JP2010262218A - 撮像レンズおよび撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像レンズにおいて、良好な光学性能を有し、十分な小型化が図られ、高い解像力を有する。
【解決手段】撮像レンズは、物体側から順に、絞りと、両面を非球面形状とし、中央部で正のパワーを有する第1レンズL1と、両面を非球面形状とし、中央部で正のパワーを有する第2レンズL2とを備える。第1レンズL1は、物体側の面が、中央部で物体側に凸面を向けるとともに周縁部に行くに従い正のパワーが弱くなる形状であり、像側の面が、周縁部で中央部よりも強い正のパワーを持つ形状である。第2レンズL2は、中央部で物体側に凸面を向けたメニスカス形状である。
【選択図】図1
【解決手段】撮像レンズは、物体側から順に、絞りと、両面を非球面形状とし、中央部で正のパワーを有する第1レンズL1と、両面を非球面形状とし、中央部で正のパワーを有する第2レンズL2とを備える。第1レンズL1は、物体側の面が、中央部で物体側に凸面を向けるとともに周縁部に行くに従い正のパワーが弱くなる形状であり、像側の面が、周縁部で中央部よりも強い正のパワーを持つ形状である。第2レンズL2は、中央部で物体側に凸面を向けたメニスカス形状である。
【選択図】図1
Description
本発明は、撮像レンズおよび撮像装置に関し、より詳しくは、監視用の小型カメラや認証用の小型カメラ等に使用されるのに好適な撮像レンズ、および該撮像レンズを備えた撮像装置に関するものである。
従来、携帯電話等の携帯端末装置、ドアフォンや自動車等に搭載される監視装置、バーコードの読み取りや紙幣・硬貨の識別等に用いられる識別装置、人の顔・目の光彩・掌・指等の生体情報を読み取って認証を行う生体認証装置等の様々な用途で小型カメラが活用されている。近年では、このような小型カメラに搭載される撮像素子の小型化とともに高画素化が進み、それとともに、搭載される撮像レンズに対しても小型化、高解像化の要求が高まっている。
小型の撮像レンズに関しては、携帯端末用に開発された種々のレンズがあるが、レンズ系全長(被写体側のレンズ頂点から撮像面までの距離)が3mm〜5mmと比較的長いものが主流である。これは高い解像性と広いイメージサークルが要求されることから、3枚以上のレンズ構成が必要となるためである。しかし、近年の小型化の要望を満たすためには、撮像レンズの構成枚数をできるだけ少なくすることが有用であり、したがって、2枚のレンズで構成することが考えられる。
下記特許文献1〜5には、2群2枚構成の撮像レンズが記載されている。特許文献1、2には、物体側から順に、絞り、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ、近軸領域で物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる撮像レンズが記載されている。特許文献3、4には、物体側から順に、絞り、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ、物体側に凹面を向けた負レンズからなる撮像レンズが記載されている。特許文献5には、4つのレンズ面全てを非球面形状とした撮像レンズが記載されている。
ところで、上記分野の小型カメラに搭載される撮像レンズに対する小型化への要望は年々強くなってきており、具体的には、レンズ系全長が3mm以下のものが要望されている。特許文献1、2および5に記載の光学系はレンズ系全長が3mmを超えており、近年要望されている小型化を達成するには至っていない。特許文献3、4に記載の光学系はレンズ系全長が3mm以下であるが、これらは結像領域周辺部において光束にケラレがあり、画角が大きくなると高い周辺光量比を確保できず、解像力が劣るという不具合がある。さらに、特許文献3に記載の光学系はFナンバーが3.5と大きいことから、高精細化した撮像素子に対応可能な高い解像力を有していない。
本発明は、上記事情に鑑み、良好な光学性能を有し、十分な小型化が図られ、高い解像力を有する撮像レンズ、および該撮像レンズを備えた撮像装置を提供することを目的とするものである。
本発明の撮像レンズは、物体側から順に、絞りと、両面を非球面形状とし、中央部で正のパワーを有する第1レンズと、両面を非球面形状とし、中央部で正のパワーを有する第2レンズとを備え、第1レンズは、物体側の面が、中央部で物体側に凸面を向けており、中央部から周縁部に行くに従い正のパワーが減少し、周縁部では負のパワーを持つ形状であり、像側の面が、周縁部で中央部よりも強い正のパワーを持つ形状であり、第2レンズは、中央部で物体側に凸面を向けたメニスカス形状であることを特徴とするものである。
第1レンズの物体側の非球面について、光軸に垂直な方向の高さをY、この高さYにおける非球面の頂点の接平面から非球面までの光軸方向の距離をZf(Y)、近軸の曲率をCf、非球面係数をKf、n次の非球面係数をBfn(nは2以上の整数)として、
Zf(Y)=Cf・Y2/{1+(1−Kf・Cf2・Y2)1/2}+ΣBfn・|Y|n
の非球面式で第1レンズの物体側の非球面の非球面形状を表すことができる。
Zf(Y)=Cf・Y2/{1+(1−Kf・Cf2・Y2)1/2}+ΣBfn・|Y|n
の非球面式で第1レンズの物体側の非球面の非球面形状を表すことができる。
その際に、本発明の撮像レンズにおいては、有効径内におけるZf(Y)のYに関する1次微分の最大値をZf’maxとしたとき、下記条件式(1)を満足することが好ましい。
Zf’max<0.5 … (1)
Zf’max<0.5 … (1)
