JP2010250183A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録紙の引っ掛かりを解消できる剥離爪を、常に安定した状態でローラー周面に外接でき、しかも爪先に作用する有効押圧力を向上して、爪先とローラー周面の間への記録紙のもぐり込みを解消できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】ヒートローラーおよび加圧ローラーと、記録紙をローラー周面から強制的に分離する複数の剥離爪とを定着部に設ける。剥離爪は、定着部フレームに設けた軸受部で揺動可能に軸支する。剥離爪は、爪先がヒートローラーの周面に外接する剥離姿勢と、剥離爪がヒートローラーから離れて反転状に揺動する退避姿勢との間を揺動できる。剥離爪は、軸受部と剥離爪との間に配置したばねで、剥離姿勢を維持する向きに付勢する。以て、剥離爪の揺動軸の中心位置を、ヒートローラーの周面における爪先の外接点を通る接線の近傍に位置させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、定着装置を備える画像形成装置に関する。定着装置には記録紙をヒートローラーから強制的に分離する剥離爪が設けられている。
画像形成装置の分野において、定着装置に記録紙をヒートローラから強制的に分離する剥離爪を設けることは周知である。剥離爪は、爪先がヒートローラーの周面に圧接するようにばねで付勢されており、ヒートローラーに密着した記録紙を、剥離爪でローラー周面から強制的に剥離して排紙ローラーへと案内する。しかし、記録紙の紙厚が薄い場合や、記録紙に付着したトナー面積が多い場合などに、トナー画像がヒートローラーの周面に貼り付き、記録紙の一部が剥離爪とヒートローラーとの間に入り込むことがある。
上記のような記録紙の引っ掛かりを防止するために、特許文献1では、剥離爪が揺動できる範囲を拡大し、記録紙の一部がもぐり込んだ剥離爪を反転状に揺動させて、記録紙を排紙できるようにしている。そこでは、図11に示すように、剥離爪62を上側の排紙ガイドに設けたブラケット61で揺動可能に支持して、その爪先63がヒートローラー64の周面に外接させてある。剥離爪62は、爪先63がローラー周面に外接する剥離位置と、爪先63がローラー周面から搬送方向の下流側へ大きく離れる退避位置(想像線で示す位置)との間で揺動できる。剥離爪62には爪全体を剥離位置へ向かって付勢するウェイト65が装着されている。ウェイト65は、剥離爪62に設けたスライド溝66でスライド可能に案内されており、剥離爪62の揺動するのに応じて往復スライドすることができる。また、剥離爪62の揺動軸67は、ローラー周面における爪先63の外接点を通る接線68よりヒートローラー64に近い側で、ローラー周面の近傍に配置されている。
上記の剥離爪62によれば、複数の剥離爪62のひとつに記録紙がもぐり込んだ場合でも、記録紙が引っ掛かった剥離爪62を、他の剥離爪62を乗り越えた記録紙に作用する搬送力で、ウェイト65の付勢力に逆らいながら退避位置の側へ揺動させて排紙できる。このように、剥離爪62が記録紙に押されて揺動するとき、ウェイト65は、スライド溝66に案内されて揺動軸67へ向かって自重でスライド変位する。これは、ウェイト65のモーメントアームを徐々に小さくして、記録紙に作用する剥離爪62の搬送負荷を減少するためである。
特開平01−101574号公報(段落番号0026、第3図)
上記の剥離爪によれば、記録紙がもぐり込んだ個所の剥離爪62を、退避位置の側へ反転状に揺動させることができるので、記録紙の引っ掛かりを防ぐことができる。しかし、ウェイト65の重量で剥離爪62を付勢するので、爪先63をヒートローラー64の周面に安定した状態で外接させることができない。具体的には、ウェイト65のスライド溝66に対する位置が僅かにずれるだけで、爪先63に作用する押圧力が不安定となるのを避けられない。また、衝撃や外部振動を恒常的に受けるような状況下においては、ウェイト65の運動慣性力により剥離爪62が跳ねて、その爪先63がヒートローラー64の周面から不用意に離れる場合もある。このように、剥離爪の外接状態が不安定であると、記録紙が爪先とローラー周面との間に入り込みやすい。
