JP2010254752A - ゴム組成物、セメント組成物、ゴム組成物同士の接着方法及びタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】従来と比べて、同種または異種のゴム間の未加硫及び加硫後の接着性、並びにゴム部材同士の接着力および剥離強力をさらに向上させることができるゴム組成物およびセメント組成物、並びにそれを用いたゴム組成物同士の接着方法、該接着方法を用いて製造したタイヤを提供することにある。
【解決手段】ゴム成分として、天然ゴム、天然ゴムラテックス凝固物及び天然ゴムカップランプからなる群から選択される少なくとも一種の天然ゴム原材料に極性基含有ヒドラジド化合物を添加し、該極性基含有ヒドラジド化合物を該天然ゴム原材料中の天然ゴム分子に付加させてなる変性天然ゴムと、有機溶剤とを含むことを特徴とするゴム組成物、それを用いたセメント組成物、該セメント組成物を用いるゴム組成物同士の接着方法、該接着方法を用いて製造したタイヤである。
【選択図】なし
【解決手段】ゴム成分として、天然ゴム、天然ゴムラテックス凝固物及び天然ゴムカップランプからなる群から選択される少なくとも一種の天然ゴム原材料に極性基含有ヒドラジド化合物を添加し、該極性基含有ヒドラジド化合物を該天然ゴム原材料中の天然ゴム分子に付加させてなる変性天然ゴムと、有機溶剤とを含むことを特徴とするゴム組成物、それを用いたセメント組成物、該セメント組成物を用いるゴム組成物同士の接着方法、該接着方法を用いて製造したタイヤである。
【選択図】なし
Description
本発明は、ゴム組成物、セメント組成物、それを用いるゴム同士の接着方法及び該接着方法を用いて製造したタイヤに関し、より詳細には、同種または異種のゴム間の未加硫及び加硫後の接着性を従来よりも向上させることができるゴム組成物およびセメント組成物に関する。
一般に、タイヤの製造などにおいて複数のゴム部材を貼り合わせる際に、ゴム部材同士の充分な粘着力、接着力を確保するために、複数の未加硫のゴム部材の接合面に粘着性に優れたセメントを塗布し、これを乾燥させて接合することが行われている。このようなセメントとして、通常は、ゴム成分、充填剤、加硫促進剤などの通常のゴム組成物に有機溶剤を大量に配合したものが用いられている(例えば特許文献1〜3参照)。
上記特許文献1〜3記載のゴムセメント組成物によりゴム同士の接着性を高めることが可能であるが、今日では、更なる接着力の向上が求められている。
そこで、本発明の目的は、従来と比べて、同種または異種のゴム間の未加硫及び加硫後の接着性、並びにゴム部材同士の接着力および剥離強力をさらに向上させることができるゴム組成物およびセメント組成物、並びにそれを用いたゴム組成物同士の接着方法、該接着方法を用いて製造したタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、ゴム成分として極性基含有ヒドラジド化合物を天然ゴム、天然ゴムラテックス凝固物及び天然ゴムカップランプといった天然ゴム原材料中の天然ゴム分子に付加してなる変性天然ゴムを用い、これに有機溶剤を配合したゴム組成物がセメントとして用いた際に従来よりもゴム同士の接着性を向上させることが可能であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明のゴム組成物は、ゴム成分として、天然ゴム、天然ゴムラテックス凝固物及び天然ゴムカップランプからなる群から選択される少なくとも一種の天然ゴム原材料に極性基含有ヒドラジド化合物を添加し、該極性基含有ヒドラジド化合物を該天然ゴム原材料中の天然ゴム分子に付加させてなる変性天然ゴムと、有機溶剤とを含むことを特徴とする。
本発明のゴム組成物の好適例において、前記極性基含有ヒドラジド化合物の付加量が、前記天然ゴム原材料中の固形ゴム成分に対して0.01〜5.0質量%であることを特徴とする。
本発明のゴム組成物の他の好適例において、前記極性基含有ヒドラジド化合物の極性基がアミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、オキシカルボニル基、含窒素複素環基、含酸素複素環基、スズ含有基、アルコキシシリル基及びハロゲン基からなる群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする。
本発明のゴム組成物の他の好適例において、前記天然ゴム原材料への前記極性基含有ヒドラジド化合物の添加を、少なくとも1種の混合機を用いて行うことを特徴とする。
本発明のゴム組成物の他の好適例において、有機溶剤の含量が、ゴム成分100質量部に対して200質量部以上であることを特徴とする。
