JP2010263725A - モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】高出力、低製造コスト、回転子に軸方向への過大な力が加わらず、且つ、駆動コイルの利用効率の高いモータを提供する。
【解決手段】回転軸を中心に前記複数の固定子コア103を均等な距離で配置し、固定子コア103の延在部103Bに駆動コイル103Cを巻き、端部103Aと103A’を磁極とする。磁極103Aの径方向に対向する位置に回転子102Aを配置し、磁極103A’の径方向に対向する位置に回転子102Bを配置する。永久磁石を各回転子の表面に取り付け、或は各回転子の内部に埋め込むことにより各回転子の周方向に磁極を作り出し、或は、磁石の替わりに回転子の周方向に磁気リラクタンスを作り出し、回転軸101を挟んで位置する磁極103Aと106Aとが同極となるように各コイルに励磁電流を印加する。回転子に過大な力が加わらず、駆動コイル103Cの効率を高くできる形状とできるので、駆動コイルの効率を高くできる。
【選択図】図1
【解決手段】回転軸を中心に前記複数の固定子コア103を均等な距離で配置し、固定子コア103の延在部103Bに駆動コイル103Cを巻き、端部103Aと103A’を磁極とする。磁極103Aの径方向に対向する位置に回転子102Aを配置し、磁極103A’の径方向に対向する位置に回転子102Bを配置する。永久磁石を各回転子の表面に取り付け、或は各回転子の内部に埋め込むことにより各回転子の周方向に磁極を作り出し、或は、磁石の替わりに回転子の周方向に磁気リラクタンスを作り出し、回転軸101を挟んで位置する磁極103Aと106Aとが同極となるように各コイルに励磁電流を印加する。回転子に過大な力が加わらず、駆動コイル103Cの効率を高くできる形状とできるので、駆動コイルの効率を高くできる。
【選択図】図1
Description
本発明は、出力パワーと効率を高めたモータに関する。
ブラシレスモータの効率を高める技術として、以下の技術が知られている。その一つとして、磁気回路の効率を高めるために固定子コアと回転子との対向面を円錐面にする構成が知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、隣接する駆動コイルの間に補助コイルを配置する構成も知られている(例えば、特許文献2を参照)。また、ロータコアを軸方向で分割し、分割したロータコアを回転方向にずらした構造も知られている(例えば、特許文献3を参照)。
特許文献1に記載されている技術では、固定子コアの軸方向に流す磁束を利用して、固定子と回転子との間で磁気的な力を発揮させる。この技術では、固定子コアと両回転子との対向面同士間の距離を同様な値に保たないと、両側の吸引力に差が生じ、片側の軸方向に大きな力が加わり、回転子を保持するベアリングに過大な負荷が加わる。一般的に、部品の加工公差や組立公差や動作時の振動があるので、固定子コアと回転子と対向面の間の距離を上記の問題が生じない程度の精度で保つのは困難である。このため、特許文献1に記載した技術を利用する場合は、強固な構造を有するベアリングが必要となる。この点は、径方向(ラジアル方向)の磁束を利用する通常のブラシレスモータの方が有利となる。
また、特許文献1に記載の技術では、軸方向および径方向ともに磁力が働くので、トルクの生成に寄与しない磁束の割合が多い。つまり磁束の利用効率という点では不十分である。
また、特許文献1に記載の技術では、固定子コアを構成する複数の形状の異なる積層片を製造するには、数の多い金型が必要となり、モータの製造コストは高くなる。
特許文献2や特許文献3に記載された技術では、ある時刻で見た場合に通電がされていない駆動コイルの数が多く、すべての駆動コイルを通電する時刻がなく、規模の割に効率が高くない。これは、従来のモータにおいては回転子に対向する固定子コアのN磁極とS磁極の数を同じにして励磁を行わなければならない駆動方法に起因している。
以上のような背景において、本発明は、励磁電流を印加する際に固定子コアと回転子との対向面同士間に軸方向への過大な力が発生しなく、且つ、駆動コイルの利用効率の高い高出力モータを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、(1)回転軸に沿って離間して配置された2つの回転子と、(2)前記回転軸と並行する軸方向に延在した延在部、および前記延在部の両端に配置され、前記2つの回転子のそれぞれの径方向において対向する一対の突極を備えた複数の固定子コアと、前記延在部に巻かれた駆動コイルからなる固定子とを備えることを特徴とするモータである。
請求項1に記載の発明によれば、固定子は、駆動コイルが巻かれた複数の固定子コアからなり、固定子コアの軸方向の両端の部分に突極が有り、そのそれぞれが2つの回転子に対して、径方向(ラジアル方向)において対向する。駆動コイルに励磁電流を流すと、上記両端の突極の一方がN極、他方がS極となる。この2つの磁極のそれぞれの働きによって、2つの回転子を回転させる駆動力が生成される。固定子コアは複数あるので、各固定子コアに巻かれた駆動コイルの極性を切り換えることで、回転子の回転が継続される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記回転軸を中心に前記複数の固定子コアを均等な距離に保持するスペーサと、前記回転子と前記固定子を収納するハウジングとを備え、前記固定子コアは、同一形状の磁性体固定子片を積層した構造を有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記回転軸を挟んで向かい合う2つの前記固定子コアの突極は、同じ極性になるように前記駆動コイルを励磁することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、軸方向から見て、前記2つの回転子の極の位置が回転方向においてずれていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記ずれは、5〜10°であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発明において、前記回転子は、多極に着磁された永久磁石を表面に備えた構成を有することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発明において、前記回転子は磁性材料により構成され、且つ、リラクタンストルクを発生させるためのスリットが形成されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発明において、前記回転子は、磁性材料により構成され、永久磁石を埋め込んだ構造を有していることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、従来モータのような磁気回路を持つほか、二つの回転子同士と対向する固定子コアにも磁気回路を構成できることで、コイルに励磁電流を印加する割合が大幅に増え、高出力化を実現できる。また、固定子の突極が回転子と径方向において対向するので、回転子と固定子の間に軸方向への過大な力を加わることがない構造になる。また、一つの駆動コイルで2つの固定子コアの突極を励磁するので、駆動コイルの利用効率を高くできる。また、固定子コアの延在部の断面形状を巻き線の磁束利用効率の良い形状とできるので、駆動コイルの効率を高くできる。更に、2つある回転子の間に駆動コイルを巻くスペースを確保できるため、太いマグネットワイヤを巻くことができるとともに、大励磁電流を印加することができ、小形のモータでも高出力化することができる。
請求項2に記載の発明によれば、固定子が同一形状の磁性体固定子片を積層した構造により構成されるので、部品コストおよび製造コストを抑えることができる。
請求項3に記載の発明によれば、全ての駆動コイルを同時に励磁するタイミングが存在する駆動を実現することができ、固定子コアに巻かれた駆動コイルの利用効率を高めることができる。
請求項4に記載の発明によれば、軸方向に離間した2つの回転子に働く磁気トルクのピック値をずらすことで、コギングトルクを抑えることができる。
請求項5に記載の発明によれば、効率が低下しない範囲でコギングトルクを抑えることができる。
請求項6に記載の発明によれば、二つの回転子と対向する固定子コアより構成する磁気回路から高いトルクを出せるため、出力の高いモータを得ることができる。また、製造コストが低く、低速回転時の効率が良いモータを得ることができる。
請求項7に記載の発明によれば、回転子に永久磁石を用いない構造とできるので、低コストで、耐高温、耐振動性の高いモータを得ることができる。更に、特許文献1に記載されている技術で実現するのは、構造上困難であり、二つ回転子と対向する固定子コアから構成する磁気回路により、強いリラクタンストルクが出せるため、従来のリラクタンスモータより高い出力を得ることができる。
請求項8に記載の発明によれば、永久磁石に固定子の磁極との間で働く磁気力に起因する磁気トルクと、強いリラクタンストルクとを駆動力として回転子が回転するので、高い出力トルクを得ることができる。つまり、特許文献1に記載されている技術で実現できなく、二つ回転子と対向する固定子コアより構成する磁気回路から、従来の埋め込み永久磁石形モータより強いリラクタンストルクが出せるため、出力のより高いモータを得ることができる。
(1)第1の実施形態
以下、本発明を利用した永久磁石型同期モータ(PMモータ)の一例を説明する。本実施形態で示すPMモータは、回転子の表面に永久磁石を備えたSPM(Surface Permanent Magnet)モータに分類される。図1は、実施形態のPMモータの概念図であり、軸方向で切った断面の構造が概念的に示されている。図2(A)は、図1に示されるモータをG−G面で切った断面を図1の左方向から見た状態が概念的に示され、図2(B)は、図1に示されるモータをH−H面で切った断面を図1の左方向から見た状態が概念的に示されている。
以下、本発明を利用した永久磁石型同期モータ(PMモータ)の一例を説明する。本実施形態で示すPMモータは、回転子の表面に永久磁石を備えたSPM(Surface Permanent Magnet)モータに分類される。図1は、実施形態のPMモータの概念図であり、軸方向で切った断面の構造が概念的に示されている。図2(A)は、図1に示されるモータをG−G面で切った断面を図1の左方向から見た状態が概念的に示され、図2(B)は、図1に示されるモータをH−H面で切った断面を図1の左方向から見た状態が概念的に示されている。
(回転子の構造)
図1および図2には、発明を利用したPMモータ100が示されている。PMモータ100は、回転軸101を備え、回転軸101には、軸方向に離間した位置に回転子102Aと102Bが取り付けられている。
図1および図2には、発明を利用したPMモータ100が示されている。PMモータ100は、回転軸101を備え、回転軸101には、軸方向に離間した位置に回転子102Aと102Bが取り付けられている。
