JP2010252379A - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】周辺環境に適した映像設定の切り替えを、視聴者に違和感を与えることなく実現する。
【解決手段】この発明にかかる画像表示装置は、入力される映像信号を補正し、補正した前記映像信号に基づいて表示部に画像を表示する画像表示装置であって、当該画像表示装置の周辺の照度値を順次、検出する照度検出部と、順次検出される前記照度値に応じて、前記映像信号の補正に使用するための設定候補値を順次、出力する照度解析部と、閾値を設定し、前記照度解析部から出力される所定回数の設定候補値のうち前記閾値よりも多い前記設定候補値を最終設定値として出力する設定選択部と、入力される前記映像信号に所定の変化が表れたとき、または所定の時刻になったときに、前記映像信号の補正に使用する前記映像設定値を前記設定選択部から出力される前記最終設定値に変更する設定反映部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタルテレビ放送受信機等の画像表示装置、及び画像表示装置の画質調整方法に関する。
視聴者に好まれる画像表示装置の画質設定は、周辺環境によって異なっている。そこで装置が周辺環境を取得し、環境に適した画質設定を行って視聴者に提供する技術が広まっている。装置が周辺環境を得るための手段として、照度センサを利用して周辺の明るさ環境を得る、赤外線センサを利用して視聴者の移動を検知する、あるいはビデオカメラ等により周辺の画像を計測し、解析を行うことで周辺の情報を収集する等の様々な手法が考えられる。
これら前述の方法の内、多くの画像表示装置に利用されているものとして、照度センサにより周辺の明るさ環境を取得し、明るさ環境に合わせて視聴に適した表示輝度に自動で調整する技術が挙げられる。例えば、明るさ環境が暗い場合には、画面の輝度を低減させることで、視聴者にまぶしさを感じさせない最適な明るさに調整することができる。逆に、晴天時の屋外等(直射日光下)のように極端に明るい環境下において、画面の輝度が不十分である場合には、視認性が低下する。これらの環境に応じた画質の調整は画面の明るさの調整のみならず、コントラスト、黒レベル、色の濃さ、色温度等、様々な画質設定においても行われている。
このような照度センサによる画質の調整は、オフィスや家庭環境のような室内で視聴されるテレビ等の表示装置以外にも、携帯電話、パブリックディスプレイ(PD)、ポータブルナビゲーションデバイス(PND)、車載用ディスプレイ等、屋外で利用される表示装置において利用されることも多い。屋外では明るさの変化が激しくなるため、画質調整を行う機会が増加する。そのため、視聴者に違和感や不快感を与えにくい自然な画質設定、およびその反映タイミングの設定が必要となる。
照度センサによる画質設定を行う従来の画像表示装置として、例えば特許文献1に開示されている表示装置がある。特許文献1に記載の表示装置では、照度センサから検出される信号が変化する頻度に合わせて発光輝度と、輝度を制御するタイミングを設定している。
特開2000−111869号公報
また、屋外のような明るさ変化の激しい環境下において、複数の照度センサを利用し、平均値を算出することで、輝度調整を行う画像表示装置が例えば特許文献2に開示されている。
特開平9−146073号公報
特許文献1において、輝度を制御するタイミングは、安定化状態、あるいは非安定化状態の区分によって行われている。なおかつ、輝度が急激に変化する非安定化状態においては、タイミングの短い割り込み周期により輝度を制御している。このような制御方法は、画質の変化を視聴者に認識させることが前提の制御方法であり、携帯電話等、小型の画像表示装置に多く見られるが、画質調整による画質の変化は視聴者に違和感を与えかねず、また、同時にフリッカの原因にもなりうる。例えば、大型のPD等、一部の表示装置では、画面の表示面積が大きくなるため、頻繁な輝度の調整が及ぼす影響は小型の画像表示装置に比べて大きくなり、本文献に示される調整方法は不向きである。
特許文献2に示されるように、複数の照度センサを用いることは測定値のばらつきを抑える点で、特に大型の表示機器に関して有効であるが、測定値の平均を算出し、平均値を利用してリアルタイムに表示装置に反映させる場合には、視聴者に違和感を与えない自然な調整を行うのは難しい。
この発明は上記問題点を解決するためになされたもので、周辺環境に適した画質設定を視聴者に違和感を与えないようにることなく行うことができる画像処理装置を得ることを目的とする。
この発明に係る請求項1記載の画像表示装置は、入力される映像信号を補正し、補正した前記映像信号に基づいて表示部に画像を表示する画像表示装置であって、当該画像表示装置の周辺の照度値を順次、検出する照度検出部と、順次検出される前記照度値に応じて、前記映像信号の補正に使用するための設定候補値を順次、出力する照度解析部と、閾値を設定し、所定の回数分連続して出力される前記設定候補値のうち前記閾値よりも多い前記設定候補値に基づいて最終設定値を出力する設定選択部と、入力される前記映像信号に所定の変化が表れたとき、または、所定の時刻になったときに、前記映像信号の補正に使用する前記映像設定値を前記設定選択部から出力される前記最終設定値に変更する設定反映部とを備える画像表示装置であって、前記設定選択部は、前記映像信号の補正に使用している前記映像設定値に対応する前記照度値よりも高い照度値に対応するときの前記閾値と、前記映像信号の補正に使用している前記映像設定値に対応する前記照度値よりも低い照度値に対応するときの前記閾値とを、異なる値に設定することを特徴とするようにしたものである。
この発明によれば、視聴者に違和感を与えないように、周辺環境に適した画質設定を行うことができる。
さらに、時系列方向に所定時間相当、解析するにあたり、日時・日照条件・設置環境・視聴者の視覚特性に基づき重み付けを変化させることで、設置環境に対してより柔軟に対応する画質設定を行うことができる。
本発明の実施の形態1に係る画像表示装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る照度解析部の動作を説明するための、一映像設定例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る照度解析部の動作を説明するための、一映像設定例を示す図である。図である。 本発明の実施の形態1に係る設定選択部の動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る設定選択部の動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る設定反映部の動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る設定反映部の動作を説明するための、映像設定反映タイミングに関する一例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る画像表示装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る適応型設定選択部の動作を説明するための、重み付けのための一設定例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る適応型設定選択部の動作を説明するための、一映像設定例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る適応型設定選択部の動作を説明するための、重み付けのための一設定例を示す図である。
実施の形態1.
