JP6439938B2 - 連続鋳造スラブの切断後の加熱方法 - Google Patents

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本発明は、熱延鋼板の製造方法と設備に関し、特には、連続鋳造された鋳片を切断した連続鋳造スラブをその鋳片からの切断後に直ちに熱間圧延して熱延鋼板とする直送圧延(HDR)に用いられる連続鋳造スラブの切断後の加熱方法に関するものである。
直送圧延は、連続鋳造スラブの持つ熱を利用することで、熱間圧延を行うために再加熱炉によりスラブを加熱する工程を省く、省エネルギーの熱延鋼板の製造方法である。
従来の直送圧延では、連続鋳造によって温度が低下するスラブエッジ部(スラブ幅方向端部)は再加熱設備によって温度補償がなされていた。例えば特許文献1には、連続鋳造後、カッター出口に至る間にスラブエッジ部を加熱する加熱装置を設けることが記載されている。また特許文献2には、スラブエッジ部をバーナーで加熱する装置を熱間圧延用のスラブ加熱炉の近傍に設置することが記載されている。
さらに、非特許文献1には、スラブエッジ部を誘導加熱で加熱する方法が示されている。また、特許文献3には、連続鋳造した鋳片を長尺のまま均熱炉に入れて温度を均熱化し、その鋳片を所定長さに切断したスラブを圧延の開始前に誘導加熱する設備が記載されている。
特開昭60−018201号公報 特開昭55−041902号公報 特開平06−198302号公報
製鉄研究第313号 新日本製鐵株式会社1984年発行 第6頁
ところで、一般に良く用いられる加熱方法である燃焼ガスを利用する方法では、スラブエッジ部を加熱するのに要する時間は10分間程度である。一方、連続鋳造の速度は毎分数メートルであるため、スラブ一枚の鋳造を終えるには数分を要するから、特許文献1に記載されているように連続鋳造設備に沿って複数個所に加熱装置を設ける方法を用いれば、連続鋳造設備付近でスラブエッジ部の加熱を行うことは可能である。
しかしながら、特許文献1の第2図に示すように連続鋳造設備のカッター近辺に加熱装置を設置した場合、スラブを粗圧延機まで運搬する時間が長くかかり、加熱されて一旦Al−N再固溶温度を越えたスラブエッジ部の温度が再び1000℃程度まで降下してから圧延されており、1200℃程度で圧延される幅方向中央部に比較すると、近年の厳しい品質管理の視点ではエッジ部の材質は充分良好とはいえない。またエッジ部の温度補償のための加熱時間に10分程度を費やしてAl−N再固溶に必要な温度に保っており、外気との温度差による放熱が長時間累積されるため、熱補償に必要な熱エネルギーが放熱の損失を加えると莫大になるという問題がある。
鋼片の圧延の前にエッジ部の温度補償を行う装置は特許文献2にも記載されているが、加熱はバーナーによって行うことが多く、スラブのように熱容量の大きなものを加熱するには上述のように10分程度の時間を要してしまう。鋳造が終わってから熱間圧延に至る工程においては10分程度の加熱時間は長く、この加熱が材料の流れを止める律速段階となってしまうという問題もある。そして特許文献3に記載された装置では長尺のスラブを均熱炉で加熱するので、連続鋳造設備の設置に多大なスペースが必要になるとともに、これも加熱に必要な熱エネルギーが莫大になるという問題がある。
バーナーによる加熱では長時間を要し放熱損失が大きいのに対し、非特許文献1の誘導加熱による方法の例によれば、搬送速度4m/minでの加熱が可能であり、例えば10mの長さを持つスラブであれば2.5分間で116℃の加熱が完了することになるので、放熱損失を著しく小さくできるとともに、製造の律速段階になる事を防ぐことができる。
