JP2009285699A - 連続鋳造スラブの充当方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】連続鋳造における操業効率を向上させる。
【解決手段】連続鋳造機1で鋳造した鋳片の幅を当該連続鋳造機1の下流側で計測し、計測値が当該鋳片に要求されるオーダ幅に熱延調整寸法を加算した設定幅の範囲内であるか否かを判定し、計測値が設定幅の範囲から外れた際には、計測値が設定幅内に収まる他の鋳片のオーダに振り替えて次工程へ搬出する。また、計測値が設定幅の範囲内であるか否かの判定を鋳片の切断前に行い、計測値が前記設定幅の範囲から外れた際には、鋳片の切断長さを計測値が設定幅内に収まる他の鋳片の長さに変更した上で、他の鋳片のオーダに振り替えて次工程へ搬出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、連続鋳造工程で鋳造した鋳片(スラブ)を常温まで冷却することなく熱間圧延工程に移送する連続鋳造スラブの充当方法に関する。
近年、製鋼工程において、「連続鋳造機からでた鋳片をいったん常温まで落として冷鋳片とし、それを熱間圧延工程に送る」といった通常の製造方法とは別に、「連続鋳造機からでた鋳片の温度を約400 ℃ 〜700 ℃ のまま加熱炉へ移送し、熱間圧延を行う」といったHCR( ホットチャージローリング)製造方法を用いることが増えている。このようなHCR操業を用いることで製造時間が短くなる、エネルギーロスを減らせる等の利点がある。
しかしながら、連続鋳造機においては、例えば、何らかの要因で鋳造速度を変化させることがよくある。加えて、連続鋳造機に設けられた鋳片幅の変更装置に異常が発生することもあったりする。その場合、当該連続鋳造機で製造された鋳片は、所定の幅寸法を有さず、関連づけられた仕様(オーダ値)を満たさないものとなり、熱間圧延前に幅異常とされ、HCR操業から外され(オフラインとされ)、寸法修正工程へと運ばれることとなる。
具体的には、鋳片幅=1200mm,鋳片長さ=10000mmの仕様値(オーダ値)を有する鋳片を製造する予定であったが、連続鋳造機に設けられたガスカッタの不具合により、鋳片幅=1300mm,鋳片長さ=11000mmといった大きめの鋳片が製造されたとする。この場合には、次工程である熱間圧延工程に送ることはせず、一端、鋳片を常温まで冷却した上で切断し、幅や長さを鋳片幅=1200mm,鋳片長さ=10000mmとして、その上で再加熱して熱間圧延工程へと移送していた。また、鋳造速度の急な変動により、鋳片幅=1180mm、鋳片長さ=10000mmいった小さい鋳片が製造された場合、一旦、鋳片を常温まで冷却し、寸法等を調整していた。
ところで、連続鋳造機における寸法異常を回避するための技術としては、特許文献1〜特許文献4に開示されたものがすでに開発されている。
特許文献1〜3には、連続鋳造機において、鋳片の実測幅やモールド内での鋳片の収縮量や膨張量を予測値に基づいて、鋳型の幅を変更して鋳片の幅を所定値内に納める技術が開示されている。
特許文献4には、連続鋳造機において、鋳片の重量を測定し、測定された重量を基に次鋳片の切断長さを決定しガス切断機を制御する技術が開示されている。
特開平09−314299号公報 特開平08−57593号公報 特開平07−214268号公報 特開昭61−212461号公報
しかしながら、特許文献1〜特許文献4の技術を用いたとしても、実際のHCR操業において、製造された鋳片に寸法異常が起こることは否めない。その場合、鋳片は従来通り、寸法修正工程へと運ばれることとなる。この場合、製造時間が長くなったりくなる、エネルギーロスや製造コストが嵩むようになる。
そこで、本発明は、上記問題点を鑑み、本発明は、連続鋳造直後の鋳片を効率良く熱間圧延工程に搬送することによって操業効率を向上させることができる連続鋳造スラブの充当方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明に係る技術的手段は、連続鋳造機で鋳造した鋳片の幅を当該連続鋳造機の下流側で計測し、前記計測値が当該鋳片に要求されるオーダ幅に熱延調整寸法を加算した設定幅の範囲内であるか否かを判定し、前記計測値が前記設定幅の範囲から外れた際には、計測値が設定幅内に収まる他の鋳片のオーダに振り替えて、次工程へ搬出する点にある。
これにより、寸法修正せずに振り替えの行える他のオーダが存在する場合は、鋳造した鋳片を熱片のまま次工程に送ることが可能となり、操業効率を向上させることができる。
