以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、本発明を具現化した移動体端末装置としての携帯電話機、並びに、この携帯電話機を備える地図表示システムについて説明するが、本発明は、これに限定されるものではなく、地図データを表示する地図表示機能を有する移動体端末装置の地図表示方法としても成立するものである。
図1は、本発明の一実施の形態に係る移動体端末装置が適用される地図表示システムの概略構成を示す図である。図1に示す地図表示システムは、本発明に係る移動体端末装置としての携帯電話機1と、この携帯電話機1と移動通信網であるコアネットワーク2を介して接続された移動通信センター3と、移動通信センター3とインターネット4のようなネットワークを介して接続されたコンテンツプロバイダ5〜7とから主に構成される。
携帯電話機1は、オペレーティングシステム(移動機OS)を有しており、移動機OS上でブラウザ機能、ビューワ機能、GPS機能、並びに、その他の機能が動作可能に構成されている。なお、ビューワ機能においては、例えば、画像に埋め込まれた情報(例えば、位置情報)を読み込む画像読み込み機能も含まれる。また、その他の機能には、少なくとも、既知の電話帳機能、スケジューラ機能及びメール機能が含まれる。以下においては、これらの携帯電話機1が有する機能をネイティブ機能と呼ぶものとする。なお、このネイティブ機能は、地図表示機能以外の機能を構成するものである。
また、携帯電話機1は、移動機OS上で動作するアプリケーション制御機能を有している。このアプリケーション制御機能により、携帯電話機1内に予め実装され、或いは、ダウンロードされた地図アプリケーション(以下、「地図アプリ」という)や位置検索アプリケーション(以下、「位置検索アプリ」という)を実行することにより、携帯電話機1は、地図表示機能や位置検索機能を有することとなる。
ここで、地図表示機能とは、少なくともユーザから指定された場所の地図データを表示する機能をいうものとする。なお、地図表示機能においては、これに加えて目的地への経路を案内する機能(ナビゲーション機能)や、表示される地図データ上の店舗等の詳細情報を表示する機能を付加しても良い。また、位置検索機能とは、少なくとも、移動通信センター3により提供される位置検索サービスを用いて、他の携帯電話機の位置情報を検索する機能をいうものとする。
コアネットワーク2は、携帯電話機1と移動通信センター3との間のネットワークである。このコアネットワーク2には、通常の移動通信網に加えて移動パケット通信網も含まれる。一方、移動通信センター3に接続されるネットワークには、インターネット4をはじめその他のネットワーク、例えば、LANやWANなども含まれる。
移動通信センター3は、例えば、iモード(登録商標)サーバであり、コアネットワーク2とインターネット4とを結ぶゲートウェイ機能を担っている。具体的には、移動通信センター3は、情報配信機能、メール送受信機能、メール蓄積機能、契約顧客管理機能、情報提供者(Information Provider)管理機能、並びに、情報料課金機能を有している。
また、移動通信センター3は、位置情報の提供要求に応じて携帯電話機の位置情報を検索する位置検索サービスを提供する位置検索サーバとして機能する。この位置検索サービスにおいては、上述した位置検索機能を有する携帯電話機からの位置情報の検索要求(以下、適宜「位置検索要求」という)に応じて、位置情報の提供が事前に許諾された他の携帯電話機の位置情報を提供するものである。位置検索要求を行った携帯電話機においては、位置検索サーバからの位置情報の提供を受けて、当該他の携帯電話機の位置を把握することが可能となっている。
コンテンツプロバイダ5〜7は、例えば、携帯電話機1に実装された地図アプリの提供元のコンテンツプロバイダで構成される。コンテンツプロバイダ5〜7は、携帯電話機1の地図表示機能で参照可能な情報が登録されたデータベースを有している。コンテンツプロバイダ5は、店舗情報データベース(DB)50を有し、コンテンツプロバイダ6は、位置情報データベース(DB)60を有し、コンテンツプロバイダ7は、スポット情報データベース(DB)70を有している。これらの店舗情報DB50、位置情報DB60及びスポット情報DB70は、検索情報データベースを構成するものである。
