JP2010253655A - 脚式ロボットとその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】路面起伏にリアルタイムに適応して円滑に歩行することのできる脚式ロボットを提供する。
【解決手段】脚式ロボットは、記憶装置、離地位置と着地位置の間の路面起伏を計測する路面センサ、及び、脚の動作を制御するコントローラを備える。記憶装置は、歩行動作における足リンクの離地から着地までの遊脚軌道候補群を記憶している。複数の遊脚軌道候補は、相互にその軌道高さが異なっている。コントローラは、以下の計測ステップ、設定ステップ、選択ステップ、及び、制御ステップを実行する。計測ステップは、離地位置と着地位置の間の路面起伏を計測する。設定ステップは、計測された起伏表面に参照点を設定する。選択ステップは、参照点を通り脚式ロボットの進行方向と交差する鉛直面において参照点よりも高い位置でその鉛直面と交差する遊脚軌道候補を選択する。制御ステップは、選択された遊脚軌道候補に足リンクが追従するように脚を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、脚式ロボットとその制御方法に関する。特に、予め与えられた歩容データに基づいて歩行する脚式ロボットとその制御方法に関する。
脚式ロボットは、胴体と、多リンク機構の複数の脚を有する。本明細書では、脚の下端のリンクであり、歩行面との接地が予定されているリンクを「足リンク」と称する。脚式ロボットを歩行させる際、歩行指令として、脚式ロボットの足リンクの目標軌道を記述した歩容データで与えられることがある。脚式ロボットは、歩容データから脚関節の目標角の軌道を導出し、目標角軌道に追従するように脚関節を駆動する。歩容データに基づく脚式ロボットの制御が例えば特許文献1に開示されている。
特開2007−007799号公報
歩行は複数の脚関節群の調和した動きによって実現される。脚関節群の動きの調和が乱れると歩行動作がぎこちないものになってしまう。特に一対の脚で歩行する脚式ロボットは、歩行中に関節群の動きの調和が乱れるとバランスを崩す虞がある。バランスが崩れると、場合によっては脚式ロボットが転倒する虞がある。そのため、円滑な歩行動作を実現するための歩容データは、脚式ロボットの動力学モデルを使ったコンピュータシミュレーションによって作成される。歩容データを作成する際には関節を駆動するアクチュエータの能力も考慮しなければならない。動力学モデルやアクチュエータ能力を考慮する必要があるため、歩容データの作成には多大な計算能力が必要である。そのため、歩容データは脚式ロボットの動作に先立って予め作成され脚式ロボットに記憶される。
ところで、脚式ロボットは路面の起伏に適応しながら歩行できることが望ましい。なお、本明細書における「起伏」には「段差」を含む。路面の起伏が既知であれば、路面の起伏を考慮した歩容データを予め準備することができる。しかしながら、現実には、歩容データの作成時には予期しなかった起伏が存在する可能性がある。歩容データに考慮されていない起伏がある場合、脚式ロボットは、センサでその起伏を計測し、計測結果に基づいてリアルタイムに歩容データを変更しなければならない。他方、円滑な歩行動作を実現する歩容データの再構築には多大な計算負荷を要する。歩容データの再構築に長い計算時間を要する場合、脚式ロボットを一時的に停止させたり、動作速度を遅くしなければならず、歩行動作がぎこちないものになってしまう。動力学モデルを簡略化するなどして計算負荷を低減すると、実際の脚式ロボットの動特性やアクチュエータ能力が十分に反映されていない歩容データを生成することになり、やはり歩行動作がぎこちないものになってしまう。路面起伏にリアルタイムに適応して円滑に歩行することのできる脚式ロボットが望まれている。
本発明は、路面の起伏に躓かないための歩容データ、即ち路面の起伏に干渉しない歩容データを少ない計算負荷で得る技術を提供する。本発明の脚式ロボットは、軌道の高さが異なる複数の遊脚軌道候補を予め用意しておき、起伏の高さに応じて適切な遊脚軌道候補を選択する。本発明の脚式ロボットは、脚式ロボットの動力学モデルを用いて遊脚軌道を再構成する必要がないので、路面の起伏に干渉しない歩容データを少ない計算負荷で得ることができる。
