JP2010264480A - かしめ装置 - Google Patents

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JP2010264480A JP2009117903A JP2009117903A JP2010264480A JP 2010264480 A JP2010264480 A JP 2010264480A JP 2009117903 A JP2009117903 A JP 2009117903A JP 2009117903 A JP2009117903 A JP 2009117903A JP 2010264480 A JP2010264480 A JP 2010264480A
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圭 佐藤
Toshiyuki Kobayashi
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Abstract

【課題】ホルダの凸部を塑性変形させてベアリングの外輪をホルダにかしめ固定するときに、ベアリングのラジアル方向への歪みを抑制する。
【解決手段】まず、下降するかしめローラがホルダの凸部に接触する接触点近傍(かしめ開始時)において、実かしめ荷重(立ち上がり荷重)とストロークとを一対として複数回測定する。次に、かしめ開始時に測定した実かしめ荷重及びストロークに基づいて、かしめ開始時における、ストロークに対する実かしめ荷重の変化率(立ち上がり勾配)を算出する。次に、立ち上がり勾配に基づいて、ストロークに対するかしめ荷重の変曲点を推定する。次に、推定された変曲点のかしめ荷重に補正値を加算して、かしめ荷重上限値を設定する。そして、実かしめ荷重とかしめ荷重上限値とを所定期間毎に比較し、実かしめ荷重がかしめ荷重上限値に達したときに、かしめローラのかしめ動作を停止する。
【選択図】図4

Description

本発明は、ベアリングを収容するホルダにベアリングの外輪をかしめ固定する、かしめ装置に関する。
特許文献1には、エンジンのバルブリフト量を可変制御するためのアクチュエータとして機能するモータが開示されている。このモータは、そのボディの内部にステータ及びロータを備え、ロータは円筒状の差動ローラギヤの外周面に固定されている。差動ローラギヤは、一対のベアリングによってホルダの内部に回転自在に保持されている。一対のベアリングのうちの一方は、その外輪とボディとに接触するブラケットを介して、ボディにボルト締結されている(特許文献1の図2参照)。
特開2006−271176号公報
ところで、ベアリングの外輪が一端側から挿入されて他端側に係止されるホルダに、ベアリングの外輪を固定する場合に、ホルダの一端側にて、特許文献1に記載のように、ベアリングの外輪を、ブラケットを介して、ホルダにボルト締結すると、部品点数が多くなり、その結果、重量及び製造コストが増加してしまう。
このため、前述のボルト締結に代わるベアリングの外輪とホルダとの固定方法として、ベアリングの外輪をかしめ固定するための凸部(かしめ肉)をホルダの一端側に形成し、この凸部をベアリングの径方向外側から径方向内側に向けて塑性変形させることにより、ベアリングの外輪をホルダにかしめ固定することで、部品点数の減少、軽量化、及び製造コストの削減を図ることが考えられる。
図9は、ホルダの凸部を塑性変形させてベアリングの外輪をホルダにかしめ固定するかしめ装置の一例を示している。尚、ベアリングについては外輪のみを図示し、内輪及びボール等は図示を省略してある。
かしめ装置91は、ベアリング92が収容されるホルダ93を支持する基台(図示せず)と、この基台の上方に配置され、ベアリング92の外輪92aをホルダ93にかしめ固定する、かしめローラ94と、を備える。
かしめローラ94は、ベアリング92の軸線方向にストロークしつつ、ホルダ93の一端側の上を周方向に転動して、ホルダ93の凸部93aを径方向外側から径方向内側に向けて塑性変形させることにより、ベアリング92の外輪92aをかしめ固定する。
また、かしめ装置91は、かしめローラ94のストロークを測定するストロークセンサ(図示せず)と、ホルダ93及びベアリング92に作用するかしめ荷重を測定するかしめ荷重センサ(図示せず)と、を備える。
かしめ装置91では、ベアリング92の外輪92aに、前述のボルト締結における締結軸力と同等の残留軸力を発生させる必要がある。
