JP2010251512A - 磁気シールド体及びその角筒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】磁性体から形成された中空角筒形状の筒状層であって、相互に同芯状に重合される複数の筒状層13、14を備える。複数の筒状層13、14は、当該筒状層13、14の中心軸に直交する断面における断面形状をL字状とする4つの磁性部材を角筒状に組み合わせて構成される。2つの筒状層13、14のいずれか一方の筒状層13における4つの磁性部材の相互の隣接位置と、2つの筒状層13、14のいずれか他方の筒状層14における4つの磁性部材の相互の隣接位置を、断面の方向において相互に重合しない位置とする。
【選択図】図1
Description
まず各実施の形態に共通の基本的概念について説明する。各実施の形態に係る磁気シールド体は、磁界発生源の周囲に配置されることで、この磁界発生源にて発生された磁界の全部又は一部が当該磁気シールド体を介して外部に漏洩することを防止するものである。磁界発生源は任意であり、MRI装置、永久磁石、電磁コイルを含む。磁気シールドルームは、その壁、天井、又は床に磁気シールド体を配置することによって構成されるが、これら壁等の全面に磁気シールド体を配置する構造以外に、これら壁等の一部のみに磁気シールド体を配置する構造を含む。ただし、このような全体構造は、特許文献2や特許文献3と同様であるため、その説明を省略する。
次に、各実施の形態の具体的内容について説明する。
最初に、実施の形態1に係る磁気シールド体及びその角筒体の具体的内容について説明する。図1は本実施の形態に係る磁気シールド体の斜視図(一部の角筒体を分解斜視図として示す)、図2は図1の角筒体の正面図、図3は図1の角筒体の筒状層を構成する磁性部材の斜視図である。以下、図1のZ方向の距離を「高さ」、Y方向の距離を「幅」、X方向の距離を「奥行き」と称する。
図1に示すように、磁気シールド体1は、複数の角筒体10をフレーム11で支持して構成されている。各角筒体10は、フレーム11の内部の貫通孔に収容された磁性体12を備えて構成されている。
フレーム11は、角筒体10を支持する支持手段で、中空角筒形状に形成されている。図2には、フレーム11として、1つの磁性体12に対応する部分のみを示しているが、実際には図1に示すように、複数のフレーム11が上下及び左右に並設される。これら複数のフレーム11は、別体に形成された後で並設されてもよく、あるいは一体に形成されてもよい。一体に形成する方法としては、例えば、複数の平板材を水平方向及び垂直方向に配置して相互に井桁状に組み合わせることで、各平板材の相互間にフレーム11を形成することができる。フレーム11の材料は、磁性体12よりも十分に磁気抵抗が大きく、かつ、磁性体12を支持するための所望の強度を有する限りにおいて任意であり、例えば、木材や樹脂を用いることができる。特に、フレーム11の材料として導電性材料を用いることで、電磁波遮断効果を得ることが好ましい。
磁性体12は、フレーム11の内部に形成された貫通孔に配置されるもので、第1筒状層(外筒状層)13と第2筒状層(内筒状層)14を備える。第1筒状層13は、フレーム11と同芯状に配置されるもので、このフレーム11の内寸とほぼ合致する外寸を持つ中空の角筒形状に形成されている。また、第2筒状層14は、第1筒状層13の内部においてフレーム11と同芯状に配置されるもので、この第1筒状層13の内寸とほぼ合致する外寸を持つ中空の角筒形状に形成されている。なお、図2及びそれ以降の各図においては、図示の便宜上、フレーム11、第1筒状層13、及び第2筒状層14の相互間に若干の隙間を空けているが、実際には、これらは相互に密着するように配置される。
ここで、第1筒状層13は、図2に示すように、4つの磁性部材13A〜13Dを角筒状に組み合わせて構成されている。これら磁性部材13A〜13Dの各々は、フレーム11の中心軸に直交する断面における断面形状をL字状とするL字部材であり、フレーム11とほぼ同様の奥行きになるように形成されている。ここで「L字」とは、図3に示すように、少なくとも2つの板状部材13a、13bを相互に突き合わせ状に配置して構成されたものを意味するが、この突き合わせ部分の内角θは、直角に限定されず、例えば90度未満の角度、90度を超える角度、あるいは任意曲率の丸角を含む。また、突き合わせられる2つの板状部材13a、13bの断面の長さが、相互に不均等の場合のみならず、後述する実施の形態2のように相互に均等の場合を含む。