本発明は、多リンク機構の脚を有する脚式ロボットに具現化することができる。その脚式ロボットは、記憶装置、離地予定位置と着地予定位置の間の路面起伏を計測する路面センサ、及び、脚の動作を制御するコントローラを備える。記憶装置は、複数の遊脚軌道候補を予め記憶している。夫々の遊脚軌道候補は、歩行動作における離地から着地までの足リンクの経時的変化を記述している。また、複数の遊脚軌道候補は、相互にその軌道高さが異なっている。この脚式ロボットのコントローラは、以下の設定ステップ、選択ステップ、及び、制御ステップを実行する。設定ステップは、路面センサによって計測された起伏表面に参照点を設定する。選択ステップは、参照点を通り脚式ロボットの進行方向と交差する鉛直面において参照点よりも高い位置でその鉛直面と交差する遊脚軌道候補を選択する。制御ステップは、選択された遊脚軌道候補に足リンクが追従するように脚の動作を制御する。
参照点は、脚式ロボットの制御アルゴリズムの論理空間内で設定される仮想的な点である。なお、参照点は、厳密に起伏表面上に設定される必要はない。起伏表面の近傍であればよい。例えば、コントローラは、起伏表面から所定長さの安全マージンだけ上方に参照点を設定してよい。本発明の技術的思想からすれば、起伏表面の近傍も実質的には「起伏表面」と等価である。
路面起伏を計測するための路面センサは、例えば画像から起伏形状を認識する画像処理装置や、3次元レーザレンジセンサが挙げられる。脚式ロボットは、例えば、起伏の頂点に参照点を設定する。起伏が段差の場合は、脚式ロボットは、起伏の角部に参照点を設定してもよい。或いは、なだらかな起伏の場合、脚式ロボットは、起伏の表面に脚式ロボットの進行方向に沿って並ぶ少なくとも一つの参照点を設定することも好適である。複数の参照点を設定する場合、脚式ロボットは、夫々の参照点について上記の鉛直面を設定し、全ての鉛直面において参照点よりも高い遊脚軌道候補を選択すればよい。
上記の脚式ロボットは、予め用意された複数の遊脚軌道候補の中から適切な候補を選択すればよいので、動力学モデルを用いて遊脚軌道を再構成する必要がない。また、夫々の遊脚軌道候補は、脚式ロボットの動作に先立って十分な計算負荷を要して作成しておけばよいので、脚式ロボットの動特性やアクチュエータ能力を十分に考慮した遊脚軌道候補を準備しておくことができる。即ち、本発明の脚式ロボットによれば、路面起伏と干渉せず、かつ、脚式ロボットのバランスを維持した歩容データを少ない計算負荷で得ることができる。ここで、「バランスを維持する歩容データ」とは、典型的には、胴体がふらついたりせずにスムーズな歩行動作が実現できる歩容データを意味する。本発明の脚式ロボットは、路面起伏にリアルタイムに適応しながらスムーズに歩行することができる。
上記の選択ステップでは、参照点の上方を通る複数の遊脚軌道候補が選択され得る。そのような場合には、エネルギ効率のよい遊脚軌道候補が選択されるとよい。そのため、脚式ロボットの記憶装置は、夫々の遊脚軌道候補に沿って足リンクを移動させるのに要する必要エネルギを記憶しており、選択ステップが次のアルゴリズムで一つの遊脚軌道を選択することが好適である。即ち、選択ステップでは、参照点よりも高い位置で前述した鉛直面と交差する遊脚軌道候補のうち、必要エネルギの最も小さい遊脚軌道候補を選択する。そのように構成することによって、起伏に躓くことのない歩行動作を小さいエネルギで実現することができる。
ここで、脚式ロボットは、各遊脚軌道候補の必要エネルギの厳密な値を記憶している必要はない。脚式ロボットは、遊脚軌道候補群の相互の必要エネルギの大小関係を示す指標(エネルギ指標)を記憶していればよい。その場合、選択ステップでは、エネルギ指標に基づいて、参照点よりも高い位置で前述した鉛直面と交差する遊脚軌道候補のうち、必要エネルギの最も小さい遊脚軌道候補を選択する。例えば、エネルギ指標として、必要エネルギの小さい順に番号が付されている場合、選択ステップでは、参照点よりも高い位置で前述した鉛直面と交差する遊脚軌道候補のうち、エネルギ指標が最も小さい遊脚軌道候補を選択すればよい。
本発明は、多リンク機構の脚を有する脚式ロボットの制御方法に具現化することもできる。その脚式ロボットは、上記した複数の遊脚軌道候補を記憶している。この制御方法は、離地予定位置と着地予定位置の間の路面起伏を計測する計測ステップ、及び、上記した設定ステップ、選択ステップ、制御ステップを含む。そのような制御方法を実装した脚式ロボットは、バランスを維持しながら路面起伏に適応してスムーズに歩行することができる。
