JP2010246261A - 減速機構付きモータ及びワイパモータ - Google Patents

減速機構付きモータ及びワイパモータ Download PDF

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Abstract

【課題】センサマグネットと磁気センサとによる回転検出精度を向上しつつ、減速機構側から制御基板側への異物の侵入を効果的に抑制することができる減速機構付きモータ、及びワイパモータを得る。
【解決手段】ワイパモータ10は、モータ本体12と、出力軸22と一体に回転するウォームホイール20を有する減速機構部14と、ウォームホイール20の一端側に設けられたセンサマグネット36と、制御基板34のセンサマグネット36との対向部分に設けられた磁気センサ38と、減速機構部14及び制御基板34を収容するケース24と、カバー部材44とを備える。カバー部材44は、隔壁部46にてケース24内を減速機構部14の室と制御基板34の室とに区画し、窓部46Aにてセンサマグネット36を制御基板34側に露出させ、センサマグネット36の外周面と対向する立壁部50にて窓部46Aを通じて制御基板34側に異物が侵入することを防止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、減速機構付きモータ、及びワイパモータに関する。
ギアケース内に、モータ本体の回転を減速して出力軸に伝えるウォーム減速機構と、モータ本体の動作を制御するための制御基板とを収容した減速機構付きモータが知られている。(例えば、特許文献1参照)。この減速機構付きモータでは、ウォームホイールの一端側にセンサマグネットが同軸的に設けられると共に、制御基板にはセンサマグネットの回転に応じた信号を出力する磁気センサが設けられており、これらウォームホイール(センサマグネット)と制御基板(磁気センサ)との間は、カバーによって隔てられている。
特開2009−5947号公報
ところで、上記のカバーには、限られた狭い隙間で、グリス等の潤滑剤が飛散して制御基板に付着することを防止しつつ、センサマグネットの磁極又は磁束の変化の磁気センサによる検出を担保することが要求されるため、カバーは非磁性体である樹脂材にて薄肉に形成されている。薄肉樹脂製のカバーは、成形時の反りや熱等による変形を生じ易く、ウォームホイールとの干渉が懸念される。この対策としてカバーを厚肉化することや制御基板とセンサマグネットとの間隔を広げることが考えられるが、磁気センサによる回転検出精度の低下が懸念される。
本発明は、センサマグネットと磁気センサとによる回転検出精度を向上しつつ、減速機構側から制御基板側への異物の侵入を効果的に抑制することができる減速機構付きモータ、及びワイパモータを得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る減速機構付きモータは、モータ本体と、前記モータ本体の回転軸と出力軸との間に介在された少なくとも1つの歯車を含んで構成され、前記回転軸の回転を減速して前記出力軸を回転させる減速機構と、前記減速機構を収容するケースと、前記歯車における軸線方向の一端側に、該歯車と同軸的でかつ該歯車よりも小径である円周に沿って該歯車と一体に回転するように設けられたセンサマグネットと、前記ケース内に、前記歯車における軸線方向の一端側と対向するように配置された制御基板と、該制御基板において前記センサマグネットと対向し得る部位に設けられ、該センサマグネットの磁極及び磁束変化の少なくとも一方を検出するための磁気センサと、前記ケース内を前記減速機構が収容される機構収容室と前記制御基板が収容される基板収容室とに区画する隔壁部と、前記歯車と同軸的でかつ該歯車よりも小径の円形状を成し前記センサマグネットを全体として前記基板収容室に露出させるように前記隔壁部に形成された開口部と、前記隔壁部における前記開口部周縁の少なくとも一部に沿って立設され前記センサマグネットにおける前記歯車の径方向外側を向く面と対向する立壁部とを有し、前記ケースに保持されたカバー部材と、を備えている。
請求項1記載の減速機構付きモータでは、モータ本体の回転軸が回転すると、歯車を含む減速機構は、この回転を減速して出力軸を回転させる。したがって、歯車の回転(回転数、回転角等)は出力軸の回転に対応(比例)している。したがって、例えば、センサマグネットの磁気センサに対する相対回転に伴う磁極及び磁束変化の少なくとも一方が磁気センサにて検出されることで、歯車すなわち出力軸の回転が検知され、この検知結果が制御基板によるモータ本体の制御に供される。
