JP2010259490A - 洗濯乾燥機および乾燥機 - Google Patents

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敏文 小池
Shiro Obayashi
史朗 大林
Fumito Ishikawa
史人 石川
Tsunetoshi Komatsu
常利 小松
Isao Hiyama
功 檜山
Masahiro Dosaka
政弘 道坂
Takeshi Kimura
剛 木村
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Abstract

【課題】高湿な空気を室内に排気せずに消費電力が低減でき、さらに乾燥時間を短縮できる乾燥運転が可能な洗濯乾燥機および乾燥機を提供する。
【解決手段】本発明の洗濯乾燥機は、乾燥時に内部が乾燥室となる外槽20と、外槽20内に回転自在に配置され洗濯物30を収容する内槽29と、該内槽29を駆動するモータ36と、外槽20を支持し外装を成す筐体1kと、内槽29に温風を送風するための送風路5、加熱手段および送風手段61を有する乾燥装置6と、外槽20から排出される水を排出する排水ホース9とを備えた洗濯乾燥機Sであって、加熱手段の一つは、筐体1k内の上部に配置されたペルチェ素子71であり、該ペルチェ素子71の放熱面71bを、筐体1k内の上部の送風路5内に収容するとともに、ペルチェ素子71の吸熱面71aを送風路5外に配置している。
【選択図】図2

Description

本発明は、衣類等の洗濯物を乾燥する手段を備えた洗濯乾燥機および乾燥機に関する。
乾燥機又は洗濯から乾燥までを連続して行える洗濯乾燥機による衣類の乾燥は、送風ファンと熱源により高温・低湿度の空気流を作る。そして、この空気流を洗濯槽内に吹込み、洗濯槽内の衣類に温風に当てることで衣類の温度を高くし、衣類から水分を蒸発させ、蒸発した水分を機外へ排出することにより行っている。これに関する従来技術として、下記の特許文献1〜4がある。
衣類から蒸発させた水分の除去方法としては、そのまま洗濯乾燥機外へ排出し、常に新しい空気を供給する排気方式と、蒸発した水分を冷やし結露させて水分を除去し、同じ空気を循環させる除湿方式とがある(特許文献1〜特許文献3参照)。
特に、後者の除湿方式に関しては、ペルチェユニットの吸熱部で吸熱された冷却媒体を循環空気の冷却除湿に用い、該ペルチェユニットの放熱部を冷却除湿後の空気の加熱に用いるものがある(特許文献4参照)。
また、乾燥工程の時間短縮と使用水量や消費電力を低減するため、乾燥工程の前半に空冷または水冷除湿を行い、乾燥工程の後半に機外周囲の乾燥した外気を給気し、衣類等の洗濯物に吹付けた後の温風空気をそのまま排気する方式がある。
特開2008−104715号公報 特開2008−110135号公報 実開平3−128094号公報 特開2006−11595号公報
ところで、衣類等の洗濯物に吹付けた後の温風空気をそのまま排気する従来技術では、乾燥工程の時間短縮と使用水量や消費電力の低減を図ることはできるが、乾燥機または洗濯乾燥機周囲の室内に高湿な空気をそのまま排気してしまい、排気された高温多湿の空気により室内の環境を悪化させてしまうという問題がある。
また、同じ空気を循環させる方式において、ペルチェユニットを用いた従来技術では、乾燥初期ではペルチェユニットの吸熱側で吸熱された低温の冷却媒体を用いて循環空気を冷却するため、乾燥に必要な温風温度まで空気を再加熱する熱量が必要となる。
さらに、乾燥が進むに従って、洗濯槽からの戻りの循環空気が温まるとペルチェユニットの放熱面温度と吸熱面温度の差が大きい運転となり、乾燥初期よりもペルチェユニットの最大成績係数(効率)が悪くなり、除湿能力が低下し、乾燥時間が延びてしまうという問題がある。
本発明は上記実状に鑑み、高湿な空気を室内に排気せずに消費電力を低減でき、さらに乾燥時間を短縮できる乾燥運転が可能な洗濯乾燥機および乾燥機の提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、第1の本発明に関わる洗濯乾燥機は、乾燥時に内部が乾燥室となる外槽と、前記外槽内に回転自在に配置され洗濯物を収容する内槽と、該内槽を駆動するモータと、前記外槽を支持し外装を成す筐体と、前記内槽に温風を送風するための送風路、加熱手段および送風手段を有する乾燥装置と、前記外槽から排出される水を排出する排水ホースとを備えた洗濯乾燥機であって、前記加熱手段の一つは、前記筐体内の上部に配置されたペルチェ素子であり、該ペルチェ素子の放熱面を、前記筐体内の上部の前記送風路内に収容するとともに、前記ペルチェ素子の吸熱面を前記送風路外に配置している。
第2の本発明に関わる乾燥機は、被乾燥物が収容されるチャンバと、前記被乾燥物を回転させる回転手段と、前記乾燥室に温風を送風するための送風路、加熱手段および送風手段を有する乾燥装置とを筐体の内部に備える乾燥機であって、前記加熱手段の一つは、前記筐体内の上部に配置されたペルチェ素子であり、該ペルチェ素子の放熱面を前記筐体内の上部の前記送風路内に収容するとともに、前記ペルチェ素子の吸熱面を前記送風路外に配置している。
本発明によれば、高湿な空気を室内に排気せずに消費電力を低減でき、さらに乾燥時間を短縮できる乾燥運転が可能な洗濯乾燥機および乾燥機を実現できる。
本発明に係る第1実施形態の洗濯乾燥機を示す斜視図である。 第1実施形態の洗濯乾燥機の回転ドラムに温風を送風して洗濯物から水分を蒸発させる加熱乾燥工程時の状態を示す要部右側断面図である。 第1実施形態の洗濯乾燥機の吸気手段から送風路外の空気を送風路内に吸気させ、それと同量の空気を排水ホースを経由して排気させる送風排気工程時の状態を示す要部右側断面図である。 ペルチェ素子の吸熱面と放熱面との温度差に対する最大成績係数の変化を模式的に示した図である。 第1実施形態の洗濯乾燥機に用いるペルチェユニットの概略構成図である。 第1実施形態における乾燥工程の運転パターン1における各機器の運転状態((b)図)と該運転パターン1の回転ドラムに送り込む温風温度の時間経過の変化((a)図)とを模式的に示した図である。 第1実施形態の洗濯乾燥機の制御装置のブロック図である。 第1実施形態の洗濯乾燥機の洗濯・乾燥の処理のフローチャートである。 図8のステップS110における熱源の選定の処理を示すフローチャートである。 第2実施形態のペルチェユニットの吸熱側の熱供給媒体に、筐体内の排熱を与える洗濯乾燥機を示す要部切り欠き斜視図である。 第3実施形態のペルチェユニットの吸熱側の熱供給媒体に、筐体内の排熱を与える洗濯乾燥機を示す要部切欠き斜視図である。 第4実施形態のペルチェユニットの吸熱側(熱交換ユニット)の熱供給媒体に、筐体内の排熱を与える洗濯乾燥機を示す要部切り欠き斜視図である。 第5実施形態のペルチェユニットの吸熱側の熱供給媒体(熱交換ユニット)に、筐体内の排熱を与える洗濯乾燥機を示す要部切り欠き斜視図である。 第6実施形態の洗濯乾燥機における乾燥工程の運転パターン2における各機器の運転状態((b)図)と該運転パターン2の回転ドラムに送り込む温風温度の時間経過の変化((a)図)を模式的に示した図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
<<洗濯乾燥機Sの概略構造>>
図1は、本発明に係る第1実施形態の洗濯乾燥機Sを示す斜視図である。
第1実施形態の洗濯乾燥機Sは、基礎支持部材のベース1の上部に、鋼板と樹脂成形品で組合わされ構成された外枠2が、ネジ止め、係合等により取り付けられ載置されている。
