JP2010254775A - 発泡助剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱分解型化学発泡剤の発泡助剤として最も重要な機能である熱分解型化学発泡剤の分解温度調整機能を保持しつつ、流動性、耐湿性、固結防止性に優れる発泡助剤組成物を提供する。
【解決手段】 熱分解型化学発泡剤と併用する発泡助剤組成物であって、尿素を主成分とする発泡助剤(A)をシリコーンアルコキシオリゴマーで被覆処理していることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱分解型化学発泡剤の分解温度調整剤に使用される発泡助剤に関する。特に、ゴム及び熱可塑性樹脂などの発泡体の製造に使用される熱分解型化学発泡剤の発泡助剤として有用である。
ゴムや熱可塑性樹脂等の発泡体製造には熱分解型化学発泡剤が使用され、その分解温度調整に発泡助剤が広く使用されている。主成分に吸湿性の高い尿素を使用した微粉末の発泡助剤は吸湿しやすく、倉庫などで長期間保管すると発泡助剤が吸湿し、さらに荷重により固結することがあり、流動性や分散性が悪化する。流動性や分散性が悪化した発泡助剤を発泡体製造に使用すると、ゴムや熱可塑性樹脂などの基材に均一に分散しないために気泡の大きさが不揃いな発泡体となる。
特許文献1では、発泡剤組成物に添加する尿素化合物の吸湿防止のために、脂肪酸や脂肪酸金属塩等で尿素化合物の表面処理を施すことが開示されている。しかしながら、脂肪酸及び脂肪酸塩で被覆する場合、均一な被覆が難しく充分な効果を得るためには多量の被覆剤が必要となり、結果的に発泡体製品に不要なものを多量に添加することになり、製品価格が高くなってしまう。
シリカ、タルク、ケイ酸カルシウムなどの無機物により発泡助剤の流動性、固結防止の効果を得るためには多量に添加する必要があり、これらを樹脂に混練する際には増粘発熱が起こり、発泡体製品の気泡が不均一になりやすく好ましくない。また、これらの無機物は粉体であるために発泡助剤を完全に被覆しているわけではないので、耐湿性の効果が不充分である。
熱分解型化学発泡剤にシラン化合物を添加することで、有機発泡剤、すなわち熱分解型化学発泡剤の分散性を向上する技術が開示されている(特許文献2参照)。ここで使用されるシラン化合物は水やアルコールなどで希釈して添加、乾燥する必要があり、水溶性である尿素を主成分とする発泡助剤では溶解や乾燥時の凝集等が懸念される。
特開平10−53756号公報 特開平4−320432号公報
本発明の目的は、従来技術における上記したような課題を解決し、熱分解型化学発泡剤の発泡助剤として最も重要な機能である熱分解型化学発泡剤の分解温度調整機能を保持しつつ、流動性、耐湿性、固結防止性に優れる発泡助剤組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記の問題を解決するべく鋭意検討した結果、熱分解型化学発泡剤の発泡助剤をシリコーンアルコキシオリゴマーで被覆処理することにより、発泡助剤としての機能を有したまま、粉体特性が大幅に改善し、長期間保存時にも発泡助剤が固結せず、安定した発泡成型品を得られることを見出し本発明に到達した。
すなわち本発明は、熱分解型化学発泡剤と併用する発泡助剤組成物であって、尿素を主成分とする発泡助剤(A)をシリコーンアルコキシオリゴマーで被覆処理していることを特徴とする発泡助剤組成物に関するものである。
本発明によれば、熱分解型化学発泡剤の発泡助剤として最も重要な機能である熱分解型化学発泡剤の分解温度調整機能を保持したまま、発泡助剤の流動性、耐湿性、固結防止性が著しく向上し、発泡体製造時には樹脂への均一分散性が向上し、安定した均一な気泡を有する発泡体を得ることができる。
本発明の発泡助剤組成物を併用して使用する熱分解型化学発泡剤としては、常温で粉末状のものであれば特に限定されるものではなく、従来公知の汎用の発泡剤を使用できる。例えばアゾジカルボンアミド(以下ADCAという)、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(以下OBSHという)、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(以下DPTという)、パラトルエンスルホニルヒドラジド、ベンゼンスルホニルヒドラジドなどの各種有機系発泡剤が使用できる。中でも、アゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)およびN,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミンから選ばれる一種以上が好ましく使用できる。