さらに、ウェイト65が剥離爪62に設けたスライド溝66でスライド自在に支持されているため、剥離爪62がスライド溝66の分だけ大形化する不利もある。因みに、上記のように構成した剥離爪であっても、記録紙が複数個の剥離爪62に同時に引っ掛かる場合には、剥離爪62の抵抗力が大きくなるため、記録紙を排紙できないことがある。
上記の剥離爪62においては、その揺動軸67がヒートローラー64の周面における爪先63の外接点を通る接線68よりも、ヒートローラー64側に位置させてある。そのため、図11に示すように、爪先63に作用する押圧力fの作用方向が、接線68と直交するヒートローラー64の直径線から大きくずれるのを避けられない。爪先63における押圧力fは、接線68と直交する直径線に沿う分力69と、この分力と直交する分力70とに分解することができるが、記録紙の入り込みを阻止する力(有効押圧力)は、直径線に沿う分力69に限られる。そのため、爪先63に作用する押圧力fを一定とするときの有効押圧力が、先の押圧力fより大幅に小さくなるのを避けられず、一定の値の有効押圧力を発揮させるには、より大きな押圧力fを加える必要がある。
本発明の目的は、記録紙の引っ掛かりを解消できる剥離爪を常に安定した状態でローラー周面に外接させ、さらに爪先に作用する有効押圧力を向上して、記録紙が爪先とローラー周面との間にもぐり込むのを確実に解消できる画像形成装置を提供することにある。
本発明に係る画像形成装置は、記録紙に転写されたトナー画像を定着するヒートローラーおよび加圧ローラーと、記録紙をローラー周面から強制的に分離する複数の剥離爪とが定着部に設けられている。剥離爪は、定着部フレームに設けた軸受部で揺動可能に軸支されて、爪先がヒートローラーの周面に外接する剥離姿勢と、剥離爪がヒートローラーから離れて反転状に揺動する退避姿勢との間を揺動できる。剥離爪は、軸受部と剥離爪との間に配置したばねで、剥離姿勢を維持する向きに付勢する。剥離爪の揺動軸の中心位置が、ヒートローラーの周面における爪先の外接点を通る接線の近傍に位置されている。
剥離爪は、一対の揺動軸を備えたボス部と、前記記録紙をローラー周面から分離する剥離腕と、ばね受腕とを一体に備える。軸受部に、揺動軸を軸支する軸受溝を備えた一対のブラケットと、一対の規制壁とを設ける。一対の規制壁でばね受腕を受け止めて、剥離爪の傾動を規制する。
剥離爪を付勢するばねは、コイル部と、ばね受腕に掛止される掛止腕と、ばね腕とを一体に備えた捻じりコイル形のキックばねで構成する。軸受部に設けたばね掛片に、ばね腕を掛止する。
定着部フレームのベース壁に、ばね受腕を受け入れる逃げ溝と一対の組付開口とを形成する。一対のブラケットは、各組付開口に臨む状態で、ベース壁の下面から下向きに設ける。一対のブラケットの下端に、軸受溝を下向きに開口する状態で形成する。組付開口の内面に、ばね腕を掛止するばね掛片を形成する。
剥離爪に設けた剥離腕は、それぞれ平坦面で形成される紙受面およびガイド面とで楔状に形成する。剥離爪が剥離姿勢にあるとき、記録紙を剥離腕のガイド面で搬送する向きへ案内する。また、剥離爪が退避姿勢に揺動した状態において、記録紙を剥離腕の紙受面で搬送する向きへ案内する。
