JP2010244854A - 照射ユニットおよび装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンパクトで集光率の高い照射ユニットを提供する。
【解決手段】内面が、第1の焦点11からの光を第2の焦点12に集光させる楕円体の一部をなす反射面31を含む中空の空間30であって、反射面31の第2の焦点12の側の開口端35を楕円の長軸38に投影した端位置34が、長軸38の中央37より第2の焦点12の側に位置する空間30が内部に形成された柱状の反射ブロック20と、紫外線発光ランプ15と、反射ブロック20の外側を長軸38に沿って覆い、反射ブロック20を支持するとともに、反射ブロック20との間に冷却空気49が通る第1の冷却経路45を形成する筒状のハウジング40と、反射ブロック20の開口端35の側を覆い、透光性のガラス59を含むカバー50とを備えた照射ユニット10を提供する。
【選択図】図2
【解決手段】内面が、第1の焦点11からの光を第2の焦点12に集光させる楕円体の一部をなす反射面31を含む中空の空間30であって、反射面31の第2の焦点12の側の開口端35を楕円の長軸38に投影した端位置34が、長軸38の中央37より第2の焦点12の側に位置する空間30が内部に形成された柱状の反射ブロック20と、紫外線発光ランプ15と、反射ブロック20の外側を長軸38に沿って覆い、反射ブロック20を支持するとともに、反射ブロック20との間に冷却空気49が通る第1の冷却経路45を形成する筒状のハウジング40と、反射ブロック20の開口端35の側を覆い、透光性のガラス59を含むカバー50とを備えた照射ユニット10を提供する。
【選択図】図2
Description
本発明は、紫外線などの光を照射する装置に関するものである。
特許文献1には、冷却風を循環させて光源部を冷却する光照射装置において、温度が上昇した冷却風により熱くなった部分が外部に露出せず、また、装置が大型化せず、装置が占有する床面積を小さくすることができる紫外線照射装置を提供することが記載されている。そのため、特許文献1の装置は、光透過窓を有する筐体内に、ランプと反射ミラーとを有する光源部と、送風機と、冷却風を冷却する冷却機とが設けられている。送風機から送りだされた冷却風は上記光源部と上記筐体の間に形成された通風路を通って光源部内に導入されランプ、反射ミラーを冷却し、反射ミラーに設けられた冷却風通風孔を介して冷却機に導入される。冷却機で冷却された冷却風は送風機に戻される。反射ミラーは、棒状ランプの長手方向と同じ方向に伸びる、断面が楕円状の樋状ミラーである。
特許文献2のガラス基板端面レジスト残渣除去装置は、低圧UVランプと楕円反射鏡と遮光板とを備えた構成になっており、低圧UVランプからの紫外線は、楕円反射鏡にて一点に集光し、集光高さがガラス基板厚とほぼ同じになるように設定されている。
特許文献1に記載されているような照射装置は、高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等の放電ランプから出射される紫外線を、紫外線に感度を有する接着剤、塗料、インク、レジスト等に照射して、硬化または乾燥させ、また逆に、溶融または軟化させるなどの、さまざまな処理に用いられる。紫外線を照射する装置としては、さらにコンパクトで、効率が高く、また、紫外線の漏れが少ないものが要望されている。
一方の焦点から出た光を他方の焦点に集光する反射面として楕円反射面が知られている。実際に採用されている楕円反射鏡は、特許文献1および2に記載されているように、樋状のように、楕円の短軸まで到達しない程度の半楕円あるいはそれより小さな孤からなる反射面を有するものである。したがって、一方の焦点から出力された光の30〜40%は反射面から外れ、外部に漏れ出す。特許文献2のように遮光板を設けることにより紫外線が外部に漏れ出すことは抑制できるが、遮光板で遮られた紫外線は他方の焦点には集光されず熱として浪費される。