また、本発明の撮像レンズにおいては、Zf(Y)のYに関する2次微分をZf”とし、有効径内におけるZf”が最大値をとる点の光軸に垂直な方向の高さをY1とし、第1レンズの物体側の面の有効半径をER1としたとき、下記条件式(2)を満足することが好ましい。
Y1/ER1<0.20 … (2)
Y1/ER1<0.20 … (2)
物体側の非球面と同様に、第1レンズの像側の非球面について、光軸に垂直な方向の高さをY、この高さYにおける非球面の頂点の接平面から非球面までの光軸方向の距離をZr(Y)、近軸の曲率をCr、非球面係数をKr、n次の非球面係数をBrn(nは2以上の整数)として、
Zr(Y)=Cr・Y2/{1+(1−Kr・Cr2・Y2)1/2}+ΣBrn・|Y|n
の非球面式で第1レンズの像側の非球面の非球面形状を表すことができる。
Zr(Y)=Cr・Y2/{1+(1−Kr・Cr2・Y2)1/2}+ΣBrn・|Y|n
の非球面式で第1レンズの像側の非球面の非球面形状を表すことができる。
その際に、本発明の撮像レンズにおいては、Zr(Y)のYに関する1次微分をZr’とし、第1レンズの像側の面の有効半径をER2とし、Y<0.5×ER2の範囲における|Zr’|の最大値を|Zr’|hmaxとしたとき、下記条件式(3)を満足することが好ましい。
|Zr’|hmax<0.25 … (3)
|Zr’|hmax<0.25 … (3)
また、本発明の撮像レンズにおいては、Zr(Y)のYに関する1次微分をZr’とし、|Zr’|が有効径内の|Zr’|の最大値の20%の値をとる点の光軸に垂直な方向の高さをY2とし、第1レンズの像側の面の有効半径をER2としたとき、下記条件式(4)を満足することが好ましい。
0.50<Y2/ER2 … (4)
0.50<Y2/ER2 … (4)
さらに、本発明の撮像レンズにおいては、絞りおよび第1レンズの物体側の面のうち、光軸上でより物体に近い方から像面までの光軸上の距離をTLとし、全系の焦点距離をfとしたとき、下記条件式(5)を満足することが好ましい。
1.05<TL/f<2.0 … (5)
1.05<TL/f<2.0 … (5)
また、本発明の撮像レンズにおいては、第1レンズの物体側の面が、有効径内で少なくとも1つの変曲点を持つことが好ましい。
また、本発明の撮像レンズにおいては、第1レンズの焦点距離をf1とし、全系の焦点距離をfとしたとき、下記条件式(6)を満足することが好ましい。
1.10<f1/f<7.5 … (6)
1.10<f1/f<7.5 … (6)
第1レンズと第2レンズの光軸上の間隔をd3とし、全系の焦点距離をfとしたとき、下記条件式(7)を満足することが好ましい。
0.06<d3/f<0.6 … (7)
0.06<d3/f<0.6 … (7)
また、本発明の撮像レンズにおいては、第1レンズのd線に対するアッベ数をνd1とし、第2レンズのd線に対するアッベ数をνd2としたとき、下記条件式(8)を満足することが好ましい。
15<νd1−νd2 … (8)
15<νd1−νd2 … (8)
なお、本発明の撮像レンズにおける「物体側から順に」とは、レンズの物体側の面を基準に順列をつけるものではなく、レンズの中心部を基準に順列をつけるものとする。
なお、本発明の撮像レンズにおける「中央部」は、近軸領域を意味する。
なお、本発明の撮像レンズにおいて、面のある点におけるパワーとは、その点における曲率半径をRとし、その面の物体側の屈折率をN1とし、像側の屈折率をN2としたとき、(N2−N1)/Rで表されるものである。曲率半径は、例えば、面の所定点における面の法線と光軸との交点をとり、この交点と上記所定点とを結ぶ線分の長さを曲率半径として定義するようにしてもよい。
なお、本発明においては、光学系が光軸に対して回転対称の場合には、結像に寄与する全光線(軸上光線および全像高の軸外光線を含む)とレンズ面との交点を考えたときの、各径方向における最も外側の点からなる円の直径を「有効径」といい、該円の半径を「有効半径」という。
なお、上記「TL」の算出の際には、バックフォーカス分は空気換算長とする。
本発明の撮像装置は、上記記載の本発明の撮像レンズを備えたことを特徴とするものである。
本発明の撮像装置は、波長が700nm〜1000nmの近赤外光による像を撮像し、暗視監視用途であるものでもよく、波長が700nm〜1000nmの近赤外光による像を撮像し、生体認証用途であるものでもよい。
本発明の撮像レンズによれば、レンズ枚数を最少2枚とし、正レンズと正レンズの組み合わせからなる光学系を採用して、非球面を施すことにより、十分な小型化を図る上で有利となる。また、本発明の撮像レンズによれば、2枚のレンズの面形状を好適に設定することにより、良好な光学性能を有し、特に、Fナンバーが小さな光学系でありながら、結像領域周辺部において周辺光量比を増加でき、高い解像力を有する光学系を実現することができる。
本発明の撮像装置によれば、上記本発明の撮像レンズを備えているため、小型に構成可能で、高解像の画像を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1〜6は、本発明の実施形態にかかる撮像レンズの構成を示す断面図であり、それぞれ後述の実施例1〜実施例6に対応している。実施例1〜実施例6は全て基本的な構成は同様であり、図1〜図6の図示方法も同様であるため、以下では図1に示す実施例1の構成を例にとり、本発明の実施形態にかかる撮像レンズの構成について説明する。