図2(A)には、図1の左方向から軸に沿って見た回転子102Aの構造が示されている。回転子102Aは、外周にラジアル方向において8極(11〜18)に着磁された円筒状永久磁石を備えた構造とされている。回転子102Aの外周に配置された永久磁石は、軸方向から見て、外周側にN極とS極とが交互に現れる構造とされている。永久磁石の内側に、磁性材料製のホイールを備え、永久磁石を回転軸に固定するほか、永久磁石のバックヨークとして磁気回路を構成する。
回転子102Bも回転子102Aと同様な構造を有している。図2には、回転子102Bがその外周部分に、ラジアル方向において8極(11’〜18’)に着磁された円筒状永久磁石を備えた構造が示されている。
図2に示すように、回転子102Aと回転子102Bとは、軸回りに45°から少しずれた角度で回転させた関係にある。この例では、回転子102Aに対して、回転子102Bを相対的に45°−7°=38°回転させた角度位置としている。この構成によれば、回転子102Aと回転子102Bとは、磁極の位置が軸回りの角度で7°ずれた状態(捻れた状態)で配置される。このような微妙な角度ずれをもって、回転子102Aと102Bとを配置するのは、コギングトルク(トルクの回転ムラ)を抑えるためである。このずれの角度は、5〜10°程度とすることが好ましい。つまり、回転子102Aに対して、回転子102Bを35°〜40°回転させた関係で配置することが望ましい。勿論、回転子102Aに対して、回転子102Bを45°回転させた関係で配置することも可能である。
(固定子の構造)
固定子は、6個の固定子コア、各固定子コアに巻かれた駆動コイルより構成される。図2(A)には、6個の固定子コアの一方の端部により構成される6個の突極103A〜108Aが示されている。また、図2(B)には、上記の突極103A〜108Aに対する他方の磁極となる6個の突極103A’〜108A’が示されている。
固定子は、6個の固定子コア、各固定子コアに巻かれた駆動コイルより構成される。図2(A)には、6個の固定子コアの一方の端部により構成される6個の突極103A〜108Aが示されている。また、図2(B)には、上記の突極103A〜108Aに対する他方の磁極となる6個の突極103A’〜108A’が示されている。
6個の固定子コアは同じ構造であるので、その中の一つの固定子コア103(図1参照)について説明する。固定子コア103は、磁性材料である珪素鋼板を積層した構造とされている。固定子コア103は、中央が延在部103Bとされた長手形状を有し、両端が突極103Aと103A’とされている。延在部103Bには、駆動コイル103Cが巻かれている。駆動コイル103Cの両端は、後述する駆動回路Aに接続されている。駆動コイル103Cに励磁電流を流すと、突極103AがN極となれば突極103A’がS極となる。励磁電流の極性が反転すれば、この関係も反転する。
固定子コア103の突極103Aは、回転子102Aの外周に配置された永久磁石に径方向(ラジアル方向)において対向可能な位置関係とされている。また、固定子コア103の突極103A’は、回転子102Bの外周に配置された永久磁石に径方向(ラジアル方向)において対向可能な位置関係とされている。
以上が図1に示す固定子コア103の構成であるが、他に軸方向から見て等角な位置に同様な構成を有する固定子コアが5個配置され、計6個の固定子コアが配置されている。図2(A)には、図1の左方向から見た各固定子コアの突極103A〜108Aが示され、図2(B)には、図1の左方向から見た各固定子コアの突極103A’〜108A’が示されている。
(電気的な構成)
図3は、駆動回路から駆動コイルへの結線の状態を示すブロック図である。図3には、各固定子コアのそれぞれに巻かれた6組の駆動コイル103C〜108Cが示されている。ここで、駆動コイル103Cは、固定子コア103の延在部103B(図1参照)に巻かれた駆動コイルである。駆動コイル104Cは、固定子コア104の延在部(図示されていないが、図2の突極104Aと104A’の間に存在する)に巻かれた駆動コイルである。駆動コイル105Cは、固定子コア105の延在部(図示されていないが、図2の突極105Aと105A’の間に存在する)に巻かれた駆動コイルである。駆動コイル106Cは、固定子コア106の延在部(図示されていないが、図2の突極106Aと106A’の間に存在する)に巻かれた駆動コイルである。駆動コイル107Cは、固定子コア107の延在部(図示されていないが、図2の突極107Aと107A’の間に存在する)に巻かれた駆動コイルである。駆動コイル108Cは、固定子コア108の延在部(図示されていないが、図2の突極108Aと108A’の間に存在する)に巻かれた駆動コイルである。
図3は、駆動回路から駆動コイルへの結線の状態を示すブロック図である。図3には、各固定子コアのそれぞれに巻かれた6組の駆動コイル103C〜108Cが示されている。ここで、駆動コイル103Cは、固定子コア103の延在部103B(図1参照)に巻かれた駆動コイルである。駆動コイル104Cは、固定子コア104の延在部(図示されていないが、図2の突極104Aと104A’の間に存在する)に巻かれた駆動コイルである。駆動コイル105Cは、固定子コア105の延在部(図示されていないが、図2の突極105Aと105A’の間に存在する)に巻かれた駆動コイルである。駆動コイル106Cは、固定子コア106の延在部(図示されていないが、図2の突極106Aと106A’の間に存在する)に巻かれた駆動コイルである。駆動コイル107Cは、固定子コア107の延在部(図示されていないが、図2の突極107Aと107A’の間に存在する)に巻かれた駆動コイルである。駆動コイル108Cは、固定子コア108の延在部(図示されていないが、図2の突極108Aと108A’の間に存在する)に巻かれた駆動コイルである。
なお、図3では、各駆動コイルを分かり易く表現するためにコイルの軸が周方向に沿ったように記載されているが、実際の各駆動コイルの軸は、図1に示すように回転軸の方向に向いている。
後述するように軸を挟んで位置する駆動コイルは、同極性で駆動されるので、駆動コイル103Cと駆動コイル106Cとが駆動回路A(131)により駆動され、駆動コイル104Cと駆動コイル107Cとが駆動回路B(132)により駆動され、駆動コイル105Cと駆動コイル108Cとが駆動回路C(133)により駆動される。
駆動回路A(131)〜駆動回路C(133)は、制御信号生成回路134からの制御信号に基づいて動作し、接続された駆動コイルに後述するタイミングでもってPWM信号を出力する。
(PMモータ(永久磁石型同期モータ)の具体的な構造)
以下、図1〜3に概念的な構成を示したPMモータ100の具体的な構造の一例を説明する。図4は、図1に示すPMモータの具体的な構造を示すものであり、図1と同じ符号部分は図1に関連して説明した部位を示している。図4には、軸を含む面で切断した断面の構造を示す断面図(A)と、図4(A)のB−B面で切った断面を(A)の右方向から見た断面図(B)が示されている。図5には、回転軸に取り付けられた回転子を軸方向で切断した断面図(A)、(A)の左方向からホイール111を見た正面図(B)、(A)の左方向からホイール126を見た正面図(C)が示されている。
以下、図1〜3に概念的な構成を示したPMモータ100の具体的な構造の一例を説明する。図4は、図1に示すPMモータの具体的な構造を示すものであり、図1と同じ符号部分は図1に関連して説明した部位を示している。図4には、軸を含む面で切断した断面の構造を示す断面図(A)と、図4(A)のB−B面で切った断面を(A)の右方向から見た断面図(B)が示されている。図5には、回転軸に取り付けられた回転子を軸方向で切断した断面図(A)、(A)の左方向からホイール111を見た正面図(B)、(A)の左方向からホイール126を見た正面図(C)が示されている。
図4および図5に示すように、PMモータ100は、回転軸101を備えている。回転軸101には、回転子102Aを構成するベース部材となるホイール111と、回転子102Bを構成するホイール126とが離れた位置に固定されている。ホイール111とホイール126は低炭素鋼など磁性材料で製造され、永久磁石のバックヨークとして磁気回路を構成する。ホイール111には、空冷用の空気を通すための冷却孔112が設けられ、ホイール126にも同様な冷却孔127が設けられている。ホイール111の外周には、等角度な位置に着磁された8極(11〜18)の永久磁石が固定されて、ホイール126の外周にも等角度な位置に着磁された8極(11’〜18’)の永久磁石が固定されている。
図5(C)の符号Sにより示すように、ホイール111とホイール126とは、軸方向から見て永久磁石の磁極の位置が軸回りの角度にしてθ=7°ずれるように配置されている。なお、ホイール111とホイール126に取り付けられた同極性の磁石同士を比べると、その位置は軸方向から見て角度にして45°−7°=38°ずれた位置関係とされている。
図4(A)に示す状態では、永久磁石の磁極11の径方向で対向する位置に、隙間を有した状態で固定子コア103の突極103Aが位置し、もう一つの永久磁石の磁極11’の径方向で対向する位置に、隙間を有した状態で固定子コア103の突極103A’が位置している。
また、永久磁石の磁極15の径方向で対向する位置に、隙間を有した状態で固定子コア106の突極106Aが位置し、もう一つの永久磁石の磁極15’の径方向で対向する位置に、隙間を有した状態で固定子コア106の突極106A’が位置している。
図4に示す状態において、固定子コア103および106は、円環形状の外周側スペーサ113および114により外周側から保持されている。外周側スペーサ113および114は、円筒形状のハウジング(ケーシング)115の内側に固定されている。ハウジング115の軸方向の前後の開口部は、蓋部材116と117によって塞がれている。蓋部材116には、冷却用の空気の通気孔となる冷却孔118が設けられ、蓋部材117にも同様な冷却孔130が設けられている。蓋部材116および117の中央には、孔が設けられ、そこから回転軸101が外側に突出している。
回転軸101は、ベアリング119および120を介してスペーサ121および122に回転可能な状態で支持されている。図7には、スペーサ121を図4の軸方向右側から見た正面図(A)と軸を含む面で切断した断面図(B)が示されている。スペーサ121は、内周側にベアリング119を保持する凹部31が設けられ、さらに外周側に6箇所の切り欠き部32〜37が設けられている。この切り欠き部32〜37のそれぞれに、固定子コア103〜108のそれぞれが嵌り込むことで、固定子コア103〜108の保持が行われる。なお、スペーサ122は、図7に示すスペーサ121と同じ構造であり、図7(B)の状態を反転させた状態で使用される。
スペーサ121および122には、冷却孔124および123が形成されている。スペーサ121および122は、内側から固定子コア103〜108を保持している。固定子コア103〜108は、スペーサ121および122によって内側から支えられ、ハウジング115に固定された外周側スペーサ113および114によって外側から支えられている。この構造により、回転軸101は、ハウジング115や固定子コア103〜108に対して回転可能な状態で保持されている。