本発明の一態様は、内面が、第1の焦点からの光を第2の焦点に集光させる楕円体の一部をなす反射面を含む中空の空間が長軸に沿って延びた、柱状の反射ブロックを有する照射ユニットである。その反射面の第2の焦点の側の開口端を楕円体の長軸に投影した端位置は、長軸の中央より第2の焦点の側に位置する。この照射ユニットは、さらに、第1の焦点を含む領域に配置された発光体と、反射ブロックの外側を長軸に沿って覆い、反射ブロックを支持する筒状のハウジングと、反射ブロックの開口端の側を覆い、長軸の方向が開いたカバーとを有する。
この照射ユニットにおいては、反射ブロックの中空の空間の内面が楕円状の反射面を含み、その反射ブロックを筒状のハウジングで支持する。したがって、反射ブロック自体は、一体型でなくてもよく、たとえば、反射ブロックは長軸に対し垂直または水平な方向に分割された複数のサブユニット(サブブロック)を含むものであってもよい。このため、反射ブロックの内部に、楕円状の反射面を楕円の短軸を超えて、第2の焦点の近傍に達する楕円状の反射面を形成できる。したがって、第1の焦点を含む領域に配置された発光体から出力された光をさらに効率よく第2の焦点に集光でき、照射ユニットから漏れ出る光の量を抑制できる。
この照射ユニットは、反射ブロックをハウジングに挿入すると、反射ブロックとの間に冷却用の気体が通る第1の冷却経路が形成される構成であることが望ましい。さらに、カバーと反射ブロックとの間に第1の冷却経路と反射ブロックの中空の空間とを連通する第2の冷却経路が形成され、カバーは、長軸の方向が開いた開口を塞ぎ、発光体からの光を透過させる透光性の部材を含むことが望ましい。さらに、反射ブロックは、反射面の第1の焦点に近い長軸に沿った部分を貫通する第3の冷却経路を含むことが望ましい。反射ブロック、ハウジング、カバーにより第1、第2および第3の冷却経路を構成でき、これらの冷却経路を通って流れる気体により反射ブロックおよび発光体を冷却できる。
反射ブロックの一形態は角柱状のものであり、それに対するハウジングは反射ブロックが内接する円筒状であることが好ましい。角柱状の反射ブロックを円筒状のハウジングに差し込むことによりハウジングにより反射ブロックを支持でき、さらに、反射ブロックとハウジングとの間に形成される隙間を第1の冷却経路として使用できる。
第2の冷却経路は長軸の方向に向かって螺旋を描くように形成されていることが望ましい。反射ブロックの中空の空間内に渦流または乱流を形成でき、冷却効率を向上できる。
この照射ユニットにおいて、カバーは、ハウジングまたは反射ブロックに着脱可能であり、開口の周囲を規定する内壁であって、長軸に沿い、反射面の開口端から第2の焦点に向かって細くなったテーパー状の内壁を含むことが好ましい。カバーの厚みを変えることにより、反射面で反射されて第2の焦点に向かう光を遮蔽しないようにカバーの開口面積を変更でき、第2の焦点の近傍に形成される光のスポットまたはラインの径を制御できる。
反射面の典型的なものは回転楕円体の一部であり、スポット状の光を第2の焦点の近傍に形成できる。
反射ブロックの中空の空間は第1の方向に長く、第1の方向に垂直な第2の方向の断面の内面が楕円の一部であってもよい。第1の方向に延びるライン状の光を第2の焦点の近傍に形成できる。
発光体の典型的なものは紫外線発光ランプ(UVランプ)である。この照射ユニットにより、第2の焦点近傍まで紫外線を漏らさずに第2の焦点の近傍に集光できるので、紫外線の照射効率を向上できる。それとともに、ユーザあるいは作業員を、漏えいした紫外線から保護しやすい。発光体は可視光や赤外線を照射するものであってもよく、熱硬化性樹脂などの加工に適した照射ユニットを提供できる。
本発明の他の態様の1つは、上記の照射ユニットと、照射ユニットの照射対象物の照射対象領域を第2の焦点近傍に対し移動する装置とを有する照射装置である。紫外線硬化樹脂の硬化、紫外線硬化型のインクにより描画された画像の現像などさまざまな用途に使用できる。