<A−1.画像表示装置の構成>
図1はこの発明の実施の形態1である画像表示装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、実施の形態1に係る画像表示装置は、入力端子1と、入力端子1に入力された信号を受信する受信部2と、照度センサ群3と、受信部2および照度センサ群3からの出力を入力する画像処理装置4と、画像処理装置4からの出力を表示する表示部8とを備える。
入力端子1には、テレビやコンピューター等で用いられている所定の形式の映像信号Daが入力される。
受信部2は、映像信号Daを、入力端子1を介して受信し、映像信号Daを画像処理装置4で処理可能な形式に変換して映像信号Dbとして出力する。例えば受信部2は、映像信号Daを、輝度情報Y、色差情報Cb、Cr等、いくつかのデジタル形式の映像情報に変換した後、映像信号Dbとして出力する。上述した動作を行う受信部2は、映像信号Daがアナログ形式の信号の場合にはA/D変換器などで構成され、入力された映像信号Daがデジタル形式の信号の場合にはその形式に適合した所定の復調器等で構成される。
照度センサ群3は、周辺の明るさ環境を測定し、少なくとも1値の照度値Lu(i)として画像表示装置4へ出力する。ここでiは照度センサの数とし、例えば照度センサ数が2個であれば、照度センサ群3から、Lu(1)、Lu(2)の2値が、画像処理装置4内部の照度解析部5に出力される。
本例においては、照度センサ群3として、画像表示装置は同種の照度センサを複数個備えているが、照度センサは複数個備える必要はなく、1個のみ備えていてもかまわない。照度センサ数が1個であれば、照度センサ群3から、Lu(1)の1値が、画像処理装置4内部の照度解析部5に出力される。したがって、iが2以上である場合は、Lu(i)は、複数個(i個)の照度値の群である{Lu(1)、・・・・、Lu(i)}を表す。
これら照度センサ群3の照度センサは、必ずしも同種センサである必要はなく、性能の異なるセンサを利用してもかまわない。
また、本照度センサ群3は、近しい設置環境に配置された他の画像表示装置の照度センサ値を利用することも可能である。すなわち、有線通信、無線通信等の通信により他の画像表示装置から得られた照度値Lu(i)を得ることも可能である。このような手法は、単一の画像表示装置に備えられた照度センサのみを利用した場合、照度センサ数が不十分である際に効果がある。
画像処理装置4は、照度センサ群3により入力される照度値Lu(i)を元にして、受信部2より入力される映像信号Dbに対して画像補正を行い、補正後の映像情報を映像信号Dcとして表示部8に出力する。補正を行う機能部(照度解析部5、設定選択部6および設定反映部7)についての詳細は後述する。
表示部8は、入力された映像信号Dcに基づいて画像を表示する。表示部8は、例えば、液晶ディスプレイ、DMD(Digital Micromirror Device)ディスプレイ、EL(ElectoroLuminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRT(Cathode−Ray Tube)ディスプレイであって、反射型、透過型、あるいは自発光デバイスなどのあらゆる表示手段を適応できる。
<A−1−1.画像処理装置4の構成>
画像表示装置における画像処理装置4の構成について、以下説明する。
画像処理装置4は、照度センサ群3からの出力照度値Lu(i)を入力される照度解析部5と、設定選択部6と、受信部2からの出力映像信号Dbが入力される設定反映部7を備えている。
照度解析部5は、照度センサ群3から入力された照度値Lu(i)を元にして、映像設定値を予め規定された複数の映像設定値群より選択し、設定候補値Paとして設定選択部6に出力する。
設定選択部6は、照度解析部5より入力された設定候補値Paを、時系列方向に所定時間相当量解析することで、画像表示装置における映像設定の最終設定値Pbを決定し、設定反映部7に出力する。
設定反映部7は、設定選択部6より入力された最終設定値Pbを、視聴者に違和感を与えにくい規定のタイミングで映像設定値として反映させる。同時に受信部2より得られる映像信号Dbに対し、現行の映像設定値を利用して補正を行い、補正後の映像信号を映像信号Dcとして表示部8に出力する。
<A−2.画像処理装置4の動作>
前述の画像表示装置において、画像処理装置4の動作について、構成要素ごとに以下説明する。
<A−2−1.照度解析部5の動作>
画像処理装置4に備えられた、照度解析部5における動作について以下説明する。
照度解析部5による、照度センサ群3から入力された照度値Lu(i)から、設定候補値Paを算出する一例を図2に示す。本例では、照度センサ数は2個とする。すなわち、照度センサ群3から、Lu(1)、Lu(2)の2値が照度解析部5に入力される。
照度解析部5において、照度値Lu(1)、Lu(2)は、各々の明るさの大小を決定する予め設定された閾値Thlを利用して、Lu(i)>Thlであれば大、Lu(i)<Thlであれば小というように分割される。ここで閾値による分割後の値をLud(i)と表記する。閾値Thlは、Lu(i)毎に複数設定しても良く、例えばLu(1)に対する閾値として、Thl(1)を設定し、Lu(2)に対する閾値としてThl(2)を設定するという方法をとってもかまわない。また、分割の数は2つに限らず、大中小の3種等、いくつに分割を行っても良い。さらに、分割数を照度値Lu(i)毎に変更することも可能であり、例えば、Lu(1)は大小の2種類に分割し、Lu(2)は大中小の3種類に分割する等の方法が考えられる。