前記計測値が設定幅の範囲内であるか否かの判定を、鋳片の切断前に行い、前記計測値が前記設定幅の範囲から外れた際には、前記計測値が設定幅内に収まる他の鋳片のオーダに振り替えると共に、当該鋳片の切断長さを振り替えられる他のオーダにおける鋳片の長さの範囲に収まるように鋳片を切断し、次工程へ搬出することが好ましい。
これにより、上述した利点に加え、鋳片切断前に計測した鋳片幅が、そのままではオーダ付け替えできない場合であっても、切断長さを変更することにより、鋳片の計測値に合うオーダの振り替えを簡単に行うことができる。
本発明によれば、連続鋳造直後の鋳片を効率良く熱間圧延工程に搬送することによって操業効率を向上させることができる。
以下、本発明に係る連続鋳造スラブの充当方法の実施形態を図面を基に説明する。
[第1実施形態]
図1は、連続鋳造工程から熱間圧延工程に至るまでの流れ(連続鋳造スラブの充当方法)を示したもので、この工程は、連続鋳造機1によって鋳片(スラブ)2を鋳造すると共に鋳造したスラブ2を切断する連続鋳造工程、切断したスラブ2を次工程である熱間圧延工程に搬送する搬送工程と、熱間圧延工程とを備える。
連続鋳造工程では、連続鋳造機1のタンディッシュ3に取鍋4内の溶鋼5を供給し、当該タンディッシュ3内の溶鋼5を鋳型6に注入し、上流から下流にかけて配置されたサポートロール7で鋳造されたスラブ2を支持しながら引き抜くことでスラブ2を鋳造する。そして、連続鋳造工程では、連続鋳造機1の下流側で鋳造したスラブ2をガス切断機(切断手段)8により所定の寸法に切断する。
搬送工程では、切断したスラブ2を輸送車(搬送手段)9で次工程である熱間圧延工程に搬送して加熱炉10に装入する。熱間圧延工程では、加熱炉10内のスラブ2を加熱して、その後、熱間圧延機11で薄板や厚板等の圧延材に圧延する。
本発明の連続鋳造スラブの充当方法では、連続鋳造機1の鋳造したスラブ2を、常温まで冷却することなく、温度約400℃ 〜700℃ のまま輸送車9で熱間圧延工程に搬送するHCR( ホットチャージローリング)の操業を採用している。
以下、本発明の連続鋳造スラブの充当方法について、図2のフローチャート、図3及び図4を用いて説明する。
図2に示すように、本発明の連続鋳造スラブの充当方法では、まず、連続鋳造機1でスラブ2を鋳造するに先立ち、連続鋳造工程でのスケジュールの設定をプロセスコンピュータ等により行う(S1)。
連続鋳造工程のスケジュールの設定では、ユーザから求められているスラブの幅(スラブ幅)の仕様値(オーダ幅と呼ぶこともある)を考慮して、オーダ幅が満たされるように、連続鋳造機1での鋳造幅を決定する。ユーザから求められるオーダ幅は多様化してきていると共に、オーダ幅に対するスラブの長さの範囲(出荷可能長さということがある)も多様化してきており、連続鋳造工程では、オーダ幅や出荷可能長さが異なる小ロットでの生産が主流となってきている。
そこで、連続鋳造工程のスケジュールの設定では、小ロットでの生産に対応できるように、複数のオーダの中から、要求されるオーダ幅が近似しているオーダを集約し、1チャージ(例えば、250ton)で、似通ったオーダを処理できるように、各オーダに共通する鋳造幅を決定するようにしている。なお、スケジュールの設定において、オーダ幅及び出荷可能長さの両方が近似しているものを集約して、連続鋳造機1での鋳造のスケジュールを決定することが好ましい。
図3は、オーダ毎の各種数値をまとめたもので、1チャージ分の鋳造を行うときの各オーダ表である。
図3に示すように、スケジュール設定では、各オーダを識別をするためにオーダ名が付けられる。それぞれのオーダ名ごとに、オーダ幅、出荷可能長さが設定される。各オーダ幅に対しては、310mmの熱延(熱間圧延)での調整寸法が加算されて、連続鋳造の操業で許容できる設定幅の範囲が設定される。熱延での調整寸法(熱延調整寸法)は、熱間圧延工程にてスラブ2の幅を調整可能な寸法のことで、この実施形態では、熱間圧延工程にてスラブ2の幅を最大で310mm調整できるため、オーダ幅に310mmを加算した数値を設定幅の範囲の最大値としている。そして、この設定幅の範囲を全て満し、鋳造時に同一の鋼種のチャージが制約できる(同じチャージで鋳造が行える)ように、鋳造幅が設定される。