図4(B)には、6個の固定子コア103〜108、これら固定子コアの延在部のそれぞれに巻かれた駆動コイル103C〜108Cが示されている。また図4(B)には、ハウジング115に一体となったフランジ128と、PMモータ100を支持する構造体にフランジ128を固定するためのボルト孔(ビス孔)129が示されている。
(固定子コアの構造)
固定子コア103〜108の具体的な構造の一例を説明する。図6は、固定子コアの側面図(A)と断面図(B)および平面図(C)である。図6(A)のB−Bの面で切った断面が図6(B)に示されている。軸方向から見た固定子コアの平面図が図6(C)に示されている。
固定子コア103〜108の具体的な構造の一例を説明する。図6は、固定子コアの側面図(A)と断面図(B)および平面図(C)である。図6(A)のB−Bの面で切った断面が図6(B)に示されている。軸方向から見た固定子コアの平面図が図6(C)に示されている。
各固定子コアは同じ構造であるので、以下、固定子コア103について説明する。図6には、固定子コア103が示されている。図6において、符号141は、軸中心から遠い位置にある外面であり、符号142は、軸中心に近い側の内面である。固定子コア103は、同じ形状とされた薄板状の磁性材料(この例では、珪素鋼板)を図6(B)や(C)に示すように外面141と内面142とが曲面となるように周方向に重ねた構造とされている。
軸方向から見た外面141と内面142とは、半径Rの円の円周に一致する構造とされている。ここで、内面142の曲率中心は、回転軸101(図4参照)の軸中心に略一致し、外面141の曲率中心は、回転軸101の軸中心から固定子コア103の厚み(ラジアル方向の厚み)Lの分だけ、外側にずれた位置とされている。
(PMモータ(永久磁石型同期モータ)の動作)
図1〜図4に示すPMモータ100の動作の一例を説明する。図8は、0°〜90°の回転角度区域に、回転子の角度位置と、各固定子コアの突極の極性との関係とを示す原理図である。なお、図8の視点は、図2の場合と同じである。図8には、回転子102Aと固定子コア側の突極103A〜108Aが示されている。また、図8に示す回転子102Aの角度位置と固定子コアの突極の極性との関係を表にしたものを下記表1に示す。以下の説明において、固定子コアの突極の極性の選択は、各固定子コアの延在部に巻かれた駆動コイルへの励磁電流の向きを切り換えることで行われる。
図1〜図4に示すPMモータ100の動作の一例を説明する。図8は、0°〜90°の回転角度区域に、回転子の角度位置と、各固定子コアの突極の極性との関係とを示す原理図である。なお、図8の視点は、図2の場合と同じである。図8には、回転子102Aと固定子コア側の突極103A〜108Aが示されている。また、図8に示す回転子102Aの角度位置と固定子コアの突極の極性との関係を表にしたものを下記表1に示す。以下の説明において、固定子コアの突極の極性の選択は、各固定子コアの延在部に巻かれた駆動コイルへの励磁電流の向きを切り換えることで行われる。
(0〜5°)
まず、初期状態(モータはすでに定格速度で働き、回転子が角度位置0°に在る状態)において、回転中心から見ると、固定子コア103の突極103Aは、永久磁石の磁極11の右部分と、磁極18の左部分と対向する。磁極11と磁極18の外周がそれぞれN極とS極なので、磁極11の右部分はN極と励磁された突極103Aからの反発力を受け、磁極18の左部分は突極103Aからの吸引力を受ける。よってこの状態において、反時計回り方向に動かさそうとする磁気トルクが永久磁石の磁極11と18に働く。永久磁石の磁極11と18が軸を挟んで対称な位置における永久磁石の磁極14と15においても同様に固定子コアの突極106Aからの反時計回り方向に回そうとする磁気トルクが働く。
まず、初期状態(モータはすでに定格速度で働き、回転子が角度位置0°に在る状態)において、回転中心から見ると、固定子コア103の突極103Aは、永久磁石の磁極11の右部分と、磁極18の左部分と対向する。磁極11と磁極18の外周がそれぞれN極とS極なので、磁極11の右部分はN極と励磁された突極103Aからの反発力を受け、磁極18の左部分は突極103Aからの吸引力を受ける。よってこの状態において、反時計回り方向に動かさそうとする磁気トルクが永久磁石の磁極11と18に働く。永久磁石の磁極11と18が軸を挟んで対称な位置における永久磁石の磁極14と15においても同様に固定子コアの突極106Aからの反時計回り方向に回そうとする磁気トルクが働く。
また、初期状態において、回転中心から見ると、固定子コア104の突極104Aは、永久磁石の磁極11の左部分と、磁極12の右部分と対向し、突極107Aは、永久磁石の磁極15の左部分と、磁極16の右部分と対向する。磁極11と磁極15の外周がN極、磁極12と磁極16の外周がS極なので、磁極11と磁極15は、それぞれS極と励磁された突極104Aと107Aからの吸引力を受け、磁極12と磁極16は、突極104Aと107Aからの反発力を受ける。同様に、外周がN極の磁極13と磁極17は、それぞれS極と励磁された突極105Aと突極108Aからの吸引力を受け、外周がS極の磁極14と磁極18は、それぞれ突極105Aと突極108Aからの反発力を受ける。よって、反時計回り方向に動かさそうとする磁気トルクが上記永久磁石を取り付けた回転子102Aに働く。
一方、固定子コア103の突極103A’、固定子コア104の突極104A’、固定子コア105の突極105A’、固定子コア106の突極106A’、固定子コア107の突極107A’、固定子コア108の突極108A’は、それぞれ同一固定子コアに在る上記突極の極性に逆になっていて、回転子102Bに取り付けた永久磁石の各磁極の極性も同一角度位置に在る回転子102Aに取り付けた永久磁石の各磁極の極性に逆になっているため、反時計回り方向に動かさそうとする磁気トルクが回転子102Bにも同様に働く。
以上の磁力は、0〜5°の角度範囲において作用し、この角度範囲において回転子102Aと回転子102Bを反時計回り方向に回そうとする磁気トルクが継続して働く。
(5°〜7.5°)
図8と図2に示されるように、5°〜7.5°の角度範囲に、固定子コア105と固定子コア108の各突極は、それぞれ永久磁石の磁極13、17、13’、17’とほぼ真正面で対向し、他の磁極に対向しないとなり、回転子に磁気トルクの貢献が少ない。5°の角度位置で、駆動コイル105Cと駆動コイル108Cへの励磁電流を切り、5°〜7.5°の角度区域に通電しない。よって、この角度範囲には、表1に示されるように、二つの回転子に対して、両方とも2つの固定子コア巻かれるコイルへの電流を切り、4つ固定子コアに巻かれるコイルだけ励磁する。
図8と図2に示されるように、5°〜7.5°の角度範囲に、固定子コア105と固定子コア108の各突極は、それぞれ永久磁石の磁極13、17、13’、17’とほぼ真正面で対向し、他の磁極に対向しないとなり、回転子に磁気トルクの貢献が少ない。5°の角度位置で、駆動コイル105Cと駆動コイル108Cへの励磁電流を切り、5°〜7.5°の角度区域に通電しない。よって、この角度範囲には、表1に示されるように、二つの回転子に対して、両方とも2つの固定子コア巻かれるコイルへの電流を切り、4つ固定子コアに巻かれるコイルだけ励磁する。
(7.5°〜20°)
図8、図2と表1に示されるように、この角度区域に、前から励磁しているコイルに巻かれた固定子コアの突極は、対向する永久磁石の磁極の極性が変わっていないために、このまま、通電し続ける。
図8、図2と表1に示されるように、この角度区域に、前から励磁しているコイルに巻かれた固定子コアの突極は、対向する永久磁石の磁極の極性が変わっていないために、このまま、通電し続ける。
一方、回転中心から見ると、この角度区域に、固定子コア105の突極105Aは、永久磁石の外周N極の磁極13の右側と外周S極の磁極12の左側と対向し、固定子コア108の突極108Aは、永久磁石の外周N極の磁極17の右側と外周S極の磁極16の左側と対向する。回転子が7.5°の角度位置に着く際、突極105Aと突極108AがN極になるように、コイル105Cとコイル108Cに励磁電流を印加する。励磁電流の印加により、ともにN極になった固定子コア105の突極105Aと固定子コア108の突極108Aは、永久磁石の磁極12と磁極16に吸引力、磁極13と磁極17に反発力をかける。同様に、励磁電流の印加により、ともにS極になった突極105A’と突極108A’は磁極12’と磁極16’に吸引力、磁極13’と磁極17’に反発力をかける。
これらの軸対称の磁気偶力は回転子に働く磁気トルクである。この角度区域には、すべてのコイルを励磁する。
(20°〜22.5°)
図8と図2に示されるように、20°〜22.5°の角度範囲に、固定子コア106と固定子コア103の各突極は、それぞれ永久磁石の磁極14、18、14’、18’とほぼ真正面で対向し、他の磁極に対向しないとなり、回転子に磁気トルクの貢献が少ない。20°の角度位置で、駆動コイル106Cと駆動コイル103Cへの励磁電流を切り、20°〜22.5°の角度区域に通電しない。よって、この角度範囲には、表1に示されるように、二つの回転子に対して、両方とも2つの固定子コアに巻かれるコイルへの電流を切り、4つ固定子コアに巻かれるコイルだけ励磁する。
図8と図2に示されるように、20°〜22.5°の角度範囲に、固定子コア106と固定子コア103の各突極は、それぞれ永久磁石の磁極14、18、14’、18’とほぼ真正面で対向し、他の磁極に対向しないとなり、回転子に磁気トルクの貢献が少ない。20°の角度位置で、駆動コイル106Cと駆動コイル103Cへの励磁電流を切り、20°〜22.5°の角度区域に通電しない。よって、この角度範囲には、表1に示されるように、二つの回転子に対して、両方とも2つの固定子コアに巻かれるコイルへの電流を切り、4つ固定子コアに巻かれるコイルだけ励磁する。
(22.5°〜35°)
図8、図2と表1に示されるように、この角度区域に、前から励磁しているコイルに巻かれた固定子コアの突極は、対向する永久磁石の磁極の極性が変わっていないために、このまま、通電し続ける。
図8、図2と表1に示されるように、この角度区域に、前から励磁しているコイルに巻かれた固定子コアの突極は、対向する永久磁石の磁極の極性が変わっていないために、このまま、通電し続ける。
一方、回転中心から見ると、この角度区域に、固定子コア106の突極106Aは、永久磁石の外周S極の磁極14の右側と外周N極の磁極13の左側と対向し、固定子コア103の突極103Aは、永久磁石の外周S極の磁極18の右側と外周N極の磁極17の左側と対向する。回転子が22.5°の角度位置に着く際、突極103Aと突極106AがS極になるように、コイル103Cとコイル106Cに励磁電流を印加する。励磁電流の印加により、ともにS極になった固定子コア106の突極106Aと固定子コア103の突極103Aは、永久磁石の磁極13と磁極17に吸引力、磁極14と磁極18に反発力をかける。同様に、励磁電流の印加により、ともにN極になった突極103A’と突極106A’は磁極13’と磁極17’に吸引力、磁極14’と磁極18’に反発力をかける。
これらの軸対称の磁気偶力は回転子に働く磁気トルクである。この角度区域には、すべてのコイルを励磁する。