しかしながら、かしめローラ94のかしめ動作において、ベアリング92の外輪92aにホルダ93の凸部93aが密着して、ベアリング92の外輪92aで必要とされる残留軸力が得られた後に、かしめ動作が継続されると、ベアリング92に余分な負荷がかかり、ベアリング92がラジアル方向に歪んでしまう。
図10は、かしめ荷重とベアリング92のラジアル方向への歪みとの関係を示す。
かしめローラ94は、ホルダ93の凸部93aを、ベアリング92の軸線方向に沿って上方から下方へ押圧することにより(矢印A)、ホルダ93の凸部93aを径方向外側から径方向内側に向けて塑性変形させる。このかしめ動作を、ホルダ93の凸部93aがベアリング92の外輪92aに密着した後も継続すると、ベアリング92の上方かつ径方向外側から下方かつ径方向内側へ向かう曲げかしめ荷重(矢印B)がベアリング92に作用する。この曲げかしめ荷重により、ベアリング92には、ラジアル方向に負荷がかかるので(矢印C)、ベアリング93は、ラジアル方向に歪む。
図11は、かしめ荷重の測定値とストロークの測定値との関係を示す。
ホルダ93の凸部93aがベアリング92の外輪92aに密着する密着点は、図11では、ストロークに対するかしめ荷重の変曲点として現れる。また、かしめローラ94のかしめ動作中において、ストロークに対するかしめ荷重の勾配は、図11に示すように、変曲点通過前に比べて、変曲点通過後の方が大きい。
ベアリング92のラジアル方向への歪みを抑制する手法としては、図11に示すかしめ荷重の測定値とストロークの測定値との関係を用いて、ストロークに対するかしめ荷重の変曲点を検出したときに、ホルダ93の凸部93aがベアリング92の外輪92aに密着したと判定し、かしめローラ94のかしめ動作を停止することにより、ベアリング92に作用する曲げかしめ荷重を抑制することが考えられる。
しかしながら、この手法において、単純にストローク管理で変曲点を検出することは、製品のばらつき等を考慮すると難しい。また、変曲点を検出するためには、変曲点通過前のかしめ荷重及びストロークの測定値と、変曲点通過後のかしめ荷重及びストロークの測定値と、を比較して変曲点であるか否かを判定する必要がある。このため、変曲点を検出する時期は、変曲点を通過して前述の比較及び判定が終了した後になるので、実際に変曲点を通過してからかしめ動作を停止するまでの期間(図11に示す移動距離(矢印D))に応じて、ベアリング92に余分な負荷がかかり(図11に示す矢印E)、ベアリング92がラジアル方向に歪んでしまうという問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑み、ホルダの凸部を塑性変形させてベアリングの外輪をホルダにかしめ固定するときに、ベアリングのラジアル方向への歪みを抑制することを目的とする。
このため本発明では、かしめ装置は、ベアリングの外輪が一端側から挿入されて他端側に係止され、一端側にベアリングの外輪をかしめ固定するための凸部を有するホルダに、ベアリングの外輪をかしめ固定する。
そして、本発明では、かしめ装置は、ホルダを支持する基台と、ベアリングの軸線方向にストロークしつつ、ホルダの一端側の上を周方向に転動して、凸部を径方向外側から径方向内側に向けて塑性変形させることにより、ベアリングの外輪をかしめ固定する、かしめローラと、かしめローラのストロークを測定するストローク測定手段と、ホルダ及びベアリングに作用するかしめ荷重の実際値を測定する実かしめ荷重測定手段と、かしめ開始時に測定された実かしめ荷重及びストロークに基づいて、ストロークに対するかしめ荷重の変曲点を推定する変曲点推定手段と、推定された変曲点に基づいて、かしめローラのかしめ停止位置を決定する、かしめ停止制御手段と、を備える。
または、本発明では、かしめ装置は、ホルダを支持する基台と、ベアリングの軸線方向にストロークしつつ、ホルダの一端側の上を周方向に転動して、凸部を径方向外側から径方向内側に向けて塑性変形させることにより、ベアリングの外輪をかしめ固定する、かしめローラと、かしめローラのストロークを測定するストローク測定手段と、ホルダ及びベアリングに作用するかしめ荷重の実際値を測定する実かしめ荷重測定手段と、測定される実かしめ荷重及びストロークに基づいて、ストロークに対するかしめ荷重の変曲点を検出する変曲点検出手段と、変曲点が検出されたときに、かしめローラの動作を停止する、かしめ停止制御手段と、を備え、基台は、かしめ荷重の一部を吸収する緩衝部材を備える。
