JP2010260090A - 丸鋼材取込装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱間圧延後に、搬送エプロンを走行中の丸鋼材を搬送エプロンから冷却床に送り込む際に、丸鋼材の間隔を調整するための丸鋼材取込装置に発生する窪みを防止する。
【解決手段】搬送エプロン72に対向する側面(前面)91の少なくとも丸鋼材40が摺動する箇所92に複数の凹部93が設けられた丸鋼材取込装置本体94と、丸鋼材取込装置本体94の凹部93内に収容され、丸鋼材取込装置本体94の前面91から突出するように取り付けられたセラミックス片95とを有する。セラミックス片95は、少なくとも走行方向上流側の側面と露出面96とで構成される一辺97を面取りしたものであり、丸鋼材40と接触しないセラミックス片95の下部位置で、例えば、ボルト99により丸鋼材取込装置本体94に取り付けられる。
【選択図】 図6

Description

本発明は熱間圧延された棒鋼や鋼管等の円形状の断面を有する丸鋼材を冷却設備へ誘導する際に用いられる丸鋼材取込装置に関する。
丸鋼材のうち、例えば、棒鋼の製造工程においては、図1に示すように、まず、加熱炉10で加熱された鋼片が粗圧延機列21および仕上圧延機列23、あるいは粗圧延機列21、中間圧延機列22および仕上圧延機列23により熱間圧延され、ホットシャー30によって適当な長さ(通常は、客先仕様長さの10倍程度)に切断された棒鋼40が、搬送手段70により冷却床50の横まで搬送され、その後、冷却床50に送り込まれ、冷却される。冷却された棒鋼40は、数本〜数十本の束の状態で、切断機(コールドシャー)60によって客先仕様長さに切断され、必要な検査を行った後、製品として出荷される。
ここで、図2(a)に示すように、棒鋼40は、搬送エプロン72上に設置された搬送ローラ71によって冷却床の固定レイク51の横にまで搬送される。即ち、棒鋼40は、紙面手前から奥に向かって搬送される。そして、図2(b)に示すように、通常は、棒鋼40の軸方向の移動が停止する前にパドル73が図中矢印の方向に移動することにより、棒鋼40が固定レイク51に落とし込まれる。図2(c)に示すように、固定レイク51に落とし込まれた棒鋼40は、移動レイク52の回動により冷却床の出側方向に搬送され、その間に、後続の棒鋼41が搬送ローラ71により固定レイク51の横まで搬送される。そして、固定レイク51の最も入側に近い溝53に棒鋼40が無ければ、即ち、図2(c)の状態であれば、図2(b)に示す例と同様に、後続の棒鋼41についても、パドル73の移動により、固定レイク51に落とし込まれる。
一方、図2(d)に示すように、固定レイク51の最も入側に近い溝53に棒鋼40が残っている場合には、そのまま後続の棒鋼41を固定レイク51に落とし込むと、棒鋼40、41同士が接触し、表面性状を悪化させる。このため、このような場合には、パドル73によって後続の棒鋼41を搬送ローラ71上から排除し、更に後続の棒鋼(図示しない)を進入可能とするとともに、パドル73によって移動された後続の棒鋼41については、丸鋼材取込装置80が上昇することで、固定レイク51への落下が止められる。この間も、棒鋼41の軸方向への移動は、丸鋼材取込装置80と摺動しつつ継続される。そして、図2(c)に示すのと同様に、移動レイク52が固定レイク51の最も入側に近い溝53から先行の棒鋼40を排除した後、丸鋼材取込装置80を下降させ、後続の棒鋼41を固定レイク51に落とし込む。
丸鋼材取込装置80には、1000℃程度という高温の棒鋼40が、その軸方向への移動中に衝突、摺動し、それが繰り返されるため、例えば、図3に示すような摩耗による窪み81が発生する。丸鋼材取込装置80に発生した窪み81は表面が荒れていたり、段差が形成されているため、棒鋼表面にスリ疵、カキ疵などの疵を発生させて、品質低下を招く。このため、従来、疵防止策として、丸鋼材取込装置の棒鋼との摺動面を研削して滑らかにするなど定期的に手入れするとともに、窪みの程度が著しくなった場合には数年に一回程度の取替を実施しているが、これらの作業には、多くの工数と、費用がかかるという問題がある。
