JP2010246617A - 肢体支持面カバー、肢体支持面材および椅子 - Google Patents

肢体支持面カバー、肢体支持面材および椅子 Download PDF

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秀将 渡場
Yoshihisa Hirai
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Abstract

【課題】肢体を支持する肢体支持面を構成する型枠にカバーを強く緊張して簡便に張設し、又、カバーを取り替えて肢体支持面のデザインを一新出来るようにする。
【解決手段】肢体支持面を覆う表面材31と型枠の枠桿12を覆う裏面材32を周縁で連続させ、裏側に裏面材に縁取られた嵌込口35を形成し、周縁の絞り込まれた水盤形状にカバー30を構成し、嵌込口から嵌め込んで型枠28にカバーを被せる。嵌込口の周縁と型枠の枠桿12には雌雄係合する係止部15・27を設け、その係止部を介してカバー30と型枠28が係脱自在に接合する。カバー30には、破断伸度60%以上、15%伸長後の弾性回復率90%以上、10%伸長時の伸長応力0.1cN/dtex以上、繊度300dtex〜3000dtexの弾性糸条が使用されており、10%伸長時の伸長応力が50N/5cm〜600N/5cmの弾性布帛を使用するとよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベッド、マットレス、枕、肘掛け、車椅子、座椅子、椅子、背凭れ、車両座席等の肢体を載せて使用される肢体支持装置品に関するものである。
頭、腕、脚、腰、背中等の肢体を載せる肢体支持面を縁取る型枠の向き合う枠桿と枠桿の間に、織物、編物、不織布、人工皮革、合成皮革等のカバーを張設して肢体支持面を弾性的に構成することは公知である。
この種のカバーには、破断伸度60%以上、15%伸長後の弾性回復率90%以上、10%伸長時の伸長応力0.1cN/dtex以上、繊度1000dtex〜4000dtexの弾性糸条、例えばポリエーテルエステル系弾性糸条が好んで使用されている。
裏面材の端縁13には係止部材が取り付けられ、その片端の係止部材を型枠の片側の枠桿に固定し、その向き合う他の片端でカバーを引っ張って伸長し、その他の片端の係止部材を他の片側の枠桿に設けた係合溝に嵌め込んでカバーが型枠に張設されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平07−265564号公報
カバーは、150N/5cm〜600N/5cmの伸長応力を作用させて枠桿間に張設する必要があるとされる。しかし、そのような強い伸長応力を人力でカバーに作用させて張設することは極めて困難である。そして、そのような伸長応力は、カバーを肢体支持装置品から取り外す時も要求されるので、カバーが汚れた場合に随時取り外して洗濯する訳にも行かず、カバーを随時取り替えて肢体支持装置品のデザインを一新する訳にも行かない。
そこで本発明は、カバーを肢体支持装置品に強く緊張して簡便に張設することが出来るようにすることを第1の目的とする。
本発明の第2の目的は、カバーを手軽に取り替えて肢体支持装置品のデザインを一新することが出来るようにすることである。
本発明に係る肢体支持面カバーは、
(イ) 肢体支持装置品の肢体支持面を形取る型枠28の表面を被覆する肢体支持面カバー30であり、
(ロ) 破断伸度60%以上、15%伸長後の弾性回復率90%以上、10%伸長時の伸長応力0.1cN/dtex以上、繊度300dtex〜3000dtexの弾性糸条を使用して構成され、10%伸長時の伸長応力が50N/5cm〜600N/5cmである弾性布帛を表面材31と裏面材32に使用して縫製されており、
(ハ) 型枠28の表面を被覆する肢体支持面11を覆う表面材31の周囲が肢体支持面11の裏側に折り返されて裏面材32に続いており、
(ニ) 表面材31に表裏するカバー30の裏側に、表面材31の周囲から続く裏面材32に囲まれ、カバー30の周縁部33において折り返されて重なり合う表面材31と裏面材32との隙間34に型枠28を嵌め込むための嵌込口35が形成されており、