店舗情報DB50には、店舗の店舗名に対応づけて固定電話番号及び住所が登録されている。店舗情報DB50は、固定電話番号から店舗名及び住所を検索して出力するデータベースとして構築されている。位置情報DB60には、住所に対応付けて緯度及び経度が登録されている。位置情報DB60は、住所から緯度及び経度を検索して出力するデータベースとして構築されている。スポット情報DB70には、地名、店舗名、駅名及び観光地などの検索対象となり得るキーワードに対応付けて住所と、緯度及び経度とが登録されている。スポット情報DB70は、キーワードから住所、並びに、緯度及び経度を検索して出力するデータベースとして構築されている。
図2は、本実施の形態に係る携帯電話機1の構成を示すブロック図である。なお、図2に示す携帯電話機1の構成については、本発明を説明するために簡略化したものであり、通常の携帯電話機1が有する機能(例えば、通話機能など)を備えているものとする。また、図2においては、説明の便宜上、移動通信センター3により実現される位置検索サーバ30と、コンテンツプロバイダ5〜7が有する店舗情報DB50、位置情報DB60及びスポット情報DB70を表示している。
図2に示すように、携帯電話機1は、装置全体の制御を行う制御部10と、上述した携帯電話機1のネイティブ機能を実行するためのアプリケーションを実行するためのアプリケーション制御部(以下、「ネイティブアプリ制御部」という)11と、携帯電話機1に対するユーザからの操作を受け付ける操作部12と、携帯電話機1の動作状態に応じた情報を表示する表示部13と、上述したアプリケーション制御機能を実行するためのアプリケーション制御部(以下、「アプリ制御部」という)14と、アプリ制御部14が実行する地図アプリが利用する地図データが登録される地図データベース(DB)15と、アプリ制御部14が地図DB15に登録されていない情報等を外部から取得するための通信を制御する通信制御部16とを含んで構成されている。
ネイティブアプリ制御部11は、第2アプリケーション制御部を構成するものであり、実行対象とするアプリケーションとして、GPSアプリケーション(以下、「GPSアプリ」という)11A、電話帳アプリケーション(以下、「電話帳アプリ」という)11B、スケジューラアプリケーション(以下、「スケジューラアプリ」という)11C、メールアプリケーション(以下、「メールアプリ」という)11D、ブラウザアプリケーション(以下、「ブラウザアプリ」という)11E、非接触通信アプリケーション(以下、「非接触通信アプリ」という)11F、画像ビューワアプリケーション(以下、「画像ビューワアプリ」という)11Gを有する。例えば、非接触通信アプリケーションにおいては、トルカ(登録商標)のようなクーポン機能が実現される。また、ネイティブアプリ制御部11は、操作部12からの操作に応じて地図データを特定するためのパラメータ(以下、「地図パラメータ」という)を制御部10に出力する。なお、この地図パラメータの内容については後述する。
制御部10は、アプリ制御部14における地図アプリの起動を制御するアプリケーション起動制御部(以下、「アプリ起動制御部」という)10Aを有している。アプリ起動制御部10Aは、ネイティブアプリ処理部11からの地図パラメータを検出すると、地図アプリを起動する信号(以下、「地図アプリ起動信号」という)をアプリ制御部14に出力することで、アプリ制御部14における地図アプリの起動を制御する。
アプリ制御部14は、第1アプリケーション制御部を構成するものであり、実行対象とするアプリケーションとして、地図アプリ14A及び位置検索アプリ14Bを有している。アプリ制御部14は、アプリ起動制御部10Aからの地図アプリ起動信号に応じて地図アプリ14Aを起動する。この場合において、アプリ制御部14は、地図アプリ処理部として機能する。地図アプリ処理部としてのアプリ制御部14は、地図パラメータの種別を判定すると共に、その判定結果に応じて地図DB15からの地図データの取得処理や、取得した地図データの表示部13における表示処理、外部データベースからの必要な情報の取得処理等を実行する。
また、地図アプリ処理部としてのアプリ制御部14は、地図パラメータとして携帯電話番号を検出すると、位置検索アプリ14Bを起動する。この場合において、アプリ制御部14は、位置検索アプリ処理部として機能する。位置検索アプリ処理部としてのアプリ制御部14は、位置検索サーバ3からの他の携帯電話機の位置情報の取得処理を実行する。なお、位置検索アプリ処理部としてのアプリ制御部14は、上述した地図アプリ処理部としての機能も併せ持つものとする。
