JP2010260901A - 光重合開始剤 - Google Patents

光重合開始剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2010260901A
JP2010260901A JP2009110754A JP2009110754A JP2010260901A JP 2010260901 A JP2010260901 A JP 2010260901A JP 2009110754 A JP2009110754 A JP 2009110754A JP 2009110754 A JP2009110754 A JP 2009110754A JP 2010260901 A JP2010260901 A JP 2010260901A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photopolymerization initiator
group
mmol
oxime
perfluoro
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009110754A
Other languages
English (en)
Inventor
Mutsu Mori
睦 毛利
Wakana Higashi
若菜 東
Kenryo Sasaki
健了 佐々木
Masaaki Nagao
正顕 長尾
Koichi Fujishiro
光一 藤城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Chemical Co Ltd filed Critical Nippon Steel Chemical Co Ltd
Priority to JP2009110754A priority Critical patent/JP2010260901A/ja
Publication of JP2010260901A publication Critical patent/JP2010260901A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Indole Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

【課題】反応性に富む高感度の光重合開始剤と界面活性光開始剤との両者の長所を兼ね備えた、新規な光重合開始剤を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で示される光重合開始剤である。
Figure 2010260901

(式中、R1は水素原子、アルキル基又はアルコキシ基を示し、R2はアルキル基、アルコキシ基又は置換基を有してもよいフェニル基を示し、Rfは炭素数6〜15のパーフルオロ基を示す。)
【選択図】なし