本発明によれば、路面起伏に躓かないための歩容データをリアルタイムに得てスムーズに歩行することのできる脚式ロボットを実現することができる。
遊脚軌道候補とその選択処理を説明する図である。 脚式ロボットの制御のフローチャート図である。 路面起伏に対する遊脚軌道候補の選択例を説明する図である(1)。 路面起伏に対する遊脚軌道候補の選択例を説明する図である(2)。 路面起伏に対する遊脚軌道候補の選択例を説明する図である(3)。 他の例の路面起伏に対する遊脚軌道候補の選択例を説明する図である。
図1と図2を用いて実施例の脚式ロボットを説明するとともに、遊脚軌道候補の選択アルゴリズムについて説明する。図1(A)は、脚式ロボット10の模式的側面図を示しており、図1(B)は、図1(A)に相当する平面図である。図1(B)は、左の足リンク16と右の足リンク17のみを描いており、脚式ロボットの他の部分は図示を省略している。図1(A)と図1(B)の夫々に座標系を示している。図では、X軸が進行方向に対応し、Y軸が体側方向に対応し、Z軸が鉛直上方に対応する。以後の図でも、XYZの各軸の対応関係は図1の座標系と同じである。
脚式ロボット10は、一対の脚14が胴体12に連結された人型のロボットである。夫々の脚は、人間の脚を模しており、大腿リンク、下腿リンク、及び足リンクが揺動可能に連結された多リンク機構を有している。なお図では、説明に必要な足リンクにのみ符号16、17を付している。符号16は左の足リンクを示しており、符号17は右の足リンクを示している。胴体12にはコントローラ18と記憶装置20が内蔵されており、コントローラ18が一対の脚14を駆動する。また、胴体12には路面センサ22が取り付けられている。路面センサ22はカメラと画像処理装置から構成されており、そのカメラは、脚式ロボット10の前方の路面を撮影するように取り付けられている。路面センサ22は、画像処理によって、路面の画像から脚式ロボット10の前方の路面起伏を計測する。画像処理の方法については、既知の方法を用いればよいので詳しい説明は省略する。図1(A)では、路面センサ22が、進行方向の路面形状を計測し、平坦な路面Gを認識するとともに段差(起伏)Wの形状を認識する。この処理は図2のステップS2に相当する。
記憶装置20には、歩容データが記憶されている。歩容データには、脚式ロボット10の移動経路と、複数の遊脚軌道候補が含まれる。この脚式ロボット10は、予め与えられた移動経路に沿って、歩行のための交互に着地すべき足リンク位置を決定する。着地すべき足リンク位置が着地予定位置に相当する。即ち、脚式ロボット10のコントローラ18は、移動経路から着地予定位置を決定する。この処理は、図2のステップS4に相当する。具体的には、コントローラ18は、左右の足リンクの着地予定位置を移動経路に沿って等間隔に並べていく。足リンクの前後方向の間隔は、予め決められている歩幅に相当する。なお、一つの着地予定位置は、次の一歩における離地予定位置に相当する。
次に遊脚軌道候補について説明する。遊脚軌道とは、足リンクの離地予定位置から着地予定位置までの足リンクの位置の時系列データである。足リンクの位置は、足リンクに固定の座標系における固定点の位置で代表される。空間的に広がりを有するリンクの位置を、特定の固定点の位置で表す方式は、ロボットの技術分野ではよく用いられる手法である。図1において、符号FaとFbが、足リンク16の固定点の位置を示している。位置Faは、足リンク16の現在位置を表しており、位置Fbは、足リンク16の着地予定位置を示している。つまり、位置Faは着地予定位置Fbに対する離地予定位置に相当する。なお、符号Fbを囲んでいる仮想線は、着地するときの足リンク16を示している。また、位置Fbは、次に足リンク16が一歩進むときの離地予定位置に相当する。
図1において、符号Eaは右の足リンク17の離地予定位置を示しており、Ebは足リンク17の着地予定位置を示している。符号Ebを囲む仮想線は、着地するときの足リンク17を示している。