本発明に用いる尿素を主成分とする発泡助剤とは、尿素を少なくとも50重量%、好ましくは50〜99重量%、より好ましくは80〜95重量%含有するものである。尿素が50重量%未満の場合には、吸湿による発泡助剤の流動性の悪化は小さいものの、熱分解型化学発泡剤の分解温度を所望の温度に調整するために多量の発泡助剤が必要となることから、経済的に不利であるばかりでなく、樹脂中に均一に分散させるために混練時間の増大を招く原因となる。発泡助剤における尿素以外の成分としては、酸化亜鉛、塩化亜鉛、炭酸亜鉛、酢酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛などの亜鉛化合物、鉛及びカドミウム化合物、蓚酸、乳酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸などの有機酸及びその塩類などが挙げられる。
本発明に用いるシリコーンアルコキシオリゴマーは、有機置換基がメチル、フェニル、エポキシ、メルカプト、アミノ、メタクリルおよびアクリルから選ばれる1つ以上を有し、かつアルコキシ基がメトキシおよび/またはエトキシを有したものである。本発明のシリコーンアルコキシオリゴマーは、25℃における粘度が1〜200mm/S、好ましくは5〜100mm/Sであるものが好適である。また、必要に応じて公知のチタン系、アルミ系、リン酸系の硬化触媒を使用することもできる。
シリコーンアルコキシオリゴマーの配合量は、発泡助剤100重量部に対して、0.01〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部、最も好ましくは0.5〜3重量部である。0.01重量部未満では発泡助剤の粉体特性の改善効果が小さくなり、10重量部を超える場合には添加量を増やしても効果は変わらないため経済的に不利である。
本発明の発泡助剤組成物の製造方法としては、発泡助剤がシリコーンアルコキシオリゴマーにより被覆処理できる方法であれば特に限定されるものではなく、例えばヘンシェルミキサー、スーパーミキサーの様な高速ミキサーや、リボンブレンダー、バンバリーミキサー、ボールミル等の混合機に発泡助剤を入れ、これにシリコーンアルコキシオリゴマーを添加し均一に混合する方法や、スプレードライヤーなどを用いて発泡助剤にシリコーンアルコキシオリゴマーを噴霧処理する方法などを用いることができる。発泡助剤とシリコーンアルコキシオリゴマーを混合する際には、常温で混合が可能である。また、混合時間は、使用する混合装置により適宜決定されるが、通常は数分間混合するだけでも充分な効果を得ることができる。また、被覆後の乾燥が不要であることから工程が簡略化でき経済的に非常に有利である。
本発明でいう被覆処理は、発泡助剤の粒子表面がシリコーンアルコキシオリゴマーにより覆われている状態にすることを表すが、発泡助剤粒子の全表面が完全にシリコーンアルコキシオリゴマーで覆われている必要はなく、被覆処理後の発泡助剤組成物が所望の粉体特性(安息角、崩潰角、差角等)を有する状態であれば良い。
本発明の発泡助剤組成物を製造する際に、本発明の効果を損なわない範囲であれば、熱分解型化学発泡剤、難燃剤、加硫剤、加硫促進剤、架橋剤、スコーチ防止剤、酸化防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、分散剤、耐電防止剤、蛍光贈白剤などを同時に混合しても製造することもできる。
本発明の発泡助剤組成物は、通常は各種合成樹脂やゴムの発泡体を製造する際に、熱分解型化学発泡剤と別個に添加して用いられるが、本発明の発泡助剤組成物を熱分解型化学発泡剤に配合して発泡剤として用いることもできる。発泡助剤組成物を熱分解型化学発泡剤に予め配合して発泡剤とすることで、製造現場での調合作業が不要となり生産性が向上する。
本発明の発泡助剤組成物または発泡剤は、各種合成樹脂やゴムの発泡体成型に用いることができる。熱可塑性樹脂として塩化ビニル樹脂、塩化ビニル共重合体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合樹脂、ABS等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。ゴムとしては天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、エチレン酢酸ビニルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