(35°〜37.5°)
図8と図2に示されるように、35°〜37.5°の角度範囲に、固定子コア107と固定子コア104の各突極は、それぞれ永久磁石の磁極15、11、15’、11’とほぼ真正面で対向し、他の磁極に対向しないとなり、回転子に磁気トルクの貢献が少ない。35°の角度位置で、駆動コイル107Cと駆動コイル104Cへの励磁電流を切り、35°〜37.5°の角度区域に通電しない。よって、この角度範囲には、表1に示されるように、二つの回転子に対して、両方とも2つの固定子コアに巻かれるコイルへの電流を切り、4つ固定子コアに巻かれるコイルだけ励磁する。
図8と図2に示されるように、35°〜37.5°の角度範囲に、固定子コア107と固定子コア104の各突極は、それぞれ永久磁石の磁極15、11、15’、11’とほぼ真正面で対向し、他の磁極に対向しないとなり、回転子に磁気トルクの貢献が少ない。35°の角度位置で、駆動コイル107Cと駆動コイル104Cへの励磁電流を切り、35°〜37.5°の角度区域に通電しない。よって、この角度範囲には、表1に示されるように、二つの回転子に対して、両方とも2つの固定子コアに巻かれるコイルへの電流を切り、4つ固定子コアに巻かれるコイルだけ励磁する。
(37.5°〜50°)
図8、図2と表1に示されるように、この角度区域に、前から励磁しているコイルに巻かれた固定子コアの突極は、対向する永久磁石の磁極の極性が変わっていないために、このまま、通電し続ける。
図8、図2と表1に示されるように、この角度区域に、前から励磁しているコイルに巻かれた固定子コアの突極は、対向する永久磁石の磁極の極性が変わっていないために、このまま、通電し続ける。
一方、回転中心から見ると、この角度区域に、固定子コア107の突極107Aは、永久磁石の外周N極の磁極15の右側と外周S極の磁極14の左側と対向し、固定子コア104の突極104Aは、永久磁石の外周N極の磁極11の右側と外周S極の磁極18の左側と対向する。回転子が37.5°の角度位置に着く際、突極104Aと突極107AがN極になるように、コイル104Cとコイル107Cに励磁電流を印加する。励磁電流の印加により、ともにN極になった固定子コア107の突極107Aと固定子コア104の突極104Aは、永久磁石の磁極14と磁極18に吸引力、磁極15と磁極11に反発力をかける。同様に、励磁電流の印加により、ともにS極になった突極104A’と突極107A’は磁極14’と磁極18’に吸引力、磁極15’と磁極11’に反発力をかける。
これらの軸対称の磁気偶力は回転子に働く磁気トルクである。この角度区域には、すべてのコイルを励磁する。
(50°〜52.5°)
図8と図2に示されるように、50°〜52.5°の角度範囲に、固定子コア108と固定子コア105の各突極は、それぞれ永久磁石の磁極16、12、16’、12’とほぼ真正面で対向し、他の磁極に対向しないとなり、回転子に磁気トルクの貢献が少ない。50°の角度位置で、駆動コイル108Cと駆動コイル105Cへの励磁電流を切り、50°〜52.5°の角度区域に通電しない。よって、この角度範囲には、表1に示されるように、二つの回転子に対して、両方とも2つの固定子コアに巻かれるコイルへの電流を切り、4つ固定子コアに巻かれるコイルだけ励磁する。
図8と図2に示されるように、50°〜52.5°の角度範囲に、固定子コア108と固定子コア105の各突極は、それぞれ永久磁石の磁極16、12、16’、12’とほぼ真正面で対向し、他の磁極に対向しないとなり、回転子に磁気トルクの貢献が少ない。50°の角度位置で、駆動コイル108Cと駆動コイル105Cへの励磁電流を切り、50°〜52.5°の角度区域に通電しない。よって、この角度範囲には、表1に示されるように、二つの回転子に対して、両方とも2つの固定子コアに巻かれるコイルへの電流を切り、4つ固定子コアに巻かれるコイルだけ励磁する。
(52.5°〜65°)
図8、図2と表1に示されるように、この角度区域に、前から励磁しているコイルに巻かれた固定子コアの突極は、対向する永久磁石の磁極の極性が変わっていないために、このまま、通電し続ける。
図8、図2と表1に示されるように、この角度区域に、前から励磁しているコイルに巻かれた固定子コアの突極は、対向する永久磁石の磁極の極性が変わっていないために、このまま、通電し続ける。
一方、回転中心から見ると、この角度区域に、固定子コア108の突極108Aは、永久磁石の外周S極の磁極16の右側と外周N極の磁極15の左側と対向し、固定子コア105の突極105Aは、永久磁石の外周S極の磁極12の右側と外周N極の磁極11の左側と対向する。回転子が52.5°の角度位置に着く際、突極105Aと突極108AがS極になるように、コイル105Cとコイル108Cに励磁電流を印加する。励磁電流の印加により、ともにS極になった固定子コア108の突極108Aと固定子コア105の突極105Aは、永久磁石の磁極15と磁極11に吸引力、磁極16と磁極12に反発力をかける。同様に、励磁電流の印加により、ともにN極になった突極105A’と突極108A’は磁極15’と磁極11’に吸引力、磁極16’と磁極12’に反発力をかける。
これらの軸対称の磁気偶力は回転子に働く磁気トルクである。この角度区域では、すべてのコイルを励磁する。
(65°〜67.5°)
図8と図2に示されるように、65°〜67.5°の角度範囲に、固定子コア106と固定子コア103の各突極は、それぞれ永久磁石の磁極13、17、13’、17’とほぼ真正面で対向し、他の磁極に対向しないとなり、回転子に磁気トルクの貢献が少ない。65°の角度位置で、駆動コイル106Cと駆動コイル103Cへの励磁電流を切り、65°〜67.5°の角度区域に通電しない。よって、この角度範囲には、表1に示されるように、二つの回転子に対して、両方とも2つの固定子コアに巻かれるコイルへの電流を切り、4つ固定子コアに巻かれるコイルだけ励磁する。
図8と図2に示されるように、65°〜67.5°の角度範囲に、固定子コア106と固定子コア103の各突極は、それぞれ永久磁石の磁極13、17、13’、17’とほぼ真正面で対向し、他の磁極に対向しないとなり、回転子に磁気トルクの貢献が少ない。65°の角度位置で、駆動コイル106Cと駆動コイル103Cへの励磁電流を切り、65°〜67.5°の角度区域に通電しない。よって、この角度範囲には、表1に示されるように、二つの回転子に対して、両方とも2つの固定子コアに巻かれるコイルへの電流を切り、4つ固定子コアに巻かれるコイルだけ励磁する。
(67.5°〜80°)
図8、図2と表1に示されるように、この角度区域に、前から励磁しているコイルに巻かれた固定子コアの突極は、対向する永久磁石の磁極の極性が変わっていないために、このまま、通電し続ける。
図8、図2と表1に示されるように、この角度区域に、前から励磁しているコイルに巻かれた固定子コアの突極は、対向する永久磁石の磁極の極性が変わっていないために、このまま、通電し続ける。
一方、回転中心から見ると、この角度区域に、固定子コア106の突極106Aは、永久磁石の外周N極の磁極13の右側と外周S極の磁極12の左側と対向し、固定子コア103の突極103Aは、永久磁石の外周N極の磁極17の右側と外周S極の磁極16の左側と対向する。回転子が67.5°の角度位置に着く際、突極106Aと突極103AがN極になるように、コイル106Cとコイル103Cに励磁電流を印加する。励磁電流の印加により、ともにN極になった固定子コア106の突極106Aと固定子コア103の突極103Aは、永久磁石の磁極12と磁極16に吸引力、磁極13と磁極17に反発力をかける。同様に、励磁電流の印加により、ともにS極になった突極106A’と突極103A’は磁極12’と磁極16’に吸引力、磁極13’と磁極17’に反発力をかける。
これらの軸対称の磁気偶力は回転子に働く磁気トルクである。この角度区域には、すべてのコイルを励磁する。
(80°〜82.5°)
図8と図2に示されるように、80°〜82.5°の角度範囲に、固定子コア107と固定子コア104の各突極は、それぞれ永久磁石の磁極14、18、14’、18’とほぼ真正面で対向し、他の磁極に対向しないとなり、回転子に磁気トルクの貢献が少ない。80°の角度位置で、駆動コイル107Cと駆動コイル104Cへの励磁電流を切り、80°〜82.5°の角度区域に通電しない。よって、この角度範囲には、表1に示されるように、二つの回転子に対して、両方とも2つの固定子コアに巻かれるコイルへの電流を切り、4つ固定子コアに巻かれるコイルだけ励磁する。
図8と図2に示されるように、80°〜82.5°の角度範囲に、固定子コア107と固定子コア104の各突極は、それぞれ永久磁石の磁極14、18、14’、18’とほぼ真正面で対向し、他の磁極に対向しないとなり、回転子に磁気トルクの貢献が少ない。80°の角度位置で、駆動コイル107Cと駆動コイル104Cへの励磁電流を切り、80°〜82.5°の角度区域に通電しない。よって、この角度範囲には、表1に示されるように、二つの回転子に対して、両方とも2つの固定子コアに巻かれるコイルへの電流を切り、4つ固定子コアに巻かれるコイルだけ励磁する。
(82.5°〜90°)
図8、図2と表1に示されるように、この角度区域に、前から励磁しているコイルに巻かれた固定子コアの突極は、対向する永久磁石の磁極の極性が変わっていないために、このまま、通電し続ける。
図8、図2と表1に示されるように、この角度区域に、前から励磁しているコイルに巻かれた固定子コアの突極は、対向する永久磁石の磁極の極性が変わっていないために、このまま、通電し続ける。
一方、回転中心から見ると、この角度区域に、固定子コア107の突極107Aは、永久磁石の外周S極の磁極14の右側と外周N極の磁極13の左側と対向し、固定子コア104の突極104Aは、永久磁石の外周S極の磁極18の右側と外周N極の磁極17の左側と対向する。回転子が82.5°の角度位置に着く際、突極107Aと突極104AがS極になるように、コイル107Cとコイル104Cに励磁電流を印加する。励磁電流の印加により、ともにS極になった固定子コア107の突極107Aと固定子コア104の突極104Aは、永久磁石の磁極13と磁極17に吸引力、磁極14と磁極18に反発力をかける。同様に、励磁電流の印加により、ともにS極になった突極106A’と突極103A’は磁極13’と磁極17’に吸引力、磁極14’と磁極18’に反発力をかける。
これらの軸対称の磁気偶力は回転子に働く磁気トルクである。この角度区域には、すべてのコイルを励磁する。
(90°〜)
回転子102Aの回転角が90°となったら、回転角0°の場合と同様な励磁を各駆動コイルに対して行う。そして、以後90°毎に上記と同じ順序で励磁の組合せを切り換える。
回転子102Aの回転角が90°となったら、回転角0°の場合と同様な励磁を各駆動コイルに対して行う。そして、以後90°毎に上記と同じ順序で励磁の組合せを切り換える。
(動作のまとめ)
この例では、表1に記載されているように、軸を挟んで対称な位置にある固定子の突極は、同極性になるようにそのコイルが励磁される。そして表1に示す切り換えのパターンが90°毎に繰り替えされる。
この例では、表1に記載されているように、軸を挟んで対称な位置にある固定子の突極は、同極性になるようにそのコイルが励磁される。そして表1に示す切り換えのパターンが90°毎に繰り替えされる。
