JPH0692076B2 - 歩行脚運動制御装置 - Google Patents

歩行脚運動制御装置

Info

Publication number
JPH0692076B2
JPH0692076B2 JP1302011A JP30201189A JPH0692076B2 JP H0692076 B2 JPH0692076 B2 JP H0692076B2 JP 1302011 A JP1302011 A JP 1302011A JP 30201189 A JP30201189 A JP 30201189A JP H0692076 B2 JPH0692076 B2 JP H0692076B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
center
gravity
walking
leg
movement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1302011A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03166076A (ja
Inventor
義宏 榊原
誠 服部
正克 藤江
裕 中野
Original Assignee
工業技術院長
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 工業技術院長 filed Critical 工業技術院長
Priority to JP1302011A priority Critical patent/JPH0692076B2/ja
Publication of JPH03166076A publication Critical patent/JPH03166076A/ja
Publication of JPH0692076B2 publication Critical patent/JPH0692076B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、歩行脚運動制御装置に係り、例えば原子炉発
電施設作業ロボツトなど4脚歩行機構における安定歩行
に好適な歩行脚運動制御装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の4脚歩行機構における安定歩行に関しては、プロ
シーデイング・オブ・フイフス・ワールド・コングレス
・オン・セオリー・オブ・マシーンズ・アンド・メカニ
ズムスー1979,第1519ページから第1522ページ(Proceed
ings of the Fifte World Congress on Theory of Mach
ines and Mechanisms−1979,pp1519−1522)において論
じられている。
歩行中にロボツトを転倒させないためには、ロボツトの
重心を床面に鉛直に投影したとき、その投影点を、立脚
となる足の接地点を結んだ多角形内(安定領域と呼ぶ)
に入れておく必要がある。歩幅S,各脚の床面上の位置、
安定の度合い等を最適化したときの立脚期間に移動する
胴体中心の移動量を、幾何学上の解により解き重心移動
軌道を決定する必要がある。前記の文献においては、静
歩行4脚ロボットにおける重心移動軌道を決定する方法
を示している。この方法では、3脚が立脚となる期間の
重心移動量に比べて、4脚が立脚になつている期間での
重心の移動量が多くなつている。この解は、腰の横振り
関節を持たないロボツト用のもので、このロボツトにお
ける重心移動軌道は直線状となるため、安定を確保する
のにこのように移動量の分配が生じる。
上記従来技術では、立脚の足先を結ぶ三角形の各辺から
直角に測つた重心までの距離のうち最も短いものの長さ
を安定の度合いと考えた。この安定度の評価による結論
は、前足が接地した点と同じ点に後足が接地する歩容が
最も安定であるとしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、胴体の縦の長さを2Sとし、かつ横の長
さをSとして、歩幅Sとの関係に留意してロボツトを設
計する必要があるということで、ロボツトの寸法設計に
歩幅が関連するという制約が生じた。
すなわち、この技術では、ロボツトの寸法,重心移動の
速度,4脚接地期間の長さ等に制約ができてしまうという
問題点があつた。
本発明は、上記従来技術における課題を解決するために
なされたもので、滑らかで、しかも歩幅を長くした安定
を歩行を実現し、外乱に対しても強く、歩行中常に高い
安定性を保ちうる歩行脚運動制御装置を提供すること
を、その目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明に係る歩行脚運動制
御装置の構成は、 胴体と、複数の関節部を有する歩行脚と、この歩行脚の
関節部を制御する脚駆動制御部とを備えた歩行脚運動制
御装置において、 少なくとも、歩行時に、胴体を進行方向に対して横方向
に振りながら移動するような胴体の運動軌跡生成部と、
前記胴体の運動軌跡を目標関節角に演算し、これを前記
脚駆動制御部に出力する目標関節角演算部とを備えたも
のである。
より詳しく述べれば、上記目的を達成するために、本発
明に係る歩行脚運動制御装置では、重心移動軌道の生成
にロボツトの腰の横振りを使つて重心を左横に振り、右
足2脚を順に遊脚にすると共に重心を前進させる。そし
て、重心を右横に振ることで、左足を上げても安定余裕
が大きくとれるようにしている。
このようにして、横振りをいれることで、重心を前進さ
せる段階において重心が三角形の中央付近に来るように
移動して、安定余裕を大きくとることができ、かつ重心
移動の位置を三角形の長辺に近付けることにより従来の
場合に比較して遊脚時に前へ進む距離(歩幅)を長く取
ることができる。また、上記他の目的を達成するため
に、重心を左右に振る位置,速度,加速度と、重心を前
後方向に移動する位置,速度,加速度を考慮して、重心
移動軌道を生成する。
さらに、立脚となる足先を結んだ多角形の安定領域から
他の安定領域にうつる場合に、前の安定領域の辺に重心
の移動の速度ベクトルが直角になるように重心移動軌道
を生成するようにしている。
〔作用〕
上記従来技術手段による働きは次に述べるとおりであ
る。
腰の横振り関節を使つて重心を横に振ることによつて、
ロボツトの重心は、立脚の足先を結ぶ多角形の安定領域
の内心に近くなるので、安定の度合いが大きくなるとと
もに、前後方向へ移動できる長さが長くなるので歩幅を
長く選択することができる。
重心移動の速度,加速度を考慮して重心移動軌道を決め
ることで、高速で歩いたときにも、慣性力によつて安定
がくずれることが少ない。
重心を前側に傾けることにより、後足を上げたときに後
方への転倒を防止できるとともに、前足を付く前に体が
前に倒れても、前足で体を持ち上げることにより転倒を
防ぐことができる。
重心移動軌跡をその速度ベクトルが安定領域の辺に直角