高温の鋼材と摺動する部材については、例えば、下記のような対策が提案されている。
例えば、特許文献1には、高温の圧延棒鋼を冷却床へ取り込むに際し、滑り摩擦によって走行中の圧延棒鋼を停止させる取り込み部材の上面に、潤滑油の濃度が1〜30質量%からなる水溶性潤滑剤を塗布すると共に、直ちに該水溶性潤滑剤中の水分を蒸発し乾燥潤滑皮膜として形成させた状態にして、前記圧延棒鋼を取り込んで停止させる圧延棒鋼材の冷却床取り込みにおける疵防止方法に関する発明が開示されている。
特許文献2には、条鋼生産用の冷却床ランインテーブルのローラ間に上下動可能に配置され上昇時に条鋼を制動して停止させるブレーキングプレートにおいて、ブレーキングプレート本体の上面に装着されるライナーを有し、上記ブレーキングプレート本体の上面には、ピン孔と条鋼の搬送方向に交差する方向に延び大円部と小円部をもつ長孔が設けられ、上記ライナーには上記長孔の大円部より小径で上記長孔の小円部より大径の頭部をもち下方に突出する頭付きガイドピンと上記ピン孔に対応し上記ライナーを貫通するピン孔が設けられていると共に、上記ブレーキングプレート本体とライナーのピン孔に挿入されるピンを備えたことを特徴とする冷却床ランインテーブルのブレーキングプレートに関する発明が開示されている。
この発明では、カキ疵発生を防止する為にはプレートの取替が必要であるが、部材一体ものでは重く、時間と手間がかかることから、接触部をプレート取替え式に変更し、楕円形の穴とピンにより簡単に取付、取り外しのできる構造としたものであり、プレート材質を適宜選択すれば、カキ疵防止効果が期待できるとされている。
特許文献3には、セラミックス焼結体からなり、鋼板進行方向に少なくとも2個以上に分割されて構成されてなる搬送エプロンに関する発明が開示されている。
特開平6−335722 実公平6−9686 特開2005−193273
従来、高温の丸鋼材との摺動によって丸鋼材取込装置に部分的に発生する窪みによる丸鋼材表面へのスリ疵、カキ疵などの疵を防止する方法としては下記の(a)〜(e)のものが考えられる。
(a)丸鋼材取込装置に発生した表面の窪みを滑らかにする。
(b)窪みの著しい丸鋼材取込装置を取り替える。
(c)丸鋼材取込装置に表面処理を施す。
(d)丸鋼材取込装置の表面を潤滑する。
(e)丸鋼材取込装置の材質を変更する。
しかしながら、上記(a)の対策は、多くの手間と時間が必要となり、上記(b)の対策は、手間とコストがかかり、また、レベル出し作業が困難となる。上記(c)の対策は、表面処理層が欠落した場合には、疵の発生原因となる。従って、安定した効果と恒久性を考慮すると、上記の(d)および(e)の対策が有効である。特許文献1に記載の発明は上記の(d)の対策を意図したものであり、特許文献2および3は上記の(e)の対策を意図したものである。
上記の(d)の対策では、大型設備を導入する必要があり、コストを上昇させる。また、現状設備を利用するとしても、モーター等駆動部への耐液対策など、多大な設備改造が必要となる。また、潤滑皮膜の管理が困難で、表面処理と同じように皮膜欠落によってカキ疵、スリ疵が発生する。
上記の(e)の対策は、使用環境を考慮することで安定した効果を得られる。すなわち、カキ疵、スリ疵などの発生の原因は、摩耗により表面が荒れたり、段差のある窪みが形成されることと、丸鋼材の焼付を主な原因としている。従って、丸鋼材取込装置の耐摩耗性および耐焼付性を向上させることが必要であり、セラミックス材料、特に、窒化珪素系セラミックスを用いるのが有効である。特に、取替え式のセラミックスを導入することが有効である。