(ホ) その嵌込口35の周縁の全長がカバー30の周縁の全長よりも短く、
(ヘ) その嵌込口35の周縁に、型枠28の底面または内側側面に係止可能な係止部材15が取り付けられていることを第1の特徴とする。
本発明に係る肢体支持面カバーの第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、係止部材15がスライドファスナー、面ファスナー、フックの何れかであり、嵌込口35の周縁に沿って部分的に接合されている点にある。
本発明に係る肢体支持面カバーの第3の特徴は、上記第1の特徴に加えて、係止部材15が、カバー30の内側に向けて隆起した係止爪16を具備する複数個の舌片17によって構成されており、それらの係止爪16の爪先18が、嵌込口35の周縁からカバーの周縁部33を経て表面材31に向かう方向に突出しており、その舌片本体17と爪先18の間が嵌合隙間19になっており、それら複数個の舌片17が、嵌込口35の周縁に沿って配列されている点にある。
本発明に係る肢体支持面カバーの第4の特徴は、上記第3の特徴に加えて、複数個の隣り合う舌片17と舌片17の間が連結されており、且つ、舌片17と舌片17の間に間隙20があり、舌片17と舌片17の間を連結している連結部24が、その間隙20の奥まった箇所に位置し、その間隙20が、隣り合う舌片17と舌片17に挟まれたU字形入り江状になっており、その連結部24において、隣り合う舌片17と舌片17の間が可撓になっており、複数個の各舌片17が、嵌込口35の周縁を縁取る裏面材32に縫糸21によって縫合されている点にある。
本発明に係る肢体支持面カバーの第5の特徴は、上記第4の特徴に加えて、舌片17と舌片17の間の連結部24が破断されており、係止部材15が、複数個の舌片17・17・17………に分割されている点にある。
本発明に係る肢体支持面カバーの第6の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第5の何れかの特徴に加えて、係止部材15が、型枠28を嵌め込む隙間34を間に挟んで表面材31に向き合う裏面材32の内面に取り付けられており、係止部材15が、裏面材32に覆われている点にある。
本発明に係る肢体支持面カバーの第7の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6の何れかの特徴に加えて、表面材31から裏面材32へと連続するカバーの周縁部33が、部分的に切除されており、型枠28を嵌め込む隙間34がカバー30の外面に現われる露出口36を形成している点にある。
本発明に係る肢体支持面カバーの第8の特徴は、上記第7の特徴に加えて、露出口36が、型枠28のコーナー37に向き合うカバーの周縁部33のコーナーに設けられている点にある。
本発明に係る肢体支持面材は、
(a) 肢体支持装置品の肢体支持面を形取る型枠28が、前掲請求項1に記載のカバー30の表面材31と裏面材32との間の隙間34に、嵌込口35から押し込まれ、カバー30によって被覆されており、
(b) 型枠28の周縁が、カバー30の周縁部33の内面に密着しており、
(c) 嵌込口35の周縁の係止部材15が、カバー30の表面材31に表裏する型枠28の底面、または、カバー30の周縁部33に表裏する型枠28の内側側面に係止されていることを第1の特徴とする。
本発明に係る肢体支持面材の第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、カバー30の係止部材15が、カバー30の内側に向けて隆起した係止爪16を具備する複数個の舌片17によって構成されており、それらの係止爪16の爪先18が、嵌込口35の周縁からカバーの周縁部33を経て表面材31に向かう方向に突出しており、その舌片本体17と爪先18の間が嵌合隙間19になっており、それら複数個の舌片17が、嵌込口35の周縁に沿って配列されている爪先18が裏面材32からカバーの周縁部33を経由して表面材31へと向かう方向に突出している係止爪16がカバー30の内側に向けて隆起している複数個の舌片17によって構成されており、その複数個の舌片17が、嵌込口35の周縁に沿って配列されており、型枠28の底面または内側側面に、カバー30の係止部材15の爪先18が引っ掛かる溝縁26を有する係合溝25が、型枠28の周縁の続く方向に沿って連続して設けられており、その係合溝25の溝縁26が、カバー30の舌片本体17と爪先18の間の嵌合隙間19に嵌合している点にある。
