JP2010263688A - ワイパ駆動装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイパの駆動に際してギア機構の損傷を防止する。
【解決手段】ワイパモータの駆動時にモータ駆動電流が流れるように制御回路60にシャント抵抗72を設け、このシャント抵抗72を回路基板30上に配置すると共に、回路基板30上のうちシャント抵抗72と近接した位置にシャント抵抗72の温度を検出するためのサーミスタ82を設ける。マイクロコンピュータ84は、サーミスタ82による検出温度Tが第1の所定温度Tref1よりも高い場合に、ワイパモータの駆動を停止するようプリドライバ76へ指示する。これにより、気温が高くウインドシールドガラスの表面も乾燥している状態で、ワイパによる払拭動作が指示された場合にも、減速機構の樹脂製のウォームホイール等の損傷を防止することができ、減速機構を確実に保護することができる。
【選択図】図4

Description

本発明はワイパ駆動装置及び方法に係り、特に、ケースに収納されたギア機構を介して駆動軸がワイパに連結されたモータによってワイパを駆動するワイパ駆動装置、及び、該ワイパ駆動装置に適用可能なワイパ駆動方法に関する。
車両に搭載されているワイパ装置は、ワイパモータの駆動軸が、複数のギアから成る減速機構、クランクアーム等を備えたリンク機構を介してワイパアームに連結され、ワイパモータの駆動力によってワイパアームを往復移動させ、ウインドシールドガラスの表面に付着した雨滴などをワイパアームに取付けられたワイパブレードによって払拭させるものである。
なお、モータの保護に関連して特許文献1には、車両のパワーステアリングに適用されるモータの駆動において、モータが拘束状態又は拘束状態に近い状態にあるか否かを検出する拘束検出部と、スイッチング素子の温度を検出するサーミスタと、を設け、モータが拘束状態又は拘束状態に近い状態にあると検出されたときには、サーミスタによる検出温度が低くなるに従って各スイッチング素子への通電時間を長くする一方、サーミスタによる検出温度が高いときには各スイッチング素子への通電時間を短くする技術が開示されている。
特開2001−339981号公報
例えば炎天下等のように、気温が高くウインドシールドガラスの表面も乾燥している状態でワイパが作動されると、モータや減速機構に大きな負荷が加わり、モータや減速機構の温度が高温になる。ここで、モータについては、巻線を流れる電流を検出することでモータに加わる負荷を検出することができ、必要に応じてモータの駆動を停止させることで巻線の過熱や焼損等を防止することができる。しかし、減速機構はケースに収納されていることが一般的であり、摩擦熱等によって上昇する減速機構の温度を直接検出することは困難である。
また、モータの巻線を流れる電流を検出した結果、或いは、特許文献1に記載の技術のようにスイッチング素子の温度を検出した結果から減速機構の温度を推定することも考えられる。しかし、モータの巻線やスイッチング素子は、安定動作のために放熱板(ヒートシンク)等の冷却部材によって冷却されているので、モータが継続的に駆動されている場合であっても、減速機構と比較して温度上昇が緩やかであり、モータの巻線やスイッチング素子の温度はギア機構の温度との相関が小さく、モータの巻線を流れる電流やスイッチング素子の温度からギア機構の温度を十分な精度で推定することは困難である。このように、樹脂製のギアから構成されることの多いワイパ装置の減速機構(ギア機構)の温度検出を十分な精度で推定し、温度上昇に伴う減速機構(ギア機構)の損傷を防止する技術は確立されていないのが実情であった。
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、ワイパの駆動に際してギア機構の損傷を防止することが可能なワイパ駆動装置及びワイパ駆動方法を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係るワイパ駆動装置は、ケースに収納されたギア機構を介して駆動軸がワイパに連結され前記ワイパを駆動するモータと、冷却部材が付加されていない状態で回路基板上に配置された特定回路素子を含んで構成され、前記モータに電力を供給する駆動回路と、前記特定回路素子の状態を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された前記特定回路素子の状態に基づいて前記駆動回路による前記モータの駆動を停止させる制御手段と、を含んで構成されている。