外枠2の前面には、回転ドラム29(図2参照)に洗濯物30(図2参照)を出し入れするためのドア3と、ドア3で開閉される開口22aが形成され前面を覆う前面カバー22とが設けられ、外枠2の背面には、背面を覆う背面カバー23が設けられている。
なお、図2は、第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機Sの回転ドラム29に温風を送風して乾燥対象物である洗濯物30から水分を蒸発させる加熱乾燥工程時の状態を示す要部右側断面図である。
図1に示す洗濯乾燥機Sの外装を成す筐体1kが、これらの外枠2、前面カバー22、背面カバー23、ベース1等で形成されている。
なお、前面カバー22には、ドア3が開く際に押下されるドア開放ボタン22dが設けられている。ユーザが、ドア開放ボタン22dを押下することでロック機構(図示せず)が解除されドア3が開く一方、ドア3を前面カバー22に押し付けることでドア3がロック機構でロックされ閉じる構成である。
<操作パネル106>
図1に示す前面カバー22の上部中央には、ユーザがドラム式洗濯乾燥機Sの操作を行ったり、ドラム式洗濯乾燥機Sの動作を表示する操作パネル106が設けられている。
操作パネル106は、電源の入/切を行う電源スイッチ139、スタート/一時停止の操作スイッチ112やモード選択などの操作スイッチ113、113a、洗濯乾燥機Sの動作を液晶等で表示する表示器114を備えており、ドラム式洗濯乾燥機Sの下部に設けた後記する制御装置138(図7参照)に電気的に接続している。
図3は、第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機Sの吸気手段から送風路外の空気を送風路内に吸気させ、それと同量の空気を排水ホース9を経由して排気させる送風排気工程時の状態を示す要部右側断面図である。
<外槽20>
図1に示す洗濯乾燥機Sにおける外枠2の内側には、洗濯、すすぎ工程時に洗濯水、すすぎ水を貯留するとともに、乾燥工程時に洗濯物30を乾燥させるための空気が循環する外槽20(図2、図3参照)が備えられている。
外槽20は、ポリプロピレン等の樹脂にて大きな径をもつ短円筒状の形状に形成され、前面には洗濯物30を出し入れするための開口20aが形成されるとともに、円筒状側板20sと平面状奥板20oとを有している。
外槽20は、その下部を複数個のサスペンション21により支持されている。
サスペンション21は、弾性力を付与する圧縮コイルバネと、粘性減衰力を付与するダンパとで構成され、外槽20を弾性支持するとともに、脱水起動時の過大な振動等を弾性力と粘性減衰力とで減衰している。
外槽20の内側には、ドア3を開けて洗濯物30が外槽20の開口部20aを通って投入される回転ドラム29が設けられている。
<回転ドラム29>
図2、図3に示す回転ドラム29は、ドア3を開けて投入された洗濯物30を低速に回動させて洗濯、すすぎ、乾燥等を行うとともに、高速回転によって洗濯物30に含まれる水分を遠心力で分離する遠心脱水が行われる。
回転ドラム29は、大きな径をもつ短円筒状の形状を有しており、前面には洗濯物30を出し入れするための円状の開口部29aが形成されるとともに、円筒状側板29sと平面状奥板29oとを有して、ステンレス鋼板等を用いて形成されている。
回転ドラム29の円筒状側板29sと平面状奥板29oとには、遠心脱水を行う際に通水孔となるとともに、乾燥時に通風孔となる小孔(図示せず)が多数穿設されている。
また、回転ドラム29の内側の円筒状側板29sには、洗濯物30を掻き揚げる複数個の三角柱状のリフタ33が、任意の間隔を有して設けられている。リフタ33は、頂部を内方に向けて回転ドラム29の軸方向に延在する三角柱状の形状に形成され、円筒状側板29sに取り付けられている。
回転ドラム29の開口部29aの外周には、脱水時の洗濯物30のアンバランスによる振動を、洗濯物30の偏りと反対方向に移動する流体により低減する流体バランサ31が設けられている。
回転ドラム29は、回転ドラム用金属製フランジ34に連結された主軸35を介して、外槽20に固定されるドラム駆動用モータ36に直結されている。
外槽20の開口部20aには、弾性体からなるゴム系のベローズ38が取付けられており、ベローズ38は、外槽20内とドア3との水密性を維持する役割を果たしており、洗い、すすぎ、および脱水時の水漏れの防止が図られている。
外槽20の底壁を形成する円筒状側板20sには排水口37が開口され、排水口37は、排水弁8を介して、排水ホース9に接続している。
<乾燥装置6>
図2、図3に示す乾燥装置6は、乾燥工程時、正逆回転される回転ドラム29内の洗濯物30に温風を当てて乾燥させる装置である。
乾燥装置6は、回転ドラム29内の洗濯物30に送風を導く風路である循環ダクト5と、送風手段たるファン61と、送風の加熱手段たるペルチェユニット70およびヒータ62とを含み構成されており、外槽20から離隔した位置で外枠2に固定されている。
乾燥工程時に外槽20内の風の排気口となり外槽20の平面状奥板20oの下部に開口される通風口32と、外槽20の平面状奥板20oの外方に配置される循環ダクト5とは柔軟構造の蛇腹4で略水平に接続されており、循環ダクト5の上部は、ファン61の吸気口に接続されている。
そして、ファン61の吐出口には、ヒータ62が配置されている。
ヒータ62の出口の風路と、ヒータ62で温められたファン61の風を回転ドラム29内の洗濯物30に吹き付ける吹出しノズル11とは、外槽20の直前方において外槽20のほぼ上面の位置から下方に向けて、柔軟構造の蛇腹7で外槽20に対して略垂直に接続している。
このように、外槽20に固定される吹出しノズル11を、柔軟構造の蛇腹7を介して、ヒータ62の出口の風路に接続することにより、外槽20の振動を吸収し、外枠2に固定される乾燥装置6に振動が伝達されるのを抑制している。
なお、外槽20の排水口37には温度センサ152を設け、ファン61の吸気口及び吐出口には温度センサ(図示せず)を設けている。
図2、図3に示すように、ファン61の吸気口に接続される循環ダクト5上部の接続部の上流には、ファン61による送風のヒータ62の加熱に代替して、送風を加熱するためのペルチェユニット70が配置されている。
ペルチェユニット70は、その放熱側のペルチェ素子71の放熱面71bと放熱フィン72が循環ダクト5内に収容されるとともに、吸熱側のペルチェ素子71の吸熱面71aと熱交換ユニット74が循環ダクト5外部の筐体1k内の上部に露出して配置されている。熱交換ユニット74は、後記するように、入口水パイプ75を通して流れる水または温水から吸熱する。なお、この入口水パイプ75を通して熱交換ユニット74に通流される水または温水を熱供給媒体nと称する。
循環ダクト5におけるペルチェユニット70のさらに上流には、循環ダクト5上部に穿設された開口5a(図3参照)を開閉するための吸気弁13が配設されている。
吸気弁13は、図2に示すように、通常、循環ダクト5上部の開口5aを閉塞するが、後記する送風排気工程時に、図3に示すように、開口5aを開放して、開口5aを介して、筐体内部空気15、機外外部空気16を吸い込んで循環ダクト5内に通流する外部空気14とするとともに、循環ダクト5の上流側を閉塞する。
<乾燥装置6におけるペルチェユニット70>
図4は、ペルチェ素子71の吸熱面71aと放熱面71bの温度差に対する最大成績係数の変化を模式的に示した図である。図5は、実施形態の洗濯乾燥機Sに用いるペルチェユニット70の概略構成図である。
図5に示すペルチェ素子71の最大成績係数は、図4に示すように、放熱面71b(図5に示すペルチェ素子71の下面)での放熱量をペルチェ素子71の電気入力で除したものである。
