JP2010265240A - 固形製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸性である胃内において、ポリカルボフィルカルシウムの崩壊性に優れ、腸内水分の調整等の作用が十分に発揮されるポリカルボフィルカルシウムを含有する固形製剤を提供する。
【解決手段】ポリカルボフィルカルシウム及び制酸剤を含有し、該制酸剤が、フックス変法試験において、最大pHが6以上であることを特徴とする固形製剤。
【選択図】図1

Description

本発明は、胃内でのポリカルボフィルカルシウムの崩壊性に優れる固形製剤に関するものである。
ポリカルボフィルカルシウムは、腸内水分の調整を主作用とし、下痢や便秘等の症状を改善する。しかしながら、ポリカルボフィルカルシウム製剤を酸性溶液(例えば、人工胃液:pH約1.2)中に投入した場合に、該製剤が容易に崩壊しないという問題点があった。
ポリカルボフィル含有製剤の崩壊性を改良した製剤として、ポリカルボフィルカルシウムにセルロース誘導体を添加した製剤(特許第2609022号公報)、ポリカルボフィルカルシウムに結合剤として知られているプルランを添加した製剤(特許第3836893号公報)、及びポリカルボフィルカルシウムにα化デンプンを添加した製剤(特開2004−224758号公報)が提案されている。しかしながら、崩壊をより確実に確保し、酸性である胃内において、ポリカルボフィルカルシウムの崩壊性に優れ、腸内で膨潤して腸内水分の調整等の作用が十分に発揮されるポリカルボフィルカルシウムを含有する固形製剤が望まれていた。
特許第2609022号公報 特許第3836893号公報 特開2004−224758号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、酸性である胃内において、ポリカルボフィルカルシウムの崩壊性に優れ、腸内水分の調整等の作用が十分に発揮されるポリカルボフィルカルシウムを含有する固形製剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、ポリカルボフィルカルシウムと、フックス変法試験において、最大pHが6以上である制酸剤とを併用することにより、酸性である胃内において、ポリカルボフィルカルシウムの崩壊性が向上し、ポリカルボフィルが腸に移行し、中性〜弱アルカリ性で水に膨潤するため、腸内水分の調整等の作用が十分発揮できることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記固形製剤を提供する。
[1].ポリカルボフィルカルシウム及び制酸剤を含有し、該制酸剤が、フックス変法試験において、最大pHが6以上であることを特徴とする固形製剤。
[2].ポリカルボフィルカルシウムと制酸剤とが共存する粒子を配合してなる[1]記載の固形製剤。
[3].固形製剤が錠剤であって、制酸剤の配合量が25〜250mg/錠である[1]又は[2]記載の固形製剤。
[4].ポリカルボフィルカルシウム100質量部に対して、制酸剤5〜50質量部を含有する[1]〜[3]のいずれかに記載の固形製剤。
本発明によれば、胃内で十分崩壊させることにより、胃酸とポリカルボフィルカルシウムとを接触させてポリカルボフィルとし、これを腸に送ることで、腸内水分の調整等の作用が十分に発揮される、ポリカルボフィルカルシウムを含有する固形製剤を提供することができる。
ポリカルボフィルカルシウム及びポリカルボフィルのpH−膨潤特性を示すグラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の固形製剤は、ポリカルボフィルカルシウムと、フックス変法試験において、最大pHが6以上である制酸剤とを含有するものである。
[ポリカルボフィルカルシウム]
ポリカルボフィルカルシウムは、腸内水分の調整を主作用とし、下痢や便秘等の症状を改善する成分である。ポリカルボフィルカルシウムはポリアクリル酸を3,4−ジヒドロキシ−1,5−ヘキサジエンにより架橋した合成高分子化合物である。ポリカルボフィルカルシウムを含有する製剤は、腸内において水で膨潤することで優れた薬効を発揮し、消化器疾患、例えば、便秘や下痢の治療剤として有用であり、一般的には、ポリカルボフィルカルシウムとして、成人・一日当り1〜8gを1〜4回に分けて経口投与する。ポリカルボフィルカルシウムの固形製剤に対する配合量は、上記有効量に合わせて適宜選定される。