請求項1記載の発明に係るワイパ駆動装置は、ワイパを駆動するモータの駆動軸が、ケースに収納されたギア機構を介してワイパに連結されており、当該モータには駆動回路によって電力が供給される。ここで、請求項1記載の発明では、駆動回路の一部を構成する特定回路素子が冷却部材が付加されていない状態で回路基板上に配置されている。上記のように、特定回路素子は冷却部材が付加されていない状態で回路基板上に配置されているので、例えば気温が高くウインドシールドガラスの表面も乾燥している状態でワイパが作動された等によりモータやギア機構に大きな負荷が加わった場合、特定回路素子の温度等の状態の変化はギア機構の温度の変化と高い相関を示す。
これを利用して請求項1記載の発明では、特定回路素子の状態を検出手段によって検出し、制御手段は、検出手段によって検出された特定回路素子の状態に基づいて駆動回路によるモータの駆動を停止させている。このように、請求項1記載の発明では、ギア機構の温度と高い相関を示す特定回路素子の状態を検出し、検出した状態に基づいて駆動回路によるモータの駆動を停止させているので、モータや減速機構に大きな負荷が加わり、摩擦熱等によって減速機構の温度が大幅に上昇してギア機構が損傷し易い状態となった場合にも、確実にこれを検出してモータの駆動を停止させることができる。従って請求項1記載の発明によれば、ワイパの駆動に際してギア機構の損傷を防止することが可能となる。
なお、請求項1記載の発明において、特定回路素子は、例えば請求項2に記載したように、回路基板上のうちギア機構の配置位置近傍に配置されていることが好ましい。このように、ギア機構の配置位置近傍に特定回路素子を配置した場合、ギア機構が高温となった際に特定回路素子がギア機構から発散される熱を受けることで、ギア機構の温度に対しての特定回路素子の温度等の状態の相関がより大きくなるので、減速機構の温度が大幅に上昇してギア機構が損傷し易い状態となった場合に、より確実にこれを検出してモータの駆動を停止させることができる。
また、請求項1又は請求項2記載の発明において、冷却部材が付加された状態で回路基板上に配置されたスイッチング素子を含んで駆動回路が構成されている場合、特定回路素子は、例えば請求項3に記載したように、前記スイッチング素子と別に設けられ、モータに供給される駆動電流が流れる回路素子を適用することができる。
また、請求項1〜請求項3の何れかに記載の発明において、特定回路素子の状態として、例えば特定回路素子を流れる電流の大きさや、特定回路素子を流れる電流の時間積分値等を検出するように構成してもよいが、例えば請求項4に記載したように、特定回路素子として抵抗素子を適用し、検出手段を、特定回路素子の状態として特定回路素子の温度を検出するように構成してもよい。これにより、本発明に係るワイパ駆動装置の構成をより簡略化することができる。
また、請求項4記載の発明において、検出手段は、例えば請求項5に記載したように、温度に応じて抵抗値が変化する温度検知素子(例えばサーミスタ等)を備え、温度検知素子の抵抗値変化による電圧を検出することで特定回路素子の温度を検出するように構成することができる。
また、請求項4記載の発明において、制御手段は、例えば、特定回路素子の温度の検出結果からギア機構の温度を推定し、推定したギア機構の温度が閾値以上の場合に駆動回路によるモータの駆動を停止させるように構成することも可能であるが、特定回路素子の温度等の状態とギア機構の温度との相関が大きいことを考慮すると、例えば請求項6に記載したように、検出手段によって検出された特定回路素子の温度が所定値以上の場合に駆動回路によるモータの駆動を停止させるように構成することが好ましい。請求項6記載の発明における所定値としては、例えばギア機構の温度がギア機構が損傷し易い状態となるときの特定回路素子の温度に相当する値を適用することができる。請求項6記載の発明では、ギア機構の温度を推定することなく、特定回路素子の温度の検出結果を所定値と比較するので、処理がより簡単になる。