一方、第2筒状層14は、4つの磁性部材14A〜14Dを角筒状に組み合わせて構成されており、各磁性部材14A〜14Dは、長手部材14aと短手部材14bから構成されている。ただし、これら各磁性部材14A〜14Dの構造、形状、配置方法、及び製造方法については、第1筒状層13の各磁性部材13A〜13Dと同様であるため、その説明を省略する。ただし、第2筒状層14は第1筒状層13の内部に配置されているため、第2筒状層14の各磁性部材14A〜14Dの断面寸法は、少なくとも第1筒状層13の各磁性部材13A〜13Dの肉厚分だけ、第1筒状層13の各磁性部材13A〜13Dの断面寸法より小さくなる。あるいは、第1筒状層13と第2筒状層14で完全に同一寸法の磁性部材13A〜13D、14A〜14Dを使用し、第1筒状層13と第2筒状層14の寸法の相違は、第1筒状層13における磁性部材13A〜13Dの相互間隔を、第2筒状層14における磁性部材14A〜14Dの相互間隔よりも少し広げることで吸収してもよい。これら各磁性部材14A〜14Dは、第1筒状層13の内面に対して、例えば図示しない両面粘着シートにより貼付されており、あるいは溶接等にて接合されていて、この第1筒状層13の内面に密着状に配置され、この相互間に隙間が生じた際に生じる磁気抵抗が極力小さくなるようにされている。
ここで、図2に示すように、第1筒状層13における4つの磁性部材13A〜13Dの相互の隣接位置と、第2筒状層14における4つの磁性部材14A〜14Dの相互の隣接位置は、断面の方向(フレーム11の軸中心からフレーム11の各辺に至る方向)において、相互に重合しない位置とされている。例えば、図2に示すように、第1筒状層13の磁性部材13Aと磁性部材13Bの隣接位置P1と、第2筒状層14の磁性部材14Aと磁性部材14Bの隣接位置P2とは、相互に距離L4(ただしL4≠0)を隔てている。このような構造は、具体的には、第1筒状層13の磁性部材13A〜13Dの長手部材13aに対して第2筒状層14の磁性部材14A〜14Dの短手部材14bが接するように、かつ、第1筒状層13の磁性部材13A〜13Dの短手部材13bに対して第2筒状層14の磁性部材14A〜14Dの長手部材14aが接するように、これら各磁性部材13A〜13D、14A〜14Dの配置の位置及び向きを決定することで、達成されている。
このように実施の形態1によれば、複数の磁性部材13A〜13D、14A〜14Dを組み合わせて磁性体12を構成しているので、これら複数の磁性部材13A〜13D、14A〜14Dの相互の間隔を、フレーム11や各磁性部材13A〜13D、14A〜14Dの製造誤差を吸収するための調整代とすることができ、角筒体10の製造が容易になる。
次に、実施の形態2について説明する。この形態は、断面における2つの辺の長さが相互に同一の等辺磁性部材を用いた形態である。なお、実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたものと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する(後述する実施の形態3以降も同様)。
ここで、第1筒状層23は、4つの磁性部材23A〜23Dを角筒状に組み合わせて構成されている。これら磁性部材23A〜23Dの各々は、フレーム21の中心軸に直交する断面における断面形状をL字状とするL字部材であり、フレーム21とほぼ同様の奥行きになるように形成されている。ただし、本実施の形態に係る4つの磁性部材23A〜23Dは、その内の2つの磁性部材23A、23Cが相互に同一の断面形状であり、他の2つの磁性部材23B、23Dが相互に同一の断面形状であって、かつ、前者の2つの磁性部材23A、23Cの断面形状と後者の2つの磁性部材23B、23Dの断面形状とは相互に異なる断面形状となっている。また、各磁性部材23A、23Cを構成する2つの板状部材23a、23bの断面における辺の長さは相互に均等であり、各磁性部材23B、23Dを構成する2つの板状部材23c、23dの断面における辺の長さは相互に均等である。以下、本実施の形態では、必要に応じて、断面における2つの辺の長さが相互に均等な磁性部材を「等辺磁性部材」と総称し、断面形状の小さい方の磁性部材23A、23Cを「第1等辺磁性部材23A、23C」、断面形状の大きい方の磁性部材23B、23Dを「第2等辺磁性部材23B、23D」と称する。
