JP2010245338A - 窒化物半導体発光素子の製造方法 - Google Patents

窒化物半導体発光素子の製造方法 Download PDF

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孝昭 内海
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Abstract

【課題】基板が反ることなく、窒化物半導体発光素子を安定してより簡便に製造する方法を提供する。
【解決手段】本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法は、厚みが0.8cm以上20cm以下である基板上に、バッファ層およびn型層をこの順に形成する工程(A)と、n型層上に活性層およびp型層をこの順に形成する工程(B)と、p型層上に電流拡散層を形成する工程(C)と、電流拡散層上に、パット電極を形成する工程(D)と、基板の厚み方向の上下を固定した上で、基板をその面に平行な面で切断する工程(E)とを含むことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物半導体発光素子の製造方法に関し、特に基板の反りを低減することができる窒化物半導体発光素子の製造方法に関する。
GaN等の窒化物半導体を含む窒化物半導体発光素子は、広く研究が進められている。たとえば、GaNを含む青色系発光ダイオード(以下、「LED」とも称する)と黄色の発光体とを組み合わせた白色LED(Light Emitting Diode)は、携帯電話等の液晶ディスプレイのバックライトとして普及している。当該白色LEDは、低消費電力および長寿命などの利点を有するため、蛍光灯や白熱灯に代わる光源として期待されており、研究および開発が盛んに行われている。
このような窒化物半導体発光素子は、サファイア基板上に、発光層を含む窒化物半導体層を結晶成長させることにより製造されるのが一般的である。
しかしながら、このようにして製造される窒化物半導体発光素子は、サファイア基板と、窒化物半導体層との熱膨張係数が異なることにより、加熱して窒化物半導体層を形成するときに、これらの界面で圧縮応力または引張応力が生じることとなり、結果としてサファイア基板が反り、場合によっては窒化物半導体発光素子が大きく歪むという問題があった。
このようにサファイア基板に反りが生ずること、および窒化物半導体発光素子に歪みが生じることにより、窒化物半導体発光素子の発光波長にバラつきが生じたり、窒化物半導体発光素子の電気特性が安定しにくくなったりするという不具合が生じていた。
そこで、上記のような問題を解決するための試みとして、特許文献1には、窒化物半導体層を結晶成長させる前から反っているサファイア基板を用いることにより、サファイア基板の反りと、窒化物半導体層の結晶成長から生じるサファイア基板の反りとを相殺させることをもって、窒化物半導体発光素子の歪みを低減する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1の方法により反りの少ないサファイア基板を含む窒化物半導体発光素子を安定して作製するためには、サファイア基板の初期の反りと、窒化物半導体層の結晶成長の温度と、窒化物半導体層の熱膨張係数との三者のバランスを適切に制御することが必要であるが、これらの三者をバランスよく制御することは高度な技術を要するものであり、特に量産するときにはその性能が不安定になるという問題があった。
このため、反りの少ないサファイア基板を含む窒化物半導体発光素子をより簡便に製造する方法の登場が強く望まれていた。
特開2004−168622号公報
本発明は、上記のような現状に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、基板が反ることなく、窒化物半導体発光素子を安定してより簡便に製造する方法を提供することである。
本発明者らは、窒化物半導体発光素子の製造方法について、基板が反らないようにするために鋭意検討を重ねた結果、基板そのものの厚みを厚くすることにより、その基板上に窒化物半導体層を形成したときの基板の反りを低減することができるという着想を得、当該着想に基づき基板の厚みを適宜変更し、種々の検討を重ねた。
その結果、従来よりも厚い基板を用いることにより、窒化物半導体発光素子の反りを低減することはできるものの、窒化物半導体発光素子そのものが大型化してしまうこととなり実用化には不向きであるという問題に直面した。
そこで、基板上に窒化物半導体層を結晶成長させた後に、その厚み方向の上下(すなわち、基板および窒化物半導体層)を固定した上で、基板をその厚み方向に切断して基板を薄型化することにより、基板の反りを抑制しつつ、窒化物半導体発光素子の大型化も防止することができることが明らかとなり、本発明を完成した。
すなわち、本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法は、厚みが0.8cm以上20cm以下である基板上に、バッファ層およびn型層をこの順に形成する工程(A)と、n型層上に活性層およびp型層をこの順に形成する工程(B)と、p型層上に電流拡散層を形成する工程(C)と、電流拡散層上に、パット電極を形成する工程(D)と、基板の厚み方向の上下を固定した上で、基板をその面に平行な面で切断する工程(E)とを含むことを特徴とする。
また、基板を切断する工程(E)の後に、基板の切断した面に対し、ポリッシングを行なう工程(F)を含むことが好ましい。