図2の例において、Lud(1)=Lud(2)=「大」である場合は、センサが配置されている箇所の照度がすべて高い場合である。逆に、Lud(1)=Lud(2)=「小」である場合は、センサが配置されている箇所の照度すべてが低い場合である。Lud(1)=「小」、Lud(2)=「大」、あるいはLud(1)=「大」、Lud(2)=「小」のように、センサの配置箇所により照度の違いがある場合も存在する。このような場合は、一方向からのみ光が当たっている場合等が考えられる。
そして、Lud(i)の組み合わせにより、予め用意されたn個の映像設定値P(n)から特定の設定値を選択し、設定値Paとして設定選択部6に出力する。これらの設定値は、いくつかのパラメータ設定から構成され、本例では、設定値P(n)は、それぞれ輝度曲線Yc(n),ピーク輝度Yp(n),コントラストCt(n),色味Cd(n)から構成される。本例ではn=4であり、映像設定値群P(n)は4個備えられる。
映像設定値P(n)を構成する各パラメータは、照度値Lu(i)から推定される周辺環境に対応するように構成するのが望ましい。例えば、明るい環境下における映像設置値P(1)は、輝度を暗く設定すると視認性が低下する。そのため、輝度曲線Yc(1)と、ピーク輝度Yp(1)を高輝度になるよう設定し、視聴者に画面が暗く感じないような設定とし、コントラスト感Ct(1)を向上させることで文字の可読性を向上させる。色味は濃く設定することで色の認識を容易にする、等の設定が考えられる。最も、視聴者に望まれる設定は周辺環境以外に用途にも依存する。そのため、用途と環境に応じて調整するのが望ましい。
本例では、閾値による分割により、照度値Lu(i)から設定候補値Paを算出したが、これは一例にすぎず、照度センサ値を元に予め用意された複数の映像設定値P(n)から設定候補値Paを選択する構成であればどのような構成でもかまわない。
照度解析部5から出力される設定値Paを、そのまま表示装置に反映させた場合、激しく明るさ環境が変化する設置条件において、フリッカなどの現象が発生し、視認性低下の一因となる。とりわけ屋外や直射日光の影響を受ける状況に設置されることの多いPD等の表示装置に関しては、天候、昼夜の照度環境等の変化を直接受けることがある。このように環境変化の影響で設定値Paが頻繁切り替わった場合、視聴者に違和感を与えてしまう。
視聴者に与える違和感の原因について一例を説明する。図3は、図2で示した例における輝度曲線Yc(n)を示した一例である。ここでいう輝度曲線は、映像信号の平均輝度レベルに合わせて画面の表示輝度を規定する曲線とする。本例では、Yc(1)は映像信号の平均輝度に関わらず表示輝度を高輝度で一定させている。一方、Yc(2)〜Yc(4)は映像信号の平均輝度が低い場合、および高い場合には、表示輝度を低減させていることを特徴とする曲線である。
本例において、周辺の照度環境が大きく変わった場合に、Yc(1)からYc(4)へと輝度曲線が変化することになり、明るさの変化も大きくなる。このような映像設定値の変更を、タイミングを選ぶことなしに反映させた場合には、明るさの変化が視聴者に与える影響は大きくなる。以下に説明するように、設定選択部6および設定反映部7は、このような影響を軽減させるために備えられる。
<A−2−2.設定選択部6の動作>
画像処理装置4に備えられた、設定選択部6における動作について以下説明する。
設定選択部6は、照度解析部5より入力された設定候補値Paを、時系列方向に所定時間相当量解析することで、画像表示装置における映像設定の最終設定値Pbを決定する。ここで、所定時間相当量を規定する条件値をmとし、照度センサ群3から入力される各時間における設定候補値をPa(t)として表す。
図4は設定選択部6による時系列方向の所定時間条件値mにおける解析の例である。本例では、条件値m=10としている。設定選択部6は、入力された設定候補値Pa(t)をもとに、時系列方向に解析し、同一の設定候補値が連続して条件値mに達した場合に、最終設定値Pbとして判断している。
本例において最も速く連続して条件値mに達した設定候補値は、P(2)であるため、最終設定値Pbは、P(2)であると判断され、設定判断部7に出力される。このように所定時間相当量は、所定時間条件値mにより変化するが、その値は必ずしもmにより一意に決まらなくともかまわない。すなわち本例では、m=10とした場合において、m回分の解析照度値により決定するわけではなく、解析が必要な量はPa(t)の変化過程に依存する。
時系列方向の解析方法として、所定時間条件値mにより、所定時間相当量が一意に決まる方法をとることもできる。例えば、設定選択部6は入力された設定候補値Pa(t)をもとに時系列方向に解析し、同一の設定候補値が条件値m内において最大の出現度を持つ場合に、最終設定値Pbとして判断する方法が挙げられる。