請求項7記載の発明に係るワイパ駆動方法は、ケースに収納されたギア機構を介して駆動軸がワイパに連結され前記ワイパを駆動するモータに電力を供給する駆動回路の一部を構成する特定回路素子を、冷却部材が付加されていない状態で回路基板上に配置しておき、前記特定回路素子の状態を検出し、検出した前記特定回路素子の状態に基づいて前記駆動回路による前記モータの駆動を停止させるので、請求項1記載の発明と同様に、ワイパの駆動に際してギア機構の損傷を防止することが可能となる。
本実施形態に係るワイパ駆動ユニットの分解斜視図である。 ワイパ駆動ユニットの一部断面を含む側面図である。 回路基板の平面図である。 制御回路の概略構成図である。 マイクロコンピュータで行われる減速機構状態監視処理の内容を示すフローチャートである。 本願発明者が実施した実験の結果を示す線図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1及び図2には本実施形態に係るワイパ駆動ユニット10が示されている。なお、ワイパ駆動ユニット10は本発明に係るワイパ駆動装置に対応しており、車両に搭載され、車両のワイパを駆動する(ワイパアームを往復移動させる)ものである。ワイパ駆動ユニット10は、ケース12、回転子20、ブラシホルダ22、減速機構24、出力軸26、カバー28及び制御回路が搭載された回路基板30を備えている。
ケース12はモータケース14、ギアケース16及び基板ケース18から構成されている。モータケース14は有底筒状とされ、モータケース14の内側にはマグネット19が設けられており、ギアケース16及び基板ケース18はモータケース14の開口14A側に配置されている。ギアケース16及び基板ケース18は、後述する出力軸26の軸方向に沿って対向配置され、箱体を構成している。また、ギアケース16は、モータケース14と一体に形成されており、基板ケース18は図示しないねじによってギアケース16に取付けられる。
回転子20はモータケース14の内部に回転可能に収容されている。回転子20は、回転軸32と、回転軸32に一体回転可能に設けられたコア34と、コア34に巻回された巻線36と、回転軸32に一体回転可能に設けられると共に巻線36と接続された整流子38と、から構成されている。ブラシホルダ22は、略円板状に形成されており、整流子38と摺接される一対のブラシ40を保持している。ブラシホルダ22は、ギアケース16におけるモータケース14側に固定されている。なお、上述したモータケース14、回転子20、マグネット19、ブラシホルダ22及びブラシ40はワイパモータを構成しており、以下では「ワイパモータ」と総称する。このワイパモータは本発明に係るモータに対応しており、ワイパモータを構成する各部材のうちの回転子20はモータの駆動軸に対応している。
また、減速機構24は、回転軸32のうちモータケース14の開口14Aから突出する先端側に設けられたウォーム42と、ウォーム42と噛合されたウォームホイール44とを備えている。ウォームホイール44は、ギアケース16に回転可能に支持されている。出力軸26は、ウォームホイール44と同軸に配置され、ウォームホイール44に一体回転可能に取付けられており、ギアケース16に回転可能に支持されている。出力軸26は出力軸26のクランクアーム等から成るリンク機構(図示省略)を介してワイパアーム(図示省略)に連結されており、ワイパアームは出力軸26の回転に伴って回動される。ウォームホイール44と回路基板30との間にはカバー28が配置され、このカバー28はギアケース16に固定されている。このカバー28により、ウォーム42及びウォームホイール44から発生する摩耗粉が回路基板30に向けて飛散することが抑制される。なお、本実施形態ではウォーム42が金属製、ウォームホイール44が樹脂製とされている。また、上述した減速機構24は本発明に係るギア機構に対応しており、ギアケース16及びカバー28はギア機構を収納するケースに対応している。
回路基板30は一方の面がカバー28と接するように配置されており、他方の面(減速機構24と反対側の面)が部品実装面30Aとされている。回路基板30には、図4に示す制御回路60が搭載されている。すなわち、制御回路60は、一端が給電線に接続されたコイル62を備えており、コイル62の他端には一対のMOSFET64,66のドレインが各々接続されている。MOSFET64のソースはモータ(のブラシ40)の一端に接続されていると共に、MOSFET68のドレインに接続されており、MOSFET66のソースはモータ(のブラシ40)の他端に接続されていると共に、MOSFET70のドレインに接続されている。MOSFET68,70のソースは、本発明に係る特定回路素子(詳しくは請求項2〜請求項4に記載の特定回路素子)としてのシャント抵抗72の一端に接続されており、シャント抵抗72の他端は接地されている。また、MOSFET64,66,68,70のゲートは抵抗74を介してプリドライバ76に各々接続されている。プリドライバ76はMOSFET64,66,68,70をオンオフさせる制御信号を生成し、抵抗74を介してMOSFET64,66,68,70のゲートに各々供給する。
