JP2010254452A - 建設機械の操作ペダル設置構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】クレーン等の建設機械の運転室内床面において、機械を操作・制御するための操作ペダルの開口部から、エンジン等の騒音が運転室内に伝播するのを防止するための操作ペダル設置構造を提供する。
【解決手段】操作ペダル2とリンク機構3とから構成され、かつ前記操作ペダル2とリンク機構3とが、建設機械の運転室10内の床面5に設けられた開口部5aを貫通して連結された操作ペダル1の設置構造において、前記床面5の開口部5a下面に、前記リンク機構3とこのリンク機構3に接続された制御棒8とを被包する遮音カバー6が取付けられてなる。
【選択図】図1
【解決手段】操作ペダル2とリンク機構3とから構成され、かつ前記操作ペダル2とリンク機構3とが、建設機械の運転室10内の床面5に設けられた開口部5aを貫通して連結された操作ペダル1の設置構造において、前記床面5の開口部5a下面に、前記リンク機構3とこのリンク機構3に接続された制御棒8とを被包する遮音カバー6が取付けられてなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、クレーン等の建設機械の運転室内床面において、機械を操作・制御するための操作ペダル等の開口部からエンジン等の騒音が運転室内に伝播するのを防止するための操作ペダル設置構造に関するものである。
クレーン等の建設機械では、ウインチ等の油圧装置により重量物を昇降させる動作を頻繁に実施する。この様な建設機械の運転室では、作業者が操作レバーを操作しながら油圧装置の制御を行う。重量物の下降動作を行う場合には、ウインチの作動を停止するため、作業者は、運転室床面に設置されているブレーキペダルのパッド部を踏み込む。ブレーキペダルは、このブレーキペダルを構成する操作ペダルの動きを、運転室床下に設置され、前記操作ペダルに連結されたリンク機構を介して、最終的に制御弁を作動させて油圧による停止動作を行う。
そして、前記操作ペダルの動作をリンク機構に伝えるため、前記床面には開口部が必要となる。この開口部からは、運転室にエンジン音等の騒音が伝播し、作業者の耳元騒音が増大する原因になる場合がある。
そこで、先ず従来例に係る作業機械のペダル装置につき、以下添付図5〜7を参照しながら説明する。図5は従来例1に係る油圧ショベルのペダル装置の要部側面図、図6は従来例2に係るクレーンのペダル装置に係り、図(a)は改善前のペダル装置の要部側面図、図(b)は改善後のペダル装置の要部側面図、図7は従来例3に係るキャブフロア構造の構成を示す断面図である。
一般的に、油圧ショベルのペダル装置19では、図5に示す如く、フロアプレート24に開穿した穴に、油圧パイロットバルブ22が貫挿して固定され、この油圧パイロットバルブ22の上部に操作ペダル23が係止して構成されている(特許文献1参照)。即ち、前記油圧パイロットバルブ22と操作ペダル23とが一体化された構造をなしており、前記フロアプレート24を介したリンク機構部や可動部がないため、シール部材等を用いて隙間を無くすことができる。
一方、クレーン等の建設機械におけるブレーキ作業では、ゆっくりと減速したり停止する等の微妙な操作が伴うため、ブレーキペダルに踏込み代が必要で、踏込み代の小さい油圧パイロットバルブと一体化された構造により代用することは不可能である。そこで、一般的に図6に示す如く、従来例2に係るクレーンのブレーキペダル25においては、リンク機構部26を改善して必要ストロークが小さなリンク機構部26aとすることにより、床面27に必要な開口27aの幅L1を、小さな幅L2にする構造を採用している(非特許文献1参照)。しかし、可動部があるため、床面27の開口27aを完全にシールすることはできない。
更に、従来例3に係るキャブフロア構造によれば、図7に示す如く、作業機械の旋回フレーム33上に載架されるキャブ室31のフロア構造であって、該キャブ室31のフロア下部に付設され、該キャブ室31内へ導入される配管・配線材38を内部に収納するボックス形状のキャブフロア32を備えている(特許文献2参照)。しかしながら、このキャブフロア構造は、簡素な構造で、キャブ室下部の配管・配線材を確実に保護できると共に、遮音性能の良好なキャブフロア構造を提供することを目的とするものの、ブレーキペダルの床面開口部に対する遮音構造については何ら言及されていない。
樽山賢児、中島 一、渡辺弘文、田中俊光、木村康正、「建設機械の音質改善」、神戸製鋼技報、株式会社神戸製鋼所、1991,Vol.41,No.2,p.36−38