本発明においては、剥離姿勢から退避姿勢へ大きな角度で揺動する剥離爪をばねで付勢して、剥離爪の爪先をヒートローラー周面に常に安定した状態で外接できるようにした。これにより剥離爪を常に安定した状態で剥離姿勢に保持して、外部振動が恒常的に作用するような過酷な使用環境においても、爪先をローラー周面に確実に密着させることができる。また、剥離爪の揺動軸の中心位置を、ローラー周面における爪先の外接点を通る接線の近傍に位置させて、爪先に作用する有効押圧力を向上できるようにした。したがって本発明の剥離爪によれば、ウェイトの回動モーメントで剥離姿勢を保持する従来の剥離爪に比べて、爪先をローラー周面に確りと密着させて、記録紙が爪先とローラー周面との間にもぐり込み、あるいは記録紙が剥離爪に引っ掛かるのを確実に防止できる。また、剥離爪とばねを、それぞれ定着部フレームの軸受部に組み付けて剥離構造を構成するので、従来のこの種の剥離構造に比べて、部品点数を削減して誤差の集積を最小限化し、剥離機能の安定性を向上できる。部品点数の削減によってコストを抑制できる利点もある。因みに、従来の剥離構造においては、剥離爪とは別にウェイトを設け、このウェイトを剥離爪に設けたスライド溝に沿って正確にスライド変位させる必要があるので、剥離機能を安定した状態で発揮させるのに無理がある。また、部品点数が嵩む分だけ誤差が集積するのを避けられず、コストが嵩む点でも不利がある。
剥離爪を、一対の揺動軸を備えたボス部と、剥離腕と、ばね受腕などで構成し、軸受部に設けたブラケットの軸受溝で揺動軸を軸支し、剥離爪が外力を受けて傾動しようとするとき、ばね受腕を一対の規制壁で受け止めて剥離爪が傾動するのを規制する。これにより、剥離爪の周辺部に詰まった記録紙を排紙方向へ引っ張って除去するような場合に、剥離爪が傾動してブラケットから脱落するのを確実に防止できる。また、剥離爪に排紙方向の大きな外力が加わる状況では、剥離爪の全体が退避姿勢に揺動して外力を逃がすことができるので、剥離腕や爪先が変形し、あるいは破損するのを解消できる。
剥離爪を付勢するためのばねを、コイル部と、掛止腕と、ばね腕を備えた捻じりコイル形のキックばねで構成したので、コイル部と掛止腕を予め剥離爪に仮り組みしておくことができる。したがって、剥離爪およびキックばねを軸受部に組み付ける場合には、剥離爪をブラケットの軸受溝に係合する作業と、ばね腕を軸受部側のばね掛片に掛止する作業を並行して行えばよく、剥離爪およびキックばねをより少ない手間で組み付けることができる。
ベース壁に設けたブラケットの下端に軸受溝を下向きに開口する状態で形成し、ベース壁にの組付開口の内面にばね掛片を形成したので、剥離爪の揺動軸を軸受溝に差し込むことで、剥離爪をブラケットで揺動可能に軸支できる。また、剥離爪に仮り組みしたキックばねのばね腕を組付開口を介してばね掛片に掛止することで、キックばねをベース壁側に固定できる。実際の組み付け作業時には、軸受溝に揺動軸を差し込む動作と、ばね腕をばね掛片に掛止する動作とを並行して行なうことにより、剥離爪およびキックばねの軸受部に対する組み付け作業をさらに簡便に行なえる。なお、揺動軸を軸受溝に差し込んだ状態における剥離爪は、ばね腕によって軸受溝から抜け出る向きの移動が規制される。したがって、剥離爪の組み付けを簡便化するために軸受溝が下向きに開口してあるにもかかわらず、剥離爪がブラケットから脱落することはない。
剥離腕を、それぞれ平坦面からなる紙受面およびガイド面とで楔状に形成したので、剥離爪が剥離姿勢にあるときと、退避姿勢に揺動したときとのいずれの場合にも、記録紙を剥離腕で搬送方向の下流側へ案内して円滑に排紙できる。詳しくは、剥離爪が剥離姿勢にあるときは、搬送路に面したガイド面で記録紙を案内でき、剥離爪が退避姿勢に揺動した状態では、搬送路に面した紙受面で記録紙を案内できる。したがって、常態において記録紙を搬送する場合だけでなく、剥離爪のひとつに記録紙がもぐりこんだ場合でも、記録紙が剥離腕に引っ掛かるのを防止しながら、排紙口へ向かって円滑に搬送し排紙できる。
定着部の要部の構造を示す縦断正面図である。 画像形成装置の概略構造を示す正面図である。 定着部の縦断正面図である。 図3におけるA−A線断面図である。 剥離爪の支持構造を示す縦断正面図である。 図5におけるB−B線断面図である。 ばねの掛止構造を示す平面図である。 紙詰まりを回避する際の剥離爪の動作を示す動作説明図である。 剥離爪が退避姿勢に揺動した状態を示す動作説明図である。 剥離爪の爪先に作用する押圧力を示す説明図である。 従来の剥離爪の爪先に作用する押圧力を示す説明図である。