ポリカルボフィルカルシウム製剤が酸性溶液(胃液)に接触すると、製剤表面のポリカルボフィルカルシウムからカルシウムが脱離してポリカルボフィルとなる。しかしながら、カルボキシル基が遊離型であるポリカルボフィルの付着性は極めて強いために、該製剤が容易に崩壊しないという問題点が生じる。
例えば、錠剤の場合であれば、ポリカルボフィルカルシウム製剤が酸性溶液(胃液)に接触すると、製剤表面のポリカルボフィルカルシウムからカルシウムが脱離してポリカルボフィルとなり、製剤表面に極めて粘着性の高いポリカルボフィル層が形成されるので、製剤内への水分侵入が困難になり、製剤の崩壊性及びカルシウムの脱離が著しく悪化する。また、散剤、細粒剤、顆粒剤のような粒子状製剤の場合であれば、ポリカルボフィルカルシウム製剤が酸性溶液に接触すると、製剤表面のポリカルボフィルカルシウムからカルシウムが脱離してポリカルボフィルとなり、製剤表面に極めて粘着性の高いポリカルボフィル層が形成されるので、製剤粒子同士が付着しあい、胃内でのカルシウムの脱離や消化管内での均一な分散が妨げられ、十分な薬効が発揮されないという問題点がある。ポリカルボフィルカルシウム製剤が酸性溶液(胃液)中で崩壊性が悪化する原因スキームとしては、下記(1)〜(3)が挙げられる。
(1)表面のポリカルボフィルカルシウムが、酸と接触する。
(2)酸との接触によりカルシウムが乖離し、ポリカルボフィルとして膨潤する。
(3)錠剤(粒子状製剤)表面が膨潤することで高粘度の高分子膜となり、水分(胃酸)の浸入を阻害する。
ポリカルボフィルカルシウムは、pHにより膨潤特性が大きく変わるものではないが、カルシウムが脱離したポリカルボフィルはpHによる膨潤特性が大きく異なり、酸性条件下(胃内)ではわずかしか膨潤しないが、中性条件下(腸内)では多量の水を吸収して膨潤・ゲル化するという特徴を有する。後述の試験例1による、ポリカルボフィルカルシウム及びポリカルボフィルのpH−膨潤特性を示すグラフを図1に示す。
従って、上記のように、錠剤(粒子状製剤)表面が胃酸と接触し、粘着性のポリカルボフィルが形成されて内部への水分(胃酸)の浸入を阻害されると、内部のポリカルボフィルカルシウムが酸と接触せず、ポリカルボフィルカルシウムのまま腸に移動するため、pHが上昇(中性〜弱アルカリ性)しても、十分な膨潤力が発揮できず、腸での十分な便通調整効果が発揮できない。即ち、胃内で錠剤(粒子状製剤)を十分崩壊させてから、胃酸とポリカルボフィルカルシウムを接触させてポリカルボフィルとし、これを腸に送るような製剤設計とすることで、十分な薬効を発揮することが可能となる。
[制酸剤]
本発明の制酸剤は、フックス変法試験において、最大pHが6以上のものである。このような特定の制酸剤をポリカルボフィルカルシウムと併用することで、ポリカルボフィルカルシウム近傍の胃酸を制酸剤が中和し、近傍のpHを高く保つため、上記(2)酸との接触によりカルシウムが乖離することを妨害し、製剤表面に粘着性の高いポリカルボフィル層が形成されることがなく、ポリカルボフィルカルシウムのままの状態を崩壊するまで保つことができる。ポリカルボフィルカルシウムが分散した後は、胃内の胃酸による低pH(バルクpH)により、カルシウムが離脱しポリカルボフィルとなり、腸に移行後は、pHが上昇(中性〜弱アルカリ性)し腸内の水分で膨潤するため、腸での十分な便通調整効果が発揮できる。また、制酸剤自体が酸に溶けることにより、マトリックス内に導水路を作り出し、水分の浸透性が向上することで、特殊な賦形剤を使わなくても、分散がさらに容易になる。
フックス変法試験において、最大pHが6以上の制酸剤としては、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミナマグネシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈物が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。中でも、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈物が好ましく、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈物が好ましい。
フックス変法試験を下記に示す。