ここで、本減速機構付きモータでは、センサマグネットがカバー部材の開口部を通じて全体として基板収容室側に露出されているので、換言すれば、センサマグネットと磁気センサとの間にはカバー部材が介在しないので、歯車の回転検知を精度良く行うことができる。また、例えば減速機構の歯車の回転に伴ってケース内で潤滑剤等が飛び散った場合、この潤滑剤がケース内の機構収容室から基板収容室へ異物として侵入することは、カバー部材の隔壁部によって防止される。さらに、カバー部材の立壁部が歯車の軸線方向一端面及びセンサマグネットの外周面とで迷路構造を成すため、該カバー部材の開口部を通じて機構収容室から基板収容室へ異物が侵入することが効果的に抑制される。
このように、請求項1記載の減速機構付きモータでは、センサマグネットと磁気センサとによる回転検出精度を向上しつつ、減速機構側から制御基板側への異物の侵入を効果的に抑制することができる。
請求項2記載の発明に係る減速機構付きモータは、請求項1記載の減速機構付きモータにおいて、前記歯車は、前記制御基板側に開口すると共に前記センサマグネットの軸線方向における少なくとも一部を収容するマグネット収容部を有し、前記カバー部材の立壁部は、前記マグネット収容部の内周面と前記センサマグネットにおける前記歯車の径方向外側を向く面との間に入り込んでいる。
請求項2記載の減速機構付きモータでは、カバー部材の立壁部は、歯車の径方向外向きの面において該歯車におけるマグネット収容部の内周面に対向し、上記径方向内向きの面においてセンサマグネットの径方向外向きの面に対向している。換言すれば、立壁部は、マグネット収容部とセンサマグネットとの対向面間に、これらに対し軸線方向にオーバラップするように入り込んでいる。これにより、ケース内における開口部の周縁近傍に、より長い(複雑な)迷路構造が形成されており、カバー部材の開口部を通じて機構収容室から基板収容室へ異物が侵入することが一層効果的に抑制される。
請求項3記載の発明に係る減速機構付きモータは、請求項1又は請求項2記載の減速機構付きモータにおいて、前記カバー部材の立壁部は、前記歯車の歯に対し該歯車の径方向内側に配置されている。
請求項3記載の減速機構付きモータでは、歯車の歯が立壁部よりも径方向外側に位置するので、該歯車の回転に伴ってケース内で潤滑剤等が飛び散った場合、該潤滑剤等は遠心力にて開口部の径方向外側に飛ばされる。これにより、本減速機構付きモータでは、カバー部材の開口部を通じて機構収容室から基板収容室へ異物が侵入することが一層効果的に抑制される。
請求項4記載の発明に係るワイパモータは、前記出力軸を正逆回転可能に構成された請求項1〜請求項3の何れか1項記載の減速機構付きモータであり、ワイパアームを駆動するためのものである。
請求項4記載のワイパモータでは、出力軸の回転方向の切り替え(加減速)に伴い潤滑剤等の飛散の態様が変化するが、機構収容室から基板収容室へ異物が侵入することがカバー部材によって効果的に抑制される。
このように、請求項4記載のワイパモータでは、センサマグネットと磁気センサとによる回転検出精度を向上しつつ、減速機構側から制御基板側への異物の侵入を効果的に抑制することができる。
本発明の実施形態に係るワイパモータのカット図である。 本発明の実施形態に係るワイパモータの要部を示す図であって、(A)は図1の2A部を拡大して示す斜視図、(B)は図1の2B部を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るワイパモータを示す、図4の3−3線に沿った断面図である。 本発明の実施形態に係るワイパモータの外観を示す側面図である。 本発明の実施形態に係るワイパモータを構成するウォームホイール及びセンサマグネットを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るワイパモータを構成するカバー部材の斜視図である。 本発明の実施形態に係るワイパモータを構成するカバー部材を示す図であって、(A)は側面図、(B)は図7(A)の7B−7B線に沿った断面図である。
本発明の実施形態に係る減速機構付きモータとしてのワイパモータ10について、図1〜図7に基づいて説明する。先ず、ワイパモータ10の全体構成について説明し、次いで本発明の要部であるグリス飛散防止構造について説明することとする。
(ワイパモータの概略全体構成)
図4には、ワイパモータ10の外観が側面図にて示されており、図3には、図4の3−3線に沿った断面図が示されている。これらの図に示される如く、ワイパモータ10は、モータ本体12と、減速機構としての減速機構部14と、制御部15とを主要部として構成されている。モータ本体12は、減速機構部14に回転軸16を突出させており、制御部15の制御に基づいて回転軸16を正逆回転させるように構成されている。
