JP2010259287A - モータロータ、その製造方法、及びその製造装置 - Google Patents

モータロータ、その製造方法、及びその製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】部品点数を増やさずに少ない推力でシャフトにロータを保持させることの可能なモータロータ、モータロータの製造方法、及びモータロータの製造装置の提供。
【解決手段】両端のプレートによりシャフト11に保持されるロータ14を備えたモータロータ10において、シャフト11に、溝部11aが周設され、第1プレート12又は第2プレート13に、溝部11aと対向して配置される突起部12a又は突起部13aが備えられ、クランプ20が溝部11aの半分以上を覆う位置に配置されて、突起部12a又は突起部13aに当接し、突起部12a又は突起部13aの一部にカシメパンチ30が作用することで、突起部12a又は突起部13aの一部が塑性流動して溝部11aにかしめられ、凸部Aが形成される。
【選択図】図8

Description

本発明は、シャフトとロータとをカシメにより固定するモータロータ、その製造方法及びその製造装置に関するものである。
モータに用いられるモータロータは、シャフトにロータが固定されて備えられている。モータステータに通電されることで、モータロータは電磁力により回転し、その回転力はシャフトへと伝えられる。したがって、ロータとシャフトは確実に固定されている必要がある。
このロータとシャフトの固定方法については、様々な方法が検討されている。
特許文献1には、2部品の結合方法についての技術が開示されている。
一方の部品であるインナ部品には、その外周面にローレット状の凹凸部が形成されており、他方の部品であるアウタ部品を焼きバメ手法により、インナ部材の外周に締まりバメすると共に、ノックアウト部材と押さえ部材で挟み込み塑性流動させる。
このように締まりバメと塑性流動を用いることで、インナ部品とアウタ部品との接合強度を強めることができる。
特許文献2についても、特許文献1と同様に、インナ部材の外周部にローレット溝を形成し、アウタ部材を塑性結合する方法が開示されている。
特許文献3には、板金部材の結合方法についての技術が開示されている。
結合対象物となるシャフトの周囲にローレット溝を形成し、アウタ部品となるプレートの内周部を折り曲げて板厚方向に突出する余肉部を形成し、この余肉部分を押圧することで塑性結合することが可能である。
特許文献4には、ロータシャフト及びロータシャフトの製造方法についての技術が開示されている。
シャフトの周囲に溝を形成し、フランジを押さえる為のカシメプレートを、パンチを用いることでかしめ、シャフトとロータを固定する。
この際に、かしめに用いるパンチはストローク部と押圧部からなり、4分割された円錐形状に形成された押圧部の外周を、円錐面を内部に持つストローク部が降下することで、押圧部を内側に移動させる力を生じ、この力でかしめプレートをシャフトの周囲に形成された溝に塑性流動させる方法を採っている。
特開平3−106521号公報 特開昭60−124423号公報 特開昭60−124422号公報 特開2007−124752号公報
しかしながら、特許文献1乃至特許文献4には以下に説明する課題があると考えられる。
特許文献1乃至特許文献3の方法は、かしめに用いるパンチでプレート等のかしめ部材を押圧した場合、パンチの力によってシャフトの径方向内側と径方向外側に塑性流動を起こすことになる。
かしめ部材となるプレートは上下で拘束されているものの、塑性流動がシャフトの内周側と外周側に起こることで、シャフト外周に形成されたローレット部に余肉が入る量は少なくなってしまうと考えられる。
このため、余肉が十分にはいるようにパンチに作用させる推力は大きなものが必要となる為、プレス等の推力発生装置は大型化させる必要がある。
特許文献3では、プレートが変形しやすいように板厚方向に突出する余肉部を形成しているものの、塑性流動がシャフトの径方向内側と径方向外側に移動するという問題は解決できていない。この為、ローレット部に余肉が確実に入るようにする為には、やはり大きな推力を必要とするものと考えられる。
このように、プレスのサイズが大きくなると言うことは、装置の大型化と共に設備コストがかさむなどの問題が考えられる。
一方、特許文献4では、かしめプレートを用意して、シャフトの外周側から内周側に向けて押圧部を移動させることでシャフトの溝に塑性流動をさせてかしめている。この方法だと、かしめプレートの肉厚を薄くすることで、少ない推力でもかしめることは可能となるが、部品点数が増えるという問題がある。