以下に実施例をあげて本発明の方法を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
尿素を80重量%以上含有する発泡助剤(商品名「セルペーストK5」、永和化成工業(株)製)100重量部をヘンシェルミキサーを使用して常温で1分間混合後、メチル系シリコーンアルコキシオリゴマー(商品名「KC−89S」、信越化学工業製)を1重量部添加し、再度常温で4分間混合し、発泡助剤組成物を得た。
<安息角、崩潰角、差角の測定>
得られた発泡助剤組成物をホソカワミクロン(株)のパウダテスタ「TYPE PT−E」を使用し、安息角、崩潰角、差角を測定した。測定結果を表1に示す。
<篩の不通過率測定>
得られた発泡助剤組成物をポリエチレン袋に500g入れ、常温常圧(気温10〜30℃、加重はなし)で1年間保存した。そのサンプルを(株)西村機械製作所の篩機「PPS−01Vプッシュプルシフター」を使用し、目開き150メッシュを通過しなかった発泡助剤組成物の割合(不通過率)を測定した。測定結果を表1に示す。
<水分率測定>
得られた発泡助剤組成物をポリエチレン袋に500g入れ、常温常圧(気温10〜30℃、加重はなし)で1年間保存した。これらの発泡助剤組成物を乾燥機を使用し、65℃で4時間乾燥し、乾燥前後の重量変化から1年保存後の水分率を求めた。測定結果を表1に示す。
実施例2
メチル系シリコーンアルコキシオリゴマーを商品名「KR−500」(信越化学工業製)とした以外は実施例1と同様にして発泡助剤組成物を得た。得られた発泡助剤組成物は、実施例1と同様にして安息角、崩潰角、差角、篩の不通過率、水分率を測定した。結果を表1に示す。
実施例3
メチル系シリコーンアルコキシオリゴマーを商品名「X−40−9225」(信越化学工業製)とした以外は実施例1と同様にして発泡助剤組成物を得た。得られた発泡助剤組成物は、実施例1と同様にして安息角、崩潰角、差角、篩の不通過率、水分率を測定した。結果を表1に示す。
実施例4
発泡助剤を、尿素を85%以上含有する商品名「セルペースト101」(永和化成工業(株)製)とし、メチル系シリコーンアルコキシオリゴマー(商品名「KR−500」、信越化学工業製)を3重量部添加した以外は実施例1と同様にして発泡助剤組成物を得た。得られた発泡助剤組成物は、実施例1と同様にして安息角、崩潰角、差角、篩の不通過率、水分率を測定した。結果を表1に示す。
比較例1
尿素を80%以上含有する発泡助剤(商品名「セルペーストK5」、永和化成工業(株)製)100重量部をヘンシェルミキサーで1分間混合後に何も加えず更に4分間混合し、発泡助剤組成物を得た。得られた発泡助剤組成物は、実施例1と同様にして安息角、崩潰角、差角、篩の不通過率、水分率を測定した。結果を表1に示す。
比較例2
尿素を85%以上含有する発泡助剤(商品名「セルペースト101」、永和化成工業(株)製)100重量部をヘンシェルミキサーで1分間混合後に何も加えず更に4分間混合し、発泡助剤組成物を得た。得られた発泡助剤組成物は、実施例1と同様にして安息角、崩潰角、差角、篩の不通過率、水分率を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2010254775
表1に示されるように、本願発明のシリコーンアルコキシオリゴマーにより処理した実施例1の安息角は50°、実施例2は48°、実施例3は45°、実施例4は40°でありいずれも流動性は良好であった。一方、シリコーンアルコキシオリゴマーによる処理を行っていない比較例1の安息角は55°、比較例2は56°であり流動性が悪化した。
また、篩を通過しなかった割合は実施例1が0.80%、実施例2が0.66%、実施例3が0.60%、実施例4が0.31%と全て1%以内であったのに対して、比較例1の発泡助剤組成物の篩を通過しなかった割合は13.2%、比較例2では16.5%であり篩を通過しないものが多く残った。よって、本願発明に係る実施例1〜4の発泡助剤組成物は、1年間保存後においても固結せずに流動性も良好であることが分かった。