人工胃液[希塩酸(日本薬局方規格):24.0mL、塩化ナトリウム:2.0g、ペ
プシン(1:10000):1.05g、精製水:適量/全量1000mL]75mLを200mL容ビーカーに正確に採った後、37±2℃に維持した恒温槽に浸し、次いでこの恒温槽をマグネチックスターラー上に固定し、ビーカー内にpHメーターの電極及び温度計を挿入した後、マグネチックスターラーを用いて上記ビーカー内の人工胃液を1分間に約300回転の割合になるように撹拌する。その後、人工胃液が37±2℃になった時点で、上記撹拌を行ったままで、任意量の制酸剤をビーカー内に添加すると共に、直ちにpHメーターの記録計のチャートをスタートさせる。10分経過後に別に用意しておいた新たな人工胃液を定量ポンプによって毎分2mLの割合で上記ビーカー内に適下する。この測定法による最大pHを測定する。
制酸剤の固形製剤に対する配合量は下記に示すとおりである。配合量は制酸力により変わるもので、制酸力は、第15改正日本薬局方に記載の制酸力試験法により測定する。
炭酸マグネシウム(軽質):制酸力209:好ましい配合量は3.0質量%以上であり、6.5質量%以上がより好ましく、13.0質量%以上がさらに好ましい。
酸化マグネシウム(高活性):制酸力450:好ましい配合量は1.4質量%以上であり、3.0質量%以上がより好ましく、6.0質量%以上がさらに好ましい。
水酸化マグネシウム:制酸力340:好ましい配合量は1.8質量%以上であり、4.0質量%以上がより好ましく、8.0質量%以上がさらに好ましい。
ケイ酸マグネシウム:制酸力154:好ましい配合量は4.1質量%以上であり、8.8質量%以上がより好ましく、17.6質量%以上がさらに好ましい。
水酸化アルミナマグネシウム(サナルミン):制酸力300:好ましい配合量は2.1質量%以上であり、4.5質量%以上がより好ましく、9.1質量%以上がさらに好ましい。
配合量の上限は、33質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。配合量が多すぎると、胃内でのpH(バルクpH)が上がってしまうので、崩壊後にポリカルボフィルカルシウムのカルシウム解離が起こりづらく、腸に到達してからの膨潤性が不十分となるため有効性が低下するおそれがある。
また、錠剤の場合は、抑酸剤の配合量は25〜250mg/錠が好ましく、50〜200mg/錠がより好ましい。配合量が少なすぎると錠剤の崩壊性が確保できないおそれがあり、多すぎると胃内pH(バルクpH)が上がるため有効性が低下するおそれがあり、錠剤が大きくなり服用も困難になる場合がある。
さらに、崩壊性の点からは、ポリカルボフィルカルシウム100質量部に対して、制酸剤5〜50質量部が好ましく、8〜40質量部がより好ましい。
本発明の固形製剤は、ポリカルボフィルカルシウム及び制酸剤を含有するものであるが、局所的なpHの変化がさらに確実なカルシウムの乖離を抑制し、分散性が向上する点から、ポリカルボフィルカルシウムと制酸剤とが共存する粒子とを配合することが好ましい。この粒子の粒径は、50〜1000μmが好ましい。この粒子の固形製剤の配合量は、上記ポリカルボフィルカルシウム及び制酸剤の配合量となるように、適宜選定される。
ポリカルボフィルカルシウムと制酸剤とが共存する粒子の調製方法としては、これらを造粒する方法が挙げられる。造粒方法としては、撹拌・混合造粒、流動層造粒、転動造粒等が挙げられ、特に限定されないが、例えば、ポリカルボフィルカルシウム、制酸剤及び結晶セルロース、乳糖、白糖、マンニトール、エリスリトール、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、ヒドロキシプロピルスターチ等の結合剤を混合し、水を加えつつ撹拌・混合造粒する方法が挙げられる。
固形製剤には、上記成分の他に製剤に配合する成分を、本発明の効果を損なわない範囲で、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ、適量配合することができる。その他の成分としては下記のものが挙げられる。