モータロータの部品点数が増えてしまうと、部品単体のコストや部品管理コスト等の観点からみてもコストダウンの妨げになる虞がある。
そこで、本発明はこのような課題を解決するために、部品点数を増やさずに少ない推力でシャフトにロータを保持させることの可能なモータロータ、モータロータの製造方法、及びモータロータの製造装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明によるモータロータは以下のような特徴を有する。
(1)動力を外部に伝えるシャフトと、前記シャフトに保持されるロータと、前記ロータの両端に配置されるプレートを備えたモータロータにおいて、
前記シャフトに、溝部が周設され、前記プレートに、前記シャフトの軸方向に対して突出し、前記溝部と対向して配置されるカシメフランジ部が備えられ、クランプが、前記カシメフランジ部の外周部で、かつ前記溝部の半分以上を覆う位置に配置されて、前記カシメフランジ部に当接し、前記カシメフランジ部にカシメパンチが作用することで、前記カシメフランジ部の一部が塑性流動して凸部が形成され、前記溝部にかしめられることを特徴とする。
また、前記目的を達成するために、本発明によるモータロータの製造方法は以下のような特徴を有する。
(2)動力を外部に伝えるシャフトにロータの両端に配置されるプレートをかしめて固定するモータロータの製造方法において、
前記シャフトに周設された溝部に、前記プレートが有する前記シャフトの軸方向に対して突出し前記溝部と対向して配置されるカシメフランジ部が対向して配置され、前記プレートの有する前記カシメフランジ部の外周部で、かつ前記溝部の半分以上を覆位置にクランプを配置して、前記プレートを押圧し、前記カシメフランジ部にカシメパンチが作用させることで、前記カシメフランジ部の一部が塑性流動し、凸部が形成され、前記溝部にかしめられることを特徴とする。
(3)(2)に記載のモータロータの製造方法において、
前記プレートの一方である第1プレートが、前記第1プレートに接して配置される受け治具によって支えられ、前記第1プレートに前記カシメパンチを作用させることで、前記受け治具と前記カシメパンチとで前記第1プレートの有する前記カシメフランジ部が挟まれ、塑性流動を起こして前記凸部が形成され、前記プレートの他方である第2プレートが、前記シャフトに形成される段付き部に当接して支えられ、前記第2プレートに前記カシメパンチを作用させることで、前記段付き部と前記カシメパンチとで前記第2プレートの有する前記カシメフランジ部が挟まれ、塑性流動を起こして前記凸部が形成されることを特徴とする。
また、前記目的を達成するために、本発明によるモータロータの製造装置は以下のような特徴を有する。
(4)動力を外部に伝えるシャフトにロータの両端に配置されるプレートをかしめて固定するモータロータの製造装置において、
溝部が周設された前記シャフトを保持する為のシャフト保持治具と、前記シャフトの軸方向に対して突出し、前記溝部と対向して配置されるカシメフランジ部が備えられた、前記プレートを、前記カシメフランジ部の外周部に当接し、板厚方向に保持するクランプと、前記カシメフランジ部に作用するカシメパンチを備え、前記カシメフランジ部に前記カシメパンチが作用することで、前記カシメフランジ部が塑性流動を起こして、前記溝部内に凸部が形成され、前記プレートが前記シャフトにかしめられることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によるモータロータにより、以下のような作用、効果が得られる。
上記(1)に記載される発明は、動力を外部に伝えるシャフトと、シャフトに保持されるロータと、ロータの両端に配置されるプレートを備えたモータロータにおいて、シャフトに、溝部が周設され、プレートに、シャフトの軸方向に対して突出し、溝部と対向して配置されるカシメフランジ部が備えられ、クランプが、カシメフランジ部の外周部で、かつ溝部の半分以上を覆う位置に配置されて、カシメフランジ部に当接し、カシメフランジ部にカシメパンチが作用することで、カシメフランジ部の一部が塑性流動して凸部が形成され、溝部にかしめられるものである。
モータロータを製作するにあたって、プレートにカシメフランジ部を設けてシャフトにプレートを直接かしめて、ロータを保持するよう構成されている。この際、カシメフランジ部の一部がカシメパンチによってプレスされることで、シャフトに形成された溝部に塑性流動し凸部を形成する。プレートを押さえるクランプは、シャフトの溝部の半分以上を覆う位置に配置されているため、塑性流動を起こしたカシメフランジ部の肉はシャフトの径方向内側、すなわち凸部を形成する方向に働くように規制される。この結果、確実にシャフトとプレートがかしめられる結果となる。