脚式ロボット10は、複数の遊脚軌道候補を記憶している。図1のPath1、Path2、及び、Path3が遊脚軌道候補に相当する。夫々の遊脚軌道候補は、離地予定位置と着地予定位置は同じであるが、軌道の高さが異なる。Path2はPath1よりも高く、Path3はPath2よりも高い。軌道が高いと軌道に沿って足リンクを移動させるために要する必要エネルギも多く必要とする。即ち、Path2はPath1よりも多くのエネルギを必要とし、Path3はPath2よりも多くのエネルギを必要とする。「Path1」、「Path2」、及び「Path3」の文字列に含まれる数字は、小さいほど必要エネルギが小さいことを示している。即ち、文字列「Path1」、「Path2」、及び「Path3」の夫々に含まれる数字は、必要エネルギの相対値を示している。必要エネルギの相対値を示す数字がエネルギ指標に相当する。エネルギ指標も記憶装置20に記憶されている。
各遊脚軌道候補は、予め作成されている。各遊脚軌道候補は、脚式ロボット10の動特性を考慮した動力学モデルを使ったコンピュータシミュレーションによって作成されており、その軌道に沿って脚を動作したときに脚式ロボット10がバランスを崩さないことが確認されている。また、各関節のアクチュエータの能力も考慮されており、各遊脚軌道候補は実際の脚式ロボット10で実現可能なことが確認されている。
脚式ロボット10の制御の説明に戻る。ステップS2の路面計測とステップS4の着地予定位置の決定によって、離地予定位置と着地予定位置との間の路面起伏の形状が特定されている。別言すれば、路面センサ22は、離地予定位置と着地予定位置の間の路面起伏の形状を計測している。図1の例では、路面センサ22が、離地予定位置Faと着地予定位置Fbの間に存在する段差Wの形状を計測している。コントローラ18は、路面センサ22の計測結果を使って、離地予定位置Faと着地予定位置Fbの間における段差Wの表面に参照点を設定する。より具体的には、コントローラ18は、段差Wの角部に参照点を設定する。図1の例では、符号P1とP2が段差Wの角部であり参照点を示している。参照点を設定する処理は、図2のステップS6に相当する。
次にコントローラ18は、設定した参照点を使って、遊脚軌道候補の中から適切な候補を一つ選択する。図1の参照点P1を例に、候補選択のアルゴリズムを説明する。コントローラ18は、参照点P1を通り、進行方向に交差する鉛直面Vを設定する。次にコントローラ18は、各遊脚軌道候補と鉛直面Vとの交点を算出する。図1(A)において符号C1が鉛直面VとPath1との交点を示している。同様に符号C2、C3が、夫々Path2の交点とPath3の交点を示している。なお、図1(B)では、交点C1、C2、及びC3は参照点P1と重なるため、符号の図示を省略している。
コントローラ18は、3個の交点のうち、参照点P1よりも高い交点の遊脚軌道を選択する。図1では、交点C1は参照点P1よりも低く、交点C2とC3は参照点P1よりも高い。従ってコントローラ18は、Path2とPath3を選択する。別言すれば、コントローラ18は、参照点P1を通り進行方向と交差する鉛直面Vにおいて、参照点P1よりも高い位置で鉛直面Vと交差する遊脚軌道候補Path1とPath2を選択する。なお、コントローラ18は、同様の処理を他の参照点P2に対して実施する。図1から明らかな通り、コントローラ18は参照点P2に対してもPath2とPath3を選択する。次にコントローラ18は、参照点P1よりも高い位置で鉛直面Vと交差する遊脚軌道候補Path2とPath3のうち、エネルギ指標が最も小さい遊脚軌道候補Path2を選択する。複数の遊脚軌道候補の中から一つを選択する上記の処理は、図2のステップS8に相当する。
コントローラ18は、遊脚軌道候補を選択する処理を、全ての離地予定位置とそれに対応する着地予定位置の組合せに対して実施する。当然、コントローラ18は左右の足リンクの夫々について、一歩毎に遊脚軌道候補の一つを選択する。図1の場合、コントローラ18は、左足リンク16の場合と同様に右足リンク17の離地予定位置Eaと着地予定位置Ebに対しても適切な遊脚軌道候補を選択するが、図1では右足リンク17の遊脚軌道については図示を省略している。
なお、離地予定位置と着地予定位置の間が平坦の場合は、複数の遊脚軌道候補の中から最もエネルギ指標の小さい軌道候補を選択する。別言すれば、離地予定位置と着地予定位置の間が平坦の場合、コントローラ18は、軌道高さが最も低い軌道候補を選択する。
