以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。なお、以下で説明する各実施の形態に係るナビゲーション装置の構成も、図1に示した実施の形態1に係るナビゲーション装置の構成と同じである。
このナビゲーション装置は、ナビゲーションユニット1、タッチパネル2、表示装置3およびスピーカ4を備えている。ナビゲーションユニット1は、ナビゲーション装置の全体を制御する。このナビゲーションユニット1については、後に詳細に説明する。
タッチパネル2は、表示装置3の画面上に載置されたタッチセンサから構成されており、このタッチセンサに直接に触れることにより、各種情報が入力される。このタッチパネル2の操作により発生された信号は、ナビゲーションユニット1に送られる。なお、タッチパネル2の代わりに、または、タッチパネル2と併用して、リモートコントローラ(以下、「リモコン」と略する)を設けることもできる。
表示装置3は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)から構成されており、ナビゲーションユニット1から送られてくる表示信号に応じて、地図、自車位置マーク、探索された誘導経路、その他の種々のメッセージを表示する。この表示装置3の画面上には、上述したように、タッチセンサが載置されている。スピーカ4は、ナビゲーションユニット1から送られてくる音声信号に応じて、誘導案内メッセージを音声で出力する。
次に、ナビゲーションユニット1の詳細を説明する。ナビゲーションユニット1は、制御部11、GPS(Global Positioning System)受信機12、車速センサ13、ジャイロセンサ14、道路情報受信機15、インタフェース部16、マップマッチング部17、経路探索部18、誘導案内部19、地図データベース20、地図データアクセス部21および地図描画部22を備えている。
制御部11は、例えばマイクロコンピュータから構成されており、ナビゲーションユニット1の全体を制御する。
GPS受信機12は、GPS衛星からアンテナ12aを介して受信されたGPS信号に基づき車両の現在位置を検出する。このGPS受信機12で検出された車両の現在位置を表す現在位置データは、制御部11に送られる。
車速センサ13は、このナビゲーション装置が搭載された車両から入力端子13aを介して送られてくる車速信号に基づき車両の移動速度を検出する。この車速センサ13で検出された車両の移動速度を表す速度データは、制御部11に送られる。ジャイロセンサ14は、車両の進行方位を検出する。このジャイロセンサ14で検出された車両の進行方位を表す方位データは制御部11に送られる。
これら車速センサ13からの速度データおよびジャイロセンサ14からの方位データを受け取った制御部11は、これら速度データおよび方位データに基づいて自立航法により車両の現在位置を検出して現在位置データを生成する。これにより、例えばトンネルまたはビルディングの谷間に入るなどによってGPS受信機12で車両の現在位置を検出できなくなっても、自立航法によって車両の現在位置を検出できるので、ナビゲーション装置は、常に正しい車両の現在位置を検出できる。
道路情報受信機15は、例えば、道路交通データ通信システムから送信される道路情報を含むFM放送波、電波ビーコンまたは光ビーコンなどをアンテナ15aで受信して道路情報信号を生成する。この道路情報受信機15で受信された道路情報信号は、道路情報として制御部11に送られる。制御部11は、この道路情報に基づいて、例えば道路の渋滞または規制などを表すメッセージを作成し、表示装置3およびスピーカ4から出力する。
インタフェース部16は、タッチパネル2から送られてくる信号または図示しない操作パネルまたはリモコンが操作されることにより発生される信号を受信し、制御部11に送る。制御部11は、この信号に応じて、画面のスクロール、施設探索、経路探索または誘導案内などを実現するための処理を実行する。
マップマッチング部17は、制御部11から送られてくる現在位置データによって示される自車位置を、地図データベース20から地図データアクセス部21および制御部11を介して読み出した地図データによって表される地図に対応させるマップマッチング処理を実行する。このマップマッチング部17の処理結果は、制御部11を介して地図データアクセス部21に送られる。
経路探索部18は、制御部11から送られてくる現在位置データによって示される自車の現在位置から、タッチパネル2からインタフェース部16および制御部11を介して送られてくる指令によって示される目的地までの経路を、地図データベース20から制御部11を介して取得した地図データに基づき探索する。この経路探索部18で探索された経路は、経路案内データとして、制御部11を介して地図データアクセス部21および誘導案内部19に送られる。
誘導案内部19は、地図データベース20から制御部11を介して読み出した地図データに基づき、経路探索部18から制御部11を介して送られてくる経路案内データによって示される経路に沿って車両が移動する際に出力するための誘導案内図および音声案内メッセージを生成し、表示装置3およびスピーカ4にそれぞれ送る。これにより、表示装置3に誘導案内図が表示されるとともに、スピーカ4から誘導音声案内メッセージが音声で出力される。
地図データベース20は、例えばHDD(Hard Disk Drive)から構成されており、道路データおよび施設データといった地図に関連する様々なデータを、地図データとして格納している。また、地図データベース20には、ナビゲーション装置の各機能を制御するプログラムが格納されている。この地図データベース20に格納された地図データは、地図データアクセス部21によって読み出される。
地図データアクセス部21は、地図データベース20に格納されている地図データを読み出して一時的に保管するとともに、制御部11を介して送られてくる現在位置データ、経路案内データなど地図データとの関連付けを処理する。この地図データアクセス部21の詳細は後述する。
地図描画部22は、地図データアクセス部21から送られてくる表示用のデータに基づき、表示装置3に地図などを表示させるための描画データを生成する。この地図描画部22で生成された描画データは、表示信号として表示装置3に送られる。これにより、表示装置3の画面に、地図、自車位置マーク、誘導経路、その他の種々のメッセージなどが表示される。
次に、制御部11の詳細を説明する。図2は、制御部11の構成を示すブロック図であり、この発明に直接に関係する構成要素のみを記載している。制御部11は、道路指定部31、経路設定部32、候補経路生成部33および道路情報設定部34を備えている。
道路指定部31は、表示装置3の画面に表示された地図上の道路が、タッチパネル2上でなぞられることに応じて道路を指定する。この道路指定部31で指定された道路を表すデータは、経路設定部32に送られる。
経路設定部32は、道路指定部31から送られてくる道路を表すデータによって示される道路を通る経路を、道路情報設定部34から送られてくる道路情報を考慮して、案内経路として設定する。この経路設定部32で設定された案内経路を表すデータは、地図描画部22に送られる。
候補経路生成部33は、道路指定部31により指定された道路を通る候補経路を生成する。この候補経路生成部33で生成された候補経路を表すデータは、地図描画部22に送られる。
道路情報設定部34は、案内経路を設定する際の優先順位を規定するための道路情報を設定する。道路情報は、優先順位の高いものから順に選択するための情報である。優先順位は、例えば、有料道路優先、一般道路優先、距離優先、料金節約、所要時間優先、渋滞考慮または道幅考慮などに基づき決定することができる。この道路情報設定部34で設定された道路情報は、経路設定部32に送られる。
次に、上記のように構成される、この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の動作を説明する。まず、ナビゲーション装置の一般的な動作を説明する。ナビゲーション装置に電源が投入されると、現在位置データおよび地図データの取得が行われる。すなわち、制御部11は、GPS受信機12から取得した現在位置データまたは自律航法により算出した現在位置データを、マップマッチング部17に送る。
マップマッチング部17は、地図データベース20から制御部11を介して地図データを読み出し、制御部11から受け取った現在位置データに対応する位置に自車位置を重ね合わせるマッチング処理を行う。このマッチング処理が施された地図データは、制御部11および地図データアクセス部21を経由して地図描画部22に送られる。地図描画部22は、マップマッチング部17から送られてくる地図データに基づいて描画データを生成し、表示信号として表示装置3に送る。これにより、表示装置3には、自車の現在位置を中心とする地図が表示される。