本発明のゴム組成物の他の好適例において、上記ゴム組成物は、さらに、カーボンブラックと樹脂を含むことを特徴とする。なお、カーボンブラックの含量が、ゴム成分100質量部に対して20質量部〜80質量部であることが好ましく、樹脂の含量が、ゴム成分100質量部に対して0.1〜40質量部であることが好ましい。
また、本発明のセメント組成物は、上記ゴム組成物を用いたことを特徴とする。
また、本発明のゴム組成物同士の接着方法は、上記セメント組成物を用いてゴム組成物同士を接着させることを特徴とする。
本発明の接着方法の好適例において、接着するゴム組成物の少なくとも1つがシリカを含むゴム組成物であることを特徴とする。
また、本発明のタイヤは、上記セメント組成物を用いたか、又は上記接着方法を用いて製造したことを特徴とする。
本発明によれば、従来と比べて、同種または異種のゴム間の未加硫及び加硫後の接着性をさらに向上させることができるゴム組成物およびゴムセメント組成物を提供できるという有利な効果を奏する。また、本発明によれば、ゴム部材同士の接着力および剥離強力が従来よりも向上したタイヤを提供することができるという有利な効果を奏する。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明のゴム組成物は、ゴム成分として、天然ゴム、天然ゴムラテックス凝固物及び天然ゴムカップランプからなる群から選択される少なくとも一種の天然ゴム原材料に極性基含有ヒドラジド化合物を添加し、該極性基含有ヒドラジド化合物を該天然ゴム原材料中の天然ゴム分子に付加させてなる変性天然ゴムと有機溶剤とを含むことを特徴とする。本発明のゴム組成物において上記変性天然ゴムをゴム成分として用いることによって、本発明のゴム組成物をセメントとしてゴム部材同士の接着に用いた際に、接合面に塗布したセメント層の補強性が向上して接着性を向上させ、加硫後のゴム部材間の剥離強力を向上させることができる。さらに、変性天然ゴム中の極性基により、シリカとの親和性が向上するため、シリカを配合したゴムを接着するのにも有効である。
本発明のゴム組成物に用いる変性天然ゴムについて以下に説明する。変性天然ゴムは、天然ゴム、天然ゴムラテックス凝固物及び天然ゴムカップランプからなる群から選択される少なくとも一種の天然ゴム原材料に極性基含有ヒドラジド化合物を添加し、該極性基含有ヒドラジド化合物を該天然ゴム原材料中の天然ゴム分子に付加させてなる。変性天然ゴムの原材料としては、乾燥後の各種固形天然ゴム、各種天然ゴムラテックス凝固物(アンスモークドシートを包含する)又は天然ゴムカップランプを用いることができ、これら天然ゴム原材料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合せて用いてもよい。
上記天然ゴム原材料に添加する極性基含有ヒドラジド化合物としては、分子内に少なくとも一つの極性基を有するヒドラジド化合物であれば特に制限されない。具体的には、例えば、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボ二ル基、エポキシ基、オキシカルボニル基、含窒素複素環基、含酸素複素環基、スズ含有基、アルコキシシリル基、ハロゲン基などを好適に挙げることができる。これらの極性基含有ヒドラジド化合物は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記アミノ基含有ヒドラジド化合物としては、1分子中に第1級、第2級及び第3級アミノ基から選ばれる少なくとも1つのアミノ基を有するヒドラジド化合物が挙げられる。これらのアミノ基含有ヒドラジド化合物は、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合せて用いることができる。
第1級アミノ基含有ヒドラジド化合物としては、例えば、2−アミノアセトヒドラジド、3−アミノプロパン酸ヒドラジド、4−アミノブタン酸ヒドラジド、2−アミノベンゾヒドラジド、4−アミノベンゾヒドラジド等が挙げられる。
第2級アミノ基含有ヒドラジド化合物としては、例えば、2−(メチルアミノ)アセトヒドラジド、2−(エチルアミノ)アセトヒドラジド、3−(メチルアミノ)プロピルヒドラジド、3−(エチルアミノ)プロピルヒドラジド、3−(プロピルアミノ)プロピルヒドラジド、3−(イソプロピルアミノ)プロピルヒドラジド、4−(メチルアミノ)ブタンヒドラジド、4−(エチルアミノ)ブタンヒドラジド、4−(プロピルアミノ)ブタンヒドラジド、4−(イソプロピルアミノ)ブタンヒドラジド、2−(メチルアミノ)ベンゾヒドラジド、2−(エチルアミノ)ベンゾヒドラジド、2−(プロピルアミノ)ベンゾヒドラジド、2−(イソプロピルアミノ)ベンゾヒドラジド、4−(メチルアミノ)ベンゾヒドラジド、4一(エチルアミノ)ベンゾヒドラジド、4−(プロピルアミノ)ベンゾヒドラジド、4−(イソプロピルアミノ)ベンゾヒドラジド等が挙げられる。