従って、本発明の目的は、例えばクレーン等の建設機械の運転室内床面において、機械を操作・制御するためのブレーキペダルの様に、操作ペダルとリンク機構から構成され、かつ前記操作ペダルとリンク機構とが、建設機械の運転室内の床面に設けられた開口部を貫通して連結されたペダル設置構造において、前記開口部から、エンジン等の騒音が運転室内に伝播するのを防止するための操作ペダル設置構造を提供することにある。
即ち、上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る建設機械の操作ペダル設置構造が採用した手段は、操作ペダルとリンク機構とから構成され、かつ前記操作ペダルとリンク機構とが、建設機械の運転室内の床面に設けられた開口部を貫通して連結された操作ペダル設置構造において、前記床面の開口部下面に、前記リンク機構とこのリンク機構に接続された制御棒とを被包する遮音カバーが取付けられてなることを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る建設機械の操作ペダル設置構造が採用した手段は、操作ペダルとリンク機構とから構成され、かつ前記操作ペダルとリンク機構とが、建設機械の運転室内の床面に設けられた開口部を貫通して夫々連結された2式以上の操作ペダルの設置構造において、前記床面の開口部下面に、前記各リンク機構とこれらのリンク機構に夫々接続された制御棒とを一体的に被包する遮音カバーが取付けられてなることを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係る建設機械の操作ペダル設置構造が採用した手段は、請求項1または2に記載の建設機械の操作ペダル設置構造において、前記遮音カバーの側壁の一部が、前記運転室を構成するサイドカバーと兼用されてなることを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る建設機械の操作ペダル設置構造が採用した手段は、請求項1乃至3の何れか一つの項に記載の建設機械の操作ペダル設置構造において、前記遮音カバーに被包された遮音カバー内面及び/または前記床面下面の、一部または全面に、吸音材が取付けられてなることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る建設機械の操作ペダル設置構造によれば、操作ペダルとリンク機構とから構成され、かつ前記操作ペダルとリンク機構とが、建設機械の運転室内の床面に設けられた開口部を貫通して連結された操作ペダル設置構造において、前記床面の開口部下面に、前記リンク機構とこのリンク機構に接続された制御棒とを被包する遮音カバーが取付けられてなるので、前記運転室内床面の開口部からエンジン等の騒音が運転室内に伝播するのを防止可能となる。
また、本発明の請求項2に係る建設機械の操作ペダル設置構造によれば、操作ペダルとリンク機構とから構成され、かつ前記操作ペダルとリンク機構とが、建設機械の運転室内の床面に設けられた開口部を貫通して夫々連結された2式以上の操作ペダルの設置構造において、前記床面の開口部下面に、前記各リンク機構とこれらのリンク機構に夫々接続された制御棒とを一体的に被包する遮音カバーが取付けられてなるので、操作ペダルが2式以上設置されている場合でも、前記運転室床面の開口部からエンジン等の騒音が運転室内に伝播するのを簡便に防止可能となる。
更に、本発明の請求項3に係る建設機械の操作ペダル設置構造によれば、前記遮音カバーの側壁の一部が、前記運転室を構成するサイドカバーと兼用されてなるので、遮音カバーの構造を簡素化することができる。
また更に、本発明の請求項4に係る建設機械の操作ペダル設置構造によれば、前記遮音カバーに被包された遮音カバー内面及び/または前記床面下面の、一部または全面に吸音材が取付けられてなるので、前記遮音カバーによる遮音効果とこの吸音材による防音効果とが相まって、床面の開口部からエンジン等の騒音が運転室内に伝播するのを、更に効果的に防止可能となる。
次に、建設機械のブレーキペダル設置構造を対象とした本発明の実施の形態1に係るペダル設置構造を、添付図1,2を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る建設機械のブレーキペダル設置構造の要部を模式的に示す模式的側断面図、図2は図1の矢視A−Aを示す模式的断面図である。