なお、もう一つの回転子102Bの側における磁極の切換の状態は、図8に示す回転子側および固定子側における磁極の極性を反転させたものとなる(ただし、回転子102Bが回転子102Aに対して、少しずれた回転角の位置関係にある)。
(優位性)
図1〜図4に示すPMモータ100の優位性を説明する。以上述べたように、PMモータ100では、回転子103の延在部103Bに駆動コイル103Cを巻き、端部の突極103Aと103A’を磁極として利用している。また、突極103Aの径方向に対向する位置に回転子102Aを配置し、突極103A’の径方向に対向する位置に回転子102Bを配置している。また、各回転子の表面には、永久磁石を取り付け、回転軸101を挟んで位置する突極103Aと突極106Aとが同磁極となるように励磁を行う。
図1〜図4に示すPMモータ100の優位性を説明する。以上述べたように、PMモータ100では、回転子103の延在部103Bに駆動コイル103Cを巻き、端部の突極103Aと103A’を磁極として利用している。また、突極103Aの径方向に対向する位置に回転子102Aを配置し、突極103A’の径方向に対向する位置に回転子102Bを配置している。また、各回転子の表面には、永久磁石を取り付け、回転軸101を挟んで位置する突極103Aと突極106Aとが同磁極となるように励磁を行う。
この構成によれば、固定子コアの突極と回転子の磁極が径方向で対向しているので、回転子に過大な力が加わらず、高コストな強固なベアリングを必要としない。また、この点で耐久性および信頼性を高くできる。
360°の角度範囲において、6個の固定子に巻かれたコイルへの非通電(つまり通電が行われず休止する)期間は従来のモータより短い。例えば、従来のモータを矩形波電圧電源で駆動する場合、コイルを機械角度120°の区域に通電、60°の区域に非通電、120°の区域に逆方向に通電、また、60°の区域に非通電と繰り返す。一方、本発明のモータは、二つの回転子が有り、同一角度位置に二つ回転子の表面に永久磁石の磁極の極性が逆になっているため、回転子同士も固定子コアと一緒に磁気回路を構成する。一つの回転子に対して、矩形波電圧で駆動する場合にも、N極とS極の数が違うことができ、コイルの通電できる期間は長くなる。また、従来のモータに比較して、コイルの巻き線スペースが大きいため、太いマグネットワイヤでコイルを巻くことができ、ターン数の少ない太い巻き線で作ったコイルに大電流を通ることにより、同じ磁束を出せるコイルのインダクタンスを減らすことができる。このため、同じ体積の従来の構造のモータに比較して、本発明のモータは、高い出力を得ることができる。
図6に示すように固定子のコアの軸方向から見た断面の形状を正方形に近い形とできる。このため、コイルの効率(励磁電流の生成磁束への寄与効率)を高くでき、モータの効率を高くできる。
本発明の集中巻き線駆動コイルは、分布巻き線コイルのような複雑な巻き方とする必要がないので、回転トルクに寄与しない渡り線を減らせる。このため、線材での銅損を減らすことができる共に、線材を節約できる。またコイル巻きの作業が簡略化され、製造コストを抑えることができる。
回転子102Aと102Bとの軸方向から見た磁極の位置関係を少しずらした角度位置とすることで、2つの固定子に働くトルクの切り替わりのタイミングをずらし、回転のムラとなるコギングトルクを減少させることができる。なお、上記のずれは、5〜10°程度の範囲が好ましい。5°を下回ると、コギングトルクの減少効果が低く、10°を上回ると、理想的な動作状態からのずれが増大し、効率の低下が目立つようになる。
(2)第2の実施形態
本実施形態は、本発明を利用した同期リラクタンス型モータ(SynR形モータ)の一例である。本実施形態で示す同期リラクタンス型モータは、第1の実施形態で説明したPMモータ100に比較して、回転子の構造および駆動方法が異なる。なお、それ以外の構造および駆動回路の構成は、第1の実施形態で説明したPMモータ100と同じである。
本実施形態は、本発明を利用した同期リラクタンス型モータ(SynR形モータ)の一例である。本実施形態で示す同期リラクタンス型モータは、第1の実施形態で説明したPMモータ100に比較して、回転子の構造および駆動方法が異なる。なお、それ以外の構造および駆動回路の構成は、第1の実施形態で説明したPMモータ100と同じである。
図9は、本実施形態の同期リラクタンス型モータの概念図である。図9には、同期リラクタンス型モータ200が示されている。同期リラクタンス型モータ200が図1に示すPMモータ100と異なるのは、回転子の構造である。なお、固定子その他の構造は、PMモータ100と同じである。以下、特に第1の実施形態の場合との違いを説明しない部分は、第1の実施形態の同じである。
同期リラクタンス型モータ200は、回転軸101を備え、回転軸101の軸方向に離間した2箇所の部分に回転子201と回転子202が取り付けられている。回転子201および202は、磁性材料により構成されており、以下に示す構造を有している。
図10は、回転子201を図9の左方向から見た外観を示す正面図(A)と、軸を含む面で切断した断面図(B)である。回転子201は、磁性材料により構成され、複数のスリット(隙間)204が形成されている。スリット204は、図示する形状を有し、回転子201の一方の端面から他方の端面に向かって軸方向に延在している。
また、中心には、回転軸101が貫通する軸孔203が設けられている。図示するようなデザインでスリット204が形成されることで、回転子201に磁束が通り易い部分(低磁気抵抗部分)と磁束が通り難い部分(高磁気抵抗部分)が形成される。固定子コアに巻かれたコイルを通電により発生する回転磁場の磁束の流れは、回転子201の外周にこれらの周期的に現れる部分を通過することで、回転子201と外側の固定子側の6極の突極との間に回転子を回転させるトルク(リラクタンストルク)が発生する。
(同期リラクタンス型モータの具体的な構造)
図11は、軸を含む面で同期リラクタンス型モータ200を切断した断面図(A)、(A)におけるB−Bの面で切断した断面を(A)の右方向から見た断面図(B)、および蓋部材116を外した状態を(A)の左方向から見た正面図(C)である。図11に示す構造において、図4と同じ符号の部分は、図4に関連して説明したのと同じである。
図11は、軸を含む面で同期リラクタンス型モータ200を切断した断面図(A)、(A)におけるB−Bの面で切断した断面を(A)の右方向から見た断面図(B)、および蓋部材116を外した状態を(A)の左方向から見た正面図(C)である。図11に示す構造において、図4と同じ符号の部分は、図4に関連して説明したのと同じである。
図11に示す同期リラクタンス型モータ200は、回転軸101の軸上の離間した位置に回転子201と202が取り付けられた構造を有している。回転子201と202は、図10に示す構造を有し、一方が他方に対して、7°回転した(捻れた)角度位置の関係とされている。2つの回転子の角度位置を少しずらすのは、実施形態1の場合と同様にコギングトルクを低減するためである。この角度のずれの範囲は、実施形態1の場合と同様に5〜10°の範囲とすることが好ましい。
(動作例)
図12は、回転子の回転角度位置と、固定子コアの突極の極性の関係とを示す原理図である。図12は、図11を左方向から見た概要(つまり図2と同じ視点から見た概要)が示され、回転子201と対向する固定子側の突極103A〜108Aの極性の関係が示されている。図では記載を簡略化するために、突極103A〜108Aに符号A〜Fに割り振っている。また、回転子201表面の符号1〜4の4箇所の領域(磁束の通り易い部分として機能する領域)は、図10に示す符号1〜4の領域に対応している。また、以下において、回転子202の対応する領域を1’〜4’と表記する。
図12は、回転子の回転角度位置と、固定子コアの突極の極性の関係とを示す原理図である。図12は、図11を左方向から見た概要(つまり図2と同じ視点から見た概要)が示され、回転子201と対向する固定子側の突極103A〜108Aの極性の関係が示されている。図では記載を簡略化するために、突極103A〜108Aに符号A〜Fに割り振っている。また、回転子201表面の符号1〜4の4箇所の領域(磁束の通り易い部分として機能する領域)は、図10に示す符号1〜4の領域に対応している。また、以下において、回転子202の対応する領域を1’〜4’と表記する。
表2には、回転子201の各角度位置における固定子側の各突極は、コイルの通電により現れた極性の組合せが示されている。なお、表2では、一つの通電周期が示されている。
まず、回転子201の初期角度位置(回転子201の角度位置が0°)では、駆動コイル105Cと駆動コイル108Cが励磁されておらず、突極Aと突極Dは、それぞれ駆動コイル103Cと駆動コイル106Cの通電によりN極になり、突極Bと突極Eは、それぞれ駆動コイル104Cと駆動コイル107の通電によりS極になり、回転子がすでに定格速度で働く。この状態において、回転子201の領域1と領域3に着目する。領域1と領域3は、それぞれ固定子コア103の突極Aと固定子コア106の突極Dに正対する位置にある。
仮に、回転子201がこの位置から反時計回り方向に少し回転すると、突極Aから回転子201の領域1を経て突極Bへ、突極Dから回転子201の領域3を経て突極Eへの磁束の通り易さは増大する。
つまり、固定子コア103、回転子201の領域1、固定子コア104、回転子202の領域1’から構成された直列磁気回路の磁気抵抗(リラクタンス)は、回転子の反時計回り方向への回転と共に下がる。この磁気回路に、突極Aから領域1を経て突極Bへ、そして、突極Bから固定子コア104の延在部を経て固定子コア104の突極104A’へ、そして、突極104A’から回転子202の領域1’を経て突極103A’へ、最後、突極103A’から固定子コア103の延在部を経て突極103Aに戻る磁束は、回転子の反時計回り方向への回転と共に増大する。
この結果、駆動コイル103Cと駆動コイル104Cが通電により発生した磁束がこの磁気回路に通る際に、上記磁気回路のリラクタンスがより低くなるようにする力が発生し、この力が回転子201と回転子202に働く。この力をリラクタンストルクという。
同様の状況は、固定子コア106、回転子201の領域3、固定子コア107、回転子202の領域3’から構成された直列磁気回路においても同じである。つまり、駆動コイル106Cと駆動コイル107Cが通電により発生した磁気力は、この磁気回路のリラクタンスがより低くなるように、回転子201と回転子202を反時計回り方向に回転させようとするトルクが働く。
以上の理由により、回転子201と回転子202の角度位置が0°〜10°において、回転子201と回転子202を反時計回り方向に回転させようとするリラクタンストルクが発生する。
上記磁気回路において、回転子201が角度位置0°から10°へ回転すると共に、領域1と突極B、領域1’と突極B’との対向面積の増加により、磁気回路のリラクタンスの下がりが鈍くなり、よって、リラクタンストルクは徐々に下がる。