第3級アミノ基含有ヒドラジド化合物としては、例えば、N,N−ジ置換アミノアルキルヒドラジド化合物、N,N−ジ置換ベンゾヒドラジド化合物等が挙げられる。これらの化合物としては、例えば、2−(ジメチルアミノ)アセトヒドラジド、2−(ジエチルアミノ)アセトヒドラジド、3−(ジメチルアミノ)プロピルヒドラジド、3−(ジエチルアミノ)プロピルヒドラジト、3−(ジプロピルアミノ)プロピルヒドラジド、3−(ジイソプロピルアミノ)プロピルヒドラジド、4−(ジメチルアミノ)ブタンヒドラジド、4−(ジエチルアミノ)ブタンヒドラジド、4−(ジプロピルアミノ)ブタンヒドラジド、4−(ジイソプロピルアミノ)ブタンヒドラジド、2−(ジメチルアミノ)ベンゾヒドラジド、2−(ジエチルアミノ)ベンゾヒドラジド、2−(ジプロピルアミノ)ベンゾヒドラジド、2−(ジイソプロピルアミノ)ベンゾヒドラジド、4−(ジメチルアミノ)ベンソヒドラジド、4−(ジエチルアミノ)ベンゾヒドラジド、4−(ジプロピルアミノ)ベンゾヒドラジド、4−(ジイソプロピルアミノ)ベンゾヒドラジド等が挙げられる。
また、アミノ基の代わりに含窒素複素環基であってもよく、その含窒素複素環基としては、例えば、ピロール、ヒスチジン、イミダソール、トリアゾリジン、トリアゾール、トリアジン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、インドール、キノリン、プリン、フェナジン、プテリジン、メラミン等が挙げられる。なお、合窒素複素環は、他のへテロ原子を環中に含んでいてもよい。ここで、含窒素複素環基としてピリジル基を有するヒドラジド化合物としては、例えば、イソニコチノヒドラジド、ピコリノヒドラジドが挙げられる。これら含窒素複素環基含有ヒドラジド化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記ニトリル基を有するヒドラジド化合物としては、2−ニトロアセトヒドラジド、3−ニトロプロピルヒドラジド、4−ニトロブタンヒドラジド、2−ニトロベンゾヒドラジド、4−ニトロベンゾヒドラジド等が挙げられる。これらのニトリル基含有ヒドラジド化合物は一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記ヒドロキシル基含有ヒドラジド化合物としては、1分子中に少なくとも1個の第1級、第2級又は第3級ヒドロキシル基を含有するヒドラジド化合物が挙げられる。このようなヒドロキシル基含有ヒドラジド化合物としては、例えば、2−ヒドロキシアセトヒドラジド、3−ヒドロキシプロピルヒドラジド、4−ヒドロキシブタンヒドラジド、2−ヒドロキシベンゾヒドラジド、4−ヒドロキシベンゾヒドラジドが挙げられる。これらのヒドロキシル基含有ヒドラジド化合物は一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記カルボキシル基を含有するヒドラジド化合物としては、3−カルボキシプロピルヒドラジド、4−カルボキシブタンヒドラジド、2−カルボキシ安息香酸ヒドラジド、4−カルボキシ安息香酸ヒドラジド等が挙げられる。これらカルボキシル基含有ヒドラジド化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記エポキシ基を有するヒドラジド化合物としては、2−(オキシラン−2−イル)アセトヒドラジド、3−(オキシラン−2−イル)プロピルヒドラジド、3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)プロピルヒドラジド等が挙げられる。これらエポキシ基含有ヒドラジド化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記スズ含有基を有するヒドラジド化合物としては、3−(トリブチルスズ)プロピルヒドラジド、3−(トリメチルスズ)プロピルヒドラジド、3−(トリフェニルスズ)プロピルヒドラジド、3−(トリオクチルスズ)プロピルヒドラジド、4−(トリブチルスズ)ブタンヒドラジド、4−(トリメチルスズ)ブタンヒドラジド、4−(トリフェニルスズ)ブタンヒドラジド、4−(トリオクチルスズ)ブタンヒドラジド、2−(トリブチルスズ)ベンゾヒドラジド、4−(トリブチルスズ)ベンゾヒドラジド、2−(トリメチルスズ)ベンゾヒドラジド、4−(トリメチルスズ)ベンゾヒドラジド、2−(トリオクチルスズ)ベンゾヒドラジド、4−(トリオクチルスズ)ベンゾヒドラジド等のスズ含有ヒドラジド化合物を挙げることができる。これらスズ含有ヒドラジド化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記アルコキシシリル基を含有するヒドラジド化合物としては、2−(トリメトキシシリル)アセトヒドラジド、2−(トリエトキシシリル)アセトヒドラジド、3−(トリメトキシシリル)プロピルヒドラジド、3−(トリエトキシシリル)プロピルヒドラジド、4−(トリメトキシシリル)ブタンヒドラジド、4−(トリエトキシシリル)ブタンヒドラジド、2−(トリメトキシシリル)ベンゾヒドラジド、2−(トリエトキシシリル)ベンゾヒドラジド、4−(トリメトキシシリル)ベンゾヒドラジド、4−(トリエトキシシリル)ベンゾヒドラジド等が挙げられる。