有効成分として、健胃剤、消化剤、整腸剤、止瀉剤、鎮痛鎮けい剤、粘膜修復剤、消泡剤、生薬、ビタミン等を配合できる、健胃剤としては、塩酸ベタイン、塩化カルニチン等、消化剤としては、デンプン、タンパク、脂肪、繊維の各消化酵素及びウルソデオキシコール酸、胆汁エキス等、整腸剤としては、生菌成分(ビフィズス菌、乳酸菌等が好ましく、具体的には、ビフィズス菌としては、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・ビフィダム等、乳酸菌としては、ラクトバチルス・アシドフィルス、ストレプトコッカス・フェカリス等)、アカメガシワ、ゲンノショウコウ等、止瀉剤としては、タンニン酸ベルベリン、次硝酸ビスマス、カオリン等、鎮痛鎮けい剤としては、ロートエキス、臭化プロパンテリン、塩酸ピペタナート、エンゴサク等、粘膜修復剤としては、アズレンスルホン酸ナトリウム、アルジオキサ、L−グルタミン等、消泡剤としては、ジメチルポリシロキサン等、生薬としては、ハッカ、コウボク、シャクヤク、ケイヒ、ウイキョウ、アセンヤク、カンゾウ、ウバイ、ケツメイシ、ゲンノショウコ等、ビタミンとしては、ビタミンB1、B2、B6、C及びその誘導体ならびに塩類や、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、ビオチン等が挙げられ、特に、整腸剤、消化剤、粘膜修復剤等を配合することが好ましい。
さらに、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、光沢化剤、矯味剤、帯電防止剤、溶解補助剤、緩衝剤、保存剤、香料、色素等が挙げられる。具体的な成分としては、乳糖、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、PVP、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、乳糖、D−マンニトール、トウモロコシデンプン等のデンプン、白糖、クロスポビドン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、硬化ヒマシ油、タルク、カルナウバロウ、サラシミツロウ、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ステアリン酸ポリオキシル40、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、メントール等が挙げられる。
錠剤の場合にはコーティング剤を用いることができ、コーティング剤としては、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート(HA「三共」)、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマー(コリコートIR)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、マクロゴール6000、酸化チタン、タルク、糖類等を例示することができ、コーティング剤は錠剤に対して20質量%以下で使用される。
固形製剤としては、錠剤や、散剤、細粒剤、顆粒剤等のような粒子状製剤が挙げられる。固形製剤は、例えば、ポリカルボフィルカルシウム、制酸剤及び任意成分を混合し、この混合物を分けることにより粒子状製剤とすることができ、また、上記混合物を、ロータリー式打錠機、単発打錠機等で圧縮成型し、適宜糖衣や顔料含有コーティングをし、錠剤とすることもできる。
特に錠剤の場合は、飲みやすさ、崩壊性の点から、直径7〜11mmの円形や、長径12〜20mm、短径5〜10mmの楕円形とするとよい。
以下、試験例、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、特に明記のない組成の「%」は質量%を示す。
[試験例1]
ポリカルボフィルカルシウム及びポリカルボフィルカルシウムを0.1mol/L塩塩酸溶液で脱カルシウム化処理したポリカルボフィルの各pHでの膨潤量で試験した。結果を図1に示す。
[実施例1〜7]
ポリカルボフィルカルシウム、制酸剤、乳糖(もしくはトウモロコシデンプン)、結晶セルロースの一部(ポリカルボフィルカルシウムに対して10%)を、組成表の比に量り(合計粉体量1.5kg)、ハイスピードミキサー(深江パウテック)を用いて、粉体重量の25%の水を加えつつ、アジデーター回転数400rpm、チョッパー回転数2000rpmで4分間、撹拌・混合造粒した。さらに、同条件で3分間造粒した。得られた造粒物を、50℃・12時間乾燥したのち、850μmのメッシュを用いて篩過した。得られた粉体に結晶セルロース残分及びステアリン酸マグネシウムを添加後、混合して打錠用粉体を得た。打錠用粉体を、クリーンプレスCLEC(菊水製作所)で、ポリカルボフィルカルシウムの配合量が1錠中500mgとなるように打錠した。錠剤径は、長径18mm、短径7mmの楕円形であった。