具体的には、図5のように条件値m=15とした場合において、設定候補値Pa(t)を、条件値で指定された15値分加算する。本例において、設定候補値Pa(t)の出現度は、P(0)が0回、P(1)が7回、P(2)が6回、P(3),P(4)が各1回となる。最大の出現度を持つ設定候補値Pa(t)は、7回の判定が行われているP(1)である。そのため、最終設定値Pbは、P(1)であると判断される。
また、設定選択部6は、上記で例に挙げた時系列方向の解析を、複数種類、複数回組み合わせることで、最終設定値Pbを算出してもかまわない。例えば、条件値m1として設定候補値を解析し、Pb1を得た後、新しい条件値m2を利用して、Pb1を入力として再度解析し、最終設定値Pbを求めてもよい。このように、組み合わせて最終設定値Pbを求めることにより、決定するまでの解析量(速度)や精度の調節が可能となる。
このように、組み合わせて最終設定値Pbを求めることにより、あるいは、条件値により所定時間相当量を調整し最終設定値Pbを求めることにより、決定するまでの解析量(速度)や精度の調節が可能となる。
また、時系列方向の解析について、上記に挙げた方法以外にも様々な方法が考えられる。演算のための機構は複雑になるが、平均値や中間値、分散や偏差等の統計値を演算することで、より複雑な解析を行うこともできる。
所定時間条件値mは、日時・日照条件・設置環境・視聴者の視覚特性等の周辺環境に適応させて重み付けを行うことで、さらなる調整を行うことができるが、本機能を備えた画像処理装置に関する詳細については実施の形態2における適応型設定選択部16として後述する。
<A−2−3.設定反映部7の動作>
画像処理装置4に備えられた、設定反映部7における動作について以下説明する。
設定反映部7は、設定選択部6より入力された最終設定値Pbを、視聴者に違和感を与えにくい規定のタイミングで映像設定値として反映させる。
視聴者に違和感を与えにくい規定のタイミングの例として、例えば映像信号Dbから得られるシーンチェンジが挙げられる。シーンチェンジの検出方法に関しては、周知の技術であるため省略する。シーンチェンジの前後においては、映像を構成する多くの要素が変化するため、映像設定のパラメータ変化が目立ちにくく、本タイミングに合わせることで、違和感を与えにくい設定反映を実現できる。
視聴者に違和感を与えにくい規定のタイミングの別の例として、例えばチャネルあるいは入力信号源の切り替わりが挙げられる。本例においても、映像を構成する多くの要素が変化するため、映像設定のパラメータ変化が目立ちにくく、本タイミングに合わせることで、違和感を与えにくい設定反映を実現できる。
視聴者に違和感を与えにくい規定のタイミングの別の例として、ユーザによって規定された設定時刻を利用する手法が挙げられる。設定時刻により反映させる手法は、設定時刻において映像信号や周辺環境等の変化が生じることが既知である際に有効である。
設定時刻において映像信号や周辺環境等の変化が生じる一例として、例えば、公共空間等に設置されるPD等の表示装置において、規定の時刻に設置空間の照明が点灯・消灯するようなケースでは、タイミングを同期させて映像設定を反映させることにより違和感を与えにくい設定反映を実現可能である。
設定時刻において映像信号や周辺環境等の変化が生じる別の例として、公共交通機関に多く見られる発着時刻情報に関する映像が挙げられる。本例においては、規定の時間にシーンチェンジ、チャネルあるいは入力信号源の切り替わり等に見られるような、大きな映像変化はないものの、映像内の文字の配置等に変化が生じる。映像内の文字の配置等の変化にタイミングを同期させて映像設定を反映させることにより違和感を与えにくい設定反映を実現可能である。
そのほか設置環境により、視聴者に違和感を与えにくい様々なタイミングが考えられる。ユーザはこれらのタイミングで自動的に映像設定が反映されるよう予め設定を行う以外にも、違和感を与えにくいと考えられるユーザ判断のタイミングにより、設定の切り替え指示操作を直接操作、あるいは通信手段を利用した遠隔操作により実施し、切り替え指示操作に合わせて映像設定を反映させるという手法を取ってもかまわない。
また、これら視聴者に違和感を与えにくい規定のタイミングは、どれかひとつのタイミングに基づいて映像設定を反映させてもかまわないし、いずれか複数を満たす場合に設定を反映させるという手法を取ってもかまわない。
なお、反映させる最終設定値の変化過程に合わせて、映像設定を反映させるタイミングを変更させることも可能である。図2、図3で挙げた設定値を元に具体的に説明する。反映前の設定値をPbBf、反映予定の設定値をPbAfとし、PbBf=P(1)、PbAf=P(2)のように設定を反映させる場合において、例えば図6のように、PbBf,PbAfの組み合わせに応じて、設定の変更により生じる各パラメータの変化量を鑑みた上で、それぞれの変化量に適当なタイミングを用意することができる。
図6に挙げた例では、P(1)からP(2)への変化過程において、映像設定の変化は他の設定の変化過程に比べて小さいと考えられる。反映のタイミングをタイミングAとし、タイミングAを、他のタイミングに比べ比較的違和感を与えやすいが、頻繁に発生するタイミングとすることで、迅速な設定反映を、与える違和感を極力減少させつつ、実現することができる。
