミングで車両11側からの情報(結果応答信号Sres)を受信することができる。
ちなみに、携帯機12側でのスリープ時間Tsを、シミュレーションあるいは実験等により車両11側での各種の制御に要する時間を求め、これを固定値として設定することも考えられるところ、このようにした場合には、その時々で異なる車両11側での処理時間の変動に柔軟に対応することが困難である。車両11側で同一の制御を実行する場合であれ、そのときの車両11側の状態等によりその制御に要する処理時間は、シミュレーション結果等に基づき設定されたスリープ時間より短くなることもあれば長くなることもある。そして車両11側での処理時間がシミュレーション等により求められたスリープ時間よりも短くなった場合には、携帯機12はスリープ状態にあることから、車両11からの情報を受信することはできない。この場合には、車両11側から再度、所定の情報を送信したり、携帯機12側から車両11側へ情報の送信を要求したりすることが必要となり、これは携帯機12から制御要求信号Scontを送信してから車両11側での処理結果を受信するまでの応答性の低下につながる。また車両11側での処理時間がシミュレーション等により求められたスリープ時間よりも長くなった場合には、車両11側での処理が完了していないにもかかわらず携帯機12は受信待機状態を維持することになる。これは無駄に電力を消費することになる。この点、本例によれば、車両11側での処理時間が、早まる場合あるいは遅くなる場合のいずれの場合であれ、スリープ時間Tsと車両11側での実際の処理時間との間に、大きなずれ(ギャップ)が発生することはない。
<携帯機と車両との通信状態の他の例>
前述したように、当該携帯機12側では車両11側での処理時間、すなわち車両11側から情報(本例では、結果応答信号Sres)が送られてくるタイミングを正確に把握することができることから、携帯機12は、基本的には最適なタイミングで車両11から送信される情報を受信することができる。
しかし、車両11側での処理完了時間Tfinを算出した後に車両11の状態が変化する等して、当初算出された処理完了時間Tfinと車両11側での実際の処理時間とが異なったり、何らかの事情により車両11側での処理完了時間Tfinの算出を誤ったりすることも考えられる。この場合には、携帯機12側で把握している結果応答信号Sresの送信タイミングと、車両11側での処理が実際に完了して結果応答信号Sresを送信するタイミングとがずれることになるので、車両11からの結果応答信号Sresが携帯機12に好適に受信されないことが懸念される。こうした懸念を解消するべく、本例では次のような構成が採用されている。
例えば、図5のタイミングチャートに示されるように、車両11側での処理が当初に算出された処理完了時間Tfinが経過しても完了しない旨車両11側で判断される場合には、車両11は、当初に算出された処理完了時間Tfinが経過したとき(時刻T6)、当該車両11側での処理が完了した旨示す結果応答信号Sresではなく、追加処理時間Taddを含む追加処理時間応答信号Saddを送信する。この追加処理時間Taddは、当初に算出された処理完了時間Tfinを基準としたときに、当該車両11側での処理が完了するまでに必要とされる追加時間である。すなわち、車両11は、図5の時刻T6の時点で、所定の制御が完了するまでに、あとどの程度の時間が必要なのかを携帯機12に通知する。
携帯機12側では、追加処理時間応答信号Saddを受信すると(時刻T7)、当該信号に含まれる追加処理時間Taddを示す情報に基づき新たなスリープ時間Tsを設定し、待機時間Twaitの経過後、この新たなスリープ時間Tsが経過するまで、スリープ状態を維持する。そして、当該スリープ時間Tsが経過すると、携帯機12は無線信号を受信しないスリープ状態から、無線信号を受信可能となる受信待機状態へ、自身の動作状態を切り替える(時刻T8)。携帯機12は、定められた待機時間Twaitだけ、受信待機状態を維持する。