一方、第2筒状層24は、4つの磁性部材24A〜24Dを角筒状に組み合わせて構成されている。その内の2つの磁性部材24A、24Cが相互に同一の断面形状であり、他の2つの磁性部材24B、24Dが相互に同一の断面形状であって、かつ、前者の2つの磁性部材24A、24Cの断面形状と後者の2つの磁性部材24B、24Dの断面形状とは相互に異なる断面形状となっている。また、各磁性部材24A、24Cを構成する2つの板状部材24a、24bの断面における辺の長さは相互に均等であり、各磁性部材24B、24Dを構成する2つの板状部材24c、24dの断面における辺の長さは相互に均等である。以下、本実施の形態では、必要に応じて、断面形状の小さい方の磁性部材24B、24Dを「第1等辺磁性部材24B、24D」、断面形状の大きい方の磁性部材24A、24Cを「第2等辺磁性部材24A、24C」と称する。これら各磁性部材24A〜24Dのその他の構造、形状、配置方法、及び製造方法については、第1筒状層23の各磁性部材23A〜23Dと同様であるため、その説明を省略する。ただし、第2筒状層24は第1筒状層23の内部に配置されているため、当然のことながら、第2筒状層24の各磁性部材24A〜24Dの断面寸法は、少なくとも第1筒状層23の各磁性部材23A〜23Dの肉厚分だけ、第1筒状層23の各磁性部材23A〜23Dの断面寸法より小さくなる。あるいは、第1筒状層23と第2筒状層24で完全に同一寸法の磁性部材23A〜23D、24A〜24Dを使用し、第1筒状層23と第2筒状層24の寸法の相違は、第1筒状層23における磁性部材23A〜23Dの相互間隔を、第2筒状層24における磁性部材24A〜24Dの相互間隔よりも少し広げることで吸収してもよい。
ここで、図4に示すように、第1筒状層23における4つの磁性部材23A〜23Dの相互の隣接位置P3と、第2筒状層24における4つの磁性部材24A〜24Dの相互の隣接位置P4は、断面の方向において、相互に重合しない位置とされている。このような構造は、第1筒状層23の第1等辺磁性部材23A、23Cに対して第2筒状層24の第2等辺磁性部材24A、24Cが接するように、かつ、第1筒状層23の第2等辺磁性部材23B、23Dに対して第2筒状層24の第1等辺磁性部材24B、24Dが接するように、これら各磁性部材23A〜23D、24A〜24Dの配置の位置及び向きを決定することで、達成されている。
特に、本実施の形態では、角筒体20の全体の大きさが変わった場合にも、磁性部材23A〜23D、24A〜24Dの少なくとも一部を利用できるメリットがある。図5は本実施の形態の変形例に係る角筒体25の正面図である。この角筒体25は、図4の角筒体20の高さ及び幅を約1.2倍としたものであり、フレーム26と磁性体27を備えている。磁性体27は、第1筒状層(外筒状層)28と第2筒状層(内筒状層)29を備えている。
このように実施の形態2によれば、等辺磁性部材23A〜23D、24A〜24D、28A〜28D、29A〜29Dを用いて角筒体20、25を形成することで、異なる大きさのフレーム21、26に対して、少なくとも一部の磁性部材23A、23C、24B、24D、28A、28C、29B、29Dを共通化できるため、これら磁性部材23A、23C、24B、24D、28A、28C、29B、29Dの管理や角筒体20、25の製造作業が容易になり、角筒体20、25の製造コストを低減できる。
次に、実施の形態3について説明する。この形態は、不等辺磁性部材と等辺磁性部材を交互に組み合わせて角筒体を構成した形態であり、特に、第2筒状層を等辺磁性部材にて構成した形態である。
ここで、第1筒状層33は、4つの磁性部材33A〜33Dを角筒状に組み合わせて構成されている。これら磁性部材33A〜33Dの各々は、実施の形態1の第1筒状層13における磁性部材13A〜13Dと同様に構成されており、不等辺磁性部材として構成されている。
一方、第2筒状層34は、4つの磁性部材34A〜34Dを角筒状に組み合わせて構成されている。これら磁性部材34A〜34Dを構成する2つの板状部材34a、34bの断面における辺の長さは相互に均等であり、かつ、この長さはフレーム31の一辺の内寸の約半分となっている。従って、磁性部材34A〜34Dの相互の隣接位置は、フレーム31の各辺のほぼ中央位置に合致する。