これらアルコキシシリル基含有ヒドラジド化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記ハロゲン基を含有するヒドラジド化合物としては、4−クロロ安息香酸ヒドラジド、4-ブロモ安息香酸ヒドラジド等が挙げられる。これらのハロゲン基含有ヒドラジド化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記極性基含有ヒドラジド化合物の添加工程としては、例えば、乾燥後の固形天然ゴム原材料への極性基含有ヒドラジド化合物溶液の添加を少なくとも1種の混合機で行うことが挙げられ、混合機としては、ミキサー、押出機、混練機等が挙げられ、さらに詳細には、バンバリーミキサー、ニーダ、単軸・二軸または多軸押出機、スクイーザ、シュレッダー、ロール、プレブレーカー、クレーパーなどの一般的なゴム加工機械が挙げられる。なお、好ましくは、分散性向上の点から混練磯で混合することが好ましい。さらに、混練後、ストレーナー処理をしてもよい。これにより、分子量が高く、さらにゴミ分のない変性天然ゴムが得られる。ここでいう「ストレーナー処理」とは、メッシュ状部材を用いて変性天然ゴム中に含まれるゴミ分を除去する処理をいう。
上記極性基含有ヒドラジド化合物を添加する工程では、そのまま前記極性基含有ヒドラジド化合物を添加してもよいし、溶媒で希釈した極性基含有ヒドラジド化合物溶液又はエマルジョン溶液として添加してもよい。天然ゴム中への分散性向上の点から、ヒドラジド化合物溶液又はエマルジョン溶液として添加するのが好ましい。
極性基含有ヒドラジド化合物溶液は、ヒドラジド化合物を溶媒で希釈したものであり、ヒドラジド化合物の種類により好適な溶媒種が設定される。溶媒種として、水(精製水、イオン交換水、純水等)を用いることができる。また、極性基含有ヒドラジド化合物エマルジョンは、乳化剤と、必要に応じて親和剤を用い、通常の方法で得ることができる。ここで、上記極性基含有ヒドラジド化合物の水溶液の濃度は20〜80質量%であることが好ましく、上記極性基含有ヒドラジド化合物エマルジョンの濃度は3〜50質量%であることが好ましい。上記水溶液又は上記エマルジョンにおける極性基含有ヒドラジド化合物の濃度が低すぎると(上記水溶液の濃度が20質量%又は上記エマルジョンの濃度が3質量%未満であると)、所望量の極性基含有ヒドラジド化合物を添加するのに必要となる水溶液又はエマルジョンの量が多くなりすぎ、また、極性基含有ヒドラジド化合物の濃度が高すぎると(上記水溶液の濃度が80質量%又は上記エマルジョンの濃度が50質量%を越えると)、溶液の安定性が低下し、また、極性基含有ヒドラジド化合物の分散性が低下するなどの不具合を生じることがある。
上記極性基含有ヒドラジド化合物水溶液の添加量は、天然ゴム全量に対して0.05〜30質量%の範囲が好ましく、1〜10質量%の範囲が更に好ましく、上記極性基含有ヒドラジド化合物エマルジョンの添加量は、天然ゴム全量に対して0.05〜30質量%の範囲が好ましく、1〜10質量%の範囲が更に好ましい。また、極性基含有ヒドラジド化合物の添加量は、上記天然ゴム原材料中の固形ゴム成分100質量部に対して、0.01〜8.0質量部の範囲が好ましい。なお、充分な目的の効果を得、コストを抑え、実用的とすることができる観点から、上記変性天然ゴムにおいて極性基含有ヒドラジド化合物の付加量は、上記天然ゴム原材料中の固形ゴム成分に対し0.01〜5.0質量%が好ましく、0.01〜2.0質量%がより好ましい。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分として上述した変性天然ゴムを含有する。該変性天然ゴムの含有量は、ゴム成分中、少なくとも20質量%であるのが好ましい。含有量が20質量%未満では、セメントとしての接着性改良効果が得られないおそれがある。
変性天然ゴムと併用するゴム成分としては、通常の天然ゴムおよびジエン系合成ゴムが挙げられる。ジエン系合成ゴムとしては、たとえばスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン―プロピレン共重合体およびこれらの混合物等がある。