次に、実施の形態1に係るナビゲーション装置で行われる経路変更の動作を説明する。このナビゲーション装置は、表示装置3の画面上に載置されたタッチパネル2の指で押下された位置の道路が経由道路にされたとき、最初に表示されていた案内経路から外れた部分のみの経路を探索し、候補経路として画面に表示して使用者に提示する。
図3は、実施の形態1に係るナビゲーション装置で行われる経路変更処理を示すフローチャートである。また、図4は、経路変更処理における画面表示の変遷を説明するための図である。経路変更処理は、使用者の指またはペンなど(以下、単に「指」という)でタッチパネル2が押下されたことが検出された場合に開始される。
経路変更処理では、まず、指が押下された位置と経由道路が取得される(ステップST101)。すなわち、図4(a)に示すように、使用者が、経由したい道路上でなぞった指を止めることにより、指が押下された位置と経由道路が取得される。この際、最初に表示されていた案内経路から外れた経路のみが取得され、候補経路とされる。
次いで、経由道路の距離が求められる(ステップST102)。すなわち、最初に表示されていた案内経路から外れた経路の距離が求められる。次いで、ステップST102で求められた距離が最短距離であるか否かが調べられる(ステップST103)。このステップST103で最短距離であることが判断されると、次いで、経由道路と距離が記憶される(ステップST104)。この記憶された経由道路および距離は、次回の経路描画に活用される。一方、ステップST103で最短距離でないことが判断された場合は、ステップST104の処理はスキップされる。
次いで、候補経路が描画される(ステップST105)。すなわち、図4(b)に点線で示すように、使用者によって指定された経由道路を通過する候補経路が描画される。次いで、指が離されたかどうかが調べられる(ステップST106)。すなわち、使用者が、タッチパネル2から指を離したか否かどうかが調べられる。
このステップST106において、指が離されていないことが判断されると、現在の指の位置が検出される(ステップST107)。次いで、検出された指の位置と経由道路が取得される(ステップST108)。すなわち、最初に表示されていた案内経路から外れた経路のみが取得され、候補経路とされる。その後、シーケンスはステップST102に戻り、上述した処理が繰り返される。
上記ステップST106において、指が離されたことが判断されると、次いで、経路変更が確定したかどうかが調べられる(ステップST109)。すなわち、例えばタッチパネル2などによって経路変更の確定が指示されたかどうかが調べられる。このステップST109において、経路変更が確定していないことが判断されると、次いで、経路変更を中止するかどうかが調べられる(ステップST110)。すなわち、例えばタッチパネル2などによって経路変更の中止が指示されたかどうかが調べられる。このステップST110において、経路変更を中止しないことが判断されると、シーケンスはステップST101に戻り、上述した処理が繰り返される。一方、ステップST110において、経路変更を中止することが判断されると、元の案内経路が表示装置3に表示され、その後、経路変更処理は終了する。
上記ステップST109において、経路変更が確定したことが判断されると、次いで、確定経路が描画される(ステップST111)。すなわち、図4(c)に示すように、点線で描画されていた候補経路が、実線で描画し直され、新しい案内経路が表示装置3に表示される。その後、経路変更処理は終了する。
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置によれば、表示装置に表示された地図上の道路がタッチパネル上でなぞられることに応じて道路を指定し、この指定した道路を通る経路を案内経路として表示するように構成したので、ユーザは所望する道路を容易に指定できる。その結果、簡単な操作で、所望の道路を経由する案内経路を作成できる。また、使用者によって指定された経由道路を通過する候補経路が描画されるので、初心者も容易に操作できる。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係るナビゲーション装置は、指で押下された位置の道路に隣接する道路が存在する場合、どの道路が指定されたかの判断が難しくなるので、使用者に指定した道路であるか否かの判断を委ねるようにしたものである。
図5は、実施の形態2に係るナビゲーション装置で行われる経路変更処理を示すフローチャートである。また、図6は、経路変更処理における画面表示の変遷を説明するための図である。経路変更処理は、使用者の指でタッチパネル2が押下されたことが検出された場合に開始される。
経路変更処理では、まず、指が押下された位置と経由道路が取得される(ステップST201)。すなわち、図6(a)に示すように、使用者が、経由したい道路上を指でなぞった後に止めることにより、指が押下された位置と経由道路が取得される。この際、最初に表示されていた案内経路から外れた経路のみが候補経路として取得される。
次いで、使用者が指定した道路であるか否かが調べられる(ステップST202)。このステップST202において、使用者が指定した道路でないことが判断されると、次いで、隣接する道路があるかどうかが調べられる(ステップST204)。このステップST204において、隣接する道路があることが判断されると、隣接する道路を経由する経由道路が取得される(ステップST205)。その後、シーケンスはステップST202に戻り上述した処理が繰り返される。
一方、ステップST204において、隣接する道路がないことが判断されると、指定に誤りがあることが認識され、シーケンスはステップST201に戻り、最初からやり直される。これらステップST202、ST204およびST206の処理により、例えば、図6(b)に点線で示す候補経路または図6(d)に点線で示す候補経路のいずれかが選択される。
上記ステップST202において、使用者が指定した道路であることが判断されると、次いで、経由道路の距離が求められる(ステップST203)。すなわち、最初に表示されていた案内経路から外れた経路の距離が求められる。次いで、ステップST203で求められた距離が最短距離であるか否かが調べられる(ステップST206)。このステップST206で最短距離であることが判断されると、次いで、経由道路と距離が記憶される(ステップST207)。この記憶された経由道路および距離は、次回の経路描画に活用される。一方、ステップST206で最短距離でないことが判断された場合は、ステップST207の処理はスキップされる。
次いで、候補経路が描画される(ステップST208)。すなわち、図6(b)に点線で示すように、使用者によって指定された経由道路を通過する候補経路が描画される。なお、他の隣接する道路が指定されたときは、図6(d)に点線で示すように、使用者によって指定された経由道路を通過する候補経路が描画される。次いで、指が離されたかどうかが調べられる(ステップST209)。すなわち、使用者が、タッチパネル2から指を離したか否かどうかが調べられる。
このステップST209において、指が離されていないことが判断されると、現在の指の位置が検出される(ステップST210)。次いで、検出された指の位置と経由道路が取得される(ステップST211)。すなわち、最初に表示されていた案内経路から外れた経路のみが取得され、候補経路とされる。その後、シーケンスはステップST202に戻り、上述した処理が繰り返される。
上記ステップST209において、指が離されたことが判断されると、次いで、経路変更が確定したかどうかが調べられる(ステップST212)。このステップST212において、経路変更が確定していないことが判断されると、次いで、経路変更を中止するかどうかが調べられる(ステップST213)。このステップST213において、経路変更を中止しないことが判断されると、シーケンスはステップST201に戻り、上述した処理が最初からやり直される。一方、ステップST213において、経路変更を中止することが判断されると、元の案内経路が表示装置3に表示され、その後、経路変更処理は終了する。
上記ステップST212において、経路変更が確定したことが判断されると、次いで、確定経路が描画される(ステップST214)。すなわち、図6(c)に示すように、点線で描画されていた候補経路が、実線で描画し直され、新しい案内経路が表示装置3に表示される。なお、図6(c)は、図6(b)の候補経路が指定された場合の例を示している。その後、経路変更処理は終了する。
以上説明したように、この発明の実施の形態2に係るナビゲーション装置によれば、使用者に指定した道路であるか否かの判断を委ねるように構成したので、経路変更処理を使用者の考えに従って行うことができる。
実施の形態3.