ここで、図6に示すように、第1筒状層33における4つの磁性部材33A〜33Dの相互の隣接位置P5と、第2筒状層34における4つの磁性部材34A〜34Dの相互の隣接位置P6は、断面の方向において、相互に重合しない位置とされている。このような構造は、第1筒状層33が不等辺磁性部材である磁性部材33A〜33Dを組み合わせて構成されているために、これら磁性部材33A〜33Dの相互の隣接位置がフレーム31の各辺の非中央位置となるのに対して、第2筒状層34の磁性部材34A〜34Dの相互の隣接位置はフレーム31の各辺のほぼ中央位置に合致することにより、達成されている。
このように実施の形態3によれば、不等辺磁性部材33A〜33Dと等辺磁性部材34A〜34Dを交互に組み合わせて角筒体30を構成し、特に、第2筒状層34を相互に同一の断面形状を有する等辺磁性部材34A〜34Dにて構成することにより、利用者の目に触れる第2筒状層34の内面に関する意匠性の向上を図ることができる。
次に、本願発明者等による実験結果について説明する。図7は、実験に使用した角筒体の正面図であり、(a)は比較対象とした従来の角筒体、(b)は本発明に係る角筒体を示す。図7(a)に示す従来の角筒体としては、一対の等辺磁性部材を角部において突き合わせて構成した角筒体を、4層重合したものを使用した。図7(b)に示す本発明に係る角筒体としては、実施の形態1で示したように4つの不等辺磁性部材から構成した角筒体を、4層重合したものを使用した。ここでは、図7(a)の角筒体と図7(b)の角筒体の各々について、角部の形成後に熱処理を行っていないものと、角部の形成後に熱処理を行ったものとの2種類の角筒体を使用して実験を行った。いずれの角筒体も、厚みが約0.35mmの方向性珪素鋼板を用いて筒状層を構成し、全体としては、断面形状が約150mm、長さが90mmとなるように形成した。各角筒体には、4辺の各々に励磁コイルを約30回巻き付けて10Hzの磁場を印加し、いずれか1辺にコイルを約10回巻き付けて形成したBコイルにより磁束密度Bを測定し、磁束密度Bと磁界Hのカーブを測定し、比透磁率μr−磁束密度Bをグラフに示した。
次に、角筒体の実施例について説明する。図9は、実施例に係る角筒体の正面図を、当該角筒体に使用した磁性部材の構成データと共に示す図である。この実施例では、実施の形態3と同様に、4つのL字状の不等辺磁性部材を組み合わせて構成した第1筒状層と、4つの等辺磁性部材を組み合わせて構成した第2筒状層を配置した例である。ただし、第1筒状層は、単層ではなく、12層の筒状層を重合して構成している。第2筒状層と第1筒状層や、及び第1筒状層の各層は、相互に両面テープにて貼付した。以下では、第1筒状層の12層の筒状層を外側から内側に至る順に1層〜12層と称し、第2筒状層を13層と称する。角筒体の外寸法は、197mm四方とした。第1筒状層や第2筒状層における三角マークは、不等辺磁性部材や等辺磁性部材の接続位置を示している。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
また、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
上記各実施の形態で示した形状や数値は例示であり、各寸法値は任意に変更することができる。
また、上記各実施の形態とは異なる基本構造を有する角筒体に、本発明を適用してもよい。例えば、上述の特許文献3のように、角筒体をその長手方向における複数位置で複数に分割し、これら複数の角筒体を相互に間隔を空けて配置する構造に、本発明を適用してもよい。すなわち、上記各実施の形態では、第1筒状層及び第2筒状層がフレームと同様の長さを有する長手構造物である場合について説明したが、第1筒状層や第2筒状層を、その長手方向の1以上の箇所において分割した上で、これら分割体を相互に間隔を空けて配置してもよい。