図1〜6は、本発明の実施形態にかかる撮像レンズの構成を示す断面図であり、それぞれ後述の実施例1〜実施例6に対応している。実施例1〜実施例6は全て基本的な構成は同様であり、図1〜図6の図示方法も同様であるため、以下では図1に示す実施例1の構成を例にとり、本発明の実施形態にかかる撮像レンズの構成について説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態にかかる撮像レンズは、物体側から順に、開口絞りStと、第1レンズL1と、第2レンズL2とを備える。なお、図1では、左側が物体側、右側が像側としており、図1における開口絞りStは、形状や大きさを表すものではなく、光軸Z上の位置を示すものである。
図1では、撮像レンズが撮像装置に適用される場合を考慮して、撮像レンズの像面Simに配置された撮像素子5も図示している。撮像素子5は、撮像レンズにより形成される光学像を電気信号に変換するものであり、例えばCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等を用いることができる。
なお、撮像レンズを撮像装置に適用する際には、レンズを装着するカメラ側の構成に応じて、カバーガラスや、ローパスフィルタまたは赤外線カットフィルタ等を設けることが好ましく、図1では、これらを想定した平行平板状の光学部材PPを最も像側のレンズと撮像素子5(像面Sim)の間に配置した例を示している。
本実施形態の撮像レンズは、両面を非球面形状とし、中央部で正のパワーを有する第1レンズL1と、両面を非球面形状とし、中央部で正のパワーを有する第2レンズL2の2枚からなる。2枚構成とすることで、小型化に有利となる。また、非球面レンズを用いることで、高性能を維持しながらレンズ系の小型化を図ることができる。特に、色収差を良好に補正しながら高い解像性を得るためには、2枚以上の非球面レンズで構成することが有効である。
レンズ系を2枚構成とする場合、この2枚のレンズのパワーの組み合わせは種々考えられる。例えば、負のパワーのレンズと正のパワーのレンズの組み合わせからなるレトロフォーカス(逆望遠)タイプでは、バックフォーカスを長く取ることができるが、コンパクト化が困難になる。
また、正のパワーのレンズと負のパワーのレンズの組み合わせからなる望遠タイプでは、焦点距離に比してバックフォーカスが短くなってしまう。小型化のためには短焦点化が必要であるが、CCD等の撮像素子と組み合わせて使用する際にはカバーガラスや各種フィルタ等を配置することが考えられるため、短焦点化したときに十分なバックフォーカスが必要となる。上記望遠タイプでは、短焦点化したときにバックフォーカスを十分に取ることができず、レンズ形状、筐体形状、撮像素子の選択などの自由度が低くなる。
そこで、本実施形態では、正のパワーのレンズと正のパワーのレンズの組み合わせからなる光学系を採用し、これら二つのレンズの構成を好適に設定して配置することにより小型で比較的バックフォーカスの長いレンズ系を実現するようにしている。
本実施形態の撮像レンズの第1レンズL1は、物体側の面が、レンズの中央部で物体側に凸面を向けており、中央部から周縁部に行くに従い正のパワーが減少し、周縁部では負のパワーを持つように構成され、像側の面が、レンズの中央部に比較して周縁部で正のパワーが強い形状となるように構成されている。また、本実施形態の撮像レンズの第2レンズL2は、物体側の面が、レンズの中央部で物体側に凸面を向けており、像側の面が、レンズの中央部で像側に凹面を向けている形状、すなわち、レンズの中央部で物体側に凸面を向けたメニスカス形状となるように構成されている。
第2レンズL2の中央部を物体側に凸面を向けたメニスカス形状にすることにより、第1レンズL1の各面で徐々に集束され第2レンズL2に入射する光線と第2レンズ各面の法線との角度を小さくできるので、高次の収差を発生させることなく第1レンズL1透過後に残存している球面収差を良好に補正できる。
第1レンズL1、第2レンズL2の非球面形状を上記のように構成することで、Fナンバーの小さな光学系を実現でき、高解像化が可能となり、撮像素子の画素の高精細化に対応することができる。また、第1レンズL1、第2レンズL2の非球面形状を上記のように構成することで、結像領域周辺部において像面へ入射する光線の角度を緩めることができ、像面に配置される撮像素子の画素に有効となる光量を増加させることができ、高解像化を図ることができる。さらに、本撮像レンズでは、開口絞りStを第1レンズL1より物体側に配置することで、像面に配置される撮像素子への入射角を緩くすることに有利となる。以上のことから、本撮像レンズによれば、高解像でありながら十分に小型化が図られたレンズ系を実現することが可能となる。
ここで、この撮像レンズの第1レンズL1の物体側の非球面について、光軸Zに垂直な方向の高さをY、この高さYにおける非球面の頂点の接平面から非球面までの光軸Zの方向の距離をZf(Y)、近軸の曲率をCf、非球面係数をKf、n次の非球面係数をBfn(nは2以上の整数)として、
Zf(Y)=Cf・Y2/{1+(1−Kf・Cf2・Y2)1/2}+ΣBfn・|Y|n
の非球面式でその非球面形状を表すことができる。
Zf(Y)=Cf・Y2/{1+(1−Kf・Cf2・Y2)1/2}+ΣBfn・|Y|n
の非球面式でその非球面形状を表すことができる。
このとき、上記式Zf(Y)において、Zf(Y)のYに関する1次微分をZf’とし、有効径内におけるZf’の最大値をZf’maxとしたとき、下記条件式(1)を満足することが好ましい。
Zf’max<0.5 … (1)
Zf’max<0.5 … (1)