地図DB15には、住所と、緯度及び経度とに対応付けて地図データが登録されている。地図DB15は、住所又は移動及び経度から地図データを検索して出力するデータベースとして構築されている。地図DB15は、地図アプリ処理部としてのアプリ制御部14から、住所又は移動及び経度を含む地図データの取得要求を受け取ると、これに該当する地図データを検索して出力する。なお、該当する地図データが検索できない場合には、その旨を示す検索不能信号を地図アプリ処理部としてのアプリ制御部14に出力する。
通信制御部16は、地図アプリ処理部としてのアプリ制御部14が店舗情報DB50から住所を取得する際、位置情報DB60から緯度及び経度を取得する際、スポット情報DB70から住所を取得する際、並びに、位置検索アプリ処理部としてのアプリ制御部14が位置検索サーバ30から他の携帯電話機の位置情報を取得する際の通信を制御する。
このような構成を有し、本実施の形態に係る携帯電話機1においては、操作部12からの操作に応じてネイティブアプリ制御部11から地図パラメータを制御部10に送出させる。そして、この地図パラメータに応じてアプリ起動制御部10Aから地図アプリ起動信号を、地図パラメータと共にアプリ制御部14に送出させる。そして、アプリ制御部14に地図アプリを起動させると共に、アプリ制御部14で地図パラメータの内容に基づいて地図DB15から地図データを取得し、表示部13に地図データを表示させる。すなわち、携帯電話機1におけるネイティブ機能と地図表示機能との連携を図り、検索対象情報の入力を省略し、地図表示機能の利用性を向上するものである。
以下、本実施の形態に係る携帯電話機1において、地図データを表示する際の動作について説明する。図3は、本実施の形態に係る携帯電話機1において、地図データを表示する際の概略動作を説明するためのシーケンス図である。
ネイティブアプリ制御部11がネイティブ機能(例えば、電話帳機能)を実行している場合において、操作部12から地図アプリの起動指示(地図アプリ起動指示)を受け付けると(ステップ(以下、「ST」という)301)、ネイティブアプリ制御部11からアプリ起動制御部10A(制御部10)に対して、そのネイティブ機能において特定される地図パラメータが送出される(ST302)。なお、ネイティブアプリ制御部11が地図アプリ起動指示を受け付ける際の態様については後述する。
この地図パラメータを受け取ると、アプリ起動制御部10Aからアプリ制御部14に対して地図アプリ起動信号が送出される(ST303)。なお、この地図アプリ起動信号には、ネイティブアプリ制御部11から受け取った地図パラメータが付与されている。
この地図アプリ起動信号を受け取ると、アプリ制御部14において地図アプリが起動される(ST304)。そして、アプリ制御部14から地図DB15に対して地図データの取得要求(以下、「地図データ取得要求」という)が送出される(ST305)。なお、この地図データ取得要求には、アプリ起動制御部10Aから受け取った地図パラメータ、或いは、この地図パラメータに基づいて得た情報が含まれている。
この地図データ取得要求を受け取ると、地図DB15において、地図データ取得要求に含まれる地図パラメータ等の内容に基づいて地図データが検索される(ST306)。そして、検索した地図データがアプリ制御部14に出力される(ST307)。
この地図データを受け取ると、アプリ制御部14から地図データの表示指示(以下、「地図データ表示指示」という)が地図データと一緒に表示部13に対して送出される(ST308)。そして、この地図データ表示指示を受け取ると、表示部13において、その地図データが表示される(ST309)。このような一連の動作を経て、携帯電話機1の表示部13に地図データが表示されることとなる。
ここで、本実施の形態に係る携帯電話機1において、ネイティブアプリ制御部11が地図アプリ起動指示を受け付ける際の態様と、この地図アプリ起動指示に応じて送出される地図パラメータの具体例について説明する。ここでは、ネイティブアプリ制御部11が電話帳アプリ11Bを実行する場合、並びに、ネイティブアプリ制御部11がメールアプリ11Dを実行する場合について説明するものとする。
まず、ネイティブアプリ制御部11が電話帳アプリ11Bを実行する場合において、ネイティブアプリ制御部11が地図アプリ起動指示を受け付ける際の態様と、この地図アプリ起動指示に応じて送出される地図パラメータの具体例について説明する。図4は、本実施の形態に係る携帯電話機1における電話帳機能から地図アプリ起動指示を受け付ける際の態様について説明するための画面構成図である。図4(a)においては、電話帳から固定電話番号の登録者が選択された場合を示し、図4(b)においては、電話帳から携帯電話番号の登録者が選択された場合を示している。