本発明のゴム組成物に用いる有機溶剤としては、揮発性の有機溶剤であればセメントとして機能するため特に限定されるものではないが、例えば、ゴム揮発油、トルエン、ヘキサン、テトラヒドロフラン(THF)、灯油、ガソリン、ミネラルスピリット、石油エーテル等が挙げられ、これらの中でも、ゴム揮発油が好ましい。また、本発明のゴム組成物において、有機溶剤の含量は、ゴム組成物を液状に溶解させる観点から、ゴム成分100質量部に対して200質量部以上が好ましく、200質量部〜400質量部がより好ましい。更に、本発明のゴム組成物において、有機溶剤の沸点は、安全に作業を実施し且つ十分な揮発性を備える必要があることから、30〜170℃の範囲が好ましい。
本発明のゴム組成物は、更に充填剤及び樹脂を含有することが好ましい。充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、酸化チタンが挙げられ、これらの中でもカーボンブラックを好適に用いることができる。カーボンブラックとしては、GPF、FEF、SRF、HAF、ISAF、SAFグレードのもの等が挙げられ、これらの中でも、補強性の観点から、HAF、ISAFが好ましい。なお、これら充填剤は、一種単独で用いてもよし、二種以上を混合して用いてもよい。
充填剤としてカーボンブラックを用いる場合、本発明のゴム組成物におけるカーボンブラックの含量は、ゴム成分100質量部に対して20〜80質量部が好ましく、30〜70質量部がより好ましい。20質量部未満では加硫接着時の強度が不充分になるおそれがあり、一方で、80質量部を超えると、ゴム組成物の粘度が高すぎて、加工性が不良なるおそれがある。
本発明のゴム組成物に用いる樹脂としては、フェノール樹脂、テルペン系樹脂、変性テルペン系樹脂、水添テルペン系樹脂、ロジン系樹脂およびクマロン−インデン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、粘着性付与の観点から、フェノール樹脂が好ましい。なお、これら樹脂は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。また、樹脂の含量は、目的の性能を充分に得るためには、ゴム成分100質量部に対して0.1〜40質量部が好ましく、2〜35質量部がより好ましい。
本発明のゴム組成物には、上記ゴム成分、有機溶剤、充填剤、樹脂の他に、ゴム工業界で通常使用される配合剤、例えば、老化防止剤、軟化剤、シランカップリング剤、ステアリン酸、亜鉛華、加硫促進剤、加硫剤等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。本発明のゴム組成物は、ゴム成分に、必要に応じて適宜選択した各種配合剤を配合して、混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。
本発明のセメント組成物は、上記本発明のゴム組成物を用いることを特徴とし、例えばタイヤを構成するゴム部材同士の接着に好適に用いることができる。本発明のセメント組成物は、上記変性天然ゴムを含むことによって、充填剤の分散性の向上により補強性が向上して、接着面での接着性を向上させるのと同時に、加硫前粘着性を同等に維持することができ、加硫後の剥離強力を向上させることができる。また、本発明のセメント組成物を用いて充填剤としてシリカを配合したゴムを接着させる場合、上記変性天然ゴムに導入された極性基によりゴム成分とシリカとの親和性が向上して、接着力を向上させることができる。
本発明のゴム組成物同士の接着方法は、上記本発明のセメント組成物を用いることを特徴とする。本発明の接着方法は、従来よりも接着力を向上させた本発明のセメント組成物を用いることによって、同種または異種のゴム組成物同士をより効果的に接着することができる。本発明のゴム組成物同士の接着方法において、ゴム組成物同士の接着は、例えば、本発明のセメント組成物をゴム組成物同士を接着させる面にハケ等を使用して塗布し、次いで、本発明のセメント組成物を塗布したゴム組成物同士を接合させた後、本発明のセメント組成物に含まれる有機溶剤を揮発させることによりゴム組成物同士を接着させ、さらに加硫することによって行うことができる。なお、本発明の接着方法は、シリカを含むゴム組成物をより効果的に接着させることができることから、接着するゴム組成物の少なくとも1つがシリカを含むゴム組成物であることが好ましい。
本発明のタイヤは、上記本発明のセメント組成物を用いるか、又は上記本発明の接着方法を用いて製造したことを特徴とする。上記セメント組成物を用いたタイヤ及び上記接着方法を用いて製造したタイヤは、そのタイヤを構成するゴム部材同士の接着力および剥離強力に優れ、特に接着するゴム部材のいずれかがシリカを含む場合において、従来よりもゴム部材同士の接着力が向上している。なお、本発明のタイヤは、ゴム部材同士の接着に本発明のセメント組成物又は本発明の接着方法を用いること以外特に制限は無く、常法に従って製造することができる。また、該タイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<製造例1>