このようにプレートをシャフトに直接かしめてロータを保持することができるため、部品点数を減らすことができ、製造コストの削減を図ることが可能となる。
また、このような特徴を有する本発明によるモータロータの製造方法により、以下のような作用、効果が得られる。
上記(2)に記載の発明は、動力を外部に伝えるシャフトにロータの両端に配置されるプレートをかしめて固定するモータロータの製造方法において、シャフトに周設された溝部に、プレートが有するシャフトの軸方向に対して突出し溝部と対向して配置されるカシメフランジ部が対向して配置され、プレートの有するカシメフランジ部の外周部で、かつ溝部の半分以上を覆位置にクランプを配置して、プレートを押圧し、カシメフランジ部にカシメパンチが作用させることで、カシメフランジ部の一部が塑性流動し、凸部が形成され、溝部にかしめられるものである。
カシメフランジ部に作用させたカシメパンチの力は、(1)に記載の通り、塑性流動によってカシメフランジ部の肉を移動させ、肉の移動方向がクランプによってシャフト内径方向に規制される為、カシメパンチに作用させる推力は少なくて済む。
このため、カシメパンチの推力として用いられるプレス等の推力発生装置の大型化を招かずに、カシメフランジ部に形成される凸部をシャフトの溝部内に突出させることが可能となる。
設備の大型化を抑制することでコストメリットが得られる。
また、上記(3)に記載の発明は、(2)に記載のモータロータの製造方法において、プレートの一方である第1プレートが、第1プレートに接して配置される受け治具によって支えられ、第1プレートにカシメパンチを作用させることで、受け治具とカシメパンチとで第1プレートの有するカシメフランジ部が挟まれ、塑性流動を起こして凸部が形成され、プレートの他方である第2プレートが、シャフトに形成される段付き部に当接して支えられ、第2プレートにカシメパンチを作用させることで、段付き部とカシメパンチとで第2プレートの有するカシメフランジ部が挟まれ、塑性流動を起こして凸部が形成されるものである。
第1プレートと第2プレートはシャフトにかしめられることによってロータを保持する。したがって、第1プレートと第2プレートの間にはロータが存在することになる。
このため、受け治具を用いたかしめ方法は最初にかしめる側、すなわち第1プレートにしか用いることができない。
一方、段付き部を形成しておくことは、かしめる際に治具を必要としない為に有効ではあるが、加工の手間を増やすこととなり、また、設計的な制約を生む。
また、ロータの厚み精度を確保しにくいなどの事情から、片側を受け治具を用いてかしめる方法を用いることで調整シロを有するメリットも得られる。
このような特徴を有する本発明によるモータロータの製造装置により、以下のような作用、効果が得られる。
上記(4)に記載の発明は、動力を外部に伝えるシャフトにロータの両端に配置されるプレートをかしめて固定するモータロータの製造装置において、溝部が周設されたシャフトを保持する為のシャフト保持治具と、シャフトの軸方向に対して突出し、溝部と対向して配置されるカシメフランジ部が備えられた、プレートを、カシメフランジ部の外周部に当接し、板厚方向に保持するクランプと、カシメフランジ部に作用するカシメパンチを備え、カシメフランジ部にカシメパンチが作用することで、カシメフランジ部が塑性流動を起こして、溝部内に凸部が形成され、プレートがシャフトにかしめられるものである。
このような製造装置を用いることで(1)に記載のモータロータを製造することが可能となり、製造コストの削減を図ると共に、シャフトとプレートとのかしめを、部品点数を増やさずに確実に行うことを実現することができる。
本実施形態の、シャフトに第1プレートをかしめる工程を表す断面図である。 本実施形態の、シャフトに第2プレートをかしめる工程を表す断面図である。 本実施形態の、モータロータの断面図である。 本実施形態の、カシメパンチの断面図である。 本実施形態の、カシメパンチの上面視図である。 本実施形態の、クランプの断面図である。 本実施形態の、かしめ工程のかしめ前の拡大模式図である。 本実施形態の、かしめ工程のかしめ中の拡大模式図である。 本実施形態の、かしめ工程においてクランプを用いずにかしめた際の模式図である。 本実施形態の、かしめ工程についての模式断面図である。
まず、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態のシャフトに第1プレートをかしめる工程の断面図を示す。