図3には、コイル62、MOSFET64,66,68,70、シャント抵抗72及びプリドライバ76の回路基板30上における配置位置が示されているが、図3に示すように、MOSFET64,66,68,70は回路基板30上に立設されたヒートシンク78に取付けられており、MOSFET64,66,68,70で発せられた熱はヒートシンク78によって放熱される。一方、シャント抵抗72は冷却部材が付加されていない状態で回路基板30上に配置されている。なお、上述したコイル62、MOSFET64,66,68,70、シャント抵抗72、抵抗74及びプリドライバ76は本発明に係る駆動回路に対応している。またMOSFET64,66,68,70は請求項3に記載のスイッチング素子に、ヒートシンク78は請求項3に記載の冷却部材に各々対応している。
また制御回路60は一端が給電線に接続された抵抗80を備えており、抵抗80の他端は、一端が接地されたサーミスタ82の他端に接続されている。図3に示すように、サーミスタ82はシャント抵抗72の温度を検出可能なように回路基板30上のうちシャント抵抗72に近接した位置に配置されており、シャント抵抗72から発せられた熱に応じてシャント抵抗72と同様に温度が変化し、この温度変化に伴って電気抵抗値が変化する。また、回路基板30の部品実装面30Aと反対側には、カバー28及び減速機構24が近接した位置に配置されているので、減速機構24の温度が高くなるとシャント抵抗72の温度はギア機構から発せられた熱を受けて上昇し、これに伴いサーミスタ82の温度も上昇する。抵抗80及びサーミスタ82は本発明に係る検出手段に対応しており、特にサーミスタ82は請求項5に記載の温度検知素子に対応している。
また、抵抗80とサーミスタ82の接続点はマイクロコンピュータ84に接続されており、マイクロコンピュータ84はプリドライバ76に接続されている。マイクロコンピュータ84はCPU、メモリ、ROM等から成る不揮発性の記憶部を含むコンピュータ本体に、A/D変換器等の周辺回路が付加されて構成されており、抵抗80とサーミスタ82の接続点の電位はA/D変換器によってデジタルデータに変換されてコンピュータ本体に入力される。また記憶部には、マイクロコンピュータ84のCPUによって後述する減速機構状態監視処理を行うためのプログラムが記憶されている。マイクロコンピュータ84は、CPUが前記プログラムを実行することで本発明に係る制御手段(詳しくは請求項6に記載の制御手段)として機能する。
また回路基板30には、ブラシ40と制御回路60を電気的に接続する給電部材48が設けられており、給電部材48には、ブラシホルダカバー50が一体に形成されている。ブラシホルダカバー50は、出力軸26に対するブラシホルダ22側(矢印A側)に配置されて、このブラシホルダ22を覆っている。そして、ケース12内は、ブラシホルダカバー50と回路基板30とで、ブラシホルダ22、回転子20、マグネット19、及び、減速機構24が配置されるモータ室52と、回路基板30に実装された各素子が配置される制御室53とに区画されている。
次に本実施形態の作用を説明する。ワイパ駆動ユニット10が搭載された車両の乗員によって図示しないワイパスイッチが操作されることで、ワイパスイッチの接点がワイパによる払拭動作を指示する位置に切り替わると、ワイパ駆動ユニット10のマイクロコンピュータ84は、プリドライバ76に対してワイパモータの駆動を指示し、プリドライバ76は、ワイパモータを駆動させるための制御信号をMOSFET64,66,68,70のゲートに供給する。