[実施例8]
ポリカルボフィルカルシウム、結晶セルロースの一部(ポリカルボフィルカルシウムに対して10%)を、組成表の比に量り(合計粉体量1.5kg)、ハイスピードミキサー(深江パウテック)を用いて、粉体重量の20%の水を加えつつ、アジデーター回転数400rpm、チョッパー回転数2000rpmで4分間、撹拌・混合造粒した。さらに、同条件で3分間造粒した。得られた造粒物を、50℃・12時間乾燥したのち、850μmのメッシュを用いて篩過した。得られた粉体に、制酸剤、結晶セルロース残分及びステアリン酸マグネシウムを添加後、混合して打錠用粉体を得た。打錠用粉体を、クリーンプレスCLEC(菊水製作所)で、ポリカルボフィルカルシウムの配合量が1錠中500mgとなるように打錠した。錠剤径は、長径18mm、短径7mmの楕円形であった。
[実施例9,10]
表3中のコーティング剤を、固形分が15%となるように精製水に溶解・分散し、コーティング液を調製した。別途、ハイコーター30型(菊水製作所)に、実施例1で得られた錠剤1kgを仕込み、給気温度70℃、回転数5rpmで、排気温度55℃まで予熱後、回転数を12rpm、噴霧液速度2.5g/minで7分間、回転数15rpm・噴霧液速度5g/minで残分を噴霧した。噴霧終了後、排気温度55℃まで乾燥し、コーティングを終了した。
得られた錠剤について、下記方法で評価を行った。
[崩壊試験]
日本薬局方第15改正の崩壊試験法の操作法(1)即放性製剤に従い、崩壊試験第1液を用いて、試料6個について試験を行った。結果を下記評価基準で示す。
評価基準
◎:6個すべてが5分以内に崩壊
○:1個以上が5分を超えて崩壊し、6個すべてが10分以内に崩壊
△:1個以上が10分を超えて崩壊し、6個すべてが30分以内に崩壊
×:1個以上が30分を超えて崩壊
なお、実施例で用いた制酸剤のフックス変法試験における最大pHを下記に示す。
Figure 2010265240
Figure 2010265240
Figure 2010265240
[実施例11]
ポリカルボフィルカルシウム、炭酸マグネシウム、結晶セルロースの一部(ポリカルボフィルカルシウムに対して10%)を、組成表の比に量り(合計粉体量1.5kg)、ハイスピードミキサー(深江パウテック)を用いて、粉体重量の25%の水を加えつつ、アジデーター回転数400rpm、チョッパー回転数2000rpmで4分間、混合造粒した。さらに、同条件で3分間造粒した。得られた造粒物を、50℃・12時間乾燥したのち、850μmのメッシュを用いて篩過した。
別途、軽質無水ケイ酸0.8kgをハイスピードミキサーに投入し、アジデーター回転数300rpm、チョッパー回転数1500rpmで回転させつつ、1.2kgを投入し、均一になるまで4分間混合した。さらに、アカメガシワエキス1.6kgを投入し、アジデーター回転数200rpm、チョッパー回転数1500rpmで5分間混合造粒した。得られた造粒物を、105℃・3時間乾燥したのち、850μmのメッシュを用いて篩過した。
得られた両粉体に結晶セルロース残分、乳酸菌、ビフィズス菌、及び、ステアリン酸マグネシウムを添加後、混合し、打錠用粉体を得た。打錠用粉体を、LIBRA II(菊水製作所)で打錠し、ポリカルボフィルカルシウムの配合量が1錠中250mgとなる、錠剤径10.5mmの円形錠剤を得た。組成を表4に示す。
Figure 2010265240

Claims (4)

  1. ポリカルボフィルカルシウム及び制酸剤を含有し、該制酸剤が、フックス変法試験において、最大pHが6以上であることを特徴とする固形製剤。
  2. ポリカルボフィルカルシウムと制酸剤とが共存する粒子を配合してなる請求項1記載の固形製剤。
  3. 固形製剤が錠剤であって、制酸剤の配合量が25〜250mg/錠である請求項1又は2記載の固形製剤。
  4. ポリカルボフィルカルシウム100質量部に対して、制酸剤5〜50質量部を含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の固形製剤。
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