図2に、シャフトに第2プレートをかしめる工程の断面図を示す。
図3に、モータロータの断面図を示す。
モータロータ10は、シャフト11とロータ14とからなる。ロータ14は第1プレート12と第2プレート13と積層鋼板15とからなる。
シャフト11は図3に示すように中空シャフトであり、第1プレート12及び第2プレート13がかしめられる部位に溝部11aが2条形成されている。また、第1プレート12を当接させる為の段付部11bも形成されている。
第1プレート12及び第2プレート13は、ドーナツ状の円盤であり、アルミニウム等の加工し易く成形し易い金属が用いられている。
そして、第1プレート12には内周側に突起部12aが板厚方向に突出する形状で形成されている。同様に、第2プレート13にも突起部13aが形成されている。
シャフト11とロータ14をかしめるには、カシメ装置100を用いる。
カシメ装置100は、ベース101に立てられた支柱102と、支柱102に上下移動可能に支持されるガイドベース105と、ガイドベース105の内面に摺動可能に保持され図示されないプレスと接続されたプレス治具110と、を有する。
ベース101に立てられた支柱102は、ガイドベース105のガイドシャフトとしても機能しており、後述するクランプ20とボルトで結合されている。
一方、プレス治具110にボルトで固定されるのは、カシメパンチ30である。
図4には、カシメパンチの断面図を示す。
図5には、カシメパンチの上面視図を示す。図4の下側から見た状態となる。
カシメパンチ30は、ドーナツ形の部材で、外周面を略円錐形状にテーパ面30bが設けられている。また、テーパ面30bが設けられることによって径が細くなる側に、第1プレート12又は第2プレート13に当接するパンチ先端部30aを備えている。
プレス治具110は、図示しないプレスに接続されており、カシメ装置100に保持されるモータロータ10に対して近接する方向に推力を伝えることが可能である。
カシメパンチ30に形成されるパンチ先端部30aは、突起部12a及び突起部13aに当接する。
図6に、クランプの断面図を示す。
クランプ20はドーナツ状の部材であり、内周側に厚み方向に突出して、第1プレート12又は第2プレート13に当接するクランプ先端部20aを備えている。また、クランプ先端部20aは外周側に外周テーパ面20bと内周側に内周テーパ面20cを備えている。
クランプ先端部20aは突起部12aの周囲に形成されるクランプ当接部12b、及び突起部13aの周囲に形成されるクランプ当接部13bに当接する。前述したカシメパンチ30のテーパ面30bはクランプ20との干渉を避けるように形成されている。
カシメ装置100には、第1プレート12及び第2プレート13の両方のカシメが可能であるように、第1先端保持スペーサ32Aと第2先端保持スペーサ32B、シャフトスペーサ34が備えられている。
また、第1プレート12をかしめる際には受け治具40が用いられる。一方、第2プレート13をかしめる際にはカシメパンチ30とプレス治具110の間にパンチスペーサ31が設けられる。
また、第1プレート12及び第2プレート13の位置決めを行う為に、ガイドベース105には位置決めピン35が備えられている。
本実施形態のモータロータ10及びカシメ装置100は上記構成を有するので、以下に説明にするような、作用、効果を奏する。
まず、効果としてはシャフト11と第1プレート12及び第2プレート13を確実にかしめることが可能である点が挙げられる。
本実施形態のモータロータ10は、両端のプレートによりシャフト11に保持されるロータ14を備えたモータロータ10において、シャフト11に、溝部11aが周設され、第1プレート12又は第2プレート13に、溝部11aと対向して配置される突起部12a又は突起部13aが備えられ、クランプ20が溝部11aの半分以上を覆う位置に配置されて、突起部12a又は突起部13aに当接し、突起部12a又は突起部13aの一部にカシメパンチ30が作用することで、突起部12a又は突起部13aの一部が塑性流動して溝部11aにかしめられ、凸部Aが形成されるものである。
図7に、かしめ工程のかしめ前の拡大模式図を示す。
図8に、かしめ工程のかしめ中の拡大模式図を示す。
第1プレート12をシャフト11にかしめる際には、図7及び図8のような工程を経る。先ずは、シャフト11をカシメ装置100に固定したうえで第1プレート12を所定の位置にセットする。
第1プレート12は、第1先端保持スペーサ32Aに当接する受け治具40によって保持され、位置が決定される。
