JP2005270990A - セラミックス製エプロン - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明はエプロンを耐摩耗性等に優れるセラミックス焼結体で反りなど無く形成するとともに、損傷したとしても交換再生が容易で、かつ、低コストでできるセラミックス製エプロンを提供する。
【解決手段】 熱間圧延ラインで圧延ミルの出口側に設置されるエプロンであって、該エプロンが鋼板進行方向と平行な方向に少なくとも2個以上に分割されて構成され、分割されたエプロンのうち少なくとも1個がセラミックス焼結体からなることを特徴とする。また、前記セラミックス焼結体が、窒化珪素を主成分とする焼結体からなることを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】 熱間圧延ラインで圧延ミルの出口側に設置されるエプロンであって、該エプロンが鋼板進行方向と平行な方向に少なくとも2個以上に分割されて構成され、分割されたエプロンのうち少なくとも1個がセラミックス焼結体からなることを特徴とする。また、前記セラミックス焼結体が、窒化珪素を主成分とする焼結体からなることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、熱間圧延ラインにおける圧延ミルの出口側に設けられて、圧延鋼板の安定走行、また、鋼板製品の品質向上のために用いられるエプロンに係り、特に耐摩耗性、強度等に優れたセラミックス製エプロンに関する。
一般に薄物サイズの熱間圧延鋼板は剛性が低いため、薄板鋼板の先端部分がテーブルローラ間に落ち込む現象が発生し、熱間圧延ラインの安定走行に支障をきたすという問題があった。特に熱間圧延仕上ミル最終段の出口側直後で、薄板鋼板はテーブルローラ間に落ち込み易い傾向があった。このため、薄板鋼板の安定走行の阻害要因となり、さらには鋼板にスケール疵等が発生し易く、薄板鋼板の品質が劣化するという問題があった。
このような問題の対策として、圧延ミルの出口側直後に平板状のエプロンを設けることで薄板鋼板の落ち込みを防止してきた。このエプロンは、高温に加熱された鋼板と接触、摺動することになるので、耐摩耗性はもちろんのこと鋼板接触時、摺動時の衝撃に十分耐えるための強度が要求される。また、エプロンには加熱された鋼板が間欠的に接触するため、加熱・冷却の熱サイクルが生じる。よって、十分な耐熱衝撃性も要求される。
従来、エプロン用材料としてアスベストを使用するのが一般的であった。近年、アスベストは環境上の問題より使用が困難になってきたため、その代替品としてガラス繊維を含有する樹脂系材質が用いられてきた。しかしながら、樹脂系材料では耐摩耗性が非常に悪く、さらに樹脂系の材料は鋼板から落下したスケールが付着しやすく鋼板表面にスケール疵を発生させる問題が発生した。そのため、樹脂製エプロンは頻繁な交換が必要となり、その結果、エプロンのコストが高くなり、さらに作業性が煩雑になる等の問題がある。そこで、これらの問題を解決するために種々の提案がなされてきた。
特許文献1および特許文献2には、鋼板走行性能を改善させ寿命を向上させる熱延ランアウトテーブルであって、エプロン本体及び/又は鋼板と接触する表層部分を炭素系素材となし、設置高さをその上面高さがテーブルパスラインより下方にしたことが記載されている。また、その中の比較材としてエプロンが炭化珪素やジルコニアのファインセラミックスからなることが記載されている。
特許文献1及び2には、前記従来のエプロン用材料において、炭素系素材は、カーボンマトリックスで積層化したり、カーボン中に金属を含浸させて形成するため製造コストが高くなる欠点がある。さらに、カーボン中に金属を含浸させると、金属接触の焼付きを生じる問題がある。また、炭化珪素やジルコニアのセラミックスは、耐摩耗性に優れるが、耐熱衝撃性及び強度が十分でないため破損しやすいという問題がある。
また、この種のエプロンは一般に大型品であり、エプロンをセラミックスで一体形成するには焼結過程で反り等が生じやすいという問題がある。そのため、製品の歩留りが悪くセラミックス焼結体の単価が増大し非常に不経済であった。
さらに、圧延ミルから出た鋼板の先端部は、エプロンの上面部に激しく衝突する。衝突した箇所は損傷を受けるが、鋼板の先端部とエプロンの衝突箇所は、圧延ミルの特性等によって特定の部分に集中する。すなわち、ある圧延ミルでは、エプロン中央部が集中的に損傷を受け、また、別の圧延ミルではエプロン端部が集中的に損傷を受けるという事態が発生する。従来の一枚品で作製した樹脂製エプロンが集中的に損傷を受けると、他の部分が未損傷の場合でもエプロン全体を交換しなければならず、エプロンの寿命が短くなるのみならず、その交換再生に多大な費用を要するという問題がある。
そこで、本発明はエプロンを耐摩耗性等に優れるセラミックス焼結体で反りが無く形成するとともに、損傷したとしても交換再生が容易で、かつ、交換にかかる費用が低コストでできる熱間圧延ラインに用いられるセラミックス製エプロンを提供することを目的とする。
熱間圧延ラインで圧延ミルの出口側に設置されるエプロンであって、該エプロンが鋼板進行方向と平行な方向に少なくとも2個以上に分割されて構成され、分割されたエプロンのうち少なくとも1個がセラミックス焼結体からなることを特徴とする。また、前記セラミックス焼結体が、窒化珪素を主成分とする焼結体からなることを特徴とする。
この種のエプロンは、一般的に大型品であり、エプロンをセラミックス焼結体で一体形成するには、焼結製造過程で反りなどが発生しやすい。そこで、エプロンを鋼板進行方向と平行な方向に少なくとも2個以上に分割して構成させることにより、すなわちエプロンを形成するセラミックス焼結体を比較的小サイズに分けて構成することにより、製造時の焼結工程でセラミックスの反りを抑止し、歩留まりを低減することができる。また、小型の焼結炉で製造できるので経済的である。
また、エプロンを使用時、熱間圧延鋼板からの熱がエプロンに伝播し、エプロンを形成するセラミックス焼結体は熱膨張する。本発明のセラミックス製エプロンは、分割されているため、セラミックスの一枚品に比べ熱膨張の絶対量が小さいので、熱膨張による破損が抑止される。