詳しくは、図3に示すような1チャージの鋳造では、オーダ番号1〜オーダ番号12までの12個のオーダを処理するものとしている。各オーダの全体を見ると、オーダ幅から求めた設定幅の範囲のパターンは、1220−1530mm,1207−1517mm、1150−1460mm、1220−1530mmの4つある。この4パターンの設定幅の全ての範囲内となるように、プロセスコンピュータ等により、鋳造幅を1225mmに設定する。また、各オーダに基づいてスラブ2の出荷可能長さが設定される。
連続鋳造工程でのスケジュールの設定が完了すると、スケジュールの設定で決められた鋳造幅に対応して、鋳型6の幅やサポートロール7(ロール)等の間隔が適宜設定されて、連続鋳造機1におけるスラブ2の鋳造を開始する(S2)。
連続鋳造機1の下流側では、予め設定したオーダ毎にスラブ2の長さが出荷可能長さ内となるように、鋳造が終了したスラブ2をガス切断機8により切断する(S3)。ガス切断機8の下流側、即ち、連続鋳造機1の下流側で、超音波センサ等で構成された幅センサを用いてスラブ2の幅(スラブ幅ということがある)を計測するとともに接触式ロールによって長さを計測する測長機等を用いてスラブ2の長さを計測(測定)する(S4)。
次に、スケジュールに応じて鋳造された切断後のスラブ2が、自己のオーダに対応しているか否かの判定を行う(S5)。即ち、S5では、S4にて計測した計測値(スラブ幅)が、当該スラブ2のオーダの設定幅の範囲内であるか否かの判定を行う。ここで、計測値(スラブ幅)が設定幅の範囲内であれば、スラブ2はオーダの変更をすることなく、スケジュール通りに、輸送車9で次工程である熱間圧延工程に搬送する(S6)。
例えば、図3のオーダ番号3〜オーダ番号7では、計測値(スラブ幅)が、設定幅の範囲内であるため、オーダ番号3〜オーダ番号7のスラブ2は、熱間圧延工程に搬送される。
一方で、計測値が設定幅の範囲外である場合、設定幅の範囲から外れたオーダのスラブ2(規格外のスラブ2ということがある)が他のオーダに振り替えられるか判定する(S7:振り替え判定)。ここで、振り替え判定について詳しく説明する。
例えば、図4(a)のオーダ番号1(BLJ10520)では、設定幅の範囲が1220−1530mmであるのに対して、鋳造実績の欄に記載されているように計測値が1213mmであり、この計測値は設定幅の範囲外である。このような場合、まず、プロセスコンピュータは、予め記憶されている複数のオーダのデータ内から当該オーダ番号1のスラブ2の計測値が、設定幅内に収まる他のオーダを検索して、該当するものがあるか否かを判定する。
図4(b)に示すオーダのデータがプロセスコンピュータに記憶されていて、オーダ番号13(BNHY0008)のスラブ2が熱間圧延工程に搬送されていない状態であるとすると、オーダ番号1のスラブ2の計測値(1213mm)は、オーダ番号13で要求される設定幅の範囲内(990−1300mm)に収まるため、オーダ番号1(BLJ10520)のスラブ2は、オーダ番号13のオーダに振り替え可能と判断されることになる(振り替え判定S7:yes)。なお、ここでは、測長機等で計測したスラブ2の長さが、他のオーダの出荷可能長さ(スラブの長さの範囲)に入っていることを前提としている。
このように、振り替え判定にて振り替え可能と判断されると、図4(a)及び図4(b)の矢印Aに示すように、オーダ番号1(BLJ10520)のスラブ2は、オーダ番号13のオーダに振り替えられ(S8)、熱間圧延工程に搬送されることになる(S6)。当然の如く、この振り替えに対応して、連続鋳造工程のスケジュールや熱間圧延工程もスケジュールは自動的に変更される。なお、図4(a)及び図4(b)の矢印Bは、オーダ番号2(BLJ10520)のスラブ2を、オーダ番号14のオーダ(BNJ10019)に振り替えたことを示している。
一方で、振り替え判定において、他のオーダに振り替えられない場合(振り替え判定S7:No)は、規格外のスラブ2は、連続鋳造工程のラインから外れて寸法修正工程のラインに搬送される(S9)。寸法修正工程のラインでは、スラブ2は常温まで冷却された後、切断や分塊等によりスラブ幅調整が行われる。その後、寸法調整されたスラブ2は、加熱炉10にて再加熱後に熱間圧延されることになる。
