JP2010255033A - 金属基複合材 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭化ホウ素の含有率を中性子吸収機能の観点で充分に担保しつつ、合わせて、機械的特性を向上させることのできる金属基複合材を提供することを、主たる目的とする。
【解決手段】本願発明に係る金属基複合材は、間に混合材が挟み込まれた一対の金属板を有し、前記混合材が金属粉末と中性子吸収機能を有するセラミック粒子とを備えた金属基複合材において、前記セラミック粒子が、BC粒子を含み、このBC粒子に含まれる10B面積密度が、40mg/cm以上に設定され、前記BC粒子により達成される中性子吸収率が90%以上であることを特徴としている。
【選択図】なし

Description

この発明は、一般に中性子吸収性能を有する金属基複合材に関し、より詳細には、塑性加工性、熱伝導性、室温又は高温での強度、高剛性、耐磨耗性、低熱膨張性等の特性に優れた金属基複合材に関する。
これまで、粉末冶金法でアルミニウムを母相とする複合材を製造する手順として、
(1)母相となるアルミニウム粉末に、強化材となるAl、SiCやBC、BN、窒化アルミ、窒化ケイ素等のセラミックス粒子を混合し、
(2)この後、混合粉体を缶封入したり、冷間圧縮成形し、
(3)この後、脱ガスや焼結等を行い、
(4)目的とする形状に成形する、
事が知られていた。
(3)の焼結方法としては、(A)単に加熱する方法、(B)ホットプレス等の加圧しながら加熱する方法、(C)熱間押出加工や熱間鍛造加工や熱間圧延加工等の熱間塑性加工により加圧焼結させる方法、(D)加圧しながら通電し焼結させる方法(例えば、特許文献1)や、(E)それらの方法を組み合わせて行う方法等がある。また脱ガスに焼結を兼ねさせる場合もあった。
近年、アルミニウム複合材として、強度ばかりでなく、高ヤング率、耐磨耗性、低熱膨張性、そして中性子吸収性能が求められるような用途も開発されるようになってきた。一般に、中性子吸収機能を持つセラミックスの添加量を増加させれば、中性子吸収機能を増加させることは可能であるが、単に添加量を増加させただけでは、焼結性、押出性、圧延性及び鍛造性等の塑性加工性が著しく低下してしまう。
この観点から、セラミックスを予備成形し、そこにアルミニウム合金溶湯を浸透させて、高濃度のセラミックスを均一に母相中に分散させるようにした方法も考えられている。しかしながら実際には、溶湯の浸透不足や凝固時のひけ等の欠陥が発生する虞があった。
特許文献2は、上述した問題点を解決するものとして発明されたもので、(a)アルミニウム粉末とセラミックス粒子を混合して混合材を調製する工程と、(b)前記混合材を金属板材と共に通電加圧焼結して、焼結体が金属板材で被覆されたクラッド材を形成する工程と、(c)前記クラッド材に塑性加工を施してアルミニウム複合材を得る工程を具備してなることを特徴とする、アルミニウム複合材の製造方法を開示している。
この特許文献2においては、アルミニウム粉末分とセラミックス粒子とを混合して調製された混合材を圧延するに先立ち、混合材を金属板材で挟んで通電加圧焼結させ、所定の形状を保持するクラッド材を予備成形しておなかなければならなかった。何故なら、このようにクラッド材を形状保持された形態で予備成形しておかないと、これを圧延加工することが困難、実質的に不可能だったからである。
上述したように、特許文献2においては、このようにクラッド材を形状維持された形態で予備成形、具体的には、通電加圧焼結作業が不可欠となっていたため、作業効率も悪く、また、コストの低廉化が達成されていない。このようにして、これら問題の解決が熱望されていた。
一方、特許文献3においては、本願発明のように、クラッド材ではないが、クラッド材の中間部分を構成する中性子吸収材の構造的特徴を開示している。この特許文献3では、中性子吸収材は、アルミニウム粉末粉と、セラミック粒子としてBC粒子とを混合し、混合体を焼結し、焼結体を押出しすることにより製造されるものである。
このように、特許文献3では、アルミニウム粉末とBC粒子をと単に混合することで混合材を調整していたので、焼結により予備成形された混合材の密度は、アルミニウム粉末とBC粒子とを単に混合することにより得られるものでしかなく、密度としては「疎」の状態、具体的には、嵩密度で、90%程度のものでしかなかった。このように疎の密度の混合材を焼結作業で予備成形し、その後、圧延作業を施したとしても、結果として得られる圧延体のアルミニウム粉末とBC粒子とからなる中間層の密度は、高々95%程度にしかならず、引っ張り強度や曲げ強度、また、熱伝導率等の機械的特性が悪い問題点が指摘されていた。
特開2001−329302公報 国際公開公報WO2006/070879 米国特許第5,965,829号
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、BCの含有率を中性子吸収機能の観点で充分に担保しつつ、合わせて、機械的特性を向上させることのできる金属基複合材を提供することを、主たる目的とする。
また、この発明の他の目的は、中性子吸収特性と引っ張り強度とを同時に、市場が要求する仕様以上に達成することのできる良質の金属基複合材を提供することである。
また、この発明の別の目的は、中性子吸収特性と0.2%耐力とを同時に、市場が要求する仕様以上に達成することのできる金属基複合材を提供することにある。
また、この発明の更に他の目的は、中性子吸収特性と熱伝導性とを同時に、市場が要求する仕様以上に達成することのできる金属基複合材を提供することにある。
なお、本明細書及び特許請求の範囲においてアルミニウムとは、純アルミニウム及びアルミニウム合金を意味する。
特に、本発明の実施態様の金属基複合材は、金属粉と中性子吸収特性のあるセラミックス粒子との混合材を、中空扁平状の金属製ケースに充填し、充填に際して金属製ケースをタッピングして充填密度を上げ、これを密閉することにより被圧延体を構成し、この被圧延体を予熱し、この予熱した被圧延体を圧延する事により製造される。
このように、この実施態様では、金属製ケース内に混合材を充填して、しかも、タッピングにより混合材の充填密度を上げられた状態でこの金属製ケースを密閉することにより、被圧延体が構成されることになる。しかも、この被圧延体は、粉体としての混合材を上下から、金属製ケースの上下面を夫々規定する金属板で挟み込まれた状態となっている。この結果、この被圧延体を予熱して上で圧延加工することにより、金属粉とセラミックス粒子とが充填密度を高く維持された状態で混合された層を間において、これを金属で上下から挟んだクラッド材が確実に形成されることになる。