しかしながら、誘導加熱装置の性能向上と近年の品質管理の厳密さから、スラブエッジ部の温度は200℃程度の温度補償をする必要が生じてきた。またエッジ部を加熱している間は、加熱されているエッジ部以外の部分、例えば幅方向中央部は放冷により温度が下がり続けている。このため、圧延開始温度が所定の温度を下回り、直送圧延を行えないスラブが少なからぬ確率で発生するという問題があった。
それゆえ本発明は、連続鋳造スラブに対する熱間圧延の実施前にスラブの温度補償を誘導加熱によって行う際にスラブの断面平均温度が下がってしまうという課題を解決することを目的としている。
上記課題を有利に解決する本発明の連続鋳造スラブの切断後の加熱方法は、連続鋳造された鋳片を切断した連続鋳造スラブをその鋳片からの切断後に直ちに熱間圧延して熱延鋼帯を製造するにあたり、熱間圧延の粗圧延を実施する前にスラブの温度補償を誘導加熱によって行う際に、スラブエッジ部の誘導加熱を行った直後にスラブ断面全体の誘導加熱を行うとともに、スラブの尾端がスラブエッジ部の加熱を終えた時にスラブの先端の断面全体加熱が完了するようにスラブ断面全体の誘導加熱を行うことを特徴とするものである。
記加熱方法を実施するための連続鋳造スラブの切断後の加熱設備は、連続鋳造された鋳片を切断した連続鋳造スラブをその鋳片からの切断後に直ちに熱間圧延して熱延鋼帯を製造するにあたり、熱間圧延の粗圧延を実施する前にスラブの温度補償を誘導加熱によって行う加熱設備において、スラブエッジ部の誘導加熱装置とスラブ断面全体の誘導加熱装置とをスラブの送り方向にこの順に互いに隣接させて配置し、スラブの尾端がスラブエッジ部の加熱を終えた時にスラブの先端の断面全体加熱が完了するようにスラブ断面全体の誘導加熱装置の加熱区間を設定するものである。
なお、本発明においては、スラブエッジ部の誘導加熱装置の加熱区間長は、10mのスラブ長の0.8倍の8m以上であると好ましく、また、スラブ断面全体の誘導加熱装置の加熱区間長は、10mのスラブ長に対し、スラブ長の10m以上でスラブ長の3倍の30m以下であると好ましい。
さらに、それぞれの誘導加熱装置は、10mのスラブ長の前記連続鋳造スラブが5m/minの加熱送り速度で5分以内に通過する加熱区間長を持つことで、5分以内に加熱を完了するようにすると好ましい。
本発明の加熱方法によれば、充分な加熱が必要なスラブエッジ部を最初に加熱し、軽微な加熱で済むスラブ全体の加熱を次に行うことができるので、スラブエッジ部を加熱する間に温度が下がるエッジ部以外の部分も加熱して、直ちに次工程の熱間圧延を行うことができ、しかもその熱補償を少ない熱エネルギーで行うことができる。
なお、先に加熱するスラブエッジ部を誘導加熱する装置をスラブ長の0.8倍以上の長さに配置することで、急速な加熱によってスラブが溶融してしまうのを防ぐことができる。
また、スラブ断面全体を加熱する誘導加熱装置をスラブ長以上の区間に配置することで、スラブの尾端がエッジ部の加熱を終えた時にスラブの先端の断面全体加熱が完了するようにすると、スラブの先端から尾端に向けて断面全体の累積加熱時間は短くなってゆき、スラブは鋳造にともなって先端が最も冷えていて尾端は最も冷えていない状態にあるところ、この温度勾配を消すのに上記の尾端に向けて短くなる累積加熱時間は好適である。
尾端の温度が不足しているような場合には、スラブ断面全体の誘導加熱装置をより長く配置すれば良いが、その誘導加熱装置を配置する長さをスラブの長さの3倍以下とすれば、誘導加熱装置の設置スペースを抑制することができる。そして、加熱する時間を5分以内にすることで、放冷で失われる熱を補償する電力を小さくすることができる。