本発明の実施の形態1に係る建設機械のブレーキペダル1は、建設機械の運転室10内の床面5に設置されている。即ち、このブレーキペダル1を構成する操作ペダル2が床面5上に、リンク機構3が前記床面5下に設置され、前記運転室10内の床面5に設けられた開口部5aを貫通して連結されている。前記リンク機構3は、アーム3aとこのアーム3aの中間部に設けられた支点軸4とを有し、この支点軸4によって回動自在に支持されている。また、前記支点軸4下方のアーム3aには制御棒8の一端が連結され、この制御棒8の他端は図示しない制御弁に接続されている。
そして、運転室10内の作業者が前記操作ペダル2を踏込むと、リンク機構3の支点軸4を介して制御棒8の他端を押込む方向に作用し、図示しない制御弁によって油圧回路のブレーキ圧を制御する様に構成されている。
この様な建設機械のブレーキペダル1において、本発明の実施の形態1に係るブレーキペダル設置構造は、前記床面5の開口部5a下面に、前記リンク機構3と制御棒8とを被包して前記開口部5aから侵入する騒音を遮音する遮音カバー6が取付けられている。更に、この遮音カバー6に被包された遮音カバー6内面や床面5の下面には、吸音材7が取付けられている。
前記遮音カバー6は、鋼やアルミニウム等の金属やプラスチック等からなる薄板を用いて製作可能である。また、前記吸音材7としては、ウレタンやグラスウール等からなる吸音材を用いることができる。そして、この吸音材7は、遮音カバー6に被包された遮音カバー6の内面及び/または前記床面5の下面の一部に取付けられたり、或いは全面に取付けることができる。
運転室内床面5に開口部5aが設けられていると、エンジン音等の騒音が、床面5下方よりこの開口部5aを介して運転室10内に伝播してくる。しかしながら、本発明の実施の形態1に係る建設機械のブレーキペダル設置構造は、運転室内床面5に上記の如く設置されているので、前記床面5下方から伝播してくる騒音は、先ず前記遮音カバー6によって遮音され、それでも遮音カバー6内に進入した騒音は、更に吸音材7による防音(吸音)効果によって減衰される。即ち、前記遮音カバーによる遮音効果とこの吸音材による防音効果とが相まって、床面5の開口部5aから騒音が運転室内に伝播するのを効果的に防止可能としている。
次に、本発明の実施の形態2に係る建設機械の操作ペダル設置構造を、本発明の実施の形態1と同様のブレーキペダルに採用した添付図3を参照しながら説明する。図3は本発明の実施の形態2に係り、実施の形態1における図2に相当する断面を示す模式的断面図である。
但し、本発明の実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、ブレーキペダルの式数に相違があり、この相違以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1においては、運転室10内の床面5に設置されたブレーキペダル1は1式であったのに対し、本発明の実施の形態2においては、前記床面5に設置されたブレーキペダル1は2式である。そして、これら2式のブレーキペダル1,1は、これらのブレーキペダル1,1夫々を構成する操作ペダル2,2とリンク機構3,3とが、前記運転室10内の床面5に設けられた開口部5a,5aを貫通して夫々連結されている。
そして、本発明の実施の形態2に係る建設機械のブレーキペダル設置構造は、前記床面5の開口部5a下面に、前記各リンク機構3,3とこれらのリンク機構3,3に接続された各制御棒8,8とを一体的に被包して前記開口部5aから侵入する騒音を遮音する遮音カバー11が取付けられている。
上述の本発明の実施の形態2に係る建設機械のブレーキペダル設置構造は、前記床面5に設置されたブレーキペダル1が2式に限らず2式以上の場合適用可能であるので、ブレーキペダル1が2式以上設置されている場合、前記運転室床面5の開口部5aからエンジン等の騒音が運転室内に伝播するのを簡便に防止可能となる。
次に、本発明の実施の形態3に係る建設機械の操作ペダル設置構造を、他の本発明の実施の形態と同様に、ブレーキペダルに採用した添付図4を参照しながら説明する。図4は本発明の実施の形態3に係り、実施の形態1における図2に相当する断面を示す模式的断面図である。
但し、本発明の実施の形態3が上記実施の形態1と相違するところは、ブレーキペダルの式数及び遮音カバーの構成に相違があり、これらの相違以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1においては、運転室10内の床面5に設置されたブレーキペダル1は1式であると共に、遮音カバー6は独立して構成されていたのに対し、本発明の実施の形態3においては、前記床面5に設置されたブレーキペダル1は2式であると共に、遮音カバー12の側壁の一部12aが、運転室のサイドカバー13と兼用して構成されている。そのため、前記遮音カバー12の構造を簡素化することができる。
