JP2010243976A - プロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】光束を遮光することに伴う温度上昇を抑制した調光装置を備えたプロジェクターを提供する。
【解決手段】プロジェクターは、光源から射出された光束の通過光量を調整する調光装置5を有する。調光装置5は、光束の一部を遮光する遮光部材8,9と、遮光部材8,9を直接的に保持し、遮光部材8,9の位置を変えるために回転する位置変更部と、を備える。遮光部材8,9は、互いに離間する遮光本体後段部81および遮光本体前段部83、遮光本体後段部91および遮光本体前段部93をそれぞれ有し、遮光本体後段部81および遮光本体前段部83、遮光本体後段部91および遮光本体前段部93にて前記光束を遮光する。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像光を投写するプロジェクターに関する。
従来、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成し、その画像光をスクリーン等に投写するプロジェクターが知られている。プロジェクターは、企業内でのプレゼンテーションや、家庭内での映画鑑賞等の種々の用途に用いられている。そして、画像のコントラストを向上させるために、調光装置を用いて光源から射出された光束の光量を調整する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の調光装置は、矩形筒状の固定部材、固定部材に取り付けられた支持軸(回動軸)、光源から射出された光束を部分的に遮蔽する遮蔽部材、駆動ギア、ピニオンを有するモーター等を備え、光学部品用筐体内に配置される。
遮蔽部材は、一方の端部に駆動ギアが取り付けられ、この駆動ギアは、ピニオンに噛合され、支持軸に回転可能に支持されている。遮蔽部材の他方の端部は、固定部材に回転可能に支持されている。そして、調光装置は、モーターが駆動されると、駆動ギアが回転されて遮蔽部材の位置が変更され、遮蔽部材の位置に応じて光源からの光束を部分的に遮蔽して光量を調整する。
特開2007−71913号公報
しかしながら、特許文献1に記載の調光装置は、遮蔽部材が光束を遮蔽することに伴って発熱した際に、遮蔽部材の熱が遮蔽部材の近傍に配置されている駆動ギアやモーター等に伝導することが考えられる。そうすると、駆動ギアが変形したり、モーターが適正な性能を発揮することができなくなったりして、遮蔽部材が精度良く位置変更されず、調光装置は、適正に光量を調整することができなくなる恐れがある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係るプロジェクターは、光源から射出された光束の通過光量を調整する調光装置、前記調光装置を通過した光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成する電気光学装置、および前記画像光を投写する投写光学装置を有するプロジェクターであって、前記調光装置は、前記光束の一部を遮光する遮光部材と、前記遮光部材を保持し、前記遮光部材の位置を変えるために移動または回転する位置変更部と、を備え、前記遮光部材は、互いに離間して配置され、前記光束を遮光する複数の遮光本体部を有することを特徴とする。
この構成によれば、プロジェクターは、調光装置を備え、調光装置は、遮光部材が光束の一部を遮光することによって光量を調整する。そして、遮光部材は、互いに離間する複数の遮光本体部を有し、この複数の遮光本体部にて光束を遮光する。つまり、遮光部材は、複数の遮光本体部が光束を分離して遮光する。これによって、遮光部材には、光エネルギーが分散して吸収されるので、遮光部材は、光束を分離せずに遮光するように構成した場合に比べて、温度上昇の抑制が図れる。したがって、遮光部材を保持する位置変更部や遮光部材の近傍に配置されている光学部品等の部材の温度上昇が抑制され、プロジェクターは、調光装置が適正に光量を調整し、コントラスト等の画像品質を安定的に維持して投写することが可能となる。
[適用例2]上記適用例に係るプロジェクターにおいて、前記複数の遮光本体部は、互いの一端側が繋がり、他端側から前記一端側に向かう部位にて前記光束を遮光するように形成されていることが好ましい。
この構成によれば、複数の遮光本体部は、互いの一端側が繋がり、他端側から一端側に向かう部位にて光束を遮光するように形成されている。これによって、各遮光本体部は、光束を遮光することに伴って他端側から発熱するが、この熱は、一端側を経由してそれぞれの遮光本体部に伝導される。つまり、遮光本体部は、互いに中間部や複数の端部が繋がっている場合に比べて、遮光本体部同士間の熱の伝導路を長く形成することが可能となる。よって、この伝導路において熱が分散するので、さらに遮光部材の温度上昇の抑制が可能となる。
[適用例3]上記適用例に係るプロジェクターにおいて、前記複数の遮光本体部は、光路前段側に配置される遮光本体前段部、および前記遮光本体前段部の光路後段側に配置される遮光本体後段部を備え、前記遮光本体前段部は、前記光束の通過可能な光束通過孔を有し、前記遮光本体後段部は、前記光束通過孔を通過した光束を遮光するように形成されていることが好ましい。