更に、本願発明では、圧延される素材を構成する被圧延体において、クラッド構造を有する金属基複合材の中間層に相当する混合材の上面と、クラッド構造における上層に相当する上ケースの上板とが密着した状態となっており、また、クラッド構造の中間層に相当する混合材の下面と、クラッド構造における下層に相当する下ケースの下板とが密着した状態となっている。
このような被圧延体を圧延することにより得られる金属基複合材においては、互いに隣接する層同士が、強固に接合されることになり、この結果、金属基複合材の機械的強度が、飛躍的に増大することになる。また本願発明では、金属基複合材表面には、破壊の基点となったり、ダイス等を摩耗させたりするセラミックス粒子が無いので、良好な圧延加工材を得ることができる。さらに、中空ケースの上下両面が、クラッドを構成する際の上下の金属板材として機能することになるので、混合材をケースに充填した状態で、クラッド材としての構成が完了することになり、製造工程が簡略化される。さらに、中空ケース内の混合材は、粉体の形態のままで圧延工程に供せられるので、混合材がケース内に充填された状態で、維持される嵩密度は、最大で65%程度までで済まされる。
本発明の更なる実施例では、アルミニウム粉末は純度99.0%以上の純Al粉もしくはAlにMg、Si、Mn、Crの何れか1種以上を0.2〜2重量%含有する合金粉であり、セラミックス粒子は混合材全質量を100質量%とした場合の0.5〜60質量%を占める。
一般に、中性子吸収特性を有する材料として添加されるセラミックス粒子、例えばBCは金属と比較して、非常に硬度が高い。そのためセラミックス粒子を多く含む金属粉末を、従来のように、焼結加工して焼結体を形成し、この焼結体を塑性加工するようにすると、表面のセラミックス粒子が破壊の基点となり、塑性加工材に割れが発生する傾向が強い。また、押出ダイス、圧延ローラ、鍛造金型等を摩耗させる問題点もある。
しかしながら、本願発明では、金属基複合材は通電加圧焼結工程を省略して製造されているので、表面には、破壊の基点となったり、ダイス等を摩耗させたりするセラミックス粒子が無い。このように、良好な圧延加工材を得ることができる効果を特有に奏する事が出来ることを、本願発明の第1の特徴とする。
また、混合材を金属板材で上下で挟んでクラッドさせるに際して、中空ケースの上下両面が、クラッドを構成する際の上下の金属板材として機能することになる。この結果、混合材をケースに充填した状態で、クラッド材としての構成が完了することになる。これによっても、製造工程が簡略化されることになる。
この場合において、粉体密度を上げる目的が、従前に置いては、混合材を圧延工程に供するに十分な形状保持が出来るようにすることであったため、例えば、粉体の嵩密度が98%以上となるようにする必要があったのに対して、本願発明においては、混合材は、粉体の形態のままで圧延工程に供せられることになるので、混合材がケース内に充填された状態で、維持される嵩密度は、最大で65%程度までで済まされることになる。
これら上述した本願発明の目的、特徴、及び効果は、添付する図面と共に以下の詳細な説明を読むことにより、明らかになるものである。
本発明の第1の実施例の方法において使用されるケースの構造を示す斜視図である。 本発明の第1の実施例の方法において使用される補強枠の構造を示す図である。 混合粉が充填された状態のケースを示す縦断面図である。 本発明の実施例における下ケースの縦断面図である。 前記実施例における下ケースにスリーブを重ね合わせた状態の縦断面図である。 前記実施例における下ケースとスリーブを重ね合わされた空間に混合材を投入した状態の縦断面図である。 前記実施例における下ケースとスリーブを重ね合わされた空間に混合材を投入しタッピングを実施した状態の縦断面図である。 前記実施例における下ケースとスリーブを重ね合わされた空間に混合材を投入しタッピングを実施した後、スリーブを外し、下ケースの上縁に沿ってスクレーパーを移動して下ケースの上方に突出した混合材の部分を擦り切ろうとする状態の縦断面図である。 前記実施例における下ケースの上方に突出した混合材の部分が擦り切られ回収箱内に回収された状態の縦断面図である。 前記実施例における下ケース内に混合材がその上面を下ケースの上縁と面一の状態となるよう充填された後、上ケースを上方から勘合しようとする状態の縦断面図である。 前記実施例における下ケースと上ケースを重ね合わされた空間に混合材をフルに充填された状態の被圧延体の縦断面図である。 この実施例における10B面積密度と中性子透過率との間の相関関係を示す線図である。 タッピング前の混合材の表面状態を視野1でSEM撮影した写真(倍率750倍)である。 タッピング前の混合材の表面状態を視野2(前記視野1とは異なる位置)でSEM撮影した写真(倍率750倍)である。 タッピング前の混合材の表面状態を視野3(前記視野1および前記視野2とは異なる位置)でSEM撮影した写真(倍率750倍)である。 タッピング後の混合材の表面状態を視野4でSEM撮影した写真(倍率750倍)である。 タッピング後の混合材の表面状態を視野5(前記視野4とは異なる位置)でSEM撮影した写真(倍率750倍)である。 タッピング後の混合材の表面状態を視野6(前記視野4および前記視野5とは異なる位置)でSEM撮影した写真(倍率750倍)である。 本発明の方法を実施して得た最終製品としてのクラッド材のスキン層近辺の(100倍に拡大した)顕微鏡写真である。 本発明の方法を実施して得た最終製品としてのクラッド材のスキン層近辺の(400倍に拡大した)顕微鏡写真である。 図7に示すクラッド材の中間層近辺の(100倍に拡大した)顕微鏡写真である。 図9に示す中間層近辺の(400倍に拡大した)顕微鏡写真である。 中性子吸収材の10B面積密度と、引っ張り強さと、中性子吸収率との間の相関関係を示す線図である。
本発明の金属基複合材は、第1の態様によれば、間に混合材が挟み込まれた一対の金属板を有し、前記混合材が金属粉末と中性子吸収機能を有するセラミック粒子とを備えた金属基複合材において、前記セラミック粒子が、BC粒子を含み、このBC粒子に含まれる10B面積密度が、40mg/cm以上に設定され、前記BC粒子により達成される中性子吸収率が90%以上であることを特徴としている。
また、本発明の金属基複合材は、第2の態様によれば、金属粉末と中性子吸収機能を有するセラミックス粒子とを備えた中間層と、この中間層の一方の表面に密接して形成された金属製の第1のスキン層と、前記中間層の他方の表面に密接して形成された金属製の第2のスキン層とを具備した金属基複合材において、前記セラミック粒子が、BC粒子を含み、このBC粒子に含まれる10B面積密度が、40mg/cm以上に設定され、前記BC粒子により達成される中性子吸収率が90%以上であることを特徴としている。