本発明に係る肢体支持面材の第3の特徴は、第1、第2の何れかの特徴に加えて、表面材31から裏面材32へと連続するカバーの周縁部33が、部分的に切除されており、型枠28を嵌め込む隙間34がカバー30の外面に現われる露出口36を形成しており、型枠28の一部が、その露出口36から露出している点にある。
本発明に係る肢体支持面材の第4の特徴は、上記第3の特徴に加えて、露出口36が、型枠28のコーナー37に向き合うカバーの周縁部33のコーナーに設けられている点にある。
本発明に係る椅子は、上記特徴を有する肢体支持面材10によって肢体支持面11が構成されていることを特徴とする。
本発明に係るカバー30は、肢体支持面11の全面を覆う表面材31と型枠の周囲を構成する枠桿12を覆う裏面材32とから成り、表面材31の周縁が型枠28に折り返されて裏面材32へと続き、その表面材31から続く裏面材32に囲まれた嵌込口35が肢体支持面11の裏側に形成され、言わば周縁の絞り込まれた水盤形状を成し、その嵌込口35の周縁は伸縮可能であり、嵌込口35の周縁を拡張して型枠28をカバー内に出し入れ可能になっている。
そして、四辺形の対角線が四辺形の一辺よりも長いことから、格別抵抗を受けることなく型枠四方の中の一辺(12a)を嵌込口35に差し込むことが出来、その差し込んだ一辺の枠桿12aをカバーの周縁部33aの内側に密着させることが出来る。
カバー30を型枠28に被せる場合は、そのように型枠の一辺(12a)を周縁部33aの内側に密着させてから、その差し込んだ型枠28の一辺(12a)の左右の枠桿12b・12dを、嵌込口35を左右に引っ張って拡張しながら嵌め込み、次いで、先に嵌め込んだ枠桿12aに向き合う他の枠桿12cを、その向き合う方向に嵌込口左右の裏面材32b・32dを引っ張って伸長しつつ、嵌込口35に嵌め込むことになる。
その場合、裏面材32は、その幅が枠桿12を覆う程度の狭く、10%伸長時の伸長応力が50N/5cm〜600N/5cmの弾性布帛に成ることから、その長さ方向、即ち、その裏面材32が密着している枠桿12の長さ方向に引っ張って伸長し易い。従って、最後の枠桿12cを嵌込口35に嵌め込むに際して、その最後の枠桿12cに隣り合う左右の裏面材32b・32dを格別強く伸長する必要はない。
そして、肢体支持装置品の使用中に肢体支持面11に肢体から作用する押圧力は、カバーの全周縁部33に分散し、嵌込口35の一部に集中して作用することはない。特に、10%伸長時の伸長応力が50N/5cm〜600N/5cmの弾性布帛に成るカバー30では、表面材31から裏面材32へと折り返されおり、その折返部分である周縁部33が枠桿12に密着しており、その周縁部33と枠桿12の間には強い摩擦抗力が作用するので、嵌込口35の周縁を縁取る裏面材32a・32b・32c・32dに弛みは生じない。
加えて、嵌込口35の周縁は、係止部(15・27)を介して枠桿12に係止されており、使用中に肢体支持面11に作用する押圧力は、裏面材32の表面に並行に作用するとしても、裏面材32の表面に対して垂直には作用せず、それらの係止部(15・27)の係合を解除する剥離応力となって作用することはない。従って、肢体支持装置品の使用中に肢体支持面11に作用する押圧力によってカバー30が型枠28から外れることはない。従って、本発明によると、カバー30を強く緊張して簡便に型枠28を確り張設することが出来、肢体支持装置品の使用中にカバー30が型枠28から外れることはなく、それを手軽に取り替えて肢体支持装置品のデザインを一新することが出来る。
本発明の肢体支持面カバーは、それを複数枚用意しておき、随時取り替えて肢体支持装置品を清潔に保ち、四季に応じたデザインを楽しむ上で頗る好都合である。