そして、第1プレート12をクランプする為に、ガイドベース105に固定されたクランプ20を降下させて第1プレート12のクランプ当接部12bにクランプ20のクランプ先端部20aを当接させる。
クランプ20は第1プレート12又は第2プレート13の浮き上がり防止効果を果たすために、クランプ20は第1プレート12を所定の力で保持するように下方向に推力が加えられる。
クランプ20は、突起部12aの外周部分に配置されるクランプ当接部12bに当接され、第1プレート12を加圧する。
そして、カシメ装置100にシャフト11及び第1プレート12の位置決めがなされクランプ20でクランプされた状態でカシメパンチ30を降下させる。
カシメパンチ30を降下させ、図8に示すように第1プレート12の突起部12aにカシメパンチ30のパンチ先端部30aを当接させ、推力を加えることで、第1プレート12の突起部12aを塑性流動させる。
この結果、シャフト11に設けられた溝部11aに第1プレート12の突起部12aが潰されることによって塑性流動して、余肉が凸部Aを形成して溝部11a内に侵入する。こうして、シャフト11と第1プレート12は凸部Aによってかしめられる。
図9に、かしめ工程においてクランプを用いずにかしめた際の模式図を示す。
かしめ工程の際にクランプ20は図7及び図8に示すように溝部11aの少なくとも半分以上覆うような位置に保持されている。
これは、第1プレート12の突起部12aが潰されるにあたって、塑性流動した余肉が図9に示すように拘束されない側に逃げることで、凸部Aの溝部11aへの入り込み量が少なくなってしまうのを防ぐ為である。
したがって、溝部11aに対するクランプ20の位置を適切に配置することで、凸部Aの溝部11aへの入り込み量が少なくなり、結果、シャフト11と第1プレート12との結合力が弱くなることを防ぐことが可能となる。
出願人の調査によれば、図7に示すように溝部11aに対してクランプ20が少なくとも半分以上覆うような位置に設定してやれば、凸部Aの突出量が確保できることが分かっている。
ただし、この突出量のコントロールに関しては、第1プレート12及び第2プレート13の材質の剪断強度等や、必要とされる凸部Aの突出量によっても影響する為、材質や設計思想によって適宜変更することが望ましい。
図10に、かしめ工程についての模式断面図を示す。
第2プレート13のかしめについても、第1プレート12のかしめとほぼ同じ構成となるが、第1プレート12の場合とは受け治具40を用いない点で異なる。
これは、図2では記載を省略しているが、第1プレート12と第2プレート13の間には、図3に示すように積層鋼板15を配置する必要がある。
このため、シャフト11に第1プレート12をかしめた後、積層鋼板15を挿入して第2プレート13をかしめるという手順の関係上、受け治具40のような治具を用いることができない。その代わりにシャフト11に段付部11bが設けられており、図10に示すように、カシメパンチ30からの押圧力を段付部11bで受けてかしめることになる。
また、第1先端保持スペーサ32Aの代わりに第2先端保持スペーサ32Bが用いられ、カシメパンチ30にはパンチスペーサ31を介してプレス治具110と接続されている点も異なる。
もっとも、かしめ工程の考え方については、第1プレート12と第2プレート13はほぼ同じである。
このように、第1プレート12及び第2プレート13がシャフト11にかしめられることで、シャフト11に形成された溝部11aの内部に凸部Aが塑性流動することで挿入され、シャフト11と第1プレート12及び第2プレート13は確実にかしめられることとなる。
また、その他の効果として、カシメ装置100に用いるプレスの推力が少なくても済むという点が挙げられる。
特許文献1及び特許文献2のように、第1プレート12又は第2プレート13とカシメパンチ30との当接面積が増えるに従い、単位面積辺りにかかる力は小さくなってしまう。このため、単純にプレスの推力を大きくする必要がある。
しかし、本実施形態では、カシメパンチ30と突起部12a又は突起部13aとの接触面積を減らし、かつ、クランプ20を溝部11aの少なくとも半分を覆う位置に配置することで、用いるプレスの推力を小さくて済むようにすることができる。
第1プレート12又は第2プレート13の余肉を塑性流動させることにより凸部Aを形成する際には、図9と図10とで対比して示すように塑性流動の方向をクランプ20によって規制することで、凸部Aの突出量をより小さい推力で確保することが可能となる。
プレスの推力が小さくて済むと言うことは、設備コストの削減と共に、設備の大型化を抑えることが可能となるというメリットも生じる。