図6に関する別の例を説明する。P(1)からP(4)への変化過程では、映像設定の変化は他の設定の変化過程に比べて大きいと考えられる。反映のタイミングをタイミングCとし、タイミングCを、他のタイミングに比べ発生する機会が少ないが、極めて違和感を与えにくいタイミングとすることで、設定反映は遅れるものの、与える違和感を極力減少させた映像設定反映を実現することができる。
このように、現在の設定値と、次に反映させる最終設定値の変化過程に合わせて、映像設定を反映させるタイミングを変更させることで、より柔軟な映像設定反映を実現することができる。
映像設定の変化が他の設定に比べて大きい場合において、利用可能な反映タイミングでの設定反映では、違和感を十分に軽減できないという場合も考えられる。このような場合には、PbBfおよびPbAfを基にして、少なくとも1個の中間設定値を算出し、予め規定されたタイミングに合わせて中間設定値を画像表示装置に反映させ、段階を経て、最終的に、PbAfへと至る映像設定を行うことで、違和感を与えにくい映像設定を実現できる。
中間設定値について、図3の例を元に説明する。Yc(2)からYc(4)へと変化させるにあたり、十分な違和感の軽減が実現しないと判断等された際、輝度曲線Yc(i)に関する中間設定値として、Yc(2)とYc(4)の中間的な曲線であるYc(3)を経て映像設定を行う。このような中間設定値による手法は、Yc(i)のみならず、映像設定P(n)のすべてのパラメータに関して利用できる。
上記の例では、中間設定値として、既存の輝度曲線Yc(3)を利用したが、既存のパラメータを利用する以外にも、算術演算を利用して新しいパラメータを作成し、中間設定値として利用することもできる。
規定のタイミングで設定を反映するにあたり、反映が数フレーム遅れる場合も起こりうる。このような数フレーム分の遅延を、αフレームの遅延とする。これにはいくつかの原因が考えられるが、反映させるべき設定が多い場合の処理が間に合わない場合、映像信号を解析するために利用するフレームバッファを備えることにより映像信号が数フレーム遅延する場合等が考えられる。
しかしながら、αフレームの遅延による変化は、人間の眼には感知しにくく視聴者には違和感を与えにくい。遅延なく設定を反映させることが望ましいが、αフレーム遅延後、設定を反映させる場合にも、十分な効果を得ることができる。
逆に、視聴者に違和感を与えない規定のタイミングから、αフレーム以内に行われる設定反映は、十分な効果を得ることができる。本性質を利用して、最終設定値Pbを反映させる直前に、照度センサ群3による最新の照度値Lu(i)および、照度解析部5の設定候補値Paとの整合を取り、最終設定値Pbの妥当性を確認することも可能である。
このような確認手法は、視聴者に違和感を与えない規定のタイミングとして、周辺環境に合わせて設定を反映させる等の場合に特に重要である。というのは、例えば、周辺環境の変化の際、明るさ環境も同時に大きく変化するケースにおいては、変化前の周辺環境における照度に基づいて算出した反映予定の最終設定値Pbが、変化後の周辺環境に適したものであるとは限らないためである。周辺環境変化直後に、最新の照度地Lu(i)を元に、確認行った場合、変化後の周辺環境に関しても適した設定であると判断した際のみ、反映させる等の処置を行うことができる。
図7に挙げる例により、周辺環境および映像信号の変化に伴う設定反映について説明する。本例では、変化する周辺環境を天候としており、それに伴い照度が変化している。照度Ludが大から中へ変化したタイミングをタイミング1とし、映像信号のチャネルが変化したタイミングをタイミング2とする。また、設定変更1はタイミング1に基づき設定を変更させた場合、設定変更2はタイミング2に基づき設定を変更させた場合を表す。
本例において、設定変更1は、タイミング1において、照度に合わせて表示輝度設定を減少させているが、映像信号は同一シーンを表したものであり、タイミング1に合わせて設定を変更させた場合、視聴者に違和感を与えることになる。一方、設定変更2は、タイミング2において、照度に合わせて表示輝度設定を減少させている。タイミング2においてはチャネル切り替えに伴い、映像信号の内容が変化している。タイミング2と同時に、あるいは、タイミング2からαフレーム以内の遅延までに設定変更を行う場合、視聴者に違和感を与えにくい。
<A−3.効果>
この発明にかかる実施の形態1によれば、画像表示装置において、照度解析部により得られた設定候補値を、時系列方向に所定時間相当、解析することで、周辺の明るさ環境が大きく変化する場合にも、すぐさま画質設定を反映させることなく、フリッカ等の不自然な映像の発生を抑えることができる。
また、設定選択部6により算出された前記最終設定値を、視聴者に違和感を与えにくい規定のタイミングで画像表示装置に反映させることで、視聴者に違和感を与えることなく、画質設定を行うことができる。
さらに、反映させる最終設定値の変化過程に合わせて、映像設定を反映させるタイミングを変更させることで、より柔軟な映像設定反映を実現することができる。
上述の特許文献1、特許文献2に記載の技術においては、明るさを制御するにあたり、視聴者に意識的に認識させることが前提となっており、これらの手法は一部の環境下における画像表示装置に関して、フリッカ等の不自然な映像が発生する原因となる。