より詳しくは、プリドライバ76は、まずMOSFET64,70をオンさせかつMOSFET66,68をオフさせる制御信号をMOSFET64,66,68,70のゲートに供給する。これにより、図4にモータ駆動電流と表記した破線で示すように、給電線からコイル62、MOSFET64、ワイパモータ、MOSFET70、シャント抵抗72を通ってモータ駆動電流が流れることでワイパモータの回転子20(駆動軸)が所定方向へ回転され、この回転の駆動力が減速機構24、リンク機構を介してワイパアームへ伝達されることでワイパアームが上側反転位置へ向けて回動(移動)される。
またプリドライバ76は、ワイパアームが上側反転位置に到達すると、MOSFET64,66,68,70のゲートに供給する制御信号を、MOSFET66,68をオンさせかつMOSFET64,70をオフさせる制御信号へ切替える。これにより、給電線からコイル62、MOSFET66、ワイパモータ、MOSFET68、シャント抵抗72を通ってモータ駆動電流が流れることでワイパモータの回転子20(駆動軸)が所定方向と反対方向へ回転され、この回転の駆動力が減速機構24、リンク機構を介してワイパアームへ伝達されることでワイパアームが下側反転位置へ向けて回動(移動)される。
そしてプリドライバ76は、ワイパアームが下側反転位置に到達すると、MOSFET64,66,68,70のゲートに供給する制御信号を、MOSFET64,70をオンさせかつMOSFET66,68をオフさせる制御信号へ切替える。プリドライバ76が上述した制御信号の切替えを繰り返してワイパモータを駆動することでワイパアームが往復移動され、ワイパアームに取付けられたワイパブレードによって車両のウインドシールドガラスの表面が払拭される。
また、本実施形態に係るマイクロコンピュータ84は、ワイパスイッチの接点がワイパによる払拭動作を指示する位置に切り替わっている間、記憶部に記憶されているプログラムをCPUによって一定の時間周期で繰り返し実行することで、図5に示す減速機構状態監視処理を一定の時間周期で繰り返し行う。
この減速機構状態監視処理では、まずステップ100において、マイクロコンピュータ84に内蔵されているA/D変換器から、抵抗80とサーミスタ82との接続点の電位を表すデータを取得する。なお、サーミスタ82は温度に応じて電気抵抗値が変化する温度検知素子であり、前記接続点の電位は、サーミスタ82の電気抵抗値、すなわちサーミスタ82の温度、より詳しくは温度検出対象のシャント抵抗72の温度に応じて変化する。ステップ102では、ステップ100で取得したデータが表す電位から既知の温度−電圧特性に基づき、サーミスタ82による検出温度Tを換算する。
次のステップ104では、サーミスタ82による検出温度Tが第1の所定温度Tref1よりも高いか否か判定する。ワイパモータが駆動されている間、前述のようにシャント抵抗72はモータ駆動電流が継続的に流れて温度が上昇し、これに伴ってサーミスタ82の温度が上昇する。但し、本実施形態では第1の所定温度Tref1として、炎天下等のように気温が高くウインドシールドガラスの表面も乾燥している状態でワイパアームが往復移動され、ワイパモータ及び減速機構24に高負荷が加わることでシャント抵抗72の温度が通常時(例えばウインドシールドガラスの表面に付着している雨滴を払拭する等の場合)よりも明らかに高くなったときのサーミスタ82の温度に相当する値が設定されており、通常時であれば上記判定は否定されてステップ106へ移行する。
ステップ106ではワイパモータの駆動停止中か否か判定する。ワイパモータの駆動停止は次に述べるステップ110で行われるものであり、この判定は通常時は否定され、減速機構状態監視処理を一旦終了する。減速機構状態監視処理は一定の時間周期で繰り返し実行されるが、上記のように通常時はサーミスタ82による検出温度Tが第1の所定温度Tref1以下に維持されることでワイパモータの駆動は停止されない。
一方、炎天下等のように気温が高くウインドシールドガラスの表面も乾燥している状態でワイパアームが往復移動された場合、ワイパモータ及び減速機構24に高負荷が加わり、特に減速機構24は摩擦熱等によって温度が増大し、樹脂製のウォームホイール44が損傷し易い状態となる。これに対し、ワイパモータに高負荷が加わるとシャント抵抗72を流れるモータ駆動電流が増大すると共に、減速機構24に高負荷が加わって減速機構24の温度が増大すると、シャント抵抗72は減速機構24から発せられた熱も受けるので、シャント抵抗72が冷却部材が付加されていない状態で回路基板30上に配置されていることと相俟って、シャント抵抗72の温度はワイパモータや減速機構24に加わる負荷の大きさに応じて上昇し、減速機構24の温度を反映した温度を示す。そして、シャント抵抗72から熱を受けるサーミスタ82による検出温度Tが第1の所定温度Tref1よりも高くなると、先のステップ104の判定が肯定されてステップ110へ移行し、ワイパモータの駆動を停止するようプリドライバ76へ指示して減速機構状態監視処理を一旦終了する。