条件式(1)は第1レンズL1の物体側の非球面形状を規定する式の一つである。条件式(1)はすなわち、有効径内の全領域において、Zf’が0.5より小さいことを意味する。条件式(1)を満足するように第1レンズL1の物体側の面を形成することにより、この面が強い凸形状になること、すなわち、この面が強い正のパワーを有することを抑制できる。
仮に、第1レンズL1の物体側の面が強い凸形状になると、レンズ系全体の厚さ(光軸方向の長さ)が増大するため、小型化に不利となる。また、仮に、第1レンズL1の物体側の面が強い凸形状になると、大きな負の球面収差が発生するため、これを他の面で補正しなければならず、他の面にその負担が加算されることになり、設計の自由度が減少してしまい、結果として良好な光学性能を得ることが困難になる。上記のような大きな負の球面収差が発生する場合、特に、Fナンバーが小さなレンズ系ほど、収差の補正が困難となる。
レンズ系全体の厚さの増大と、大きな負の球面収差の発生をさらに抑制するためには、下記条件式(1−1)を満足することが好ましい。
Zf’max<0.3 ……(1−1)
Zf’max<0.3 ……(1−1)
条件式(1)式または条件式(1−1)を満足するためには、Zf(Y)のYに関する2次微分をZf”としたとき、有効径の20%より内側にZf”の最大値があることが好ましい。すなわち、有効径内におけるZf”が最大値をとる点の光軸に垂直な方向の高さをY1とし、第1レンズL1の物体側の面の有効半径をER1としたとき、下記条件式(2)を満足することが好ましい。
Y1/ER1<0.20 … (2)
Y1/ER1<0.20 … (2)
条件式(2)を満たすことにより、第1レンズL1の中心部で必要な正のパワーを持ちつつ、周縁部では正のパワーが弱くなるような形状を得ることができる。
さらに、下記条件式(2−1)を満足することが好ましい。
0.07<Y1/ER1<0.20 … (2−1)
0.07<Y1/ER1<0.20 … (2−1)
条件式(2−1)の下限を満たすようにZf”の最大値位置を設定することで、第1レンズL1の物体側の面の中央部が強い凸形状となることをより抑制することができる。これにより、前述したような、第1レンズL1の物体側の面が強い凸形状になることにより生じる不具合を抑制でき、小型化に有利となり、良好な光学性能を得ることがより容易になる。
上記の第1レンズL1の物体側の面の非球面式と同様に、第1レンズL1の像側の面の非球面について、光軸Zに垂直な方向の高さをY、この高さYにおける非球面の頂点の接平面から非球面までの光軸Zの方向の距離をZr(Y)、近軸の曲率をCr、非球面係数をKr、n次の非球面係数をBrn(nは2以上の整数)として、
Zr(Y)=Cr・Y2/{1+(1−Kr・Cr2・Y2)1/2}+ΣBrn・|Y|n
の非球面式でその非球面形状を表すことができる。
Zr(Y)=Cr・Y2/{1+(1−Kr・Cr2・Y2)1/2}+ΣBrn・|Y|n
の非球面式でその非球面形状を表すことができる。
第1レンズL1の像側の面は、中心部が緩やかな曲率を有し、周縁部では像側に強い凸形状であること、すなわち周縁部では強い正のパワーを持つことが好ましい。そのためには、上記式Zr(Y)において、Zr(Y)のYに関する1次微分をZr’とし、第1レンズの像側の面の有効半径をER2とし、Y<0.5×ER2を満たす範囲におけるZr’の最大値を|Zr’|hmaxとしたとき、下記条件式(3)を満足することが好ましい。
|Zr’|hmax<0.25 … (3)
|Zr’|hmax<0.25 … (3)
条件式(3)は第1レンズL1の像側の面の中心部が、緩やかな曲率を持つための式である。第1レンズL1の像側の面の中心部が緩やかな曲率を持つことにより、第1レンズL1の物体側の面で緩やかに集束された光線を再び緩やかに収束させ、大きな球面収差を発生させることなく、第2レンズL2に光線を伝送することができる。これにより第2レンズL2の球面収差を補正する負担を軽減でき、他の収差を補正する自由度を増やすことができる。
また、第1レンズL1の像側の面は、周縁部で像側に強い凸形状をなすことが好ましい。このように構成すれば、Fナンバーの小さな光学系にもかかわらず、大きな画角を持ち、光束のケラレが無いレンズを得ることが可能となる。Fナンバーの小さな光学系で大きな画角を持たせるためには第1レンズL1で周縁部の光線を急激に光軸側に屈折させる必要があるが、そのようにすると、大きな球面収差が発生しやすい。本実施形態の撮像レンズでは、第1レンズL1の像側の面を周縁部で像側に強い凸形状をなすように構成し、第1レンズL1で周縁部の光線を急激に光軸側に屈折させる機能を第1レンズL1の像側の面に持たせることにより、大きな球面収差が発生するのを抑制するようにしている。
仮に、第1レンズL1での周縁部の光線の屈折度が足りないと、第1レンズL1と第2レンズL2の間隔を広く取らなくてはならず、小型化を達成することができない。第1レンズL1での周縁部の光線の屈折度が足りないにもかかわらず、無理に第1レンズL1と第2レンズL2の間隔を狭めた場合は、第2レンズL2の物体側の面の周縁部の凹形状の曲率がきつくなり、高次のコマ収差が発生してしまい、この高次のコマ収差の補正が困難となる。
第1レンズL1の像側の面が周縁部で像側に強い凸形状をなすためには、|Zr’|が有効径内の|Zr’|の最大値の20%の値となる位置が、有効径の50%より外側にあることが好ましい。すなわち、Zr(Y)のYに関する1次微分をZr’とし、|Zr’|が有効径内の|Zr’|の最大値の20%の値をとる点の光軸からレンズ面までの高さをY2とし、第1レンズの像側の面の有効半径をER2としたとき、下記条件式(4)を満足することが好ましい。
Y2/ER2>0.50 … (4)
Y2/ER2>0.50 … (4)