に移動することにより、安定がくずれる方向と重心移動
の方向とが同じであるので、そのエネルギを使うことが
でき、省エネルギ歩行が可能となる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図ないし第20図を参照し
て説明する。
第1図は、本発明の一実施例に係る歩行脚運動制御装置
の全体構成図、第2図は、第1図の装置を構成する胴体
の運動軌跡生成部の一例を示す構成図、第3図は、足先
位置,胴体姿勢の一例を示す説明図、第4図は、歩行脚
の腰位置と足先の関係を示す説明図、第5図(a)〜第
5図(c)は、足上げ順序,各足接地期間を示す説明図
である。
第1図において、1は歩行機械で、例えば原子力発電施
設作業ロボツトなどに適用されるものである。この歩行
機械1は、胴体2と、この胴体2に設けられた4脚の歩
行脚(図では片側の2脚の歩行脚3K,4Kのみ示す。)と
を備えている。
これらの歩行脚3K,4Kは胴体2に装着された腰横振り関
節である第1の関節部3G,4Gと、この第1の関節部3G,4G
の連結した第1の脚部3H,4Hと、この第1の脚部3H,4Hの
他端に設けた腰縦振り関節である第2の関節部3A,4A
と、この第2の関節部3A,4Aに連結した第2の脚部3B,4B
と、この第2の脚部3B,4Bの他端に連結した膝関節であ
る第3の関節部3C,4Cと、この第3の関節部3C,4Cに連結
した第3の脚部3D,4Dと、その第3の脚部3D,4Dの他端に
連結した足首関節である第4の関節部3E,4Eと、この第
4の関節部3E,4E連結した足部3F,4Fとで構成されてい
る。
この歩行脚3K,4Kおよび図示しない他の2つの歩行脚に
は、これを駆動するための駆動制御部5が夫々接続され
ている。
この駆脚駆動制御部5は、第1の関節部3G,4G、第2の
関節部3A,4Aおよび第3の関節部3C,4Cにそれぞれ連結し
たアクチユエータ50A,50D,50B,50E,50C,50Fと、第1の
関節部3G,4G、第2の関節部3A,4A、第3の関節部3C,4C
の関節角を検出する関節角検出センサー51A,51D,51B,51
E,51C,51Fと、運動軌跡生成部6からの目標関節角θ1,
θ2345と関節角検出センサー51A,51B,51
C,51D,51E,51Fが検出する実際の関節角θS1S2S3,
θS4S5S6とのそれぞれの偏差を演算し、この偏差
をそれぞれアクチユエータ50A,50B,50C,50D,50E,50Fに
出力する比較部52A,52B,52C,52D,52E,52Fとで構成され
ている。
前述した運動軌跡生成部6は、胴体2の運動軌跡生成部
60と、床面と接する足部3F,4Fの運動軌跡生成部70と、
歩幅や足部足上げ高さ等を指定する歩行パターンパラメ
ータ発生部80と、前述の足部の運動軌跡生成部70と胴体
の運動軌跡生成部60とからのデータと、歩行脚の長さ等
のデータベース90からのデータとにもとづいて歩行脚3
K,4Kの第1の関節部3G,4G、第2の関節部3A,4Aおよび第
3の関節部3C,4Cの目標関節角を演算する目標関節角演
算部100と、この目標関節角演算部100からの目標関節角
を格納する目標関節角記憶部110と、目標関節角の出力
時間間隔を調整する歩行周期発生部120とで構成されて
いる。
前述した胴体の運動軌跡生成部60は、安定歩行が続行で
きるように、歩行機械1の胴体2の運動を生成するため
のものであり、第2図に示すように、1歩行における脚
の歩き方(歩容)を決める歩容決定部61と、上記歩容決
定部61で決定された歩容を実行した場合に生じる安定領
域を算出する1歩行期間の重心安定領域算出部62と、上
記重心安定領域算出部62で算出された領域内で動かす重
心の運動を決定する重心移動軌道決定部63とで構成され
ている。
上記歩容決定部61は、1歩行を始める前の大地座標系に
対する足先位置と歩行機械の歩行脚の関節角によっつて
定まる胴体2の初期姿勢を決定する初期足先位置・胴体
姿勢決定部611と、1歩行終了時の同上の値を決定する
一歩終了時足先位置・胴体姿勢決定部612と、4本ある
脚をどの順序に遊脚とするかを決定する足上げ順序決定
部613と、各足先を1歩行周期の間どの時点で接地させ
たり床からはなしたりするかを決定する各足接地期間決
定部614とから構成されている。
重心移動軌道決定部63は、重心の横振り量の決定部631
と、横振り運動の速度,加速度等を決定する横振り運動
の決定部622と、初期足先位置・胴体姿勢決定部611と一
歩終了時足先位置・胴体姿勢決定部612とから決まる進
行方向の移動量に対して、進行方向の運動の速度,加速
度等を決定する進行方向運動の決定部633とで構成され
ている。
次に、上述した本発明の一実施例の動作を説明する。
はじめに、第1,2図と第3図を参照して、初期足先位置
・胴体姿勢決定部611と一歩終了時足先位置・胴体姿勢
決定部612の動作について説明する。
第3図は、初期腰位置を□印、初期足先位置を○印、一
歩行後腰位置を■印、一歩行後足先位置を●印で示して
いる。
歩行の初期姿勢を、第3図に示すように、初期腰位置□
1GS,2GS,3GS,4GSに対して各足先位置○1FS,2FS,3FS,4FS
で示すように決定する。これは、右側の脚(第1脚1Kと
第2脚2K)が後になつたクロール直進歩行の初期姿勢で
ある。一歩行周期の間に4本の脚を一本ずつ遊脚にする
ので、一本の脚が遊脚の間に胴体を歩幅Sの4分の1ず
つ前進させることに決定する。
各脚の一歩行周期の動きを第4図に示す。第1脚1Kから
第4脚4Kまで全ての脚に対して遊脚の期間には、各腰位
置である第1の関節部1G,2G,3G,4Gを中心に前後に等し
い振幅で足先に係る足部1F,2F,3F,4Fを振るように決定
する。そのためには、遊脚とする脚の順序によつて脚が
床を離れるまでの胴体2の移動量が異なることにより、
初期姿勢における足先の位置が異なることになる。n番
目に遊脚となる脚の腰位置Pkx(n)に対する相対的な
足先位置Pfx(n)は遊脚になるまでの胴体2の移動量
を考えてS(n−1)/4だけ前にある必要がある。胴体
2がS/4に進む間に遊脚は3S/4進み1歩でSだけ移動す
る。そして、胴体2の移動速度が等速な場合に、各脚の
腰に固定した座標系に対し、前後方向に足先の振幅を等
分にするには3S/8だけ腰位置である第1の関節部1G,2G,
3G,4Gに対して後から足部1F,2F,3F,4Fを振り出せば良い
ことになる。
この条件のもとでの各足先の初期位置をまとめると次式
であらわすことができる。
ここで、1≦n≦4の整数で、nは脚を動かす順番であ
る。Pfx(n)はn番目に動かす脚の足先のX座標、Pkx
(n)は腰のX座標値である。各値は、Pfx(1)=3S/
8,Pfx(2)=−S/8,Pfx(3)=S/8,Pfx(4)=3S/8
となる。第4図の足先初期位置はこの値になつている。
次に、足上げ順序決定部613と各足接地期間決定部614の