図1に、本発明の実施形態に係る照射ユニットを備えた照射装置の概要を示している。この照射装置1は、紫外線を照射する照射ユニット10と、照射ユニット10の照射対象物であるメディア2と、そのメディア2に紫外線硬化型のインクを塗布するヘッド3と、メディア2を搬送する搬送装置4とを含む。搬送装置4は、紫外線硬化型のインクが塗布されたメディア2を照射ユニット10の焦点12の近傍へ搬送(移動)し、照射ユニット10からメディア2に紫外線を当てるよう保持し、メディア2に塗布されたインクを現像および固定するための装置である。搬送装置4は、メディア2の変わりに照射ユニット10を所定の場所まで搬送(移動)する装置であってもよい。
照射装置1は、さらに、照射ユニット10の冷却を行う冷却ユニット5と、照射ユニット10のUVランプ、たとえば、キセノンランプ(キセノンフラッシュランプ)15に電力線6aを介して電源を供給するための電源ユニット6とを含む。この例では、冷却ユニット5は、バキュームタイプの吸引ユニットであり、照射ユニット10とホース5aにより接続されており、照射ユニット10を介して大気を吸い込むことにより照射ユニット10を冷却する。冷却ユニット5は加圧タイプであってもよく、さらに、冷凍サイクルを備え、強制冷却した大気あるいは他の気体を照射ユニット10に供給したり、循環させることにより照射ユニット10を冷却するものであってもよい。
図2に、照射ユニット10の構成を、長手方向の断面を用いて示している。図3に、照射ユニット10の構成を長手方向の異なる断面を用いて示している。図4および図5に、照射ユニット10の構成を長手方向と垂直な方向の断面を用いて示している。さらに、図6に、照射ユニット10の構成を、展開図を用いて示している。
これらの図に示すように、照射ユニット10は、内部に中空の空間30を備えた柱状の反射ブロック20と、反射ブロック20の外側を覆うハウジング40と、ハウジング40の照射側18の端42に取り付けられたカバー50とを有する。反射ブロック20は、長手方向に3つのサブユニット(サブブロック)21、22および23に分割されている。反射ブロック20のそれぞれのサブユニット21〜22は、アルミニウムの成型品であり、内部空間30を既定する内面31は反射率が高く、ランプ15から出力される光(紫外線)を効率よく反射できる反射面になっている。反射面31は、さらに反射率を向上するように適当なコーティングが施されていてもよい。また、反射ブロック20はアルミニウムに限らず、鉄などの他の金属で形成することも可能であり、反射面31はメッキなどにより反射率を高めることができる。さらに、反射ブロック20は、ガラスエポキシなどの耐熱性の樹脂により形成することも可能である。
反射面31は、ランプ15が配置された第1の焦点11からの光を、反射ブロック20の照射側18の外側に位置する第2の焦点12に集光させる回転楕円体(回転楕円体状の反射面)の一部をなす反射面である。反射面31の第2の焦点12の側の開口端35は、回転楕円体の長軸38に投影した端位置34が、長軸38の中央(短軸39との交点)37より第2の焦点12の側に位置するように、反射面31は長軸38に沿って照射方向18に延びている。
反射面31が含まれる回転楕円体の一例は、長軸38の長さ(長径の2倍)が70mm、短軸39の長さ(短径の2倍)が36mm、焦点間距離が60mmであり、この反射ブロック20においては、図3に示すように、第1の焦点11から端位置34までの距離L1が49mmに設定されている。この場合、反射面31の開口端35は直径D1が30mmの円になり、第1の焦点11から開口端35を見込む角度θは34度になる。
2次元で考えると、反射面31に当たらずに開口端35から放出される光は、9.4%(34/360)である。したがって、第1の焦点11を含む領域に配置されたキセノンランプ15から全周方向に出力された紫外線の90%以上を回転楕円体状の反射面31に当てて、ハウジング40の外側に位置する第2の焦点12に集光させることができる。また、開口端35から第2の焦点12までの距離は11mm程度であり、キセノンランプ15からメディア2までの距離の1/6程度と非常に短い。したがって、メディア2に照射せれる紫外線19が見える範囲は狭く、遮光板などを設けなくてもユーザやオペレータの目に対する影響を抑制できる。