ペルチェ素子71は、一般的に吸熱面71a(図5に示すペルチェ素子71の上面)と放熱面71bとの温度差が小さい方が吸熱面71aから放熱面71bへ効率よく熱をくみ上げることができ、温度差が大きくなるに従い、熱伝導などにより、効率は低下する。このため、本発明のように加熱に用いる場合では、放熱面71bの温度が上昇するに従い、吸熱面71aの温度も上げた運転とするのが好ましい。
洗濯乾燥機S(図2、図3参照)に用いられるペルチェユニット70(図5参照)は、通電されることで低温側から高温側に熱をくみ上げるペルチェ素子71と、放熱面71bから放熱させるための放熱フィン72と、吸熱面71aに取り付けて熱供給媒体nから熱をくみ上げるための熱交換ユニット74とを、主に有し構成されている。
放熱フィン72は、銅、アルミニウム等の熱伝導性の良好な材料で形成されている。なお、銅がより熱伝導性が高いので好ましい。
熱交換ユニット74は、銅等の熱伝導性の良好な材料で形成されており、熱交換ユニット74には、入口水パイプ75の接続部75aから熱交換ユニット74内を挿通して出口水パイプ76の接続部76aに連続する流路74rが形成されている。
これにより、入口水パイプ75を通して通流される水または温水(熱供給媒体n)が、熱交換ユニット74内の流路74rを通流することで、水または温水(熱供給媒体n)の熱が熱交換ユニット74の吸熱面71aに伝達され、その後、出口水パイプ76を通して排出される。
なお、熱交換ユニット74の入口水パイプ75の接続部75aには、熱供給媒体nの温度を測定するためのサーミスタ等の温度センサ(図示せず)が配設されている。
前述のように、乾燥運転の加熱乾燥工程では、温風温度が上昇するに従い放熱面温度が上昇するため、ペルチェ素子71に高い最大成績係数を維持させるためには、吸熱面71aの側に流す熱供給媒体(給水弁78から供給される水または温水(熱供給媒体n))の温度レベルも上げる必要がある。
ここで、洗濯及び脱水時のメインモータであるドラム駆動用モータ36からの排熱は、乾燥時には、筐体1k内空気の自然対流により筐体1k内上部に溜められる。また、送風ファン61内のファンモータ61mは、主に乾燥時に使用されて発熱する。
そのため、図5に示すペルチェユニット70の吸熱面71aに入口水パイプ75を通して流す熱供給媒体nで効率よく排熱回収させるには、図2、図3に示すように、ペルチェユニット70を、メインモータのドラム駆動用モータ36よりも上部で、ファンモータ61mの近傍に設け、筐体1k内の上部に滞留するドラム駆動用モータ36、ファンモータ61m等の排熱を利用するのが好ましい。
そこで、本洗濯乾燥機Sにおいては、ペルチェユニット70を、洗濯乾燥運転時に要素機器からの排熱で温められた空気が滞留する筐体1k内の上部に設けている(図2、図3参照)。
そして、前記した如く、ペルチェユニット70の放熱面71bと放熱面71bに接合される放熱フィン72とが循環ダクト5内に収容されるとともに、ペルチェユニット70の吸熱側のペルチェ素子71の吸熱面71aと吸熱面71aに接合される熱交換ユニット74が循環ダクト5外部の筐体1k内の上部に露出して配置されている。
また、筐体1k内の上部の排熱を効率的に利用するため、図5に示すように、入口水パイプ75を通って吸熱面71aに隣接する熱交換ユニット74に流入する熱供給媒体nを加熱させるために、筐体1k内の上部の排熱を効果的に吸熱する排熱回収フィン73が、熱交換ユニット74に接続される入口水パイプ75の周囲に外方に延びる態様で設けられている。
吸熱されて低温となった熱供給媒体nが流れる出口水パイプ76には、筐体1k内空気の排熱が低温となった熱供給媒体nに吸熱され無駄になることを抑制するため、筐体1k内の空気との熱交換を防ぐことを目的に断熱材79を取り付けている。
また、図2に示す循環ダクト5内の壁面に設けたリブ5r(図13参照)を用いての水冷除湿を併用する場合は当然のことながら、図3に示すヒータ62、ペルチェユニット70を用いる加熱乾燥工程と、筐体内部空気15、機外外部空気16を吸い込んで吸気して排水トラップ10の水封じwを破って排気する送風排気工程とを組み合わせた運転のときも、前記のように、加熱乾燥工程時には循環ダクト5の内壁面での空冷凝縮が伴うため、冷却水や凝縮水による加熱源の不必要な冷却は避けるべきである。
本洗濯乾燥機Sでは、循環空気の加熱部(ヒータ62、ペルチェユニット70)と除湿部(循環ダクト5)の距離関係において、ペルチェユニット70を用いることに伴う制約がないため、ペルチェユニット70の配置は、吸気弁13の有無に関わらず、循環ダクト5よりも筐体1kの上部とするのが最適である。
<洗濯乾燥機Sの洗濯・乾燥工程>
次に、洗濯乾燥機Sの洗濯・乾燥工程の概略について、説明する。
上述の構成の洗濯乾燥機Sは、洗濯工程においては、ユーザが、図1に示すドア開放ボタン22dを押下することでドア3を開き回転ドラム29内に洗濯物30を投入し、ドア3を前面カバー22に押し付けることでドア3を閉じる。
そして、操作パネル106の電源スイッチ139を押下して電源を入れ、洗濯・乾燥モードの操作スイッチ113、スタート/一時停止の操作スイッチ112を押下することにより、排水弁8を閉じた状態で給水して外槽20に洗濯水を溜め、回転ドラム29を回転させて洗濯物30を洗濯する。また、脱水工程においては、排水弁8を開いて外槽20内の洗濯水を排水し、回転ドラム29を高速回転させて遠心脱水する。
そして、加熱乾燥工程では、排水弁8を開いた状態で回転ドラム29を回転させるとともに、ファン61を運転して外槽20内の空気を外槽20の奥下方の通風口32から吸出して循環ダクト5内を通過させた後にペルチェユニット70及びヒータ62の少なくとも一つで加熱して吹出しノズル11から回転ドラム29内の洗濯物30に向けて吹込む循環空気12を生成する。そして、回転ドラム29内で洗濯物30から水分を奪って湿潤した循環空気12の除湿は、外槽20や循環ダクト5を通過する際に、これらに熱を与えて温めつつ、外槽20や循環ダクト5の内壁で冷却し凝縮させることにより除湿する。
一方、送風排気工程では、ペルチェユニット70およびヒータ62をOFFにする。そして、図3に示すように、吸気弁13を開くことによりベース1下部の隙間から吸込まれた機外外部空気16が、外槽20の外面を流れながら外槽20、ドラム駆動用モータ36、ファン61の排熱を受けながら温められ、外槽20の上面と外枠2の空間に溜められた高温の筐体内部空気15とともに、ファン61へ吸込まれる。該吸込まれた外部空気14は、洗濯物30に吹付けられ洗濯物30から水分を奪い湿潤して、外槽20の奥下方の排水口37より排水ホース9を通り、排水トラップ10の水封じwを破って排水孔39に排出される。
一般的な排水トラップの場合、水封じwの高さh1は50〜80mm程度あるため、水封じwを破るには排水ホース9側の圧力は約1000Pa以上必要となる。また、排水孔39からの臭気を抑えるため、水封じwを破った後も高い所定圧以上の圧力を確保する必要があり、排水ホース9の排気による送風排気工程中は、高い圧力を保つようにファン61を制御する。
乾燥終了後は、排水孔39側の圧力より排水ホース9側の圧力を高く保ちながら水封じwを破らない圧力レベルまでファン61の回転速度を下げて、ペルチェユニット70の吸熱で用いた熱供給媒体nを貯留した貯水槽90の貯水弁91を開いて流し、排水トラップ10の水封じwを回復させて乾燥工程終了となる。
このように、乾燥終了後に、排水ホース9側の圧力を所定圧以上に保ちながら排水ホース9を経由して排水孔39に水を供給することにより、排水孔39からの臭気を抑えながら排水トラップ10の水封じwを回復させることができる。
なお、この排水トラップ10の回復は、排水ホース9側の圧力を高く保っていれば、排水ホース9排気の乾燥運転の最後または乾燥運転の終了後の何れでもよい。