また、開口絞りStおよび第1レンズL1の物体側の面のうち、光軸上でより物体に近い方から像面Simまでの光軸上の距離をTLとし、全系の焦点距離をfとしたとき、下記条件式(5)を満足することが好ましい。
1.05<TL/f<2.0 … (5)
1.05<TL/f<2.0 … (5)
条件式(5)は、撮像レンズ系を小型化するための式である。条件式(5)の上限を上回ると十分な小型化ができず、下限を下回ると高次の収差が発生して高い解像性が得られなくなる。
また、第1レンズL1の物体側の面は、有効径内で少なくとも1つの変曲点を持つことが好ましい。変曲点を持つことで、有効径周縁部またはその外側で、第1レンズL1の物体側の面と像側の面との面間隔を所定長さ以上にすることができるため、レンズの中央部に比べて、有効径周縁部またはその外側で、第1レンズL1の物体側の面と像側の面との面間隔が極端に狭くなるのを回避できる。これにより、レンズを射出成形して作製する場合、成形型に均一にレンズの材料を射出して送り込むことが容易になるため、成形性を向上させることができる。
第1レンズL1の焦点距離をf1とし、全系の焦点距離をfとしたとき、下記条件式(6)を満足することが好ましい。
1.10<f1/f<7.5 … (6)
1.10<f1/f<7.5 … (6)
条件式(6)式は、第1レンズL1が適切な屈折力を持つための式である。条件式(6)の下限を下回ると、第1レンズL1の屈折力が強くなりすぎて大きな負の球面収差が発生するため、これを第2レンズL2で補正しなければならず、第2レンズL2で他の収差を補正する自由度が減ってしまう。また、条件式(6)の上限を上回ると、第1レンズL1の屈折力が弱くなり、全系で短い焦点距離を得るためには第2レンズL2が強い屈折力を持つ必要が生じ、負の球面収差が大きく発生してしまうので好ましくない。
第1レンズL1と第2レンズL2の光軸上の間隔をd3とし、全系の焦点距離をfとしたとき、下記条件式(7)を満足することが好ましい。
0.06<d3/f<0.6 … (7)
0.06<d3/f<0.6 … (7)
条件式(7)式は、撮像レンズ系の小型化と収差補正に関する式である。条件式(7)の上限以上となり、レンズの間隔が広がると、小型化が困難となる。条件式(7)の下限以下となり、レンズの間隔が狭くなると、小型化しながら大きな画角を持つFナンバーの小さな光学系を達成するためには、第1レンズL1の像側の面において周縁部の光線を光軸側に非常に強く屈折させなければならず、高次のコマ収差が発生し良い解像性が得られない。
小型化のためには短焦点化が必要になり、その際には十分なバックフォーカスを確保することが望まれるが、条件式(6)を満たすように、第1レンズL1および第2レンズL2のパワーを適切に保ち、条件式(7)を満たすように、第1レンズL1および第2レンズL2を適切な間隔で配置することで、短焦点化したときに十分なバックフォーカスを得ることができる。
より小型化を重視する場合には、さらに下記条件式(7−1)を満足するように第1レンズL1と第2レンズL2の間隔を決めることが好ましい。
0.06<d3/f<0.3 … (7−1)
0.06<d3/f<0.3 … (7−1)
第1レンズL1のd線に対するアッベ数をνd1とし、第2レンズL2のd線に対するアッベ数をνd2としたとき、下記条件式(8)を満足することが好ましい。
15<νd1−νd2 … (8)
15<νd1−νd2 … (8)
条件式(8)式は色収差の補正に関する式である。本実施形態の撮像レンズをカラー画像用の撮像レンズとして用いる場合は、条件式(8)を満足するように第1レンズL1にアッベ数の大きな材料を、第2レンズL2にアッベ数の小さな材料を使うことが望ましい。これにより色収差の補正効果が高くなり高解像を実現することができる。
さらに色収差の補正効果を高めてより高解像化を図るためには、下記条件式(8−1)を満足することが好ましい。
25<νd1−νd2 … (8−1)
25<νd1−νd2 … (8−1)
なお、本実施形態の撮像レンズを白黒画像用の撮像レンズとして用いる場合や、例えばLED光等の単波長光を用いて撮像する場合は、必ずしも条件式(8)、(8−1)を満たす必要はなく、条件式(8)、(8−1)を満たさなくとも高い解像性を得ることができる。本実施形態の撮像レンズを白黒画像用の撮像レンズとして用いる場合や、例えばLED光等の単波長光を用いて撮像する場合は、第1レンズL1、第2レンズL2ともに屈折率の高い材料を用いることが望ましい。屈折率の高い材料を用いることで、設計の自由度が向上し、小型化を実現しつつ諸収差を補正することが容易になる。
また、本実施形態の撮像レンズにおいて、使用状態における、レンズ系の最も像側の面から像面Simまでの空気換算長をimdとしたとき、下記条件式(9)を満足することが好ましい。
0.25<imd/f<0.55 … (9)
条件式(9)を満足することにより、小型化を図ることができるとともに、最も像側のレンズと像面までの距離を好適に確保でき、レンズ形状、筐体形状、撮像素子の選択などに自由度を持たせることができ、製造誤差による焦点ずれを調整する調整しろも十分に取ることができる。
0.25<imd/f<0.55 … (9)
条件式(9)を満足することにより、小型化を図ることができるとともに、最も像側のレンズと像面までの距離を好適に確保でき、レンズ形状、筐体形状、撮像素子の選択などに自由度を持たせることができ、製造誤差による焦点ずれを調整する調整しろも十分に取ることができる。