ハウジング40の照射側18の先端42に取り付けられるカバー50とメディア2とのクリアランスが確保できれば、第1の焦点11から端位置34までの距離L1をさらに延ばすことは可能であり、紫外線19を第2の焦点12にさらに効率よく集光させることができる。なお、この数値は、本発明に含まれる反射面31の一例であり、本発明が上記の数値に限定されることはない。
従来、楕円反射鏡は、プレスなどにより成型されており、内型を引き抜くためにお椀状または樋状などの浅い形状であり、深くても短軸39の近傍までの反射面を備えているだけである。この照射ユニット10の反射ブロック20は、反射ブロック20を長軸38の方向に複数のサブユニット21、22および23に分割することにより、内型が引き抜ける形状の組み合わせにより回転楕円体の反射面31を構成できる。したがって、プレスあるいは型成形(モールド)といった量産に適した方法で、短軸39を超えて第2の焦点12に近い側まで、さらに第2の焦点12の近傍まで延びた、お椀状あるいは樋状ではなく、卵型あるいはそれに近い回転楕円体の反射面31を構成できる。
反射面31の第2の焦点12の側の開口端35を長軸38に投影した端位置34と、長軸38の中央(短軸39との交点)37との距離L2は、長径LLと、長軸38の中央37から第2の焦点12までの距離LF(mm)とに対して以下の式(1)を満たすことが望ましい。
LL/2≦L2≦(LF−5)・・・(1)
距離L2がLL/2より小さくなると、第2の焦点12への集光率の向上は得られにくい。距離L2が(LF−5)より大きくなると、第2の焦点12とカバー50とのクリアランスを確保しにくい。クリアランスは5mmに限らず、10mm程度あるいはそれ以上であってもよい。
LL/2≦L2≦(LF−5)・・・(1)
距離L2がLL/2より小さくなると、第2の焦点12への集光率の向上は得られにくい。距離L2が(LF−5)より大きくなると、第2の焦点12とカバー50とのクリアランスを確保しにくい。クリアランスは5mmに限らず、10mm程度あるいはそれ以上であってもよい。
この例では、サブユニット22および23を長軸38の中心、すなわち、短軸39を含み、長軸38に沿った方向で回転楕円体の最大径の部分で分割している。さらに、第1の焦点11の近傍36でサブユニット21および22を分け、第1の焦点11を含む領域に配置されるキセノンランプ15をサブユニット21とともに、他のサブユニット22および23、さらにはハウジング40に対して着脱できるようにしている。
すなわち、最も照射方向18に位置するサブユニット23は、アルミニウムの成形品で、中心を通る長軸38に沿ってサブユニット23を貫通するように回転楕円状の反射面31の開放端(開口端)35から短軸39に至る部分が形成されている。中間のサブユニット22もアルミニウムの成形品で、中心を通る長軸38に沿ってサブユニット22を貫通するように回転楕円状の反射面31の短軸39から第1の焦点11の近傍の分割点36に至る部分が形成されている。
反射ブロック20の反照射方向(基端)側を構成するサブユニット21もアルミニウムの成形品であり、照射方向18に回転楕円状の反射面31の長軸38に沿った端の部分が形成されている。サブユニット21の基端側17は、ダクトあるいはホース5aを取り付けられるように円筒状に成形された接続部27となり、反射面31の照射方向の側と接続部27とは端壁26に分離されている。端壁26には、長軸38にほぼ沿って1本または2本の貫通孔25が形成されており、その孔25を通してU字型のキセノンランプ15が反射面31に突き出るように取り付けられ、キセノンランプ15は、接続部27に適当なフィッティング16により固定されている。
キセノンランプ15の発光部15aは、反射面31の第1の焦点11のほぼ一致あるいは第1の焦点11を含むように配置され、キセノンランプ15の発光部15aから出力される光を回転楕円状の反射面31により第2の焦点12に集光できるようになっている。キセノンランプ15の端末15bは接続部27に現れており、電力線6aを接続できるようになっている。したがって、基端側17のサブユニット21をハウジング40から取り外すことにより、ランプ15を含めた部分を照射ユニット10に対して着脱でき、ランプ15の交換が簡単に行えるようになっている。