図6は、第1実施形態における乾燥工程の運転パターン1における各機器の運転状態((b)図)と該運転パターン1の回転ドラム29に送り込む温風温度の時間経過の変化((a)図)とを模式的に示した図である。図6(a)に示す温風温度の時間経過の変化のグラフは、横軸に乾燥時間をとり、縦軸に温風温度をとっている。
本実施形態における乾燥工程は、前記のように、乾燥工程初期に温風を循環ダクト5を用いて循環させる加熱乾燥運転(図2参照)を行い(加熱乾燥工程)、その後に、図3に示すように、吸気弁13を開放して循環ダクト5内に外部空気14を吸い込んで排水トラップ10の水封じwを破って排気する送風排気運転(送風排気工程)を行うものである。
図2に示す加熱乾燥工程においては、循環空気12をペルチェユニット70およびヒータ62により加熱し、その温風を内槽の回転ドラム29に送る。温風は衣類等の洗濯物30を温め、衣類等の洗濯物30から温風の一部の熱を費やして水分が蒸発する。
このため、内槽の回転ドラム29出口の循環空気12の湿度はほぼ飽和湿度に近くなる。さらに、循環空気12は、外槽20、循環ダクト5を通って、外槽20、循環ダクト5に一部熱を与えつつ、循環ダクト5から送風ファン61の吸込口に還流する。
循環空気12は、前記のように、内槽の回転ドラム29出口でほぼ飽和湿度に達しているため、外槽20、循環ダクト5の内壁面で冷却された際に、温度低下に伴い循環ダクト5の内壁面等で水分を凝縮させる。
しかしながら、第1実施形態では、循環ダクト5の内壁面上に冷却水を流さないので、循環ダクト5の内壁面上に冷却水を流す水冷除湿のように循環空気12を強制的に冷却して除湿するのとは異なり、外槽20、循環ダクト5を温めつつ凝縮できる。
このため、加熱乾燥工程時では温風温度および衣類等の洗濯物30の温度は一定とはならず、温度は上がり続け、これに伴い、内外槽の回転ドラム29、外槽20および循環ダクト5に熱を与え続けるため、これらの温度も上がり続ける。すなわち、衣類等の洗濯物30および内外槽の回転ドラム29、外槽20に熱を蓄えながら、凝縮除湿を行える。
このように、循環空気12の温度は上がり続けるため、ペルチェユニット70の放熱面71b(図2、図5参照)が比較的熱くならない初期においては、放熱面71bの温度と入口水パイプ75を通流する流体の温度の吸熱面71aの温度との差が小さいので、ペルチェユニット70による循環空気12の加熱を行う。
そして、循環空気12が時間経過で加熱されペルチェユニット70の放熱面71bが熱くなり放熱面71bと吸熱面71aとの温度差が大きくなった場合、図4に示すように、ペルチェユニット70の最大成績係数が低下してくるので、エネルギ効率を良くするため、ヒータ62(図2参照)による循環空気12の加熱に切り替える。
前記したように、図5、図2に示すペルチェユニット70の吸熱部の熱供給媒体nを流す入口水パイプ75に排熱回収フィン73(参照)を設けている。乾燥工程の加熱が進むに従い、筐体1k内上部(図2参照)に、メインモータのドラム駆動用モータ36の放熱やファンモータ61mの放熱により温められた空気が滞留しているため、入口水パイプ75の廻りの排熱回収フィン73(図3、図5参照)により温められた空気から効率よく、入口水パイプ75を通流する冷却水に吸熱することができる。
入口水パイプ75内の冷却水に吸熱することで、ペルチェユニット70の循環ダクト5内の放熱面71bと冷却水側の吸熱面71aとの温度差が大きくなるのを遅延でき、長時間においてペルチェユニット70の最大成績係数の高い条件で運転できる。
送風排気工程では、図3に示すように、外槽20の上面から筐体1k間の空間から外部空気14を吸気弁13を通して吸気させ、それと同量の回転ドラム29、外槽20を循環した空気を排水ホース9を経由して排気させるため、内槽の回転ドラム29に入ってくる空気の湿度が急激に低くなる。このため、外部空気14の送風から伝熱される熱と、加熱乾燥工程時に衣類等の洗濯物30および内槽の回転ドラム29に蓄えた熱を用いて、洗濯物30からの蒸発が起こる。洗濯物30および内槽の回転ドラム29の温度が平衡に近づいた後は、主に外部空気14の送風から伝熱される熱により洗濯物30からの蒸発が継続される。
吸気弁13からの外部空気14の吸気は、送風排気工程初期では、筐体1k内上部に滞留しているメインモータのドラム駆動用モータ36の放熱やファンモータ61mの放熱により温められた外部空気14を吸気弁13から吸気できるが、送風排気工程後半は筐体1k下部から筐体1k内に導いた室内空気に近い温度状態の空気を吸気することになる。
<制御装置138>
図7は、洗濯乾燥機Sの制御装置138のブロック図である。
制御装置138は、洗濯乾燥機Sを統括的に制御するマイクロコンピュータ150が搭載されている。
マイクロコンピュータ150には、CPU(Central Processing Unit)、メモリとしてROM(Read Only Memory)、一時記憶のRAM(Random Access Memory)が備わっており、ROMには、洗濯乾燥機Sを制御するための制御処理プログラムがC言語等で記述され、格納されている。
マイクロコンピュータ150は、図1に示す各操作スイッチ112、113、113aに接続される操作ボタン入力回路151や水位センサ134、温度センサ152、振動センサ153と、インターフェース(図示せず)を介して、接続され、ユーザによる操作スイッチ112、113、113a等の押下操作のボタン操作の操作信号や洗濯工程、乾燥工程でのセンサ信号等の各種情報信号を受信する。
マイクロコンピュータ150からの出力は、インターフェース(図示せず)を介して、各駆動回路154に接続され、給水電磁弁116、排水弁8、ドラム駆動用モータ36、ファン61、ヒータ62、ペルチェユニット70、吸気弁13、給水弁78、貯水弁91などに接続され、これら給水電磁弁116、排水弁8、吸気弁13、給水弁78、貯水弁91の開閉や、ドラム駆動用モータ36、ファン61の回転、ヒータ62、およびペルチェユニット70のペルチェ素子71への通電を制御する。
また、マイクロコンピュータ150は、ユーザに洗濯乾燥機Sの動作状態を知らせるための7セグメント発光ダイオード表示器114や、発光ダイオード156、ブザー157に接続される。
マイクロコンピュータ150は、電源スイッチ139が押下されて電源が投入されると起動し、ユーザに押下された操作スイッチ113、113a等に対応して、CPUがROMに記憶される制御処理プログラムをRAMにロードし実行し、洗濯乾燥機Sの各動作モードが遂行される。
<洗濯および乾燥の処理>
次に、洗濯乾燥機Sの制御処理プログラムによる洗濯および乾燥の処理について、図8に従って説明する。なお、図8は、洗濯乾燥機Sの洗濯および乾燥の処理のフローチャートである。
ユーザが電源スイッチ139を押下して電源が投入されると、マイクロコンピュータ150が起動する。そして、ユーザが洗濯乾燥コースの操作スイッチ113およびスタート/一時停止の操作スイッチ112を押下することで、マイクロコンピュータ150のCPUが、ROMに記憶される洗濯乾燥の基本的な制御処理プログラムをRAMにロードし実行し、以下の洗濯および乾燥の処理が行われる。
まず、図8のS101において、洗濯乾燥機Sの状態確認および初期設定を行う。
続いて、図8のS102において、図1に示す操作パネル106の表示器114を点灯し、洗濯・乾燥コースの操作ボタンスイッチ113からの指示入力に従って洗濯・乾燥コースを設定する。
洗濯・乾燥コースの指示入力がない状態では、標準の洗濯乾燥コースまたは前回実施の洗濯乾燥コースを自動的に設定する。例えば、操作ボタンスイッチ113aを指示入力された場合は、乾燥の高仕上げコースを設定する。