動作について説明する。
第5図(a)〜(c)は、4脚クロールの歩容の場合の
脚接地状態の一例を示す説明図である。図中、直線で示
した部分が立脚期、線の無い部分が遊脚期である。第5
図(a)は重心直線移動の例、第5図(b)を立脚切り
換え期均等割4脚接地の例、第5図(c)は安定領域切
り換え期重点形4脚接地の例である。
この例では、一歩行周期をステツプ番号で示すように48
等分し、各脚の遊脚を71−81,72−82,73−83,74−84の
4ステツプで行い、各遊脚の間75−71,81−72,82−73,8
3−74に8ステツプずつの4脚接地期間を設けている。
このような動作では、遊脚期間における脚アクチユエー
タによる関節の動作速度が遅い場合には、1歩行周期が
1遊脚期間の12倍となり、全体の歩行速度はあまり上げ
られない。
一般に、胴体が一歩分(=歩幅S)移動する時間に四つ
の脚が順次歩幅Sだけ遊脚として移動する必要があり、
遊脚の運動速度は立脚の運動速度より速くなる。よつ
て、1歩行周期内の4脚接地期間をなるべく少なくする
ように、1歩行周期を48ステツプで構成し、各遊脚期間
71−81,72−82,73−83,74−84を10ステツプとし、4脚
接地の状態を8ステツプとする。このような構成の場
合、各遊脚間に4脚接地期間を2ステツプずつ設ける75
−71,81−72,82−73,83−74ように第5図(b)のよう
な構成も可能であるが、第1脚から2脚へ81−72または
第3脚から第4脚へ83−74の切り換え期には、重心は安
定領域の中ほどに入つており安定性が確保されている。
それに対し、第2脚から第3脚へ、または第4脚から第
1脚への立脚切り換え期には、安定領域を乗り換えるた
め、重心は安定領域の端に近い所にある。よつて、第5
図(c)のようなステツプ0とステツプ24に4脚接地期
間を設ける脚接地状態を取ることが良い。
次に、一歩行期間の重心安定領域算出部62の動作につい
て、第6図および第7図を参照して説明する。
第6図は、1歩行周期間の重心安定領域を示した模式
図、第7図は、本発明で考える安定領域を示した説明図
である。
第6図に示す安定領域は、接地脚が変わるごとに表示位
置を下にずらしたもので、各多角形の内側に歩行機械
(ロボツト)重心を持つてくれば安定が保たれる。この
図は、各段階別の立脚期間の重心の安定性に関しては、
よく表示できる反面、歩行周期を通した安定領域の変化
の仕方に関してはとらえにくい。そこで、第7図に1歩
行周期の間の重心および足先の位置を同じ原点の座標系
で表示した図を示す。
1歩行周期は、右側の第1,2脚1K,2Kを遊脚とする前半
と、左側の第3,4脚3K,4Kを遊脚とする後半との2つの期
間に分けることができる。前半は左側に重心を移し右側
の脚を遊脚にする期間であり、後半は右側に重心におい
て左側の脚を遊脚にする期間である。そこで、この二つ
の期間における重心の安定領域を第7図に示す。
第7図に示す歩行周期の前半は、第6図の181の4脚接
地から始まり第1脚を遊脚とし182,第2脚を着地する18
4までである。4脚接地期間181,184は、3脚接地期間に
比べてはるかに安定なので、不安定の生じる可能性が強
い182,183の期間の安定領域の交わりを示すと、三角形
(以下、Δと表示する。)3FS 914FSでかこまれる部分
になる。
第6図の182では、重心が△3FS 2FS 4FSの後よりにあ
り、第7図に示すこのときの安定領域△91 2FS 4FSの部
分は、重心移動を考えるときには不要である。また、第
6図の183においては重心が前側に進んでいるため、第
7図のΔ3FS 1FF 91の部分は不要となる。つまり、前半
の安定領域として△3FS 914FSを考えれば良い。同様に
第7図に示す後半の安定領域としては、△1FF 92 2FFで
かこまれる部分を考えれば良い。この二つの三角形は1F
F−4FSの直線上で共通境界線91−92を持ち、前半から後
半に移るときにこの部分を重心が横切つて移動するよう
にすれば、安定に歩行できる。
次に、重心移動決定部63の動作について第1図,第2図
に合わせて第8図(a)〜第8図(c),第9図(a)
〜第9図(c)を参照して説明する。
第8図(a)〜第8図(c)は、重心移動軌道の例と4
脚接地期間を示す説明図、第9図(a)〜第9図(c)
は、安定領域内を動かす重心移動軌道を示す説明図、第
10図は、本発明の一実施例の重心移動軌道作成の条件を
示す説明図である。
第8図(a)は、安定領域期り換え切重点形4脚接地
(クランク)の例、第8図(b)は、立脚期り変え切均
等割4脚接地の例、第8図(c)は、安定領域切り換え
期重点4脚接地(Bezier)の例を示す。
重心移動軌道に関しては、第8図(a)に重心の横移動
と縦移動を分離した直進歩行の例、第8図(b),
(c)にBezier曲線を利用した例を示す。
第8図(a)の場合、x方向のステツプ数71−82,73−8
4は40、1ステツプでの移動量はS/40(S:前進歩幅)、
y方向のステツプ数75−71,82−73,84−76は8、1ステ
ツプでの移動量は4W/8(W:横振り量)である。
一方、第8図(c)の場合には、重心の横移動と縦移動
を常に同時に、4脚接地時75−71,82−73,84−76も3脚
接地時71−82,73−84を行っているため、x,y方向共にス
テツプ数は48となり、x方向の1ステツプでの移動量
は、S/48、y方向の1ステツプでの移動量は4W/48であ
る。二つの方法を比較するとBezier曲線を用いた方が、
1ステツプにおけるx方向の移動量が第5図(a)の方
法に比べ83%(40/48)に、y方向の移動量が17%(8/4
0)に減少できる。同一歩行速度を実現するのに必要な
関節駆動速度を前記比率で低減することができる。
また、第9図(c)の直進歩行時の重心位置の移動は半
周期ごとに安定領域の三角形を乗り移る時点75,101,76
で横方向移動を行なつている安定性の良い歩行パターン
であることが分る。
しかし、この歩行は見た目には横振りと前進方向の運動
が別々にシーケンシヤルに行われており、このような歩
行は一般の動物には見られず、ぎこちなく感じる移動方
法であるとともに、前進方向の速度が不連続となり、歩
行の高速化には適さない。そこで、この重心を滑らかな
曲線を描かせて移動させる方法を開発した。
ある与えられた区間を曲線で結ぶ方式としては、sin
曲線を用いる方式、中間の通過点を指定してその区間
を多項式で記述する方法等がある。
の方法では、進路変更歩行などの前半と後半の安定領
域の形状が異なるものに対して同じ関数で記述する方法
はむずかしい。の方法は、通過点を指定することで軌
道の滑らかさや、分割を決定してしまうため、その通過
点の算出の仕方がむずかしい。これらの欠点を持たずに
ある曲線を発生させる方法として、Bezier曲線を用いた
方法を使う。この方式では、指定点の近くを通る滑らか
な曲線を発生させることが可能であり、かつ出発点,終