減速機構部14は、回転軸16に同軸的かつ一体に回転するように設けられたウォーム18と、ウォーム18に噛み合わされたウォームホイール20とで構成されたウォーム減速機構を有する。この実施形態では、ウォームホイール20の軸心部に出力軸22が同軸的かつ一体に回転するように固定的に連結されている。したがって、この実施形態における減速機構部14は、1段減速機構とされている。また、ウォーム18とウォームホイール20との噛み合い部である歯18A、20Aには、潤滑材としてのグリスが塗布されている。
この減速機構部14は、ケース24内に収容されている。ケース24は、第1ケース26と第2ケース28とを互いに開口端で突き当てつつ結合して構成されており、図4に示される如く平面視で略矩形状を成している。この実施形態では、減速機構部14は、図3に示される如く主に第1ケース26内に形成された機構収容室としてのギヤ室24A内に配置されており、出力軸22は第1ケース26を貫通して先端22Aをケース24の外側に突出させている。第1ケース26における出力軸22の貫通部には筒状の軸受保持部26Aが形成されており、軸受30を介して出力軸22を自軸廻りに回転自在に支持している。
一方、ケース24における主に第2ケース28にて形成された基板収容室としての制御基板室24Bには、主に制御部15(の制御基板34)が収容されている。制御部15は、出力軸22の回転を検出(検知)するための回転検出部32と、回転検出部32からの信号に基づいてモータ本体12の回転を制御する制御回路が設けられた制御基板34とを主要部として構成されている。制御基板34は、ウォームホイール20の軸線方向一端側(出力軸22が突出していない側)に対向するように制御基板室24B内で保持されている(保持構造については図示省略)。
回転検出部32は、出力軸22と一体に回転するウォームホイール20に設けられたセンサマグネット36と、制御基板34に設けられた磁気センサ38とで構成されている。図5に示される如く、センサマグネット36は、それぞれ円環状に形成されると共に同軸的に配置された複数(この実施形態では3つ)のリングマグネット36A、36B、36Cを有して構成されている。このセンサマグネット36を構成するリングマグネット36A、36B、36Cには、それぞれ周方向に少なくとも1組のN極とS極とを隣接させることで着磁パターンが形成されている。なお、図5では、各リングマグネット36A〜36Cにドットの有無で極性が異なる部分を示している。
この実施形態では、径方向中間部に配置されたリングマグネット36Bは、それぞれ周方向に等間隔で複数(各3つ)形成された連結部36D、36Eを介して、リングマグネット36A、36Cに連結されている。具体的には、センサマグネット36は、磁性粉体を樹脂材に含ませて構成された所謂プラスチックマグネット(ボンド磁石)とされており、一部材として取り扱い可能に全体として一体に構成されている(この実施形態では、一体成形されている)。磁性粉体としては、例えばフェライト系の磁性体、アルニコ系の磁性体、ネオジウム−鉄−ボロン系の磁性体、サマリウム−コバルト系の磁性体等を用いることができ、また樹脂材としては、ナイロン、ポリプロピレン、ポリアミド等の樹脂材を用いることができる。この実施形態では、ナイロンにフェライトを添加した材料にてセンサマグネット36が構成されている。
以上説明したセンサマグネット36は、ウォームホイール20の軸線方向一端側に同軸的かつ一体に回転するように固定的に取り付けられている。この実施形態では、ウォームホイール20から突設され各連結部36Eを貫通したピン40に歯付きリング42を締着させることで、センサマグネット36がウォームホイール20に固定的に取り付けられている。ウォームホイール20の周縁部からは、センサマグネット36を径方向外側から覆う周壁20Bが立設されている。
したがって、この実施形態では、図1及び図3に示される如く、周壁20Bで囲まれたギヤ収容部20C(凹部)内にセンサマグネット36の軸線方向の一部が収容配置されているものと捉えることができる。さらに別言すれば、センサマグネット36を構成する最外周の36Aの外周面は、軸線方向の一部において、周壁20Bの内周面に対しウォームホイール20の径方向に対向しているものと捉えることができる。また、この実施形態では、ウォームホイール20の外周縁部における周壁20Bとは軸線方向の反対側にも周壁20Dが立設されており、ウォームホイール20の歯20Aは周壁20Bから周壁20Dに亘り形成されている。以上説明したように、センサマグネット36が設けられたウォームホイール20が本発明における歯車に相当する。