以下、使用される原材料の説明を行った後、本願発明に係わる金属基複合材の製造方法を説明し、最後に、本願発明の実施例に係わる金属基複合材を順次詳細に説明する。
(1)原材料の説明
母材のアルミニウム粉末
本体部の母材となるアルミニウム粉末は、好適する実施例においては、Al系合金、具体的には、JIS規格によるA 1100 (A.A.規格によるAA 1100)で規定されるアルミニウム合金から形成されている。詳細には、シリコンSi:0.25重量%以下、鉄Fe:0,40重量%以下、銅Cu:0.05重量%以下、マンガンMn:0.05重量%以下、マグネシウムMg:0.05重量%以下、クロムCr:0.05重量%以下、亜鉛Zn:0.05重量%以下、バナジウムV:0.05重量%以下、チタニウムTi:0.03重量%以下、残余をアルミニウム及び不可避不純物とする組成成分を有する材料から形成されている。
しかしながら、この発明においては、アルミニウム粉末の組成は特に限定されていない。例えばアルミニウム粉末として、純アルミニウム(JIS 1050、1070等)や、Al−Cu系合金(JIS 2017等)、Al−Mg−Si系合金(JIS 6061等)、Al−Zn−Mg系合金(JIS 7075等)、Al−Mn系合金等、種々のタイプの合金の粉末を、単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
要は、如何なる組成のアルミニウム合金粉末を選択するかは、所望される特性、後の成形加工時の変形抵抗、混合されるセラミックス粒子の量、原料コスト等々を考慮して、決定される。例えば、アルミニウム複合材の加工性や放熱性を高めたい場合には、純アルミニウム粉末が好ましい。純アルミニウム粉末は、アルミニウム合金粉末の場合に比べて原料コストの面で有利でもある。なお、純アルミニウム粉末は、純度が99.5質量%以上のもの(通常市販の純アルミニウム粉末は99.7質量%以上)を使用するのが好ましい。
また、中性子吸収能を付与する場合、換言すれば、中性子透過性を低く押さえたい場合、後述するセラッミクス粒子としてホウ素化合物が用いられる。ここで、得られる中性子吸収能を更に高めたい場合には、ハフニウム(Hf)、サマリウム(Sm)、ガドリウム(Gd)等の中性子吸収能を備えた少なくとも1種の元素を、アルミニウム粉末中に好適には0.1〜50質量%添加することができる。
また、高温強度が要求される場合には、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、銅(Co)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、ジルコニウム(Zr)、ストロンチウム(Sr)等の少なくとも1種を、アルミニウム粉末に添加することができる。また、室温強度が要求される場合にはケイ素(Si)、鉄(Fe)、銅(Cu)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)等の少なくとも1種を、アルミニウム粉末に添加することができる。何れの場合でも、各元素7重量%以下、2種類以上の混合の場合には合計量で15質量%以下の割合で、添加することができる。
アルミニウム粉末の平均粒径は特に限定されるものではないが、上限値は一般には200μm以下、好ましくは100μm以下、より好ましくは30μm以下の粉末を用いることができる。平均粒径の下限値は製造可能であれば特に限定されるものではないが、通常は0.5μm以上、好ましくは10μm以上である。特に、アルミニウム粉末の粒度分布を100μm以下とし、後述する強化材としてのセラミック粒子の平均粒度を40μm以下とすることが出来る。この場合、強化材の粒子が均一に分散し、強化材粒子の希薄な部分が非常に少なくなり、金属基複合材の特性の安定化に効果がある。
アルミニウム合金粉末の平均粒径は、後述するセラミックス粒子の平均粒径との差が大きいと圧延加工の際に割れが生じやすいので、平均粒径の差を小さくすることが好ましい。平均粒径が大きくなりすぎると、平均粒径を大きくできないセラミックス粒子との均一混合が困難となる。これに対して、平均粒径が小さすぎると、微細アルミニウム合金粉末同士で凝集が起こり易くなり、セラミックス粒子との均一混合が非常に困難になる。また、アルミニウム粒子の平均粒径をかかる好適範囲内の平均粒径とすることにより、一層優れた加工性、成形性、機械的特性を得ることもできる。
本発明におけるアルミニウム粉末の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定法による値を示す。粉末形状も限定されるものではない。例えば、アルミニウム粉末は、涙滴状、真球状、回転楕円体状、フレーク状又は不定形状等いずれの形状であっても差し支えない。
上記アルミニウム粉末の製造方法は何等限定されないものである。例えば、アルミニウム粉末は、公知の金属粉末の製造方法に従って製造することができる。その製造方法としては、例えば、アトマイズ法、メルトスピニング法、回転円盤法、回転電極法、その他の急冷凝固法等が挙げられる。ここで、工業的生産の観点からは、アトマイズ法が好ましく、特に、溶湯をアトマイズすることにより粉末を製造するガスアトマイズ法が好ましい。
なお、アトマイズ法においては、上記溶湯を通常700〜1200℃に加熱してアトマイズすることが好ましい。何故なら、この温度範囲に設定することにより、より効果的なアトマイズを実施することができるからである。またアトマイズ時の噴霧媒・雰囲気は、空気、窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素、水等あるいはそれらの混合ガスであってもよいが、噴霧媒は、経済的観点から、空気、窒素ガス又はアルゴンガスによるのが好ましい。
セラミックス粒子
アルミニウム粉末と混合されて本体部の形成に用いられるセラミックスとしては、Al、SiCやBC、BN、窒化アルミ、窒化ケイ素等がある。これらセラミックスは、粉末形状として用いられ、これらを単独で又は混合物として使用することができ、複合材の用途によって選択される。ここで、ホウ素(B)には中性子を吸収する性能(即ち、中性子の透過を阻害する性能)。があるので、ホウ素系セラミックス粒子を用いた場合は、アルミニウム複合材は中性子吸収材としても使用できる。その場合、ホウ素系セラミックスとしては、例えばBC、TiB、B、FeB、FeB等を挙げることができる。これらホウ素系セラミックスは、粉末の形状として用いられ、これらを単独で又は混合物として使用することができる。特に、中性子を良く吸収するBの同位体である10Bを多く含む炭化ホウ素BCを使用するのが好ましい。