(実施例) 図1ないし図10は、本発明に係る定着装置をコピー機能とファクシミリ機能を備えた複合機(画像形成装置)に適用した実施例を示す。図2において、画像形成装置は、積層された枚葉紙の一群を収容する給紙カセット1と、この給紙カセット1から送られる記録紙100に対してトナー画像を形成する画像記録部2と、画像記録部2の上方に配置される画像読取部3などで構成される。画像読取部3の上面には、各種の操作ボタンを備えた操作パネル4と、自動原稿搬送装置5などが設けられている。なお、以下の説明においては、図2および図4に示す交差矢印および方向を示す文字表示に従って、前後、左右、および上下を特定する。
画像記録部2には、給紙カセット1から排紙口7に至る用紙搬送路8が設けられており、その上流側から下流側へ向かって、給紙ローラー9と、プロセスユニット10と、定着部11と、排紙ローラー12などが記載順に配置されている。排紙口7に臨む機体の側面は横穴状に凹んでおり、その底壁が排紙トレー13となっている。プロセスユニット10は、感光体ユニット15と、感光体ユニット15にトナーを供給するトナーカートリッジ16とで構成されており、これら両者15・16を通過する記録紙100に対して、感光体ドラム17の表面に形成したトナー画像を転写する。
図3において定着部11は、定着部フレーム20で軸支されるヒートローラー21と、ヒートローラー21の下周面に圧接される加圧ローラー22と、ヒートローラー21の内部に配置されるヒートランプ(発熱体)23と、剥離爪24などで構成される。ヒートローラー21は透明な円筒体からなり、その前後端が定着部フレーム20に設けた軸受25で軸支されており、図示していないモーターの動力で駆動される。モーターの駆動力を受けたヒートローラー21は、図3に向かって時計回転方向へ回転し、ヒートローラー21の回転力は図示していないギヤトレインを介して、下側の排紙ローラー12にも同時に伝動される。加圧ローラー22は、定着部フレーム20に対して上下スライドできる軸受26で軸支されており、軸受26をばね27で上向きに付勢することにより、常時ヒートローラー21と密着して同じ向きに駆動される。
ヒートローラー21と排紙ローラー12との間には、ヒートローラー21から排出された記録紙100の搬送路を規定する一対の排紙ガイド28・29が上下に対向する状態で形成されている。これら排紙ガイド28・29の搬送方向の下流側の端に、排紙ローラー12・12が配置されている。上側の排紙ガイド28の側には、後述する軸受部40を設けて剥離爪24が軸支されている。軸受部40とばね受腕34との間に装着した捻じりコイル形のキックばね(ばね)41により剥離爪24の全体は付勢されている。
図4ないし図6において剥離爪24は、ボス部32と、剥離腕33と、ばね受腕34とを一体に設けたプラスチック成形品である。具体的には剥離爪24は、上下方向の中央に揺動軸31を含むボス部32を有し、このボス部32からヒートローラー21の周面へ向かって剥離腕33が斜めに設けられ、ボス部32の上面側にばね受腕34が設けてある。揺動軸31は、ボス部32の前後面のそれぞれに設けてある。剥離腕33は、平坦面からなる紙受面35とガイド面36とで楔状に形成されて、その先端に爪先37が形成されている。剥離爪24をキックばね41で付勢することにより、図3に示すように、爪先37をヒートローラー21の周面に圧接させて、ローラー周面に巻き付こうとする記録紙100を強制的に剥離することができる。ローラー周面から分離された記録紙100は、ガイド面36で排紙ローラー12へ向かって案内される。