上記各実施の形態では、第1筒状層の内部に第2筒状層を配置することで磁性部材を2重に配置しているが、第2筒状層の内部にさらに磁性部材を配置したり、第1筒状層の外部にさらに磁性部材を配置することができ、実施例に示したような13重構造や、その他の任意の層数による多重構造を取ることができる。このように複数の筒状層による多重構造を取る場合において、複数の筒状層の各々における4つの磁性部材の相互の隣接位置が、当該各々の筒状層に隣接する他の筒状層における4つの磁性部材の相互の隣接位置に対して、断面の方向において相互に重合しない位置となるように、複数の筒状層の各々を構成することが好ましい。ただし、必ずしも隣接位置の重合を許容しないものではなく、例えば、10層構造を採用する場合において、1層目から5層目の隣接位置は相互に重合しない構造とし、6層目の隣接位置は1層目の隣接位置と重合し、7層目の隣接位置は2層目の隣接位置と重合し、同様に、8層目から10層目の隣接位置は3層目から5層目の隣接位置とそれぞれ重合するようにしてもよく、この場合であっても、相互に隣接する隣接位置同士は重合しないものとすることで、磁気の迂回経路を確保し、磁気飽和を回避できる。さらに好ましくは、角筒体のいずれの箇所においても、磁性部材が最低2層設けられていることが望ましいため、この場合には、4層以上の多層構造を採用することが望ましい。
各実施の形態においては、支持手段であるフレームの内側に第1筒状層を貼付等して固定し、さらにこの第1筒状層の内側に第2筒状層を貼付等して固定することにより、角筒体を組み立てる例を示した。しかしながら、このようにフレームを支持枠として使用して角筒体を組み立てる以外にも、フレームとは別個に準備した支持枠を使用して角筒体を組み立てることも可能である。
10、20、25、30 角筒体
11、21、26、31、101 フレーム
12、22、27、32 磁性体
13、23、28、33 第1筒状層
13A〜13D、14A〜14D、33A〜33D 磁性部材(不等辺磁性部材)
23A、23C、24B、24D、28A、28C、29B、29D 磁性部材(第1等辺磁性部材)
23B、23D、24A、24C、28B、28D、29A、29C 磁性部材(第2等辺磁性部材)
34A〜34D 磁性部材(等辺磁性部材)
13a、14a 板状部材(長手部材)
13b、14b 板状部材(短手部材)
23a〜23d、24a〜24d、34a、34b 板状部材
14、29、34 第2筒状層
102 貫通孔
103 筒状層
P1〜P6 隣接位置
Claims (7)
- 磁性体から形成された中空角筒形状の筒状層であって、相互に同芯状に重合される複数の筒状層を備え、
前記複数の筒状層の中の少なくとも2つの筒状層の各々は、当該筒状層の中心軸に直交する断面における断面形状をL字状とする4つの磁性部材を角筒状に組み合わせて構成され、
前記2つの筒状層のいずれか一方の筒状層における前記4つの磁性部材の相互の隣接位置と、前記2つの筒状層のいずれか他方の筒状層における前記4つの磁性部材の相互の隣接位置を、前記断面の方向において相互に重合しない位置とした、
磁気シールド体用の角筒体。 - 前記複数の筒状層の各々における前記4つの磁性部材の相互の隣接位置が、当該各々の筒状層に隣接する他の前記筒状層における前記4つの磁性部材の相互の隣接位置に対して、前記断面の方向において相互に重合しない位置となるように、前記複数の筒状層の各々を構成した、
請求項1に記載の磁気シールド体用の角筒体。 - 前記2つの筒状層の少なくとも一方を、前記断面における2つの辺の長さが相互に異なる不等辺磁性部材であって、相互に同一形状の不等辺磁性部材を4つ組み合わせて構成した、
請求項1又は2に記載の磁気シールド体用の角筒体。 - 前記2つの筒状層の少なくとも一方を、前記断面における2つの辺の長さが相互に同一の2つの第1等辺磁性部材と、前記断面における2つの辺の長さが相互に同一の部材であって前記第1等辺磁性部材とは辺の長さが異なる2つの第2等辺磁性部材を、交互に組み合わせて構成した、
請求項1又は2に記載の磁気シールド体用の角筒体。 - 前記複数の筒状層の相互間において最も内側に配置される筒状層を、前記断面における2つの辺の長さが相互に同一の等辺磁性部材であって、相互に同一形状の等辺磁性部材を4つ組み合わせて構成した、
請求項1から4のいずれか一項に記載の磁気シールド体用の角筒体。 - 前記磁性部材をケイ素鋼板から構成した、
請求項1から5のいずれか一項に記載の磁気シールド体用の角筒体。 - 前記請求項1から6のいずれか一項に記載の磁気シールド体用の角筒体を複数備える磁気シールド体であって、
前記複数の角筒体と、
前記複数の角筒体の端面が同一面内に配置されると共に、これら複数の角筒体が相互に間隔を隔てて並設されるように、前記複数の角筒体を支持する支持手段と、
を備える磁気シールド体。
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