以上説明した通り、本発明に係る建設機械の操作ペダル設置構造によれば、操作ペダルとリンク機構とから構成され、かつ前記操作ペダルとリンク機構とが、建設機械の運転室内の床面に設けられた開口部を貫通して連結された操作ペダル設置構造において、前記床面の開口部下面に、前記リンク機構とこのリンク機構に接続された制御棒とを被包する遮音カバーが取付けられてなるので、前記運転室内床面の開口部からエンジン等の騒音が運転室内に伝播するのを防止可能となる。
尚、前記実施の形態においては、何れもブレーキペダルを用いて説明したが、これに限定されるものではなく、旋回操作、アクセル操作、走行操作等の操作ペダルに適用できる。また、吸音材は、前記遮音カバーに被包された遮音カバー内面及び前記床面下面の一部に取付けられている態様で説明したが、この様な態様に限らず、前記吸音材は、前記遮音カバーに被包された遮音カバー内面及び/または前記床面下面の、一部または全面に取付けることができる。
1:ブレーキペダル, 2:操作ペダル,
3:リンク機構, 3a:アーム,
4:支点軸,
5:床面, 5a:開口部,
6:遮音カバー, 7:吸音材, 8:制御棒,
10:運転室, 11:遮音カバー,
12:遮音カバー, 12a:遮音カバーの側壁の一部,
13:運転室のサイドカバー
3:リンク機構, 3a:アーム,
4:支点軸,
5:床面, 5a:開口部,
6:遮音カバー, 7:吸音材, 8:制御棒,
10:運転室, 11:遮音カバー,
12:遮音カバー, 12a:遮音カバーの側壁の一部,
13:運転室のサイドカバー
Claims (4)
- 操作ペダルとリンク機構とから構成され、かつ前記操作ペダルとリンク機構とが、建設機械の運転室内の床面に設けられた開口部を貫通して連結された操作ペダル設置構造において、前記床面の開口部下面に、前記リンク機構とこのリンク機構に接続された制御棒とを被包する遮音カバーが取付けられてなることを特徴とする建設機械の操作ペダル設置構造。
- 操作ペダルとリンク機構とから構成され、かつ前記操作ペダルとリンク機構とが、建設機械の運転室内の床面に設けられた開口部を貫通して夫々連結された2式以上の操作ペダルの設置構造において、前記床面の開口部下面に、前記各リンク機構とこれらのリンク機構に夫々接続された制御棒とを一体的に被包する遮音カバーが取付けられてなることを特徴とする建設機械の操作ペダル設置構造。
- 前記遮音カバーの側壁の一部が、前記運転室を構成するサイドカバーと兼用されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の建設機械の操作ペダル設置構造。
- 前記遮音カバーに被包された遮音カバー内面及び/または前記床面下面の、一部または全面に、吸音材が取付けられてなることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つの項に記載の建設機械の操作ペダル設置構造。
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---|---|---|---|
JP2009108081A JP2010254452A (ja) | 2009-04-27 | 2009-04-27 | 建設機械の操作ペダル設置構造 |
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Citations (2)
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---|---|---|---|---|
JPS5816260U (ja) * | 1981-07-21 | 1983-02-01 | 日立建機株式会社 | 作業機 |
JP2000355955A (ja) * | 1999-06-17 | 2000-12-26 | Komatsu Ltd | 作業車両のキャブの騒音低減構造 |
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2009
- 2009-04-27 JP JP2009108081A patent/JP2010254452A/ja active Pending
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JP2000355955A (ja) * | 1999-06-17 | 2000-12-26 | Komatsu Ltd | 作業車両のキャブの騒音低減構造 |
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