上述した実施の形態2に係るナビゲーション装置では、隣接する道路の指定の判断が難しいとき、指定した道路か否かの判断を使用者に委ねたのに対し、実施の形態3に係るナビゲーション装置では、隣接する道路の指定の判断が難しいとき、道路情報設定部34により設定された道路情報に基づき1つの道路を選択するようにしたものである。
図7は、実施の形態3に係るナビゲーション装置で行われる経路変更処理を示すフローチャートである。また、図8は、経路変更処理における画面表示の変遷を説明するための図である。経路変更処理は、使用者の指でタッチパネル2が押下されたことが検出された場合に開始される。
経路変更処理では、まず、指が押下された位置と経由道路が取得される(ステップST301)。すなわち、図8(a)に示すように、使用者が、経由したい道路上を指でなぞった後に止めることにより、指が押下された位置と経由道路が取得される。この際、最初に表示されていた案内経路から外れた経路のみが取得される。
次いで、隣接道路が複数あるかどうかが調べられる(ステップST302)。このステップST302において、隣接道路が複数ないことが判断されると、シーケンスはステップST305に進む。一方、ステップST302において、隣接道路が複数あることが判断されると、隣接する道路の指定の判断が難しいと認識され、次いで、道路情報に基づき隣接道路が設定される(ステップST303)。すなわち、道路情報設定部34で設定された道路情報に基づき、複数の隣接道路のうち、優先順位の高いものから順に選択されて設定される。
次いで、使用者が指定した道路であるかどうかが調べられる(ステップST304)。このステップST304において、使用者が指定した道路でないことが判断されると、シーケンスはステップST303に戻り、再度、隣接道路が設定される。一方、ステップST304において、使用者が指定した道路であることが判断されると、シーケンスはステップST305に進む。これらステップST302〜ST304の処理により、例えば、図8(b)に点線で示す候補経路または図8(d)に点線で示す候補経路のいずれかが選択される。
ステップST305においては、経由道路の距離が求められる。次いで、ステップST203で求められた距離が最短距離であるか否かが調べられる(ステップST306)。このステップST306で最短距離であることが判断されると、次いで、経由道路と距離が記憶される(ステップST307)。この記憶された経由道路および距離は、次回の経路描画に活用される。一方、ステップST306で最短距離でないことが判断された場合は、ステップST307の処理はスキップされる。
次いで、候補経路が描画される(ステップST308)。すなわち、図8(b)または図8(d)に点線で示すように、使用者によって指定された経由道路を通過する候補経路が描画される。次いで、指が離されたかどうかが調べられる(ステップST309)。このステップST309において、指が離されていないことが判断されると、現在の指の位置が検出される(ステップST310)。次いで、検出された指の位置と経由道路が取得される(ステップST311)。その後、シーケンスはステップST302に戻り、上述した処理が繰り返される。
上記ステップST309において、指が離されたことが判断されると、次いで、経路変更が確定したかどうかが調べられる(ステップST312)。このステップST312において、経路変更が確定していないことが判断されると、次いで、経路変更を中止するかどうかが調べられる(ステップST313)。このステップST313において、経路変更を中止しないことが判断されると、シーケンスはステップST301に戻り、上述した処理が最初からやり直される。一方、ステップST313において、経路変更を中止することが判断されると、元の案内経路が表示装置3に表示され、その後、経路変更処理は終了する。
上記ステップST312において、経路変更が確定したことが判断されると、次いで、確定経路が描画される(ステップST314)。すなわち、図8(c)に示すように、点線で描画されていた候補経路が、実線で描画し直され、新しい案内経路が表示装置3に表示される。なお、図8(c)は、図8(b)の候補経路が指定された場合の例を示している。その後、経路変更処理は終了する。
以上説明したように、この発明の実施の形態3に係るナビゲーション装置によれば、隣接する道路の指定の判断が難しいとき、道路情報設定部により設定された道路情報に基づき1つの道路を選択するように構成したので、地図画面で指示する位置精度を緩くすることができる。その結果、道路の指定操作が容易になる。
実施の形態4.
上述した実施の形態1に係るナビゲーション装置においては、最初に表示されていた案内経路から外れた経路のみが書き換えられるが、現在位置から目的地までの経路を見た場合、指定された経由道路によっては、遠回り、または、大幅な時間ロスになりかねない。そこで、実施の形態4に係るナビゲーション装置では、指定された道路を経由道路として、現在位置から目的地までの全経路を探索し直し、候補経路を引き直すようにしたものである。
図9は、実施の形態4に係るナビゲーション装置で行われる経路変更処理を示すフローチャートである。また、図10は、経路変更処理における画面表示の変遷を説明するための図である。経路変更処理は、使用者の指でタッチパネル2が押下されたことが検出された場合に開始される。
経路変更処理では、まず、指が押下された位置と経由道路が取得される(ステップST401)。すなわち、図10(a)に示すように、使用者が、経由したい道路上を指でなぞった後に止めることにより、指が押下された位置と経由道路が取得される。この際、最初に表示されていた案内経路が一旦リセットされ、指定された道路を経由した候補経路が取得される。
次いで、候補経路が探索される(ステップST402)。次いで、候補経路の距離が求められる(ステップST403)。すなわち、最初に表示されていた案内経路から外れた経路の距離が求められる。次いで、ステップST403で求められた距離が最短距離であるか否かが調べられる(ステップST404)。このステップST404で最短距離であることが判断されると、次いで、候補経路と距離が記憶される(ステップST405)。この記憶された経由道路および距離は、次回の経路描画に活用される。一方、ステップST404で最短距離でないことが判断された場合は、ステップST405の処理はスキップされる。
次いで、候補経路が描画される(ステップST406)。すなわち、図10(b)に点線で示すように、使用者によって指定された道路を経由する候補経路が描画される。次いで、指が離されたかどうかが調べられる(ステップST407)。このステップST407において、指が離されていないことが判断されると、現在の指の位置が検出される(ステップST408)。次いで、検出された指の位置と経由道路が取得される(ステップST409)。その後、シーケンスはステップST402に戻り、上述した処理が繰り返される。
上記ステップST407において、指が離されたことが判断されると、次いで、経路変更が確定したかどうかが調べられる(ステップST410)。このステップST410において、経路変更が確定していないことが判断されると、次いで、経路変更を中止するかどうかが調べられる(ステップST411)。このステップST411において、経路変更を中止しないことが判断されると、シーケンスはステップST401に戻り、上述した処理が最初からやり直される。一方、ステップST411において、経路変更を中止することが判断されると、元の案内経路が表示装置3に表示され、その後、経路変更処理は終了する。
上記ステップST410において、経路変更が確定したことが判断されると、次いで、確定経路が描画される(ステップST412)。すなわち、図10(c)に示すように、点線で描画されていた候補経路が、実線で描画し直され、新しい案内経路が表示装置3に表示される。その後、経路変更処理は終了する。
以上説明したように、この発明の実施の形態4に係るナビゲーション装置によれば、候補経路を引き直すように構成したので、新しい案内経路を表示装置に表示することができる。
実施の形態5.