また、その他の効果としてモータロータ10を形成するにあたり、部品点数を削減することが可能となる点も挙げられる。
出願人が発明した特許文献4に記載の方法にくらべ、カシメプレートを要しない分だけ部品点数が削減でき、コストダウンが可能となる。
部品点数の削減は、単純に減らした部品のコストだけでなく、その組付け工程の削減や、その部品の管理コスト等についても削減することが可能である為、好ましい。
以上、本実施形態に則して発明を説明したが、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更することにより実施することもできる。
例えば、本実施形態中に示した材質等は適宜変更を妨げない。また、カシメ装置100の構造についても設計事項の範囲内で変更することを妨げない。例えば、プレス治具110に接続される推進装置は本実施形態ではプレスを用いるとしているが、例えばサーボモータなどに変更しても良い。
10 モータロータ
11 シャフト
11a 溝部
11b 段付部
12 第1プレート
12a 突起部
13 第2プレート
13a 突起部
14 ロータ
15 積層鋼板
20 クランプ
30 カシメパンチ
40 受け治具
100 カシメ装置
101 ベース
102 支柱
105 ガイドベース
110 プレス治具
A 凸部

Claims (4)

  1. 動力を外部に伝えるシャフトと、前記シャフトに保持されるロータと、前記ロータの両端に配置されるプレートを備えたモータロータにおいて、
    前記シャフトに、溝部が周設され、
    前記プレートに、前記シャフトの軸方向に対して突出し、前記溝部と対向して配置されるカシメフランジ部が備えられ、
    クランプが、前記カシメフランジ部の外周部で、かつ前記溝部の半分以上を覆う位置に配置されて、前記カシメフランジ部に当接し、
    前記カシメフランジ部にカシメパンチが作用することで、前記カシメフランジ部の一部が塑性流動して凸部が形成され、前記溝部にかしめられる
    ことを特徴とするモータロータ。
  2. 動力を外部に伝えるシャフトにロータの両端に配置されるプレートをかしめて固定するモータロータの製造方法において、
    前記シャフトに周設された溝部に、前記プレートが有する前記シャフトの軸方向に対して突出し前記溝部と対向して配置されるカシメフランジ部が対向して配置され、
    前記プレートの有する前記カシメフランジ部の外周部で、かつ前記溝部の半分以上を覆位置にクランプを配置して、前記プレートを押圧し、
    前記カシメフランジ部にカシメパンチが作用させることで、
    前記カシメフランジ部の一部が塑性流動し、凸部が形成され、前記溝部にかしめられることを特徴とするモータロータの製造方法。
  3. 請求項2に記載のモータロータの製造方法において、
    前記プレートの一方である第1プレートが、前記第1プレートに接して配置される受け治具によって支えられ、
    前記第1プレートに前記カシメパンチを作用させることで、前記受け治具と前記カシメパンチとで前記第1プレートの有する前記カシメフランジ部が挟まれ、塑性流動を起こして前記凸部が形成され、
    前記プレートの他方である第2プレートが、前記シャフトに形成される段付き部に当接して支えられ、
    前記第2プレートに前記カシメパンチを作用させることで、前記段付き部と前記カシメパンチとで前記第2プレートの有する前記カシメフランジ部が挟まれ、塑性流動を起こして前記凸部が形成される
    ことを特徴とするモータロータの製造方法。
  4. 動力を外部に伝えるシャフトにロータの両端に配置されるプレートをかしめて固定するモータロータの製造装置において、
    溝部が周設された前記シャフトを保持する為のシャフト保持治具と、
    前記シャフトの軸方向に対して突出し、前記溝部と対向して配置されるカシメフランジ部が備えられた、前記プレートを、前記カシメフランジ部の外周部に当接し、板厚方向に保持するクランプと、
    前記カシメフランジ部に作用するカシメパンチを備え、
    前記カシメフランジ部に前記カシメパンチが作用することで、前記カシメフランジ部が塑性流動を起こして、前記溝部内に凸部が形成され、前記プレートが前記シャフトにかしめられる
    ことを特徴とするモータロータの製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111360167A (zh) * 2020-05-07 2020-07-03 许昌学院 电机组装铆接检测机构

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