JP6111926B2 - ガラス製造装置 - Google Patents
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Description
搬送手段における熱膨張の影響を抑制するための技術としては、例えば、以下の特許文献1に示す技術が開示され公知となっている。
熱膨張した搬送ローラは、軸方向に伸びるため、搬送ローラの両端部が固定支持されていると、搬送ローラに撓みが生じることとなる。
このような搬送ローラの撓みは、ガラスリボンの品質に悪影響を及ぼす要因となるため、撓みが大きくなると、搬送ローラのローラ表面を再研磨して、撓みを除去する必要があった。そして、再研磨を行うことができる回数には限度があり、研磨の頻度が高いと、搬送ローラの寿命が短くなっていた。
このため、再研磨量の調整が困難になり、ガラスリボンの品質確保をより困難にする要因ともなっていた。
これにより、搬送ローラが撓むことを防止できる。
これにより、搬送ローラが撓むことをより確実に防止できる。
これにより、搬送ローラが撓むことを、さらに確実に防止できる。
これにより、簡易に、搬送ローラの長寿命化を図ることができる。
図1に示す如く、本発明に係るガラス製造装置の一実施形態であるロール成形機1は、ガラスリボン50をロール成形の手法により製造する装置であり、溶解窯10、圧延ローラ20、ガラスリボン搬送手段30等を備える構成としている。
また、ロール成形機1では、圧延ローラ20に対してエアを吹き付けるブロア22を備えており、各ローラ部材21・21を空冷することによって、ローラ部材21・21の表面に溶融ガラス51やガラスリボン50が巻きつくのを防止している。
また、ガラスリボン搬送手段30は、ガラスリボン50を搬送する役割の他に、ガラスリボン50が各搬送ローラ31・31・・・上を搬送される間に、該ガラスリボン50の表面品質を整えながら冷却する役割も果たしている。
図2〜図6に示す如く、ガラスリボン搬送手段30は、複数(ここでは5本)の搬送ローラ31・31・・・を備えており、各搬送ローラ31・31・・・を互いに平行となる状態で水平方向(X軸方向)に列置して、各搬送ローラ31・31・・・の上端上部に沿って、ガラスリボン50をX軸方向に向けて搬送することができるように構成している。
尚、図1〜図6等では5本の搬送ローラ31を有するガラスリボン搬送手段30を示しているが、ガラスリボン搬送手段30を構成する搬送ローラ31の本数はこれに限定されるものではない。
そして、搬送ローラ31の一端側の端部を支持する個別ハウジング35aは、それぞれ個別にスライド手段41aを介して、第一フレーム32により支持される構成としている。
即ち、ガラスリボン搬送手段30における第一吸収手段41は、各搬送ローラ31・31・・・に個別に対応した複数のスライド手段41a・41a・・・によって構成されており、スライド手段41aで個別ハウジング35aのY軸方向への変位を吸収する構成としている。
無給油プレートは、自己潤滑性を有する金属製のプレートであり、例えば、すべり面が焼結材料で構成され、その焼結材料に固体潤滑剤が分散されるとともに、含油処理が施こされたものを用いることができる。
搬送ローラ31は、メンテナンス時にロール成形機1から着脱する部位であるから、着脱を容易にすることができる構成とするのが重要である。その点において、本発明に係るロール成形機1では、個別ハウジング35aの下方のみにスライド手段41aを配置し、搬送ローラ31を上方に取り外し可能とする構成が好適である。
第一フレーム32は、第二フレーム33に対して高さ調整手段たるジャッキ装置37・37・・・を介して支持されており、さらに、ジャッキ装置37と第一フレーム32との接点には、第二の吸収手段42(以下、第二吸収手段42と呼ぶ)を配置する構成としている。
より詳しくは、第一フレーム32とジャッキ装置37の接点のうち、Y軸方向における一端側(即ち、個別ハウジング35a・35a・・・が配置される側)の2箇所の接点に、第二吸収手段42を配置する構成としており、Y軸方向における他端側(即ち、軸受けハウジング36が配置される側)の2箇所の接点は固定している。
尚、本実施形態では、第一フレーム32の高さを調整するための手段としてジャッキ装置37を例示したが、高さ調整手段としては、例えば、油圧シリンダや電動アクチュエータ等を用いることも可能であり、本発明に係るガラス製造装置における高さ調整手段の態様は、ジャッキ装置に限定されない。
また、ロール成形機1において、第二吸収手段42は、無給油プレートにより構成している。
そして、第二フレーム33と第三フレーム34との接点には、第三の吸収手段43(以下、第三吸収手段43と呼ぶ)および移動機構44を配置する構成としている。
さらに、第二フレーム33と第三フレーム34の接点を4箇所設けて、そのうちのY軸方向における一端側(即ち、個別ハウジング35a・35a・・・が配置される側)の2箇所の接点に、第三吸収手段43を配置する構成としており、該第三吸収手段43は、支持プレート45を介して、その下方を移動機構44によって支持する構成としている。また、Y軸方向における他端側(即ち、軸受けハウジング36が配置される側)の2箇所の接点では、支持体46の下方に移動機構44を配置している。
尚、移動機構44は、ガラスリボン搬送手段30全体のX軸方向における熱膨張を吸収することもできる。
リニアガイドたる第三吸収手段43は、直線状のレール部材43aと該レール部材43aに沿ってスライドすることが可能なブロック部材43bにより構成されており、第二フレーム33をブロック部材43bに付設することで、第二フレーム33のY軸方向の膨張を吸収することができるように構成されている。