本発明によれば、連続鋳造機1で鋳造したスラブの幅を下流側で計測し、その計測値が当該スラブ2に要求されるオーダ幅に熱延調整寸法を加算した設定幅の範囲内であるか否かを判定し、計測値が設定幅の範囲から外れた際には、計測値が設定幅内に収まる他のスラブ2のオーダに振り替えて次工程である熱間圧延工程へ搬出しているため、異常事態によって予め決められた寸法からスラブ2が外れてしまった場合でも、スラブ2を寸法修正工程に搬出することなく、熱間のまま素早く熱間圧延工程へ搬出して圧延することができる。即ち、従来のように、寸法修正工程にて常温まで冷却していた規格外のスラブ2を、オーダの振り替えにより規格外であっても、直接、熱間の状態で使用することができるようになり、加熱炉10での昇熱コストを安く抑えることができる。また、加熱炉10内で生成するスケール量も低減する事が可能となる。
[第2実施形態]
図5は、本発明に係る連続鋳造スラブの充当方法の第2実施形態を示している。
この第2実施形態では、鋳造後のスラブ幅の計測をスラブ2の切断前に行うと共に、スラブ幅(計測値)が設定幅の範囲内であるか否かの判定をスラブ2の切断前に行っている。また、計測値が設定幅の範囲から外れた際には、計測値が設定幅内に収まる他のスラブ2のオーダに振り替えると共に、当該スラブ2(振り替え元)の切断長さを振り替えられる他のオーダにおけるスラブ2の長さの範囲に収まるようにスラブ2を切断し、次工程へ搬出している。
以下、本発明の連続鋳造スラブの充当方法について、図5のフローチャート、図6を用いて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分は、同符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、連続鋳造の操業では、まず、連続鋳造工程でのスケジュールの設定(S1)し、その後、スラブ2の鋳造を開始する(S2)。スラブ2の矯正後(鋳造後)であって、スラブ2をガス切断機8により切断する前に、幅センサを用いてスラブ幅を計測する(S20)。
その後、スラブ2を切断する前に、スケジュールに応じて鋳造された切断後のスラブ2が、自己のオーダに対応しているか否かの判定を行う(S5)。ここで、幅センサで計測した計測値が設定幅の範囲内であれば、スラブ2はオーダの変更をすることなく、スケジュール通りに、オーダに応じた長さでスラブ2を切断する(S21)。
一方で、計測値が設定幅の範囲外である場合、規格外のスラブ2が他のオーダに振り替えられるか判定する(S7:振り替え判定)。
例えば、図6(a)のオーダ番号8では、設定幅の範囲が1220−1530mmであるのに対して、鋳造実績の欄に記載されているように計測値が1217mmであり、この計測値は設定幅の範囲外である。このような場合、まず、プロセスコンピュータは、予め記憶されている複数のオーダのデータ内から当該オーダ番号8のスラブ2の計測値が、設定幅内に収まる他のオーダを検索して、該当するものがあるか否かを判定する。
図6(b)に示すオーダのデータがプロセスコンピュータに記憶されていて、オーダ番号15(BLHY0300)のスラブ2が熱間圧延工程に搬送されていない状態であるとすると、オーダ番号8のスラブ2の計測値(1213mm)は、オーダ番号15で要求される設定幅の範囲内(911−1221mm)に収まるため、オーダ番号8(BLJ10520)のスラブ2は、オーダ番号15のオーダに振り替え可能と判断されることになる(振り替え判定S7:yes)。
ただし、この時点では、スラブ長さに着目すると、オーダ番号8のスラブ2のスラブ長さは、11270mmであり、振り替えようとするオーダ番号15のスラブ2のスラブ長さは、9200mmであり、オーダ番号8とオーダ番号15とのスラブ長さが異なると共に、振り替え元のオーダ番号8のスラブ長さの範囲(10390−11270mm)は、振り替え先のオーダ番号15のスラブのスラブの長さの範囲(9190−9960mm)から外れている。
そこで、プロセスコンピュータは、オーダ番号8のスラブ2をオーダ番号15のスラブ2に振り替える際に、オーダ番号8に対応したスラブ2の長さ(振り替え元のスラブ2の長さ)を、振り替え先のオーダ番号15の長さの範囲(出荷可能長さ)内に入るように、オーダ番号8に対応したスラブ2を切断することをガス切断機8に指令する(S22)。
このとき、振り替え元のスラブ2の切断長さ(切断する長さ)を、振り替え先のスラブ2の長さの範囲内に変更することで、オーダ番号8のスラブ2をオーダ番号15に振り替える(S22)。