本発明では、爪先18を有する係止部材15をカバー30に設ける一方、その爪先18が引っ掛かる縁材27を枠桿12に設けており、使用中に肢体支持面11に押圧力が作用するときは、その押圧力は、表面材31から裏面材32へと伝って係止部材15と縁材27の間に作用する。そうすると、その押圧力の作用方向において、係止部材の爪先18は、枠桿の係合溝25に一層深く嵌合し、枠桿の係合溝の溝縁26は、係止部材の係止爪の嵌合隙間19に一層深く嵌合する。そして、嵌込口35のサイズが型枠28のサイズよりも狭いことからしても、肢体支持装置品の使用中にカバー30が型枠28から外れることはない。
本発明では、その係合溝25を、枠桿12の長さ方向に沿って枠桿12に接合した縁材27の側縁(26)と枠桿12の間の隙間として形成されており、その係合溝25を形成する縁材26によって枠桿12が補強され、肢体支持面11が強度的に安定する。
嵌込口35の周縁に取り付ける係止部材15を、裏面材の端縁13に沿って配列された係止爪16を有する多数の舌片17によって構成し、その配列されて隣り合う舌片17と舌片17の間に間隙20を設けると、その隣り合う舌片17と舌片17の間が可撓になり、舌片17を1個ずつ押し出して溝縁26に引っ掛けることが出来る。従って、係止部材全体、即ち、全ての舌片を一括して押し出し、一度に溝縁26に引っ掛ける必要はない。又、舌片17を1個ずつ押し出す場合は、係止部材全体15を一度に押し出す場合に比して弱い押出力で済む。
このため、弾性布帛によって構成された弾性カバー30でも、舌片17を1個ずつ溝縁26に引っ掛けることによって、強く緊張させて型枠28に張設することが出来る。
舌片17を溝縁26に引っ掛ける場合は、嵌込口35を拡張して型枠28にカバー30が被せられ、カバーの周縁部33aの内側が型枠28に密着し、嵌込口35の周縁に設けられた舌片17が枠桿12に接近している。そして、舌片17を溝縁26へと格別強く押し出す必要はなく、仮に、舌片17を溝縁26に掛け損ねても、型枠28が表面材31と裏面材32との間の隙間34に嵌まり込んでおり、カバー30が型枠28から外れてしまう訳ではなく、自由にやり直せるので、カバー30の型枠28へ張設作業が楽になる。
係止部材15は隣り合う舌片17と舌片17の間で可撓になっており、舌片17を1個ずつ押し出す際に、隣り合う舌片17・17の間で係止部材15が曲折自由になる。
このため、押し出す1個の舌片17に作用する押出力は、それに隣り合う他の舌片17に分散して作用し難く、その押出力を1個の舌片17に集中させ易い。
そして、裏面材32は可撓性に富み、指先などで表面を押圧するときは窪み、指先などからの押出力が裏面材32の表側から舌片17に作用するので、枠桿12の表面を滑らせるように爪先18を枠桿12の外側へと押し出すことが出来る。
そして、その押し出す押圧力を解けば、爪先18を押し出してカバー30に生じた反力によって爪先18が引き戻されて枠桿に引っ掛かり、裏面材の端縁13が枠桿12に係止される。
その舌片17を裏面材32の外側から押圧して押し出せば、爪先18が溝縁26から外れ、そのとき爪先18への押圧を解く共に舌片17の後端側を押圧すると、舌片が引き戻されて枠桿12から外れ、カバーが型枠から取り外せるようになる。このように、カバー30を型枠28に張設し易く、手軽に取り替えて肢体支持装置品のデザインを一新することが出来、カバー30が汚れたときには随時取り外して洗濯することが出来る。枠桿12の長さ方向に沿って配列された多数の舌片17の爪先18が、枠桿12の長さ方向に沿って続く係合溝25に係合して係止されるので、カバー30が枠桿12の長さ方向にズレ動くこともない。
本発明に係る係止部材15の隣り合う舌片17と舌片17の間が、爪先18の突出方向の逆方向における舌片17の端部において連結されており、裏面材の端縁13に沿って配列されて隣り合う舌片17と舌片17の間に間隙20がある。
このため、その間隙20から間隙20へと縫糸21が飛び越えて舌片17を裏面材32に縫合することが出来る。