回転子201の回転角が10°となったら、駆動コイル105Cと駆動コイル108Cを励磁し始め、突極Cと突極FをS極とする。突極CがS極となると、隣接する突極Bも同じS極であるので、固定子コア105は、回転子201の領域4と回転子202の領域4’を経て固定子コア104に至る並列磁気回路を構成する。この並列磁気回路が、回転子201の領域1、固定子コア103、回転子202の領域1’から構成された直列磁気回路に加わる。
駆動コイル105Cと駆動コイル104Cから発生する磁束は、固定子コア104の突極B’で合流してから、回転子202の領域1’を経て固定子コア103の突極A’へ、そして、固定子コア103の延在部を経て駆動コイル103Cより発生する磁束と合流して固定子コア103の突極Aへ、そして、突極Aから回転子201の領域1を経て固定子コア104の突極Bへ、最後、固定子コア104の突極Bから上記並列回路に戻る。
10〜27.5°の角度範囲において、磁気回路に上記励磁された固定子コアが加わることにより、回転子201の領域1と回転子202の領域1’における磁束密度は増える。回転子201と回転子202の回転と共に、リラクタンスの下がりが徐々に鈍くなるが、コイルのインダクタンスが下がると共に励磁電流が徐々に増えて行くため、リラクタンストルクの大きい変動はない。
同様に、励磁され始めた固定子コア108は、回転子201の領域2と回転子202の領域2’に経て固定子コア107に至る並列磁気回路を構成する。この並列磁気回路が、回転子201の領域3、固定子コア106、回転子202の領域3’から構成された直列磁気回路に加わる。この状態において、回転子201と回転子202に対して反時計回り方向への駆動力が働く。
なお、この状態において、領域1と3には、0°〜10°の角度範囲と同じ原理により反時計回り方向へのリラクタンストルクが働く。
こうして、10°〜27.5°の角度範囲において、固定子の全てのコアに巻かれたコイルが励磁され、反時計回り方向への駆動力が回転子201と回転子202に加わる。
回転子201の角度位置が、27.5°に達した段階で、駆動コイル104Cと駆動コイル107Cの励磁を停止する。これは、この角度位置で、固定子コア103、回転子201の領域1、固定子コア104、回転子202の領域1’から構成された磁気回路と、固定子コア106、回転子201の領域3、固定子コア107、回転子202の領域3’から構成された磁気回路のリラクタンスが最小から増加傾向へと転じ、励磁を継続すると、時計方向への逆駆動トルクが生成し始めるからである。
この状態で、回転子の反時計回り方向に回転と共に、領域4と突極Dと、領域4’と突極D’と対向し始め、回転子の反時計回り回転と共にこれらの対向面積の増える率が高くなる。この際、固定子コア105、回転子201の領域4、固定子コア106、回転子202の領域4’から構成された磁気回路のリラクタンスの下がる率も大きいため、4組の駆動コイルだけ励磁しても、反時計回り方向へのリラクタンストルクは大きい。同様な理由で、回転子の反時計回り方向に回転と共に、領域2と突極A、領域2’と突極A’との対向面積の増える率も大きく、固定子コア108、回転子201の領域2、固定子コア103、回転子202の領域2’から構成された磁気回路のリラクタンスの下がる率も大きい。このため、この磁気回路からの反時計回り方向へのリラクタンストルクも大きい。よって、この角度範囲で4組のコイルだけ励磁しても、大きいリラクタンストルクを出せる。
回転子201と回転子202の角度位置が40°に到達したら、突極Bと突極EがN極になるように、駆動コイル104Cと駆動コイル107Cを励磁し始める。この際、10°〜27.5°角度範囲の状態に似て、固定子コア104は、回転子201の領域1と回転子202の領域1’に経て固定子コア103により構成される並列磁気回路を構成する。この並列磁気回路が、回転子201の領域2、固定子コア108、回転子202の領域2’から構成された直列磁気回路に加わる。
駆動コイル104Cと駆動コイル103Cから発生する磁束は、固定子コア103の突極Aで合流してから、回転子201の領域2を経て固定子コア108の突極Fへ、そして、固定子コア108の延在部を経て固定子コア108に巻かれたコイルより発生する磁束と合流して固定子コア108の突極F’へ、そして、突極F’から回転子201の領域2’を経て固定子コア103の突極A’へ、最後、固定子コア103の突極A’から上記並列回路に戻る。
40〜57.5°の角度範囲において、磁気回路に上記励磁された固定子コアが加わることで、回転子201の領域1と回転子202の領域1’における磁束密度は増える。回転子201と回転子202の回転と共に、リラクタンスの下がりが徐々に鈍くなるが、コイルのインダクタンスが下がると共にコイルへの励磁電流が徐々に増えて行くため、リラクタンストルクの大きい変動はない。
同様に、励磁され始めた固定子コア107は、回転子201の領域3と回転子202の領域3’に経て固定子コア106により構成される並列磁気回路を構成する。この並列磁気回路が、回転子201の領域4、固定子コア105、回転子202の領域4’から構成された直列磁気回路に加わる。この結果、回転子201と回転子202に対して反時計回り方向への駆動力が働く。
こうして、40°〜57.5°の角度範囲において、固定子の全てのコアに巻かれたコイルが励磁され、反時計回り方向への駆動力が回転子201と回転子202に加わる。
回転子201の角度位置が、57.5°に達した段階で、駆動コイル103Cと駆動コイル106Cの励磁を停止する。これは、この角度位置で、固定子コア108、回転子201の領域2、固定子コア103、回転子202の領域2’から構成された磁気回路と、固定子コア105、回転子201の領域4、固定子コア106、回転子202の領域4’から構成された磁気回路のリラクタンスが最小から増加傾向へと転じ、励磁を継続すると、時計方向への逆駆動トルクが生成し始めるからである。
一方、57.5°〜70°の角度範囲では、回転子の反時計回り方向に回転と共に、領域1と突極Cと、領域1’と突極C’と対向し始め、回転子の反時計回り回転と共にこれらの対向面積の増える率が高い。このため、固定子コア104、回転子201の領域1、固定子コア105、回転子202の領域1’から構成された磁気回路のリラクタンスの下がる率も大きく、反時計回り方向へのリラクタンストルクが大きい。同様な理由で、回転子の反時計回り方向に回転と共に、領域3と突極F、領域3’と突極F’との対向面積の増える率も大きく、固定子コア107、回転子201の領域3、固定子コア108、回転子202の領域3’から構成された磁気回路のリラクタンスの下がる率も大きい。よって、この磁気回路からの反時計回り方向へのリラクタンストルクも大きく、この角度範囲で、4組コイルだけ励磁しても、大きいリラクタンストルクを出せる。
70°の角度位置で、突極Aと突極DがS極になるように、駆動コイル103Cと駆動コイル106Cを励磁し始める。10°〜27.5°角度範囲に似て、70°〜87.5°の角度範囲では、固定子コア103は、回転子201の領域2と回転子202の領域2’に経て固定子コア108により構成される並列磁気回路を構成する。この並列磁気回路が回転子201の領域3、固定子コア107、回転子202の領域3’から構成された直列磁気回路に加わる。
駆動コイル108Cと駆動コイル103Cから発生する磁束は、固定子コア108の突極F’で合流してから、回転子202の領域3’を経て固定子コア107の突極E’へ、そして、固定子コア107の延在部を経て固定子コア107に巻かれたコイルより発生する磁束と合流して固定子コア107の突極Eへ、そして、突極Eから回転子201の領域3を経て固定子コア108の突極Fへ、最後、固定子コア108の突極Fから上記並列回路に戻る。
同様な理由で、励磁され始めた固定子コア106は、回転子201の領域4と回転子202の領域4’に経て固定子コア105により構成される並列磁気回路を構成する。この並列磁気回路が、回転子201の領域1、固定子コア104、回転子202の領域1’から構成された直列磁気回路に加わる。
70°〜87.5°の角度範囲において、磁気回路に上記励磁された固定子コアが加わることで、回転子201の領域1と領域3、回転子202の領域1’と領域3’における磁束密度は増える。回転子201と回転子202の回転と共に、リラクタンスの下がりが徐々に鈍くなるが、コイルのインダクタンスが下がると共に励磁電流が徐々に増えて行くため、リラクタンストルクの大きい変動はない。
87.5°の角度位置で、駆動コイル105Cと駆動コイル108Cへの励磁電流を切る。この状態で、回転子201と回転子202の角度位置が0°の場合と類似な状態となり、0°〜10°の場合に関連して説明したのと同様な原理により、回転子201と回転子202は更に反時計回り方向に回転する。
以後、表2に示す切換に従って、回転角度180°まで、回転子201と回転子202への反時計回り方向への駆動が行われる。そして、180°以降の角度範囲になった段階で、180°の周期で、図12および表2に示す駆動手順が繰り返される。
なお、図12では示されていない各固定子コアの反対側の突極の極性は、図12に示された各角度範囲の極性と反対である。
(動作上の特徴)
従来の集中巻き線型リラクタンスモータは、例えば電圧型PWMインバータによる通電方式で駆動する場合、常に1/3のコイルしか通電できなく、固定子コアの突極を等しい数のN極とS極にしか励磁できない。本発明のモータは、二つの回転子とそれに対向する固定子コアから構成される磁気回路を利用して、固定子コアの突極を異なる数のN極とS極に励磁でき、常に2/3或は全部のコイルを励磁できる。
従来の集中巻き線型リラクタンスモータは、例えば電圧型PWMインバータによる通電方式で駆動する場合、常に1/3のコイルしか通電できなく、固定子コアの突極を等しい数のN極とS極にしか励磁できない。本発明のモータは、二つの回転子とそれに対向する固定子コアから構成される磁気回路を利用して、固定子コアの突極を異なる数のN極とS極に励磁でき、常に2/3或は全部のコイルを励磁できる。
(優位性)
図12および表2に示す本発明のモータの駆動の方法では、二つの回転子とそれに対向する固定子コアから構成される磁気回路を利用して、固定子の全てのコイルが同時に励磁される期間が全期間の半分以上の割合で存在する。このため、常に1/3のコイルしか働けない従来の集中巻き線型リラクタンスモータに比べ、同じ体積のモータの出力パワーは著しく高い。特許文献1に記載されている技術で、本発明の二つ回転子を持つリラクタンスモータを実現するのは、構造上困難である。なお、強固な推力ベアリングを必要としない点、および駆動コイルの効率を高くできる点は、第1の実施形態の場合と同じである。
図12および表2に示す本発明のモータの駆動の方法では、二つの回転子とそれに対向する固定子コアから構成される磁気回路を利用して、固定子の全てのコイルが同時に励磁される期間が全期間の半分以上の割合で存在する。このため、常に1/3のコイルしか働けない従来の集中巻き線型リラクタンスモータに比べ、同じ体積のモータの出力パワーは著しく高い。特許文献1に記載されている技術で、本発明の二つ回転子を持つリラクタンスモータを実現するのは、構造上困難である。なお、強固な推力ベアリングを必要としない点、および駆動コイルの効率を高くできる点は、第1の実施形態の場合と同じである。