図4に示すように剥離爪24は、ヒートローラー21の周面に沿って一定間隔おきに3個配置されて、それぞれが定着部フレーム20に組み付けた爪支持フレーム38(図5参照)で軸支されている。爪支持フレーム38は、上向きに開口する樋状の枠体からなり、そのベース壁39の下面の3個所に軸受部40が形成されている。軸受部40には、下向きに張り出されて前後に対向する一対のブラケット42と、両ブラケット42の対向面の基端に連続して設けられる一対の規制壁43とが設けられている(図6参照)。ブラケット42および規制壁43は、先に説明したベース壁39と一体化されており、規制壁43の対向面の間にばね受腕34を受け入れる逃げ溝45が、ベース壁39を上下に貫通する状態で形成されている。
両ブラケット42には、揺動軸31を支持する逆U字状の軸受溝44が下向きに開口する状態で形成されており、これらの軸受溝44で揺動軸31を揺動可能に支持する。剥離爪24を両ブラケット42で軸支した状態において、ボス部32、および剥離腕33は両ブラケット42の間で支えられており、ばね受腕34の上端が規制壁43の間の逃げ溝45に入り込んでいる(図6参照)。逃げ溝45の前後幅b1は、ばね受腕34の前後幅b2に余裕寸法を加えた値に設定してあり、剥離爪24は余裕寸法の範囲に限って前後へ遊動し、あるいは前後へ傾動できる。規制壁43の下面側は、キックばね41との干渉を避けるために、部分円弧状の上向きの凹みとされている。
キックばね41は、前後一対のコイル部47と、両コイル部47の隣接部の間に形成される掛止腕48と、各コイル部47の前端、および後端から連出されるL字状のばね腕49とを一体に備えた捻じりコイルばねからなる。キックばね41の組み付けを容易化するために、ブラケット42に臨むベース壁39に組付開口52が上下貫通状に形成されている。図7に示すように、組付開口52は、先の逃げ溝45を間に挟む状態で前後2個所に形成されており、ブラケット42の基端の側面と対向する組付開口52の内面に、先のばね掛片50がブラケット42へ向かって設けてある。
剥離爪24およびキックばね41は、爪支持フレーム38に対して、次のようにして組むことができる。まず、各コイル部47を剥離爪24のボス部32に外嵌した状態で、掛止腕48をばね受腕34に掛止する。次に、上下を反転した状態の爪支持フレーム38を作業台に載置して、軸受部40を上向きに露出させる。この状態で、ばね腕49の先端を組付開口52に差し込みながら、同時にばね受腕34を逃げ溝45に差し込み、さらに揺動軸31をブラケット42の軸受溝44に嵌め込んで、ばね腕49の端部をばね掛片50に掛止する。一連の組立動作は、連続して同時に進行する状態で行なわれるので、剥離爪24およびキックばね41は殆どワンタッチで爪支持フレーム38に組み付けることができる。
上記の組み付け状態における剥離爪24は、図5および図6に示すように軸受溝44とキックばね41とで協同して支持されている。先に説明したように、剥離爪24を支持するブラケット42は下向きの壁で形成してあり、軸受溝44はブラケット42の下端で開口している。そのため、剥離爪24の重量を軸受溝44で支持することはできない。しかし、揺動軸31は軸受溝44で保持されて、その位置が規制されている。また、ばね掛片50に掛止したばね腕49の反発力で、揺動軸31が軸受溝44の奥端へ押付けられる向きに、剥離爪24の全体が付勢されている。したがって、剥離爪24が自重で軸受溝44から抜け出ることはなく、適正な組み付け姿勢を維持し続けることができる。
剥離爪24を軸受部40に組み付けた状態では、図5に示すように、ばね受腕34は逃げ溝45の奥端のストッパー壁53で受け止められて、それ以上揺動することはない。しかし、爪支持フレーム38が組み付けられた定着部フレーム20を所定の位置に組み込んだ状態においては、爪先37がヒートローラー21で受け止められる。そのため、図1および図3に示すように、ばね受腕34はストッパー壁53から離れて、剥離腕33のみが記録紙100の搬送面に突出している。このときの剥離爪24の姿勢を剥離姿勢とする。剥離爪24は剥離姿勢と、その爪先37がヒートローラー21の周面から離れる向きへ反転状に揺動する退避姿勢(図1に想像線で示す位置)との間を揺動できる。上記のように、剥離爪24をキックばね41で付勢することにより、剥離爪24の爪先37を常に安定した状態でヒートローラー21の周面に外接させることができる。