上述した実施の形態2に係るナビゲーション装置においては、最初に表示されていた案内経路から外れた経路のみが書き換えられるが、現在位置から目的地までの経路を見た場合、指定した経由道路によっては、遠回り、または、大幅な時間ロスになりかねない。そこで、実施の形態5に係るナビゲーション装置では、指定された道路を経由道路として、現在位置から目的地までの全経路を探索し直し、候補経路を引き直すようにしたものである。
図11は、実施の形態5に係るナビゲーション装置で行われる経路変更処理を示すフローチャートである。また、図12は、経路変更処理における画面表示の変遷を説明するための図である。経路変更処理は、使用者の指でタッチパネル2が押下されたことが検出された場合に開始される。
経路変更処理では、まず、指が押下された位置と経由道路が取得される(ステップST501)。すなわち、図12(a)に示すように、使用者が、経由したい道路上を指でなぞった後に止めることにより、指が押下された位置と経由道路が取得される。この際、最初に表示されていた案内経路が一旦リセットされ、指定された道路を経由した候補経路が取得される。
次いで、使用者が指定した道路であるか否かが調べられる(ステップST502)。このステップST502において、使用者が指定した道路でないことが判断されると、次いで、隣接する道路があるかどうかが調べられる(ステップST504)。このステップST504において、隣接する道路があることが判断されると、隣接する道路を経由する経由道路が取得される(ステップST505)。その後、シーケンスはステップST502に戻り上述した処理が繰り返される。
一方、ステップST504において、隣接する道路がないことが判断されると、指定に誤りがあることが認識され、シーケンスはステップST501に戻り、最初からやり直される。これらステップST502、ST504およびST505の処理により、例えば、図12(b)に点線で示す候補経路または図12(d)に点線で示す候補経路のいずれかが選択される。
上記ステップST502において、使用者が指定した道路であることが判断されると、次いで、候補経路が探索される(ステップST503)。次いで、候補経路の距離が求められる(ステップST506)。次いで、ステップST506で求められた距離が最短距離であるか否かが調べられる(ステップST507)。このステップST507で最短距離であることが判断されると、次いで、候補経路と距離が記憶される(ステップST508)。この記憶された経由道路および距離は、次回の経路描画に活用される。一方、ステップST507で最短距離でないことが判断された場合は、ステップST508の処理はスキップされる。
次いで、候補経路が描画される(ステップST509)。すなわち、図12(b)または図12(d)に点線で示すように、使用者によって指定された経由道路を通過する候補経路が描画される。次いで、指が離されたかどうかが調べられる(ステップST510)。このステップST510において、指が離されていないことが判断されると、現在の指の位置が検出される(ステップST511)。次いで、検出された指の位置と経由道路が取得される(ステップST512)。その後、シーケンスはステップST502に戻り、上述した処理が繰り返される。
上記ステップST510において、指が離されたことが判断されると、次いで、経路変更が確定したかどうかが調べられる(ステップST513)。このステップST513において、経路変更が確定していないことが判断されると、次いで、経路変更を中止するかどうかが調べられる(ステップST514)。このステップST514において、経路変更を中止しないことが判断されると、シーケンスはステップST501に戻り、上述した処理が最初からやり直される。一方、ステップST514において、経路変更を中止することが判断されると、元の案内経路が表示装置3に表示され、その後、経路変更処理は終了する。
上記ステップST513において、経路変更が確定したことが判断されると、次いで、確定経路が描画される(ステップST515)。すなわち、図12(c)に示すように、点線で描画されていた候補経路が、実線で描画し直され、新しい案内経路が表示装置3に表示される。なお、図12(c)は、図12(b)の候補経路が指定された場合の例を示している。その後、経路変更処理は終了する。
以上説明したように、この発明の実施の形態5に係るナビゲーション装置によれば、指定された道路を経由道路として候補道路を引き直すように構成したので、ユーザの意志に添った案内経路を提示できる。
実施の形態6.
上述した実施の形態3に係るナビゲーション装置においては、最初に表示されていた案内経路から外れた経路のみが書き換えられるが、現在位置から目的地までの経路を見た場合、指定した経由道路によっては、遠回り、または、大幅な時間ロスになりかねない。そこで、実施の形態6に係るナビゲーション装置では、指定された道路を経由道路として、現在位置から目的地までの全経路を探索し直し、候補経路を引き直すようにしたものである。
図13は、実施の形態6に係るナビゲーション装置で行われる経路変更処理を示すフローチャートである。また、図14は、経路変更処理における画面表示の変遷を説明するための図である。経路変更処理は、使用者の指でタッチパネル2が押下されたことが検出された場合に開始される。
経路変更処理では、まず、指が押下された位置と経由道路が取得される(ステップST601)。すなわち、図14(a)に示すように、使用者が、経由したい道路上を指でなぞった後に止めることにより、指が押下された位置と経由道路が取得される。この際、最初に表示されていた案内経路が一旦リセットされ、指定された道路を経由した候補経路が取得される。
次いで、隣接道路が複数あるかどうかが調べられる(ステップST602)。このステップST602において、隣接道路が複数ないことが判断されると、シーケンスはステップST605に進む。一方、ステップST602において、隣接道路が複数あることが判断されると、隣接する道路の指定の判断が難しいと認識され、次いで、道路情報に基づき隣接道路が設定される(ステップST603)。
次いで、使用者が指定した道路であるかどうかが調べられる(ステップST604)。このステップST604において、使用者が指定した道路でないことが判断されると、シーケンスはステップST603に戻り、再度、道路情報に基づき隣接道路が設定される。一方、ステップST604において、使用者が指定した道路であることが判断されると、シーケンスはステップST605に進む。これらステップST602〜ST604の処理により、例えば、図14(b)に点線で示す候補経路または図14(d)に点線で示す候補経路のいずれかが選択される。
ステップST605においては、候補経路が探索される。次いで、候補経路の距離が求められる(ステップST606)。次いで、ステップST606で求められた距離が最短距離であるか否かが調べられる(ステップST607)。このステップST607で最短距離であることが判断されると、次いで、候補経路と距離が記憶される(ステップST608)。この記憶された経由道路および距離は、次回の経路描画に活用される。一方、ステップST607で最短距離でないことが判断された場合は、ステップST608の処理はスキップされる。
次いで、候補経路が描画される(ステップST609)。すなわち、図14(b)または図14(d)に点線で示すように、使用者によって指定された経由道路を通過する候補経路が描画される。次いで、指が離されたかどうかが調べられる(ステップST610)。このステップST610において、指が離されていないことが判断されると、現在の指の位置が検出される(ステップST611)。次いで、検出された指の位置と経由道路が取得される(ステップST612)。その後、シーケンスはステップST602に戻り、上述した処理が繰り返される。
上記ステップST610において、指が離されたことが判断されると、次いで、経路変更が確定したかどうかが調べられる(ステップST613)。このステップST613において、経路変更が確定していないことが判断されると、次いで、経路変更を中止するかどうかが調べられる(ステップST614)。このステップST614において、経路変更を中止しないことが判断されると、シーケンスはステップST601に戻り、上述した処理が最初からやり直される。一方、ステップST614において、経路変更を中止することが判断されると、元の案内経路が表示装置3に表示され、その後、経路変更処理は終了する。
上記ステップST613において、経路変更が確定したことが判断されると、次いで、確定経路が描画される(ステップST615)。すなわち、図14(c)に示すように、点線で描画されていた候補経路が、実線で描画し直され、新しい案内経路が表示装置3に表示される。なお、図14(c)は、図14(b)の候補経路が指定された場合の例を示している。その後、経路変更処理は終了する。
以上説明したように、この発明の実施の形態6に係るナビゲーション装置によれば、指定された道路を経由道路として候補経路を引き直すように構成したので、ユーザの意志に添った案内経路を提示できる。
実施の形態7.