特許文献2に記載の発明では、材質を特定していないため、セラミックスを使用する場合が含まれるか不明であるが、仮にセラミックスを使用することが想定されているとしても、この発明は、2点以上の固定方式であるため、鋼製の母材とセラミックスとの熱膨張率の差による割損の問題がある。また、この発明のプレートにセラミックスを用いるとしても、セラミックスに対して複雑な孔加工を行う必要が生じるため、応力集中により割損が助長されるおそれがある。
特許文献3に記載の発明では、ボルト孔をルーズ孔もしくは長孔にすることで対応することとしているが、鋼材接触の衝撃によりセラミックが動く可能性があるため、月間10000回を超える衝突が想定される丸鋼材取込装置においては採用できない。また、特許文献3に記載の発明では、圧延材の接触する部分に溝加工を施すこととしているが、鋼材の突っ掛けやカキ疵の原因となる。また、特許文献3に記載の発明の取り付け構造では、取替が容易ではない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、棒鋼等の丸鋼材との衝突、摺動による窪みを防止し、それに起因した丸鋼材表面へのスリ疵、カキ疵などの疵を防止することができる丸鋼材取込装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、下記の知見を得た。
(A)丸鋼材取込装置の丸鋼材と摺動する部分にセラミックス板を取り付けると、丸鋼材表面への疵を有効に防止できるが、セラミックス板を丸鋼材取込装置に取り付けるための穴、溝等の非平滑部を、丸鋼材が接触する部分に設けると、セラミックス板のクラックを生じさせ、ひいては丸鋼材への疵の原因となる。
(B)セラミックス板は、曲げに弱いため、ある程度の寸法より大きくなると、丸鋼材との接触時に割れが生じる可能性が高まる。従って、一つの丸鋼材取込装置(1000〜2000mm程度)に対して、複数個の小片に分割してセラミックス板を取り付ける構成とするのがよい。
(C)丸鋼材取込装置本体は金属材料で構成されるため、セラミックス板とは熱膨張率が大きく異なる。そして、既に述べたとおり、丸鋼材取込装置は1000℃程度の高温に曝されるため、丸鋼材取込装置の温度が上昇したときの各部材の寸法変動を考慮する必要がある。このような観点から、セラミックス板と丸鋼材取込装置本体との接続は、熱膨張率の差による引っ張り応力が発生しない構成とするのが有効である。特に、セラミック板は複数個の小片に分割されているため、ボルトなどを用いた一点固定方式とすることで固定することが可能となり、熱膨張率の差による引っ張り応力が発生しない構成とすることができる。
本発明は、このような知見に基づきなされたものであり、下記の(1)〜(4)に示す丸鋼材取込装置を要旨とする。
(1)熱間圧延後に、搬送エプロンを走行中の丸鋼材を搬送エプロンから冷却床に送り込む際に、丸鋼材の間隔を調整するための丸鋼材取込装置であって、搬送エプロンに対向する側面の少なくとも丸鋼材が摺動する箇所に複数の凹部が設けられた丸鋼材取込装置本体と、丸鋼材取込装置本体の凹部内に収容され、丸鋼材取込装置本体の側面から突出するように取り付けられたセラミックス片とを有し、該セラミックス片が、少なくとも走行方向上流側の側面と露出面とで構成される一辺を面取りしたものであり、丸鋼材と接触しない位置で丸鋼材取込装置本体に取り付けられている丸鋼材取込装置。
(2)セラミックス片が、その下部の丸鋼材と接触しない位置に貫通孔を一つ有し、該貫通孔にボルトおよび/またはナットを挿入して丸鋼材取込装置本体に取り付けられている上記(1)の丸鋼材取込装置。
(3)セラミックス片が、その下部の丸鋼材と接触しない位置に丸鋼材の搬送方向と平行な溝部を有し、該溝部にベルトを嵌め込み、該ベルトの両端をボルトおよび/またはナットによって丸鋼材取込装置本体に固定することにより、取り付けられている上記(1)の丸鋼材取込装置。