さらに、サブユニット21の端壁26を貫通する孔25は、キセノンランプ15よりも若干大きな径の貫通孔となっており、貫通孔25が反射面31により構成される空間30と接続部27、さらにはホース(ダクト)5aを連通する第3の冷却経路となっている。したがって、反射面31は、貫通孔25の部分が欠けた状態になる。しかしながら、貫通孔25は、長軸38にほぼ沿ってランプ15の発光部分15aの反対側に設けられる。この部分は、貫通孔25の部分であり、反射される光はランプ15自身が影となり元来、照射方向18に向いて出力されにくい。したがって、貫通孔25を設けることによる紫外線出力の低下はほとんどない。
この照射ユニット10においては、反射ブロック20を長軸38に垂直な方向に複数に分割しているが、長軸38に沿った方向、すなわち、長軸38を含む幾つかの面で分割してもよい。すなわち、反射ブロック20を横割りにする代わりに、縦割りにして、縦割りの複数のサブユニットをハウジング40に挿入することにより1つの回転楕円状の反射面31が形成されるようにしてもよい。さらに、反射ブロック20は、サブブロックに分割されずに、一体のバルク状のものであってもよい。また、反射ブロック20の反射面31は、バルクから削りだしなどのNC加工により生成されたものであってもよい。ただし、削りだしなどの加工方法を採用すると多くの場合、製造コストが高くなり、さらに、反射面31の精度を上げるために研磨、メッキなどの工程を要する。
図4に示すように、反射ブロック20を構成するサブユニット21〜23の外側を覆い、これらのサブユニット21〜23を支持するハウジング40は長軸38に沿った方向に延びた円筒状であり、内面43の断面は長軸38を中心とする円形である。サブユニット21〜23の長手方向の断面(長軸38に垂直な面)は外周24が正八角形であり、円筒状のハウジング40の内面43に内接する形状となっている。したがって、図6に示すように、ハウジング40にサブユニット21〜23を順番に挿入すると、それぞれのサブユニット21〜23は外周面24の頂点(綾線)24aがハウジング40の内面43に接し、長軸38に対するそれぞれのサブユニット21〜23の位置が決まる。このため、サブユニット21〜23をハウジング40に挿入するだけでサブユニット21〜23により回転楕円体の反射面31を備えた中空の空間30を、サブユニット21〜23からなる反射ブロック20の内部に形成できる。
さらに、ハウジング40の内面43と、反射ブロック20の外周面24との間に、ハウジング40の一方の端41から他方の端(照射側の端)42まで繋がった隙間45が形成される。この隙間45は、冷却用の空気49が通過する第1の冷却経路となる。この照射ユニット10においては、冷却用の空気49は、ハウジング40の一方の端41から吸い込まれ、第1の冷却経路45を通って反射ブロック20の外側を冷却しながら照射側の端42まで達する。そして、後述するカバー50と反射ブロック20との隙間55を第2の冷却経路として反射ブロック20の空間30に吸引され、反射ブロック20の内側を冷却し、さらにキセノンランプ15を冷却しながら、キセノンランプ15に沿ってサブユニット21を貫通する第3の冷却経路25を通り、接続部27からダクト5aに吸い込まれる。
反射ブロック20の各サブユニット21〜23の外周形状は、ハウジング40の内周面43に内接する多角形であればよく、正八角形に限定されない。七角形以下の多角形でも、九角形以上の多角形であってもよい。反射面31となる空間30の容量を確保するためには外周形状は円に近いことが望ましい。一方、ハウジング40の内周面43との間に十分な断面積の第1の冷却経路45を形成するためには外周形状は三角形に近いことが望ましい。したがって、本例のような正八角形または正六角形の外周形状は、空間30の容量を確保し、また、第1の冷却経路45の断面積を確保するために好ましい形状であり、加工も容易な形状でもある。したがって、本発明に好適な形状の1つである。