(a),(b)は、この発明の一実施例の加熱方法の実施に用いられる加熱設備の一形態を備える連続鋳造スラブの直送圧延ラインの構成を模式的に示す側面図および平面図である。 上記連続鋳造スラブの直送圧延ラインにおける鋳片の連続鋳造状態を示す説明図である。 上記連続鋳造スラブの直送圧延ラインにおける上記形態の加熱設備を示す説明図である。 図2に示す鋳片の尾端から先端までの長手方向に沿う各部の放冷時間の相違を示す関係線図である。 図3に示す加熱設備による連続鋳造スラブの尾端から先端までの長手方向に沿う各部の断面全体加熱時間の相違を示す関係線図である。
本発明の加熱方法の一実施形態においては、連続鋳造された鋳片を切断した連続鋳造スラブをその鋳片からの切断後に直ちに熱間圧延して熱延鋼帯を製造するにあたり、熱間圧延の粗圧延を実施する前にスラブの温度補償を誘導加熱によって行う際に、スラブエッジ部の誘導加熱を行った直後にスラブ断面全体の誘導加熱を行う。そして、この加熱方法の実施のための加熱設備の一形態においては、スラブエッジ部の誘導加熱を行う装置とスラブ全体の誘導加熱を行う装置とを、スラブの送り方向にこの順に互いに隣接させて配置する。このように配置するのは、スラブエッジ部は長時間の誘導加熱が必要である一方、エッジ部を含むスラブ全体の誘導加熱はより短時間で済むためであり、この順序で連続鋳造スラブの加熱を行うことで、スラブ全体の誘導加熱が終わった時点で直ちに熱間圧延を開始することができる。
この順序を逆にすると、全体の加熱が終わってからエッジ部の加熱が完了するまでの間、スラブのエッジ部以外の部分は放冷されるため、全体を加熱することで上昇させた温度が、再び下がってしまう。すなわちこの逆の配置の場合には、温度の低下分を含めて、加熱して温度上昇させる温度を高くする必要があり、非効率になる。
また、本発明の一実施形態の加熱方法で用いる加熱設備の一形態においては、エッジ部の誘導加熱装置を配置する区間の長さをスラブの長さの0.8倍以上とする。このようにすることで、スラブが溶融することを防ぎながら鋳造に伴うエッジの温度低下を解消することができる。これに対し、誘導加熱装置の区間が短い場合、スラブ全長のエッジ部を加熱するためにスラブを搬送しながら加熱を行うことになり、急速な加熱でスラブの溶融が生ずる場合がある。
本発明の一実施形態の加熱方法で用いる加熱設備の一形態においては、エッジ部の誘導加熱装置に隣接させて、スラブを全体加熱する誘導加熱装置を配置しており、この誘導加熱装置では、スラブ先端の全体加熱が最初に始まり、尾端が最後に加熱される。全体加熱装置がスラブと同じ長さの区間に配置されている場合、先端が加熱を終了した時点で尾端が誘導加熱装置に進入するが、鋳造が遅く終わった尾端の断面平均温度が充分に高い場合は、尾端の断面全体の誘導加熱を行わず、スラブを高速で誘導加熱装置から搬出して次工程の熱間圧延を行ってもよい。
一方、鋳造が終わった尾端の断面平均温度が、次工程の熱間圧延のためには不足している場合には、全体の誘導加熱装置の区間をスラブの長さの2倍程度まで長くしておけば、先端と同じだけ尾端も加熱することができる。しかしながらスラブ長の3倍を超えると、設置するスペースが長大になってしまうため、3倍以下が好適である。
また、これらの加熱を行う時間は5分以内にすることが望ましい。その理由は、誘導加熱装置それ自体は炉のように高温にならないので、スラブの表面からは輻射により熱が逃げ続けるため、加熱に長時間を要するような構成にすると放射で失う熱が大きくなり、不経済だからである。
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明する。図1(a),(b)は、上記実施形態の加熱方法で用いる加熱設備の一形態をさらに具体化した加熱設備(実施例の加熱設備)を備える連続鋳造スラブの直送圧延ラインの構成を模式的に示す側面図および平面図であり、図中符号1は連続鋳造機、2は切断機、3は連続鋳造された鋳片、Sはその鋳片3を切断して得られた連続鋳造スラブをそれぞれ示す。