上述した実施の形態6に係るナビゲーション装置においては、指定された道路を経由道路として、現在位置から目的地までの全経路を探索し直し、候補経路を引き直すので、候補経路が複数あったとしても、使用者は複数の候補経路の中から所望の経路を選択することができない。そこで、実施の形態7に係るナビゲーション装置では、指定された道路を経由道路として、現在位置から目的地までの全経路を探索し直し、道路情報設定部34で設定された優先順位を考慮して候補経路を引き直すようにしたものである。
図15は、実施の形態7に係るナビゲーション装置で行われる経路変更処理を示すフローチャートである。また、図16は、経路変更処理における画面表示の変遷を説明するための図である。経路変更処理は、使用者の指でタッチパネル2が押下されたことが検出された場合に開始される。
経路変更処理では、まず、指が押下された位置と経由道路が取得される(ステップST701)。すなわち、図16(a)に示すように、使用者が、経由したい道路上を指でなぞった後に止めることにより、指が押下された位置と経由道路が取得される。この際、最初に表示されていた案内経路が一旦リセットされ、指定された道路を経由した候補経路が取得される。
次いで、使用者が指定した道路であるか否かが調べられる(ステップST702)。このステップST702において、使用者が指定した道路でないことが判断されると、次いで、隣接する道路があるかどうかが調べられる(ステップST704)。このステップST704において、隣接する道路があることが判断されると、隣接する道路を経由する経由道路が取得される(ステップST705)。その後、シーケンスはステップST702に戻り上述した処理が繰り返される。一方、ステップST704において、隣接する道路がないことが判断されると、指定に誤りがあることが認識され、シーケンスはステップST701に戻り、最初からやり直される。これらステップST702、ST704およびST705の処理により、例えば、図16(b)に点線で示す2つの候補経路のいずれかが選択される。
上記ステップST702において、指定した道路であることが判断されると、次いで、候補経路が探索される(ステップST703)。次いで、候補経路の距離が求められる(ステップST706)。次いで、ステップST706で求められた距離が最短距離であるか否かが調べられる(ステップST707)。このステップST707で最短距離であることが判断されると、次いで、経由道路と距離が記憶される(ステップST708)。この記憶された経由道路および距離は、次回の経路描画に活用される。一方、ステップST707で最短距離でないことが判断された場合は、ステップST708の処理はスキップされる。
次いで、探索結果が一時保存される(ステップST709)。次いで、他の探索結果があるかどうかが調べられる(ステップST710)。このステップST710において、他の探索結果があることが判断されると、シーケンスはステップST706に戻り、上述した処理が繰り返される。
一方、ステップST710において、他の探索結果がないことが判断されると、次いで、探索経路が複数あるかどうかが調べられる(ステップST711)。このステップST711において、探索経路が複数ないことが判断されると、シーケンスはステップST714に進む。一方、ステップST711において、探索経路が複数あることが判断されると、一時保存された探索結果から道路情報に基づき探索経路が設定される(ステップST712)。すなわち、道路情報設定部34で設定された道路情報に基づき、複数の探索経路のうち、優先順位の高いものから順に選択されて設定される。
次いで、他の候補道路を選択するかどうかが調べられる(ステップST713)。このステップST713において、他の候補道路を選択することが判断されると、シーケンスはステップST712に戻り、上述した処理が繰り返される。一方、ステップST713において、他の候補道路を選択しないことが判断されると、シーケンスはステップST714に進む。
ステップST714においては、候補経路が描画される。すなわち、図16(b)に点線で示すような、使用者によって指定された経由道路を通過する2つの候補経路が描画される。次いで、指が離されたかどうかが調べられる(ステップST715)。このステップST715において、指が離されていないことが判断されると、現在の指の位置が検出される(ステップST716)。次いで、検出された指の位置と経由道路が取得される(ステップST717)。その後、シーケンスはステップST702に戻り、上述した処理が繰り返される。
上記ステップST715において、指が離されたことが判断されると、次いで、経路変更が確定したかどうかが調べられる(ステップST718)。このステップST718において、経路変更が確定していないことが判断されると、次いで、経路変更を中止するかどうかが調べられる(ステップST719)。このステップST719において、経路変更を中止しないことが判断されると、シーケンスはステップST701に戻り、上述した処理が最初からやり直される。一方、ステップST719において、経路変更を中止することが判断されると、元の案内経路が表示装置3に表示され、その後、経路変更処理は終了する。
上記ステップST718において、経路変更が確定したことが判断されると、次いで、確定経路が描画される(ステップST720)。すなわち、図16(c)に示すように、点線で描画されていた候補経路が、実線で描画し直され、新しい案内経路が表示装置3に表示される。なお、図16(c)は、図16(b)の左側に示す候補経路が表示された例を示しているが、右側に示す候補経路を指定して表示させることもできる。その後、経路変更処理は終了する。
なお、一時保存された経路とともに、道路情報設定部34で設定された道路情報、例えば、所要時間または高速料金などを合わせて表示するように構成することもできる。
以上説明したように、この実施の形態7に係るナビゲーション装置によれば、指定された道路を経由道路として、現在位置から目的地までの全経路を探索し直し、道路情報設定部で設定された優先順位を考慮して候補経路を引き直すようにしたので、ユーザの意志に添った案内道路を提示できる、また、経路の一部を指定することにより、ユーザの意志に添った全ルートを容易に完成させることができる。また、途中まで指定した経路を一時保存し、別経路を検討した後に、一時保存した経路に容易に戻すことができる。
実施の形態8.
上述した実施の形態7に係るナビゲーション装置は、指定された道路を経由道路として、現在位置から目的地までの全経路を探索し直し、道路情報設定部34で設定された優先順位を考慮した候補経路を引き直すのに対し、実施の形態8に係るナビゲーション装置は、候補経路を表示装置3に表示し、使用者が候補経路を選択し易いようにしたものである。
実施の形態8に係るナビゲーション装置で行われる経路変更処理は、以下の点を除き、図15のフローチャートに示した実施の形態7に係るナビゲーション装置で行われる経路変更処理と同じである。
すなわち、図15に示すフローチャートのステップST712において、探索された候補経路が設定されることに加え、その候補経路が表示装置3に表示される。図17は、表示装置3に表示される候補経路の例を示す図であり、図17(a)は有料道路優先が設定されている場合の例を示し、図17(b)は料金節約優先が設定されている場合の例を示し、図17(c)は右左折が少ない道路優先が設定されている場合の例を示している。
この発明の実施の形態8に係るナビゲーション装置によれば、候補経路を表示装置3に表示し、最終判断をユーザが行うように構成したので、満足できる結果を得ることができる。
実施の形態9.