そのように、隣り合う舌片17と舌片17の間が連結部24によって可撓に連結された係止部材15では、舌片17を1個ずつ取り出して裏面材32に縫合する必要はなく、その多数の舌片の上をミシン糸目(21)が通るようにミシン掛けをして連続して舌片17をカバー30に効率的に縫合することが出来、裏面材32の端縁13への係止部材15の取り付けに手間取らず、確り取り付けることが出来る。
舌片17と舌片17の間が分割された係止部材15では、舌片17を押し出して爪先18を溝縁26に引っ掛ける際に、その押し出す押出力が、その隣り合う他の舌片17に分散し難く、その押し出す1個の舌片17に押出力を集中させて作用させ易い。
隣り合う舌片17と舌片17の間が連結部24によって可撓に連結された係止部材15では、それらの舌片を連続して裏面材32に縫合し、その後、裏面材32と共に係止部材15を折り曲げて連結部24を亀裂させて、個々の舌片に分割することが出来る。
従って、舌片17と舌片17の間を分割する場合でも、舌片17と舌片17の間が連結部24によって可撓に連結された係止部材15は実用的である。
本発明によると、カバーの係止部材15は、隙間34を間に挟んで表面材31に向き合う裏面材32の内面に取り付けられ、裏面材32に覆われる。枠桿12の係止部(27)は、そこに係止されたカバーの係止部材15に覆われる。
従って、カバー30と枠桿12の係止部(15・27)は、裏面材32に覆われて嵌込口35の周縁に露顕することはなく、肢体支持装置品が美しく仕上がる。
表面材31から裏面材32へと連続するカバーの周縁部33を部分的に切除して露出口36を形成すると、嵌合口35の周縁を伸長し易く、型枠28にカバー30を装着し易くなる。特に、型枠28のコーナー37に向き合う部分に露出口36を設けると、型枠の一辺の枠桿12aを嵌込口35に嵌め込み、次いで、その左右の枠桿12b・12dを嵌込口35に嵌め込み、次いで、残りの枠桿12cを嵌め込む過程において、コーナー37が露出口36から突き出た分だけ、型枠28をカバーの周縁部33の内側で移動させる余裕が出来る。その結果、型枠28の四方四辺とカバー30の四方四辺との位置合わせが容易になり、型枠28にカバー30を装着する作業効率が高まる。
そして、露出口36から露出した型枠28の一部は、椅子その他の肢体支持装置品のフレームに直接接合することが出来、肢体支持面材10がフレームに取り付け易く、肢体支持装置品が組み立て易くなる。
本発明に係る肢体支持面材の斜視図であり、一部を円で囲んで拡大して図示している。 本発明に係る肢体支持面カバーの裏面斜視図である。 本発明に係る肢体支持面材の要部断面斜視図である。 本発明に係る係止部材の平面図である。 本発明に係る肢体支持面カバーの要部断面図である。
カバー30には、肢体支持面のクッション性からして伸び率10%に伸長する過程で生じるヒステリシスロス率が20〜45%の弾性布帛、好ましくは、10%伸長時の伸長応力が50N/5cm〜300N/5cm、更に好ましくは、10%伸長時の伸長応力が150N/5cm〜300N/5cmの弾性布帛を使用することが望ましい。
弾性糸条には繊度300dtex〜3000dtexのポリエーテルエステル系モノフィラメント弾性糸(例えば、東洋紡績株式会社製品名:ダイヤフローラ)が好適に使用される。
弾性布帛は、織地でも編地でもよい。織地では、弾性糸条を経糸にも緯糸にも使用することが出来るが、好ましくは緯糸に用いる。緯編地では、非弾性糸によって編成されるベース編地に弾性糸条を、ニットループを形成することなく、コース方向に挿入して編み込むとよい。緯糸挿入経編地では、弾性糸条を緯糸に使用する。緯糸を挿入しない通常の経編地では、ニットループを形成する編糸にもニットループを形成しない挿入糸にも弾性糸条を使用することが出来るが、好ましくはニットループを形成する編糸として弾性糸条を適用するとよい。弾性布帛は、経緯何れか一方、特に、弾性糸条が一直線状に連続する方向における10%伸長時の伸長応力が150N/5cm〜300N/5cmになるものであればよく、経緯双方における10%伸長時の伸長応力を150N/5cm〜300N/5cmにする必要はない。