了点における接線の傾きを制御することが可能である。
また、分割の仕方も調整することが可能である。
重心軌道作成の条件を設定する。上で述べたように、1
歩行周期内の安定領域は、第10図に示す二つの三角形21
1,212に代表して考えられることが分かつた。そこで、
この安定領域内を曲線状に重心を移動させる場合の条件
を次のように設定する。
安定領域を示す二つの三角形211,212の共通境界線9
1−92を直角に重心が越える。
重心は上記共通境界線91−92の中間点101を通過す
る。
一般に、点が曲線上を運動する場合、その速度ベクトル
Vは、 V=(dX/dt,dY/dt)=(Vx,Vy) …(1) で表わされ、その大きさ,方向は、 tanθ=dY/dX=Vy/Vx …(3) で示される。加速度ベクトルaは、 a=(d2X/dt2,d2Y/dt2) =(Ax,Ay) …(4) で表わされ、その大きさ,方向は、 tanφ=d2X/dY2=Ay/Ax …(6) で示される。加速度ベクトルの方向は、例えば曲線上を
点が等速運動する場合には、速度ベクトルに垂直な方向
となる。加速度ベクトルの方向には力が発生するため、
この力の影響も考えて重心移動軌道を考える。
の条件により、半周期ごとの安定領域乗り換え期75,1
01,76に、胴体中心の移動の速度ベクトルの方向θが前
半の終了時と後半の初め101で一致する。ここで、でき
るならば、その大きさ|V|も一致させることにより滑ら
かな動きとすることができる。また、加速度の方向φも
一致させることにより力の方向が一致し、目標軌道に対
する誤差が生じにくいことで移動が滑らかになる。
条件の共通境界線91−92に直角な方向とは、重心が安
定領域からはずめた場合に倒れ込む方向であり、この方
向に重心を移動することで、静歩行から準動歩行で発展
させた時にも、動作が滑らかに接続できる利点がある。
安定領域乗り換え時の前後で正確に重心の位置を制御で
きれば4脚接地期間は不要であるが、実際には脚の姿勢
や外力により重心の位置はずれるので、安定領域を乗り
換える時、つまり、1歩行周期をTとして、T=0とT
=1/2には4脚支持期を設けることが望ましい。
次に、横振り運動の決定部632および進行方向運動の決
定部633の動作について、第1,2図に合わせて第11図ない
し第14図を参照して説明する。
第11図は、Bezier曲線発生のための参照点を示す説明
図、第12図は、参照点をもとに発生した重心移動軌道の
一例を示す線図である。
まず、前述したBezier曲線について説明する。
Bezier曲線は、いくつかの点を結ぶ折れ線〔ポリゴン=
多角形(開いた図形を含む)〕を指定することにより、
その始点と終点のみが曲線上にあり、中間では、ポリゴ
ンの形状に近い曲線を描く。曲線の形状を変化させるに
は、ポリゴンの頂点を移動させる。発生する曲線の次数
は、ポリゴン頂点の数によつて変化するものである。
曲線形状の制御性に関して、多点を通過する高次式を用
いて曲線を生成する方法では、一つの点を移動させたと
き、曲線全体の形状が変化してしまうが、Bezier曲線で
は、あるスパン(ポリゴンの辺)の端の頂点を変化させ
た場合、その影響がそのスパン内に限られるという性質
を持つている。そのため、ロボツトの重心安定領域内で
曲線を自由に変化させる本用途に適している。
数学的には、Bezier曲線の基本は、始点と終点との間を
補間する多項式混ぜ合せ関数である。Bezier多項式は、
バースタイン多項式と関連付けられ、Bezier曲線はバー
スタインの基底を有する。この基底関数は ここに またnは多項式の次数であり、iは0からnまでの頂点
のうちの特定の頂点を示す。
一般に、n次の多項式はn+1個の点により指定され、
Bezier曲線は次式で表わされる。
ここに、Piはポリゴン頂点の位置ベクトルである。
ここで、曲線セグメント(発生する曲線の線分)の始点
では、 Jn,o(0)=1 …(10) 曲線セグメントの終点では Jn,n(1)=1 …(11) となり、P(0)=Po,P(1)=Pn、というようにBezi
er曲線とポリゴンの始点,終点が一致することが分る。
第11図に示すように4脚歩行ロボツトの一つの安定領域
内にn+1個の頂点を指定し、n次のBezier曲線で重心
移動軌道を決定し、もう一つの安定領域内にm+1個の
頂点を指定し、m次のBezier曲線で重心移動軌道を決定
する。そして、両者の安定領域間を重心移動させる。こ
の場合、二つのBezier曲線を滑らかに結合する必要があ
る。そこで、この接続点101におけるBezier曲線のスロ
ープ(dy/dx)と曲率(d2y/dx2)の連続性を以下考察す
る。
始点および終点におけるBezier曲線のr次の微係数は、 で表わされる。1次微係数(r=1)は、 P′(0)=n(P1−P0) …(14) P′(1)=n(Pn−Pn-1) …(15) 2次微係数(r=2)は、 P″(0)=n(n−1)(P0−2P1−P2) …(16) P″(1)=n(n−1)(Pn−2Pn-1+Pn-2) …(1
7) で表わされる。
二つの曲線をつなぐ接続点101でスロープ(1次微係
数)を合わせるためには、次数nのBezier曲線の終点を
Pi101とし、次数mのBezier曲線の始点101をQiであらわ
すとき、 P′(1)=gQ′(0) …(18) とすればよい。ここでgはスカラである。これより そして、Q0=Pn であるからQ1104,Pn101,Pn-1103が一直線上にあるとき
一つのセグメントの終点のスロープは、つぎのセグメン
トの始点のスロープに等しくなる。
次に二つのBezier曲線がともに3次である場合(n=m
=3)に接続点101における接線ベクトルの方向および
大きさを等しくするには、 Q1−Q0=P3−P2=Q1−P3 …(20) Q1+P2=2P3 …(21) となり、P3101はQ1P2104−103の中点にとるようにすれ
ば良いことが分る。
この接続的101における接線ベクトルの方向と大きさが
等しいという意味は、重心が二つの安定領域を乗り移る
ときの重心移動速度の方向と大きさが等しいこと(dQ/d
r=dP/dt)に相当する。もしもこの安定領域乗り換えの
ときに重心の移動加速度の方向(=曲率)も二つの領域
の接続点において一致させる必要がある場合には、2次
の微係数を連続とすれば良いことになる。すなわち、 m(m−1)(Q0−2Q1+Q2)=n(n−1) (Pn-2−2Pn-1+Pn) …(22) となるように各ポリゴン頂点を決定することが必要にな
る。つまり、共通の一点を含んだ3点のつくる2辺の図
形が前後で相似形になつていれば良い。大きさも合せる
(d2Q/dt2=d2P/dt2とする)には、n=mで、かつ合同
である必要がある。
以上、一般的なn次のBezier曲線を用いて説明したが、
次に、3次の場合を用いて実際の重心移動軌跡を求める
ことにする。
3次のBezier曲線の場合n=3でn+1=4、すなわち
