JP2010251167A - 操作感触付与型入力装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アクチュエータは、電磁吸引ではなく、フレミングの左手則を用いてロータ部材側摩擦部(41)とステータ部材側摩擦部(61)とを圧接させる。詳しくは、ロータ部材(40)或いはステータ部材のいずれか一方に取り付けられたマグネット(50)およびヨーク(42)からなる磁気回路と、ロータ部材或いはステータ部材(60)のいずれか他方に取り付けられ、ロータ部材側摩擦部とステータ部材側摩擦部とが圧接する方向の電磁力を受けるように磁気回路で発生する磁界中に配置された電磁コイル(65)とを備える。
【選択図】図2
Description
詳しくは、入力装置は例えば回転式の操作ノブを有し、操作者が操作ノブを回転させると、アクチュエータが当該回転状況を操作感触として操作者にフィードバックする。これにより、操作者は、操作ノブを直視することなく、車両のハンドルなどの別操作が可能になる。
また、ロータ部材はステータ部材に対峙し、このステータ部材には電磁コイルが巻回されている。これらロータ部材やステータ部材は磁性体で構成される。
すなわち、これらロータ部材とステータ部材との間に、非磁性体である摩擦部材を配置すると、電磁吸引による圧接力が急激に低下する。そこで、この構造には、当該圧接力を低下させない磁性材料を選択する、若しくは摩擦部材を薄くするなどの制約があり、これでは、入力装置の製造コストの増加に加え、各部材の耐久性や安定性、好適な操作感触を追及する上で大きな弊害になるのである。
また、本発明の構造によれば、残留磁気の影響を受けず、変動しない磁気回路内に電流を流すのみであり、この電流の供給/供給停止のタイミングと同時に圧接力の付与/付与停止になり、回転抵抗の正確な制御が可能になる。
これらの結果、操作感触付与型入力装置の信頼性が大幅に向上する。
第2の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、上述の如く電磁吸引による圧接力を用いない構造であり、ヨークを有したロータ部材或いはステータ部材のいずれか一方の部材が磁性体であれば足り、他方の部材は非磁性体で済むので、ロータ部材側摩擦部とステータ部材側摩擦部との間に摩擦部材を配置する場合にも、この摩擦部材の厚さは、ロータ部材とステータ部材との圧接力に影響を及ぼさない。よって、摩擦部材の厚さや材質も自由に選択可能になり、好適な操作感触を容易に追及できる。
第3の発明によれば、第1や第2の発明の作用に加えてさらに、マグネットを可動のローラ部材に、電磁コイルを固定のステータ部材にそれぞれ配置すれば、コイルの位置ズレがより一層生じ難くなる。
また、本発明の構造によれば、残留磁気の影響を受けず、変動しない磁気回路内に電流を流すのみであり、この電流の供給/供給停止のタイミングと同時に圧接力の付与/付与停止になり、回転抵抗の正確な制御が可能になる。
これらの結果、操作感触付与型入力装置の信頼性が大幅に向上する。
図1は車両1の車室であり、同図の右手前側に運転者のシート4が示されている。この運転席の左側には助手席が設けられる。インストルメントパネル2はシート4から視て各座席の前方に配置され、フロントガラス6は同じくシート4から視てパネル2の前方に設けられ、各座席からは車両1の進行方向を見渡すことができる。
モニター18は、運転席と助手席との間であって当該パネル2の正面に設置されている。このモニター18は、ナビゲーション装置の起動に伴い、地図や操作メニュー等を表示可能である。
このホイール32は、例えばナビゲーション装置やエアーコンディショニング装置等の車載機器の操作が可能である。そして、この入力装置20は、ホイール32に触れた例えば運転者に操作感触(力覚)を付与することができる。
より詳しくは、図2に示されるように、当該入力装置20はホイール32の右側に円筒状のハウジング(筐体)22を備える。
また、この図2で視てホイール32の右端は回転軸部材30の左端に連結される。この回転軸部材30は、その長手方向の軸線が同図の右方向に向けて延びており、各端面24,26に回転自在に支持されている。