Description

本発明はフッ素系界面活性剤とオキシムエステルとを組み合わせた新規な界面活性光重合開始剤に関する。
オキシム誘導体が光開始剤として利用可能なことは知られている(例えば特許文献1)。具体的には、オキシムエステル化合物を開示するもの(特許文献2及び3)、アクリルアミノ置換されたオキシムエステルを開示するもの(特許文献4)、アルドキシムエステル化合物を開示するもの(特許文献5)、ベンゾフェノンオキシムエステル化合物を開示するもの(特許文献6及び7)、p−アルコキシフェニルオキシムエステル化合物を開示するもの(特許文献8〜12)等を挙げることができる。
これらオキシム系光重合開始剤は、高度に反応性に富む高感度光重合開始剤として有用である。しかしながら、一方では、反応性に富むがゆえに熱安定性や貯蔵安定性に劣るといった、相反する特性を有する。また、工業的見地から、光重合開始剤は製造が容易であり、尚且つ取扱い性に優れることが求められ、このような様々な必要条件を満たさなければならない。
ところで、光重合開始剤は、光が当たった部分のみで反応するという性質を有するため、光が遮蔽された部分や光が到達しない部分では光重合に寄与しない。このような問題が顕著になる例として、例えばカラーフィルターのブラックマトリクスを形成するために用いる光重合性ブラックレジスト膜では、遮光性を有するカーボンブラック等の遮光性顔料が配合されているため、反応に寄与するのは光が当たる表層部分のみとなり、それ以外の部分、例えば膜の内部では光重合開始剤が十分に機能しない問題がある。そのため、十分な光重合反応を起こさせるためには光重合開始剤を多量に添加する必要があるが、それによって今度は、ブラックマトリクスとしての液晶汚染性が生じたり、密着力不足や強度不足等の機能低下につながるという問題がある。
そこで、界面活性機能を有する界面活性光開始剤が検討されている(特許文献13〜15)。このような界面活性光開始剤は、界面活性部分の作用によって、少量でも光重合性レジスト膜の表層に光重合開始剤が集積し、光が当たる部分のみに光重合開始剤を存在させることができ、光重合に寄与しない膜内部の存在量を減らし、結果として光重合開始剤の添加量を減らすことができる。そのため、過剰な光重合開始剤の添加による問題点を解消することができる。しかしながら、従来知られている界面活性光開始剤は、光開始剤部分の作用によって、樹脂を光重合するが硬化性が不十分な点で、光重合開始剤としての機能が不十分である。
米国特許第3558309号公報 米国特許第4255513号公報 欧州特許第810595号公報 米国特許第4202697号 特開平7−140658号公報 米国特許第4590145号公報 特開昭61−24558号公報 特開昭62−273259号公報 特開昭62−286961号公報 特開昭62−201859号公報 特開昭62−184056公報 米国特許第5019482号公報 特表2004−515611号公報 特表2004−515612号公報 特表2004−522819号公報
そこで、本発明者等は、少量でも十分機能して熱安定性や貯蔵安定性の問題を引き起こすおそれを減らすことができ、例えば、光重合性レジスト膜の表層での硬化を十分に引き出すことができるような優れた光重合開始剤を得るために鋭意検討した結果、フッ素系界面活性剤とオキシムエステルとを組み合わせた新規な界面活性光重合開始剤が、これらの問題を同時解決できることを見出し、本発明を完成した。
したがって、本発明の目的は、反応性に富む高感度の光重合開始剤と界面活性光開始剤との両者の長所を兼ね備えた、新規な光重合開始剤を提供することにある。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)
Figure 2010260901
(式中、R1は水素原子、アルキル基又はアルコキシ基を示し、R2はアルキル基、アルコキシ基又は置換基を有してもよいフェニル基を示し、Rfは炭素数6〜15のパーフルオロ基を示す。)で示される光重合開始剤である。
また、本発明においては、パーフルオロ基(Rf)が、下記式で示されるいずれかであるのが好ましい態様である。
Figure 2010260901
本発明は、オキシムエステル構造と界面活性効果を有するパーフルオロ基とを有する新規な界面活性光重合開始剤である。本発明の光重合開始剤は、界面活性効果によりレジスト膜表面に集約するため、光重合性ブラックレジスト膜のような表層しか光が到達しない場合でも少量で光重合性を発現し、全体の光重合開始剤添加量を減少させることができる。
図1は、実施例で得られた本発明に係る光重合開始剤のH1NMR 図2は、実施例で得られた本発明に係る光重合開始剤のIR
以下に本発明の光重合開始剤の合成例を示す。
第一段階として、カルバゾール-9-エタノールを原料として合成される。カルバゾール-9-エタノールにベンゾイルクロリド、ジクロロメタンを混合し、塩化アセチル、塩化アルミニウムの存在下にFriedel-Crafts反応によりベンゾイル基、アセチル基を導入する。なお、下記反応式においては2−メチル−ベンゾイルクロリドを用いた例を示す。
Figure 2010260901
このFriedel-Crafts反応においては、カルバゾール-9-エタノールの水酸基がエステル化されるため、水酸化カリウムを用いた加水分解により水酸基へと戻すことにより、フッ素官能基導入前駆体となる末端水酸基を有するジアシル体(4)を得ることができる。
Figure 2010260901
次に、末端水酸基に界面活性能を発現させるためパーフルオロ基(Rf)を導入するが、一般的な求核置換反応であり、目的とするRf体を得るには、1級水酸基を前駆体とし、アミン系の塩基を用いて導入する方法が挙げられる。
ここでパーフルオロ基を導入するために好適に用いられるフッ素原子を有する化合物としては、C6141125の構造を有する基であるのが好ましく、特には、下記式で示されるものがより好ましい例として挙げることができる。