表面材31と裏面材32とは、カバー30の周縁部33において直接縫合してもよく、表面材31や裏面材32とは別に裁断した周縁材を介して縫合してもよく、又、表面材31や裏面材32には芯地や補強布を取り付けることも出来る(図5参照)。カバー30の係止部(15)と枠桿12の係止部(27)との係合箇所は、図3に示すように内側面にするとよいが、図1に示すように枠桿12の底面であってもよい。
カバー30が、破断伸度60%以上、15%伸長後の弾性回復率90%以上の弾性糸条を使用して構成され、10%伸長時の伸長応力が50N/5cm〜600N/5cmの弾性布帛によって縫製されているので、嵌込口35の周縁を弾性的に伸縮拡張して型枠28をカバー内部に出し入れすることが出来る。従って、嵌込口35の周縁の伸縮性が係止部(15)によって損なわれることがなく、型枠28の出し入れに支障を来すことがないようにする。
そのためには、嵌込口35の周縁の全長aをカバー30の周縁の全長bの概して70〜97%(a=0.75×b〜0.97×b)になるようにする。そうするのは、嵌込口35の周縁の全長aが、カバー30の周縁の全長bの70%未満になると、型枠28の出し入れに際して嵌込口35の周縁を強く引っ張って広く拡張しなければならず、カバー30の嵌込口35の周縁が破れる虞がある一方、カバー30の周縁の全長bの97%以上になると、型枠28を嵌め込む表面材31と裏面材32の間の隙間34が浅く、型枠28の周縁をカバー30の周縁部33の内面に強く密着させ難くなるためである。
これらの点を考慮して、嵌込口35の周縁の全長aをカバー30の周縁の全長bの85%前後(80〜90%)になるようにすることが望ましい。その場合、特に、嵌込口35の周縁の全長aをカバー30の周縁の全長bの85%以上にした結果、型枠28を嵌め込む表面材31と裏面材32の間の隙間34が浅くなり、嵌込口35を縁取る裏面材32によって型枠28の底面側を覆い隠し難くなる場合には、嵌込口35を縁取る裏面材の端縁13を係止部材15よりも長く突き出し、或いは、裏面材の端縁13に飾り布を取り付ける(図5参照)。
又、嵌込口35の周縁の伸縮性が係止部(15)によって損なわれることがなく、型枠28の出し入れに支障を来すことがないようにするためには、係止部材15を複数個の舌片17によって構成するとよく、その舌片17と舌片17を連結部24によって連結した係止部材15では、係止部材15を裏面材32に縫合してから折り曲げて連結部24を破断させ、舌片17が嵌込口35の周縁に沿って点在するようにする。
舌片17と舌片17を連結部24によって連結した係止部材15では、それをプラスチック製にし、係止部材15を裏面材32に縫合してから折り曲げて連結部24を破断させ、個々の舌片17・17・17………に分割する。そのためには、亀裂し易い硬質プラスチックを舌片17に適用し、舌片17と舌片17の間の連結部24には、応力が集中するウィークポイントを設けることが望ましい(図4)。
或いは又、嵌込口35の周縁の伸縮性が係止部(15)によって損なわれることがなく、型枠28の出し入れに支障を来すことがないようにするためには、カバーの周縁部33に切除された露出口36を設けるとよい。嵌込口35の周縁に取り付ける係止部15にスライドファスナーを用いるときは、スライドファスナーを部分的に飛び飛びに取り付けるとよく、型枠28のコーナー37に向き合う部分にまでスライドファスナーを連続させないようにするとよい。嵌込口35の周縁に取り付ける係止部15に面ファスナーを用いるときは、伸縮自在なループパイル編地を雌型面ファスナーに用い、それを嵌込口35の周縁に取り付けるとよい。
舌片17、スライドファスナー、および、面ファスナーは、嵌込口35の周縁や型枠28の全周に取り付ける必要はなく、嵌込口35や型枠28の向き合う二辺にだけ設けることも出来る。例えば、嵌込口35や型枠28の向き合う二辺にスライドファスナー、或いは、面ファスナーを設け、その二辺に直交して向き合う他の二辺には、舌片17が続く係止部材15を設けることも出来る。
係止部材15の係止爪16の係合する係合溝25は、単に縁材27を枠桿12にビス止めし、溶接等の慣用手段によって接合するだけで形成することが出来る。