すなわちこの直送圧延ラインでは、連続鋳造機1によって高温の鋳片3が連続的に製造され、鋳片3がスラブの所定長さ分製造されたらその鋳片3が切断機2によってその所定長さ分切断されて連続鋳造スラブSが形成され、その連続鋳造スラブSは、切断機2による切断後に直ちに熱間圧延工程に送られる。
熱間圧延工程で連続鋳造スラブSは、粗圧延機群7および仕上げ圧延機群8、さらには、スラブの幅を調整する図示しないサイジングプレスや、粗圧延による数分間分の粗バーのエッジ温度低下を加熱して温度補償する図示しないエッジヒータ等によって適宜に熱間圧延されて数mm程度の板厚まで厚みを減らされ熱延鋼帯とされた後、ランナウト冷却設備9で冷却されてから図示しないコイラーで巻き取られて、製品あるいは次工程の冷延素材としての熱延コイルとなる。
この直送圧延ラインにはさらに、上記実施例の加熱設備を構成する、スラブエッジ部の加熱のための誘導加熱装置4とスラブ断面全体の加熱のための誘導加熱装置5とが、図1では左方から右方へ向かう連続鋳造スラブSの送り方向にこの順に並べられて互いに隣接して配置されており、スラブエッジ部の加熱のための誘導加熱装置4は、スラブ長の0.8倍以上の区間に亘って連続鋳造スラブSのエッジ部を誘導加熱する。この誘導加熱装置4には、連続鋳造スラブSの側面に対して垂直な方向に磁束を印加する方式の誘導加熱装置や、通常は粗バーのエッジ部を加熱するC型コアタイプの誘導加熱装置等を用いることができる。
ところで、連続鋳造機1は、図2に示すように、鋳片3を毎分数mの速度で連続鋳造しているので、その鋳片3を切断機2で切断した連続鋳造スラブSのエッジ部には、連続鋳造機1における数十分間の放冷により温度降下が発生しており、そのままではエッジ部の温度が低過ぎ、圧延によって割れを生じたりエッジ部の材質劣化を生じたりしてしまう。このためエッジ部の温度補償を行う必要があるが、長時間の放冷による温度降下を補償するためにはエッジ部の温度を200℃程度上昇させる必要がある。
以下の表1は、長さ10mの連続鋳造スラブSに対し種々の加熱区間長でエッジ部の温度を200℃程度上昇させる加熱試験を行った結果を示している。加熱区間長5mおよび7mは比較例であり、加熱区間長8mおよび10mは実施例である。
Figure 0006439938
この表1から明らかなように、5mおよび7mの短い区間長でエッジ部の誘導加熱を行った比較例の場合には、連続鋳造スラブSに溶融部が発生した。しかしながらスラブ長の0.8倍以上の長さである8mおよび10mの長い区間長でエッジ部の誘導加熱を行った実施例の場合には、連続鋳造スラブSに溶融は生じなかった。
これは、表面が高温化する誘導加熱では、短い区間で200℃の急加熱を行おうとすると、エッジ部付近の板厚平均温度が1000℃程度であるのに対して表面付近の温度が1600℃を超えてしまうからである。これに対し、この加熱をスラブ長の0.8倍以上の区間で行えば、表面付近が高温化することを防げるため連続鋳造スラブSは溶融しない。
スラブエッジ部の加熱のための誘導加熱装置4でのエッジ部の加熱に続いて連続鋳造スラブSは、誘導加熱装置5で断面全体を加熱される。スラブ断面全体の加熱のための誘導加熱装置5には、例えばソレノイド式誘導加熱装置を用いることができ、ソレノイド式の誘導加熱装置5で加熱すると、連続鋳造スラブSは表面が高温化して、断面全体の平均温度が上昇する。
誘導加熱装置5はソレノイド式の筒状のものであるので、図3に示すように、連続鋳造スラブSを支える搬送ロール6を設けるために誘導加熱装置5を分割して設置する必要がある。このとき、誘導加熱装置5によってスラブエッジ部も加熱されるが、断面全体の必要な昇温量はエッジ部に比較してわずかであるので、全ての断面で溶融が生じない程度に加熱でき、スラブ断面全体の加熱のための誘導加熱装置5での誘導加熱においてエッジ部が溶融するような温度まで加熱されることはない。