上述した実施の形態8に係るナビゲーション装置は、候補経路を表示装置3に表示するだけであるのに対し、実施の形態9に係るナビゲーション装置では、候補経路に加え、道路情報設定部34で設定された情報(有料道路優先、一般道路優先、距離優先、料金節約、所要時間優先、渋滞考慮または道幅考慮など)を表示装置3に表示し、使用者が候補経路を選択し易いようにしたものである。
実施の形態9に係るナビゲーション装置で行われる経路変更処理は、以下の点を除き、図15のフローチャートに示した実施の形態7に係るナビゲーション装置で行われる経路変更処理と同じである。
すなわち、図15に示すフローチャートのステップST712において、探索された候補経路が設定されることに加え、その候補経路および道路情報設定部34で設定された情報が表示装置3に表示される。図18は、表示装置3への表示例を示す図であり、図18(a)は有料道路優先が設定されている場合の例を示し、図18(b)は料金節約優先が設定されている場合の例を示し、図18(c)は右左折が少ない道路優先が設定されている場合の例を示している。
この発明の実施の形態9に係るナビゲーション装置によれば、候補経路に加え、各候補経路に関連する情報を表示するように構成したので、使用者は経路に関連する情報に基づく判断を行うことができ、より満足できる結果を得ることができる。
実施の形態10.
上述した実施の形態5に係るナビゲーション装置では、指定された一つの道路を経由道路として、現在位置から目的地までの全経路を探索し直し、候補経路を引き直すようにしたが、経由道路を1箇所しか変更できない。そこで、実施の形態10に係るナビゲーション装置では、複数の経由道路を指定できるようにし、道路情報設定部34で設定された優先順位を考慮した候補経路を引き直すようにしたものである。
図19は、実施の形態10に係るナビゲーション装置で行われる経路変更処理を示すフローチャートである。また、図20は、経路変更処理における画面表示の変遷を説明するための図である。経路変更処理は、使用者の指でタッチパネル2が押下されたことが検出された場合に開始される。
経路変更処理では、まず、指が押下された位置と経由道路が取得される(ステップST1001)。すなわち、図20(a)に示すように、使用者が、経由したい道路上を指でなぞった後に止めることにより、指が押下された位置と経由道路が取得される。この際、最初に表示されていた案内経路が一旦リセットされ、指定された道路を経由した候補経路が取得される。
次いで、使用者が指定した道路であるか否かが調べられる(ステップST1002)。このステップST1002において、使用者が指定した道路でないことが判断されると、次いで、隣接する道路があるかどうかが調べられる(ステップST1004)。このステップST1004において、隣接する道路があることが判断されると、隣接する道路を経由する経由道路が取得される(ステップST1005)。その後、シーケンスはステップST1002に戻り上述した処理が繰り返される。一方、ステップST1004において、隣接する道路がないことが判断されると、指定に誤りがあることが認識され、シーケンスはステップST1001に戻り、最初からやり直される。これらステップST1002、ST1004およびST1005の処理により、1つの候補経路が指定される。
上記ステップST1002において、使用者が指定した道路であることが判断されると、次いで、候補経路が探索される(ステップST1003)。次いで、候補経路の距離が求められる(ステップST1006)。次いで、ステップST1006で求められた距離が最短距離であるか否かが調べられる(ステップST1007)。このステップST1007で最短距離であることが判断されると、次いで、候補経路と距離が記憶される(ステップST1008)。この記憶された経由道路および距離は、次回の経路描画に活用される。一方、ステップST1007で最短距離でないことが判断された場合は、ステップST1008の処理はスキップされる。
次いで、候補経路が描画される(ステップST1009)。すなわち、図20(b)に点線で示すように、使用者によって指定された経由道路を通過する候補経路が描画される。次いで、指が離されたかどうかが調べられる(ステップST1010)。このステップST1010において、指が離されていないことが判断されると、現在の指の位置が検出される(ステップST1011)。次いで、検出された指の位置と経由道路が取得される(ステップST1012)。その後、シーケンスはステップST1002に戻り、上述した処理が繰り返される。
上記ステップST1010において、指が離されたことが判断されると、次いで、他の経由道路を取得するかどうかが調べられる(ステップST1013)。このステップST1013において、他の経由道路を取得することが判断されると、シーケンスはステップST1001に戻り、上述した処理が最初からやり直される。このやり直しの処理において、図20(c)に示すように、既に表示されている候補経路上を指でなぞった後に止めることにより、図20(d)に示すように、候補経路を変更することができる。
上記ステップST1013において、他の経由道路を取得しないことが判断されると、次いで、経路変更が確定したかどうかが調べられる(ステップST1014)。このステップST1014において、経路変更が確定していないことが判断されると、次いで、経路変更を中止するかどうかが調べられる(ステップST1015)。このステップST1015において、経路変更を中止しないことが判断されると、シーケンスはステップST1001に戻り、上述した処理が最初からやり直される。一方、ステップST1015において、経路変更を中止することが判断されると、元の案内経路が表示装置3に表示され、その後、経路変更処理は終了する。
上記ステップST1014において、経路変更が確定したことが判断されると、次いで、確定経路が描画される(ステップST1016)。すなわち、図20(e)に示すように、点線で描画されていた候補経路が、実線で描画し直され、新しい案内経路が表示装置3に表示される。その後、経路変更処理は終了する。
以上説明したように、この発明の実施の形態10に係るナビゲーション装置によれば、指定された1つの道路を経由道路として候補経路を引き直すように構成したので、ユーザの意志に添った案内経路を提示できる。
実施の形態11.
上述した実施の形態10に係るナビゲーション装置は、経由道路を複数指定することが可能であり、道路情報設定部34で設定された道路情報に基づく優先順位を考慮して候補経路を引き直すように構成したので、候補経路が不適当な場合であっても、候補経路が選択されてしまう。そこで、実施の形態11に係るナビゲーション装置では、描画された候補経路を確定しようとしたとき、指定された道路を経由する目的地までの経路が道路情報設定部34で設定された道路情報に基づく候補経路と異なると判断される場合に、不適当であると判断された理由を表示し、使用者に経路変更可否の判断を委ねるようにしたものである。
図21は、実施の形態11に係るナビゲーション装置で行われる経路変更処理を示すフローチャートである。また、図22は、経路変更処理における画面表示の変遷を説明するための図である。経路変更処理は、使用者の指でタッチパネル2が押下されたことが検出された場合に開始される。
経路変更処理では、まず、指が押下された位置と経由道路が取得される(ステップST1101)。すなわち、図22(a)に示すように、使用者が、経由したい道路上を指でなぞった後に止めることにより、指が押下された位置と経由道路が取得される。この際、最初に表示されていた案内経路が一旦リセットされ、指定された道路を経由した候補経路が取得される。
次いで、使用者が指定した道路であるか否かが調べられる(ステップST1102)。このステップST1102において、使用者が指定した道路でないことが判断されると、次いで、隣接する道路があるかどうかが調べられる(ステップST1104)。このステップST1104において、隣接する道路があることが判断されると、隣接する道路を経由する経由道路が取得される(ステップST1105)。その後、シーケンスはステップST1102に戻り上述した処理が繰り返される。一方、ステップST1104において、隣接する道路がないことが判断されると、指定に誤りがあることが認識され、シーケンスはステップST1101に戻り、最初からやり直される。これらステップST1102、ST1004およびST1005の処理により、1つの候補経路が指定される。
上記ステップST1102において、使用者が指定した道路であることが判断されると、次いで、候補経路が探索される(ステップST1103)。次いで、候補経路の距離が求められる(ステップST1106)。次いで、ステップST1106で求められた距離が最短距離であるか否かが調べられる(ステップST1107)。このステップST1107で最短距離であることが判断されると、次いで、候補経路と距離が記憶される(ステップST1108)。この記憶された経由道路および距離は、次回の経路描画に活用される。一方、ステップST1107で最短距離でないことが判断された場合は、ステップST1108の処理はスキップされる。
次いで、候補経路が描画される(ステップST1109)。すなわち、図22(b)に点線で示すように、使用者によって指定された経由道路を通過する候補経路が描画される。次いで、指が離されたかどうかが調べられる(ステップST1110)。このステップST1110において、指が離されていないことが判断されると、現在の指の位置が検出される(ステップST1111)。次いで、検出された指の位置と経由道路が取得される(ステップST1112)。その後、シーケンスはステップST1102に戻り、上述した処理が繰り返される。