なお、本実施の形態1に関わる画像表示装置では、周辺環境の変化として照度変化を用いて説明を行ったが、このように視聴者に違和感を与えにくい設定反映手法は、照度変化を元に周辺環境変化を検知した場合に止まらず、そのほかの手法により環境変化を検知した場合において、映像設定を変更させる場合にも応用が可能である。
環境変化を検知するその他の手法の例として、表示装置外部からの通信により、照明環境、天候、視聴者等の環境情報変化を得る方法が挙げられる。また、例えば、PD等の表示装置において、視聴者が近接した場合に設定される映像設定等がある場合、赤外線センサや超音波センサあるいはビデオカメラ等を利用して視聴者の移動・位置を検知し、違和感を与えにくいタイミングで映像設定を反映させるということが可能である。このような方法は、タッチパネルを備えている表示装置において、接触箇所から視聴者の位置を推定し、映像設定を切り替える場合等にも利用できる。
本実施の形態1は、画像表示装置の利用目的により、映像設定を反映させるタイミングの長さを適宜調節することで多様な用途に応用が可能である。たとえば、情報端末として利用されるPDにおいては注視される時間が比較的短いことから、反映させるタイミングを短く設定し、視聴者が見た際には、最適な設定値が反映されているのが望ましい。一方、同じPDであっても、ドラマ等のコンテンツが表示されるケースもある。このようなケースにおいては注視される時間は比較的長くなり、反映させるタイミングを比較的長く設定することもできる。
実施の形態2.
<B−1.画像表示装置の構成>
図8は、本発明の実施の形態2に係る画像表示装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態2に係る画像表示装置は、上述の実施の形態1に係る画像処理装置において、画像処理装置4の替わりに画像処理装置14を備えるものである。他の構成要素に関しては、実施の形態1に示すものと同様であるので、説明を省略する。
<B−1−1.画像処理装置14の構成>
画像表示装置における画像処理装置14の構成について、以下説明する。
画像処理装置14は、照度センサ群3からの出力照度値Lu(i)を入力される照度解析部5と、適応型設定選択部16と、受信部2からの出力映像信号Dbを入力される設定反映部7を備えている。
照度解析部5は、照度センサ群3から入力された照度値Lu(i)を元にして、映像設定値を予め規定された複数の映像設定値群より選択し、設定候補値Paとして適応型設定選択部16に出力する。
適応型設定選択部16は、照度解析部5より入力された設定候補値Paを、日時・日照条件・設置環境・視聴者の視覚特性に基づき重み付けを変化させて、時系列方向に所定時間相当量解析することで、画像表示装置における映像設定の最終設定値Pbを決定し、設定反映部7に出力する。
設定反映部7は、適応型設定選択部16より入力された最終設定値Pwを、視聴者に違和感を与えにくい規定のタイミングで映像設定値として反映させる。同時に受信部2より得られる映像信号Dbに対し、現行の映像設定値を利用して補正を行い、補正後の映像信号を映像信号Dcとして表示部8に出力する。
<B−2.画像処理装置14の動作>
前述の画像表示装置において、画像処理装置14の動作について、以下説明する。
本実施の形態2に係る照度解析部5は、実施の形態1と同じものであり、実施の形態1で説明した動作と同じ動作を行うため、その詳細な動作説明は省略する。
本実施の形態2に係る設定反映部7は、設定選択部6より出力される最終設定値Pbを入力とする代わりに、適応型設定選択部16より出力される最終設定値Pwを入力とした点を除き、実施の形態1と同じものであり、実施の形態1で説明した動作と同じ動作を行うため、その詳細な動作説明は省略する。
<B−2−1.適応型設定選択部16の動作>
画像処理装置14に備えられた、適応型設定選択部16における動作について以下説明する。
適応型設定選択部16は、照度解析部5より入力された設定候補値Paを、日時・日照条件・設置環境・視聴者の視覚特性に基づき重み付けを変化させて、時系列方向に所定時間相当量解析することで、画像表示装置における映像設定の最終設定値Pwを決定する。ここで、条件により変化する重みを環境変数w、所定時間相当量を規定する条件値をmとする。なお、適応型設定選択部16における条件値mに関する動作は、実施の形態1で説明した動作と同じ動作を行うため、その詳細な動作説明は省略する。
環境変数wによる重み付けについて説明する。環境変数を日時に関して変化させる場合の例として、屋外に設置されるPDを例に挙げる。この種の装置では、昼は直射日光の影響により照度が極めて大きくなるのに対し、夜は電灯等の照明が設置されていない限り照度は低い値となる。すなわち、日光の影響を考慮した場合に、夜明けの前後の時刻において、周辺照度の変化は低い照度値から高い照度値へと変化する(明るくなる)ことが自明になる。また日没の前後の時刻においては、逆に、高い照度値から低い照度値へと変化する(暗くなる)。
前述のような環境下において、夜明けの時刻では、高い照度値から低い照度値へと変化する(暗くなる)というのは考えにくく、明るい環境下における設定へと変化しやすいよう、環境変数wを調整する。同時に、暗い環境下における設定へと変化しにくいよう、環境変数wを調整する。以下の例では、環境変数wが標準値より大きいほど設定は変化しにくく、逆に環境変数wが標準値より小さいほど設定は変化しやすい。なお、本例では環境変数wの標準値を1としている。