この構成によれば、遮光本体前段部には、光束通過孔が形成され、遮光本体後段部は、光束通過孔を通過した光束を遮光するように形成されている。これによって、遮光本体部の数を抑制して遮光する光束を効率的に分離することが可能となるので、遮光部材の簡素な形状や、遮光部材の小型化が図れる。また、光束通過孔を空気の流通路として構成することで、遮光本体前段部と遮光本体後段部との間に効率よく空気を流通させることが可能になる。これによって、両者の間に熱が篭ることを抑制し、さらに遮光部材の温度上昇の抑制が図れる。
[適用例4]上記適用例に係るプロジェクターにおいて、前記複数の遮光本体部は、最も大きな光量の前記光束を遮光する状態において、前記光束の入射する入射側端面が前記光束の光軸に対して傾斜するように形成されていることが好ましい。
この構成によれば、複数の遮光本体部は、最も大きな光量の光束を遮光する状態において、入射側端面が光軸に対して傾斜しているように形成されている。これによって、遮光本体部は、入射側端面が光軸に対して略直交するように形成されている場合に比べて、表面積が大きく形成されるので、遮光部材は、温度上昇がさらに抑制される。
第1実施形態のプロジェクターの概略構成を示す模式図。 第1実施形態の光学ユニットの斜視図。 第1実施形態の調光装置を後方から見た斜視図。 第1実施形態の調光装置を前方から見た斜視図。 第1実施形態の遮光部材の斜視図。 第1実施形態の調光装置の動作を説明するための模式図であり、(a)は、遮光部材が互いに最も近接するように透過領域内に配置された状態を示す図、(b)は、遮光部材が(a)における状態から回動された状態を示す図。 第2実施形態の第1レンズアレイ、第2レンズアレイおよび遮光部材の模式図であり、(a)は、遮光部材が互いに最も近接するように透過領域内に配置された状態を示す図、(b)は、遮光部材が(a)における状態より離間するように回動された状態の図。 第3実施形態の第1レンズアレイ、第2レンズアレイおよび遮光部材を上方から見た模式図。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係るプロジェクターについて、図面を参照して説明する。
本実施形態のプロジェクターは、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成し、その画像光をスクリーン等に拡大投写する。
図1は、本実施形態のプロジェクターの概略構成を示す模式図である。
図1に示すように、プロジェクター1は、外装筐体2、制御部(図示省略)、光源311を有する光学ユニット3、および光源311や制御部に電力を供給する電源装置4等を備えている。なお、具体的な図示は省略したが、外装筐体2内には、プロジェクター1内部を冷却する冷却ファン等が配置されるものとする。
制御部は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備え、コンピューターとして機能するものであり、プロジェクター1の動作の制御、例えば、画像の投写に関わる制御等を行う。
光学ユニット3は、制御部による制御の下、光源311から射出された光束を光学的に処理し、画像情報に応じた画像光を形成して投写する。
図1に示すように、光学ユニット3は、光源装置31、照明光学装置32、色分離光学装置33、リレー光学装置34、電気光学装置35、投写光学装置としての投写レンズ36、およびこれら各光学部品31〜36を所定位置に配置する光学部品用筐体6を備える。
光源装置31は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等からなる放電型の光源311およびリフレクター312等を備える。そして、光源装置31は、光源311から射出された光束をリフレクター312によって射出方向を揃え、照明光学装置32に向けて射出する。
照明光学装置32は、第1レンズアレイ321、第2レンズアレイ322、偏光変換素子323、重畳レンズ324および調光装置5を備える。
第1レンズアレイ321は、光源311から射出された光束の光軸L方向から見て略矩形の輪郭を有する小レンズがマトリックス状に配列された構成を有しており、光源装置31から射出された光束を複数の部分光束に分割する。第2レンズアレイ322は、第1レンズアレイ321と略同様の構成を有しており、重畳レンズ324とともに、部分光束を後述する液晶パネル352の表面に略重畳させる。偏光変換素子323は、第2レンズアレイ322から射出されたランダム偏光光を液晶パネル352で利用可能な略1種類の偏光光に揃える機能を有する。
調光装置5は、光源311から射出された光束の一部を遮光する遮光部材8,9(図2参照)を備え、光束の通過光量を調整する機能を有している。
調光装置5は、遮光部材8,9が第1レンズアレイ321と第2レンズアレイ322との間に配設され、制御部による制御のもと、この遮光部材8,9の位置が変更される。そして、調光装置5は、光源311から射出され、第1レンズアレイ321を透過した光束の一部を遮光部材8,9にて遮光して第2レンズアレイ322に入射する光量、ひいては、電気光学装置35に入射する光量を調整し、投写画像のコントラスト向上に寄与する。なお、調光装置5の構成については、後で詳細に説明する。
色分離光学装置33は、2枚のダイクロイックミラー331,332、および反射ミラー333を備え、照明光学装置32から射出された光束を赤色光(以下「R光」という)、緑色光(以下「G光」という)、青色光(以下「B光」という)の3色の色光に分離する機能を有する。