続いて、図8のS103において、操作パネル106のスタート/一時停止の操作スイッチ112からのスタートの指示入力の有無を監視して処理を分岐する。
スタート/一時停止の操作スイッチ112からのスタートの指示入力が無い場合(図8のS103でNo)、図8のS103において、スタートの指示入力の有無の監視を継続する。
一方、スタート/一時停止の操作スイッチ112からのスタートの指示入力が有る場合(図8のS103でYes)、図8のS104に移行し、洗濯を実行する。洗濯は、洗い、中間脱水、すすぎ、最終脱水を順次実行するが、通常のドラム式洗濯乾燥機と同様であるので、詳細な説明は省略する。
続いて、図8のS105において、洗濯乾燥コースが設定されているかどうかを確認して処理を分岐する。例えば、洗濯コースのみが設定されている場合は、運転を終了する。
続いて、図8のS106において、外槽20の下部にある排水口37(図2参照)の初期温度とファン61吸気口の初期温度を測定する。
続いて、図8のS107において、洗濯乾燥コースが設定されている場合は、高速脱水を実行する。高速脱水は、回転ドラム29を高速で回転させ衣類等の洗濯物30から効果的に水分を脱水(高速で遠心脱水)する。本第1実施形態の洗濯乾燥機Sでは、回転ドラム29の回転数を毎分1700回転程度に設定している。
続いて、図8のS108において、高速脱水を開始してから、規定の時間になったか否かを確認して処理を分岐する。
高速脱水を開始してから、規定の時間になっていない場合(図8のS108でNo)、S108において、高速脱水を開始してから、規定の時間になったか否かの監視を継続する。
高速脱水を開始してから、規定の時間になった場合(図8のS108でYes)、図8のS109に移行し、ファン61の出口の温風温度を温度センサ152で測定し、ペルチェユニット70の熱供給媒体の初期温度を熱交換ユニット74内の流路74rの温度センサ152で測定する。
続いて、図8のS110において、加熱乾燥工程を実行する。ファン61は高速回転し、また、乾燥装置6の後記の選定された熱源に通電し、また、回転ドラム29の正逆回転を繰り返し、また、回転ドラム29内の衣類等の洗濯物30の位置を入れ替えながら、高温の温風を洗濯物30に吹き付ける。衣類等の洗濯物30全体の温度が上昇し洗濯物30から水分が蒸発する。
図9は、図8のS110における熱源の選定の処理を示すフローチャートである。
熱源の選定(図8のS110)は、ファン61吸気温度とペルチェユニット70の熱供給媒体nの温度差が規定温度以下の場合(図9のS110aでYes)にはペルチェユニット70に通電し(図9のS110b)ペルチェユニット70による加熱とし、それ以外では(図9のS110aでNo)、ヒータ62に通電しヒータ62による加熱とする(図9のS110c)。
また、図9のS110bのペルチェユニット70による加熱時、熱供給媒体nの吸熱部出入口温度差をモニタし(図9のS110d)、規定温度以下になった場合(図9のS110dでNo)、ペルチェユニット70の熱交換ユニット74で熱交換が低下し熱効率が悪くなっているため、ヒータ62の加熱に切り替え、ペルチェユニット70への通電は停止する(図9のS110c)。一方、規定温度よりも大きい場合(図9のS110dでYes)、ペルチェユニット70の熱交換ユニット74で熱交換が良好に行われているため、ペルチェユニット70による加熱を継続する(図9のS110b)。
再び、図8のフローチャートに戻り、
続いて、図8のS111において、外槽20の下部にある排水口37(図2参照)とファン61の吸気口の乾燥工程中盤の温度である中間温度を測定する。
続いて、図8のS112において、乾燥開始からの経過時間が規定の時間になったか否かを確認して処理を分岐する。
乾燥開始からの経過時間が規定の時間になった場合(図8のS112でYes)、図8のS114に移行する。
一方、乾燥開始からの経過時間が規定の時間になっていない場合(図8のS112でNo)、S113において、図8のS111で測定した乾燥工程中盤の中間温度と図8のS106で測定した乾燥工程の初期温度の差が規定温度1になったか否かを確認して処理を分岐する。
乾燥中盤の中間温度と乾燥工程の初期温度の差が規定温度1になっていない場合(図8のS113でNo)、図8のS111に移行する。
乾燥中盤の中間温度と乾燥工程の初期温度の差が規定温度1になっている場合(図8のS113でYes)、図8のS114において、乾燥開始から規定の時間が経過した場合、若しくは、乾燥中盤の中間温度と乾燥工程の初期温度の差が規定の温度より大きくなった場合、洗濯物30の乾燥度が(=乾布の質量/湿布の質量)が0.90〜0.95と判断し、送風排気工程を実行する。図3に示すように、ヒータ62の通電をOFF、吸気弁13を開き、ファン61を高速回転して洗濯物30の水分を排水ホース9から排水孔39に排出する。
続いて、図8のS115において、外槽20の下部の排水口37での温度が規定温度になり、かつ、外気が規定温度よりも低いか否か確認して処理を分岐する。
図8のS115において、「No」と判断された場合、図8のS118に移行する。
図8のS115において、「Yes」と判断された場合、図8のS116において、ペルチェユニット70に通電を行い、ONにする。
続いて、図8のS117において、ペルチェユニット70のON時間が規定時間に達したか否か確認し、規定時間に達した場合には図8のS118に移行し、規定時間に達しない場合には図8のS116に移行する。
続いて、図8のS118において、外槽20の下部にある排水口37の乾燥工程の終了温度とファン61の吸気口の乾燥工程の終了温度を測定する。
続いて、図8のS119において、排気開始からの経過時間が規定の時間になったか否かを確認して処理を分岐する。
排気開始からの経過時間が規定の時間になった場合(図8のS119でYes)、図8のS121に移行する。
一方、排気開始からの経過時間が規定の時間になっていない場合(図8のS119でNo)、S120において、乾燥工程の中間温度と乾燥工程の終了温度の差が規定温度2になったか否かを確認して処理を分岐する。
乾燥工程の中間温度と乾燥工程の終了温度の差が規定温度2になっていない場合(図8のS120でNo)、図8のS118に移行する。
一方、乾燥工程の中間温度と乾燥工程の終了温度の差が規定温度2になっている場合((図8のS120でYes)、図8のS121において、排気開始から規定の時間が経過した場合、若しくは、乾燥工程の中間温度と乾燥工程の終了温度の差が規定の温度になった場合、洗濯物30の乾燥度が(=乾布の質量/湿布の質量)が1.0以上となり乾燥が終了したと判断し、排水孔39(図3参照)側の圧力より排水ホース9側の圧力を高く保ちながら水封じwを破らない圧力レベルまでファン61の回転数を下げて貯水弁91を開いて水を流し、排水トラップ10の水封じwを回復させる。
続いて、図8のS122において、貯水弁91を開いてからの経過時間が規定の時間になったか否かを確認して処理を分岐する。
貯水弁91を開いてからの経過時間が規定の時間になっていない場合(図8のS122でNo)、図8のS122において、貯水弁91を開いてからの経過時間が規定の時間になっているかの監視を継続する。
一方、貯水弁91を開いてからの経過時間が規定の時間になっている場合(図8のS122でYes)、図8のS123において、貯水弁91を開いてから規定の時間が経過した場合に排水トラップ10の水封じw(図3参照)が回復したと判断し、ファン61を停止、ドラム駆動用モータ36を停止、吸気弁13を閉じ、貯水弁91を閉じて乾燥工程を終了する。