ネイティブアプリ制御部11が電話帳アプリ11Bを実行している場合において、ユーザから特定の登録者が選択されると、図4(a)、図4(b)に示すように、その登録者の名称41及び電話番号42と、その表示内容に対するメニューを選択させるためのサブメニューボタン43とを含む画面が表示部13に表示される。なお、図4(a)、図4(b)においては、サブメニューボタン43が選択された場合について示している。
固定電話番号が表示されている場合において、サブメニューボタン43が選択されると、図4(a)に示すように、「1.音声発生」、「2.テレビ電話」、「3.着もじ」及び「4.地図を見る」を含むメニューが表示される。一方、携帯電話番号が表示されている場合において、サブメニューボタン43が選択されると、図4(b)に示すように、「1.音声発生」、「2.テレビ電話」、「3.着もじ」及び「4.居場所を探す」を含むメニューが表示される。
このように表示されるメニューから、ユーザが操作部12を介して「4.地図を見る」及び「4.居場所を探す」を選択すると、ネイティブアプリ制御部11は、これを地図アプリ起動指示として受け付ける。そして、図4(a)の場合には、固定電話番号「03−AAAA−BBBB」を地図パラメータをとして、図4(b)の場合には、携帯電話番号「090−CCCC−DDDD」を地図パラメータとしてアプリ起動制御部10Aに送出する。アプリ起動制御部10Aにおいては、地図アプリ起動信号をこれらの地図パラメータと共にアプリ制御部14に送出する。そして、アプリ制御部14においては、地図アプリを起動すると共に、地図パラメータの内容を判定し、その後の処理を決定する。
ここで、固定電話番号が地図パラメータとして送出された場合と、携帯電話番号が地図パラメータとして送出された場合とに分けて携帯電話機1における動作について説明する。図5は、本実施の形態に係る携帯電話機1において、地図パラメータが固定電話番号である場合の動作を説明するためのシーケンス図である。図6は、本実施の形態に係る携帯電話機1において、地図パラメータが携帯電話番号である場合の動作を説明するためのシーケンス図である。
まず、固定電話番号が地図パラメータとして送出された場合の動作について説明する。図5に示すように、地図アプリ起動信号と共に固定電話番号が地図パラメータとして送出された場合、アプリ制御部14において、地図アプリが起動されると共に(ST501)、その地図パラメータが判定される(ST502)。なお、地図パラメータの判定手法については、特に限定されるものではない。以下の地図パラメータの判定においても同様である。ここでは、地図パラメータが固定電話番号であると判定されることとなる。
地図パラメータが固定電話番号であると判定すると、アプリ制御部14において、店舗情報DB50からその固定電話番号に応じた住所を取得する処理が実行される。この場合、アプリ制御部14から、通信制御部16を介して住所の取得要求(以下、「住所取得要求」という)が店舗情報DB50に送出される(ST503)。なお、この住所取得要求には、地図パラメータとしての固定電話番号が含まれている。
この住所取得要求を受信すると、店舗情報DB50において、この固定電話番号に基づいて住所が検索される(ST504)。そして、該当する住所が検索されると、その住所が店舗情報DB50からアプリ制御部14に出力される(ST505)。この住所は、上述した地図パラメータに基づいて得た情報に相当する。
店舗情報DB50から住所を受信すると、アプリ制御部14から地図DB15に対して地図データ取得要求が送出される(ST506)。なお、この地図データ取得要求には、店舗情報DB50から受け取った住所が含まれている。この地図データ取得要求を受け取ると、地図DB15において、地図データ取得要求に含まれる住所の内容に基づいて地図データが検索される(ST507)。そして、検索した地図データがアプリ制御部14に出力される(ST508)。
この地図データを受け取ると、アプリ制御部14から地図データ表示指示が地図データと一緒に表示部13に対して送出される(ST509)。そして、この地図データ表示指示を受け取ると、表示部13において、その地図データが表示される(ST510)。電話帳機能から固定電話番号が地図パラメータとして送出された場合、このような一連の動作を経て、携帯電話機1の表示部13に地図データが表示されることとなる。
次に、携帯電話番号が地図パラメータとして送出された場合の動作について説明する。図6に示すように、地図アプリ起動信号と共に携帯電話番号が地図パラメータとして送出された場合、アプリ制御部14において、地図アプリが起動されると共に(ST601)、その地図パラメータが判定される(ST602)。ここでは、地図パラメータが携帯電話番号であると判定されることとなる。