なお、この回転軸部材30は、端面24に当接したストッパ34によって右方向への移動が規制されるとともに、端面26に当接したストッパ36によって左方向への移動も規制される。
この回転円板37は上記軸線から放射方向に向けて延びた板状本体38を有し、この本体38の適宜位置にはロータ部材40を遊動自在に支持する連結孔39が本体38を貫通して穿設されている。
このヨーク42は、略円形の有底が回転円板37に対峙し、回転軸部材30の全周を囲繞するように形成されており、図3(a)に示される如く、この有底の中心近傍からホイール32に向けて突き出た円筒形の膨出部分、およびこの有底の周縁から同じくホイール32に向けて突き出た円筒形の外壁48をそれぞれ有する。
そして、この膨出部分と外壁48との間には、後述するマグネット(アクチュエータ)50や電磁コイル(アクチュエータ)65を収納する収納室44が形成されている。
これにより、ヨーク42とマグネット50とからなる磁気回路が形成され、各マグネット50の磁力線は、この図3(b)で視て放射方向、つまり、N極から上記軸線に対して略直交する方向に進み、収納室44を横切って外周面47に向かう。そして、ヨーク42、すなわち、外壁48、連結面46および内周面45を経由してS極に達する。
本実施例のステータ部材60は、軸受63を介して回転軸部材30を回転自在に支持しており(図3)、上記軸線から放射方向に延びたステータ本体62を有し、この本体62の周縁がハウジング22に固定されている。
このコイルボビン64の外周壁、換言すれば、マグネット50のN極に対峙する内周壁とは反対側に位置し、上述した外周面47に対峙する面には複数巻の電磁コイル65がマグネット50の長手方向に略等しい長さで巻回されている。
この摩擦部材82は、好適な操作感触が得られる所望の厚さで形成されており、これら摩擦部材82とステータ側摩擦部61とが圧接すると、摩擦がより確実に得られる。
この結果、運転者の左手親指には操作感触が得られ、運転者は車両1の進行方向に視線を保持したまま、ハンドル10の操作が可能になる。なお、例えばナビゲーション装置やエアーコンディショニング装置等の操作毎に、固有の操作感触を設定しても良い。
なお、以下の第2〜5実施例(図4〜図7)では、上記第1実施例と同じ機能を奏する箇所には同一の符号を付して詳細な説明は省略し、特徴部分について詳述する。
一方、ステータ部材側摩擦部61はステータ本体62の周縁に設けられており、これら摩擦部材82とステータ側摩擦部61とが圧接すると、摩擦がより確実に得られる。
しかし、このマグネット50,50は外壁48に取り付けても良い。
具体的には、図5の第3実施例では、円筒形のコイルボビン64が上記第1,2実施例に比して内周面45寄りに形成されており、マグネット50,50は、そのN極が外周面47に当接され、そのS極は電磁コイル65に対峙している。
さらにまた、上記第1〜3実施例では、サムホイール32とロータ部材40との間にステータ部材60が設けられているが、このホイール32とステータ部材60との間にロータ部材40を設けても良い。
各マグネット50の磁力線は、そのN極から上記軸線に対して略直交する方向に進み、収納室44を横切って、外壁48、連結面46および内周面45を経由してS極に達する。
詳しくは、図7の第5実施例では、回転軸部材30が端面24の近傍に回転円板37を備えており、この回転円板37には、非磁性体のロータ部材40が遊動自在に支持されている。
このコイルボビン54の外周壁には電磁コイル(アクチュエータ)55がマグネット50の長手方向に略等しい長さで巻回される。
このヨーク72は、略円形の有底が端面26の内壁に対峙し、回転軸部材30の全周を囲繞するように形成され、この有底の中心近傍からホイール32に向けて突き出た円筒形の膨出部分、およびこの有底の周縁から同じくホイール32に向けて突き出た円筒形の外壁78をそれぞれ有している。