このように構成した洗濯乾燥機Sは、加熱乾燥工程におけるペルチェユニット70の最大成績係数の高い条件での運転と、図3に示すように、加熱乾燥工程で洗濯物30、回転ドラム29、外槽20や外槽20の上面と外枠2の空間に溜められた筐体内部空気15などが蓄えた熱と乾いた機外外部空気16と混合して回転ドラムに取り込む送風排気工程により、乾燥工程の後半のヒータ62の消費電力量を削減できる。
ここで、衣類6kg、ヒータ62入力約1200W、風量約1.6m3/minの条件において、ヒータ加熱乾燥工程約20分、送風排気工程約80分の運転パターンは、通常の水冷除湿乾燥と比較して消費電力量をおおよそ半減できる。
さらに、ファン61へ吸込まれる筐体内部空気15が外槽20、ドラム駆動用モータ36、ファン61などの排熱により温められた場合、直接、機外外部空気16を吸込んだ場合と比較して乾燥工程の消費電力量全体の約5%を削減できる。
また、機外外部空気16を吸込んでも排水ホース9より洗濯物30の水分を排水孔39に排出するため、洗濯乾燥機Sを設置した室内の環境を悪化させずに消費電力を削減することができる。
さらに、乾燥終了時に、排水ホース9側の内圧を保ちながら排水トラップ10の水封じwを回復させるため排水孔39からの臭気が、洗濯乾燥機Sを設置した室内に漏れて環境を悪化させることがない。
<<第2実施形態>>
次に、第2実施形態の洗濯乾燥機2Sについて、図10を用いて説明する。
なお、図10は、第2実施形態のペルチェユニット70の吸熱側の熱供給媒体n2に、筐体1k内の排熱を与える洗濯乾燥機2Sを示す要部切り欠き斜視図である。
第2実施形態の洗濯乾燥機2Sは、ペルチェユニット70に用いるペルチェ素子71の効率が、図4に示すように、吸熱面71aと放熱面71bとの温度差が小さい方が、効率が高いことから、筐体1k内の排熱を用いてペルチェユニット70の吸熱部の熱交換ユニット74の温度が高くなるように構成したものである。
これ以外の構成は、第1実施形態と同様であるから、同様な構成要素には、同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
第2実施形態の洗濯乾燥機2Sは、送風ファン61のファンモータ61m周辺に、ペルチェユニット70の吸熱部(熱交換ユニット74)に入る前の熱供給媒体n2を流す排熱回収パイプ80を設けたものである。
乾燥工程において、送風ファン61は回り出し運転を継続するので、それ以降の乾燥工程では常にファンモータ61mからの排熱が発生する。この排熱をペルチェユニット70の吸熱部の熱交換ユニット74に入る前の熱供給媒体n2に付与し、吸熱側の熱交換ユニット74の温度を上げている。
これにより、循環ダクト5を流れる温風の温度が上がり出しても、ペルチェユニット70の吸熱部の熱交換ユニット74に入る熱供給媒体n2の温度が高くし吸熱面71aの温度を高くできるので、ペルチェユニット70の最大成績係数は高い条件にすることが可能である。
そのため、洗濯乾燥機2Sにおける加熱乾燥工程の消費電力を低減できる。
<<第3実施形態>>
次に、第3実施形態の洗濯乾燥機3Sについて、図11を用いて説明する。
図11は、第3実施形態のペルチェユニット70の吸熱側の熱供給媒体に、筐体1k内の排熱を与える洗濯乾燥機3Sを示す要部切欠き斜視図である。図11では、ドア3、前面カバー22を省略した洗濯乾燥機3Sの内部構造を示している。
第3実施形態の洗濯乾燥機3Sは、ペルチェユニット70の吸熱側(熱交換ユニット74)の熱供給媒体に、筐体1k内の排熱を与える他の例を示したものである。
第3実施形態の洗濯乾燥機3Sは、外槽20にベローズ38を介して配置され前面カバー22等を支持する前面支持パネル77に近接して、ペルチェユニット70の吸熱部(熱交換ユニット74)に入る前の熱供給媒体n3を流す排熱回収パイプ80aを設けた構成としている。
前面支持パネル77は、板厚の薄い鋼板を用いて、中央に大きな円形の開口77aをもつ略矩形状の形状にプレス加工等により形成されている。
加熱乾燥工程とともに熱伝導性の良好な前面支持パネル77は、外槽20、回転ドラム29からの輻射熱伝達、循環空気12の熱の対流により、温度が上昇してくる。
この熱は、加熱乾燥工程後の送風排気工程では、筐体1kの下部から流入する外気が、前面支持パネル77の周辺に流れないために、殆ど回収できない。このため、加熱乾燥工程において、熱供給媒体n3に回収させて、加熱効率を上げることとしている。
ここで、前面支持パネル77の温度が上がらないうちは、バイパスパイプ93の上流に設けた三方弁83aにより、排熱回収パイプ80aを通さずバイパスパイプ93側に、給水弁78から熱供給媒体n3をペルチェユニット70の吸熱部の熱交換ユニット74に供給する。
そして、外槽20内の温風温度の上昇とともに前面支持パネル77の温度が上昇してから、三方弁83aにより、排熱回収パイプ80aを通して熱供給熱媒体n3に前面支持パネル77の熱を回収させ、前面支持パネル77の熱を回収した熱供給熱媒体n3を、ペルチェユニット70の吸熱部の熱交換ユニット74に導く。
これにより、循環ダクト5内の温風温度が上がり出しても、ペルチェユニット70の吸熱面71aの温度を高くできるため、ペルチェユニット70の最大成績係数は高い条件にでき(図4参照)、加熱乾燥工程の消費電力を低減できる。
なお、第3実施形態では、排熱回収パイプ80aを前面支持パネル77の前に配置した場合を説明したが(図11参照)、排熱回収パイプ80aを前面支持パネル77の後に配置してもよく、排熱回収パイプ80aを前面支持パネル77に近接して配置すれば、排熱回収パイプ80aと前面支持パネル77との位置関係は限定されないのは勿論である。
なお、図10の第2実施形態および図11の第3実施形態において、それぞれファンモータ61m、前面支持パネル77からの排熱回収例を説明したが、その他の箇所からの排熱回収の基本構造も、大きな違いがないので説明は省略する。
<<第4実施形態>>
次に、第4実施形態の洗濯乾燥機4Sについて、図12を用いて説明する。
図12は、第4実施形態のペルチェユニット70の吸熱側(熱交換ユニット74)(図5参照)の熱供給媒体に、筐体1k内の排熱を与える洗濯乾燥機4Sを示す要部切り欠き斜視図である。
第4実施形態の洗濯乾燥機4Sは、ペルチェユニット70の吸熱側(熱交換ユニット74)の熱供給媒体に、筐体1k内の排熱を与える別の実施形態を示したものである。
第4実施形態の洗濯乾燥機4Sは、ペルチェユニット70の吸熱側の吸熱面71aに、直接、熱伝導性の良好な吸熱フィン94を設け、吸熱フィン94に筐体1k内の上部空気を循環させつつ通風させる循環ファン81を設けた構成としている。
このような構成とすることにより、筐体1k内の上部空気の温度上昇の変化に応じて循環ファン81の通風量を調節することにより、ペルチェユニット70吸熱面71aの温度をより細かく調節できる。このため、運転条件、負荷条件に応じた最適なペルチェユニット70による加熱が可能であり、安定して消費電力を削減できる。
なお、第4実施形態では、吸熱フィン94と吸熱フィン94に通風させる循環ファン81を設けた構成を説明したが、吸熱フィン94を設け、循環ファン81を設けない構成とすることも可能である。
<<第5実施形態>>
次に、第5実施形態の洗濯乾燥機5Sについて、図13を用いて説明する。
図13は、第5実施形態のペルチェユニット70の吸熱側(熱交換ユニット74)の熱供給媒体に、筐体1k内の排熱を与える洗濯乾燥機5Sを示す要部切り欠き斜視図であり、循環ダクト5の内部を示している。
第5実施形態の洗濯乾燥機5Sは、ペルチェユニット70の吸熱側(熱交換ユニット74)(図5参照)の熱供給媒体に、筐体1k内の排熱を与えるさらに別の実施形態に示したものである。