(4)セラミックス片が、窒化珪素またはサイアロンで構成されている上記(1)〜(3)のいずれかの丸鋼材取込装置。
本発明によれば、丸鋼材との衝突時または摺動時に丸鋼材取込装置に発生する窪みを抑止することができる。従って、丸鋼材取込装置の窪みに起因した丸鋼材表面へのスリ疵、カキ疵などの疵を防止することができる。また、丸鋼材の焼付も防止できる。また、本発明の丸鋼材取込装置は、従来の5倍以上の耐摩耗性を発揮できるので、丸鋼材取込装置の表面処理等の補修作業等の頻度を低減することができる。また、本発明の丸鋼材取込装置は、丸鋼材取込装置本体とセラミックス片との熱膨張率の差による割損も生じない。また、セラミックス片を取り替えるだけで丸鋼材取込装置の補修ができるため、補修作業における作業性を格段に向上させることができる。
棒鋼製造工程の例を示す図 棒鋼の冷却床への搬送工程の例を示す図 (a)〜(d) 様々な搬送状態の例 使用後の丸鋼材取込装置を示す図 本発明の丸鋼材取込装置本体の例を示す図 本発明の丸鋼材取込装置の例を示す図 本発明の丸鋼材取込装置の使用状態を例示した図 本発明の丸鋼材取込装置の例を示す側面図 (a)セラミックス片を頂部の下に取り付けた例 (b)セラミックス片を頂部を含む位置に取り付けた例 本発明の丸鋼材取込装置に用いるセラミックス片の例を示す側面図 (a)裏面を使用しない例 (b)裏面を使用する例 本発明の丸鋼材取込装置に用いるセラミックス片の例を示す図 本発明丸鋼材取込装置の他の例を示す図 (a)セラミックス片の側面図 (b)セラミックス片の正面図 (c)丸鋼材取込装置の断面図 (d)丸鋼材取込装置の正面図
以下、丸鋼材として棒鋼を例にとり、図を使って本発明の実施態様について説明する。
本発明の丸鋼材取込装置は、前掲の図1および2に示すように、粗圧延機列21および仕上圧延機列23、あるいは粗圧延機列21、中間圧延機列22および仕上圧延機列23により熱間圧延され、ホットシャー30によって切断され、搬送手段70(実際には、搬送エプロン72)により走行されてくる棒鋼40を搬送手段70から冷却床50に送り込む際に、棒鋼40の間隔を調整するためのものである。そして、例えば、図4〜6に示すように、本発明の丸鋼材取込装置90は、搬送エプロン72に対向する側面91の少なくとも棒鋼40が摺動する箇所92に複数の凹部93が設けられた丸鋼材取込装置本体94と、丸鋼材取込装置本体94の凹部93内に収容され、丸鋼材取込装置本体94の前面91から突出するように取り付けられたセラミックス片95とを有する。
ここで、セラミックス片95の突出量は、大きすぎると棒鋼40の軸方向への移動を妨げ、また、場合によっては疵付けることもあり、また、小さすぎると丸鋼材取込装置本体94に疵が発生しやすくなる。従って、セラミックス片95の突出量は、5mm以下で、わずかに突出しているのが好ましい。また、A面およびD面については、凹部93との間に隙間があってもよいが、棒鋼の突っ掛けを防止する観点からは、その隙間はいずれも1mm以下にすることが望ましい。
セラミックス片95の寸法については、特に制約はないが、あまりに大きくなると、棒鋼40との衝突時または摺動時に割れが発生する可能性がある。これを防止するためには、セラミックス片95の最も長い辺の長さが200mm以下とすることが好ましい。特に、棒鋼40との衝突時の割れを防止するためには、セラミックス片95と丸鋼材取込装置本体94の凹部93との間に緩衝材を挟んでおくことが好ましい。
セラミックス片95は、例えば、図9に示すように、少なくとも走行方向(図9中の矢印の方向)の上流側の側面(図5のAで示す面)と露出面96とで構成される一辺97を面取りしたものである。そして、セラミックス片95は、例えば、図6に示すように、棒鋼40と接触しない位置、具体的には、セラミックス片95の下部位置で、例えば一本のボルト99によって一点で丸鋼材取込装置本体94に取り付けられている。