(3)第3の実施形態
本実施形態は、本発明を利用したIPM(Interior Permanent Magnet)モータの一例である。IPMモータは、磁性材料により構成される回転子に永久磁石を埋め込んだ構造を有し、リラクタンストルクと永久磁石に働く磁力によるトルクとを利用して回転トルクを発生させる形態を有する。IPMモータは、実施形態2で説明した同期リラクタンスモータと同様に、リラクタンストルクを利用するので、リラクタンスモータの一形態として捉えることができる。
本実施形態は、本発明を利用したIPM(Interior Permanent Magnet)モータの一例である。IPMモータは、磁性材料により構成される回転子に永久磁石を埋め込んだ構造を有し、リラクタンストルクと永久磁石に働く磁力によるトルクとを利用して回転トルクを発生させる形態を有する。IPMモータは、実施形態2で説明した同期リラクタンスモータと同様に、リラクタンストルクを利用するので、リラクタンスモータの一形態として捉えることができる。
図13は、本実施形態のIPMモータを軸方向で切断した断面構造を示す概念図である。図13には、IPMモータ300が示されている。IPMモータ300は、図1に示すPMモータ100あるいは図9に示す同期リラクタンス型モータ200と、回転子の構造を除いて同様な構造を有している。以下、PMモータ100や同期リラクタンス型モータ200と異なる部分について説明する。
IPMモータ300は、回転軸101に軸方向に離間した位置関係で取り付けられた回転子301と回転子302を備えている。図14は、回転子を回転軸に取り付けた状態において、軸を含む面で切断した断面図(A)と、各回転子を軸に垂直な面で切断した断面を(A)の左方向から見た断面図(B)および(C)である。
回転子301と302は、同じ構造を有している。回転子301と302は、軸方向から見た場合に磁極の位置が少しずれるように、0°から少しずれた角度位置(この例では0°から6°ずれた角度位置)とされている。これは、コギングトルクを低減するためである。回転子301と302は、図14に示すように板状の永久磁石303を埋め込んだ構造とされている。図14(B)には、軸回りに4等分された領域61〜64が示されている。なお、以下において、回転子301の領域61〜64に対応する回転子302の部分を符号61’〜64’で示す。
図15は、IPMモータ300の具体的な構造の一例を示すもので、軸を含む面で切断した断面の構造を示す断面図(A)と、(A)のB−Bの面で切った断面を(A)の右方向から見た断面図(B)と、蓋部材を取り外した状態を(A)の左方向から見た正面図(C)が示されている。図15において、図4と同じ符号の部分は、図4に関連して説明した部分と同じである。
(動作)
IPMモータ300の動作の一例を説明する。図16は、IPMモータ300の駆動手順を示す原理図である。図16には、回転子301の回転角度位置とそれに対向する各固定子コアの突極の励磁状態が段階的に記載されている。なお、回転子301内に記載された符号61〜64は、図14(B)に示す4つの領域を示している。また、固定子コアの突極A〜Fは、図2の固定子コア103A〜108Aに対応している。
IPMモータ300の動作の一例を説明する。図16は、IPMモータ300の駆動手順を示す原理図である。図16には、回転子301の回転角度位置とそれに対向する各固定子コアの突極の励磁状態が段階的に記載されている。なお、回転子301内に記載された符号61〜64は、図14(B)に示す4つの領域を示している。また、固定子コアの突極A〜Fは、図2の固定子コア103A〜108Aに対応している。
表3は、図16に示す駆動制御における回転子301の角度位置と固定子コアの突極A〜Fの励磁状態との関係を示す表である。
まず、回転子301の角度位置0°を初期値とし、モータがすでに定格速度で働く。この位置で、突極Aと突極DがN極になるように、駆動コイル103Cと駆動コイル106Cに励磁電流を印加し始める。ここで、ほかの4組のコイルはすでに前から通電しておき、突極B、C、E、Fの極性は図16に示される極性とされている。
この角度位置0°において、回転子301の領域61と領域63には、それぞれ異極性の突極Bと突極Eに吸引され、同極性の突極Fと突極Cから反発され、領域64と領域62には、それぞれ異極性の突極Cと突極Fに吸引され、同極性の突極Bと突極Eに反発される永久磁石に起因する反時計回り方向への磁気トルクが働く。同様な理由で、回転子302の領域61’と領域63’には、それぞれ異極性の突極B’と突極E’に吸引され、同極性の突極F’と突極C’から反発され、領域64’と領域62’には、それぞれ異極性の突極C’と突極F’に吸引され、同極性の突極B’と突極E’から反発される永久磁石に起因する反時計回り方向への磁気トルクが働く。
固定子コア103、回転子301の領域61、固定子コア104、回転子302の領域61’から構成された磁気回路において、領域61が突極Bと対向し始め、領域61’が突極B’と対向し始めるため、回転子の反時計回り方向への回転と共に対向面積の拡大率が大きく、この磁気回路のリラクタンスの下がる率は大きい。よって、コイルの通電により、この磁気回路から発生する反時計回り方向へのリラクタンストルクは大きい。同様な理由で、コイルの通電により、固定子コア106、回転子301の領域63、固定子コア107、回転子302の領域63’から構成された磁気回路から発生する反時計回り方向へのリラクタンストルクも大きい。
一方、角度位置0°において、固定子コア104、回転子301の領域64、固定子コア105、回転子302の領域64’から構成された磁気回路のリラクタンスが最小値であり、回転子の反時計回り方向への回転と共に、リラクタンスが増えて行き、時計回り方向へのリラクタンストルクは発生する。しかし、回転子の回転による二つの回転子領域と4つの固定子コアの突極との対向面積の変化率が小さいため、この磁気回路から発生する時計回り方向へのリラクタンストルクは小さい。同様な理由で、この角度位置で、固定子コア107、回転子301の領域62、固定子コア108、回転子302の領域62’から構成された磁気回路から発生する時計回り方向へのリラクタンストルクも小さい。
回転子301と回転子302の角度位置が0°〜10°の範囲において、上記2種類の駆動トルクが回転子301と回転子302に働き、固定子の全てのコイルが励磁されている状態での回転子301と回転子302の反時計回り方向への駆動が行われる。
回転子301と回転子302の角度位置が10°の段階で、駆動コイル105Cと駆動コイル108Cへの励磁を停止する。この段階で、領域61と領域61’には、それぞれ突極Bと突極B’に吸引され、突極Aと突極A’に反発される永久磁石に起因する反時計回り方向への磁気トルクが働く。同様に、領域63と領域63’には、それぞれ突極Eと突極E’に吸引され、突極Dと突極D’に反発される永久磁石に起因する反時計回り方向への磁気トルクが働く。また、領域62と領域62’は、それぞれ同極性の突極Eと突極E’から反発され、領域64と領域64’は、それぞれ同極性の突極Bと突極B’から反発される。この結果、回転子301と回転子302は、更に反時計回り方向に回転する。
この状態が30°の角度位置まで続き、30°の角度位置となった段階で、突極Cと突極FがS極になるように駆動コイル105Cと駆動コイル108Cを励磁する。30°から40°までの角度範囲に、領域61と領域61’において、突極Aと突極A’からの反発力、突極Bと突極B’からの吸引力が反時計回り方向への永久磁石に起因する磁気トルクとなる。同様に、領域63と領域63’において、突極Dと突極D’からの反発力、突極Eと突極E’からの吸引力が反時計回り方向への永久磁石に起因する磁気トルクとなる。
また、固定子コア105、領域64、固定子コア106、領域64’から構成された磁気回路において、回転子の反時計回り回転と共に、領域64と突極Dとの対向面積および、領域64’と突極D’との対向面積の拡大率が大きいため、発生する反時計回りへのリラクタンストルクは大きい。同様に、固定子コア108、領域62、固定子コア103、領域62’に構成された磁気回路から発生する反時計回りへのリラクタンストルクも大きい。
一方、固定子コア103、領域61、固定子コア104、領域61’に構成された磁気回路から時計回り方向へのリラクタンストルクが発生するが、この磁気回路のリラクタンス変化が小さいため、時計回り方向へのリラクタンストルクは小さい。同様に、固定子コア106、領域63、固定子コア107、領域63’に構成された磁気回路から発生する時計回り方向へのリラクタンストルクも小さい。
よって、優勢となる反時計回りへのトルクは、30°から40°までの区間に回転子301と回転子302を反時計回りへ駆動する。
40°の角度位置に達した段階で、駆動コイル104Cと駆動コイル107Cの励磁を停止する。40°から60°までの間での角度範囲に、領域62と領域62’には、それぞれ突極Aと突極A’に吸引され、突極Fと突極F’に反発される永久磁石に起因する反時計回り方向への磁気トルクが働く。同様に、領域64と領域64’には、それぞれ突極Dと突極D’に吸引され、突極Cと突極C’に反発される永久磁石に起因する反時計回り方向への磁気トルクが働く。
また、領域61と領域61’は、それぞれ同極性の突極Aと突極A’から反発され、領域63と領域63’は、それぞれ同極性の突極Dと突極D’から反発される。この結果、回転子301と回転子302は、更に反時計回り方向に回転する。
また、固定子コア108、回転子301の領域62、固定子コア103、回転子302の領域62’から構成された磁気回路において、回転子の反時計回り方向への回転と共に、リラクタンスが下がる。即ち、この角度範囲に、駆動コイル108Cと駆動コイル103Cの通電により、反時計回り方向へリラクタンストルクは発生する。同様に、駆動コイル105Cと駆動コイル106Cの通電により、固定子コア105、回転子301の領域64、固定子コア106、回転子302の領域64’から構成された磁気回路において、反時計回り方向へのリラクタンストルクが発生する。この結果、回転子301と回転子302は、更に反時計回り方向に回転する。
この状態が60°まで続き、60°の角度位置に達した段階で、突極Bと突極EがN極になるように、休止していた駆動コイル104Cと駆動コイル107Cを励磁する。60°から70°までの角度範囲では、領域62と領域62’において、突極Aと突極A’からの吸引力、突極Fと突極F’からの反発力が反時計回り方向への永久磁石に起因する磁気トルクとなる。同様に、領域64と領域64’において、突極Cと突極C’からの反発力、突極Dと突極D’から吸引力が反時計回り方向への永久磁石に起因する磁気トルクとなる。
また、固定子コア104、領域61、固定子コア105、領域61’から構成された磁気回路において、回転子の反時計回り回転と共に、領域61と突極Cとの対向面積および、領域61’と突極C’との対向面積の拡大率が大きいため、発生する反時計回りへのリラクタンストルクは大きい。同様に、固定子コア107、領域63、固定子コア108、領域63’に構成された磁気回路から発生する反時計回りへのリラクタンストルクも大きい。