地図パラメータが携帯電話番号であると判定すると、アプリ制御部14において、位置検索アプリが起動され(ST603)、その携帯電話番号の携帯電話機の現在位置の検索を要求する処理が実行される。なお、位置検索アプリが起動されると、表示部13には、図4(c)に示すような位置検索サービス提供画面が表示される。この位置検索サービス提供画面には、位置検索の対象となる携帯電話番号が入力される検索対象入力欄44と、位置検索を要求する位置検索要求ボタン45とが表示されている。
この場合において、アプリ制御部14は、位置検索アプリの起動と共に、地図パラメータとしての携帯電話番号を位置検索アプリに引き渡す。これにより、位置検索サービス提供画面の検索対象入力欄44には、地図パラメータとしての携帯電話番号が入力された状態となっている。この状態から位置検索要求ボタン45が選択されると、アプリ制御部14から、通信制御部16を介して該当する携帯電話機の位置検索要求が位置検索サーバ30に送出される(ST604)。なお、この位置検索要求には、地図パラメータとしての携帯電話番号が含まれている。
この位置検索得要求を受信すると、位置検索サーバ30において、この携帯電話番号に基づいて該当する携帯電話機の位置(緯度及び経度)が検索される(ST605)。該当する携帯電話機の位置が検索されると、その位置が位置検索サーバ30からアプリ制御部14に出力される(ST606)。この位置は、上述した地図パラメータに基づいて得た情報に相当する。
位置検索サーバ30から位置を受信すると、アプリ制御部14から地図DB15に対して地図データ取得要求が送出される(ST607)。なお、この地図データ取得要求には、位置検索サーバ30から受け取った位置(緯度及び経度)が含まれている。この地図データ取得要求を受け取ると、地図DB15において、地図データ取得要求に含まれる位置の内容に基づいて地図データが検索される(ST608)。そして、検索した地図データがアプリ制御部14に出力される(ST609)。
この地図データを受け取ると、アプリ制御部14から地図データ表示指示が地図データと一緒に表示部13に対して送出される(ST610)。そして、この地図データ表示指示を受け取ると、表示部13において、その地図データが表示される(ST611)。電話帳機能から携帯電話番号が地図パラメータとして送出された場合、このような一連の動作を経て、携帯電話機1の表示部13に地図データが表示されることとなる。
なお、以上の説明においては、位置検索アプリ処理部としてのアプリ制御部14が位置検索サーバ3に地図パラメータとしての携帯電話番号を用いて、その携帯電話番号の携帯電話機の現在位置の検索を要求する場合について説明しているが、位置検索サーバ3に対する他の携帯電話機の位置検索を要求する構成についてはこれに限定されるものではない。例えば、地図パラメータとしての携帯電話番号に応じてアプリ制御部14で地図アプリ14Aを起動する一方、ネイティブアプリ制御部11のブラウザアプリ11Eが電話帳アプリ11Bから地図パラメータとしての携帯電話番号を受け取り、その携帯電話番号の携帯電話機の現在位置の検索を要求するようにしても良い。そして、これに応じて位置検索サーバ30から検索された当該携帯電話機の位置をアプリ制御部14が受け取り、図6に示すST607以降の処理を行うようにしても良い。
次に、ネイティブアプリ制御部11がメールアプリ11Dを実行する場合において、ネイティブアプリ制御部11が地図アプリ起動指示を受け付ける際の態様と、この地図アプリ起動指示に応じて送出される地図パラメータの具体例について説明する。図7は、本実施の形態に係る携帯電話機1におけるメール機能から地図アプリ起動指示を受け付ける際の態様について説明するための画面構成図である。
ネイティブアプリ制御部11がメールアプリ11Dを実行している場合において、ユーザから特定の受信メールが選択されると、図7(a)に示すように、受信日時、送信者及び件名を含む受信メール情報71と、受信メールのメッセージ72と、その受信メールに対するメニューを選択させるためのサブメニューボタン73とを含む画面が表示部13に表示される。なお、図7(a)においては、メッセージ72に「住所は、東京都千代田区永田町○−○−○です。ビル名は△△タワービルです。」という内容が含まれ、サブメニューボタン73が選択された場合について示している。