磁気センサ38は、センサマグネット36を構成するリングマグネット36A、36B、36Cのそれぞれについて、磁極又は磁束変化に応じた信号を出力する少なくとも1つのホール素子を有して構成されている。この実施形態では、リングマグネット36Aに対しホール素子38A、38D、リングマグネット36Bに対しホール素子38B、リングマグネット36Cに対しホール素子38Cの計4つのホール素子を有して磁気センサ38が構成されている。ホール素子38A〜38Dは、図3に示される如く、制御基板34における対応するリングマグネット36A〜36Cにウォームホイール20の軸線方向に対向するように配置されている。
以上説明した回転検出部32では、リングマグネット36A〜36Cのホール素子38A〜38D(の設置位置)に対する着磁パターンが異なっており、ウォームホイール20すなわち出力軸22の複数の回転位置を検出可能とされている。図1及び図3に示される如くホール素子38A〜38Dがセンサマグネット36の直径方向に沿って配置された本実施形態では、図5に例示される如く、センサマグネット36単体(組付前)の状態で各リングマグネット36A〜36Cの着磁パターンが異なっている。これにより、ワイパモータ10では、例えば、図示しないワイパアームの格納位置、下反転位置、上反転位置、他複数の制御位置(制御をする基準となる位置)を設定し得る構成とされている。
制御基板34に形成された制御回路は、回転検出部32からの信号に基づいて、モータ本体12の正逆転(作動、反転)、停止を制御するようになっている。この制御回路については、公知の構成を適宜採用し得るので、説明を省略する。
(グリス飛散防止構造)
図1に示される如く、ワイパモータ10は、ケース24内におけるギヤ室24Aから制御基板室24Bへのグリスの飛散を防止するためのカバー部材44を備えている。カバー部材44は、ケース24内の空間をギヤ室24Aと制御基板室24Bとに区画する(隔てる)平板状の隔壁部46を有する。隔壁部46は、減速機構部14(ウォームホイール20)及び制御基板34と対向するように、該制御基板34と減速機構部14との間に配置されている。
図6、図7(A)に示される如く、隔壁部46からは複数の保持片48が延設されており、各保持片48が第1ケース26と第2ケース28との間に形成された隙間(保持溝)45に入り込むことで(1つの保持片48につき図1、図3参照)、カバー部材44がケース24に対し所定に位置(姿勢)で保持されるようになっている。
また、図6、図7(A)、及び図7(B)に示される如く、隔壁部46には、センサマグネット36を全体として制御基板室24Bに露出させる(突出させる)ための開口部として円形の窓部46Aが形成されている。すなわち、窓部46Aの内径は、センサマグネット36を構成する最外周(最大径)のリングマグネット36Aの外径よりも若干大とされている(図1参照)。さらに、カバー部材44は、隔壁部46における窓部46Aの周縁部に沿ってギヤ室24A側に立設された立壁部50を有する。この実施形態における立壁部50は、窓部46Aの全周に沿う環状壁(短円筒壁)として形成されている。
そして、図1及び図3に示される如く、ワイパモータ10では、カバー部材44のケース24への保持状態で、立壁部50は、最外周のリングマグネット36Aとウォームホイール20の周壁20Bとの対向面間に遊隙状態で入り込んでいる。また、この実施形態では、ウォームホイール20の外周において周壁20Bから周壁20Dに亘り形成された歯20Aは、立壁部50に対し径方向外側に配置されている。
これにより、ワイパモータ10では、図2(A)及び図2(B)に図1の2A部及び2B部の拡大図として示す如く、周壁20B、立壁部50、リングマグネット36A、隔壁部46、及びウォームホイール20におけるギヤ収容部20Cの底面を成す端面20Eとで、迷路構造Lが形成されている。この迷路構造は、立壁部50、リングマグネット36A、隔壁部46、及びウォームホイール20の端面20Eにて形成される基本迷路構造が、周壁20Bを立壁部50に対向させることでより複雑化されたものと把握することができる。
以上説明したカバー部材44は、全体として非磁性材である樹脂材にて一体に成形されている。なお、アルミやアルミ合金等の非磁性金属を用いてカバー部材44を形成することも可能である。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
上記構成のワイパモータ10では、モータ本体12が駆動されると、減速機構部14のウォーム18が回転軸16と共に自軸廻りに回転され、該ウォーム18に噛み合わされているウォームホイール20が自軸廻りに回転駆動される。このウォームホイール20は出力軸22に固定されているので、出力軸22は、ウォームホイール20と一体に、ウォーム18の回転数に対し減速された回転数(増幅されたトルク)で回転される。