即ち、振り替え判定にて、振り替え可能と判断されると、図6(a)及び図6(b)の矢印cに示すように、オーダ番号8のスラブ2は、オーダ番号15のオーダに振り替えられ(S22)、当該スラブ2はオーダ番号15の長さ(振り替え先のスラブの長さ)の範囲内で切断され(S23)、熱間圧延工程に搬送されることになる(S6)。当然の如く、この振り替えに対応して、連続鋳造工程のスケジュールや熱間圧延工程もスケジュールは自動的に変更される。
一方で、振り替え判定において、他のオーダに振り替えられない場合(振り替え判定S7:No)は、規格外のスラブ2は、予め最初に設定していたオーダの長さの範囲内(出荷可能長さ)で切断され(S24)、その後、第1実施形態と同様に、寸法修正工程のラインに搬送される(S9)。その後、寸法調整されたスラブ2は、加熱炉10にて再加熱後に熱間圧延されることになる。
さて、第1実施形態では、オーダの振り替えの際に、規格外のスラブ2のスラブ幅が他のオーダの設定幅の範囲に入っていても規格外のスラブ2の長さが他のオーダのスラブ2の長さの範囲内になっていなければ振り替えができない場合があったが、第2実施形態では、計測値が設定幅の範囲内であるか否かの判定をスラブ2の切断前に行い、計測値が設定幅の範囲から外れた際には、当該スラブ2の切断長さを他のスラブ2の長さの範囲内で切断することにしたため、スラブ2の長さが合わないために振り替えが行えないことを解消することができ、振り替えの度合いを向上させることができる。特に、スラブ2の長さが合わないために冷却したスラブ2を切断する作業が低減でき、連続鋳造機1から熱間圧延機11に至るまでの歩留を大幅に向上させることができる。
図7(a)は、寸法異常によるHCR操業不可の発生率(HCR不可のオーダ数/総オーダ数)を示したもので、(b)は歩留率の変化を示した図である。
図7(a)に示すように、従来では、総オーダ数に対して1.71%のスラブ2が、切断後に寸法異常により直接、熱間圧延工程に搬送することができない、即ち、HCR操業不可能状態が発生した。
本発明の第1実施形態のように、オーダの振り替えの操業を行うことによって、寸法異常によるHCRの不可の発生率を1.02%まで低減することができた。さらには、本発明の第2実施形態のように、長さ(長さ範囲)の不一致による振り替え不可を無くすことで、寸法異常によるHCRの不可の発生率を0.17%まで低減することができた。
図7(b)に示すように、連続鋳造機1〜熱間圧延機11までの歩留[加熱炉10の出側の重量/鋳造した溶鋼量(重量ベース)]で見てみると、熱延直送(HCR100%)時の歩留はスケールや剥離等によって98.9%となり、寸法修正(HCR0%)時の歩留は83.6%と比べ大幅に、歩留を向上させることができた。
本発明は上記の実施形態に限定されない。
連続鋳造工程から熱間圧延工程に至るまでの流れを示した図である。 第1実施形態における連続鋳造スラブの充当方法のフローチャートである。 オーダ表を示した図である。 第1実施形態におけるオーダの振り替えをしめしたもので、(a)は、オーダ振り替え前のオーダ表、(b)は、オーダ振り替え後のオーダ振り替え表を示している。 第2実施形態における連続鋳造スラブの充当方法のフローチャートである。 第2実施形態におけるオーダの振り替えをしめしたもので、(a)は、オーダ振り替え前のオーダ表、(b)は、オーダ振り替え後のオーダ振り替え表を示している。 図7(a)は、HCR操業不可の発生率(HCR不可のオーダ数/総オーダ数)を示したもので、(b)は歩留率の変化を示した図である。
符号の説明
1 連続鋳造機
2 スラブ(鋳片)

Claims (2)

  1. 連続鋳造機で鋳造した鋳片の幅を当該連続鋳造機の下流側で計測し、
    前記計測値が当該鋳片に要求されるオーダ幅に熱延調整寸法を加算した設定幅の範囲内であるか否かを判定し、
    前記計測値が前記設定幅の範囲から外れた際には、前記計測値が設定幅内に収まる他の鋳片のオーダに振り替えて、次工程へ搬出することを特徴とする連続鋳造スラブの充当方法。
  2. 前記計測値が設定幅の範囲内であるか否かの判定を、鋳片の切断前に行い、
    前記計測値が前記設定幅の範囲から外れた際には、前記計測値が設定幅内に収まる他の鋳片のオーダに振り替えると共に、当該鋳片の切断長さを振り替える他のオーダにおける鋳片の長さの範囲に収まるように鋳片を切断し、次工程へ搬出することを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造スラブの充当方法。
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