これにより、プリドライバ76からMOSFET64,66,68,70のゲートへの制御信号の供給が停止されることでワイパモータの駆動が停止され、ワイパアームの移動も停止される。ステップ110はステップ104の判定が肯定されている間、すなわちサーミスタ82による検出温度Tが第1の所定温度Tref1よりも高い間繰り返されるので、ワイパモータの駆動停止に伴い、減速機構24の温度は徐々に低下し、樹脂製のウォームホイール44が損傷し易い状態から脱することになる。また、シャント抵抗72をモータ駆動電流が流れなくなることでシャント抵抗72の温度も徐々に低下し、これに伴いサーミスタ82による検出温度Tも徐々に低下する。
サーミスタ82による検出温度Tが第1の所定温度Tref1以下に低下すると、ステップ104の判定が否定されてステップ106へ移行するが、この場合はステップ106の判定が肯定されてステップ108へ移行し、サーミスタ82による検出温度Tが第2の所定温度Tref2以下になったか否か判定する。本実施形態では、第2の所定温度Tref2として第1の所定温度Tref1よりも所定温度αだけ低い温度を用いており(Tref2=Tref1−α)、ステップ108の判定が否定された場合はステップ110へ移行する。このように、本実施形態に係る減速機構状態監視処理では、ワイパモータの駆動停止制御にヒステリシス性を持たせており、サーミスタ82による検出温度Tが第1の所定温度Tref1よりも高くなることでワイパモータの駆動を停止させた場合、サーミスタ82による検出温度Tが第2の所定温度Tref2以下に低下する迄ワイパモータの駆動停止を継続させることで、ワイパモータの駆動停止と駆動再開が頻繁に繰り返されることを防止することができる。
そして、サーミスタ82による検出温度Tが第2の所定温度Tref2以下に低下すると、ステップ108の判定が肯定されてステップ112へ移行し、ワイパモータの駆動再開をプリドライバ76へ指示して減速機構状態監視処理を終了する。これにより、プリドライバ76からMOSFET64,66,68,70のゲートへの制御信号の供給が再開されることでワイパモータの駆動が再開され、ワイパアームの移動も再開されることになる。
このように、本実施形態では、ワイパモータの駆動時にモータ駆動電流が流れるように制御回路60に設けたシャント抵抗72を回路基板30上に配置すると共に、回路基板30上のうちシャント抵抗72と近接した位置にシャント抵抗72の温度を検出するためのサーミスタ82を設け、サーミスタ82による検出温度Tが第1の所定温度Tref1よりも高い場合にワイパモータの駆動を停止させるようにしたので、気温が高くウインドシールドガラスの表面も乾燥している状態で、ワイパスイッチが操作されワイパスイッチの接点がワイパによる払拭動作を指示する位置に切り替わった場合にも、減速機構24のウォームホイール44等の損傷を防止することができ、減速機構24を確実に保護することができる。また、ワイパモータの停止制御にヒステリシス性を持たせることで、ワイパモータの駆動停止と駆動再開が頻繁に繰り返されることも防止することができる。
なお、上記では本発明に係るモータとしてブラシモータを適用した態様を説明したが、これに限定されるものではなく、例えばブラシレスモータやステッピングモータ等の任意のモータに適用可能である。
また、上記では特定回路素子の状態として抵抗素子(シャント抵抗72)の温度を検出する態様を説明したが、これに限定されるものではなく、特定回路素子の状態として、例えば特定回路素子を流れる電流の大きさや、特定回路素子を流れる電流の時間積分値を検出するようにしてもよい。
また、上記では本発明に係るワイパ駆動装置を車両に搭載した態様を説明したが、これに限定されるものではなく、ワイパ装置が設けられた任意の移動体、例えば船舶や航空機等に搭載することも可能である。