四つの頂点からポリゴンが指定される。P0〜P3(75,10
2,103,101)のポリゴン頂点ベクトルに対して、Bezier
曲線P(t)は P(t)=P0(1−t)+3tP1(1−t) +3t2P2(1−t)+P3t3 …(23) で表わされる。そして速度は、 加速度は、 で表わされる。
次に、安定領域内で重心を移動させるBezier曲線を発生
させるためのポリゴン頂点を決定する方法について述べ
る。
第11図にポリゴン頂点の決定のための図を示す。各安定
領域において4点を設定する。前半の安定領域は△3FS
91 4FSである。まず始めにP075は、初期位置、姿勢にお
ける胴体の中心とする。次に、P1102を設定する。Bezie
r曲線の始点75における接線の方向は、(14)式より直
線P0P175−102の方向となるので、重心を最も安定な方
向へ移動するため、前述の条件に従いP1102は安定領
域の境界線2FS−3FSに直角方向とし、P075から2FS−3FS
に直角に引いた線上に決める。また、終点は前述の条件
に従い、今の安定領域と次の安定領域の共通境界線91
−92の中間点を101とする。このことで、安定領域乗り
換え期に安定領域からはずれることなく最も安全な経路
を重心が通過できる。残りの103は、終点における接線
方向を決定するため、102と同じように、次の安定領域
との境界線1FF−4FSに直角でP3101を通る直線上に決め
る。後半の安定領域における点Q1104も同じ1FF−4FSに
直角で101を通る直線上の反対側に決定するためP2103,P
3101(=Q0101),Q1104は一直線上に乗ることになち、
二つのBezier曲線の接続点P3101におけるスロープ(速
度ベクトルの方向)は一致し、安定領域乗り換え時の動
作が滑らかに接続できる。また、このときの境界線1FF
4FSは、接地脚を結ぶ直線であり、重心がはずれた場合
に倒れ込むときの軸となる直線である。よつて、重心を
移動させる方向と万一重心がはずれたときに倒れ込む方
向とが等しく、重心の移動のタイミングを制御すること
で倒れ込みのエネルギを有効に使つた準動歩行的な歩行
を行わせるときにも有効であり、歩行速度の向上につな
がる可能性を持つている。
P1102,P2103の決定は直線P0S375−106,P3S3101−106上
のどの点でも良いが、横方向のBezier曲線の最大値(重
心の横振りの量)を調整するように決定する。一つの方
法としては、P1102はP0S375−106の中点に、P2103はP3S
3101−106の中点に置くようにする。P3101における速度
の大きさを次のBezier曲線上と等しくするためには、P3
P2101−103の長さとQ1Q1101−104の長さが等しくなるよ
うに考慮すればよい。次の1歩との接続を考えるとき
は、P0P175−102の長さとQ2Q3105−76の長さを等しくす
れば良い。その方向は2FF 3FFが次の一歩の2FS 3FSとな
るため同じ直線に直角方向で、1歩ごとの連続性もP310
1における連続性と同様に確保することができる。特
に、直進歩行の場合には、1歩の前半のポリゴンP75,10
2,103,101と後半のポリゴンQ101,104,105,76が合同にな
るため、加速度の方向と大きさは全領域にわたつて連続
となる。
第12図に、直進歩行において、生成されたBezier曲線重
心移動軌道を示す。台形で表わされているのがBezier曲
線の概略形状を指定する4×2点で構成されるポリゴン
であり、その内側の曲線が発生したBezier曲線である。
第13図に重心の移動速度のx軸成分とy軸成分の時間変
化を示す。
直進歩行の場合、前述したように各速度は全範囲で連続
となつている。
第14図に重心の加速度のx軸成分とy軸成分の時間変化
を示す。
この加速度はBezier曲線の次数として3次を使つている
ため、1区間内(図中の0≦T≦1と1≦T≦2)で2
次微分までの連続性が保たれている。ただし、二つの曲
線の接続点では不連続となつている。
以上述べた重心移動軌道の取り扱いでは、脚の重量がな
いものとして、ロボツトの重心と胴体の中心とが一致し
ているものと仮定していたが、次に実際のロボツトの重
量配分を考慮した実施例を説明する。
第15図は、1歩行周期間の実重心移動軌道を示した模式
図、第16図,第17図は、重心位置と胴体中心とのずれを
少なくする姿勢を示す説明図、第18図は、安定度を増す
一方法を示す説明図、第19図は、他の実施例における重
心移動軌道を示す線図、第20図は、1歩行周期における
他の実施例の実重心移動軌道を示す模式図である。
Bezier曲線を使つて計算した胴体中心移動軌道で、実際
のロボツトの重量配分を考慮して実重心移動軌道を算出
したシミユレーションの結果を第15図に示す。第15図に
おいて、281から282に移るときは、すでに重心が2FS 3F
S 4FSの三角形の中に入つていて、安定であるが、283か
ら284にかけて、つまり283の最後の状態で重心が1FF 4F
Sの線に近くなつていて、安定余裕がない。これは、直
進歩行時に4脚とも膝関節が前になるように脚を折つて
いるため、重心が胴体中心より前側へずれることによる
ものである。
特に本シミユレーションでは、胴体には重量物を搭載し
ていない状態の実験を想定しているため、各関節モータ
および減速機が体重の大部分を占めているので、上記の
重心位置の前側へのずれは大きい。そのため、282,285
への切り換わり期には重心が安定側に入り、284,287へ
切り換わる前には不安定な側に重心が移動することが分
る。
ここで、重心が安定領域を外れた場合の挙動について考
えると、282,285への切り替わり期に重心が安定領域か
らはずれている場合には、新しく遊脚になり足先が上が
つていく足の方向に胴体が傾くため、、倒れ込みを押さ
えられず転倒につながる。しかし、284,287への切り換
わり期に重心が安定領域からはずれても遊脚が着地する
直前であり、かつ、倒れ込む方法が次の立脚の付く方向
のための安定を回復することが可能である。つまり重心
は、いくぶん前側にある方が安定に歩行できることにな
る。
第15図の場合は、282,286での重心の外れ方が大きすぎ
るので、次に不安定な部分を安定側に改善するための方
法を四つ挙げる。
まず第1に、重心の前側へのずれを無くす方法として、
膝の折り方を前側の脚と後側の脚で変える方法が考えら
れる。この方法をとつたときの姿勢は二つあり、四つの
膝を共に胴体中心側に折つた姿勢(第16図)と、共に胴
体中心から離れる方向に折つた場合(第17図)である。
このような姿勢をとることにより、胴体中心に対する4
脚の重量のモーメントが均等となり、重心と胴体中心の
ずれを少なくすることが可能である。しかし、この方法
は、膝関節を後方に折ることのできない4脚機構には適
用できず、歩行方式が機構により制約されることにな
る。
第2の方法としては、第18図に示すように、4脚接地期