第5実施形態の洗濯乾燥機5Sは、循環ダクト5の下部に加熱工程時に凝縮した水分をためる凝縮水トラップ85を設け、この凝縮水を循環ポンプ86により、ペルチェユニット70の吸熱側の熱交換ユニット74に通水させる構成としている。
これ以外の構成は、前記実施形態と同様であるから、同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
洗濯乾燥機5Sでは、加熱乾燥工程において循環風路のなかで筐体k内の比較的冷たい空気と接しているところが、主に外槽20の下部と循環ダクト5である。
さらに、循環ダクト5内には、低負荷時の乾燥に用いる水冷除湿用のリブ5rが設けられており、このリブ5rも加熱乾燥工程での洗濯物30から水分を吸湿した温風の凝縮に際して、伝熱面積として作用する。
そこで、第5実施形態の洗濯乾燥機5Sでは、循環ダクト5の下端に凝縮水トラップ85を設けている。洗濯物30から水分を吸湿した温風の凝縮水が凝縮水トラップ85に貯めるまでは、給水弁78から冷却水をペルチェユニット70の吸熱側の熱交換ユニット74に流す。
乾燥工程の始めは、ペルチェユニット70通過後の冷却水は三方弁83を排水パイプ88側にして、排水ホース9を通して排水させる。そして、水位センサ84で、凝縮水トラップ85に凝縮水が溜まったことを確認できたら、循環ポンプ86を駆動させて給水弁78を閉じ、ペルチェユニット70の吸熱側の熱交換ユニット74に、循環ポンプ86から送りパイプ97を通して凝縮水を送り込む。出口水パイプ76の出口水温度に応じて、凝縮水の水温が低ければ三方弁83はそのままとして、ペルチェユニット70の吸熱側の熱交換ユニット74を流れた水は、機外へ排水させる。凝縮水の水温が比較的高ければ、三方弁83をダクト戻りパイプ89側に切り替えて循環させる。
このとき、凝縮水は徐々に増え続けるが、外槽20の通風口32とのつなぎの蛇腹4を介してオーバーフロー分は、外槽20の排水口37から自動的に排水できる。
このような構成とすることにより、水分蒸発熱の一部を加熱に再利用できるため、加熱のための消費電力を削減できる。また、出口水パイプ76からの冷却水の温度が高い条件では、三方弁83を水冷除湿用のリブ5r側にし、強制的に温度の高い冷却水で水冷除湿させて、その熱をペルチェユニット70に戻して再利用しても、本第5実施形態の趣旨を逸脱しない。
<<第6実施形態>>
次に、第6実施形態の洗濯乾燥機について、図14を用いて説明する。
なお、図14は、第6実施形態の洗濯乾燥機における乾燥工程の運転パターン2における各機器の運転状態((b)図)と該運転パターン2の回転ドラム29に送り込む温風温度の時間経過の変化((a)図)を模式的に示した図である。
第6実施形態の洗濯乾燥機における乾燥工程は、加熱乾燥工程と送風排気工程の組み合わせを2回繰り返す運転としたものである。
図14に示すように、最初の加熱乾燥工程では、ペルチェユニット70のみで循環ダクト5内の温風を加熱する(図2参照)。循環ダクト5内の温風温度が目標温度に達したら(図14の時刻t1)、ペルチェユニット70への通電をOFFにし、吸気弁13を開いて送風排気工程に入る(図3参照)。送風温度が規定温度より下がり、筐体1k内に導入する外気の温度が低い場合には、必要に応じて再度、ペルチェユニット70に通電し、筐体1k内の上部空気に溜められた排熱をペルチェユニット70吸熱部(熱交換ユニット74)に効率よく回収して、送風を加熱する。
回転ドラム29内の高湿な空気を回転ドラム29外に送出した後は、再度、吸気弁を閉じて加熱乾燥工程に移る(図14の時刻t2)。本加熱乾燥工程初期は、ペルチェユニット70のみで加熱し、ペルチェユニット70の吸熱側の熱供給媒体の出入口温度差が規定温度以下になったらペルチェユニット70をOFFにし(図14の時刻t3)、ヒータ61による加熱に切り替える。衣類等の洗濯物30の乾燥が1回目の加熱乾燥工程時よりも進んでいるため、温風温度をより高くして乾燥させる必要がある。温風温度が目標温度に達したら、2回目の送風排気工程に入る(図14の時刻t4)。送風排気時のペルチェユニット70を用いた送風加熱要領は、1回目の送風排気と同様であるので説明は省略する。
以上のような乾燥工程とすることにより、1回目の送風排気工程を行うことで循環ダクト5内の温風温度を下げ、低消費電力のペルチェユニット70を使用する時間を長くし最大成績係数の高い条件でのペルチェユニット70による加熱乾燥工程を長くできる。
これにより、乾燥工程における低消費電力のペルチェユニット70を使用する時間を長くでき、消費電力をより削減できる。
なお、第6実施形態では、加熱乾燥工程と送風排気工程とを2回繰り返す場合を例示したが、加熱乾燥工程と送風排気工程とを任意の複数回繰り返してもよい。
<<まとめ>>
洗濯乾燥機は、乾燥時に内部が乾燥室となる外槽20と、外槽20内に回転自在に配置され、洗濯物30を収容する内槽の回転ドラム29と、回転ドラム29を駆動するドラム駆動用モータ36と、外槽20を支持する筐体1kと、回転ドラム29に温風を送風するための送風路の循環ダクト5、加熱手段のヒータ62、および送風手段のファン61を有する乾燥装置と、送風手段のファン61の上流側の送風路の循環ダクト5に吸気手段(循環ダクト5上部の開口5aおよび吸気弁13)と、外槽20から排出される水を排出する排水ホース9と、排水ホース9を経由して回転ドラム29から排出される空気の全部または一部を排気する手段とを備えている。
洗濯乾燥機は、さらに、加熱手段の一つとして、送風手段と吸気手段の間の送風路(循環ダクト5)内に放熱部のみを収めるとともに吸熱部を風路外の筐体1k内の上部に配置させたペルチェユニット70、および、ペルチェユニット70の吸熱部には筐体1k内の上部に溜まる排熱を回収する手段(図5、図10、図11、図12参照)を備えた構成としている。
この洗濯乾燥機の乾燥工程は、図2に示す回転ドラム29に温風を送風して乾燥対象物である洗濯物30から水分を蒸発させ、さらに回転ドラム29を出てファン61の吸込に戻る高温多湿空気(循環空気12)により、外槽20や循環ダクト5を温めつつ、その内壁において空冷凝縮させて循環空気から除湿させる加熱乾燥工程と、図3に示す吸気手段(循環ダクト5上部の開口5aおよび吸気弁13)から送風路(循環ダクト5)外の外槽20上面から筐体1kとの空間の筐体内空気15を送風路(循環ダクト5)内に吸気させ、それと同量の空気を排水ホース9を経由して排気させる送風排気工程で形成させる送風排気工程とを組み合わせた運転とする。
各工程において、ペルチェユニット70による加熱時に、ペルチェユニット70の吸熱側の熱交換ユニット74に流入する熱供給媒体に洗濯乾燥時の排熱を効率よく回収させて、それぞれの工程に対して長時間、ペルチェユニット70の最大成績係数を高くした条件での運転としている。
<作用効果>
本構成によれば、乾燥工程を加熱効率の良い加熱乾燥工程と送風排気工程の組み合わせとし、加熱乾燥工程ではファンモータ61mやメインモータのドラム駆動用モータ36などの要素機器からの放熱損失熱や衣類等の洗濯物30から蒸発させた水分の凝縮熱をペルチェユニット70の吸熱部から効率よく回収できるため、加熱のための入力を低減できる。
送風排気工程では、加熱乾燥工程で衣類等の洗濯物30や内槽の回転ドラム29に蓄えた熱を蒸発に用い、回転ドラム29から出た空気を排水ホース9を通して機外に捨てるため、多湿空気を室内に排気することなく洗濯物30から蒸発した水分を除去できる。
また必要に応じて、内槽の回転ドラム29に送り込む空気をペルチェユニット70の最大成績係数を高くできる条件で送風の加熱に用いれば、さらに少ない消費電力で洗濯物30からの蒸発を促進でき、消費電力を低減できる。
従って、加熱時の加熱源の効率を高くできるため乾燥時間を短縮できる。