例えば、図6に示すように、棒鋼40は、搬送中にパドル(図示しない)により押し込まれるため、丸鋼材取込装置90のセラミックス片95の露出面96上に衝突し、摺動することになる。セラミックス片95は、高い耐熱性と耐摩耗性を兼ね備えているため、丸鋼材取込装置90の摩耗を防止でき、ひいては、棒鋼40にスリ疵などが発生するのを未然に防止することができる。そして、セラミックス片95は、棒鋼40と接触しない位置で、一本のボルト99によって丸鋼材取込装置本体94に取り付けられているため、セラミックス片95それ自体またはそのボルト99が棒鋼に疵を発生することもない。
図4〜6に示す例では、セラミックス片95が丸鋼材取込装置本体94の頂部98より下の部分に取り付けられている(図7(a)も合わせて参照)が、図7(b)に示すように、セラミックス片95は、丸鋼材取込装置本体94の頂部98の部分に露出していてもよい。このような構成とすることにより、丸鋼材取込装置本体94の前面91の摩耗だけでなく、頂部98の摩耗も防止できるからである。この場合、A面と露出面96とで構成される辺だけでなく、D面と露出面96とで構成される辺も面取りしておくのが好ましい。
セラミックス片95は、例えば、図8に示すように、その下部(B面に近い部分)の棒鋼と接触しない位置に貫通孔100を一つ有し、図4〜7に示すように、この一つの貫通孔100に一本のボルト99を挿入して一点で丸鋼材取込装置本体94に取り付けられていることが好ましい。この場合、丸鋼材取込装置本体94とセラミックス片95とは一点で固定されているため、丸鋼材取込装置本体94とセラミックス片95との熱膨張率の差によって、セラミックス片95の貫通孔100付近には応力集中が起こらない。但し、貫通孔100がB面に近すぎるとその部分から損傷し易くなる為、貫通孔100の内径をDbとするとき、B面から1.5Db以上の上部に貫通孔100を設けることが望ましい。
なお、丸鋼材取込装置本体94にネジ穴を設け、このネジ穴にボルト99を挿入し、締め付けることにより、セラミックス片95を丸鋼材取込装置本体94に固定することができる。また、丸鋼材取込装置本体94にも、セラミックス片95の貫通孔100に対応する位置に貫通孔を設け、これらの貫通孔にボルトを挿入し、一端をナットで締め付けることにより、セラミックス片95を丸鋼材取込装置本体94に固定することもできる。更に、丸鋼材取込装置本体94のセラミックス片95の貫通孔100に対応する位置にネジ棒を設け、該ネジ棒を貫通孔100に挿入し、ナットで締め付けることにより、セラミックス片95を丸鋼材取込装置本体94に固定することもできる。
セラミックス片95の貫通孔100は、例えば、図8(a)に示すように、一方の面にボルトまたはナットを嵌め込むことができる凹部を設けたものを用いることができるが、例えば、図8(b)に示すように、両方の面にボルトまたはナットを嵌め込むことができる凹部を設けたものを用いることもできる。図8(b)に示す構成のものであれば、例えば、セラミックス片95の露出面96の一部が破損した場合でも、裏返して再利用することができる。
従って、図8(a)に示すセラミックス片95の場合、走行方向上流側の側面Aと露出面96とで構成される一辺97を面取りしたものを用いる。一方、図8(b)に示すセラミックス片95の場合、図9に示すように、A面と露出面とで構成される一辺97のみでなく、走行方向下流側の側面Cと裏面101とで構成される一辺102も面取りしたものを用いる。