間の4ステツプをもう少し長くとることにより、4脚接
地時の胴体移動量を増加させる方法である。しかし、こ
の方法では、遊脚期間の1歩行周期に占める割合が低下
してしまい、総合的の歩行速度の低下を招く。
第3の方法として、重量配分を考慮した重心移動軌道
が、図のように動くように各関節の動きを作成する方法
である。これは、関節の位置と重心の間の相互の関連を
数式化すれば良い。
第4の方法としてオフラインで作成する胴体中心移動軌
道を変形して、安定余裕を増やす方法を次に述べる。
先の第12図では、P075からP3101の間の10ステツプとし
て計算し、曲線上にその算出点を○印で示している。こ
の例では、曲線発生の原点となるポリゴンP0P1P2P375
102 103 101の各辺の長さP0P175 102,P1P2102 103,
P2P3103 101の長さがほぼ同じ長さとなつているため、
計算された曲線上の算出点間の間隔もほぼ等しくなつて
いる。この性質を利用してx軸方向速度が一定のものを
考える。まずx方向の速度は、式(18)のP075からP310
1にそれぞれの点のx座標値を与えることで計算され
る。もしポリゴンの座標値が のようにx座標値が等間隔に変化した場合には、x方向
の速度変化は式(18)より、 となる。つまり、x方向の速度は等速運動となる。
一方、y方向の運動の例として、ポリゴンの座標値が、
P0(x0,y0)75,P1(x1,y1)102,P2(x2,y1)103,P
3(x3,y0)101の場合、つまりy0=y3,y1=y2の場合、y
方向の速度変化は、(18)式より となる。つまりtの1次関数となりt=1/2で速度0と
なる変化をする。
以上のようにポリゴンの形状変化により、曲線上の分割
の割合が変化することが分かる。そこで、第15図におけ
る安定余裕の少ない部分であるP3101へ向う手前283とQ3
へ向う手前286の部分で、曲線の分割を大きくとつて、
なるべく重心を安定領域内部に入れたまま、4脚接地に
入り、P3点101を通過するような曲線上の分割ステツプ
をとるようにすればよい。
第12図に示したポリゴン頂点の決定法では、P2103はP3S
3101 106の1/2の点をとつて決めたが、P3101における
速度ベクトルの方向の接続条件の、「P2P3Q1 103 101
104が一直線上にあること」を満足したままP2点103を
移動することを考える。一例として、P2103をS3P2106
103=S3P3/8 106 101となるように設定した場合の重
心移動曲線を第19図に示す。第19図の例では、P2P3間10
3 101のポリゴンの辺の長さが長くなつたため発生する
曲線上の算出点の間隔もP3101に近づく手前で広くなつ
ている。このように算出点を変化させることによりP310
1に接近する際、重心を安定領域の内側に長く保つこと
ができる。同様にQ376に近づく手前でも同じ処理を行
う。
第19図に示す重心移動に基づく実重心計算シミユレーシ
ヨンの結果を第20図に示す。第20図を第15図と比較して
383,386における重心の位置が安定側へ改善されている
ことが明らかである。
前述の各実施例によれば、胴体を横に握ることで、安定
領域内での重心の前進移動量が増し、歩幅を長くとるこ
とができ歩行速度を高速化できる。
また、重心を安全領域の端でなく内部深い所で移動でき
るため外力に対しても安定を保つて歩行することができ
る。
また、重心の移動方向を考慮して重心移動軌道を作成で
きるので、倒れ込むエネルギを利用して歩行することが
できる。
また、安定領域を判定できるため、安定な歩行をするた
めの重心移動軌道を作成することができる。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように、本発明によれば、滑らか
で、しかも歩幅を長くした安定な歩行を実現し、外乱に
対しても強く、歩行中常に高い安定性を保ちうる歩行脚
運動制御装置を提供することができる。
また、本発明によれば、1歩行の歩幅をできるだけ広範
囲に選択することのできる重心移動軌道を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例に係る歩行脚運動制御装置
の全体構成図、第2図は、第1図の装置を構成する胴体
の運動軌跡生成部の一例を示す構成図、第3図は、足先
位置,胴体姿勢の一例を示す説明図、第4図は、歩行脚
の腰位置と足先の関係を示す説明図、第5図(a)〜第
5図(c)は、足上げ順序、各足接地期間を示す説明
図、第6図は、1歩行期間の重心安定領域を示した模式
図、第7図は、本発明で考える安定領域を示した説明
図、第8図(a)〜第8図(c)は、重心移動軌道の例
と4脚接地期間を示す説明図、第9図(a)〜第9図
(c)は、安定領域内を動かす重心移動軌道を示す説明
図、第10図は、本発明の一実施例の重心移動軌道作成の
条件を示す説明図、第11図は、Bezier曲線発生のための
参照点を示す説明図、第12図は、参照点をもとに発生し
た重心移動軌道の一例を示す線図、第13図は、重心の移
動速度のx軸成分とy軸成分の時間変化を示す線図、第
14図は、重心の加速度のx軸成分とy軸成分の時間変化
を示す線図、第15図は、1歩行周期間の実重心移動軌道
を示した模式図、第16図,第17図は、重心位置と胴体中
心とのずれを少なくする姿勢を示す説明図、第18図は、
安定度を増す一方法を示す説明図、第19図は、他の実施
例における重心移動軌道を示す線図、第20図は、1歩行
周期における他の実施例の実重心移動軌道を示す模式図
である。 2……胴体、1K,2K,3K,4K……歩行脚、1G,2G,3G,4G……
第1の関節部、3A,4A……第2の関節部、3C,4C……第3
の関節部、1F,2F,3F,4F……足部、5……脚駆動制御
部、6……運動軌跡生成部、60……胴体の運動軌跡生成
部、61……歩容決定部、62……1歩行期間の重心安定領
域算出部、63……重心移動軌道決定部、100……目標関
節角演算部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】胴体と、複数の関節部を有する歩行脚と、
    この歩行脚の関節部を制御する脚駆動制御部とを備えた
    歩行脚運動制御装置において、 少なくとも、歩行時に、胴体を進行方向に対して横方向
    に振りながら移動するような胴体の運動軌跡を生成する
    胴体の運動軌跡生成部と、 前記胴体の運動軌跡を目標関節角に演算し、これを前記
    脚駆動制御部に出力する目標関節角演算部とを 備えたことを特徴とする歩行脚運動制御装置。
  2. 【請求項2】前記胴体の運動軌跡生成部は、歩行時に、
    胴体の進行方向の運動と胴体の横振り運動とを同時に行
    う胴体の運動軌跡を生成することを特徴とする請求項1
    記載の歩行脚運動制御装置。
  3. 【請求項3】前記胴体の運動軌跡生成部は、床に着いて