カバー30と型枠28との雌雄対応する係止部(15・27)には、面ファスナーやスライドファスナーの他にホックやフック等を適用することも出来る。
舌片17には、縫糸21を縫い込む縫孔22を設け、又、裏面材の端縁13に並行に続く方向に続く糸溝23を設けておくとよい。そのように、舌片17に糸溝23を設けておくと、縫糸21の縫い目から舌片17から外れ難くなるだけではなく、縫糸21が枠桿12や溝縁26に触れて損耗することもなく、縫糸21に妨げられて係止爪16と係合溝25が嵌合し難くなることもない。
本発明の肢体支持面材10は、肢体を載せて使用されるベッド、マットレス、枕、肘掛け、車椅子、座椅子、椅子、背凭れ、車両座席等に適用することが出来る。
本発明の舌片17は、緞子張り内装材にも適用することが出来る。即ち、壁面や天井面等の周縁四方に枠桿12を固定する一方、壁張地や天井張地等の内装布帛の周縁に舌片17を取り付け、肢体支持面11を形成するように、向き合う枠桿間に内装布帛を張設して屋内や車内を装飾するために本発明を適用することが出来る。その場合の内装布帛は、弾性糸を使用しない織物、編物、不織布、人工皮革、合成皮革等であってもよい。
10:肢体支持面材
11:肢体支持面
12:枠桿
13:端縁
15:係止部材(係止部材本体・係止部)
16:係止爪
17:舌片(舌片本体)
18:爪先
19:嵌合隙間
20:間隙
21:縫糸
22:縫孔
23:糸溝
24:連結部
25:係合溝
26:溝縁
27:縁材(係止部)
28:型枠
30:カバー
31:表面材
32:裏面材
33:周縁部
34:隙間
35:嵌込口
36:露出口
37:コーナー

Claims (13)

  1. (イ) 肢体支持装置品の肢体支持面を形取る型枠(28)の表面を被覆する肢体支持面カバー(30)であり、
    (ロ) 破断伸度60%以上、15%伸長後の弾性回復率90%以上、10%伸長時の伸長応力0.1cN/dtex以上、繊度300dtex〜3000dtexの弾性糸条を使用して構成され、10%伸長時の伸長応力が50N/5cm〜600N/5cmである弾性布帛を表面材(31)と裏面材(32)に使用して縫製されており、
    (ハ) 型枠(28)の表面を被覆する肢体支持面(11)を覆う表面材(31)の周囲が肢体支持面(11)の裏側に折り返されて裏面材(32)に続いており、
    (ニ) 表面材(31)に表裏するカバー(30)の裏側に、表面材(31)の周囲から続く裏面材(32)に囲まれ、カバー(30)の周縁部(33)において折り返されて重なり合う表面材(31)と裏面材(32)との隙間(34)に型枠(28)を嵌め込むための嵌込口(35)が形成されており、
    (ホ) その嵌込口(35)の周縁の全長がカバー(30)の周縁の全長よりも短く、
    (ヘ) その嵌込口(35)の周縁に、型枠(28)の底面または内側側面に係止可能な係止部材(15)が取り付けられている肢体支持面カバー。
  2. (ト) 係止部材(15)がスライドファスナー、面ファスナー、フックの何れかであり、嵌込口(35)の周縁に沿って部分的に接合されている前掲請求項1に記載の肢体支持面カバー。
  3. (チ) 係止部材(15)が、カバー(30)の内側に向けて隆起した係止爪(16)を具備する複数個の舌片(17)によって構成されており、
    (リ) それらの係止爪(16)の爪先(18)が、嵌込口(35)の周縁からカバーの周縁部(33)を経て表面材(31)に向かう方向に突出しており、その舌片本体(17)と爪先(18)の間が嵌合隙間(19)になっており、
    (ヌ) それら複数個の舌片(17)が、嵌込口(35)の周縁に沿って配列されている前掲請求項1に記載の肢体支持面カバー。
  4. (ル) 複数個の隣り合う舌片(17)と舌片(17)の間が連結されており、且つ、舌片(17)と舌片(17)の間に間隙(20)があり、
    (オ) 舌片(17)と舌片(17)の間を連結している連結部(24)が、その間隙(20)の奥まった箇所に位置し、
    (ワ) その間隙(20)が、隣り合う舌片(17)と舌片(17)に挟まれたU字形入り江状になっており、