このセラミックス粒子は、前述のアルミニウム合金粉末に、0.5質量%〜90質量%の量で含有せしめられることが好ましい。更に好ましくは5質量%〜60質量%、より好ましくは5質量%〜45質量%である。0.5質量%以上とした理由は、0.5質量%より少ないと、複合材を十分に強化できないためである。また、90質量%以下とした理由は、90質量%より多いと、焼結が難しく、塑性加工の際の変形抵抗が高く、塑性加工が困難な上、成形体が脆くなって、折れやすくなるという問題があるからである。また、アルミニウム粒子とセラミックス粒子の結合性も悪くなり、空隙ができやすく、求める各機能が得られなくなり、強度や熱伝導性も低下する。さらにアルミニウム基複合材としての切削性も低下する。
CやAl等のセラミックス粒子の平均粒径は任意であるが、1〜30μmが好ましい。アルミニウム粉末の平均粒径に関連して説明したように、これら二種の粉末間の粒径差は、要求される仕様により適宜選択される。例えば、セラミックス粒子の平均粒径は、5μm以上20μm以下とすることがより好ましい。ここで、セラミックス粒子の平均粒径が20μmより大きいと、切断時に鋸歯が直ぐに摩耗してしまう問題がある。また、セラミックス粒子の平均粒径が5μmより小さいと、これら微細粉末同士で凝集が起こり易くなり、アルミニウム粉末との均一混合が非常に困難になるおそれがある。
なお、本発明のセラミックス粒子の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定法による値を示す。セラミックス粒子の粉末形状も限定されず、例えば、涙滴状、真級状、回転楕円体状、フレーク状、不定形状等のいずれであってもよい。
ケース
本発明に係る製造方法において用いられる金属製ケース、上ケース及び下ケース、ケース本体及びプラグ部材としては、混合材との密着性に優れかつ圧延加工に適した金属であれば如何なる金属でも用いることができるが、好適にはアルミニウム製又はステンレス鋼製である。例えば、アルミニウム製のケースの場合、純アルミニウム(JIS1050、1070等)が好適に用いられる。他方、ケース材料として、Al−Cu系合金(JIS2017等)、Al−Mg系合金(JIS5052等)、Al−Mg−Si系合金(JIS6061等)、Al−Zn−Mg系合金(JIS7075等)、Al−Mn系合金等、種々のタイプの合金素材も使用することができる。
如何なる組成のアルミニウムを選択するかは、所望される特性、コスト等々を考慮して決定される。例えば、加工性や放熱性を高めたい場合には、純アルミニウムが好ましい。純アルミニウムは、アルミニウム合金の場合に比べて原料コストの面で有利でもある。また更に強度や加工性を高めたい場合には、Al−Mg系合金(JIS5052等)が好ましい。更に、中性子吸収能を更に高めたい場合には、Hf、Sm、Gd等の中性子吸収能を備えた少なくとも1種の元素を、好ましくは1〜50質量%添加することができる。
(2)製造工程の説明
2−1:混合材調整工程
アルミニウム粉末とセラミックス粒子とが用意され、これら粉末が均一に混合される。アルミニウム粉末は一種のみでもよいし複数種を混合してもよい。セラミックス粒子についても一種のみでもよいし、複数種、例えばBC及びAlを混合してもよい。アルミニウム粉末とセラミックス粒子との混合の方法は、公知の方法でよく、例えばVブレンダー、クロスロータリーミキサー等の各種ミキサー、振動ミル、遊星ミル等を使用し、所定の時間(例えば10分〜10時間程度)混合すればよい。また、混合は、乾式又は湿式の何れであってもよい。また、混合の際に解砕の目的で、アルミナやSUSボール等の研磨メディアを適宜加えてもよい。
尚、基本的に、この混合材調整工程では、アルミニウム粉末とセラミックス粒子とを混合して混合材を調製し、この粉末混合材をそのまま次工程に送る工程である。
2−2:ケース準備工程
このケース準備工程においては、上述した混合材調整工程で製造された混合材を充填する中空扁平状の金属製ケースが準備される。
具体的には、下ケース12と上ケース14とが、金属製ケース10を構成するために準備される。この下ケース12はアルミニウム製であり、図1に示すように互いに対向する側板12A,12B、前板12C、後板12Dと、図2Bに示すように底板12Eとを備える形状に形成されている。上ケース14は、アルミニウム製であり、下ケース12の材料と同一の材料から形成されており、図1に示すように互いに対向する側板14A,14B、前板14C、後板14Dと、図2Bに示すように上板14Eとを備える形状に形成されている。更に詳細には、下ケース12は、上面が開放された有底直方体状に形成されており、上ケース14は、この開放上面を閉塞する閉塞部材として機能するものであり、この下ケース12の上方から、これの外周を覆うように嵌合される略直方体状に形成されている。即ち、上ケース14は、下ケース12よりも嵌合可能に僅かに大きいサイズを有して形成されている。
2−3:補強枠準備工程
後に説明する充填工程を経た後、ケース10の外周、詳細には、図2Aに示すように、圧延時の姿勢における外周面を補強するための補強枠16が準備される。ここで、ケース10の圧延時の姿勢とは、ケース10の長手方向(ケースの平面形状が正方形である場合には、何れかの中心軸線)が圧延方向に沿うと共に、これの延出面が水平方向に沿う姿勢を意味する。
この補強枠16は、上ケース14の圧延方向に沿う両方の側板14A,14Bに、この圧延方向に沿って延出する状態で夫々固着される第1及び第2の補強部材16A、16Bと、この上ケース14の圧延方向に直交する前板14C及び後板14Dに、圧延方向に直交する方向に沿って延出する状態で夫々固着される第3及び第4の補強部材16C,16Dを備えて構成されている。
ここで、第1及び第2の補強部材16A、16Bは、夫々が取り付けられる上ケース14の側板14A,14Bの、圧延方向に沿う両端が、対応する側板14A,14Bよりも夫々前後に延出する長さを有するように、形成されている。また、第3及び第4の補強部材16C,16Dは、夫々が取り付けられる上ケース14の前板14C及び後板14Dの、延出方向に直交する方向の長さと同一の長さを有するように形成され、第1及び第2補強部材16A,16Bに固定又は固着されている。
2−4:充填工程
次に、上述した混合材調製工程で調整した混合材Mが下ケース12内に充填される。この充填工程は、混合材Mを均一投入する作業で実施される。この際、均一投入作業と同時並行的に下ケース12に対してタッピング、即ち、機械的詰め込み作業を実施し、粉体としての充填密度を上げる。このタッピングにより、混合材の理論充填率35%から65%の範囲となるようにする。