車両11は、機能コードに応じた所定の制御が完了すると、その旨示す結果応答信号Sresを送信する(時刻T9)。そして携帯機12は、待機時間Twaitが経過するまでの間に、車両11側からの結果応答信号Sresを受信すると(時刻T10)、その旨報知装置37を通じて報知する。
なお、こうした構成を採用する場合には、車両11側において所定の制御の実行の開始からの経過時間を計測する必要がある。このため、図1に示されるように、車両11の電子制御装置13には、タイマ26が設けられる。電子制御装置13は、所定の制御の実行の開始とともにタイマ26を始動させて当該制御の開始からの経過時間を計測し、自身が当初に算出した処理完了時間Tfinが経過する一定時間前に至った旨タイマ26を通じて認識すると、当初に算出した処理完了時間Tfinの変更の必要性の有無を判断する。電子制御装置13は、当初に算出した処理完了時間Tfinが経過するまでに所定の制御が完了する旨判断した場合には、当初に算出した処理完了時間Tfinの変更の必要性は無いとして、当該制御が完了したときに、その旨示す結果応答信号Sresを送信する(図4中の時刻T6)。これに対し、電子制御装置13は、当初に算出した処理完了時間Tfinが経過するまでに所定の制御が完了することが困難である旨判断した場合には、そのときの車両状態などに基づき、当初に算出された処理完了時間Tfinの経過した時点(時刻T6)を基準として、当該制御が完了するまでに必要とされる追加処理時間Taddを算出する。そして前述したように、当初に算出した処理完了時間Tfinが経過したとき(時刻T6)、当該追加処理時間Taddを含む追加処理時間応答信号Saddを送信する。電子制御装置13は、当初に算出した処理完了時間Tfinが経過すると、タイマ26を停止してリセットする。
このように、何らかの事情により車両11側での処理完了時間Tfinの算出に誤りがある場合等であれ、当初に算出された処理完了時間Tfinの経過時に、車両11側から追加処理時間応答信号Saddを送信することにより、携帯機12側との同期がとれる。このため、携帯機12が無駄に受信待機状態に遷移することがなく、ひいては当該携帯機12側での無駄な電力消費が抑制される。また、この場合においても、携帯機12側から車両11側へ、車両11側での処理に関する情報(例えば、結果応答信号Sres)の送信を要求する旨の無線信号を発信する必要はない。このことも携帯機12側での電力消費の抑制に寄与する。
なお、前述したように、車両11側での実際の処理が当初に算出された処理完了時間Tfinが経過する前に完了する場合も懸念されるところ、この場合、車両11(電子制御装置13)は、当初に算出した処理完了時間Tfinが経過するのを待って、結果応答信号Sresを送信する。これにより、携帯機12側との同期がとれる。
<実施の形態の効果>
したがって、本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)電子制御装置13は、携帯機12の操作を通じた各車載システムの遠隔制御を行う際に、当該制御の実行の開始から完了までの処理完了時間Tfinを演算し、その演算結果を含む処理完了時間応答信号Stimeを携帯機12側へ無線送信する。すなわち、電子制御装置13側から携帯機12側へ、各車載システムを通じての処理に要する時間を通知することにより、携帯機12側では、車両11側での処理完了時間Tfin、すなわち電子制御装置13側から情報(本例では、結果応答信号Sres)が送られてくるタイミングを正確に把握することができる。このため、携帯機12側では、通知された処理完了時間Tfinが経過するまでの間は節電状態を維持することにより電力消費の抑制が図られる。携帯機12側から車両11側へ情報の送信を要求する必要がないことも携帯機12側での電力消費の抑制に寄与する。これは、無線信号の送信にも電力を使用するからである。