    (カ) その連結部(24)において、隣り合う舌片(17)と舌片(17)の間が可撓になっており、
    (ヨ) 複数個の各舌片(17)が、嵌込口(35)の周縁を縁取る裏面材(32)に縫糸(21)によって縫合されている前掲請求項3に記載の肢体支持面カバー。
  5. (タ) 舌片(17)と舌片(17)の間の連結部(24)が破断されており、
    (レ) 係止部材(15)が、複数個の舌片(17・17・17………)に分割されている前掲請求項4に記載の肢体支持面カバー。
  6. (ソ) 係止部材(15)が、型枠(28)を嵌め込む隙間(34)を間に挟んで表面材(31)に向き合う裏面材(32)の内面に取り付けられており、
    (ツ) 係止部材(15)が、裏面材(32)に覆われている前掲請求項1〜5の何れかに記載の肢体支持面カバー。
  7. (ネ) 表面材(31)から裏面材(32)へと連続するカバーの周縁部(33)が、部分的に切除されており、型枠(28)を嵌め込む隙間(34)がカバー(30)の外面に現われる露出口(36)を形成している前掲請求項1〜6の何れかに記載の肢体支持面カバー。
  8. (ナ) 露出口(36)が、型枠(28)のコーナー(37)に向き合うカバーの周縁部(33)のコーナーに設けられている前掲請求項7に記載の肢体支持面カバー。
  9. (a) 肢体支持装置品の肢体支持面を形取る型枠(28)が、前掲請求項1に記載のカバー(30)の表面材(31)と裏面材(32)との間の隙間(34)に、嵌込口(35)から押し込まれ、カバー(30)によって被覆されており、
    (b) 型枠(28)の周縁が、カバー(30)の周縁部(33)の内面に密着しており、
    (c) 嵌込口(35)の周縁の係止部材(15)が、カバー(30)の表面材(31)に表裏する型枠(28)の底面、または、カバー(30)の周縁部(33)に表裏する型枠(28)の内側側面に係止されている肢体支持面材。
  10. (d) カバー(30)の係止部材(15)が、カバー(30)の内側に向けて隆起した係止爪(16)を具備する複数個の舌片(17)によって構成されており、
    (e) それらの係止爪(16)の爪先(18)が、嵌込口(35)の周縁からカバーの周縁部(33)を経て表面材(31)に向かう方向に突出しており、その舌片本体(17)と爪先(18)の間が嵌合隙間(19)になっており、
    (f) それら複数個の舌片(17)が、嵌込口(35)の周縁に沿って配列されている爪先(18)が裏面材(32)からカバーの周縁部(33)を経由して表面材(31)へと向かう方向に突出している係止爪(16)がカバー(30)の内側に向けて隆起している複数個の舌片(17)によって構成されており、
    (g) その複数個の舌片(17)が、嵌込口(35)の周縁に沿って配列されており、
    (h) 型枠(28)の底面または内側側面に、カバー(30)の係止部材(15)の爪先(18)が引っ掛かる溝縁(26)を有する係合溝(25)が、型枠(28)の周縁の続く方向に沿って連続して設けられており、
    (i) その係合溝(25)の溝縁(26)が、カバー(30)の舌片本体(17)と爪先(18)の間の嵌合隙間(19)に嵌合している前掲請求項9に記載の肢体支持面材。
  11. (j) 表面材(31)から裏面材(32)へと連続するカバーの周縁部(33)が、部分的に切除されており、型枠(28)を嵌め込む隙間(34)がカバー(30)の外面に現われる露出口(36)を形成しており、
    (k) 型枠(28)の一部が、その露出口(36)から露出している前掲請求項9〜10の何れかに記載の肢体支持面材。
  12. (l) 露出口(36)が、型枠(28)のコーナー(37)に向き合うカバーの周縁部(33)のコーナーに設けられている前掲請求項11に記載の肢体支持面材。
  13. 肢体支持面(11)が、前掲請求項9〜12の何れかの肢体支持面材(10)によって構成されている椅子。
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