上記ステップST1110において、指が離されたことが判断されると、次いで、他の経由道路を取得するかどうかが調べられる(ステップST1113)。このステップST1113において、他の経由道路を取得することが判断されると、シーケンスはステップST1101に戻り、上述した処理が最初からやり直される。このやり直しの処理において、図22(c)に示すように、既に表示されている候補経路上を指でなぞった後に止めることにより、図22(d)に示すように、候補経路を変更することができる。
上記ステップST1113において、他の経由道路を取得しないことが判断されると、次いで、経路変更可否判断コメントが表示される(ステップST1114)。例えば、指定された道路を経由する目的地までの経路が道路情報設定部34で設定された道路情報に基づいた候補経路と異なると判断されたときに、図22(d)に示すような、使用者に経路変更可否の判断を委ねるコメントが表示される。
次いで、経路変更が確定したかどうかが調べられる(ステップST1115)。このステップST1115において、経路変更が確定していないことが判断されると、次いで、経路変更を中止するかどうかが調べられる(ステップST1116)。このステップST1116において、経路変更を中止しないことが判断されると、シーケンスはステップST1101に戻り、上述した処理が最初からやり直される。一方、ステップST1116において、経路変更を中止することが判断されると、元の案内経路が表示装置3に表示され、その後、経路変更処理は終了する。
上記ステップST1115において、経路変更が確定したことが判断されると、次いで、確定経路が描画される(ステップST1117)。すなわち、図22(e)に示すように、点線で描画されていた候補経路が、実線で描画し直され、新しい案内経路が表示装置3に表示される。その後、経路変更処理は終了する。
以上説明したように、この発明の実施の形態11に係るナビゲーション装置によれば、不適当であると判断された理由を表示し、使用者に経路変更可否の判断を委ねるように構成したので、使用者は納得の後に、別経路を指定する操作を行うことができる。
実施の形態12.
この発明の実施の形態12に係るナビゲーション装置は、undo操作(直前に行った処理を無効にして、処理前の状態に戻す操作)を可能にし、容易に候補経路を引き直すことができるようにしたものである。
図23は、実施の形態12に係るナビゲーション装置で行われるundo処理を示すフローチャートである。また、図24は、undo処理における画面表示の変遷を説明するための図である。undo処理は、使用者がタッチパネル2を用いてundoを指示することにより開始される。
undo処理では、まず、設定された候補経路の最近のものが消去される(ステップST1201)。例えば、図24(a)に示すように候補経路が表示されている状態から、図24(b)に示すように、表示されている候補経路上を指でなぞった後に止めることにより、図24(c)に示すように、候補経路が変更された状態で、undo操作が行われると、候補経路上を指でなぞった後に止める操作が行われなかった状態に戻される。つまり、図24(c)に示す状態が、図24(a)に示す状態に戻される。
次いで、経路探索が実行される(ステップST1202)。次いで、経路再描画が実行される(ステップST1203)。これにより、図23(d)に示すように、図23(a)に示した状態と同じ状態になる。その後、undo処理は終了する。
この発明の実施の形態12に係るナビゲーション装置によれば、undo機能を備えたので、操作を気軽に行うことができる。
実施の形態13.
この発明の実施の形態13に係るナビゲーション装置は、実施の形態12に係るナビゲーション装置で実現されているundo操作を行って取り消された操作を、redo操作(直前にundo操作によって無効にした処理を再度有効にする操作)によって再度やり直すことを可能にし、容易に候補経路を引き直すことができるようにしたものである。
図25は、実施の形態13に係るナビゲーション装置で行われるredo処理を示すフローチャートである。また、図26は、redo処理における画面表示の変遷を説明するための図である。redo処理は、使用者がタッチパネル2を用いてredoを指示することにより開始される。
redo処理では、まず、undo操作を行って描画した候補経路が消去される(ステップST1301)。例えば、図26(a)に示すように候補経路が表示されている状態で、図26(b)に示すように、表示されている候補経路上を指でなぞった後に止めることにより、図26(c)に示すように、候補経路が変更され、この状態で、undo操作が行われることにより、図26(c)に示す状態が、図26(d)に示すように、図26(a)に示す状態と同じ状態になる。この状態で、redo操作が行われると、図26(d)に示す状態が取り消される。
次いで、undo操作前の条件で経路探索が実行される(ステップST1302)。次いで、経路再描画が実行される(ステップST1303)。これにより、図26(e)に示すように、undo操作が行われる前の状態に戻る。その後、redo処理は終了する。
この発明の実施の形態13に係るナビゲーション装置によれば、redo機能を備えたので、操作を気軽に行うことができる。
実施の形態14.
この発明の実施の形態14に係るナビゲーション装置は、経路が確定した後、道路指定部31を再度利用して経路変更を行うとき、所望の道路を指定し、指定した所望の道路を通過する新たな候補経路を引き直すようにしたものである。
図27は、実施の形態14に係るナビゲーション装置で行われる確定経路変更処理を示すフローチャートである。また、図28は、確定経路変更処理における画面表示の変遷を説明するための図である。確定経路変更処理は、使用者がタッチパネル2を用いて経路変更を指定することにより開始される。
確定経路変更処理では、図28(a)に示すように、使用者が、経由したい道路上を指でなぞった後に止めることにより、図28(b)に示すように、候補経路が描画され、その後、図28(c)に示すように経路が確定した状態で、確定した経路が候補経路に変更される(ステップST1401)。これにより、図28(d)に示すように、候補経路が表示される。
次いで、候補経路が探索される(ステップST1402)。次いで、候補経路の距離が求められる(ステップST1403)。次いで、ステップST1403で求められた距離が最短距離であるか否かが調べられる(ステップST1404)。このステップST1404で最短距離であることが判断されると、次いで、経由道路と距離が記憶される(ステップST1405)。この記憶された経由道路および距離は、次回の経路描画に活用される。一方、ステップST1404で最短距離でないことが判断された場合は、ステップST1405の処理はスキップされる。
次いで、探索結果が一時保存される(ステップST1406)。次いで、他の探索結果があるかどうかが調べられる(ステップST1407)。このステップST1407において、他の探索結果があることが判断されると、シーケンスはステップST1403に戻り、上述した処理が繰り返される。
一方、ステップST1407において、他の探索結果がないことが判断されると、次いで、探索経路が複数あるかどうかが調べられる(ステップST1408)。このステップST1408において、探索経路が複数ないことが判断されると、シーケンスはステップST1411に進む。一方、ステップST1408において、探索経路が複数あることが判断されると、一時保存された探索結果から道路情報に基づく探索経路が設定される(ステップST1409)。すなわち、道路情報設定部34で設定された道路情報に基づき、複数の探索経路のうち、優先順位の高いものから順に選択されて設定される。
次いで、他の候補道路を選択するかどうかが調べられる(ステップST1410)。このステップST1410において、他の候補道路を選択することが判断されると、シーケンスはステップST1409に戻り、上述した処理が繰り返される。一方、ステップST1410において、他の候補道路を選択しないことが判断されると、シーケンスはステップST1411に進む。
ステップST1411においては、候補経路が描画される。すなわち、図28(d)に点線で示すように、使用者によって指定された経由道路を通過する2つの候補経路が描画される。次いで、経路変更が確定したかどうかが調べられる(ステップST1412)。このステップST1412において、経路変更が確定していないことが判断されると、次いで、経路変更を中止するかどうかが調べられる(ステップST1413)。このステップST1413において、経路変更を中止しないことが判断されると、シーケンスはステップST1402に戻り、上述した処理が繰り返される。一方、ステップST1413において、経路変更を中止することが判断されると、元の案内経路が表示装置3に表示され、その後、確定経路変更処理は終了する。
上記ステップST1412において、経路変更が確定したことが判断されると、次いで、確定経路が描画される(ステップST1414)。すなわち、図28(e)に示すように、点線で描画されていた候補経路が、実線で描画し直され、新しい案内経路が表示装置3に表示される。なお、図28(e)は、図28(d)の左側に示す候補経路が表示された例を示しているが、右側に示す候補経路を指定して表示させることもできる。その後、確定経路変更処理は終了する。
この発明の実施の形態14に係るナビゲーション装置によれば、確定した経路を候補経路に戻して表示するように構成したので、確定した経路を容易に修正できる。
実施の形態15.