映像設定P(WBf)からP(WAf)に変化する際につけられる重みを、環境変数w(WBf−WAf)とする。例えば、w(P1−P4)は、映像設定P(1)からP(4)に変化する際の重みを表す。ここでP(1)およびP(4)は、例えば図2で示した例と同様に、P(1)が高い照度での設定、P(4)が低い照度での設定である。
図9は、環境変数の設定の一例である。上述の夜明けの時刻における設定は、条件1および条件2で表され、時間条件が、午前5時〜7時である場合には、w(P4−P1)=0.5と設定し、逆にw(P1−P4)=2と設定する。
所定時間相当量を規定する条件値mに、重みwを掛け合わせることで、より環境に適した設定判断が可能になる。例えば、条件値m=30であった場合において、重みがつけられる条件を満たさない場合には、すべての設定は等しく選ばれる可能性がある。
一方、図9で表されるような環境変数を設定し、時間条件として午前5時〜7時を満たす場合には、条件値mにw(P4−P1)=0.5を掛け合わせた結果、条件値w(P4−P1)m=15となり、満たさない場合に比べて、映像設定P(4)からP(1)へと変化しやすくなる。逆に、w(P1−P4)=2を掛け合わせた結果、条件値w(P1−P4)m=60となり、満たさない場合に比べて、映像設定P(1)からP(4)へと変化しにくくなる。
環境変数wを利用して重みをつけることにより、設置された環境に適応した映像設定を選択しやすくなる。逆に、環境に適応しない映像設定に変化しにくくなる。
なお、環境変数wを作成するために、表示装置のみで得ることのできない環境情報を、外部からの通信により送信してもかまわない。たとえば、日時、天候等に関わる情報がこれにあたる。
環境変数wによる重み付けについての別の例を説明する。環境変数を人間の視覚特性に関して変化させる場合の例を挙げる。人間の視覚特性として明順応・暗順応がある。明るい環境下から暗い環境下へと変化した場合には、暗い環境下に順応するために必要となる時間は、暗い環境下から明るい環境下へと変化した場合に比べて長くなる。このような人間の視覚特性を考慮し、環境変数wに重みを付けることもできる。
明順応・暗順応を考慮した、環境変数wの重みについて具体的に説明する。説明を簡略化するために、実施の形態1で利用した図2の例とは異なり、図10のような2種類の映像設定値群を利用する。図10のような設定は、照度センサを2個備えた場合において片方の照度センサが遮蔽されているような状態であり、照度センサLu(2)をOFFとしている設定の一例である。
本例において、P(1)は明るい周辺環境における設定、P(2)は暗い周辺環境における設定である。視覚特性を考慮した場合、明るい環境下から暗い環境下へと変化した場合には、順応するために時間が必要であるため、明るい周辺環境における設定P(1)から、暗い周辺環境における設定P(2)へ変化する場合、時間を掛けて変化させてもかまわない。一方、暗い周辺環境における設定P(2)から、明るい周辺環境における設定P(1)へと変化する場合は、比較的短い時間での変化が適したものになる。
つまり、図11のように暗順応における環境変数w(P1−P2)を大きく設定することで、変化に時間を要する設定とし、明順応における環境変数w(P2−P1)を小さく設定することで、短時間で設定が反映されるように重みを付けることができる。
<B−3.効果>
この発明にかかる実施の形態2によれば、画像表示装置において、照度解析部により得られた設定候補値を、時系列方向に所定時間相当、解析することで、周辺の明るさ環境が大きく変化する場合にも、すぐさま画質設定を反映させることなく、フリッカ等の不自然な映像の発生を抑えることができる。
また、設定選択部6により算出された前記最終設定値を、視聴者に違和感を与えにくい規定のタイミングで画像表示装置に反映させることで、視聴者に違和感を与えることなく、画質設定を行うことができる。
さらに、反映させる最終設定値の変化過程に合わせて、映像設定を反映させるタイミングを変更させることで、より柔軟な映像設定反映を実現することができる。
しかも、日時・日照条件・設置環境に基づき重み付けを変化させて、重みを考慮した設定候補値を、時系列方向に所定時間相当、解析することで、より環境に適応した映像設定へと変化しやすくする。同時に、環境に不適な映像設定へと変化しにくくする効果を得ることができる。
加えて、視聴者の視覚特性に基づき重み付けを変化させて、重みを考慮した設定候補値を、時系列方向に所定時間相当、解析することで、より視覚特性に応じて違和感のない映像設定の反映を実現できる。
上述の特許文献1、特許文献2に記載の技術においては、明るさを制御するにあたり、視聴者に意識的に認識させることが前提となっており、これらの手法は一部の環境下における画像表示装置に関して、フリッカ等の不自然な映像が発生する原因となる。
なお、本実施の形態2に関わる画像表示装置では、周辺環境の変化として照度変化を用いて説明を行ったが、このように視聴者に違和感を与えにくい設定反映手法は、照度変化を元に周辺環境変化を検知した場合に止まらず、そのほかの手法により環境変化を検知した場合において、映像設定を変更させる場合にも応用が可能である。