サブメニューボタン73が選択されると、図7(a)に示すように、「1.返信」、「2.削除」、「3.地図を見る」を含むメニューが表示される。このように表示されるメニューから、ユーザが操作部12を介して「3.地図を見る」を選択すると、ネイティブアプリ制御部11は、これを地図アプリ起動指示として受け付ける。
なお、メール機能から地図アプリ起動指示を受け付ける場合には、電話帳機能の場合と異なり、ユーザから地図パラメータの指定を受け付ける必要がある。このため、メニューから「3.地図を見る」が選択されると、図7(b)に示すように、地図パラメータの指定を促すメッセージ74が表示される。例えば、メッセージ74には、「地図に読み込む住所又はキーワードの始点、終点を指定して下さい。」という内容が表示される。
このメッセージ74を確認したユーザから操作部12を介してメッセージ72内の住所又はキーワードの始点、終点が指定されると、指定された範囲内の内容が地図パラメータとしてアプリ起動制御部10Aに送出される。ここで、ユーザから指定される地図パラメータの内容は、図7(c)に示すように住所である場合(すなわち、メッセージ72の「東京都千代田区永田町○−○−○」が指定された場合)と、図7(d)に示すようにキーワードである場合(すなわち、メッセージ72の「△△タワービル」が指定された場合)とが存在する。アプリ起動制御部10Aにおいては、地図アプリ起動信号をこれらの地図パラメータと共にアプリ制御部14に送出する。そして、アプリ制御部14においては、地図アプリを起動すると共に、地図パラメータの内容を判定し、その後の処理を決定する。
ここで、住所が地図パラメータとして送出された場合と、キーワードが地図パラメータとして送出された場合とに分けて携帯電話機1における動作について説明する。図8は、本実施の形態に係る携帯電話機1において、地図パラメータが住所である場合の動作を説明するためのシーケンス図である。図9は、本実施の形態に係る携帯電話機1において、地図パラメータがキーワードである場合の動作を説明するためのシーケンス図である。
まず、住所が地図パラメータとして送出された場合の動作について説明する。図8に示すように、地図アプリ起動信号と共に住所が地図パラメータとして送出された場合、アプリ制御部14において、地図アプリが起動されると共に(ST801)、その地図パラメータが判定される(ST802)。ここでは、地図パラメータが住所であると判定されることとなる。
地図パラメータが住所であると判定すると、アプリ制御部14において、地図DB15から地図データを取得する処理が実行される一方、地図DB15から地図データを取得できない場合には位置情報DB60からその住所に応じた位置(緯度、経度)を取得する処理が実行される。なお、ここでは、地図DB15から地図データを取得できず、位置情報DB60からその住所に応じた位置(緯度及び経度)を取得する場合について説明するものとする。
地図パラメータが住所であると判定すると、アプリ制御部14から、地図DB15に対して地図データ取得要求が送出される(ST803)。なお、この地図データ取得要求には、地図パラメータとして、アプリ起動制御部10Aから受け取った住所が含まれている。
この地図データ取得要求を受け取ると、地図DB15において、地図データ取得要求に含まれる住所の内容に基づいて地図データが検索される(ST804)。ここでは、その住所の内容に対応する地図データを検索することができないものとする。例えば、地図データ取得要求に含まれる住所の内容に誤記がある場合や、その内容に変更がある場合などに対応する地図データを検索できない事態が発生し得る。このように地図データが検索できない場合、地図DB15から検索不能信号がアプリ制御部14に出力される(ST805)。
地図DB15から検索不能信号を受信すると、アプリ制御部14から、通信制御部16を介して位置(緯度及び経度)の取得要求(以下、「位置取得要求」という)が位置情報DB60に送出される(ST806)。なお、この位置取得要求には、地図パラメータとしての住所が含まれている。
この位置取得要求を受信すると、位置情報DB60において、この住所に基づいて位置(緯度及び経度)が検索される(ST807)。そして、該当する位置が検索されると、その位置が位置情報DB60からアプリ制御部14に出力される(ST808)。この住所は、上述した地図パラメータに基づいて得た情報に相当する。
位置情報DB60から位置を受信すると、アプリ制御部14から地図DB15に対して地図データ取得要求が送出される(ST809)。なお、この地図データ取得要求には、位置情報DB60から受け取った位置が含まれている。この地図データ取得要求を受け取ると、地図DB15において、地図データ取得要求に含まれる位置の内容に基づいて地図データが検索される(ST810)。そして、検索した地図データがアプリ制御部14に出力される(ST811)。