具体的には、図3Aに示すように、下ケース12を、上面が開放された状態で所定の充填位置に置く。次に、図3Bに示すように、下ケース12上に、延長スリーブ20を下ケース12の重ね合わせる。ここで、この延長スリーブ20は、下ケース12上に重ねあわされた状態で、下ケース12の上縁に全周に渡り密着する下縁を有するスリーブ本体20Aと、このスリーブ本体20Aの下縁の外周に外方に突出する状態で一体的に形成され、下ケース12上に重ねあわされた状態で、下ケース12の上縁外周に外側から嵌合するスカート部20Bとを備えて構成されている。
このように、下ケース12上に延長スリーブ20が重ね合わせた状態で、図3Cに示すように、下ケース12と延長スリーブ20との重ねあわされた空間内に、混合材Mを投入する。
この後、内部に混合材Mが投入された状態で、下ケース12と延長スリーブ20とを、タッピングする。この結果、図3Dに示すように、下ケース12と延長スリーブ20との重ねあわされた空間内で、混合材Mはその充填密度を上げられ、この充填密度の上昇に伴い、混合材Mの上面は下降することになる。
そして、所定のタッピング時間が経過して、混合材Mが所望の充填密度になると、タッピングを停止し、延長スリーブ20を上方に持ち上げる。この結果、図3Eに示すように、下ケース12内には、稠密になされてその形状を保持した状態で、混合材Mが残ることになる。そして、図示するように、下ケース12に残った混合材Mは、延長スリーブ20内に位置していた部分が、下ケース12の上方に突出した状態となる。
この後、下ケース12の上縁に沿って、スクレーパー22を移動させることにより、下ケース12の上方に突出した混合材Mの部分が、側方に擦り切られ、図3Fに示すように、擦り切られた混合材Mは回収箱24内に回収されることになる。尚、回収箱24に回収された混合体Mは、後に、上述したブレンダーに戻されて、再び、攪拌された上で、再利用に供されることになる。
一方、このように、擦り切られることにより、下ケース12内には、充填密度が上げられた状態で、混合材Mがフルに充填されることになる。換言すれば、下ケース12内に充填された混合材Mの上面は、下ケース12の上縁と面一な状態となる。
この後、図3Gに示すように、上ケース14を下ケース12に上方から嵌合して、下ケース12の開放上面を閉塞した状態で、図3Hに示すように、内部に混合材Mがフルに充填された被圧延体18を構成する。
ここで、図3Hに示す被圧延体18の状態は、本願発明の金属基複合材を製造するための「素材」(後述する圧延工程において、圧延の対象となる素材の意味。)として、極めて重要な意味を持つものである。即ち、詳細は後述するが、この被圧延体18を圧延することにより得られる3層クラッド構造において、下ケース12の底板12Eが、最下層を規定し、混合体Mが中間層を規定し、上ケース14の上板14Eが、最上層を規定するものである。
そして、この3層クラッド構造が、充分な機械的特性を発揮するために、隣接する互いの層が密着している必要があるが、この発明においては、混合体Mの下面と下ケース12の底板12Eの上面とが、全面に渡り密着しているのと同様に、混合体Mの上面と上ケース14の上板14Eの下面とが、全面に渡り密着している状態が、達成されている。この結果、圧延後の3層クラッド構造において、互いに隣接する層間は、互いに密着した状態で圧延されることにより、互いに強固に接合されることになり、従って、後述するように、その機械的強度が充分に担保されることになる。
次に、補強枠16で被圧延体18を補強する作業を実施する。この補強作業は、図2Bに示すように、被圧延体18の圧延時の姿勢における上下両面を除く外周を、補強枠16で囲むことにより実施する。
詳細には、第1及び第2の補強部材16A,16Bを、上ケース14において夫々が取り付けられる側面14A,14Bの、圧延方向に沿う両端(即ち、先端及び後端)が、対応する側面14A,14Bよりも夫々前後に延出した状態で仮止めする。次に、第3の補強部材16Cの両端が、第1及び第2の補強部材16A,16Bの、圧延方向に沿う先方端部に夫々当接し、第4の補強部材16Dの両端が、第1及び第2の補強部材16A,16Bの、圧延方向に沿う後方端部に夫々当接する状態で、仮止めする。
このように補強枠16を被圧延体18に仮止めした状態で、この被圧延体18を真空炉に入れ、所定の真空度で減圧して、脱ガスする。
この脱ガス作業が終了した後、仮止めした補強枠16を被圧延体18にMIG溶接により固着する。このMIG溶接は、補強枠16の上縁と、上ケース14の上縁とを全周に渡り溶接すると共に、補強枠16の下縁と、上ケース14の下縁とを全周にわたり溶接することにより実施する。ここで、上ケース14の下縁と、下ケース12の下縁とは、緊密に隣接した状態となっている。この結果、補強枠16の下縁と上ケース14の下縁とを溶接する時点で、下ケース12の下縁も共に溶接されることとなり、この結果、ケース10は全体として気密に密封されることになる。
ここでケース10は気密に密封されることになるため、被圧延体18内に空気が存在すると(残留していると)、これが欠陥として残る可能性がある。このため、圧延工程において空気が被圧延体18内から逃げて内部に残らないようにするために、上ケース14の上面の4隅に空気抜きの穴(図示せず)を形成する。尚、この穴の形成により、溶接時に被圧延体18内に入り込んだガスが除去される効果も期待できる。
2−5:予熱工程
このように補強枠16で補強された被圧延体18を、圧延する前に、予熱する。この予熱は、加熱炉において、300℃〜600℃の範囲の大気中の雰囲気で2時間以上放置することにより実施する。ここで、予熱雰囲気としては、大気中で行うことに限定されることなく、アルゴン等の不活性ガス中で行うことはより好ましいものであり、また、より好ましくは、5Pa以下の真空雰囲気中で行われるものである。
2−6:圧延工程
この圧延工程は、被圧延体18に圧延という塑性加工を実施するものであるが、この被圧延体18において本願発明において特有の効果をもたらす状況を、先ず、説明する。
即ち、圧延工程に供せられる被圧延体18は、圧延対象となる混合材は、粉体のままであり、何ら固化する状況となっていない。即ち、従前のように、圧延加工に供せられる前に、形状維持の目的で予備成形、具体的には、プレス加工したり通電加圧焼結作業して、目的とする形状に予備成形する状況とはしていないものである。この発明における被圧延体18内においては、上述したタッピングにより充填率は上げられているものの、それは、固化する程度のものではなく、粉体としての状況が維持されたものである。
また、圧延工程に供せられるに際して、粉体としての混合材Mは、その上下をアルミニウム材で挟み込まれた状況となっている。具体的には、混合材Mの上面は、上ケース14の天板部14Eにより全面的に、且つ、緊密に覆われているものであり、混合材Mの下面は、下ケース12の底板部12Eにより全面的に、且つ、緊密に覆われているものである。このようにして、この被圧延体18は、混合材Mをケース10内に充填して密封した状態で、混合材Mを上下からアルミニウム板で挟み込んだ3層クラッド構造としての板状クラッド材の「素材」が規定されているものである。