誘導加熱装置5におけるスラブ断面全体の誘導加熱は、連続鋳造機1での連続鋳造に伴う鋳片3ひいては連続鋳造スラブSの断面平均温度の温度低下を補償するために行う。これは鋳片3の連続鋳造速度が毎分2m程度であるため、10mの連続鋳造スラブSにおいては、図4に示すように、スラブの先端が鋳造を完了した後スラブの尾端が鋳造を終えるまでに、スラブの先端は尾端よりも5分程度の長時間放冷されて温度低下することに起因している。このときの放冷時間は図4に示すように、尾端から先端に向けて直線的に増加している。
このように先端にゆくほど低くなる断面平均温度を補償するために、この実施例の加熱設備では、エッジ部の誘導加熱装置4の直後に断面全体の誘導加熱装置5を設けており、このようにすることで、連続鋳造スラブSの先端では、エッジ部の加熱を終えた時点で全体加熱が始まり、尾端がエッジ部の加熱を終えた時、先端から尾端にかけての断面全体加熱時間、すなわち誘導加熱装置5による累積加熱時間は、図5に示すように、先端から尾端に向けて理想的に減少する。
従って、理想的には尾端の断面全体温度補償は不要であるため、断面全体の誘導加熱装置5の加熱区間はスラブ長分あれば良く、スラブ長の加熱区間で先端の加熱が終えたらスラブ送り速度を加熱送り速度(5〜10m/min)から圧延送り速度(60〜120m/min)に切り替えて高速で連続鋳造スラブSを粗圧延機群7に搬送すれば良いが、断面全体の誘導加熱装置5での加熱がスラブ搬送方向に断続的であるため、温度を均す必要性や、連続鋳造機1での連続鋳造中の冷却に起因した予期せぬ尾端の温度降下に対応するため、断面全体の誘導加熱装置5の加熱区間は少なくともスラブ長の2倍程度まで長いことが望ましい。しかしながら、スラブ長の3倍を超えると設置するスペースが長大になってしまうため、3倍以下が好適である。
本実施例ではガス燃焼炉よりも短時間で加熱を終えるために、温度補償に誘導加熱装置4,5を使用しており、誘導加熱装置4,5はガス燃焼炉のようにそれ自体が高温にはならないため、連続鋳造スラブSからは常時放冷によって熱が失われている。これに対し本実施例では、誘導加熱装置4,5のそれぞれの加熱時間を5分以内とすることで、エネルギー原単位を小さくすることができた。
以上、図示例に基づき本発明を説明したが、本発明はこの例に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更し得るものであり、例えば、断面全体の誘導加熱装置5も、ソレノイド式の筒状のもの以外のタイプ、例えばC型コアタイプの誘導加熱装置等を用いても良い。
かくして本発明の加熱方法によれば、充分な加熱が必要なスラブエッジ部を最初に加熱し、軽微な加熱で済むスラブ全体の加熱を次に行うことができるので、スラブエッジ部を加熱する間に温度が下がるエッジ部以外の部分も加熱して、直ちに次工程の熱間圧延を行うことができ、しかもその熱補償を少ない熱エネルギーで行うことができる。
1 連続鋳造機
2 切断機
3 鋳片
4 エッジ部の誘導加熱装置
5 断面全体の誘導加熱装置
6 搬送ロール
7 粗圧延機群
8 仕上げ圧延機群
9 ランナウト冷却設備
S 連続鋳造スラブ

Claims (1)

  1. 連続鋳造された鋳片を切断した連続鋳造スラブをその鋳片からの切断後に直ちに熱間圧延して熱延鋼帯を製造するにあたり、
    熱間圧延の粗圧延を実施する前にスラブの温度補償を誘導加熱によって行う際に、スラブエッジ部の誘導加熱を行った直後にスラブ断面全体の誘導加熱を行うとともに、スラブの尾端がスラブエッジ部の加熱を終えた時にスラブの先端の断面全体加熱が完了するようにスラブ断面全体の誘導加熱を行うことを特徴とする、連続鋳造スラブの切断後の加熱方法。
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