(2)また、前述したように車両11側での処理に要する時間は、その時々の車両11側の状態等により変動するおそれがあるところ、本例では、携帯機12の操作を通じた遠隔制御が実行される度に、その時々の車両11側の状態等が反映された処理時間が算出される。そして携帯機12側では、その時々の車両11側の状態が反映された処理完了時間Tfinに基づき、節電状態を維持するべき時間であるスリープ時間Tsが好適に設定される。このため、携帯機12から同じ制御内容の実行を指令する制御要求信号Scontを送信する場合であれ、その時々で異なる車両11側での処理時間に柔軟に対応することができる。すなわち、スリープ時間Tsは、短すぎることも長すぎることもない好適な時間に設定することが可能となる。したがって、携帯機12側では、最適なタイミングで車両11側からの情報(結果応答信号Sres)を受信することができる。
(3)車両11側での処理が、当初に算出した処理完了時間Tfin内に完了しない旨判断される場合には、当初に算出された処理完了時間Tfinが経過するタイミングで、車両11側での処理に要する新たな時間情報である追加処理時間Taddを含む追加処理時間応答信号Saddが、車両11側から送信される。車両11側と携帯機12側との同期がとれるため、携帯機12が節電状態から受信待機状態へ無駄に遷移することがなく、ひいては当該携帯機12側での無駄な電力消費が抑制される。また、この場合においても、携帯機12側から車両11側へ、遠隔制御対象である車載システムの処理に関する情報(本例では、結果応答信号Sres)の送信を要求する旨の無線信号を発信する必要はなく、携帯機12側での電力消費の抑制が図られる。
<他の実施の形態>
なお、本実施の形態は、次のように変更して実施してもよい。
・本実施の形態において、UHF受信回路36がアクティブとされる待機時間Twaitは適宜に変更して設定可能である。
・本実施の形態では、携帯機12が車両11側に形成される内外通信エリアに進入した際に当該携帯機12と車両11との間で自動的に行われる相互無線通信を通じて車両ドアの施解錠等の車両制御が実行されるようにしたが、当該相互無線通信による車両制御機能を省略してもよい。すなわち、車両11側の車外LF送信機21及び車内LF送信機22、並びに携帯機12側のLF受信回路34は省略してもよい。この場合、例えば車両ドアの施解錠は、携帯機12の操作を通じて行われる。
・本実施の形態では、携帯機12の操作による遠隔制御対象として、車両11のドアロックシステム15、エンジンシステム16、パワーウインドウシステム17、及びエアコンディショナシステム18を挙げて説明したが、他の車載システムあるいは車載機器を制御対象とすることも可能である。例えば、電動ドアミラー、車両の屋根に設けられる開口部を開閉するサンルーフ、及び車両のスライド式のサイドドア等の開閉システムを遠隔制御対象として採用してもよい。
・本実施の形態では、携帯機12の操作を通じての遠隔制御対象として、車両11のドアロックシステム15、エンジンシステム16、パワーウインドウシステム17、及びエアコンディショナシステム18のすべてを遠隔制御可能としたが、これらのうち少なくとも一を遠隔制御するようにしてもよい。すなわち、単一のシステムあるいは機器を遠隔制御する単機能タイプのリモートコントローラとして携帯機12を構成することも可能である。併せて、携帯機12と車両11との間で自動的に行われる相互無線通信を通じた車両制御車両制御機能、すなわち、車両11側の車外LF送信機21及び車内LF送信機22、並びに携帯機12側のLF受信回路34を省略した構成としてもよい。ただし、エンジンシステム16、パワーウインドウシステム17、及びエアコンディショナシステム18等のように、所定の処理を開始してから完了するまでに、ある程度の時間を要するシステムあるいは機器等を遠隔制御する場合に、本実施の形態は好適である。
・本実施の形態では、携帯機12側の処理として、図2のフローチャートに示されるように、処理完了時間応答信号Stimeを受信した後には、これに含まれる処理完了時間Tfinに基づきスリープ時間Tsを設定した上でスリープ状態となるようにしたが、次のようにしてもよい。すなわち、処理完了時間Tfinが僅かな時間(例えば、Tfin≒0(ゼロ))である場合には、携帯機12は、処理完了時間応答信号Stimeの受信後、スリープ状態へ処理を移行することなく、受信待機状態を維持して車両11側からの結果応答信号Sresの受信を待つ。