本発明によれば、かしめ開始時に測定された実かしめ荷重及びストロークに基づいて、ストロークに対するかしめ荷重の変曲点を推定し、推定された変曲点に基づいて、かしめローラのかしめ停止位置を決定する。これにより、変曲点を検出した後にかしめローラのかしめ動作を停止する場合に比べて、変曲点に近い時期(すなわち、早期)に、かしめローラのかしめ動作を停止することができるので、ベアリングに作用する曲げかしめ荷重を抑制することができ、ベアリングのラジアル方向への歪みを抑制することができる。
または、本発明によれば、基台に備えられた緩衝部材により、かしめ荷重の一部が吸収されるので、変曲点を検出した後にかしめローラのかしめ動作を停止する場合であっても、ベアリングに作用する曲げかしめ荷重を抑制することができ、ベアリングのラジアル方向への歪みを抑制することができる。
本発明の第1の実施形態における、かしめ装置の概略構成を示す断面図 第1の実施形態における、かしめ停止制御のメインフローを示すフローチャート 第1の実施形態における、かしめ負荷上限値設定フローを示すフローチャート 第1の実施形態における、かしめ停止制御を行ったときのストロークとかしめ荷重との関係を示す図 モータの概略構成を示す断面図 本発明の第2の実施形態における、かしめ装置の概略構成を示す斜視図 第2の実施形態における、かしめ装置の概略構成を示す断面図 スプリング有りの基台を用いた場合の、ストロークとかしめ荷重との関係と、スプリング無しの基台を用いた場合の、ストロークとかしめ荷重との関係と、の比較を示す図 かしめ装置の一例の概略構成を示す断面図 かしめ荷重とベアリングのラジアル方向への歪みとの関係を示す図 かしめ荷重の測定値とストロークの測定値との関係を示す図
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態におけるかしめ装置の概略構成を示す。尚、ベアリングについては外輪のみを図示し、内輪及びボール等は図示を省略してある。
かしめ装置1は、ベアリング2の外輪2aが一端側から挿入されて他端側に係止される円筒状のホルダ3に、ベアリング2の外輪2aをかしめ固定するものである。ここで、ホルダ3は、その一端側に、円環状の凸部(かしめ肉)3aを有する。また、ホルダ3は、その他端側に、ホルダ3の内部と連通し、ベアリング2の内径より小径で、かつ、ベアリング2の軸線方向に延びる円筒部3bを備える。
かしめ装置1は、ホルダ3を支持する基台(図示せず)と、この基台の上方に配置され、ベアリング2の外輪2aをホルダ3にかしめ固定する、かしめローラ4と、を備える。
かしめローラ4は、車軸41と、その両端に取付けられた一対の車輪42と、を備える。車輪42の外周面には、それぞれ、ホルダ3の凸部3aと接触する部分に凹部42aが形成されている。
かしめローラ4は、ベアリング2の軸線方向にストロークしつつ、ホルダ3の一端側の上を周方向に転動する。このとき、ホルダ3の凸部3aが、車輪42の凹部42aに沿って径方向外側から径方向内側に向けて塑性変形されることにより、ベアリング2の外輪2aがホルダ3にかしめ固定される。換言すれば、かしめ装置1による逐次ロールかしめでは、かしめローラ4の一対の車輪42は、ベアリング2の軸線を中心軸として公転しながら下降し、ホルダ3の凸部3aに接触した後は自転しながらホルダ3の凸部3aを車輪42の凹部42aに沿って少しずつ倒していき、最終的にベアリング2の外輪2aを塑性締結する。
かしめ装置1は、かしめローラ4のストロークを測定するストローク測定手段であるストロークセンサ(図示せず)と、ホルダ3及びベアリング2に作用するかしめ荷重の実際値(以下、「実かしめ荷重」と称する)を測定する実かしめ荷重測定手段であるかしめ荷重センサ(図示せず)と、を備える。かしめ荷重センサとしては、例えば、ロードセルを用いる。
ストロークセンサ及びかしめ荷重センサからの出力信号は、図示しない制御装置に送信される。
制御装置では、測定されたストローク及び実かしめ荷重に基づいて、かしめローラ4のかしめ動作を制御するが、ここでは特に、かしめローラ4のかしめ動作を停止する、かしめ停止制御について、図2〜図4を用いて説明する。
図2は、本実施形態における、かしめ停止制御のメインフローを示し、図3は、かしめ負荷上限値設定フローを示す。また、図4は、本実施形態における、かしめ停止制御を行ったときのストロークとかしめ荷重との関係を示す。
制御装置では、図2のステップS1にて、かしめ荷重の上限値(リミッタ)を設定する。かしめ荷重の上限値の設定は、図3に示すかしめ負荷上限値設定フローにより実行される。