この地図データを受け取ると、アプリ制御部14から地図データ表示指示が地図データと一緒に表示部13に対して送出される(ST812)。そして、この地図データ表示指示を受け取ると、表示部13において、その地図データが表示される(ST813)。メール機能から住所が地図パラメータとして送出された場合、このような一連の動作を経て、携帯電話機1の表示部13に地図データが表示されることとなる。
次に、キーワードが地図パラメータとして送出された場合の動作について説明する。図9に示すように、地図アプリ起動信号と共にキーワードが地図パラメータとして送出された場合、アプリ制御部14において、地図アプリが起動されると共に(ST901)、その地図パラメータが判定される(ST902)。ここでは、地図パラメータがキーワードであると判定されることとなる。
地図パラメータがキーワードであると判定すると、アプリ制御部14において、スポット情報DB70からそのキーワードに応じた住所を取得する処理が実行される。この場合、アプリ制御部14から、通信制御部16を介して住所取得要求がスポット情報DB70に送出される(ST903)。なお、この住所取得要求には、地図パラメータとしてのキーワードが含まれている。
この住所取得要求を受信すると、スポット情報DB70において、このキーワードに基づいて住所が検索される(ST904)。該当する住所が検索されると、その住所がスポット情報DB70からアプリ制御部14に出力される(ST905)。この住所は、上述した地図パラメータに基づいて得た情報に相当する。
スポット情報DB70から住所を受信すると、アプリ制御部14から地図DB15に対して地図データ取得要求が送出される(ST906)。なお、この地図データ取得要求には、スポット情報DB70から受け取った住所が含まれている。この地図データ取得要求を受け取ると、地図DB15において、地図データ取得要求に含まれる住所の内容に基づいて地図データが検索される(ST907)。そして、検索した地図データがアプリ制御部14に出力される(ST908)。
この地図データを受け取ると、アプリ制御部14から地図データ表示指示が地図データと一緒に表示部13に対して送出される(ST909)。そして、この地図データ表示指示を受け取ると、表示部13において、その地図データが表示される(ST910)。メール機能からキーワードが地図パラメータとして送出された場合、このような一連の動作を経て、携帯電話機1の表示部13に地図データが表示されることとなる。
なお、以上においては、ネイティブアプリ制御部11が地図アプリ起動指示を受け付ける際の態様として、ネイティブアプリ制御部11が電話帳アプリ11B又はメールアプリ11Dを実行する場合について説明している。本実施の形態に係る携帯電話機1においては、ネイティブアプリ制御部11がGPSアプリ11A、スケジューラアプリ11C、ブラウザアプリ11E、非接触通信アプリ11F及び画像ビューワアプリ11Gを実行する場合にも地図アプリ起動指示を受け付ける。
例えば、ネイティブアプリ制御部11がGPSアプリ11Aを実行する場合には、GPSによる現在位置の検索結果を含む画面から地図アプリ起動指示を受け付ける。この場合、地図パラメータとしてその検索結果(緯度及び経度)が送出され、この検索結果に基づいてアプリ制御部14により地図DB15から地図データが取得され、表示部13に表示されることとなる。
また、ネイティブアプリ制御部11がスケジューラアプリ11C、ブラウザアプリ11E、非接触通信アプリ11F及び画像ビューワアプリ11Gを実行する場合には、基本的にメールアプリ11Dを実行する場合と同様の処理を経て、表示部13に地図データが表示されることとなる。すなわち、各種の表示画面(例えば、スケジューラアプリ11Cにおけるスケジュール管理画面や、非接触通信アプリ11Fにより得た店舗情報などの情報表示画面など)から地図パラメータとしての住所又はキーワードの指定を受け付け、その住所等に基づいてアプリ制御部14により地図DB15から地図データが取得され、表示部13に表示されることとなる。
このように本実施の形態に係る携帯電話機1においては、ネイティブアプリ制御部11からネイティブ機能で指定された地図パラメータがアプリ制御部14に送出される一方、アプリ制御部14において、アプリ起動制御部10Aの制御の下、地図アプリが起動されると共に、地図パラメータに応じた地図データが表示されることから、地図表示機能とネイティブ機能との連携を図り、ユーザによる検索対象情報の入力を省略することができるので、地図表示機能の利用性を向上することが可能となる。