また、工程(D)の後に、基板と、パット電極とを固定した上で、基板をその面に平行な面で切断する工程(E)を行なうことが好ましい。
また、工程(A)の後に、基板とn型層とを固定した上で、基板をその面に平行な面で切断する工程(E)を行なうことが好ましい。
また、工程(D)の後に、n型層を露出させることにより、チップ分割溝を形成する工程(G)を含むことが好ましい。
また、工程(E)において、基板の厚み方向の上下の固定は、樹脂を貼り合せることにより行なうことが好ましい。
本発明は、上記のような各構成を有することにより、基板の熱膨脹係数と、窒化物半導体層の熱膨脹係数との差に起因する基板の反りを低減することができ、もって窒化物半導体発光素子を安定して簡便に製造することができる。
このように窒化物半導体発光素子の基板の反りを小さくすることにより、基板を再利用することができ、窒化物半導体発光素子の製造コストを削減することができる。
本発明の製造方法により製造される窒化物半導体発光素子の模式的な断面図である。 本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の一工程を示す模式的な断面図である。 本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の一工程を示す模式的な断面図である。 本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の一工程を示す模式的な断面図である。 本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の一工程を示す模式的な断面図である。 本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の一工程を示す模式的な断面図である。 本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の一工程を示す模式的な斜視図である。 本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の一工程を示す模式的な斜視図である。 (a)および(b)は、本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の工程(E)により切断された後に分割した形態を示す模式的な斜視図である。 本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の一工程を示す模式的な斜視図である。
<窒化物半導体発光素子>
図1は、本発明の製造方法により製造される窒化物半導体発光素子の一例を示す模式的な断面図である。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
本発明の製造方法により製造される窒化物半導体発光素子1は、図1に示されるように、基板11上に、バッファ層21と、n型層22とをこの順に備え、当該n型層22上の一部に、活性層23と、p型層24と、電流拡散層3と、パッド電極4とをこの順に形成したものである。また、n型層22上の活性層23が形成されていない部分の一部にも、パッド電極5が形成される。ここで、バッファ層21、n型層22、活性層23、およびp型層24のことを窒化物半導体層とも称する。
以下に、本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の一例を図2〜10の模式的断面図を参照しつつ説明する。図2〜図10はいずれも、本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の一工程を示す模式的な断面図または斜視図である。
<窒化物半導体発光素子の製造方法>
本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法は、厚みが0.8cm以上20cm以下の基板11上に、バッファ層21およびn型層22をこの順に形成する工程(A)と(図2)、n型層22上に活性層23およびp型層24をこの順に形成する工程(B)と(図3)、p型層24上に電流拡散層3を設ける工程(C)と(図4)、基板11の厚み方向の上下を固定した上で、基板11をその面に平行な面で切断する工程(E)と(図7)を含むことを特徴とする。なお、工程(E)の後に、基板11の切断面に対し、ポリッシングを行なう工程(F)を含むことが好ましい(図10)。
以下に、本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法を構成する各工程を説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1では、上述の工程のうち、工程(A)、工程(B)、工程(C)、工程(D)、および工程(E)をこの順に行なうことを特徴とする。
<工程(A)>
本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の工程(A)は、図2に示されるように、厚みが0.8cm以上20cm以下の基板11上に、バッファ層21およびn型層22をこの順に形成する工程である。
従来の窒化物半導体発光素子の製造方法では、厚み450μm程度の基板を用いていたが、本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法では従来の基板の厚みよりも極端に厚い、厚みが0.8cm以上20cm以下の基板11を用いることを特徴とする。このように従来の基板よりも極端に厚い厚みの基板を用いることにより、基板11と窒化物半導体層2との界面で生じる圧縮応力または引張応力に起因する基板11の反りを低減することができる。
