JP2010264693A - 樹脂成形用金型のゲート構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金型10を構成する上型11と下型12との間には樹脂成形品を成形するためのキャビティ13が設けられ、両型11,12のPL面14にはランナー16が設けられている。キャビティ13とランナー16との間には、溶融樹脂をキャビティ13内へ射出するためのゲート17が連通されている。該ゲート17は四角錐台状をなし、その頂部側がキャビティ13に開口し底部側がランナー16に開口するようにランナー16からキャビティ13に向かって斜め下方へ傾斜状に形成されている。ゲート17にはPL面14側の第1傾斜面24と、その傾斜角度αよりも大きい傾斜角度βを有する第2傾斜面26とが設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明の樹脂成形用金型のゲート構造においてゲートは四角錐台状をなし、その頂部側がキャビティに開口し底部側がランナーに開口するようにランナーからキャビティに向かって傾斜状に形成されている。該ゲートには、型割り面側に第1傾斜面が設けられると共に、該第1傾斜面の対向面に対する第1傾斜面の傾斜角度よりも対向面に対する傾斜角度が大きい第2傾斜面が頂部側に前記第1傾斜面に連なるように設けられている。このため、成形後にはゲート部分の樹脂屑は第1傾斜面によって形成された第1斜面が金型のランナーに臨むエッジを中心にして回り込むように抜き出され、続いて第2傾斜面によって形成された第2斜面がエッジを中心にして回り込むように抜き出される。従って、樹脂屑は金型のエッジに強く押圧されることなく、抜き出される。
図2に示すように、樹脂成形用の金型10は固定型としての上型11と、可動型としての下型12とより構成され、上型11及び下型12間に樹脂成形品形状の逆凹状をなすキャビティ13が設けられている。上型と下型のPL面(型割り面)14には上型11に貫通形成された溶融樹脂通路15に通ずるランナー16が設けられている。樹脂成形品を成形するための樹脂としては、例えばポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂が用いられる。
さて、図2に示すように、上型11と下型12が型締めされた状態で、所定の射出成形条件にてABS樹脂などの溶融樹脂が溶融樹脂通路15からランナー16及びゲート17を介してキャビティ13内へ射出される。射出成形後、上型11及び下型12が冷却される。その後、図3に示すように、下型12を下方へ移動させることにより、上型11に対して下型12を型開きする。このとき、樹脂成形品31、及びゲート17部分、ランナー16部分、溶融樹脂通路15部分の樹脂屑22は下型12側に残る。続いて、図4に示すように、第1抜き出しピン19及び第2抜き出しピン21を抜き出し方向(上方向)へ押し上げる。すると、樹脂成形品31及び樹脂屑22が押し上げられて下型12から離間する。
・ 本実施形態における樹脂成形用金型のゲート構造では、ゲート17は横長の四角錐台状をなすと共に、ゲート17にはPL面14側の第1傾斜面24と、その傾斜角度αよりも大きい傾斜角度βを有する第2傾斜面26が第1傾斜面24に連なるように設けられている。このため、成形後にはゲート17部分の樹脂屑22は第1傾斜面24によって形成された第1斜面29がランナー16に臨むエッジ23を中心にして回り込むように抜き出され、続いて第2傾斜面26によって形成された第2斜面30がエッジ23を中心にして回り込むように抜き出される。従って、樹脂屑22は下型12のエッジ23に強く押圧されることなく、抜き出される。
〇 前記実施形態ではゲート17のPL面14側を第1傾斜面24及び第2傾斜面26で構成したが、第1傾斜面24の傾斜角度αと第2傾斜面26の傾斜角度βの中間の傾斜角度を有する第3傾斜面を設けることができる。さらに、傾斜面の数を増やすことも可能である。
・ 前記樹脂成形用金型は、射出成形用金型であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の樹脂成形用金型のゲート構造。このように構成した場合、射出成形において請求項1から請求項5のいずれかに係る発明の効果を有効に発揮することができる。
Claims (5)
- 金型内には樹脂成形品を成形するためのキャビティが設けられると共に、金型の型割り面には溶融樹脂通路に通ずるランナーが設けられ、前記キャビティとランナーとの間には溶融樹脂をキャビティ内へ注入するためのゲートが連通するように構成された樹脂成形用金型であって、
前記ゲートは四角錐台状をなし、その頂部側がキャビティに開口し底部側がランナーに開口するようにランナーからキャビティに向かって傾斜状に形成されると共に、その型割り面側には第1傾斜面が設けられると共に、該第1傾斜面の対向面に対する第1傾斜面の傾斜角度よりも対向面に対する傾斜角度が大きい第2傾斜面が頂部側に前記第1傾斜面に連なるように設けられていることを特徴とする樹脂成形用金型のゲート構造。 - 前記対向面に対する第1傾斜面の傾斜角度が10〜25°に設定され、対向面に対する第2傾斜面の傾斜角度が30〜40°に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形用金型のゲート構造。
- 前記第2傾斜面の傾斜方向の長さは、ゲートのキャビティへの開口部の高さよりも長く、第2傾斜面がキャビティに達する点と第1傾斜面がランナーに達する点とを結ぶ長さの1/2よりも短くなるように設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の樹脂成形用金型のゲート構造。
- 前記第2傾斜面の型割り面と直交する面に対する傾斜角度は27°以下に設定されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の樹脂成形用金型のゲート構造。
- 前記ゲートのキャビティへの開口部は、型割り面と平行な横方向の長さがそれと直交方向の高さよりも長くなる矩形状に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の樹脂成形用金型のゲート構造。
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