また、本実施の形態に係る携帯電話機1において、アプリ制御部14は、地図パラメータで地図DB15を検索できず、地図DB15から対応する地図データを取得できない場合(例えば、地図パラメータが固定電話番号である場合)、店舗情報DB50等から、地図パラメータに対応する住所等の情報を取得し、その情報に基づいて地図DB15から対応する地図データを取得する。これにより、地図パラメータに応じて地図データを取得できない場合においても、店舗情報DB50から取得される住所等の情報に基づいて地図データを取得することができるので、特定の形式の地図パラメータに限定されることなく、携帯電話機1のネイティブ機能で取り扱われる多様な情報を地図パラメータとして利用することが可能となる。
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、携帯電話機1が備える構成部や携帯電話機1における処理手順については適宜変更して実施することが可能である。その他、本発明の範囲を逸脱しないで適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、ネイティブアプリ制御部11からの地図パラメータを検出すると、アプリ起動制御部10Aから地図アプリ起動信号を、地図パラメータと共にアプリ制御部14に送出することで、アプリ制御部14で地図アプリを起動させると共に、その地図パラメータに応じた地図データを表示させる場合について説明している。しかしながら、携帯電話機1の構成についてはこれに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、ネイティブアプリ制御部11から送出される地図パラメータに地図起動信号としての機能を持たせ、アプリ制御部14で地図パラメータを検出した場合に地図アプリを起動させると共に、その地図パラメータに応じた地図データを表示させるようにしても良い。このように変更した場合においても、上記実施の形態と同様に、地図表示機能とネイティブ機能との連携を図り、ユーザによる検索対象情報の入力を省略することができるので、地図表示機能の利用性を向上できるという効果を得ることが可能である。なお、この場合には、アプリ起動制御部10Aを省略することができる。
また、上記実施の形態においては、携帯電話機1が地図DB15を備える場合について説明しているが、地図DB15を備える場所については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、地図DB15を外部装置(例えば、移動通信センター3や、インターネット4上のコンテンツプロバイダ)に備え、通信により地図データを取得するようにしても良い。また、地図DB15を外部記録媒体内に記録し、或いは、地図アプリの一部として構成しても良い。
さらに、上記実施の形態においては、インターネット4に接続されたコンテンツプロバイダ5〜7が、それぞれ店舗情報DB50、位置情報DB60及びスポット情報DB70を備える場合について説明しているが、これらの店舗情報DB50等を備える場所については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、これらの店舗情報DB50等を全て移動通信センター3に備えるようにしても良い。
さらに、上記実施の形態においては、図2に示すように、携帯電話機1のネイティブ機能の一例として、GPS機能、電話帳機能、スケジューラ機能、メール機能、ブラウザ機能、非接触通信機能及び画像ビューワ機能を説明しているが、携帯電話機1のネイティブ機能については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。
さらに、上記実施の形態においては、電話帳機能やメール機能などの携帯電話機1のネイティブ機能から送出される地図パラメータに基づいて地図表示機能により地図データを表示する場合について示している。しかしながら、地図パラメータを送出する機能については、携帯電話機1のネイティブ機能に限定されるものではなく、地図表示機能により地図データを特定できる地図パラメータを送出することを前提として、適宜変更することが可能である。例えば、アプリ制御部14で実行される他のアプリケーション(地図アプリ及び位置検索アプリ以外のアプリケーション)で実現される機能から地図パラメータを送出し、この地図パラメータに基づいて地図表示機能により地図データを表示することも可能である。