次に本願発明者が実施した実験について説明する。本願発明者は、減速機構24(ギア機構)の損傷を防止する目的でシャント抵抗72の温度を検出することの有効性を確認するために、周囲温度を比較的高い一定温度に維持し、かつウインドシールドガラスの表面を乾燥させた状態(ワイパモータ及び減速機構24に高負荷が加わる状態)で、ワイパモータを一定時間(およそ900秒間)駆動してワイパアームを往復移動させ、ワイパブレードによってウインドシールドガラスの表面を払拭させたときに、コイル62、MOSFET64,66,68,70及びシャント抵抗72の温度変化を測定する実験を行った。結果を図6に示す。なお、図6ではMOSFET64,66を「上段FET」、MOSFET68,70を「下段FET」と表記している。
MOSFET64,66,68,70はヒートシンク78に取付けられ、このヒートシンクによって冷却されるので、図6からも明らかなように、ワイパモータが駆動されている間の温度上昇が比較的緩やかであり、またコイル62もMOSFET64,66,68,70と同様の変化を示している。一方、シャント抵抗72については、ワイパモータが駆動されワイパモータ及び減速機構24に高負荷が加わっている間の温度の上昇速度がMOSFET64,66,68,70やコイル62よりも高く、ワイパモータの駆動を停止する時点でおよそ10℃の温度差が生じている。また、ワイパモータの駆動停止後の温度の下降速度も比較的大きい。
従って、図6に示す結果からも明らかなように、シャント抵抗72の温度は、MOSFET64,66,68,70やコイル62の温度よりも、減速機構24(やワイパモータ)に高負荷が加わった場合に変化する減速機構24の温度との相関が大きく、本実施形態のように、シャント抵抗72の温度をサーミスタ82によって検出し、サーミスタ82による検出温度Tが第1の所定温度Tref1よりも高い場合にワイパモータの駆動を停止させることで、MOSFET64,66,68,70やコイル62の温度を検出する態様よりも減速機構24を確実に保護できることが理解できる。
10・・・ワイパ駆動ユニット、16・・・ギアケース、20・・・回転子、24・・・減速機構、30・・・回路基板、60・・・制御回路、72・・・シャント抵抗、76・・・プリドライバ、82・・・サーミスタ、84・・・マイクロコンピュータ

Claims (7)

  1. ケースに収納されたギア機構を介して駆動軸がワイパに連結され前記ワイパを駆動するモータと、
    冷却部材が付加されていない状態で回路基板上に配置された特定回路素子を含んで構成され、前記モータに電力を供給する駆動回路と、
    前記特定回路素子の状態を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された前記特定回路素子の状態に基づいて前記駆動回路による前記モータの駆動を停止させる制御手段と、
    を含むワイパ駆動装置。
  2. 前記特定回路素子は前記回路基板上のうち前記ギア機構の配置位置近傍に配置されている請求項1記載のワイパ駆動装置。
  3. 前記特定回路素子は、冷却部材が付加された状態で回路基板上に配置されたスイッチング素子と別に設けられ、前記モータに供給される駆動電流が流れる回路素子である請求項1又は請求項2記載のワイパ駆動装置。
  4. 前記特定回路素子は抵抗素子であり、前記検出手段は、前記特定回路素子の状態として前記特定回路素子の温度を検出する請求項1〜請求項3の何れか1項記載のワイパ駆動装置。
  5. 前記検出手段は、温度に応じて抵抗値が変化する温度検知素子を備え、前記温度検知素子の抵抗値変化による電圧を検出することで前記特定回路素子の温度を検出する請求項4記載のワイパ駆動装置。
  6. 前記制御手段は、前記検出手段によって検出された前記特定回路素子の温度が所定値以上の場合に前記駆動回路による前記モータの駆動を停止させる請求項4記載のワイパ駆動装置。
  7. ケースに収納されたギア機構を介して駆動軸がワイパに連結され前記ワイパを駆動するモータに電力を供給する駆動回路の一部を構成する特定回路素子を、冷却部材が付加されていない状態で回路基板上に配置しておき、
    前記特定回路素子の状態を検出し、
    検出した前記特定回路素子の状態に基づいて前記駆動回路による前記モータの駆動を停止させるワイパ駆動方法。
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