    いる複数の足先によって構成される安定領域が変化する
    ときに、前記安定領域と次の安定領域との共通部分を装
    置の重心が通るような重心移動軌跡を決定することを特
    徴とする請求項1記載の歩行脚運動制御装置。
  4. 【請求項4】前記胴体の運動軌跡生成部は、床に着いて
    いる複数の足先によつて構成される安定領域の境界線に
    対し、直角に装置の重心が通過するように、重心移動軌
    道を決定することを特徴とする請求項1記載の歩行脚運
    動制御装置。
  5. 【請求項5】前記胴体の運動軌跡生成部は、床に着いて
    いる複数の足先を結ぶことによつて作られる多角形の安
    定領域内で重心を移動するときに、 前記多角形の辺に近い部分では高速に重心を移動させる
    ように重心移動軌道を決定することを特徴とする請求項
    1記載の歩行脚運動制御装置。
  6. 【請求項6】前記胴体の運動軌跡生成部は、 複数の歩行脚の次に足先が着こうとする方向に重心の位
    置をずらすような歩容を決定することを特徴とする請求
    項1記載の歩行脚運動制御装置。
  7. 【請求項7】前記胴体の運動軌跡生成部は、重心を入れ
    ておくべき安定領域を、1歩行周期を通じて、二つの安
    定領域の共通域を考えて算出するように、1歩行期間の
    重心安定領域を算出することを特徴とする請求項1記載
    の歩行脚運動制御装置。
JP1302011A 1989-11-22 1989-11-22 歩行脚運動制御装置 Expired - Lifetime JPH0692076B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1302011A JPH0692076B2 (ja) 1989-11-22 1989-11-22 歩行脚運動制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1302011A JPH0692076B2 (ja) 1989-11-22 1989-11-22 歩行脚運動制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03166076A JPH03166076A (ja) 1991-07-18
JPH0692076B2 true JPH0692076B2 (ja) 1994-11-16

Family

ID=17903816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1302011A Expired - Lifetime JPH0692076B2 (ja) 1989-11-22 1989-11-22 歩行脚運動制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0692076B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002065825A2 (fr) * 2001-02-21 2002-08-29 Sony Corporation Robot et procede de commande du fonctionnement dudit robot
US8900995B1 (en) 2010-10-05 2014-12-02 Amkor Technology, Inc. Semiconductor device and manufacturing method thereof
US8937381B1 (en) 2009-12-03 2015-01-20 Amkor Technology, Inc. Thin stackable package and method
US8952522B1 (en) 2002-11-08 2015-02-10 Amkor Technology, Inc. Wafer level package and fabrication method
US8981572B1 (en) 2011-11-29 2015-03-17 Amkor Technology, Inc. Conductive pad on protruding through electrode semiconductor device
US9048298B1 (en) 2012-03-29 2015-06-02 Amkor Technology, Inc. Backside warpage control structure and fabrication method
US9082833B1 (en) 2011-01-06 2015-07-14 Amkor Technology, Inc. Through via recessed reveal structure and method
US9129943B1 (en) 2012-03-29 2015-09-08 Amkor Technology, Inc. Embedded component package and fabrication method
US9159672B1 (en) 2010-08-02 2015-10-13 Amkor Technology, Inc. Through via connected backside embedded circuit features structure and method
US9324614B1 (en) 2010-04-06 2016-04-26 Amkor Technology, Inc. Through via nub reveal method and structure

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5632609B2 (ja) * 2007-08-21 2014-11-26 富士通株式会社 ロボット制御装置およびロボット制御方法
JP4968684B2 (ja) 2007-12-10 2012-07-04 本田技研工業株式会社 目標経路設定支援システム
US9392966B2 (en) 2008-09-04 2016-07-19 Koninklijke Philips N.V. Fall prevention system
JP6339467B2 (ja) * 2014-09-29 2018-06-06 本田技研工業株式会社 移動ロボットの制御装置
CN113093777B (zh) * 2021-03-08 2022-12-06 常州龙源智能机器人科技有限公司 类大象的重型机器人的行走轨迹仿真方法和装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100445047C (zh) * 2001-02-21 2008-12-24 索尼公司 机器人装置和控制机器人装置操作的方法