図3のステップS11では、下降するかしめローラ4がホルダ3の凸部3aに接触する接触点近傍(かしめ開始時)において、実かしめ荷重とストロークとを一対として、複数回測定する。ここで、かしめ開始時における実かしめ荷重を「立ち上がり荷重」と称する。
ステップS12では、ステップS11にて測定された実かしめ荷重及びストロークに基づいて、かしめ開始時における、ストロークに対する実かしめ荷重の変化率を算出する。ここで、かしめ開始時における、ストロークに対する実かしめ荷重の変化率を「立ち上がり勾配」と称する。
ステップS13では、ステップS12にて算出された立ち上がり勾配に基づいて、ストロークに対するかしめ荷重の変曲点を推定する。尚、本実施形態では、詳細には、変曲点におけるかしめ荷重を推定する。この推定には、立ち上がり勾配と変曲点とに相関があることを利用する。制御装置は、立ち上がり勾配と変曲点との相関を示すテーブルを予め備えており、このテーブルを参照することにより、立ち上がり勾配に基づいて変曲点を推定することが可能である。
ステップS14では、ステップS13にて推定された変曲点におけるかしめ荷重に、製品毎のばらつきや測定時のノイズの影響等を考慮した補正値を加算して、かしめ荷重上限値を設定し、かしめ負荷上限値設定フローを終了して、図2のステップS2に進む。
ステップS2では、実かしめ荷重を測定する。
ステップS3では、ステップS2にて測定された実かしめ荷重と、ステップS14にて設定されたかしめ荷重上限値と、を比較する。
実かしめ荷重<かしめ荷重上限値である場合は、かしめローラ4のかしめ動作を継続し、所定期間が経過した後、ステップS2に戻る。
一方、実かしめ荷重≧かしめ荷重上限値である場合は、ステップS4に進み、かしめローラ4のかしめ動作を停止して、かしめ停止制御のメインフローを終了する。
尚、ステップS11〜ステップS13により、本発明における変曲点推定手段の機能が実現される。また、ステップS14及びステップS2〜ステップS4により、本発明におけるかしめ停止制御手段の機能が実現される。更に、ステップS14により、本発明における上限値設定手段の機能が実現される。
かしめ装置1によって外輪2aがホルダ3にかしめ固定されたベアリング2は、例えば、図5に示すモータの構成部品として用いられる。
図5は、モータの概略構成を示す。尚、ベアリング2について、図1では外輪2aのみを図示したが、図5では外輪2a、内輪2b及びボール2cを図示する。
モータ50は、エンジンの吸気弁又は排気弁のバルブリフト量を変更する連続可変動弁機構の駆動用アクチュエータとして機能するものである。
モータ50のハウジング51の内壁には、ステータ52が固定されており、ステータ52の内方には、円筒状のロータ53が配置されている。ロータ53は、円筒状の差動ローラギヤ54の外周面に固定されている。差動ローラギヤ54の内部にはコントロールシャフト55が配置されており、差動ローラギヤ54の回転運動が、コントロールシャフト55の軸方向の進退動に変換される。差動ローラギヤ54は、前述のベアリング2によって回転自在に保持されている。ベアリング2の外輪2aは、前述のホルダ3にかしめ固定されており、ホルダ3は、そのフランジ部3cにて、ハウジング51にボルト締結されている。
モータ50が回転駆動されると、差動ローラギヤ54が回転し、この回転により、コントロールシャフト55が、その軸方向に進退動する。連続可変動弁機構は、コントロールシャフト55の進退動に応じて、エンジンの吸気弁又は排気弁のバルブリフト量を連続的に変更する。
本実施形態によれば、前述のステップS11〜ステップS13では、かしめ開始時に測定された実かしめ荷重(立ち上がり荷重)及びストロークに基づいて、ストロークに対するかしめ荷重の変曲点を推定し、前述のステップS14及びステップS2〜ステップS4では、ステップS13にて推定された変曲点に基づいて、かしめローラ4のかしめ停止位置を決定する。これにより、変曲点を検出した後にかしめローラ4のかしめ動作を停止する場合に比べて、変曲点に近い時期(すなわち、早期)に、かしめローラ4のかしめ動作を停止することができるので、ベアリング2に作用する曲げかしめ荷重を抑制することができ、ベアリング2のラジアル方向への歪みを抑制することができる。