ハウジング40の照射側の端41には、反射ブロック20の照射側の開口端35を覆うようにカバー50が取り付けられる。このカバー50は、ハウジング40にねじ止めなどの方法により固定され、サブユニット21〜23をハウジング40に収納する機能も果たす。カバー50は、長軸38の方向が、長軸38を中心に、開口端35とほぼ同じサイズの円形の開口51となったリング状であり、開口51は紫外線を透過する石英ガラス59により塞がれている。石英ガラス59は、厚さが1〜2mm程度の板ガラスであっても、コンデンサレンズとしての機能を備えたものであってもよい。
図5に示すように、カバー50の反射ブロック20に面した側にはハウジング40の内周面43より内側に突き出るように複数のランド(突出部)54が形成されており、それぞれのランド54の間は長軸38に向かってらせん状の溝55になっている。したがって、カバー50をハウジング40に取り付けると、石英ガラス59も含めてハウジング40の内部は密封され、ランド54が反射ブロック20のサブユニット23の照射側18の端にあたり、反射ブロック20とカバー50との間に冷却空気49が流れる溝(第2の冷却経路)55が形成される。したがって、第1の冷却経路45を通った冷却用の空気(外気)49は、第2の冷却経路55を通って反射ブロック20の内部の空間30に導かれる。第2の冷却経路55はらせん状に形成されているので、空間30に導かれた冷却空気49は渦流あるいは乱流となり、反射ブロック20の内部を効率良く冷却しながらランプ15の近傍に達し、ランプ15を効率よく冷却する。
ランプ15から出力された紫外線は、石英ガラス59を通して外界に出力され、第2の焦点12の位置に効率よく集光される。この照射ユニット10では集光率が90%を超えており、メディア2などの照射対象物を第2の焦点12あるいはその近傍に保持することにより効率よく紫外線を集光できる。したがって、エネルギーロスが少なく、小型で高出力の紫外線照射ユニットを提供できる。
図7に、異なるカバー50をハウジング40に取り付けた状態を断面図により示している。カバー50は、ハウジング40また反射ブロック20に着脱可能となっており、照射対象物であるメディア2などに集光させるスポット径を変えるために交換できる。そのため、カバー50の開口51の周囲を規定する内壁52は、長軸38に沿い、反射面31の開口端35から第2の焦点12に向かって細くなったテーパー状になっている。内壁52をテーバー状にすることにより、反射面31により反射され、第2の焦点12に向かう光を阻害せずに、反射面31に当たらずに開口端35から第2の焦点12に向かう光を絞ることができる。したがって、カバー50の外側の開口面積を小さくでき、石英ガラス59のサイズを小さくできるとともに、第2の焦点12の回りに形成されるスポット径を小さくできる。スポット径は、内壁52の高さ(厚み)により変えることが可能であり、厚みL3の異なるカバー50をハウジング40に取り付けることによりスポット径を容易に調整できる。
図8に、異なる照射ユニットの例を示している。この照射ユニット60は、図8(a)および(b)に示すように、ハウジング80および反射ブロック70が、反射ブロック70の内部の楕円状の空間30の長軸38に対して直交する方向(第1の方向、X方向)に長い直方体状であり、X方向に伸びたストレート型形状のキセノンランプ(キセノンフラッシュランプ)15が内蔵されている。したがって、反射ブロック70の内部に形成される空間30はX方向に長く、図8(c)に示すように、X方向に垂直な第2の方向(Y方向)の断面の内面(反射面)31が楕円の一部となっている。
反射ブロック70は、Y方向に3つのサブユニット(サブブロック)71、72および73に分割されており、それぞれのサブユニット71〜73には、上述したサブユニット21〜23とそれぞれ同じ範囲の反射面31が形成されている。ただし、この照射ユニット60においては、反射ブロック70に設けられた反射面31は回転楕円体ではなく、断面が楕円状で、X方向に延びた反射面である。基端側のサブユニット71には、キセノンランプ15が取り付けられており、サブユニット71を着脱することでキセノンランプ15を交換できる。また、サブユニット71の端壁76には、X方向に沿って断続的に長軸38の方向に壁76を貫通する孔78が設けられており、第3の冷却経路となっている。