フィールドラテックスにギ酸を加えることでpHを4.7に調整し凝固させた。この固形物をクレーパーで5回処理し、シュレッダーを通してクラム化した。この凝固物の乾燥ゴム含有量を求めた後、乾燥ゴム量換算で600gの凝固物とイソニコチノヒドラジド3.0gのエマルジョン溶液を混練機(プレブレーカー)内で室温にて30rpmで2分間練りこみ、均一に分散させ、乾燥した変性天然ゴムAを得た。また、該変性天然ゴムAを石油エーテルで抽出し、さらにアセトンとメタノールの2:1混合溶媒で抽出することにより、未反応のヒドラジド化合物の分離を行ったところ、抽出物の分析から未反応のヒドラジド化合物は検出されず、よって該変性天然ゴムAにおけるイソニコチノヒドラジドの付加量は天然ゴム原材料中の固形ゴム成分に対して0.5質量%であった。
フィールドラテックスにギ酸を加えることでpHを4.7に調整し凝固させた。この固形物をクレーパーで5回処理し、シュレッダーを通してクラム化した。この凝固物の乾燥ゴム含有量を求めた後、乾燥ゴム量換算で600gの凝固物とイソニコチノヒドラジド3.0gのエマルジョン溶液を混練機(プレブレーカー)内で室温にて30rpmで2分間練りこみ、均一に分散させ、乾燥した変性天然ゴムAを得た。また、該変性天然ゴムAを石油エーテルで抽出し、さらにアセトンとメタノールの2:1混合溶媒で抽出することにより、未反応のヒドラジド化合物の分離を行ったところ、抽出物の分析から未反応のヒドラジド化合物は検出されず、よって該変性天然ゴムAにおけるイソニコチノヒドラジドの付加量は天然ゴム原材料中の固形ゴム成分に対して0.5質量%であった。
<製造例2〜4>
イソニコチノヒドラジド3.0gの代わりに、製造例2では4−(ジメチルアミノ)ベンゾヒドラジド3.0g、製造例3では4−ヒドロキシベンゾヒドラジド3.0g、製造例4では4−クロロ安息香酸ヒドラジド3.0gを加え、それ以外は上記製造例1と同様にして変性天然ゴムB〜Dを得た。また、変性天然ゴムAと同様にして、変性天然ゴムB〜Dにおける極性基含有ヒドラジド化合物の付加量を分析して、表1に示す結果を得た。
イソニコチノヒドラジド3.0gの代わりに、製造例2では4−(ジメチルアミノ)ベンゾヒドラジド3.0g、製造例3では4−ヒドロキシベンゾヒドラジド3.0g、製造例4では4−クロロ安息香酸ヒドラジド3.0gを加え、それ以外は上記製造例1と同様にして変性天然ゴムB〜Dを得た。また、変性天然ゴムAと同様にして、変性天然ゴムB〜Dにおける極性基含有ヒドラジド化合物の付加量を分析して、表1に示す結果を得た。
<製造例5〜8>
製造例1、2においてフィールドラテックスにギ酸を加えて得た凝固物を使用する代わりに、製造例5、6ではカップランプ(天然ゴムの木から得られたラテックスが自然凝固することで得られたもの)を、製造例7、8では固形天然ゴムを用いること以外は製造例1、2と同様にして、変性天然ゴムE〜Hを得た。また、変性天然ゴムAと同様にして、変性天然ゴムE〜Hにおける極性基含有ヒドラジド化合物の付加量を分析して、表1に示す結果を得た。
製造例1、2においてフィールドラテックスにギ酸を加えて得た凝固物を使用する代わりに、製造例5、6ではカップランプ(天然ゴムの木から得られたラテックスが自然凝固することで得られたもの)を、製造例7、8では固形天然ゴムを用いること以外は製造例1、2と同様にして、変性天然ゴムE〜Hを得た。また、変性天然ゴムAと同様にして、変性天然ゴムE〜Hにおける極性基含有ヒドラジド化合物の付加量を分析して、表1に示す結果を得た。
<製造例9>
イソニコチノヒドラジドを添加しなかったこと以外は製造例1と同様にして天然ゴムKを得た。
イソニコチノヒドラジドを添加しなかったこと以外は製造例1と同様にして天然ゴムKを得た。
<製造例10〜12>
イソニコチノヒドラジド3.0gの代わりに、製造例10ではアセトヒドラジド3.0g、製造例11ではステアリン酸ヒドラジド3.0g、製造例12ではベンゾヒドラジド3.0gを加え、それ以外は上記製造例1と同様にして変性天然ゴムJ〜Lを得た。また、変性天然ゴムAと同様にして、変性天然ゴムJ〜Lにおける極性基含有ヒドラジド化合物の付加量を分析して、表1に示す結果を得た。
イソニコチノヒドラジド3.0gの代わりに、製造例10ではアセトヒドラジド3.0g、製造例11ではステアリン酸ヒドラジド3.0g、製造例12ではベンゾヒドラジド3.0gを加え、それ以外は上記製造例1と同様にして変性天然ゴムJ〜Lを得た。また、変性天然ゴムAと同様にして、変性天然ゴムJ〜Lにおける極性基含有ヒドラジド化合物の付加量を分析して、表1に示す結果を得た。
<製造例13〜16>
製造例9、10においてフィールドラテックスにギ酸を加えて得た凝固物を使用する代わりに、製造例13、14ではカップランプを、製造例15、16では固形天然ゴムを用いること以外は製造例9、10と同様にして、天然ゴムM、変性天然ゴムN、天然ゴムO、変性天然ゴムPを得た。また、変性天然ゴムAと同様にして、変性天然ゴムN、Pにおける極性基含有ヒドラジド化合物の付加量を分析して、表1に示す結果を得た。