具体的には、マイクロコンピュータ31は、処理完了時間応答信号Stimeを受信した場合(図2中のステップS103)、まず当該信号に含まれる処理完了時間Tfinが僅かな時間であるかどうか、換言すれば、メモリ32に予め記憶される時間判定閾値以上であるかどうかの判断を行う。ここで、時間判定閾値は、処理完了時間Tfinが、スリープ状態へ移行するまでもない僅かな時間であるか否かの判断基準となる時間であって、予め定められるものである。
そして、マイクロコンピュータ31は、処理完了時間Tfinが時間判定閾値以上である旨判断されるときには、図2のフローチャートにおけるステップS104へ処理を移行する。また、マイクロコンピュータ31は、処理完了時間Tfinが時間判定閾値未満である旨判断されるときには、UHF受信回路36の受信待機状態を維持し(図示略)、車両11側からの結果応答信号Sresの受信(図2中のステップS107)を待つ。
例えばドアの施解錠に係る制御は、その制御の実行の開始から完了までに要する時間(処理完了時間Tfin)は僅かなものであることが想定される。また、ウインドウの開閉に係る制御等についても、必要とされる制御量(変位量)が僅かなものである場合には、処理完了時間Tfinは僅かなものになる。このような場合には、スリープ状態になってもすぐに受信待機状態へ復帰させる必要があり、スリープ状態へ移行させることがかえって無駄な処理となることが懸念される。この点、前述したように、処理完了時間Tfinが僅かなものである場合には、そのまま受信待機状態を維持することにより、携帯機12側でのスリープ状態への移行に係る無駄な処理を省略することができる。
・本実施の形態において、電子制御装置13により、ドアロックシステム15、エンジンシステム16、パワーウインドウシステム17、及びエアコンディショナシステム18等の各車載システムの制御手段を兼ねる構成を採用することも可能である。
・本実施の形態では、車両11の電子制御装置13は、各車載システムを通じて各種の車両情報を取得して、携帯機12からの制御指令にかかる処理の開始から完了するまでの時間を予測演算するようにしたが、当該予測演算を各車載システムに実行させるようにしてもよい。この場合、電子制御装置13は、各車載システムにおいて算出された処理完了時間Tfinを示す情報を携帯機12側へ発信する。
・前記実施の形態では、車両用の電子キーシステムに具体化して説明したが、住宅用の電子キーシステム等の他の無線通信システムに具体化することも可能である。例えば、屋外での携帯機の操作を通じて屋内に設けられるエアコンディショナシステムを遠隔制御するようにしてもよい。
<他の技術的思想>
次に、前記実施の形態から把握できる技術的思想を以下に追記する。
・前記処理開始条件は、前記制御要求信号に含まれる携帯機に固有の識別情報を使用した前記制御手段による携帯機の認証成立を含むこと。
この構成によれば、制御要求信号を送信してきた携帯機が自車両に対応する正規のものか否かの判断が車両側で判断された後、前記制御要求信号に応じた車両側での制御が実行される。このため、防犯性を確保した上で、携帯機側の消費電力を抑制しつつ最適な応答性を確保することができる。
・前記制御手段は、前記制御要求信号を受信した場合に、前記遠隔制御対象の制御の実行開始と同時に前記処理完了時間の演算を開始すること。
例えば処理完了時間の演算結果を送信した後に、遠隔制御対象の制御の実行を開始するといった態様も考えられるところ、このような態様を採用する場合と異なり、制御手段が携帯機からの制御要求信号を受信してから遠隔制御対象の制御の実行までに無駄な待ち時間が無い分だけ、遠隔制御対象の制御は早い時刻に完了する。すなわち、携帯機から制御要求信号が送信されてから、当該制御要求信号に応じた遠隔制御対象の制御の実行結果に関する情報を含む結果応答信号を携帯機が受信するまでの時間が短縮される。すなわち、携帯機の遠隔操作に対する制御手段の応答性が高められる。