このとき、センサマグネット36は、ウォームホイール20と一体に回転し、出力軸22の回転位置に応じた信号を、ホール素子38A〜38Dに出力させる。制御基板34に設けられた制御部は、ホール素子38A〜38Dからの出力軸22の回転位置に応じた信号に基づいて、モータ本体12の作動、停止、回転方向等を制御する。またこのとき、出力軸22の回転に伴ってウォーム18、ウォームホイール20に塗布されたグリスがギヤ室24A内で飛散する虞がある。
ここで、ワイパモータ10では、ケース24内をギヤ室24Aと制御基板室24Bとに区画するカバー部材44を備えるため、ギヤ室24Aで飛散したグリスが制御基板室24Bに異物として侵入することが防止又は効果的に抑制される。特に、ウォームホイール20の歯20Aは、ギヤ収容部20Cすなわち窓部46A(立壁部50)に対し径方向外側に配置されているので、歯20Aに塗布されたグリスは、制御基板室24Bに侵入して制御基板34に付着することが、カバー部材44の隔壁部46によって防止される。
また、ワイパモータ10では、カバー部材44の隔壁部46に窓部46Aが形成されているため、センサマグネット36と磁気センサ38との間には介在物が存在しない。このため、ワイパモータ10では、回転検出部32によってウォームホイール20すなわちウォームホイール20の回転を精度良く検出することができる。
そして、ワイパモータ10では、カバー部材44の立壁部50がリングマグネット36A、ウォームホイール20の端面20E、及び隔壁部46とで基本迷路構造を成すため、ギヤ室24Aで飛散されたグリスが窓部46Aを通じて制御基板室24Bに侵入することが効果的に抑制される。特に、ワイパモータ10では、立壁部50の径方向外側にさらに周壁20Bが対向(軸線方向にオーバラップ)してより複雑な迷路構造Lが形成されている。このため、ワイパモータ10では、ギヤ室24Aで飛散されたグリスが窓部46Aを通じて制御基板室24Bに侵入することが一層効果的に抑制される。
これにより、本ワイパモータ10では、カバー部材44を薄肉に形成することなく回転検出部32による検出精度を向上すべくカバー部材44に窓部46Aが形成された構成において、迷路構造Lによって、ギヤ室24Aから制御基板室24Bへのグリスの飛散を効果的に抑制することができる。補足すると、回転検出部32による検出精度を向上するためにカバー部材を薄肉に形成した比較例に係る構成では、成形時の反りや作動に伴う温度上昇による熱変形が起き易いため、カバー部材とウォームホイール20又はセンサマグネット36との干渉が懸念される。この対策としてカバー部材を厚肉化することや制御基板34とセンサマグネット36との間隔を広げる(距離を空ける)ことが考えられるが、磁気センサによる信号検出精度の悪化、出力軸22の軸線方向における寸法増大の原因となる。これに対して、ワイパモータ10では、カバー部材44は熱変形を考慮した適切な厚みで構成しながら、窓部46Aによって回転検出部32による回転検出精度が向上される。
さらに、ワイパモータ10では、ウォームホイール20の歯20Aが立壁部50よりも径方向外側に配置されているため、ウォームホイール20の回転に伴う遠心力によってグリスは主にウォームホイール20に対する径方向外側に飛散される。これによっても、ワイパモータ10では、ギヤ室24Aで飛散されたグリスが窓部46Aを通じて制御基板室24Bに侵入することが効果的に抑制される。
またさらに、出力軸22と共にウォームホイール20が正逆回転(角加減速)を繰り返すワイパモータ10では、グリスの飛散の態様が一様ではないが、グリスの制御基板室24Bへの侵入抑制のための上記した各機能によって、ギヤ室24Aで飛散されたグリスが窓部46Aを通じて制御基板室24Bに侵入することが効果的に抑制される。
なお、上記した実施形態では、電流と磁界との相互作用によって発生する起電力を利用してアナログ信号を出力するホール素子を用いて磁気センサ38が構成された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、電流と磁界との相互作用によって発生する起電力を利用してデジタル信号を出力するホールICを用いて磁気センサ38を構成しても良く、磁界の強さに応じて電気抵抗値が変化するMRセンサを用いて磁気センサ38を構成しても良い。これらホール素子、ホールIC、MRセンサ等は、制御基板34によるモータ本体12の制御に応じて適宜選択すれば良い。
また、上記した実施形態では、回転軸16と出力軸22との間に介在される減速機構部14が1段のウォーム減速機構にて構成された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、複数段の歯車機構にて減速機構部14を構成しても良い。この場合又は上記の実施形態において、センサマグネット36が設けられる歯車は、出力軸22と一体に回転する最終段の歯車には限られず、回転軸16と一体に回転する第1段歯車や中間歯車にセンサマグネット36が設けても良い。このような場合でも、歯車と出力軸22との減速比から該出力軸22の回転状態を間接的に検出させることができる。また、減速機構部14は、ウォーム減速機構を用いる構成に限られることはなく、例えば、平歯車列、ハイポイドギヤ、遊星歯車列等の各種の減速機構、又はこれらの少なくとも一部の組み合わせによって減速機構部14を構成することができる。