ハウジング80は、内面83が方形の角筒状であり、方形の反射ブロック70の外壁74には、ハウジング80の内面83に接するようにY方向に延びた複数のランド(凸部)75が断続的に形成されている。したがって、ランド75同士の間が溝あるいは経路85となり、ハウジング80の基端81の側から冷却用の外気を導入し、反射ブロック70の外側を冷却し、ハウジング80の照射側の端82に至る第1の冷却経路85となっている。また、反射ブロック70のサブユニット71〜73の外壁74のランド75がハウジング80の内面83に接するようになっているので、サブユニット71〜73をハウジング80に挿入するだけで所定の楕円型の反射面31が反射ブロック70の内部に形成される。
ハウジング80の照射側18の端82を覆うカバー90は、長方形で、スリット状の開口91を備え、開口91は紫外線を透過する板ガラス99またはレンズにより覆われている。カバー90の内面には複数のランド94が断続的に形成されており、それらランド94の間の溝95が、第1の冷却経路85と繋がり、冷却用の空気49を反射ブロック70の内部の空間30に導くための第2の冷却経路95となっている。空間30から冷却用の空気49は、壁76を貫通する孔78を第3の冷却経路として接続部77に吸引される。
このX方向に延びた照射ユニット60により、メディア2などの照射対象物にストライプ状のスポットを形成でき、第2の焦点12の位置に、上記の照射ユニット10と同様に、集光率が90%に近いあるいはそれを超えた紫外線を効率よく集光できる。したがって、エネルギーロスが少なく、小型で高出力の紫外線照射ユニットを提供できる。
レンズのみによる集光方法では、大口径の石英レンズが必要となり、そのためのコストが膨大になるのに対し、これらの照射ユニット10および60において楕円体の反射面31を効率よく使うことにより、コンパクトで、集光効率が高く、さらに、カバーを交換することにより紫外線の照射範囲を任意に狭めたり広げたりすることができる照射ユニットを提供できる。したがって、これらの照射ユニット10および60、およびそれらの照射ユニットを備えた照射装置1は、紫外線硬化樹脂を用いた種々の処理、たとえば、液晶封止工程、小型レンズの固定、電子部品の固定、さらには紫外線硬化型のインクを用いた印刷装置など多種多様な処理および装置に適用できる。
また、紫外線発光ランプ15は、キセノンランプに限定されず、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプなどであってもよい。さらに、ランプ15は紫外線を照射するランプに限定されることはなく、可視光あるいは赤外線を照射するランプであってもよい。照射ユニット10および60、およびそれらの照射ユニットを備えた照射装置1は、熱硬化性の樹脂を用いた種々の処理などにも適用できる。また、ランプ15の形状はU字型に限定されず、ランプ15の発光部分が多重に屈折された波型(ジグザグ型)、ランプ15の発光部分が渦巻き状に加工され、照射方向に対する投影面積が増加した渦巻き型などであってもよい。
さらに、ハウジング40に沿って第1の冷却経路45を設ける代わりに、メディア2などの照射対象物に対する影響が少なければ、ハウジング40の照射方向の端42から外気を吸い込んだり、ハウジング40の照射方向の端42から冷却空気を放出したりすることが可能である。さらに、熱照射型の照射ユニットにおいては、カバー50の石英ガラス59を省き、冷却空気をカバー50の開口51から噴き出して照射対象物を加熱するようにしてもよい。一方、開口51から熱の放出を抑制する場合は、赤外線カットフィルタ(IRカットフィルタ)を開口51に装着してもよい。
このように、本発明に係る照射ユニットおよび照射装置は上記の記載に限定されることなく、特許請求の範囲の記載に基づくものである。
1 照射装置、 10、60 照射ユニット、 20、70 反射ブロック
31 反射面、 40、80 ハウジング、 50、90 カバー