こうして、コントローラ18は、移動経路に沿った歩行の一歩毎の遊脚軌道候補を選択する。コントローラ18は、決定された遊脚軌道候補に足リンクが追従するように脚を駆動する(ステップS10)。
決定された着地予定位置と夫々の着地予定位置に対応する遊脚軌道候補が歩容データに相当する。脚式ロボット10は、路面センサ22の計測範囲内で上記の処理を実施する。脚式ロボット10は、歩行しながら前方の新たな路面を計測し、リアルタイムに歩容データを生成しながら目的地まで歩行する。
図3から図5を参照して、参照点と遊脚軌道候補の交点との比較の処理をさらに説明する。図3から図5では、脚式ロボットが次の一歩で段差Wの上に乗り上げるケースを想定している。なお、図3から図5では、理解を容易にするため、脚式ロボットは足リンク16のみを描いており他の部分の図示は省略している。図3、図4は、足リンク16の離地予定位置Fa、着地予定位置Fb、及び段差Wの位置関係を示す模式的斜視図、模式的平面図である。図3では、理解を助けるために路面Gを矩形で表している。図5は、参照点P1、鉛直面V、及び、鉛直面Vと各遊脚軌道候補との交点C1、C2、及びC3の関係を示す図である。図3から図5において、座標軸Xは進行方向に対応し、座標軸Zは鉛直上方に対応している。図4、図5における符号Dは、足リンク16の幅を示している。
段差Wの形状は、路面センサ22によって計測される。図4と図5に図示されているように、段差(路面起伏)Wは、その段差面(段差の垂直面)Waが、足リンク16の離地予定位置Faと着地予定位置Fbの間で進行方向に対して傾いて位置している。コントローラ18は、足リンク16の進行方向(X軸方向)に沿って、足リンク16の幅Dの2倍に相当する幅2Dの帯状の検査領域を設定する。コントローラ18は、検査領域の境界と段差Wの角部の交点を算出する。その交点が参照点に相当する。図4の符号P1とP2が参照点を示している。次にコントローラ18は、参照点P1を通り、進行方向に交差する鉛直面Vを設定する。コントローラ18は、鉛直面Vと各遊脚軌道候補Path1、Path2、及びPath3の交点C1、C2、及びC3を求める(図5参照)。次にコントローラ18は、各交点の高さH1、H2、及びH3を求める。コントローラ18は、参照点P1の高さhと各交点の高さを比較し、参照点P1よりも高い交点を有する遊脚軌道候補を選択する。図5の例では、H1<h<H2<H3であるので、コントローラ18はPath2とPath3を選択する。同様の処理を参照点P2についても実施する。最後にコントローラ18は、前に選択された遊脚軌道候補Path2、Path3のうち、軌道の高さが最も低いPath2を選択する。コントローラ18は、選択された遊脚軌道候補Path2を、足リンク16の目標軌道として採用する。
図6を参照して、他の形状の起伏に対する遊脚軌道候補の選択処理の例を説明する。図6の例は、路面Gになだらかな起伏Wが存在するケースを想定している。起伏Wはなだらかであるので角部が存在しない。そのような場合は、コントローラ18は、起伏Wの表面に脚式ロボット10の進行方向に沿って並ぶ一群の参照点P1〜P4を設定する。コントローラ18は、各参照点に対して鉛直面V1〜V4を設定する。コントローラ18は、各鉛直面について、参照点より高い位置を通る遊脚軌道候補を選択する。例えば鉛直面V3では、Path1の交点C1は参照点P3よりも低く、Path2の交点C2は参照点P3よりも高いので、コントローラ18は、Path2を選択する。他の鉛直面ではPath1とPath2は共に参照点より高い交点を有するが、Path1は鉛直面V3において参照点P3よりも低いので、コントローラ18は最終的には遊脚軌道候補Path2を、目標軌道として選択する。
実施例の脚式ロボット10の利点及び留意点を説明する。脚式ロボット10は、高さの異なる複数の遊脚軌道候補を記憶しており、進行方向前方の路面起伏を超えることのできる遊脚軌道候補を選択して脚の制御に用いる。そのような処理は、予め記憶している複数の遊脚軌道候補の中から一つを選択すればよいので計算負荷が軽く、歩行中にリアルタイムに実行することができる。脚式ロボット10は、歩行しながら路面起伏を計測し、バランスを維持しながら路面起伏に適応してスムーズに歩行することができる。