予熱された被圧延体18は、圧延加工を施され、目的とする形状に成形される。板状クラッド材を作製する場合は、冷間圧延のみでAl板材やAl容器との所定のクラッド率を有するクラッド板材を得ることも可能である。熱間塑性加工で一つの加工を行ってもよいし、複数の加工を組み合わせてもよい。また熱間塑性加工後、冷間塑性加工を行ってもよい。冷間塑性加工を行う場合は、加工前に300〜600℃(好ましくは400〜500℃)で焼鈍を行うと加工が行いやすくなる。
被圧延体18はアルミニウム板によってクラッドされているので、その表面には塑性加工の際に破壊の基点となったり、ダイス等を摩耗させたりするセラミックス粒子は無い。そのため、圧延加工性が良好であり、強度や表面性状の優れたアルミニウム複合材を得ることができる。また得られた熱間塑性加工材は、表面が金属でクラッドされ、表面の金属と内部の混合材Mとの密着性もよいので、表面を金属材にクラッドされていないアルミニウム複合材より、耐食性、耐衝撃性、熱伝導性に優れる。
好適な他の実施形態では、圧延加工を施す前に、被圧延体18の表面を金属製の保護板、例えばSUS又はCu製の薄板で覆うことも有効である。これにより、塑性加工時に生じる恐れのある前後方向の割れや亀裂等を未然に防止することができる。
更に詳細には、圧延工程は、より具体的には、圧下率10〜70%の範囲で10〜14パスを繰り返し実施しての熱間圧延を行うことにより実施される。この熱間圧延における圧延温度は500℃に設定されている。
尚、この熱間圧延で所望の最終厚さに仕上げてもよい。また、この熱間圧延の後、200℃〜300℃の範囲で温間圧延をしてもよい。更に、この温間圧延の後、200℃以下の温度で第2回の温間圧延を実施しても良い。
そして、圧延工程が終了した後、300℃〜600℃の範囲で所定時間の熱処理工程、即ち、焼鈍工程を実施する。この焼鈍工程の後、冷却工程を実施して、所望の平坦度に矯正工程を実施して、両側縁、先端縁、後端縁を、夫々切り落として、所定の製品形状(金属基複合材としての板状クラッド材)とする。
以下、第1の実施例における金属基複合材の製造方法を、以下の種々の例を参照しながら詳細に説明する。なお、各例に記載した各物性値の測定方法は次の通りである。
(1)組成
各材料の組成を、ICP発光分光分析法により分析した。
(2)平均粒径
商品名「マイクロトラック」(日機装製)を使用し、レーザー回折式粒度分布測定法により実施した。平均粒径は、体積基準メジアン径である。
(3)圧延性
試料を圧延加工したときの割れの有無や表面性状を評価した。板面上に表面割れの発生があったもの、及び、表面に割れはないが、しわ状の凹凸のあるものを「×」、表面割れや凹凸の発生がなかったものを「◎」とした。
(4)組織観察
試料を切断した小片を樹脂に埋め込み、エメリー研磨、バフ研磨を行なった後、光学顕微鏡により、組織を観察した。
(5)中性子透過試験
サイクロトンで加速した陽子をBeターゲットに衝突させると、Be(p,n)B反応により、速中性子が発生する。その後、速中性子をエネルギー減速材により熱中性子化した後に、平行ビームとして本願発明の金属基複合材に照射する。この照射時に、金属基複合材の表裏に夫々金箔(直径10mm、重さ200mg、純度99.997%)を置いておくと、197Au(n,γ)198Au反応により、金箔が夫々放射化する。そして、両金箔の放射化率の比から、中性子透過率が決定される。尚、図4に、10B面積密度(mg/cm2)と中性子透過率との間の検量線を示す。(この検量線は、本願発明者の依頼に基づき、中性子透過試験を実施する住重試験検査株式会社において作成されたものである。)
(6)SEM撮影
日本電子社製の電子顕微鏡(型式JSM−5400)を用い、加速電圧10kVで撮影した。
例1
表1に示す組成のアルミニウム合金粉末に、BCセラミックス粉末を、30質量%になるように均一に混合して混合材Mを調製した。尚、アルミニウム合金粉末の平均粒度(D50)は、10μmであり、BCセラミックス粉末の平均粒度(D50)は、33μmであった。
ついで、一辺が367.7mmの平面正方形状、高さ54.8mmの外形寸法を有する略直方体状を呈し、板厚3.0mmのアルミニウム合金(A5052)製の下ケース12を準備し、また、一辺が370.9mmの平面正方形状、高さ57.8mmの外形寸法を有する略直方体状を呈し、板厚3.0mmのアルミニウム合金(A5052)製の上ケース14を準備した。尚、A5052の引っ張り強度は、195Mpaであった。また、アルミニウム合金(A5052)の組成は、次の表1に示す。
補強枠16を構成する第1及び第2の補強部材16A,16Bとして、長さ409.9mm、幅20.0mm、高さ57.8mmの外形寸法を呈するように、厚さ3.0mmのアルミニウム板(アルミニウム合金A5052製)を、断面L字状に加工して準備した。更に、補強枠16を構成する第3及び第4の補強部材16C,16Dとして、長さ370.9mm、幅19.5mm、高さ57.8mmの外形寸法を呈するように、厚さ3.0mmのアルミニウム板を、断面L字状に加工して準備した。尚、補強枠16の材料は、上述の下ケース12及び上ケース14の材料と同一(JIS A5052P)とした。
上述した混合材Mを下ケース12に入れた状態で、タッピングを施した。ここで、タッピング条件は、振動周期:0.53Hz、振幅:50mm、投入重量15.2〜24.1kgで、タッピング時間:7分以上とした。
尚、タッピング前の嵩密度は、0.77g/cmであった。図5A乃至図5Cに、タッピング前の混合材Mの表面状態をSEM撮影した写真を示す(夫々の図は、同一の混合材Mを異なる位置で、750倍の倍率で拡大して撮影した写真を示している。)
また、タッピング後の嵩密度は1.36g/cmであった。図6A乃至図6Cに、タッピング後の混合材Mの表面状態をSEM撮影した写真を示す(夫々の図は、同一の混合材Mを異なる位置で、750倍の倍率で拡大して撮影した写真を示している。)
この結果から、タッピングにより、嵩密度が増し、充填密度が約77%増加したことが明白に確認される。
そして、このようにタッピングされた状態から、前述したように、下ケース12から上方に盛り上がった混合材Mの突出部分を擦り切り、下ケース12の内部に混合材Mがフルに充填されることになる。この状態で、上ケース14を下ケース12の上方から嵌合し、被圧延体18を組み上げる。尚、この被圧延体の高さは、57.8mmとなる。