第1レンズL1または第2レンズL2の材質はプラスチックであることが望ましい。プラスチック材にすることで、複雑なレンズ形状に対応でき、設計の自由度が向上し、より高度な収差補正が可能となる。また、プラスチック材は金型の形状を高い精度で転写することが比較的容易で、その金型の加工も比較的容易であるため、製造誤差の少ないレンズを作製できる。よって、高度に収差補正されたレンズを高精度で作製できるため、高解像力を有するレンズ系を実現することが可能になる。また、プラスチック材にすることで、安価で軽量に構成することが可能になる。
第1レンズL1と第2レンズL2の間、第2レンズL2と像面Simの間にはそれぞれ被写体外からの迷光や、筐体または各レンズのコバ(縁)部分での反射等によるフレア光などを防止するために遮光部材を設けても良い。遮光部材は、間隔環などがこれを兼ねても良いし、レンズに直接塗装やコートを施し同等の効果を持たせても良く、あるいは不透明な板材を設けても良い。
次に、本発明の撮像レンズの数値実施例について説明する。実施例1〜6のレンズ断面図はそれぞれ図1〜図6に示したものである。各実施例において、レンズ断面図の符号Ri、Di(i=1、2、3、…)は以下に説明するレンズデータのRi、Diと対応している。
実施例1にかかる撮像レンズのレンズデータを表1に、非球面データを表2に示す。同様に、実施例2〜6にかかる撮像レンズのレンズデータ、非球面データをそれぞれ表3〜表12に示す。以下では表中の記号の意味について、実施例1を例にとり説明するが、実施例2〜6のものについても基本的に同様である。
表1のレンズデータでは、物体面および像面も合わせて示している。表1のレンズデータにおいて、Siは最も物体側の構成要素の面を1番目として像側に向かうに従い順次増加するi番目(i=1、2、3、…)の面番号を示し、Riはi番目の面の曲率半径を示し、Diはi番目の面とi+1番目の面との光軸Z上の面間隔を示している。なお、曲率半径の符号は、物体側に凸の場合を正、像側に凸の場合を負としている。
また、レンズデータにおいて、Ndjは最も物体側のレンズを1番目として像側に向かうに従い順次増加するj番目(j=1、2、3、…)の光学要素のd線(波長587.6nm)に対する屈折率を示し、νdjはj番目の光学要素のd線に対するアッベ数を示している。なお、レンズデータには、開口絞りStおよび光学部材PPも含めて示しており、開口絞りStに相当する面の曲率半径の欄には、(開口絞り)という語句を記載している。
曲率半径、面間隔の単位としては、ここでは「mm」を用いている。しかし、これは一例であり、光学系は比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、他の適当な単位を用いることもできる。
表1のレンズデータでは、非球面の面番号に*印を付しており、非球面の曲率半径として近軸曲率半径(中央部の曲率半径)の数値を示している。表2の非球面データには、非球面の面番号と、各非球面に関する非球面係数を示す。表2の非球面データの数値の「E−0m」(m:整数)は「×10−m」を意味し、「E+0m」(m:整数)は「×10m」を意味する。なお、非球面係数は、各非球面を下記非球面式(A)で表したときの各係数K、Bn(n=2、3、4、…20)の値である。
Zd=C・Y2/{1+(1−K・C2・Y2)1/2}+ΣBn・|Y|n … (A)
ただし、
Zd:高さYにおける非球面の頂点の接平面から非球面までの光軸方向の距離
Y:光軸に垂直な方向の高さ
C:近軸の曲率
K、Bn:非球面係数(n=2、3、4、…20)
Zd=C・Y2/{1+(1−K・C2・Y2)1/2}+ΣBn・|Y|n … (A)
ただし、
Zd:高さYにおける非球面の頂点の接平面から非球面までの光軸方向の距離
Y:光軸に垂直な方向の高さ
C:近軸の曲率
K、Bn:非球面係数(n=2、3、4、…20)
第1レンズのL1の物体側の非球面については、上記式(A)のZd、C、K、Bnがそれぞれ、前述のZf(Y)、Cf、Kf、Bfnに対応する。また、第1レンズL1の像側の非球面については、上記式(A)のZd、C、K、Bnがそれぞれ、前述のZr(Y)、Cr、Kr、Bfrに対応する。
実施例1〜実施例6の撮像レンズの可視域の収差図をそれぞれ図7〜図12に示す。図7〜図12では、上段に球面収差、非点収差、ディストーション(歪曲収差)の収差図を示し、下段に横収差を示す。図7〜図12には、e線(波長546.07nm)を基準波長とした収差を示すが、球面収差図および横収差図には、g線(波長436nm)、C線(波長656.27nm)についての収差も示す。なお、非点収差図の実線はサジタル方向の収差、破線はタンジェンシャル方向の収差を示す。横収差図は、左列の収差図がタンジェンシャル方向の収差を示し、右列の収差図がサジタル方向の収差を示す。また、球面収差図のFno.はFナンバーを意味し、その他の収差図のωは半画角を意味する。
実施例1〜実施例6の撮像レンズの近赤外域の収差図を図13〜図18に示す。図13〜図18には、波長900nmを基準波長とした収差を示すが、球面収差図および横収差図には、波長750nm、波長1000nmについての収差も示す。なお、非点収差図の実線はサジタル方向の収差、破線はタンジェンシャル方向の収差を示す。横収差図は、左列の収差図がタンジェンシャル方向の収差を示し、右列の収差図がサジタル方向の収差を示す。また、球面収差図のFno.はFナンバーを意味し、その他の収差図のωは半画角を意味する。
実施例1〜6の撮像レンズにおける条件式(1)〜(9)に対応する値を表13に示す。また、各条件式に関係する値を表14に示す。