そして、この膨出部分と外壁78との間が収納室74になり、マグネット(アクチュエータ)80や電磁コイル55が収納される。この収納室74は、当該膨出部分の外周壁に相当する内周面75と、その全周に亘って内周面75に対峙し、外壁78の内周壁に相当する外周面77と、上述の有底に相当し、これら内周面75と外周面77とを連結する連結面76で区画され、この内周面75に2個のマグネット80,80が取り付けられる。
また、この連結面76において収納室74側にはステータ部材側摩擦部61が設けられている。なお、このステータ部材側摩擦部61にも非磁性体の摩擦部材82が取り付けられる。
一方、上記第5実施例の磁気回路は、マグネット80およびヨーク72からなり、ステータ部材60に取り付けられ、電磁コイル55はロータ部材40に取り付けられている。
すなわち、電磁コイル65(55)に電流を流すと、このコイル65(55)内の電子はマグネット50(80)からの磁力線を横切って運動するので、磁界からローレンツ力を受ける。この力はフレミングの左手則により、ロータ部材側摩擦部41とステータ部材側摩擦部61とが圧接してサムホイール32に一体の回転軸部材30に回転抵抗を生じさせる。そして、当該フレミングの左手則による電子1個当たり受ける力は、磁束密度Bとコイル65(55)に流れる電流の大きさIと磁界中のコイル65(55)の長さLとの積で求められ、このコイル65(55)に流れる電流値の1乗に比例する。
また、各実施例の構造によれば、残留磁気の影響を受けない固定の磁気回路内に電流を流すのみであり、この電流の供給/供給停止のタイミングと同時に圧接力を得ることでき、回転抵抗の正確な制御が可能になる。
さらにまた、第1,2,4,5実施例の如く、カップ形状のヨーク42(72)は、その中央に回転軸部材30に挿通される貫通孔43(73)を有し、その外側に電磁コイル65(55)を配置可能な収納室44(74)を有しているが、この収納室44(74)の内周面45(75)、つまり、回転軸部材30の近傍にマグネット50(80)を取り付けている。
例えば、上記実施例では、ハンドル10に具現化した例を示しているが、本発明の操作感触付与型入力装置は、上述のモニター18の下方に設けられるセンターコンソールなどにも配置することができる。
そして、これらいずれの場合にも上記と同様に、回転抵抗の正確な制御が可能になるとともに、装置の製造コストの低廉化を達成できるとの効果を奏する。
22 ハウジング(筐体)
30 回転軸部材
32 サムホイール
40 ロータ部材
41 ロータ部材側摩擦部
42,72 ヨーク(アクチュエータ)
43,73 貫通孔
44,74 収納室
45,75 内周面
46,76 連結面
47,77 外周面
50,80 マグネット(アクチュエータ)
55,65 電磁コイル(アクチュエータ)
60 ステータ部材
61 ステータ部材側摩擦部
82 摩擦部材
84 ロータリエンコーダ(検出手段)
86 制御部(制御手段)
Claims (6)
- 筐体と、
前記筐体に回転可能に支持された回転軸部材と、
前記回転軸部材の軸線方向に遊動可能であって前記回転軸部材とともに回転するよう前記回転軸部材に取り付けられ、ロータ部材側摩擦部を有したロータ部材と、
前記回転軸部材とともに回転しないよう前記筐体に取り付けられ、ステータ部材側摩擦部を有したステータ部材と、
前記回転軸部材の回転状態を検出する検出手段と、
前記ロータ部材を前記回転軸部材の軸線方向に移動させて前記ロータ部材側摩擦部と前記ステータ部材側摩擦部とを圧接させるアクチュエータと、
前記アクチュエータの駆動制御を行う制御手段とを備えた操作感触付与型入力装置であって、
前記アクチュエータは、
前記ロータ部材或いは前記ステータ部材のいずれか一方に取り付けられたマグネットおよびヨークからなる磁気回路と、
前記ロータ部材或いは前記ステータ部材のいずれか他方に取り付けられ、前記ロータ部材側摩擦部と前記ステータ部材側摩擦部とが圧接する方向の電磁力を受けるように前記磁気回路で発生する磁界中に配置された電磁コイルと
を備えることを特徴とする操作感触付与型入力装置。 - 請求項1に記載の操作感触付与型入力装置であって、
前記ロータ部材側摩擦部或いは前記ステータ部材側摩擦部の少なくとも一方には摩擦部材が取り付けられたことを特徴とする操作感触付与型入力装置。 - 請求項1又は2に記載の操作感触付与型入力装置であって、