なお、前記第1〜第5実施形態においては、各構成をそれぞれ個別に説明したが、第1〜第5実施形態で説明した構成を適宜組み合わせて構成することも可能である。このように組み合わせた場合、組み合わせの効果が得られる。
なお、前記実施形態の洗濯乾燥機Sにおいては、循環ダクト5に開口5aを形成し、該開口5aを開閉する吸気弁13を有する場合を例示して説明したが、循環ダクト5に開口5aが形成されず吸気弁13を有しない洗濯乾燥機にも、本発明は有効に適用可能である。
この場合、乾燥時の送風排気工程は行われないことになる。
なお、前記第1〜第5実施形態においては、内槽の回転ドラム29の中心軸が水平に対して前方がやや上向きの洗濯乾燥機を説明したが、特許請求範囲に記載した構成を適用して本発明の作用効果を奏すれば、内槽の中心軸の角度は限定されない。例えば、縦型のパルセータ方式の洗濯乾燥機にも適用可能である。
また、本発明は、循環ダクト5の開口5aおよび吸気弁13の有無に拘らず実施形態で説明した乾燥機能のみを有する乾燥機にも有効に適用可能である。
1 ベース(筐体)
1k 筐体
2 外枠(筐体)
5 循環ダクト(送風路)
5a 循環ダクト上部の開口(吸気手段)
6 乾燥装置
8 排水弁(排気手段)
9 排水ホース
13 吸気弁(吸気手段)
20 外槽(チャンバ)
22 前面カバー(筐体)
23 背面カバー(筐体)
29 回転ドラム(内槽、回転手段)
30 洗濯物(被乾燥物)
36 ドラム駆動用モータ(モータ、回転手段)
37 排水口(排気手段)
61 ファン(送風手段)
61m ファンモータ(送風手段)
62 ヒータ(加熱手段)
70 ペルチェユニット(加熱手段)
71 ペルチェ素子(加熱手段)
71a ペルチェ素子の吸熱面
71b ペルチェ素子の放熱面
73 排熱回収フィン(第1導入手段、吸熱フィン)
74 熱交換ユニット(加熱手段、ペルチェ素子の吸熱側の熱交換部材)
75 入口水パイプ(加熱手段)
76 出口水パイプ(加熱手段)
77 前面支持パネル(構造体の一部)
80 排熱回収パイプ(第2導入手段)
80a 排熱回収パイプ(第3導入手段)
81 循環ファン(第1導入手段、ファン)
82 吸気ダクト(送風路)
83 三方弁(循環手段)
83a 三方弁(第3導入手段)
84 水位センサ(凝縮水送り手段)
85 凝縮水トラップ(凝縮水貯留手段)
86 循環水ポンプ(凝縮水送り手段)
89 ダクト戻りパイプ(循環手段)
94 吸熱フィン(第1導入手段)
97 送りパイプ(凝縮水送り手段)
138 制御装置(乾燥制御手段、制御手段)
n 熱供給媒体(第1導入手段)
n2 熱供給媒体(熱媒体、第2導入手段)
n3 熱供給媒体(熱媒体、第3導入手段)
S、2S、3S、4S、5S 洗濯乾燥機(乾燥機)

Claims (13)

  1. 乾燥時に内部が乾燥室となる外槽と、前記外槽内に回転自在に配置され洗濯物を収容する内槽と、該内槽を駆動するモータと、前記外槽を支持し外装を成す筐体と、前記内槽に温風を送風するための送風路、加熱手段および送風手段を有する乾燥装置と、前記外槽から排出される水を排出する排水ホースとを備えた洗濯乾燥機であって、
    前記加熱手段の一つは、前記筐体内の上部に配置されたペルチェ素子であり、
    該ペルチェ素子の放熱面を前記筐体内の上部の前記送風路内に収容するとともに、前記ペルチェ素子の吸熱面を前記送風路外に配置した
    ことを特徴とする洗濯乾燥機。
  2. 請求項1記載の洗濯乾燥機において、
    前記送風手段の上流側の前記送風路に、前記筐体内の空気を前記上流側の送風路内に導く吸気手段を備える
    ことを特徴とする洗濯乾燥機。
  3. 請求項2記載の洗濯乾燥機において、
    前記排水ホースを経由して前記内槽から排出される空気の全部または一部を排気する排気手段と、
    乾燥工程を、前記送風手段により発生させ前記加熱手段により加熱した温風を前記送風路を通して前記内槽内の前記洗濯物に送る加熱乾燥工程と、前記吸気手段によって前記送風路外の前記筐体内の空気を前記内槽に導入し、前記排水ホースから排気させる送風排気工程とを組み合わせた運転に制御する制御手段とを
    備えたことを特徴とする洗濯乾燥機。
  4. 請求項1から請求項3のうちの何れか一項記載の洗濯乾燥機において、
    前記筐体内の洗濯乾燥運転中に発生した排熱を強制的に前記ペルチェ素子の吸熱面側に導入する第1導入手段を備えた
    ことを特徴とする洗濯乾燥機。
  5. 請求項1から請求項3のうちの何れか一項記載の洗濯乾燥機において、
    前記送風手段から、熱媒体を介して排熱を回収して、前記ペルチェ素子の吸熱面側に導入させる第2導入手段を備えた
    ことを特徴とする洗濯乾燥機。
  6. 請求項1から請求項3のうちの何れか一項記載の洗濯乾燥機において、
    前記洗濯乾燥機の構造体の一部から熱媒体を介して排熱を回収して、前記ペルチェ素子の吸熱面側に導入させる第3導入手段を備えた
    ことを特徴とする洗濯乾燥機。
  7. 請求項1から請求項3のうちの何れか一項記載の洗濯乾燥機において、
    前記洗濯物から吸湿した水分を含む温風を凝縮させた凝縮水を貯留する凝縮水貯留手段と、
    前記ペルチェ素子の吸熱面側の熱交換部材に前記凝縮水貯留手段内の凝縮水を送り込む凝縮水送り手段とを
    備えたことを特徴とする洗濯乾燥機。
  8. 請求項7記載の洗濯乾燥機において、
    前記凝縮水貯留手段内の凝縮水を前記ペルチェ素子の吸熱面側の熱交換部材に循環させる循環手段を備えた
    ことを特徴とする洗濯乾燥機。
  9. 請求項1から請求項8のうちの何れか一項記載の洗濯乾燥機において、
    前記加熱手段として、ヒータを有し、
    乾燥工程において、所定時間前記ペルチェ素子に通電するとともに前記ヒータに通電せず、前記所定時間経過後に前記ペルチェ素子への通電を停止するとともに前記ヒータに通電する乾燥制御手段を備える
    ことを特徴とする洗濯乾燥機。
  10. 請求項9記載の洗濯乾燥機において、
    前記乾燥制御手段は、乾燥工程において、所定時間前記ペルチェ素子に通電するとともに前記ヒータに通電せず、前記所定時間経過後に前記ペルチェ素子への通電を停止するとともに前記ヒータに通電することを、複数回繰り返す
    ことを特徴とする洗濯乾燥機。
  11. 被乾燥物が収容されるチャンバと、前記被乾燥物を回転させる回転手段と、前記乾燥室に温風を送風するための送風路、加熱手段および送風手段を有する乾燥装置とを筐体の内部に備える乾燥機であって、
    前記加熱手段の一つは、前記筐体内の上部に配置されたペルチェ素子であり、
    該ペルチェ素子の放熱面を前記筐体内の上部の前記送風路内に収容するとともに、前記ペルチェ素子の吸熱面を前記送風路外に配置した
    ことを特徴とする乾燥機。
  12. 請求項11記載の乾燥機において、
    前記送風手段の上流側の前記送風路に、前記筐体内の空気を前記上流側の送風路内に導く吸気手段を備える
    ことを特徴とする乾燥機。
  13. 請求項12記載の乾燥機において、
    前記チャンバから排出される水を排出する排水ホースを経由して前記チャンバから排出される空気の全部または一部を排気する排気手段と、
    乾燥工程を、前記送風手段により発生させ前記加熱手段により加熱した温風を前記送風路を通して前記チャンバ内の前記被乾燥物に送る加熱乾燥工程と、前記吸気手段によって前記送風路外の前記筐体内の空気を前記チャンバに導入し、前記排水ホースから排気させる送風排気工程とを組み合わせた運転に制御する制御手段とを
    備えたことを特徴とする乾燥機。
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