各発泡助剤組成物の水分率は、実施例1は0.03%、実施例2は0.03%、実施例3は0.03%、実施例4は0.02%、比較例1は0.52%、比較例2は0.63%であった。したがって、本願発明のシリコーンアルコキシオリゴマーにより被覆処理した発泡助剤組成物は、被覆処理なしの発泡助剤組成物に比較して、その水分率は非常に低く、発泡助剤組成物の吸湿が抑制されていることが確認された。
実施例5〜8
実施例1〜4の発泡助剤組成物をポリエチレン袋に500g入れ、常温常圧(気温10〜30℃、加重はなし)で1年間保存した。これらの製造後1年経過した実施例1〜4の発泡助剤組成物を、それぞれ実施例5〜8に使用した。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名「ウルトラセン630」、東ソー(株)製)100重量部を関西ロール株式会社製10インチロールのロール温度90〜100℃で3分間加熱混練した。その後、重質炭酸カルシウム(商品名「ホワイトンSB」、白石カルシウム(株)製)10重量部、酸化亜鉛2種(三井金属鉱業(株)製)1.5重量部、ADCA(商品名「ビニホールAC#3」、永和化成工業(株)製)5重量部、製造後1年経過した発泡助剤組成物を0.5重量部、ジクミルパーオキサイド(商品名「パークミルD」日油(株)製)0.98重量部を添加し90〜100℃で1分間混練した。160℃に加熱されたプレスの金型200×200×10mmに混練物を投入し、プレス圧力150kg/cmで加圧した。10分後にプレス圧力を開放、常圧とし発泡成型物を得た。また、得られた成型物は比重0.098〜0.101であり、表面の平滑性ともに良好であった。また、発泡成型物の断面をマイクロスコープにより観察した結果、内部の気泡の径は100〜150μmで均一微細であった。また、径1mm以上の粗大気泡の個数(900mmあたり)は表2に示すようにほとんど認められなかった。
比較例3、4
比較例1、2の発泡助剤組成物をポリエチレン袋に500g入れ、常温常圧(気温10〜30℃、加重はなし)で1年間保存した。これらの製造後1年経過した比較例1、2の発泡助剤組成物を、それぞれ比較例3、4に使用した。
製造後1年経過した比較例1、2の発泡助剤組成物を使用した以外は、実施例5と同様にして発泡成型物を得た。成型物の発泡比重、表面平滑性は良好であったが、発泡成型物の断面観察の結果、内部には径100〜150μmの気泡の中に、表2に示すように、径1mm以上の粗大気泡が900mmあたり比較例3は4個、比較例4は17個であり、気泡の均一性に問題があった。
実施例9〜12
実施例1〜4の発泡助剤組成物をポリエチレン袋に500g入れ、常温常圧(気温10〜30℃、加重はなし)で1年間保存した。これらの製造後1年経過した実施例1〜4の発泡助剤組成物を、それぞれ実施例9〜12に使用した。
低密度ポリエチレン(商品名「ノバテックLDPEYF30」、日本ポリエチレン(株)製)100重量部をニーダー温度120℃で7分間加熱混練した。その後DPT(商品名「セルラーD」、永和化成工業(株)製)4重量部、製造後1年経過した発泡助剤組成物4重量部、ジクミルパーオキサイド(商品名「パークミルD」、日油(株)製)1.0重量部を添加し120℃で2分間混練した。153℃に加熱されたプレスの金型200×200×10mmに混練物を投入し、プレス圧力150kg/cmで加圧した。20分後にプレス圧力を開放、常圧とし発泡成型物を得た。得られた成型物は比重0.073〜0.074であり、表面の平滑性ともに良好であった。発泡成型物の断面をマイクロスコープにより観察した結果、内部の気泡の径は150〜200μmで均一微細であった。また、径1mm以上の粗大気泡の個数(900mmあたり)は表2に示すように全く認められなかった。
比較例5、6
比較例1、2の発泡助剤組成物をポリエチレン袋に500g入れ、常温常圧(気温10〜30℃、加重はなし)で1年間保存した。これらの製造後1年経過した比較例1、2の発泡助剤組成物を、それぞれ比較例5、6に使用した。
製造後1年経過した比較例1、2の発泡助剤組成物を使用した以外は、実施例9と同様にして発泡成型物を得た。成型物の発泡比重、表面平滑性は良好であったが、内部には径150〜200μmの気泡の中に、表2に示すように、径1mm以上の粗大気泡が900mmあたり比較例5は6個、比較例6は20個であり、気泡の均一性に問題があった。
実施例13〜16
実施例1〜4の発泡助剤組成物をポリエチレン袋に500g入れ、常温常圧(気温10〜30℃、加重はなし)で1年間保存した。これらの製造後1年経過した実施例1〜4の発泡助剤組成物を、それぞれ実施例13〜16に使用した。