具体的には、従来のように厚み450μmの基板を用いて1インチウエハのエピタキシャル成長を行なう場合、50〜100μm程度の反りが発生していたが、本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法のように、0.8cm以上20cm以下の基板11を用いて1インチウエハのエピタキシャル成長を行なうことにより、基板11の反りを0.2μm程度に抑えることができる。
基板11に用いられる材料としては、従来公知の材料であればどのような材料であってもよく、たとえばサファイア、SiC、GaN、ZnO、GaAs等を挙げることができる。
また、バッファ層21には、たとえばGaNを用いることができ、n型層22には、たとえばドナー不純物がドープされたAlxGa1-xN(0≦x≦1)を用いることができる。
<工程(B)>
本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の工程(B)は、工程(A)で形成したn型層22上に、活性層23およびp型層24を形成する工程である(図3)。
ここで、活性層23は、たとえばGaNからなるバリア層とInqGa1-qN(0<q<1)からなるウェル層とを含む層である。これらバリア層とウェル層の厚さは特に限定されるものではなく、たとえば、それぞれ3〜30nm、0.5〜5nmとすることができる。
一方、p型層24に用いられる材料としては、AlGaN、GaN等を用いることができる。当該p型層24の厚さは特に限定されるものではなく、たとえば50〜1000nmとすることができる。
<工程(C)>
本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の工程(C)は、工程(B)で形成したp型層24上に電流拡散層3を形成する工程である(図4)。ここで、電流拡散層3を形成する方法としては、たとえばスパッタリング法を用いることができる。また、電流拡散層3に用いられる材料としては、たとえばITOを挙げることができる。この電流拡散層3の厚みは、たとえば150nm程度にすることができる。
なお、電流拡散層3に対しアニーリング処理を行なうことにより、電流拡散層3の透過率を上昇させつつ、その抵抗率を下げることができる。このアニーリング処理の温度は、たとえば650℃程度にすることが好ましい。
上述の工程(C)の後に、誘導結合プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)ドライエッチング装置を用いてメサエッチングを行なうことにより、活性層23およびp型層24の一部を除去し(図5)、n型層22の一部を露出させることが好ましい。
<工程(D)>
本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の工程(D)は、工程(C)で形成された電流拡散層3、およびn型層22上に対し、パッド電極4,5を形成する工程である(図6)。ここで、パッド電極4,5を形成する方法としては、たとえば電子ビーム法を用いて蒸着する方法を挙げることができる。このようなパッド電極4,5は、単層構造に限られるものではなく、多層構造をとることもできる。パッド電極4,5に用いられる材料としては、従来公知のものを採用することができ、たとえばTi、Mo、Au等を用いることができる。
<工程(E)>
本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の工程(E)は、基板11の上下を固定台6に固定した上で、固定した基板11の厚みを薄膜化するために基板11の切除を行なう工程である(図7)。
上記の工程(A)に示されるように、従来よりも厚みの厚い基板11を用いることにより、窒化物半導体発光素子そのものが大型化するという問題が生じる。この問題を解消するために、本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法は、基板を切断する工程(E)をさらに含むことを特徴とする。
本工程(E)は、工程(A)のバッファ層21およびn型層22が形成された後に行なってもよいし、工程(B)の活性層23およびp型層24が形成された後に行なってもよいし、工程(D)のパッド電極4,5が形成された後に行なってもよい。
ここで、工程(A)の後に工程(E)を行なう場合、基板11とn型層22とを固定台に固定した上で、基板11の切除を行なうこととなる。また、工程(B)の後に本工程(E)を行なう場合、基板11とp型層24とを固定台に固定した上で、基板11の切除を行なうこととなる。
また、工程(D)の後に本工程(E)を行なう場合、パッド電極4,5の電極面を保護するという観点から、パッド電極4,5の電極面をレジストにより被覆した上で、基板11とパッド電極4,5とを固定台に固定し、基板11の切除を行なうことが好ましい(図7)。
この基板を切断する工程(E)は、基板11の上下を固定した上で、基板11を切断することにより、基板に反りが発生することを防止することができる。
ここで、上記の「基板の上下を固定」とは、基板11と、該基板11上に形成される、n型層22、p型層24、電流拡散層3、またはパッド電極4,5とを固定することを意味するものであり、基板11そのものの上下を固定することを意味するものではない。
このような基板11の上下の固定は、樹脂を貼り合せることにより行なうことが好ましく、このような樹脂としては、接着性を有する材料であれば従来公知の材料を用いることができ、たとえば日化精工(株)製のLA5511Hを用いることができる。