次に、得られた被圧延体18を、500℃で2時間以上、予熱し、2段圧延機(400Kw,Φ870×900)を用い、圧延開始温度500℃、終了温度100℃で11パスを経て、板厚5.7mmまで、圧延した。この圧延後、450℃で4時間、焼鈍し、200℃で冷却した。尚、11パスの具体的な内容は、次の表2に示す通りである。
このようにして得られた3層クラッド材(最終製品)から試験片を採取し、その金属組織を光学顕微鏡を用いて組織観察した。図7乃至図10にその顕微鏡写真を示す。ここで、図7は、上ケース14の天板部14Eが上スキン層として現れた部分を含む領域の(100倍の)顕微鏡写真であり、図8は、図7に示される部分を更に(400倍に)拡大して撮影した顕微鏡写真である。一方、図9は、混合材Mが圧延された中間領域の(100倍の)顕微鏡写真であり、図10は、図9に示される部分を更に(400倍に)拡大して撮影した顕微鏡写真である。
図9及び図10に示される写真より、試験片は十分高密度に圧延されていることが分かる。また、図7及び図8に示される写真より、上ケース14の上板14Eから形成された上スキン層と内部の混合材Mとは、強固に密着(接合)されていることが分かる。尚、下ケース12の底板12Eから形成された下スキン層と内部の混合材Mとも、上スキン層の場合と同様に、強固に密着(接合)されていることは、言うまでも無い。
また、最終製品(3層クラッド材)における中間領域(即ち、混合材Mが圧延されて固化された領域)の理論密度比を、アルキメデス法による比重測定を行い、測定した比重結果から理論密度比を算出すると、以下の表3に示すように、3つの試料の平均値として99%と従来製品では達成することが出来なかった高密度となっている(理論密度比:測定した密度に対する計算上の密度の比)。
ここで、試料A,B,Cは、上述した例1の製造方法と同様の方法を実施する状態において、異なる日時で作成した3つの試料である(以下、同様)。
尚、中性子吸収材が流通している市場における一般要求仕様値としては、中間層において97%以上が要求されているが、上述した理論密度比の測定結果である99%との値は、この要求仕様に充分に満足しているものである。
尚、このような高い理論密度比は、上述したように、被圧延体18を作成するに当たり、内部に充填した混合体Mの充填密度を、タッピングにより可及的に高めることが出来た結果である。この結果、後述する10B面積密度の値が高まり、高価な濃縮ボロンを使用せずに、市販のBCを使用する状態において、所望の中性子吸収率を達成することができるものである。
他方、このような高い理論密度比を達成できた結果、クラッド率を低く押さえて、混合材Mからなる中間層を大きく取らなくても、所望の中性子吸収率を達成することが出来ることになり、上述した濃縮ボロンを使わなくても済む事実とあいまって、産業上の利用性が格段と高まるものである。
更に、最終製品のクラッド率を測定すると、16.8%であった。ここで、クラッド率とは、全厚さに対する上下2層のスキン層の厚さの合計の比として表される値である。 また、この板厚5.7mmで、クラッド率16.8%との条件において、最終製品の10B面積密度を算出すると、46.9mg/cmとなるが、その計算式は以下の通りである。
一般式:板厚(cm)×BC含有層割合/100(%)×30%BC含有層理論密度(g/cm)×BC層含有層の実嵩密度/理論密度比率/100(%)×BC含有率平均値/100(%)×BC中のホウ素含有率/100(%)×ホウ素中の10B含有率/100(%)×変動率/100(%)
となる。
ここで、BC含有層割合とは、(100−クラッド率)で規定される割合であり、本実施例においてはクラッド率が16.8%であるので、83.2%となる。また、この実施例において、変動率は、BCの純度、板厚、クラッド率等の変動を見込んで90%と設定した。
以上の一般式に、本実施例の数値を適用すれば、
10B面積密度=(0.57)×(83.2/100)×(2.64)×(99/100)×(30/100)×(78/100)×(18.4/100)×(90/100)=0.469g/cm=46.9mg/cm
となる、
ここで、この10B面積密度値が47.9mg/cmであることの妥当性について、検証する。
先ず、中性子吸収材が流通している市場における中性子吸収率としては、一般要求仕様値としては、90%以上が要求されている。この中性子吸収率90%は、中性子透過率10%と同義(中性子吸収率=100-中性子透過率)であるため、中性子透過率10%を達成する10B面積密度を求めると、上述した図4に示す検量線から、10B面積密度が40mg/cmであることが判る。即ち、測定結果としての10B面積密度値が47.9mg/cmであることは、中性子吸収率として要求仕様値とされている90%以上を達成するために必要となる40mg/cmよりも、充分に高く、この要求仕様を充分に満足していて、妥当なものである事が判明した。
ここで、クラッド率の最適範囲について検証する。
上述したように、クラッド率は、10B面密度と関連して、要求仕様とされる中性子吸収率の達成に関して重要な要素となるものである。
そこで、板厚を上述した実施例の場合と同様に、5.7mmに一定に保持した状態で、下ケース12の下板12Eの厚さ及び上ケース14の上板14Eの厚さを適宜選択して、クラッド率を5%から35%まで、以下の表4に示すように、合計9種類となるように選択して、中性子吸収材としての最終製品を作成した。
尚、表4中、評価欄の記号「○」は、評価が満足された場合を示し、記号「×」は、評価が満足されていない場合を示しており、また、総合評価の欄の記号「◎」は総合評価として満足された場合を示し、記号「×」は総合評価として満足されていないことを示している。
そして、各クラッド値に応じた10B面積密度を、上述した一般式から算出し、各々の10B面積密度に対応した中性子透過率を図4に示す検量線から導き出し、この中性子透過率から中性子吸収率を算出し、閾値として中性子吸収率90%以上の条件を加えると、クラッド率が30%を超えるものは不可である事が判明した。
一方、最終製品を製造する過程で、圧延性を目視で確認すると、クラッド率13%までの薄いスキン層を有する最終製品において、ひび割れ等の不良品が発生したことが判明した。従って、圧延性の観点で、クラッド率が13%以下のものは、不可である事が判明した。
以上の両者の評価結果を勘案して、クラッド率の最適範囲として、15%以上25%以下であることが判明した。
また、最終製品の機械的特性を、周知の機械的特性試験機を用いて、引張り強さ(σ)と、0.2%耐力(σ0.2)と、伸び(δ)と、物性値としての熱伝導率とを夫々測定した。この測定試験においてはと、3つの試料について夫々の値を測定し、夫々の平均値を求めたところ、次の表5に示すようになった。