特に、一対の脚で歩行する脚式ロボットにおいては、足リンクを高く上げる歩行はバランスを崩しやすい。実施例の脚式ロボット10は、バランスを維持しながら足リンクを高く上げる遊脚軌道候補を予め記憶しているので、平坦路は軌道高さが低い遊脚軌道候補で歩行し、起伏を発見したときにリアルタイムに軌道高さが高い遊脚軌道候補を選択してスムーズに起伏を超えることができる。
また、脚式ロボットは、参照点よりも軌道高さが高い複数の遊脚軌道候補が存在する場合、その中から軌道高さの最も低い軌道を選択する。そのような処理を備えることによって脚式ロボット10は、最も低いエネルギで路面起伏を超えることができる。
図6のケースでは、脚式ロボット10は、進行方向に沿って並ぶ複数の参照点を起伏の表面に設定した。脚式ロボットが室内など、人工的な環境下での使用に限られる場合、路面起伏は角部を有するケースがほとんどである。従って、脚式ロボットは、路面起伏の角部、言い換えれば路面段差の角部に参照点を設定するように構成しても十分な効果を奏する。そのように構成することによって、参照点の数が増えることが抑制され、計算負荷を低減することができる。
参照点は、厳密に路面起伏の表面に設定する必要はない。路面起伏の表面から所定距離だけ高い位置に設定することも好適である。「所定高さ」は安全マージンに相当する。
複数の参照点が設定される場合、脚式ロボットは、進行方向と高さを2つの軸とする2次元マップに複数の参照点をプロットし、その複数の参照点の凸包(convex hull)を求め、その凸包線よりも高さ方向下側に位置する参照点を除外して遊脚軌道候補と高さを比較することも好適である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:脚式ロボット
12:胴体
14:脚
16、17:足リンク
18:コントローラ
20:記憶装置
22:路面センサ

Claims (4)

  1. 多リンク機構の脚を有する脚式ロボットであり、
    歩行動作における足リンクの離地から着地までの遊脚軌道の候補群であり、軌道の高さが異なる複数の遊脚軌道候補を記憶している記憶装置と、
    離地予定位置と着地予定位置の間の路面起伏を計測する路面センサと、
    脚の動作を制御するコントローラと、を備えており、
    コントローラが、
    路面センサによって計測された起伏の表面に参照点を設定する設定ステップと、
    参照点を通り脚式ロボットの進行方向と交差する鉛直面において参照点よりも高い位置で前記鉛直面と交差する遊脚軌道候補を選択する選択ステップと、
    選択された遊脚軌道候補に足リンクが追従するように脚を制御する制御ステップと、
    を実行することを特徴とする脚式ロボット。
  2. 記憶装置は、夫々の遊脚軌道候補に沿って足リンクを移動させるのに要する必要エネルギを記憶しており、
    コントローラは、前記選択ステップにおいて、参照点よりも高い位置で前記鉛直面と交差する遊脚軌道候補のうち、必要エネルギの最も小さい遊脚軌道候補を選択することを特徴とする請求項1に記載の脚式ロボット。
  3. 多リンク機構の脚を有する脚式ロボットの制御方法であり、
    脚式ロボットが、歩行動作における足リンクの離地から着地までの遊脚軌道の候補群であり、軌道の高さが異なる複数の遊脚軌道候補を記憶しており、
    離地予定位置と着地予定位置の間の路面起伏を計測する計測ステップと、
    計測された起伏の表面に参照点を設定する設定ステップと、
    参照点を通り脚式ロボットの進行方向と交差する鉛直面において参照点よりも高い位置で前記鉛直面と交差する遊脚軌道候補を選択する選択ステップと、
    選択された遊脚軌道候補に足リンクが追従するように脚を制御する制御ステップと、
    を含むことを特徴とする制御方法。
  4. 脚式ロボットは、夫々の遊脚軌道候補に沿って足リンクを移動させるのに要する必要エネルギを記憶しており、
    前記選択ステップにおいて、参照点よりも高い位置で前記鉛直面と交差する遊脚軌道候補のうち、必要エネルギの最も小さい遊脚軌道候補を選択することを特徴とする請求項3に記載の制御方法。
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