なお、表13のTLは、バックフォーカス分は空気換算して表している。例えば、実施例1では、表1では物体距離を17mmとして使用した場合のレンズデータを示しており、最も物体に近い面(実施例1の場合は開口絞りStの面)から像面Simまでの光学部材PPの厚みを含む光軸上の実長(幾何学的な長さ)は1.999mmであるが、0.12mmの光学部材PPを空気換算した場合は最も物体に近い面から像面Simまでの長さは1.958mmとなる。表13のTLはこのように光学部材PPを空気換算した場合の値を示す。
上記条件式(1)、(2)に関係するデータとして、実施例1のZf’、Zf”と高さYの関係を図19に示す。図19の左側の縦軸がZf’に関するものであり、図19の右側の縦軸がZf”に関するものである。図19の横軸はY/ER1であり、高さYを物体側の面の有効半径で正規化したものを横軸としている。また、上記条件式(3)、(4)に関係するデータとして、実施例1の|Zr’|と高さYの関係を図20に示す。図20の横軸はY/ER2であり、高さYを像側の面の有効半径で正規化したものを横軸としている。同様に、実施例2〜実施例6のZf’、Zf”と高さYの関係をそれぞれ図21、図23、図25、図27、図29に示し、実施例2〜実施例6の|Zr’|と高さYの関係をそれぞれ図22、図24、図26、図28、図30に示す。
以上のデータからわかるように、実施例1〜6の撮像レンズは、2枚という少ないレンズ枚数からなり、開口絞りStから像面Simまでの距離が2mm以下もしくは約2mmと非常に小型に構成され、比較的長いバックフォーカスを有し、Fナンバーが2.2〜2.4と小さく、各収差が良好に補正されて良好な光学性能を有する。
次に、本発明の実施形態にかかる撮像装置について説明する。図31は、本発明の撮像レンズを用いた第1の撮像装置200の概略構成を示す断面図である。図32は、上記第1の撮像装置200の内部を拡大して示す拡大斜視図である。撮像装置200は生体認証用の装置であり、人の指201を観測して個体を判別するものである。
この撮像装置200は、波長が700nm〜1000nmの近赤外光を発する赤外光ランプ210で人の指201を照明し、この指201の表面近傍の像を撮像レンズ220、および赤外光を透過させ可視光を遮断する赤外光透過フィルタ225を通して撮像素子230の受光面上に結像させる。そして、この受光面上に結像された指201の表面近傍の像を撮像素子230で撮像する。撮像素子230によって撮像された画像は表示装置240に表示される。
この表示装置240に表示された指201の表面近傍を示す画像により、この指201の皮膚の表面近くにある静脈の末梢血管を観測することができ、これにより、個体を判別することができる。
また、図33は、本発明の撮像レンズを用いた第2の撮像装置300の概略構成を示す斜視図であり、第2の撮像装置300の内部をも示す図である。第2の撮像装置300は、顔認証等の生体認証用のカメラや、ドアホンカメラ等を含む監視用カメラとして使用可能であり、人の顔301を観測して個体を判別するものである。
この撮像装置300は、人の顔301の像を、撮像レンズ320、および可視光を透過させ赤外光を遮断する赤外光遮断フィルタ325を通して撮像素子330の受光面上に結像させる。そして、この受光面上に結像された顔301の像を撮像素子330で撮像する。撮像素子330によって撮像された画像は表示装置340に表示される。表示装置340に表示された人の顔301を示す画像により個体を判別することができる。
なお、本発明を適用可能な撮像装置は、上記例に限定されず、例えば、瞳の光彩・掌の静脈の形状・指の指紋等の生体情報を読み取る撮像装置であってもよい。また、その他、本発明を適用可能な撮像装置としては、波長が700nm〜1000nmの近赤外光による像を撮像する夜間や暗所等で利用される暗視監視用の撮像装置、ドアフォンや自動車等に搭載される監視用の撮像装置、バーコードの読み取りや紙幣、硬貨の識別等に用いられる撮像装置、携帯端末用の撮像装置等を挙げることができる。
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、面間隔、屈折率、アッベ数の値は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得るものである。
200、300 撮像装置
220、320 撮像レンズ
230、330 撮像素子
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
PP 光学部材
Sim 像面
St 開口絞り
Z 光軸
220、320 撮像レンズ
230、330 撮像素子
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
PP 光学部材
Sim 像面
St 開口絞り
Z 光軸
Claims (15)
- 物体側から順に、絞りと、両面を非球面形状とし、中央部で正のパワーを有する第1レンズと、両面を非球面形状とし、中央部で正のパワーを有する第2レンズとを備え、
前記第1レンズは、物体側の面が、中央部で物体側に凸面を向けており、中央部から周縁部に行くに従い正のパワーが減少し、周縁部では負のパワーを持つ形状であり、像側の面が、周縁部で中央部よりも強い正のパワーを持つ形状であり、
前記第2レンズは、中央部で物体側に凸面を向けたメニスカス形状であることを特徴とする撮像レンズ。 - 前記第1レンズの物体側の非球面について、光軸に垂直な方向の高さをY、この高さYにおける前記非球面の頂点の接平面から前記非球面までの光軸方向の距離をZf(Y)、近軸の曲率をCf、非球面係数をKf、n次の非球面係数をBfn(nは2以上の整数)として、