本発明の別の実施態様としては、セラミックス片として、例えば、図10(a)および(b)に示すような、その下部(B面付近)の棒鋼と接触しない位置に棒鋼の搬送方向と平行な溝部103を有する構成のものを使用すれば、例えば、図10(c)および(d)に示すように、溝部103にベルト104を嵌め込み、ベルト104の両端をボルト99およびナット99によって丸鋼材取込装置本体94に固定することにより取り付けることが可能である。この方法でも、熱膨張率の差による引っ張り応力が発生しにくい。但し、ボルトの熱膨張を考慮し、ボルトの締付け力には十分な注意が必要である。
なお、セラミックス片の材質には、特に制約はないが、窒化珪素またはサイアロンを用いることが好ましい。これらの材料であれば、高温の棒鋼との衝撃に耐えうる強度と、室温〜1000℃の範囲で繰り返される熱サイクルに耐えうる耐熱衝撃特性を有するからである。
本発明によれば、丸鋼材との衝突時または摺動時に丸鋼材取込装置に発生する窪みを抑止することができる。従って、丸鋼材取込装置の窪みに起因した丸鋼材表面へのスリ疵、カキ疵などの疵を防止することができる。また、丸鋼材の焼付も防止できる。また、本発明の丸鋼材取込装置は、従来の5倍以上の耐摩耗性を発揮できるので、丸鋼材取込装置の表面処理等の補修作業等の頻度を低減することができる。また、本発明の丸鋼材取込装置は、丸鋼材取込装置本体とセラミックス片との熱膨張率の差による割損も生じない。また、セラミックス片を取り替えるだけで丸鋼材取込装置の補修ができるため、補修作業における作業性を格段に向上させることができる。
10 加熱炉
21 粗圧延機列
22 中間圧延機列
23 仕上圧延機列
30 切断機(ホットシャー)
40 丸鋼材(棒鋼)
41 丸鋼材(棒鋼)
50 冷却床
51 固定レイク
52 移動レイク
53 最も入側に近い溝
60 切断機(コールドシャー)
70 搬送手段
71 搬送ローラ
72 搬送エプロン
73 パドル
80 従来の丸鋼材取込装置
81 窪み
90 本発明の丸鋼材取込装置
91 側面
92 丸鋼材(棒鋼)が摺動する箇所
93 凹部
94 丸鋼材取込装置本体
95 セラミックス片
96 露出面
97、102 辺
99 ボルト(ナット)
100 貫通孔
101 裏面
103 溝部
104 ベルト
A、B、C、D セラミックス片の側面

Claims (4)

  1. 熱間圧延後に、搬送エプロンを走行中の丸鋼材を搬送エプロンから冷却床に送り込む際に、丸鋼材の間隔を調整するための丸鋼材取込装置であって、
    搬送エプロンに対向する側面の少なくとも丸鋼材が摺動する箇所に複数の凹部が設けられた丸鋼材取込装置本体と、丸鋼材取込装置本体の凹部内に収容され、丸鋼材取込装置本体の側面から突出するように取り付けられたセラミックス片とを有し、
    該セラミックス片が、少なくとも走行方向上流側の側面と露出面とで構成される一辺を面取りしたものであり、丸鋼材と接触しない位置で丸鋼材取込装置本体に取り付けられていることを特徴とする丸鋼材取込装置。
  2. セラミックス片が、その下部の丸鋼材と接触しない位置に貫通孔を一つ有し、該貫通孔にボルトおよび/またはナットを挿入して丸鋼材取込装置本体に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の丸鋼材取込装置。
  3. セラミックス片が、その下部の丸鋼材と接触しない位置に丸鋼材の搬送方向と平行な溝部を有し、該溝部にベルトを嵌め込み、該ベルトの両端をボルトおよび/またはナットによって丸鋼材取込装置本体に固定することにより、取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の丸鋼材取込装置。
  4. セラミックス片が、窒化珪素またはサイアロンで構成されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の丸鋼材取込装置。
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