さらに、本発明のセラミックス製エプロンは、隣接するエプロン同士の隙間から熱間圧延鋼板から発生するスケールが排出されるため、滞留したスケールが鋼板に付着することを防ぎ、熱間圧延鋼板の品質向上に寄与する。
また、圧延ミルから出た鋼板がエプロンに衝突し損傷する危険性が高い特に中央部分に、より耐摩耗性等に優れるセラミックス焼結体を適用することによって、部分的に高性能のエプロンとすることが可能である。さらに、エプロンが損傷した場合でも、損傷したエプロン部分のみを交換することが可能となり、一枚品のエプロン全体を交換するのに比べて作業面および経済面からも有益である。
本発明のエプロンを形成するセラミックス焼結体は、高強度で耐摩耗性、耐熱衝撃性に優れるものが良いが、なかでも窒化珪素を主成分とするセラミックス焼結体が好ましい。
図1に本発明例のセラミックス製エプロンを使用した圧延ミルの最後段出口側直後の概略図を示す。図1において、鋼板4は矢印の方向に進行し、一対の熱間圧延ワークロール3により所定の厚さに圧延される。次いで、加熱された鋼板4は、エプロン支持台2の上部に装着された本発明のセラミックス製エプロン1に接触、摺動しながらテーブルローラ5によって、コイル巻取り機(図示せず)に搬送される。
図2に本発明実施例のセラミックス製エプロンの上面概略図を示す。図2において、本発明のエプロン1は、鋼板進入方向と平行な方向に分割された4個の窒化珪素セラミックス焼結体製エプロン部品6から構成されている。分割された各エプロン部品6はそれぞれ幅300mm、長さ780mm、厚さ25mmの板状体である。そして、隣接するエプロン部品6の間の隙間が2mmとなるように配置した。また、各エプロン部品6にはそれぞれ所定の位置に取付ボルト孔7を設けた。
図3に本発明実施例の他の形態のセラミックス製エプロンの上面概略図を示す。図3において、エプロン1は、鋼板進入方向と平行な方向に分割されて構成されており、特に損傷の危険性が高い中央部の2個の部品6をより耐摩耗性等に優れた窒化珪素焼結体とした。そしてエプロン部品6の両側に2個の樹脂製のエプロン部品8を配置し、エプロン1全体を構成した。
なお、前述の実施例ではエプロン1を4分割としたが、圧延ミルの構造等によっては適宜分割する個数を決定すればよい。また、圧延ミルの特性に合わせ、損傷しやすい部分に任意のセラミックス材質を選定して配置すればよい。
本発明によれば、エプロンを耐摩耗性、耐熱衝撃性および強度に優れるセラミックス製の焼結体で反りなど無く均一に形成できるとともに、鋼板進行方向と平行な方向に少なくとも2個以上に分割して構成することにより、たとえ損傷したとしても交換再生が容易かつ低コストででき、生産性の向上に寄与する。
1 エプロン、 2 エプロン支持台、 3 ワークロール、 4 鋼板、
5 テーブルローラ、 6 エプロン部品、 7 ボルト孔、
8 エプロン部品
5 テーブルローラ、 6 エプロン部品、 7 ボルト孔、
8 エプロン部品
Claims (2)
- 熱間圧延ラインで圧延ミルの出口側に設置されるエプロンであって、該エプロンが鋼板進行方向と平行な方向に少なくとも2個以上に分割されて構成され、分割されたエプロンのうち少なくとも1個がセラミックス焼結体からなることを特徴とするセラミックス製エプロン。
- 前記セラミックス焼結体が、窒化珪素を主成分とする焼結体からなることを特徴とする請求項1に記載のセラミックス製エプロン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004083986A JP2005270990A (ja) | 2004-03-23 | 2004-03-23 | セラミックス製エプロン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004083986A JP2005270990A (ja) | 2004-03-23 | 2004-03-23 | セラミックス製エプロン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005270990A true JP2005270990A (ja) | 2005-10-06 |
Family
ID=35171185
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004083986A Pending JP2005270990A (ja) | 2004-03-23 | 2004-03-23 | セラミックス製エプロン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005270990A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010260090A (ja) * | 2009-05-11 | 2010-11-18 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 丸鋼材取込装置 |
JP2012180226A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-09-20 | Nippon Steel Corp | 製鉄設備部材および製鉄設備部材の製造方法 |
-
2004
- 2004-03-23 JP JP2004083986A patent/JP2005270990A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010260090A (ja) * | 2009-05-11 | 2010-11-18 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 丸鋼材取込装置 |
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