リニアガイドは、低い抵抗でスムーズにワークの変位を吸収することができ、また、その吸収量の確保が容易である反面、無給油プレートに比して耐熱特性が若干劣る傾向にあり、また、コスト面でも割高となるため、吸収手段としてリニアガイドを採用する部位を、このような観点から適宜選択するのが好適である。
そしてこのような構成によれば、簡易にスライド手段41aや第二吸収手段42を構成することができ、また、高温下においても、確実に搬送ローラ31や第一フレーム32の熱膨張を吸収することができる。
また、このような構成にすることで、簡易に第三吸収手段43を構成することができ、確実に第二フレーム33の熱膨張を吸収することができる。
移動機構44は、直線状のレール部材44aと該レール部材44aに沿ってスライドすることが可能なブロック部材44bにより構成されており、第二フレーム33をブロック部材44bに付設することで、レール部材44aが敷設された方向に第二フレーム33および第二フレーム33に支持される第一フレーム32をスライドさせることができるように構成されている。
即ち、吸収手段として使用されるものは、その吸収手段が配置される部位の温度や、当該部位で生じる熱膨張量(言い換えれば必要な吸収量)等を考慮して、またさらに、装置コスト等も考慮して、適宜選択をすることができる。例えば、第一吸収手段41および第二吸収手段42として、リニアガイドを採用しても良い。
また、本実施形態で示す吸収手段は、ガラスリボン搬送手段30の各部に生じる熱膨張を吸収する場合を例示しているが、ガラスリボン搬送手段30の各部に熱収縮が生じた場合にも、同吸収手段によって、変位を吸収することができるように、各吸収手段のストロークを設定しておくことが好ましい。
また、ガスバーナー24の直下には、防火板や防熱板(いずれも図示せず)を配置しており、搬送ローラ31・31・・・周囲の高温雰囲気から、下部に位置する各フレーム32・33・34等に伝達される熱を抑制する構成としている。
10 溶解窯
20 圧延ローラ
24 ガスバーナー
30 ガラスリボン搬送手段
31 搬送ローラ
32 第一フレーム
33 第二フレーム
34 第三フレーム
35 軸受けハウジング
35a 個別ハウジング
36 軸受けハウジング
37 ジャッキ装置
38 軸受け
41 第一吸収手段
41a スライド手段
42 第二吸収手段
43 第三吸収手段
44 移動機構
50 ガラスリボン
51 溶融ガラス
Claims (8)
- 溶融ガラスを帯状のガラスリボンに流下して成形する成形手段と、
前記ガラスリボンを互いに平行に列置された複数の搬送ローラ上で冷却および成形しながら搬送する搬送手段と、
を備えるガラス製造装置であって、
前記搬送手段は、
前記複数の搬送ローラの各々を軸方向における両端部において個別に支持する複数の軸受けと、
前記複数の搬送ローラの各々の軸方向の熱膨張を個別に吸収する第一の吸収手段を備え、
前記搬送手段は、
前記搬送ローラの少なくとも一端側において、前記軸受けを保持する複数の個別ハウジングを前記複数の搬送ローラごとに独立して備え、
前記第一の吸収手段は、前記複数の個別ハウジングを各々独立して前記搬送ローラの軸方向にスライド可能に支持する複数のスライド手段により構成される、
ことを特徴とするガラス製造装置。 - 前記搬送手段は、
前記個別ハウジングを前記第一の吸収手段を介して支持する第一のフレームと、
前記第一のフレームを支持する第二のフレームと、
前記搬送ローラの軸方向への前記第一のフレームの熱膨張を吸収する第二の吸収手段をさらに備え、
前記第一のフレームを、前記第二の吸収手段を介して前記第二のフレームにより支持する、
ことを特徴とする請求項1に記載のガラス製造装置。 - 前記第二のフレームは、
前記第一のフレームの下方において前記第一のフレームを支持し、
前記搬送手段は、
前記第一のフレームと前記第二のフレームの上下方向の離間距離を調整する高さ調整手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項2に記載のガラス製造装置。 - 前記搬送手段は、
前記第二のフレームを支持する第三のフレームと、
前記搬送ローラの軸方向への前記第二のフレームの熱膨張を吸収する第三の吸収手段をさらに備え、
前記第二のフレームを、前記第三の吸収手段を介して前記第三のフレームにより支持する、
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のガラス製造装置。 - 前記搬送手段は、
前記ガラスリボンの搬送方向に前記搬送ローラを移動させる移動機構をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のガラス製造装置。 - 前記第一の吸収手段における前記スライド手段、および第二の吸収手段は、無給油プレートにより構成され、
前記第三の吸収手段は、リニアガイドにより構成される、
ことを特徴とする請求項5に記載のガラス製造装置。 - 前記成形手段として、前記搬送ローラの上方において溶融ガラスを圧延して前記ガラスリボンを成形する圧延ローラをさらに備える、
ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載のガラス製造装置。 - 前記複数の搬送ローラの温度が上流ほど高くなるよう、該搬送ローラを加熱する加熱手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載のガラス製造装置。
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