Figure 2010260901
以下に、一例として末端水酸基に界面活性剤部分C917を導入する場合の反応例を示す。末端水酸基を有するジアシル体にC918及びトリエチルアミンを加えてパーフルオロ基を導入する。
Figure 2010260901
ここで、界面活性部分のC917で示されるフッ素官能基は、以下のAのような構造であり、Bのような異性体が含有されることがあるが、同様の効果を示すことから、同一にフッ素含有基として効果を扱える。
Figure 2010260901
次に、アセチル基を水酸化アンモニウムを用いてオキシム化するが、公知の方法を用いることができる。すなわち、例えばエタノール溶媒中に塩化ヒドロキシルアンモニウムと反応させることでオキシムエステル化されたオキシム化合物とすることができる。
Figure 2010260901
さらに、得られたオキシム化合物を、t-ブチルメチルエーテル溶媒中でアセチルクロライド、トリエチルアミンの存在下にエステル化することで目的の界面活性光重合開始剤を得ることができる。
Figure 2010260901
このようにして得られた界面活性光重合開始剤は、カラーフィルターのブラックマトリクス形成用ブラックレジストや、カラーフィルターRGB画素形成用感光性レジスト、透明保護膜用感光性レジスト等に用いることができる。また、本発明の界面活性重合開始剤は、他の光重合開始剤と併用することもでき、それぞれの光重合開始剤の特性を生かした複合的効果を得ることもできる。
以下に本発明の実施例を示す、ただし、本発明は以下の合成手段のみに限定されない。
(ジアシル化)
カルバゾール-9-エタノール3g(14.2mmol)をジクロロメタン30mlに溶解させ、0℃に冷却、塩化アルミニウム4g(31.2mmol)、2-メチルベンゾイルクロリド3.88ml(29.8mmol)を加え、5分間攪拌した。室温に昇温し1時間攪拌、再び0℃に冷却し、塩化アルミニウム2.08g(15.6mmol)、及び塩化アセチル1.06ml(14.9mmol)を加えた。5分後、室温に昇温し、1時間攪拌した。水10mlを滴下し、反応を停止、ジクロロメタンにより抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄、乾燥、濃縮させることにより、ジアシルエステル体の粗生成物を得た。得られた粗生成物について、H1NMRで8.7付近のs、8.6付近のs、8.2付近のd、8.1付近のd、4.85付近のd、4.8付近のd、2.8付近のs、2.5付近のs、及び2.4付近のsを確認した。
(加水分解)
上記で得られたジアシルエステル体の粗生成物5gをTHF30mlに溶解させ、メタノール30ml、及び5%水酸化カリウム水溶液を30mlを加え、室温で5時間攪拌した。攪拌後、水20ml、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させ、酢酸エチルにより3回抽出し、有機層を乾燥、濃縮し、ジアシル体の粗生成物を得た。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、ジアシル体を4.30g(11.58mmol)得た。収率はジアシル化から加水分解までの2段階で82%だった。得られたものについて、H1NMRで8.6付近のs、8.5付近のs、8.1付近のm、4.6付近のd、4.2付近のd、2.7付近のs、及び2.4付近のsを確認した。
(パーフルオロ基の導入)
上記で得られたジアシル体3g(8.08mmol)をアセトニトリルに溶解させ、トリエチルアミン1.69ml(12.1mmol)、C918 5.44g(12.1mmol)を加え、12時間攪拌した。水を加えて反応を停止し、酢酸エチルにより抽出し、有機層を乾燥、濃縮させることにより粗生成物を得た。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、ジアシルRf体を5.5g(6.86mmol)得た。収率は85%だった。得られたものについて、H1NMRで8.7付近のs、8.6付近のs、4.8付近のm、及び4.4付近のmを確認した。
(アセチル基のオキシム化)
上記で得られたジアシルRf体4g(4.99mmol)をエタノール65mlに溶解させ、水20ml、酢酸ナトリウム878.4mg(6.59mmol)、及び塩化ヒドロキシルアンモニウム381.5mg(5.49mmol)を加えた。溶液を3時間加熱還流し、室温に冷却した。水20mlを加えて反応を停止させ、析出した白色固体をTHF30mlで溶解させた。溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄、乾燥濃縮し、オキシム体粗生成物を得た。得られたものについて、H1NMRで8.6付近のs、8.4付近のs、8.1付近のd、7.9付近のd、4.6付近のm、4.3付近のm、及び4.2付近のmを確認した。
(オキシムのエステル化)
上記で得られたオキシム体粗生成物をt-ブチルメチルエーテル60mlに溶解させ、溶液を0℃に冷却、トリエチルアミン1.25ml(8.98mmol)、及び塩化アセチル0.532ml(7.49mmol)を加えた。溶液を室温に昇温し、4時間攪拌した。攪拌後、水を加えて反応を停止させ、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を乾燥濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、光開始剤を3.7g(4.31mmol)得た。収率はアセチル基のオキシム化からオキシムのエステル化までの2段階で86%だった。得られたものについて、H1NMRにより目的物を確認した。図1に示すように、8.7付近のs、8.6付近のs、8.2付近のd、8.1付近のd、4.6付近のm、4.4付近のm、及び4.3付近のmのピークがそれぞれ確認された。また、IRのチャート図を図2に示す。