WO2002065825A2 (fr) * 2001-02-21 2002-08-29 Sony Corporation Robot et procede de commande du fonctionnement dudit robot
US8952522B1 (en) 2002-11-08 2015-02-10 Amkor Technology, Inc. Wafer level package and fabrication method
US9054117B1 (en) 2002-11-08 2015-06-09 Amkor Technology, Inc. Wafer level package and fabrication method
US8937381B1 (en) 2009-12-03 2015-01-20 Amkor Technology, Inc. Thin stackable package and method
US9324614B1 (en) 2010-04-06 2016-04-26 Amkor Technology, Inc. Through via nub reveal method and structure
US9159672B1 (en) 2010-08-02 2015-10-13 Amkor Technology, Inc. Through via connected backside embedded circuit features structure and method
US8900995B1 (en) 2010-10-05 2014-12-02 Amkor Technology, Inc. Semiconductor device and manufacturing method thereof
US9082833B1 (en) 2011-01-06 2015-07-14 Amkor Technology, Inc. Through via recessed reveal structure and method
US8981572B1 (en) 2011-11-29 2015-03-17 Amkor Technology, Inc. Conductive pad on protruding through electrode semiconductor device
US9431323B1 (en) 2011-11-29 2016-08-30 Amkor Technology, Inc. Conductive pad on protruding through electrode
US9048298B1 (en) 2012-03-29 2015-06-02 Amkor Technology, Inc. Backside warpage control structure and fabrication method
US9129943B1 (en) 2012-03-29 2015-09-08 Amkor Technology, Inc. Embedded component package and fabrication method

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03166076A (ja) 1991-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7053577B2 (en) Robot and motion control method of robot
KR101867793B1 (ko) 이족 로봇의 워킹 제어 방법과 장치
JPH0692076B2 (ja) 歩行脚運動制御装置
JP3599244B2 (ja) ロボット装置、ロボット装置の運動制御装置並びに運動制御方法
US7805218B2 (en) Robot device and control method of robot device
JP4548135B2 (ja) 脚式ロボットとその制御方法
EP1378325B1 (en) Legged mobile robot and control method thereof, leg structure of legged mobile robot, and mobile leg unit for legged mobile robot
Bruderlin et al. Knowledge-driven, interactive animation of human running
KR100977348B1 (ko) 다리식 이동 로봇의 동작 제어 장치 및 동작 제어 방법 및 로봇 장치
KR100837988B1 (ko) 각식 이동 로봇을 위한 동작 제어 장치 및 동작 제어방법, 및 로봇 장치
JP4951732B2 (ja) 駆動方法、駆動制御装置及びロボット
JP7174705B2 (ja) 外骨格を動かすための方法
US20120158183A1 (en) Walking robot and control method thereof
Liu et al. Bipedal walking with dynamic balance that involves three-dimensional upper body motion
Kim et al. Stability control for dynamic walking of bipedal robot with real-time capture point trajectory optimization
JP5104355B2 (ja) ロボット制御装置、ロボット制御方法およびロボット制御プログラム
Guan et al. Stepping over obstacles with humanoid robots
JP4492395B2 (ja) 脚式ロボットとその動作制御方法
Verrelst et al. Dynamically stepping over obstacles by the humanoid robot HRP-2
JP4483254B2 (ja) ロボット装置及びロボット装置の制御方法
CN111572667A (zh) 机器人的行走控制系统和控制方法
KR100889481B1 (ko) 이족 로봇의 계단 보행 방법
Ding et al. Walking stabilization control for humanoid robots on unknown slope based on walking sequences adjustment
Lorch et al. ViGVVaM—An Emulation Environment for a Vision Guided Virtual Walking Machine
JP5035005B2 (ja) 脚式ロボット、その制御方法、その制御システム

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term