環境変化を検知するその他の手法の例として、表示装置外部からの通信により、照明環境、天候、視聴者等の環境情報変化を得る方法が挙げられる。また、例えば、PD等の表示装置において、視聴者が近接した場合に設定される映像設定等がある場合、赤外線センサや超音波センサあるいはビデオカメラ等を利用して視聴者の移動・位置を検知し、違和感を与えにくいタイミングで映像設定を反映させるということが可能である。このような方法は、タッチパネルを備えている表示装置において、接触箇所から視聴者の位置を推定し、映像設定を切り替える場合等にも利用できる。
本実施の形態2は、画像表示装置の利用目的により、映像設定を反映させるタイミングの長さを適宜調節することで多様な用途に応用が可能である。たとえば、情報端末として利用されるPDにおいては注視される時間が比較的短いことから、反映させるタイミングを短く設定し、視聴者が見た際には、最適な設定値が反映されているのが望ましい。一方、同じPDであっても、ドラマ等のコンテンツが表示されるケースもある。このようなケースにおいては注視される時間は比較的長くなり、反映させるタイミングを比較的長く設定することもできる。
1 入力端子、2 受信部、3 照度センサ群
4,14 画像処理装置、5 照度解析部
6 設定選択部
7 設定反映部、8 表示部
16 適応型設定選択部

Claims (8)

  1. 入力される映像信号を補正し、補正した前記映像信号に基づいて表示部に画像を表示する画像表示装置であって、
    当該画像表示装置の周辺の照度値を順次、検出する照度検出部と、
    順次検出される前記照度値に応じて、前記映像信号の補正に使用するための設定候補値を順次、出力する照度解析部と、
    閾値を設定し、所定の回数分連続して出力される前記設定候補値のうち前記閾値よりも多い前記設定候補値に基づいて最終設定値を出力する設定選択部と、
    入力される前記映像信号に所定の変化が表れたとき、または、所定の時刻になったときに、前記映像信号の補正に使用する前記映像設定値を前記設定選択部から出力される前記最終設定値に変更する設定反映部と
    を備える画像表示装置であって、
    前記設定選択部は、前記映像信号の補正に使用している前記映像設定値に対応する前記照度値よりも高い照度値に対応するときの前記閾値と、前記映像信号の補正に使用している前記映像設定値に対応する前記照度値よりも低い照度値に対応するときの前記閾値とを、異なる値に設定すること
    を特徴とする画像表示装置。
  2. 前記設定選択部は、前記映像信号の補正に使用している前記映像設定値に対応する前記照度値よりも高い照度値に対応するときの前記閾値を、前記映像信号の補正に使用している前記映像設定値に対応する前記照度値よりも低い照度値に対応するときの前記閾値よりも、低く設定すること
    を特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記設定選択部は、時刻情報または天候情報に基づいて前記閾値を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  4. 前記設定選択部は、
    前記時刻情報が夜明けの時間帯の時刻を示す場合、前記映像信号の補正に使用している前記映像設定値に対応する前記照度値よりも高い照度値に対応するときの前記閾値を、前記映像信号の補正に使用している前記映像設定値に対応する前記照度値よりも低い照度値に対応するときの前記閾値よりも、低く設定し、
    前記時刻情報が日没の時間帯の時刻を示す場合、前記映像信号の補正に使用している前記映像設定値に対応する前記照度値よりも低い照度値に対応するときの前記閾値を、前記映像信号の補正に使用している前記映像設定値に対応する前記照度値よりも高い照度値に対応するときの前記閾値よりも、低く設定すること
    を特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
  5. 前記所定の変化は、シーンチェンジの発生であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  6. 前記所定の変化は、チャンネルまたは入力信号源の切り換わりによる変化であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  7. 前記設定反映部は、
    前記設定選択部から出力される前記最終設定値と前記映像信号の補正に使用している前記映像設定値との差に応じて、前記映像信号の補正に使用する前記映像設定値を前記設定選択部から出力される前記最終設定値に変更するタイミングを変化させることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  8. 前記設定反映部は、
    前記映像信号の補正に使用している前記映像設定値と、前記設定選択部から出力される最終設定値との間に存在する中間値を求め、
    前記映像信号の補正に使用する前記映像設定値を、前記中間値に変更し、その後前記設定選択部から出力される最終設定値に変更すること
    を特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の画像表示装置。
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