また本実施形態によれば、前述のステップS14では、ステップS13にて推定された変曲点に基づいて、かしめ荷重の上限値を設定し、前述のステップS3及びステップS4では、実かしめ荷重がかしめ荷重の上限値に達したときに、かしめローラ4のかしめ動作を停止する。これにより、製品毎のばらつきや測定時のノイズの影響等を考慮してかしめ荷重の上限値を設定することができるので、かしめ固定に必要な残留軸力を過不足なく発生させることができる。
また本実施形態によれば、前述のステップS12にて、かしめ開始時に測定された実かしめ荷重(立ち上がり荷重)及びストロークに基づいて、立ち上がり勾配を算出し、この勾配に基づいて、ステップS13にて変曲点を推定する。これにより、接触点(かしめ開始時)から変曲点までの期間に立ち上がり勾配を算出して変曲点を推定するので、ノイズの影響等で安易かつ正確に検出することが難しい変曲点を検出するために複雑なロジックを構築することなく、単純なロジックで変曲点を推定することができる。
また本実施形態によれば、外輪2aがホルダ3にかしめ固定されるベアリング2は、連続可変動弁機構の駆動用アクチュエータとして機能するモータ50に備えられる差動ローラギヤ54を回転自在に支持する。これにより、例えば、ベアリング2の外輪2aを、ブラケットを介してホルダ3にボルト締結する場合に比べて、部品点数を減らすことができるので、モータ50の軽量化及び低コスト化を実現することができる。
図6及び図7は、本発明の第2の実施形態におけるかしめ装置の概略構成を示す。尚、図7においては、図1と同様に、ベアリングについては外輪のみを図示し、内輪及びボール等は図示を省略してある。
図1に示した第1の実施形態と異なる点について説明する。
ホルダ3を支持する基台70は、弾性部材であるスプリング71と、スプリング71を固定支持する固定治具72と、を備える。
スプリング71はコイル状であり、その内側に、ホルダ3の円筒部3bが挿入されている。また、スプリング71は、その一端側がホルダ3の他端側外壁に当接する一方、他端側が固定治具72に当接するように配置される。
固定治具72は円板状であり、その中央部には、ホルダ3の円筒部3bが摺動自在に挿入される貫通孔72aが形成されている。
かしめローラ4からのかしめ荷重は、その一部が、スプリング71のばね荷重で吸収される。すなわち、スプリング71は、かしめ荷重の一部を吸収する緩衝部材として機能する。
また、本実施形態における制御装置は、測定される実かしめ荷重及びストロークに基づいて、ストロークに対するかしめ荷重の変曲点を検出する変曲点検出手段と、変曲点が検出されたときに、かしめローラ4の動作を停止する、かしめ停止制御手段と、を備える。
変曲点検出手段は、まず、かしめローラ4のかしめ動作中に逐次測定される実かしめ荷重及びストロークに基づいて、ストロークに対するかしめ荷重の変化率を逐次算出する。次に、前回算出された変化率と今回算出された変化率を比較する。そして、前回算出された変化率に比べて今回算出された変化率が所定閾値以上大きい場合には、変曲点を通過したと判定して、変曲点検出信号をかしめ停止手段に送信する。
かしめ停止手段は、受信した変曲点検出信号に基づいて、かしめロール4のかしめ動作を停止する。
図8は、スプリング有りの基台(スプリング71を備える基台70)を用いた場合の、ストロークとかしめ荷重との関係と、スプリング無しの基台(スプリング71を備えない基台)を用いた場合の、ストロークとかしめ荷重との関係と、の比較を示す。ここで、図の実線は、スプリング無しの基台を用いた場合を示す一方、図の二点鎖線は、スプリング有りの基台を用いた場合を示す。
スプリング無しの基台を用いた場合と、スプリング有りの基台を用いた場合と、を比較すると、変曲点を通過した後、変曲点を検出して、かしめローラ4のかしめ動作を停止するまでに必要とされるストローク(図の矢印D)は同等であるが、かしめ停止点で作用するかしめ荷重は、スプリング無しの基台を用いた場合に比べて、スプリング有りの基台を用いた場合の方が、小さくなっている(図の矢印F)。これは、基台70に備えられたスプリング71が、かしめ荷重の一部を吸収することにより、ストロークに対するかしめ荷重の変化率が低下するからである。この変化率の低下は、特に変曲点通過後において顕著であるので、特に変曲点通過後にベアリング2に作用するかしめ荷重が抑制される。
特に本実施形態によれば、基台70は、かしめ荷重の一部を吸収するスプリング71を備えることにより、ベアリング2に作用するかしめ荷重を抑制することができるので、ベアリング2に作用する曲げかしめ荷重を抑制することができ、ベアリング2のラジアル方向への歪みを抑制することができる。