製造例9、10においてフィールドラテックスにギ酸を加えて得た凝固物を使用する代わりに、製造例13、14ではカップランプを、製造例15、16では固形天然ゴムを用いること以外は製造例9、10と同様にして、天然ゴムM、変性天然ゴムN、天然ゴムO、変性天然ゴムPを得た。また、変性天然ゴムAと同様にして、変性天然ゴムN、Pにおける極性基含有ヒドラジド化合物の付加量を分析して、表1に示す結果を得た。
<製造例17〜18>
イソニコチノヒドラジドの添加量を変えた以外は、上記製造例1と同様にして変性天然ゴムQ及びRを得た。イソニコチノヒドラジドの添加量は、製造例17が0.18gであり、製造例18が27gであった。また、変性天然ゴムAと同様にして、変性天然ゴムQ、Rにおける極性基含有ヒドラジド化合物の付加量を分析して、表1に示す結果を得た。
イソニコチノヒドラジドの添加量を変えた以外は、上記製造例1と同様にして変性天然ゴムQ及びRを得た。イソニコチノヒドラジドの添加量は、製造例17が0.18gであり、製造例18が27gであった。また、変性天然ゴムAと同様にして、変性天然ゴムQ、Rにおける極性基含有ヒドラジド化合物の付加量を分析して、表1に示す結果を得た。
次に、表2に示す配合処方のゴムセメント組成物を、表2記載の配合成分をA、B、Cの順に配合することによって調製した。得られたゴム組成物をセメント組成物として用いて、表3示す配合処方のカーボンブラック配合のゴム組成物同士の接着および該カーボンブラック配合ゴム組成物と表4に示すシリカ配合ゴム組成物との接着における接着性および耐亀裂成長性を以下に示す方法で評価した。カーボンブラック配合のゴム組成物同士の接着に対する結果を表5に、シリカ配合ゴム組成物とカーボンブラック配合ゴム組成物との接着に対する結果を表6に示す。
(1)未加硫ゴムの初期及び経時の接着性
未加硫での接着性の評価は、室温にてピックアップ式タッキネス計((株)東洋精機製作所製、製品名:PICMA タックテスタ)を用いて測定した。なお、上記のようにして調整したセメント組成物の調整直後に測定した接着性を初期接着性とし、調整から24時間経過後に測定した接着性を経時接着性とした。結果は、実施例1〜4、9〜11及び比較例1〜4では比較例1を、実施例5〜6及び比較例5〜6では比較例5を、実施例7〜8及び比較例7〜8では比較例7を、実施例12〜15及び比較例9〜12では比較例9を、実施例16〜17及び比較例13〜14では比較例13を、実施例18〜19及び比較例15〜16では比較例15を100として指数で表した。数値が大きいほど接着性が良好であることを示す。
未加硫での接着性の評価は、室温にてピックアップ式タッキネス計((株)東洋精機製作所製、製品名:PICMA タックテスタ)を用いて測定した。なお、上記のようにして調整したセメント組成物の調整直後に測定した接着性を初期接着性とし、調整から24時間経過後に測定した接着性を経時接着性とした。結果は、実施例1〜4、9〜11及び比較例1〜4では比較例1を、実施例5〜6及び比較例5〜6では比較例5を、実施例7〜8及び比較例7〜8では比較例7を、実施例12〜15及び比較例9〜12では比較例9を、実施例16〜17及び比較例13〜14では比較例13を、実施例18〜19及び比較例15〜16では比較例15を100として指数で表した。数値が大きいほど接着性が良好であることを示す。
(2)加硫後接着性
加硫後の接着性の評価は、JIS K6256−1:2006に従い室温にて行った。実施例1〜11及び比較例1〜8では比較例1を、実施例12〜19及び比較例9〜16では比較例9を100として指数で表した。数値が大きいほど結果が良好である。
加硫後の接着性の評価は、JIS K6256−1:2006に従い室温にて行った。実施例1〜11及び比較例1〜8では比較例1を、実施例12〜19及び比較例9〜16では比較例9を100として指数で表した。数値が大きいほど結果が良好である。
(3)耐亀裂成長性
JIS K6260に準拠して、40℃の温度条件で加硫ゴム組成物サンプルの亀裂成長試験を行った。結果は、実施例1〜11及び比較例1〜8では比較例1を、実施例12〜19及び比較例9〜16では比較例9を100として指数で表した。数値が大きいほど耐亀裂成長性が良好であることを示す。
JIS K6260に準拠して、40℃の温度条件で加硫ゴム組成物サンプルの亀裂成長試験を行った。結果は、実施例1〜11及び比較例1〜8では比較例1を、実施例12〜19及び比較例9〜16では比較例9を100として指数で表した。数値が大きいほど耐亀裂成長性が良好であることを示す。
*1 使用したゴム成分の種類を表5及び6に示す.なお,実施例9では、変性天然ゴムA30質量%と天然ゴムI70質量%とをブレンドして用いた.