31 反射面、 40、80 ハウジング、 50、90 カバー
Claims (10)
- 内面が、第1の焦点からの光を第2の焦点に集光させる楕円体の一部をなす反射面を含む中空の空間であって、前記反射面の前記第2の焦点の側の開口端を前記楕円体の長軸に投影した端位置が、前記長軸の中央より前記第2の焦点の側に位置する空間が内部に形成され、前記長軸に沿って延びた柱状の反射ブロックと、
前記第1の焦点を含む領域に配置された発光体と、
前記反射ブロックの外側を前記長軸に沿って覆い、前記反射ブロックを支持する筒状のハウジングと、
前記反射ブロックの前記開口端の側を覆い、前記長軸の方向が開口となったカバーとを有する照射ユニット。 - 請求項1において、前記反射ブロックをハウジングに挿入すると、前記反射ブロックとの間に冷却用の気体が通る第1の冷却経路が形成され、
前記カバーと前記反射ブロックとの間に前記第1の冷却経路と前記反射ブロックの前記中空の空間とを連通する第2の冷却経路が形成され、
前記カバーは、前記長軸の方向が開いた開口を塞ぎ、前記発光体からの光を透過させる透光性の部材を含み、
さらに、前記反射ブロックは、前記反射面の前記第1の焦点に近い前記長軸に沿った部分を貫通する第3の冷却経路を含む、照射ユニット。 - 請求項2において、前記第2の冷却経路は前記長軸の方向に向かって螺旋を描くように形成される、照射ユニット。
- 請求項2または3において、前記反射ブロックは角柱状であり、前記ハウジングは前記反射ブロックが内接する円筒状である、照射ユニット。
- 請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記反射ブロックは前記長軸に対し垂直または水平な方向に分割された複数のサブユニットを含む、照射ユニット。
- 請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記カバーは、前記ハウジングまたは前記反射ブロックに着脱可能であり、前記開口の周囲を規定する内壁であって、前記長軸に沿い、前記反射面の開口端から前記第2の焦点に向かって細くなったテーパー状の内壁を含む、照射ユニット。
- 請求項1ないし6のいずれかにおいて、前記反射面は、回転楕円体の一部である、照射ユニット。
- 請求項1ないし6のいずれかにおいて、前記空間は第1の方向に長く、前記第1の方向に垂直な第2の方向の断面の内面が前記楕円体の一部である、照射ユニット。
- 請求項1ないし8のいずれかにおいて、前記発光体は、紫外線発光ランプである、照射ユニット。
- 請求項1ないし9のいずれかに記載の照射ユニットと、
前記照射ユニットの照射対象物の照射対象領域を前記第2の焦点近傍に対し移動する装置とを有する照射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009092424A JP2010244854A (ja) | 2009-04-06 | 2009-04-06 | 照射ユニットおよび装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009092424A JP2010244854A (ja) | 2009-04-06 | 2009-04-06 | 照射ユニットおよび装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018160438A (ja) * | 2017-03-24 | 2018-10-11 | ウシオライティング株式会社 | 照明装置 |
US11033653B1 (en) * | 2020-05-13 | 2021-06-15 | Raj K. Gandhi | Smart sanitizing respirator |
-
2009
- 2009-04-06 JP JP2009092424A patent/JP2010244854A/ja active Pending
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