爪先37に作用するキックばね41の押圧力Fの殆どを、無駄なく有効な押圧力とするために、剥離爪24の揺動軸31の中心位置を、ヒートローラー21の周面における爪先37の外接点を通る接線Lの近傍に位置させている。詳しくは、図10に示すように、剥離爪24の揺動軸31の中心位置を接線Lの近傍に位置させて、爪先37に作用するキックばね41の押圧力Fの作用方向を、接線Lと直交する直径線55とほぼ同じ向きに指向させている。このように、押圧力Fの作用方向を直径線55とほぼ同じ向きに指向させることにより、直径線55に沿う押圧力Fの分力の大きさを、押圧力Fとほぼ一致させて、記録紙の入り込みを阻止する爪先37の有効押圧力を大きくすることができる。また、直径線55と直交する向きの分力は無視できる程度にまで小さくできる。したがって、キックばね41の押圧力Fを一定とするとき、記録紙が爪先37とヒートローラー21の周面との間に入り込むことをより確実に阻止することができる。
以下に剥離爪24の動作を説明する。ヒートローラー21と加圧ローラー22とで加熱しながら加圧されて定着された記録紙100は、図3に示すように、剥離爪24の爪先37でヒートローラー21の周面から分離される。また、記録紙100は、剥離爪24のガイド面36および上下の排紙ガイド28・29に案内されて、排紙ローラー12へと適正に送給される。
図8に示すように、記録紙100の一部が3個の剥離爪24のうちのひとつとヒートローラー21との間に入り込むことがある。そのとき、残る2個所の剥離爪24で記録紙100がローラー周面から分離されていると、記録紙100はヒートローラー21と加圧ローラー22の搬送力で搬送されて、搬送方向の下流側へ送出される。そのため、ローラー周面に貼り付いていた紙面は、先の搬送力を受けて徐々に剥離されて、剥離爪24の紙受面35で受け止められる。その結果、剥離爪24は、キックばね41の付勢力に抗しながら、図9に向かって時計回転方向へ揺動され、やがて爪先37が排紙ローラー12の側を指向するように反転して退避姿勢になる。したがって、記録紙100は紙受面35に案内されながら、排紙ローラー12へ送給される。剥離爪24は図1に想像線で示す位置まで揺動でき、その状態ではガイド面36がストッパー壁53の下端で受け止められて、それ以上揺動することはない。
上記のように剥離爪24が退避姿勢に切り換わることで、記録紙100はアコーディオン膜状に折り畳まれることもなく排紙される。剥離爪24が剥離姿勢から退避姿勢に反転するときの角度は約90度になる。このように揺動角度が大きな剥離爪24の動作は、キックばね41のコイル部47が巻き締まることで吸収する。記録紙100が通過した後の剥離爪24は、キックばね41で揺動されて再び剥離姿勢に復帰し、その爪先37がローラー周面に外接する。
画像形成装置によっては、図8に示すように、剥離爪24のひとつとヒートローラー21との間に記録紙100が入り込んだ時点で、紙詰まりであると判定されてヒートローラー21の駆動が停止されることがある。その場合には、残る2個所の剥離爪24を乗り越えた記録紙100の端を掴んで、排紙方向へ引っ張ることにより、記録紙100が引っ掛かった剥離爪24を排紙ローラー12側へ揺動させて、記録紙100を取り出すことができる。
上記のように、記録紙100を抜き出し操作するとき、剥離爪24に前後方向の外力や、斜め方向の外力が作用することがある。しかし、外力を受けて剥離爪24が前後や斜めに傾動しようとしても、すぐにばね受腕34が規制壁43で受け止められるので、剥離爪24が傾動するのを規制できる。また、剥離爪24の傾動を規制することにより、揺動軸31が軸受溝44から抜け出るのを防止して、剥離爪24が脱落するのを確実に防止できる。さらに、記録紙100が乱暴に引き抜かれるような場合であっても、剥離爪24が反転して退避姿勢に切り換わることにより、過剰な外力を逃がすことができるので、剥離爪24の一部が破損し、あるいは変形するのを確実に防止できる。