ここで、中性子吸収材が流通している市場における引張り強さ(σ)に関しては、一般要求仕様値としては、35MPa以上が要求されている。この要求仕様値と比較して、最終製品の引張り強さ(σ)は、平均値として168MPAであり、約5倍弱の高い値となっており、充分な引っ張り強さを持っていることが判明した。
尚、この実施例における中性子吸収材の10B面積密度と、引っ張り強さと、中性子吸収率との間の相関関係を調べるため、10B面積密度の値を振って、各々の値における引張り強さと中性子吸収率とを測定した。
この結果を、図11に示す。
この図11から明らかなように、中性子吸収率が90%を超えることを達成するためには、10B面積密度が40mg/cm以上であることが必須であり、且つ、10B面積密度が40mg/cm以上であれば、引っ張り強度は、110MPa以上が必須となるが、10B面積密度が40mg/cmから50mg/cmの範囲内であれば、両条件を満足する範囲であることが判明した。
即ち、本願発明の中性子吸収材は、10B面積密度が40mg/cmから50mg/cmの範囲内であれば、中性子吸収率が90%以上であり、且つ、引っ張り強度が110MPa以上であることが達成されるものであり、市場が要求する仕様を確実に満足すると共に、更に、それ以上の値を達成する性能を発揮するものである。
また、中性子吸収材が流通している市場における0.2%耐力(σ0.2)に関しては、一般要求仕様値としては、50MPa以上が要求されている。この要求仕様値と比較して、最終製品の0.2%耐力(σ0.2)は、平均値として151MPAであり、約3倍強の極めて高い値となっており、充分な0.2%耐力を持っていることが判明した。
更に、中性子吸収材が流通している市場における伸び(δ)に関しては、一般要求仕様値としては、0.5%以上が要求されている。この要求仕様値と比較して、最終製品の伸び(δ)は、平均値として3.9%であり、約8倍弱の高い値となっており、充分な伸びを持っていることが判明した。
このように、本願発明に係わる金属基複合材としての中性子吸収材は、その機械的強度の観点で、市場が要求する仕様値よりも、かなり高い値を発揮しているものであり、十分な機械的強度を有していて、従って、産業上の利用性が高いことが判明した。
一方、中性子吸収材が流通している市場における熱伝導率に関しては、一般要求仕様値としては、60W/m・K以上が要求されている。この要求仕様値と比較して、最終製品の熱伝導率は、平均値として103W/m・Kであり、約1.5倍の高い値となっており、充分な熱伝導率を持っていることが判明した。
このように、本願発明に係わる金属基複合材としての中性子吸収材は、その機械的強度や熱伝導率の観点で、市場が要求する仕様値よりも、かなり高い値を発揮しているものであり、十分な機械的強度や熱伝導率を有していて、従って、産業上の利用性が極めて高いことが判明した。
上述した第1の実施例は、混合粉末Mの母材がBCセラミックス粒子とアルミニウム粉末とを含む実施例に基づき説明されたものであるが、この発明の製造方法において用いられる母材は、このような組成に限定されるものでないことは言うまでも無い。また、母材の主要な組成はアルミニウムに限定されること無く、例えば、銅、マグネシウム、チタニウム、ガリウム、鉄、インヂウム等の他の適切な金属製の粉末を用いることができるものである。
以上、本願発明の種々の有用な実施例を示し、且つ、説明を施した。本願発明は、上述した種々の実施例や変形例に限定されること無く、この発明の要旨や添付する特許請求の範囲に記載された内容を逸脱しない範囲で種々変形可能であることは言うまでも無い。
本願発明の金属基複合材料は原子力発電使用済み燃料体貯槽用等の中性子吸収性能を有する遮蔽材料に用いる。
12 下ケース
14 上ケース
18 被圧延体
20 スリーブ
22 スクレーパー
24 回収箱
M 混合材

Claims (9)

  1. 間に混合材が挟み込まれた一対の金属板を有し、前記混合材が金属粉末と中性子吸収機能を有するセラミック粒子とを備えた金属基複合材において、
    前記セラミック粒子が、BC粒子を含み、
    このBC粒子に含まれる10B面積密度が、40mg/cm以上に設定され、
    前記BC粒子により達成される中性子吸収率が90%以上であることを特徴とする金属基複合材。
  2. 前記金属板は、アルミニウム又はステンレス鋼製であり、
    前記金属粉末は、アルミニウム粉末でることを特徴とする請求項1に記載の金属基複合材。
  3. 前記10B面積密度が、50mg/cm以下であり、
    引張り強さが、110MPa以上を発揮することを特徴とする請求項1に記載の金属基複合材。
  4. 金属粉末と中性子吸収機能を有するセラミックス粒子とを備えた中間層と、
    この中間層の一方の表面に密接して形成された金属製の第1のスキン層と、
    前記中間層の他方の表面に密接して形成された金属製の第2のスキン層と、
    を具備した金属基複合材において、
    前記セラミック粒子が、BC粒子を含み、
    このBC粒子に含まれる10B面積密度が、40mg/cm以上に設定され、
    前記BC粒子により達成される中性子吸収率が90%以上であることを特徴とする金属基複合材。
  5. 前記スキン層は、各々、アルミニウム又はステンレス鋼製であり、
    前記金属粉末は、アルミニウム粉末であることを特徴とする請求項4に記載の金属基複合材。
  6. 前記10B面積密度が、50mg/cm以下であり、
    引張り強さが、110MPa以上を発揮することを特徴とする請求項4に記載の金属基複合材。
  7. 前記金属基複合材は、
    (a)前記金属粉末と前記セラミックス粒子とを混合して、混合材を調製する工程と、
    (b)下ケースとこの下ケースにシール可能に形成された上ケースとを有する金属製ケースを準備する工程と、
    (c)前記下ケース内に、前記混合材を充填する工程と、
    (d)前記下ケースに前記上ケースを被せてシールすることにより、前記混合材が充填された前記金属製ケースから、被圧延体を準備する工程と、
    (e)前記被圧延体を、前期混合材が粉状態を維持するように予熱する工程と、
    (f)前記予熱工程で予熱された前記圧延体を圧延して、金属複合材を得る工程を経て製造されることを特徴とする請求項1または4に記載の金属基複合材。
  8. 前記充填工程において、前記混合材は、タッピングにより充填密度を高められる工程を経て製造されることを特徴とする請求項7に記載の金属基複合材。
  9. 前記充填工程において、前記混合材は、その上面が、前記したケースの上縁と面一の状態になされるように充填される工程を経て製造される事を特徴とする請求項7に記載の金属基複合材。
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