NR(天然ゴム、RSS#1)60重量部、SBR(スチレンブタジエンゴム、1502、JSR社製)40重量部を30〜90℃で8分間ニーダー混練した。その後、ハードクレー(クラウンクレー)50重量部、軽質炭酸カルシウム(商品名「NOC」、近江化学工業(株)製)75重量部、ナフテンオイル(商品名「サンセン410」、日本サン石油(株)製)5重量部、酸化亜鉛2種(三井金属(株)製)5重量部、ステアリン酸(商品名「ルナックS−20」、花王(株)製)2重量部、加硫促進剤DM(ジベンゾチアジルジスルフィド、大内振興化学社製)1重量部、硫黄2.5重量部、DPT(商品名「セルラーD」、永和化成工業(株)製)13重量部、製造後1年経過した発泡助剤組成物13重量部を添加し、90℃で3分間混練した。125℃に加熱されたプレスの金型124×124×11mmに混練物を投入し、プレス圧力120kg/cmで加圧した。10.5分後にプレス圧力を開放し、成型物を取り出した。150℃に加熱された乾燥機に成型物を入れ、11分後に取り出し、発泡成型物を得た。得られた成型物は比重0.091〜0.104であり、表面の平滑性とともに良好であった。発泡成型物の断面をマイクロスコープにより観察した結果、内部の気泡の径は200〜250μmで均一微細であった。径1mm以上の粗大気泡の個数(900mmあたり)は表2に示すように全く認められなかった。
比較例7、8
比較例1、2の発泡助剤組成物をポリエチレン袋に500g入れ、常温常圧(気温10〜30℃、加重はなし)で1年間保存した。これらの製造後1年経過した比較例1、2の発泡助剤組成物を、それぞれ比較例7、8に使用した。
製造後1年経過した比較例1、2の発泡助剤組成物を使用した以外は、実施例13と同様にして発泡成型物を得た。成型物の発泡比重、表面平滑性は良好であったが、内部には径200〜250μmの気泡の中に、表2に示すように、径1mm以上の粗大気泡が900mmあたり比較例7は5個、比較例8は16個であり、気泡の均一性に問題があった。
Figure 2010254775
<分解温度の測定−1>
分解温度が206℃のDPT(商品名「セルラーD」、永和化成工業(株)製)500gと製造直後及び1年経過した実施例1〜4、比較例1、2の発泡助剤組成物500gをヘンシェルミキサーで均一に混合し、融点測定装置B−540(ビュッヒ社製)を用いて、100℃から5℃/分で昇温し、分解温度を測定した。結果を表3に示す。表3に示すように、分解温度は全て124〜125℃の範囲内となり、1年経過後においても発泡助剤の機能を保持していることを確認した。
<分解温度の測定−2>
分解温度が208℃のADCA(商品名「ビニホールAC−2F」、永和化成工業(株)製)800gと製造直後及び1年経過した実施例1〜4、比較例1、2の発泡助剤組成物200gをヘンシェルミキサーで均一に混合し、融点測定装置B−540(ビュッヒ社製)を用いて、150℃から5℃/分で昇温し、分解温度を測定した。結果を表3に示した。表3に示すように、分解温度は全て186〜187℃の範囲内となり、1年経過後においても発泡助剤の機能を保持していることを確認した。
Figure 2010254775

Claims (6)

  1. 熱分解型化学発泡剤と併用する発泡助剤組成物であって、尿素を主成分とする発泡助剤(A)をシリコーンアルコキシオリゴマーで被覆処理していることを特徴とする発泡助剤組成物。
  2. 発泡助剤(A)が、50〜99重量%の尿素を含有することを特徴とする請求項1記載の発泡助剤組成物。
  3. シリコーンアルコキシオリゴマーが、メチル系シリコーンアルコキシオリゴマーである請求項1または2に記載の発泡助剤組成物。
  4. シリコーンアルコキシオリゴマーが、発泡助剤(A)100重量部に対して0.01〜10重量部である請求項1〜3のいずれかに記載の発泡助剤組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の発泡助剤組成物を熱分解型化学発泡剤に配合してなる発泡剤。
  6. 熱分解型化学発泡剤が、アゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)およびN,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミンから選ばれる一種以上である請求項5に記載の発泡剤。
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