この発明の実施の形態15に係るナビゲーション装置は、経路が確定した後、経路変更を行うとき、確定している経路のうち、変更したい箇所付近に指でタッチし、変更したい所望の道路までタッチした指を移動することにより、指の移動先の道路を通過する新たな候補経路を引き直すようにしたものである。
実施の形態15に係るナビゲーション装置で行われる確定経路変更処理は、以下の点を除き、図27のフローチャートに示した確定経路変更処理と同じである。すなわち、一時保存された探索結果から道路情報に基づく探索経路を設定する処理(ステップST1409)および他の候補道路を選択するかどうかが調べる処理(ステップST1410)の代わりに、図29(d)に示すように、確定している経路のうち、変更したい箇所付近に指でタッチし、変更したい所望の道路までタッチした指を移動する。以後の処理は、実施の形態14の場合と同じである。
この発明の実施の形態15に係るナビゲーション装置によれば、確定した経路を候補経路に戻す際に、変更したい所望の道路までタッチした指を移動することにより行うように構成したので、確定した経路の修正を、より簡単な操作で行うことができる。
実施の形態16.
上述した実施の形態1から実施の形態15に係るナビゲーション装置は、既に引かれた経路を元にして、使用者がタッチパネル2を使用して、経由したい道路上を指でなぞり、候補道路を引き直すのに対し、実施の形態16に係るナビゲーション装置では、予め経路が引かれていない状態で、経由したい複数の道路を選択し、選択された道路を含んだ候補経路を引くようにしたものである。
図30は、実施の形態16に係るナビゲーション装置で行われる経路作成処理を示すフローチャートである。また、図31は、経路作成処理における画面表示の変遷を説明するための図である。経路作成処理は、使用者がタッチパネル2を用いて経路を指定することにより開始される。
経路作成処理では、まず、指で押下された2つ以上の経由道路が取得される(ステップST1601)。すなわち、使用者は、図31(a)に示すように、タッチパネル2を使用して、経由したい2つ以上の道路上を指でなぞる。このとき、2つ以上の道路はつながっていなくてもよい。
次いで、候補経路が探索される(ステップST1602)。すなわち、ステップST1601で指定された2つ以上の道路を含んだ候補経路が探索される。次いで、探索経路の距離が求められる(ステップST1603)。次いで、ステップST1603で求められた距離が最短距離であるか否かが調べられる(ステップST1604)。このステップST1604で最短距離であることが判断されると、次いで、経由道路と距離が記憶される(ステップST1605)。この記憶された経由道路および距離は、次回の経路描画に活用される。一方、ステップST1604で最短距離でないことが判断された場合は、ステップST1605の処理はスキップされる。
次いで、探索結果が一時保存される(ステップST1606)。次いで、他の探索結果があるかどうかが調べられる(ステップST1607)。このステップST1607において、他の探索結果があることが判断されると、シーケンスはステップST1603に戻り、上述した処理が繰り返される。
一方、ステップST1607において、他の探索結果がないことが判断されると、次いで、探索経路が複数あるかどうかが調べられる(ステップST1608)。このステップST1608において、探索経路が複数ないことが判断されると、シーケンスはステップST1611に進む。一方、ステップST1608において、探索経路が複数あることが判断されると、一時保存された探索結果から道路情報に基づく探索経路が設定される(ステップST1609)。すなわち、道路情報設定部34で設定された道路情報に基づき、複数の探索経路のうち、優先順位の高いものから順に選択されて設定される。
次いで、他の候補道路を選択するかどうかが調べられる(ステップST1610)。このステップST1610において、他の候補道路を選択することが判断されると、シーケンスはステップST1609に戻り、上述した処理が繰り返される。一方、ステップST1610において、他の候補道路を選択しないことが判断されると、シーケンスはステップST1611に進む。
ステップST1611においては、候補経路が描画される。すなわち、図31(b)〜図31(d)に点線で示すように、使用者によって指定された経由道路を通過する候補経路が描画される。次いで、経路変更が確定したかどうかが調べられる(ステップST1612)。このステップST1612において、経路変更が確定していないことが判断されると、次いで、経路変更を中止するかどうかが調べられる(ステップST1613)。このステップST1613において、経路変更を中止しないことが判断されると、シーケンスはステップST1602に戻り、上述した処理が繰り返される。一方、ステップST1613において、経路変更を中止することが判断されると、案内経路は表示装置3に表示されず、その後、経路作成処理は終了する。
上記ステップST1612において、経路変更が確定したことが判断されると、次いで、確定経路が描画される(ステップST1614)。すなわち、図31(e)に示すように、点線で描画されていた候補経路が、実線で描画し直され、新しい案内経路が表示装置3に表示される。その後、経路作成処理は終了する。
この発明の実施の形態16に係るナビゲーション装置によれば、選択された経由したい複数の道路を含んだ候補経路を引くように構成したので、使用者は満足した候補経路を得ることができる。
実施の形態17.
上述した実施の形態16に係るナビゲーション装置は、予め経路を引いていない状況下で、経由したい複数の道路を選択し、選択された道路を含んだ候補経路を引くようにしたが、経由したい道路を2つ以上選択しなければならず面倒である。そこで、実施の形態17に係るナビゲーション装置では、予め経路が引かれていない状態で、使用者が一筆書きで経路を指定し、指定された経路を元にして候補経路を引くようにしたものである。
実施の形態17に係るナビゲーション装置で行われる経路作成処理は、以下の点を除き、図30のフローチャートに示した経路作成処理と同じである。すなわち、指で押下された2つ以上の経由道路が取得する処理(ステップST1601)の代わりに、図32(a)に示すように、使用者が一筆書きで経路を指定し、指定された経路から経由候補が取得される。以後の処理は、実施の形態16の場合と同じである。
この発明の実施の形態17に係るナビゲーション装置によれば、使用者が一筆書きで指定した経路を元に候補経路を引くように構成したので、使用者は満足した候補経路を得ることができる。