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)で示される光重合開始剤。
    Figure 2010260901
    (式中、R1は水素原子、アルキル基又はアルコキシ基を示し、R2はアルキル基、アルコキシ基又は置換基を有してもよいフェニル基を示し、Rfは炭素数6〜15のパーフルオロ基を示す。)
  2. パーフルオロ基が、下記式で示されるいずれかである請求項1記載の光重合開始剤。
    Figure 2010260901
JP2009110754A 2009-04-30 2009-04-30 光重合開始剤 Withdrawn JP2010260901A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009110754A JP2010260901A (ja) 2009-04-30 2009-04-30 光重合開始剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009110754A JP2010260901A (ja) 2009-04-30 2009-04-30 光重合開始剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010260901A true JP2010260901A (ja) 2010-11-18

Family

ID=43359274

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009110754A Withdrawn JP2010260901A (ja) 2009-04-30 2009-04-30 光重合開始剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010260901A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102317863B (zh) 光活性化合物和含有该化合物的光敏树脂组合物
JP6095076B2 (ja) 新規ラジカル重合開始剤並びに光硬化性組成物及びその製造方法
CN103492948B (zh) 光敏化合物及包括其的光敏树脂组合物
TWI654487B (zh) 黑色感光性樹脂組合物、黑矩陣及圖像顯示裝置
JP4914972B2 (ja) オキシムエステル化合物、オキシムエステル化合物の製造方法、光重合開始剤および感光性組成物
WO2008015876A1 (fr) Composé polymérisable ayant une structure d'adamantane, son procédé de production et composition de résine
TW201531804A (zh) 遮光膜用感光性樹脂組成物及其硬化物
CN103130833B (zh) 可溶性肟酯和芳香酮光聚合引发剂
JP2019032512A (ja) 着色感光性樹脂組成物、これを含むカラーフィルタおよびこれを含む表示装置
KR20160024628A (ko) 흑색 감광성 수지 조성물, 이를 이용한 블랙매트릭스 및 이를 구비한 화상 표시 장치
KR101953936B1 (ko) 흑색 감광성 수지 조성물, 이를 이용한 블랙매트릭스 및 이를 구비한 화상 표시 장치
JP2010260901A (ja) 光重合開始剤
US10508072B2 (en) Method for producing acid halide solution, mixed solution, and method for producing monoester compound
JP2018123127A (ja) アルケニル化合物の合成方法及び製造方法
JP2005263795A (ja) フラーレン誘導体及びメタノフラーレンの製造方法
JP2000154169A (ja) (メタ)アクリル酸エステルならびにその製造方法
KR20140087231A (ko) 고굴절 (메타)아크릴레이트 유도체 및 그의 제조방법
KR102541140B1 (ko) 신규한 옥심에스테르 카바졸 유도체 화합물
JP2006104172A (ja) 新規な1−アルキルシクロヘキシル(メタ)アクリレート類
CN115704994A (zh) 感光性树脂组合物及其用途、显示设备、和半导体装置
JP2007112788A (ja) オキセタン化合物
JPH07285918A (ja) ジフェノール酸−tert−ブトキシカルボニルメチルエステル誘導体及びその製造方法
JP4125263B2 (ja) トリスフェノール類のトリオキシメチルカルボン酸及びそれらの3級シクロペンチルエステル
JP5073435B2 (ja) 新規重合性化合物
JP2007145835A (ja) オキセタン化合物

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20120703