12…携帯機、13…電子制御装置(制御手段)、15…ドアロックシステム、16…エンジンシステム、17…パワーウインドウシステム、18…エアコンディショナシステム、37…報知装置(報知手段)、Sadd…追加処理時間応答信号、Scont…制御要求信号、Sres…結果応答信号、Stime…処理完了時間応答信号、Tadd…追加処理時間、Tfin…処理完了時間、Ts…スリープ時間(休止時間)、Twait…待機時間。

Claims (3)

  1. ユーザに所持される携帯機の操作を通じて無線送信される特定の遠隔制御対象の制御の実行を要求する旨の制御要求信号を受信した場合に、前記遠隔制御対象の制御を実行するとともに、定められたタイミングで当該制御の実行結果に関する情報を含む結果応答信号を前記携帯機側へ無線送信する制御手段を備え、前記携帯機は、前記制御手段側からの前記結果応答信号に含まれる前記遠隔制御対象の制御の実行結果に関する情報に基づき当該制御の実行結果を自身に設けられる報知手段を通じてユーザに報知する遠隔制御システムにおいて、
    前記制御手段は、前記制御要求信号を受信した際には、前記遠隔制御対象の制御を実行するとともに、当該制御の開始から完了までに要する処理完了時間を前記制御要求信号に基づき演算してその演算結果を含む処理完了時間応答信号を無線送信し、
    前記携帯機は、前記制御要求信号を送信した後、定められた待機時間だけ無線電波の受信が可能となる受信待機状態を維持し、この間に前記制御手段側からの処理完了時間応答信号を受信した場合には、当該処理完了時間応答信号に基づき設定される休止時間だけ、自身の動作状態を、前記受信待機状態から当該受信待機状態のときよりも電力消費が少ない節電状態へ遷移させて、当該休止時間が経過したときには、前記節電状態から前記受信待機状態へ自身の動作状態を遷移させて前記結果応答信号を受信する遠隔制御システム。
  2. 請求項1に記載の遠隔制御システムにおいて、
    前記制御手段は、前記遠隔制御対象の制御が、当初に算出した処理完了時間内に完了しない旨判断される場合には、当初に算出した処理完了時間が経過するタイミングで、前記結果応答信号に代えて当該遠隔制御対象の制御に要する新たな時間情報を含む追加処理時間応答信号を送信し、
    前記携帯機は、前記制御手段側からの追加処理時間応答信号を受信した場合には、当該信号に基づき設定される休止時間だけ、自身の動作状態を、前記受信待機状態から前記節電状態へ遷移させて、当該休止時間が経過したときには、前記節電状態から前記受信待機状態へ自身の動作状態を遷移させて前記結果応答信号を受信する遠隔制御システム。
  3. ユーザに所持される携帯機の操作を通じて無線送信される特定の遠隔制御対象の制御の実行を要求する旨の制御要求信号を、当該遠隔制御対象の制御手段が受信した場合に、当該制御手段が前記遠隔制御対象の制御を実行するとともに、定められたタイミングで当該制御の実行結果に関する情報を含む結果応答信号を前記携帯機側へ無線送信する段階と、
    前記携帯機が、前記制御手段側からの前記結果応答信号に含まれる前記遠隔制御対象の制御の実行結果に関する情報に基づき当該制御の実行結果を自身に設けられる報知手段を通じてユーザに報知する段階と、を含む遠隔制御方法において、
    前記制御手段が、前記制御要求信号を受信して、前記遠隔制御対象の制御を実行するとともに、当該制御の開始から完了までに要する処理完了時間を前記制御要求信号に基づき算出してその旨示す情報を含む処理完了時間応答信号を無線送信する段階と、
    前記携帯機が、前記制御要求信号を送信した後、無線電波の受信が可能となる受信待機状態が維持される定められた待機時間が経過する前に、前記制御手段側からの処理完了時間応答信号を受信して、当該処理完了時間応答信号に基づき設定される休止時間だけ、自身の動作状態を、前記受信待機状態から当該受信待機状態のときよりも電力消費が少ない節電状態へ遷移させる段階と、
    前記携帯機が、前記休止時間が経過したとき、前記節電状態から前記受信待機状態へ自身の動作状態を遷移させて前記結果応答信号を受信する段階と、を含む遠隔制御方法。
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