さらに、上記した実施形態では、立壁部50が窓部46Aの全周に亘り立設された環状を成す好ましい例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、上記実施形態の如く1段のみの減速機構部14を備える構成では、出力軸22と共にウォームホイール20が1回転未満の所定の角度範囲を正逆回転していることから窓部46Aにおける少なくとも減速機構部14(ウォームホイール20とウォーム18と)の噛み合い部側に出力軸22の軸線廻りの所定の角度範囲において立壁部50を立設すれば良い。
またさらに、上記した各実施形態では、センサマグネット36が3つのリングマグネット36A〜36Cを有する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、センサマグネット36は、単一、2つ、又は4つ以上のリングマグネットを有する構成としても良い。また、センサマグネット36を構成するリングマグネット(の少なくとも1つ)は、連続環状に形成された構成に限定されることはなく、周方向に離間された複数の部分に分割して構成されても良い。
また、上記した実施形態では、ウォームホイール20に周壁20Bが形成された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ウォームホイール20の平坦な端面にセンサマグネット36が設けられた構成としても良い。
さらに、上記した各実施形態では、本発明に係る減速機構付きモータがワイパモータ10である例を示したが、本発明はこれに限定されず、各種の減速機構付きモータに本発明を適用可能であることが言うまでもない。
10・・・ワイパモータ(減速機構付きモータ)、12・・・モータ本体、14・・・減速機構部減速機構)、16・・・回転軸、20・・・ウォームホイール(歯車)、20C・・・ギヤ収容部、22・・・出力軸、24・・・ケース、24A・・・ギヤ室(機構収容室)、24B・・・制御基板室(基板収容室)、34・・・制御基板、36・・・センサマグネット、38・・・磁気センサ、44・・・カバー部材、46・・・隔壁部、46A・・・窓部(開口部)、50・・・立壁部

Claims (4)

  1. モータ本体と、
    前記モータ本体の回転軸と出力軸との間に介在された少なくとも1つの歯車を含んで構成され、前記回転軸の回転を減速して前記出力軸を回転させる減速機構と、
    前記減速機構を収容するケースと、
    前記歯車における軸線方向の一端側に、該歯車と同軸的でかつ該歯車よりも小径である円周に沿って該歯車と一体に回転するように設けられたセンサマグネットと、
    前記ケース内に、前記歯車における軸線方向の一端側と対向するように配置された制御基板と、
    該制御基板において前記センサマグネットと対向し得る部位に設けられ、該センサマグネットの磁極及び磁束変化の少なくとも一方を検出するための磁気センサと、
    前記ケース内を前記減速機構が収容される機構収容室と前記制御基板が収容される基板収容室とに区画する隔壁部と、前記歯車と同軸的でかつ該歯車よりも小径の円形状を成し前記センサマグネットを全体として前記基板収容室に露出させるように前記隔壁部に形成された開口部と、前記隔壁部における前記開口部周縁の少なくとも一部に沿って立設され前記センサマグネットにおける前記歯車の径方向外側を向く面と対向する立壁部とを有し、前記ケースに保持されたカバー部材と、
    を備えた減速機構付きモータ。
  2. 前記歯車は、前記制御基板側に開口すると共に前記センサマグネットの軸線方向における少なくとも一部を収容するマグネット収容部を有し、
    前記カバー部材の立壁部は、前記マグネット収容部の内周面と前記センサマグネットにおける前記歯車の径方向外側を向く面との間に入り込んでいる請求項1記載の減速機構付きモータ。
  3. 前記カバー部材の立壁部は、前記歯車の歯に対し該歯車の径方向内側に配置されている請求項1又は請求項2記載の減速機構付きモータ。
  4. 前記出力軸を正逆回転可能に構成された請求項1〜請求項3の何れか1項記載の減速機構付きモータであり、ワイパアームを駆動するためのワイパモータ。
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