前記マグネットは、前記ロータ部材に取り付けられ、
前記電磁コイルは、前記ステータ部材に取り付けられ、前記ロータ部材側摩擦部が前記ステータ側摩擦部に向かう方向の電磁力を受けるように前記磁気回路で発生する磁界中に配置されたことを特徴とする操作感触付与型入力装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の操作感触付与型入力装置であって、
前記ヨークは、
その中央に形成され前記回転軸部材に挿通される貫通孔と、
前記貫通孔を囲繞する内周面、前記内周面に対峙する外周面、および前記回転軸部材の周方向に向けて延び前記内周面と前記外周面とを連結する連結面で区画され、前記電磁コイルを配置可能な収納室とを備えており、
前記マグネットは、前記内周面に取り付けられていることを特徴とする操作感触付与型入力装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の操作感触付与型入力装置であって、
前記ヨークは、前記ロータ部材に取り付けられ、
その中央に形成され前記回転軸部材に挿通される貫通孔と、
前記貫通孔を囲繞する内周面、前記内周面に対峙する外周面、および前記回転軸部材の周方向に向けて延び前記内周面と前記外周面とを連結する連結面で区画され、前記電磁コイルを配置可能な収納室とを備えており、
前記マグネットは、前記外周面に取り付けられていることを特徴とする操作感触付与型入力装置。 - 筐体と、
前記筐体に回転可能に支持された回転軸部材と、
前記回転軸部材とともに回転するよう前記回転軸部材に取り付けられ、ロータ部材側摩擦部を有したロータ部材と、
前記回転軸部材の軸線方向に遊動可能であって前記回転軸部材とともに回転しないよう前記筐体に取り付けられ、ステータ部材側摩擦部を有したステータ部材と、
前記回転軸部材の回転状態を検出する検出手段と、
前記ステータ部材を前記回転軸部材の軸線方向に移動させて前記ロータ部材側摩擦部と前記ステータ部材側摩擦部とを圧接させるアクチュエータと、
前記アクチュエータの駆動制御を行う制御手段とを備えた操作感触付与型入力装置であって、
前記アクチュエータは、
前記ロータ部材或いは前記ステータ部材のいずれか一方に取り付けられたマグネットおよびヨークからなる磁気回路と、
前記ロータ部材或いは前記ステータ部材のいずれか他方に取り付けられ、前記ロータ部材側摩擦部と前記ステータ部材側摩擦部とが圧接する方向の電磁力を受けるように前記磁気回路で発生する磁界中に配置された電磁コイルと
を備えることを特徴とする操作感触付与型入力装置。
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JP2015035910A (ja) * | 2013-08-09 | 2015-02-19 | アルプス電気株式会社 | ロータリーアクチュエータ |
JP2019144659A (ja) * | 2018-02-16 | 2019-08-29 | パイオニア株式会社 | 入力装置 |
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JP2003295959A (ja) * | 2002-03-29 | 2003-10-17 | Alps Electric Co Ltd | 力覚付与装置 |
JP2006278165A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Fujitsu Component Ltd | 入力装置 |
JP2008198370A (ja) * | 2007-02-08 | 2008-08-28 | Tokai Rika Co Ltd | 節度切換式スイッチ装置 |
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- 2009-04-17 JP JP2009100557A patent/JP5145284B2/ja active Active
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