*2 N330,東海カーボン(株)製,シースト3.
*3 PR 50235A,住友ベークライト(株)製.
*4 アンチゲン6C,住友化学(株)製.
*5 ノクセラーCZ,大内新興化学工業(株)製.
*2 N330,東海カーボン(株)製,シースト3.
*3 PR 50235A,住友ベークライト(株)製.
*4 アンチゲン6C,住友化学(株)製.
*5 ノクセラーCZ,大内新興化学工業(株)製.
*4 アンチゲン6C,住友化学(株)製.
*5 ノクセラーCZ,大内新興化学工業(株)製.
*6 東海カーボン(株)製,シーストKM.
*5 ノクセラーCZ,大内新興化学工業(株)製.
*6 東海カーボン(株)製,シーストKM.
*4 アンチゲン6C,住友化学(株)製.
*7 Si69,デグサ社製.
*8 ノクセラーD,大内新興化学工業(株)製.
*9 ノクセラーDM−P,大内新興化学工業(株)製.
*10 ノクセラーNS−P,大内新興化学工業(株)製.
*7 Si69,デグサ社製.
*8 ノクセラーD,大内新興化学工業(株)製.
*9 ノクセラーDM−P,大内新興化学工業(株)製.
*10 ノクセラーNS−P,大内新興化学工業(株)製.
表5及び6のそれぞれにおける実施例と比較例の比較から、天然ゴムに代えて極性基含有ヒドラジド化合物で変性した変性天然ゴムを用いたゴム組成物をセメント組成物として用いてカーボンブラック配合ゴム組成物同士の接着、並びにカーボンブラック配合ゴム組成物とシリカ配合ゴム組成物との接着を行った際のいずれにおいても、未加硫ゴムの初期および経時の接着性、加硫後の接着性、耐亀裂成長性を改善できることが分かる。
Claims (13)
- ゴム成分として、天然ゴム、天然ゴムラテックス凝固物及び天然ゴムカップランプからなる群から選択される少なくとも一種の天然ゴム原材料に極性基含有ヒドラジド化合物を添加し、該極性基含有ヒドラジド化合物を該天然ゴム原材料中の天然ゴム分子に付加させてなる変性天然ゴムと、有機溶剤とを含むことを特徴とするゴム組成物。
- 前記極性基含有ヒドラジド化合物の付加量が、前記天然ゴム原材料中の固形ゴム成分に対して0.01〜5.0質量%であることを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
- 前記極性基含有ヒドラジド化合物の極性基がアミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、オキシカルボニル基、含窒素複素環基、含酸素複素環基、スズ含有基、アルコキシシリル基及びハロゲン基からなる群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
- 前記天然ゴム原材料への前記極性基含有ヒドラジド化合物の添加を、少なくとも1種の混合機を用いて行うことを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
- 有機溶剤の含量が、ゴム成分100質量部に対して200質量部以上であることを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
- さらに、カーボンブラックと樹脂を含むことを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
- カーボンブラックの含量が、ゴム成分100質量部に対して20質量部〜80質量部であることを特徴とする請求項6記載のゴム組成物。
- 樹脂の含量が、ゴム成分100質量部に対して0.1〜40質量部であることを特徴とする請求項6記載のゴム組成物。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のゴム組成物を用いたことを特徴とするセメント組成物。
- 請求項9記載のセメント組成物を用いてゴム組成物同士を接着させることを特徴とするゴム組成物同士の接着方法。
- 接着するゴム組成物の少なくとも1つがシリカを含むゴム組成物であることを特徴とする請求項10記載の方法。
- 請求項9記載のセメント組成物を用いて製造したタイヤ。
- 請求項10又は11記載の接着方法を用いて製造したタイヤ。
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JP2009103746A JP2010254752A (ja) | 2009-04-22 | 2009-04-22 | ゴム組成物、セメント組成物、ゴム組成物同士の接着方法及びタイヤ |
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JP2016510083A (ja) * | 2013-03-14 | 2016-04-04 | ブリヂストン アメリカズ タイヤ オペレーションズ、 エルエルシー | 再生剤 |
JP2017039843A (ja) * | 2015-08-19 | 2017-02-23 | 株式会社ブリヂストン | 変性ジエン系ゴム、ゴム組成物、タイヤ、変性ジエン系ゴムの製造方法及び添加剤 |
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2009
- 2009-04-22 JP JP2009103746A patent/JP2010254752A/ja not_active Withdrawn
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