本工程(E)により行なわれる基板11の切断は、従来公知の方法により行なうことができ、たとえばダイシングブレード30を用いたダイシング法を挙げることができる。また、加工スピードは落ちることになるが、ワイヤーソーを用いてもよい。
このように基板11を切断すると、図8に示されるように、窒化物半導体発光素子1が固定台6に固定されたものと、基板11が固定台6に固定されたものとの2つの構造のものに分割されることとなる。これらの2つの構造のものを分離すると、図9(a)および(b)に示されるような2つに分離することができる。
以上の工程の後は、従来公知の方法により、実施の形態1の窒化物半導体発光素子を製造することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、実施の形態1の工程(E)の後に、さらに工程(F)を含むことを特徴とする。
<工程(F)>
本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の工程(F)は、基板を切断する工程(E)の後に、上記の基板の切断した面に対し、ポリッシングを行なう工程である(図10)。
上記の工程(E)で基板11を切断することにより、基板11の断面の粗度が粗くなるため、窒化物半導体発光素子の光取り出し効率が低下するという問題があると同時に、窒化物半導体発光素子に分離する工程において歩留まりが低下してしまう。
そこで、光取り出し効率が低下することを防止するために、工程(E)の後に、基板11の切断面(以下においては、「スライス面」とも称する)をポリッシングする工程(F)を含むことが好ましい(図10)。このように工程(F)を含むことにより、窒化物半導体発光素子の光取り出し効率の低下を抑制することができる。
このように基板11の切断面をポリッシングすることにより、基板および該基板上に形成された窒化物半導体層(以下においてはチップ分割する前の基板と窒化物半導体層とのことを併せて「窒化物半導体ウエハ」とも称する)の厚みを調厚するとともに、基板11の切断面を表面粗度を滑らかな面(以下においては「ミラー面」とも称する)にすることができる。なお、工程(E)の基板を切除した後に、基板と、該基板上に形成される層とを固定台から外した上で、工程(F)を行なうと、基板が反ってしまうこととなり、本発明の効果を十分に得ることができない。このため、工程(F)でポリッシングを行なった後に、基板11を含む積層体を固定台6から外すことが好ましい。
(実施の形態3)
実施の形態3では、実施の形態2の工程(D)の後に、さらに工程(G)を含むことを特徴とする他は、実施の形態2と同様の方法により窒化物半導体発光素子を作製する。
<工程(G)>
本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の工程(G)は、窒化物半導体層2の一部を除去し、n型層を露出させることにより、チップ分割溝を形成する工程である。このようなチップ分割溝を形成する方法としては、たとえばICPドライエッチングを用いることができる。
このようにチップ分割溝を形成することにより、窒化物半導体層2が一定のピッチで途切れた状態になり、窒化物半導体ウエハ10を歩留まり良く容易に窒化物半導体発光素子1に分割することができる。
(実施の形態4)
実施の形態4では、実施の形態3の工程(F)の後に、さらに工程(H)を含むことを特徴とする他は、実施の形態3と同様の方法により窒化物半導体発光素子を作製する。
<工程(H)>
本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法の工程(H)は、窒化物半導体ウエハを窒化物半導体発光素子に分割するための工程である。このような窒化物半導体ウエハを分割する方法としては、たとえば窒化物半導体ウエハを固定台から外して、専用シートに貼り替えた上で、チップ外形に沿って、レーザースクライブを行なった後に、スクライブラインに沿ってブレーキングを行なう方法を挙げることができる。このような方法により従来よりも簡便に、反りの少ない基板を含む窒化物半導体発光素子を製造することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<工程(A)>
実施例1の窒化物半導体発光素子の製造方法では、厚み10cmのサファイア基板を基板11として用い、当該基板11上に、有機金属気相成長(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いて、GaNからなるバッファ層21と、ドナー不純物がドープされたn−GaNからなるn型層22とを形成した(図2)。
<工程(B)>
次に、当該n型層22上に、MOCVD法を用いてInyGa1-yN(0<y<1)からなる活性層23と、アクセプター不純物がドープされたAlxGa1-xN(0≦x≦1)からなるp型層24とを形成した(図3)。
<工程(C)>
次に、スパッタリング法により厚み150nmのITOからなる電流拡散層3を形成した(図4)。そして、フォトリソグラフィにより電流拡散層3上に適当な形状のフォトレジストを成形した。
次に、ICPドライエッチング装置を用いてメサエッチングを行なうことにより、活性層23およびp型層24の一部を除去し、n型層22の一部を露出させた。その後にフォトレジストを除去した(図5)。
そして、電流拡散層3に対し800℃で10分間アニーリング処理を行なうことにより、電流拡散層3の透過率を上昇させるとともに、その抵抗率を下げた。
<工程(D)>