上記の実施例では、揺動軸31の中心を接線Lから排紙ローラー12の側へ僅かに偏寄する位置に設けたが、その必要はなく、接線Lからヒートローラー21の側へ僅かに偏寄する位置に設けることができる。もちろん、揺動軸31又は揺動軸31の中心は接線L上に位置しているのが好ましい。本発明において、接線Lの近傍とは、接線Lと直交する直径線55に沿う押圧力Fの分力の大きさが、爪先37に作用する押圧力Fの100%未満にある状態を意味する。
キックばね41は、1個のコイル部47と、コイル部47の一端及び他端から連出される掛止腕48およびばね腕49で形成することができる。とくに必要があれば、引っ張りばねや圧縮ばねでばね41を形成することができる。
20 定着部フレーム
21 ヒートローラー
22 加圧ローラー
24 剥離爪
31 揺動軸
33 剥離腕
34 ばね受腕
37 爪先
40 軸受部
41 ばね(キックばね)
42 ブラケット
43 規制壁
44 軸受溝
50 ばね掛片
100 記録紙
L 接線

Claims (5)

  1. 記録紙に転写されたトナー画像を定着するヒートローラーおよび加圧ローラーと、記録紙をローラー周面から強制的に分離する複数の剥離爪とが定着部に設けられており、
    前記剥離爪は、定着部フレームに設けた軸受部で揺動可能に軸支されて、爪先が前記ヒートローラーの周面に外接する剥離姿勢と、前記剥離爪が前記ヒートローラーから離れて反転状に揺動する退避姿勢との間を揺動でき、
    前記剥離爪は、前記軸受部と前記剥離爪との間に配置したばねで、剥離姿勢を維持する向きに付勢されており、
    前記剥離爪の揺動軸の中心位置が、前記ヒートローラーの周面における爪先の外接点を通る接線の近傍に位置させてあることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記剥離爪が、一対の揺動軸を備えたボス部と、前記記録紙をローラー周面から分離する剥離腕と、ばね受腕とを一体に備えており、
    前記軸受部に、前記揺動軸を軸支する軸受溝を備えた一対のブラケットと、一対の規制壁とが設けられており、
    前記一対の規制壁で前記ばね受腕を受け止めて、前記剥離爪の傾動を規制できる請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記剥離爪を付勢する前記ばねが、コイル部と、前記ばね受腕に掛止される掛止腕と、ばね腕とを一体に備えた捻じりコイル形のキックばねで構成されており、
    前記軸受部に設けたばね掛片に、前記ばね腕が掛止してある請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記定着部フレームのベース壁に、前記ばね受腕を受け入れる逃げ溝と一対の組付開口とが形成されており、
    前記一対のブラケットは、前記各組付開口に臨む状態で、前記ベース壁の下面から下向きに設けられており、
    前記一対のブラケットの下端に、前記軸受溝が下向きに開口する状態で形成されており、
    前記組付開口の内面に、前記ばね腕を掛止するばね掛片が形成してある請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記剥離爪に設けた剥離腕が、それぞれ平坦面で形成される紙受面およびガイド面とで楔状に形成されており、
    前記剥離爪が剥離姿勢にあるとき、前記記録紙を前記剥離腕の前記ガイド面で搬送する向きへ案内でき、
    前記剥離爪が退避姿勢に揺動した状態において、前記記録紙を前記剥離腕の前記紙受面で搬送する向きへ案内できる請求項3または4に記載の画像形成装置。
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