Zf(Y)=Cf・Y2/{1+(1−Kf・Cf2・Y2)1/2}+ΣBfn・|Y|n
の非球面式でその非球面形状を表し、
有効径内における前記Zf(Y)のYに関する1次微分の最大値をZf’maxとしたとき、下記条件式(1)を満足することを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
Zf’max<0.5 … (1) - 前記Zf(Y)のYに関する2次微分をZf”とし、有効径内におけるZf”が最大値をとる点の光軸に垂直な方向の高さをY1とし、前記第1レンズの物体側の面の有効半径をER1としたとき、下記条件式(2)を満足することを特徴とする請求項2記載の撮像レンズ。
Y1/ER1<0.20 … (2) - 前記第1レンズの物体側の非球面について、光軸に垂直な方向の高さをY、この高さYにおける前記非球面の頂点の接平面から前記非球面までの光軸方向の距離をZf(Y)、近軸の曲率をCf、非球面係数をKf、n次の非球面係数をBfn(nは2以上の整数)として、
Zf(Y)=Cf・Y2/{1+(1−Kf・Cf2・Y2)1/2}+ΣBfn・|Y|n
の非球面式でその非球面形状を表し、
前記Zf(Y)のYに関する2次微分をZf”とし、有効径内におけるZf”が最大値をとる点の光軸に垂直な方向の高さをY1とし、前記第1レンズの物体側の面の有効半径をER1としたとき、下記条件式(2)を満足することを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
Y1/ER1<0.20 … (2) - 前記第1レンズの像側の非球面について、光軸に垂直な方向の高さをY、この高さYにおける前記非球面の頂点の接平面から前記非球面までの光軸方向の距離をZr(Y)、近軸の曲率をCr、非球面係数をKr、n次の非球面係数をBrn(nは2以上の整数)として、
Zr(Y)=Cr・Y2/{1+(1−Kr・Cr2・Y2)1/2}+ΣBrn・|Y|n
の非球面式でその非球面形状を表し、
前記Zr(Y)のYに関する1次微分をZr’とし、前記第1レンズの像側の面の有効半径をER2とし、Y<0.5×ER2の範囲における|Zr’|の最大値を|Zr’|hmaxとしたとき、下記条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の撮像レンズ。
|Zr’|hmax<0.25 … (3) - 前記Zr(Y)のYに関する1次微分をZr’とし、|Zr’|が有効径内の|Zr’|の最大値の20%の値をとる点の光軸に垂直な方向の高さをY2とし、前記第1レンズの像側の面の有効半径をER2としたとき、下記条件式(4)を満足することを特徴とする請求項5記載の撮像レンズ。
0.50<Y2/ER2 … (4) - 前記第1レンズの像側の非球面について、光軸に垂直な方向の高さをY、この高さYにおける前記非球面の頂点の接平面から前記非球面までの光軸方向の距離をZr(Y)、近軸の曲率をCr、非球面係数をKr、n次の非球面係数をBrn(nは2以上の整数)として、
Zr(Y)=Cr・Y2/{1+(1−Kr・Cr2・Y2)1/2}+ΣBrn・|Y|n
の非球面式でその非球面形状を表し、
前記Zr(Y)のYに関する1次微分をZr’とし、|Zr’|が有効径内の|Zr’|の最大値の20%の値をとる点の光軸に垂直な方向の高さをY2とし、前記第1レンズの像側の面の有効半径をER2としたとき、下記条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の撮像レンズ。
0.50<Y2/ER2 … (4) - 前記絞りおよび前記第1レンズの物体側の面のうち、光軸上でより物体に近い方から像面までの光軸上の距離をTLとし、全系の焦点距離をfとしたとき、下記条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載の撮像レンズ。
1.05<TL/f<2.0 … (5) - 前記第1レンズの物体側の面が、有効径内で少なくとも1つの変曲点を持つことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項記載の撮像レンズ。
- 前記第1レンズの焦点距離をf1とし、全系の焦点距離をfとしたとき、下記条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項記載の撮像レンズ。
1.10<f1/f<7.5 … (6) - 前記第1レンズと前記第2レンズの光軸上の間隔をd3とし、全系の焦点距離をfとしたとき、下記条件式(7)を満足することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項記載の撮像レンズ。
0.06<d3/f<0.6 … (7) - 前記第1レンズのd線に対するアッベ数をνd1とし、前記第2レンズのd線に対するアッベ数をνd2としたとき、下記条件式(8)を満足することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項記載のレンズ。
15<νd1−νd2 … (8) - 請求項1から12のいずれか一項記載の撮像レンズを備えたことを特徴とする撮像装置。
- 波長が700nm〜1000nmの近赤外光による像を撮像し、暗視監視用途であることを特徴とする請求項13記載の撮像装置。
- 波長が700nm〜1000nmの近赤外光による像を撮像し、生体認証用途であることを特徴とする請求項13記載の撮像装置。
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