次に、電流拡散層3上に対し、および上記のメサエッチングによりn型層22の露出した部分上に対し、フォトリソグラフィを用いてレジストパターンを形成した。そして、Ti、MoおよびAuの順に電子ビーム法を用いて蒸着することにより、パッド電極4,5を形成し、その後上記のレジストパターンを除去した。このパッド電極4,5は、厚み150ÅのTi層、厚み300ÅのMo層、および厚み5000ÅのAu層をこの順に積層した構成のものである。
<工程(G)>
次に、電流拡散層3およびパッド電極4,5の表面に対し、フォトリソグラフィによりレジストパターンを形成した後に、n−GaN(n型層)面を露出するようにICPドライエッチングを行なうことにより窒化物半導体層を除去してチップ分割溝を形成し、レジストパターンを除去した(図示せず)。このチップ分割溝は、上記の各工程で作製された窒化物半導体ウエハ10を歩留まり良く容易に窒化物半導体発光素子に分割するために有効なものとなる。
<工程(E)>
次に、図4に示されるように、基板11を含む積層体のパッド電極形成面をレジストで被覆した上で、その基板11を含む積層体の上下を樹脂を介して固定台に固定した。そして、固定した基板11を含む積層体の厚みが120μmとなるように、基板11の切除を行なった。
<工程(F)>
その後、窒化物半導体ウエハを固定台に固定したままの状態で、切断した基板のスライス面をポリッシングすることにより、基板の切断面をミラー面にするとともに、窒化物半導体ウエハの厚みが100μmになるように調厚した(図10)。
<工程(H)>
その後、窒化物半導体ウエハをチップごとに分割するために、窒化物半導体ウエハを固定台6から外して、専用シートに貼り替えた。そして、チップ外形に沿って、レーザースクライブを行なった後に、スクライブラインに沿ってブレーキングを行なうことにより、実施例1の窒化物半導体発光素子を得た。
<工程(A)>
実施例2では、実施例1と同様の方法によりGaNからなるバッファ層21と、ドナー不純物がドープされたn−GaNからなるn型層22とを形成した(図2)。
<工程(E)>
次に、基板とn型層とを樹脂を介して固定台に固定した上で、基板の切除を行なった。実施例2では、パッド電極を形成する前に、基板を切断することを特徴とする。このように実施例2では、パッド電極を作製する前に、樹脂を介して固定台に固定するため、パッド電極を保護するためのレジストを設けなくてもよい。
<工程(B)>
次に、当該n型層上に、MOCVD法を用いてInyGa1-yN(0<y<1)からなる活性層と、アクセプター不純物がドープされたAlxGa1-xN(0≦x≦1)からなるp型層とを形成した。
<工程(C)>
次に、実施例1と同様の方法により電流拡散層を形成した上で、実施例1と同様の方法によりメサエッチングを行ない、活性層23およびp型層24の一部を除去し、n型層22の一部を露出させた。
以下の工程(D)〜(H)については、実施例1と同様の各工程を行なうことにより、実施例2の窒化物半導体発光素子を作製した。
実施例2のように窒化物半導体発光素子を製造工程の工程(A)において、バッファ層およびn型層を潤沢に作製することにより、窒化物半導体層の成長時間を短縮することができ、テンプレート基板の作製にも利用することもできる。
本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法によれば、窒化物半導体層と基板との熱膨張係数差に起因する反りを低減することができ、安定して窒化物半導体発光素子を作製することができる。
また、基板の反りを少なくすることにより、基板を再利用することができるため、コストを低減することもできる。
1 窒化物半導体発光素子、2 窒化物半導体層、3 電流拡散層、4,5 パッド電極、6 固定台、10 窒化物半導体ウエハ、11 基板、21 バッファ層、22 n型層、23 活性層、24 p型層、30 ダイシングブレード。

Claims (5)

  1. 厚みが0.8cm以上20cm以下である基板上に、バッファ層およびn型層をこの順に形成する工程(A)と、
    前記n型層上に活性層およびp型層をこの順に形成する工程(B)と、
    前記p型層上に電流拡散層を形成する工程(C)と、
    前記電流拡散層上に、パット電極を形成する工程(D)と、
    前記基板の厚み方向の上下を固定した上で、前記基板をその面に平行な面で切断する工程(E)とを含む、窒化物半導体発光素子の製造方法。
  2. 前記基板を切断する工程(E)の後に、前記基板の切断した面に対し、ポリッシングを行なう工程(F)を含む、請求項1に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  3. 前記工程(D)の後に、
    前記基板と、前記パット電極とを固定した上で、前記基板をその面に平行な面で切断する工程(E)を行なう、請求項1または2に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  4. 前記工程(A)の後に、
    前記基板と、前記n型層とを固定した上で、前記基板をその面に平行な面で切断する工程(E)を行なう、請求項1または2に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  5. 前記工程(D)の後に、
    前記n型層を露出させることにより、チップ分割溝を形成する工程(G)を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
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