一方、固定子コア108、領域62、固定子コア103、領域62’に構成された磁気回路から時計回り方向へのリラクタンストルクが発生するが、回転子の反時計回りへの回転と共に領域62と突極Fとの対向面積、領域62’と突極F’との対向面積の減少率が小さく、この磁気回路のリラクタンスの増える率が小さいため、時計回り方向へのリラクタンストルクは小さい。同様に、固定子コア105、領域64、固定子コア106、領域64’に構成された磁気回路から発生する時計回り方向へのリラクタンストルクも小さい。よって、優勢となる反時計回りへのトルクは、60°から70°までの区間に回転子301と回転子302を反時計回りへ駆動する。
70°の角度位置に達した段階で、駆動コイル103Cと駆動コイル106Cの励磁を停止する。70°から90°までの角度範囲において、回転子301の領域61と領域63には、それぞれ異極性の突極Cと突極Fに吸引され、同極性の突極Bと突極Eから反発され、領域62と領域64には、それぞれ同極性の突極Fと突極Cに反発される永久磁石に起因する反時計回り方向への磁気トルクが働く。同様に、回転子302の領域61’と領域63’には、それぞれ異極性の突極C’と突極F’に吸引され、同極性の突極B’と突極E’から反発され、領域62’と領域64’には、それぞれ同極性の突極F’と突極C’ に反発される永久磁石に起因する反時計回り方向への磁気トルクが働く。
また、固定子コア104、回転子301の領域61、固定子コア105、回転子302の領域61’から構成された磁気回路において、回転子の反時計回り方向への回転と共に、領域61と突極C、領域61’と突極C’との対向面積の拡大が続き、この磁気回路のリラクタンスが下がり続く。よって、コイルの通電により、この磁気回路に反時計回り方向へのリラクタンストルクが発生する。同様な理由で、コイルの通電により、固定子コア107、回転子301の領域63、固定子コア108、回転子302の領域63’から構成された磁気回路にも反時計回り方向へのリラクタンストルクが発生する。この結果、回転子301と回転子302は、更に反時計回り方向に回転する。
90°の角度位置に達した段階で、休止していた駆動コイル103Cと駆動コイル106Cを励磁する。90°から180°までの角度範囲では、0°から90°までの角度範囲における回転子301と回転子302の各領域の極性が逆になる。これに対応して、回転子301の角度位置が90°を超えた段階での制御は、0°以降の制御における励磁の極性を反転させた制御により行われる。そして、角度位置が180°となった段階で、0°の状態と同じとなり、以後同じ動作が繰り返される(表3参照)。
図16に示されていないもう一つ回転子302の各領域の磁気極性は、角度位置に対応する回転子301の各領域の磁気極性と逆になっている。
なお、図16では示されていない各固定子コアの反対側の突極は、以上説明した場合と同一固定子コアの突極の極性を反転させた励磁が行われる。
(動作上の特徴)
本発明のモータは、二つの回転子と対向する固定子コアから構成される磁気回路を利用できる。駆動制御には、2/3の期間は2/3のコイルを励磁し、1/3の期間はすべてのコイルを励磁する。図16に示す駆動制御では、固定子の回転軸を挟んだ向かい合う突極(例えば突極Aと突極D)を励磁する場合には、常に同極性としている。
本発明のモータは、二つの回転子と対向する固定子コアから構成される磁気回路を利用できる。駆動制御には、2/3の期間は2/3のコイルを励磁し、1/3の期間はすべてのコイルを励磁する。図16に示す駆動制御では、固定子の回転軸を挟んだ向かい合う突極(例えば突極Aと突極D)を励磁する場合には、常に同極性としている。
(優位性)
二つ回転子と対向する固定子コアより構成する磁気回路からの強いリラクタンストルクと永久磁石に働く磁力によるトルクとを利用して回転トルクを発生させるので、大きなトルクを発生することができる。また、固定子の全てのコイルが同時に動作する期間が全期間の1/3の割合で存在し、残りの期間も2/3のコイルが機能するので、従来技術のIPM(Interior Permanent Magnet)モータに比較して高出力、高い効率を得ることができる。特許文献1に記載されている技術は、本発明の二つ回転子を持つIPMモータを構造上実現できない。なお、強固なベアリングを必要としない点、および駆動コイルの効率を高くできる点は、第1の実施形態の場合と同じである。
二つ回転子と対向する固定子コアより構成する磁気回路からの強いリラクタンストルクと永久磁石に働く磁力によるトルクとを利用して回転トルクを発生させるので、大きなトルクを発生することができる。また、固定子の全てのコイルが同時に動作する期間が全期間の1/3の割合で存在し、残りの期間も2/3のコイルが機能するので、従来技術のIPM(Interior Permanent Magnet)モータに比較して高出力、高い効率を得ることができる。特許文献1に記載されている技術は、本発明の二つ回転子を持つIPMモータを構造上実現できない。なお、強固なベアリングを必要としない点、および駆動コイルの効率を高くできる点は、第1の実施形態の場合と同じである。
(全体のまとめ)
実施形態1〜3の3つのタイプのモータの比較について以下述べる。図1の表面永久磁石型同期モータ(PMモータ)100は、構造が簡単であり、低速回転時のトルクが大きく、効率が良い。この優位性から、高出力トルク、低速回転用(約3000rpm以下)に適している。
実施形態1〜3の3つのタイプのモータの比較について以下述べる。図1の表面永久磁石型同期モータ(PMモータ)100は、構造が簡単であり、低速回転時のトルクが大きく、効率が良い。この優位性から、高出力トルク、低速回転用(約3000rpm以下)に適している。
図9の同期リラクタンス型モータ200は、永久磁石がないため低コストで得られ、高速回転する際に永久磁石による逆起電力が起さなく、また回転子に永久磁石を固定するような構造が必要とされず、また減磁の影響がないので、耐久性に優れている。このため、高速回転、低コスト、および高温、振動への耐久性が要求されるモータに適している。
図13の永久磁石を回転子に埋め込んだ構造のIPM(Interior Permanent Magnet)モータ300は、出力トルクが強く、希土類永久磁石を使用しなくても、高い出力パワーが得られる。また、高速回転(約5000rpm以上)時における永久磁石による逆起電力は表面永久磁石形モータより小さく、高出力、高速、低価格の永久磁石モータに適している。
(他の例)
以上の説明で例示した構成において、回転子の磁極の数を更に増やす、固定子の磁極の数を更に増やす、回転子および固定子の磁極の数を更に増やすことも可能である。図1に示すPMモータ100の回転子の磁極は、永久磁石を取り付けた構造ではなく、着磁により永久磁石として機能する領域を設けた構成であってもよい。
以上の説明で例示した構成において、回転子の磁極の数を更に増やす、固定子の磁極の数を更に増やす、回転子および固定子の磁極の数を更に増やすことも可能である。図1に示すPMモータ100の回転子の磁極は、永久磁石を取り付けた構造ではなく、着磁により永久磁石として機能する領域を設けた構成であってもよい。
本発明は、ブラシレスモータに利用することができる。例えば、図1の永久磁石型同期モータ(PMモータ)100は、小型、効率の高さ、振動と騒音の低さ、出力トルクの強さといった事項が要求されるエアコンなどに利用できる。図9のリラクタンス型モータ200は、高温、激しい振動への耐久性、強い出力パワーといった事項が要求される戦車などに利用できる。図13の埋め込み永久磁石形モータ300は、出力と効率の高さ、高速、コストの低さといった事項が要求されるハイブリッド車や鉄道車両の駆動などに利用できる。
100…PMモータ(永久磁石型同期モータ)、101…回転軸、102A…回転子、102B…回転子、103…固定子コア、103A…突極、103A’…突極、103B…延在部、103C…駆動コイル、104…固定子コア、104A…突極、104A’…突極、104B…延在部、104C…駆動コイル、105…固定子コア、105A…突極、105A’…突極、105B…延在部、105C…駆動コイル、106…固定子コア、106A…突極、106A’…突極、106B…延在部、106C…駆動コイル、107…固定子コア、107A…突極、107A’…突極、107B…延在部、107C…駆動コイル、108…固定子コア、108A…突極、108A’…突極、108B…延在部、108C…駆動コイル、111…ホイール、112…冷却孔、113…外周側スペーサ、114…外周側スペーサ、115…ハウジング(ケーシング)、116…蓋部材、117…蓋部材、118…冷却孔、119…ベアリング、120…ベアリング、121…スペーサ、122…スペーサ、123…冷却孔、124…冷却孔、126…ホイール、127…冷却孔、128…フランジ、129…ボルト孔(ビス孔)、130…冷却孔、131〜133…駆動回路A〜駆動回路C、134…制御信号生成回路、200…同期リラクタンス型、201…回転子、202…回転子、203…軸孔、204…スリット、300…IPM(Interior Permanent Magnet)モータ、301…回転子、302…回転子、303…永久磁石、11〜18…永久磁石、11’〜18’…永久磁石、31…凹部、32〜37…切り欠き部。
Claims (8)
- 回転軸に沿って離間して配置された2つの回転子と、
前記回転軸と平行する軸方向に延在した延在部、および前記延在部の両端に配置され、前記2つの回転子のそれぞれの径方向において対向する一対の突極を備えた複数の固定子コアと、前記各延在部に巻いた駆動コイルからなる固定子と
を備えることを特徴とするモータ。 - 前記回転軸を中心に前記複数の固定子コアを均等な距離に保持するスペーサと、
前記回転子と前記固定子を収納するハウジングと
を備え、
前記固定子コアは、同一形状の磁性体固定子片を積層した構造を有することを特徴とする請求項1に記載のモータ。 - 前記回転軸を挟んで向かい合う2つの前記固定子コアの突極は、同じ極性になるように前記駆動コイルを励磁することを特徴とする請求項1または2に一項に記載のモータ。
- 軸方向から見て、前記2つの回転子の極の位置が回転方向においてずれていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のモータ。
- 前記ずれは、5〜10°であることを特徴とする請求項4に記載のモータ。
- 前記回転子は、多極に着磁された永久磁石を表面に備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のモータ。
- 前記回転子は磁性材料により構成され、且つ、リラクタンストルクを発生させるためのスリットが形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のモータ。
- 前記回転子は、磁性材料により構成され、永久磁石を埋め込んだ構造を有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のモータ。
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