尚、本発明においては、第1の実施形態に記載の基台に、第2の実施形態に記載の基台70を適用することが可能である。これにより、変曲点を検出した後にかしめローラ4のかしめ動作を停止する場合に比べて、変曲点に近い時期(すなわち、早期)に、かしめローラ4のかしめ動作を停止することができると共に、基台70のスプリング71でかしめ荷重の一部を吸収させることができる。従って、ベアリング2に作用する曲げかしめ荷重を抑制することができるので、ベアリング2のラジアル方向への歪みを抑制することができる。
1 かしめ装置
2 ベアリング
2a 外輪
3 ホルダ
3a 凸部
4 かしめローラ
50 モータ
51 ハウジング
52 ステータ
53 ロータ
54 差動ローラギヤ
70 基台
71 スプリング
72 固定治具
91 かしめ装置
92 ベアリング
92a 外輪
93 ホルダ
93a 凸部
94 かしめローラ

Claims (7)

  1. ベアリングの外輪が一端側から挿入されて他端側に係止され、前記一端側に前記ベアリングの外輪をかしめ固定するための凸部を有するホルダに、前記ベアリングの外輪をかしめ固定するかしめ装置であって、
    前記ホルダを支持する基台と、
    前記ベアリングの軸線方向にストロークしつつ、前記ホルダの前記一端側の上を周方向に転動して、前記凸部を径方向外側から径方向内側に向けて塑性変形させることにより、前記ベアリングの外輪をかしめ固定する、かしめローラと、
    このかしめローラのストロークを測定するストローク測定手段と、
    前記ホルダ及び前記ベアリングに作用するかしめ荷重の実際値を測定する実かしめ荷重測定手段と、
    かしめ開始時に測定された実かしめ荷重及びストロークに基づいて、ストロークに対するかしめ荷重の変曲点を推定する変曲点推定手段と、
    推定された前記変曲点に基づいて、前記かしめローラのかしめ停止位置を決定する、かしめ停止制御手段と、
    を備えることを特徴とするかしめ装置。
  2. 前記かしめ停止制御手段は、推定された前記変曲点に基づいて、かしめ荷重の上限値を設定する上限値設定手段を備え、実かしめ荷重が前記上限値に達したときに、前記かしめローラのかしめ動作を停止することを特徴とする請求項1記載のかしめ装置。
  3. 前記変曲点推定手段は、かしめ開始時に測定された実かしめ荷重及びストロークに基づいて、ストロークに対するかしめ荷重の変化率を算出し、この変化率に基づいて、前記変曲点を推定することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のかしめ装置。
  4. 前記基台は、前記かしめ荷重の一部を吸収する緩衝部材を備えることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のかしめ装置。
  5. ベアリングの外輪が一端側から挿入されて他端側に係止され、前記一端側に前記ベアリングの外輪をかしめ固定するための凸部を有するホルダに、前記ベアリングの外輪をかしめ固定するかしめ装置であって、
    前記ホルダを支持する基台と、
    前記ベアリングの軸線方向にストロークしつつ、前記ホルダの前記一端側の上を周方向に転動して、前記凸部を径方向外側から径方向内側に向けて塑性変形させることにより、前記ベアリングの外輪をかしめ固定する、かしめローラと、
    このかしめローラのストロークを測定するストローク測定手段と、
    前記ホルダ及び前記ベアリングに作用するかしめ荷重の実際値を測定する実かしめ荷重測定手段と、
    測定される実かしめ荷重及びストロークに基づいて、ストロークに対するかしめ荷重の変曲点を検出する変曲点検出手段と、
    前記変曲点が検出されたときに、前記かしめローラの動作を停止する、かしめ停止制御手段と、
    を備え、
    前記基台は、前記かしめ荷重の一部を吸収する緩衝部材を備えることを特徴とするかしめ装置。
  6. 前記緩衝部材は、弾性部材を含んで構成されることを特徴とする請求項4又は請求項5記載のかしめ装置。
  7. 前記ベアリングは、エンジンの吸気弁又は排気弁のバルブリフト量を変化させる可変動弁機構の駆動用アクチュエータに備えられる差動ローラギヤを回転自在に支持することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載のかしめ装置。
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