リレー光学装置34は、入射側レンズ341、リレーレンズ343、および反射ミラー342,344を備え、第2のダイクロイックミラー332を透過したR光をR光用の液晶パネル352Rまで導く機能を有する。なお、光学ユニット3は、リレー光学装置34がR光を導く構成としているが、これに限らず、例えば、B光を導く構成としてもよい。
電気光学装置35は、入射側偏光板351、光変調装置としての液晶パネル352、射出側偏光板353、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム354を備える。電気光学装置35は、色分離光学装置33によって各色光に分離された光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成する。
投写レンズ36は、複数のレンズを組み合わせた組レンズとして構成され、電気光学装置35にて形成された画像光をスクリーン上に拡大投写する。
このように、調光装置5を通過し、第2レンズアレイ322に入射した光束は、電気光学装置35によってその光量に応じた光量の画像光が形成された後、投写レンズ36によって投写される。
図2は、光学ユニット3の斜視図である。具体的に図2は、画像光が投写される方向とは反対方向から見た光学ユニット3の図であり、調光装置5を分解した状態を示す図である。
光学部品用筐体6は、図2に示すように、一方の端部に光源装置31が着脱可能に配置され、他方の端部近傍に投写レンズ36が配置される。なお、以下では、説明の便宜上、光源装置31から光束が射出される方向を左方向(+Z方向)、Z方向に直交し、画像光が投写される方向を前方向(+X方向)、Z方向およびX方向に直交し、図2の図面視における上を上方向(+Y方向)として記載する。
図2に示すように、光学部品用筐体6は、合成樹脂製でZ方向に長く延出する箱状に形成されている。光学部品用筐体6は、上方向(+Y方向)に開口部を有し、前述した光学部品を収納する下部筐体61と、この開口部を閉塞する上部筐体62とを備えて構成されている。
下部筐体61は、BMC(Bulk Molding Compound)等の高耐熱材料で形成され、外装筐体2の底面に沿って配置される底面部と、底面部の端縁から起立する側面部611とを有している。そして、下部筐体61は、これらにより、断面視略U字状に形成されている。下部筐体61は、側面部611の内壁面に複数の溝が設けられており、第1レンズアレイ321等の各光学部品は、側端部がこの溝に挿入されて配置される。
図2に示すように、後側(−X側)の側面部611には、開口部6111が形成され、開口部6111の近傍には、複数のネジ穴6112が設けられている。調光装置5は、遮光部材8,9がこの開口部6111から挿入されて第1レンズアレイ321と第2レンズアレイ322との間に配置され、ネジ穴6112にネジSCが挿通されて下部筐体61に取り付けられる。また、下部筐体61の外周縁部には、上部筐体62を取り付けるためのネジ穴が複数設けられている。
上部筐体62は、ガラス繊維入りのPBT(PolyButyleneTerephthalate)等で形成され、下部筐体61にネジ固定される。
このように、光学部品用筐体6は、光軸L上の所定位置に光学部品を配置する。
ここで、調光装置5について詳細に説明する。
図3、図4は、調光装置5を示す斜視図であり、下部筐体61に取り付けられ、遮光部材8,9が最も多くの光束を遮光するように位置付けられた状態の調光装置5を示す図である。具体的に、図3は、調光装置5を後方から見た図、図4は、調光装置5を前方から見た図である。なお、図4は、第1レンズアレイ321および第2レンズアレイ322に対する調光装置5の位置を説明するために、模式的に示す第1レンズアレイ321および第2レンズアレイ322(二点鎖線で示す)を盛り込んだ図である。
調光装置5は、ベース部7、ステッピングモーター(以下「モーター」と略す)51、第1ギア52、第2ギア53、第3ギア54、センサー部55、および遮光部材8,9を備えている。
ベース部7は、図3、図4に示すように、板金で形成されたベース本体71、およびベース本体71に取り付けられた支持軸72,73,74を有している。そして、ベース部7は、図3に示すように、ベース本体71の後側(−X側)の面71A側にモーター51およびセンサー部55を支持し、図4に示すように、ベース本体71の前側(+X側)の面71B側に第1ギア52、第2ギア53および第3ギア54を支持するように構成されている。
ベース本体71は、平面視矩形状の第1保持部711と、第1保持部711の+Z側端部の略中央から延出する第2保持部712とを有している。
具体的に、第1保持部711は、図3、図4に示すように、上下の端部および左右の端部の一部が面71B側に屈曲され、下側(−Y側)、上側(+Y側)に軸取付孔7111,7112が形成され、−Z側に丸孔7113が形成されている。また、第1保持部711には、図3に示すように、軸取付孔7111の中心軸を中心とする円弧状の貫通孔(案内溝7114)が形成されている。
第1保持部711の上下左右の端部が屈曲されている部位は、調光装置5が下部筐体61に取り付けられた際に、ベース本体71と下部筐体61とで第2ギア53および第3ギア54を略包囲するように形成されており、第2ギア53、第3ギア54等に塵埃が付着することを抑制するように構成されている。
第2保持部712は、図4に示すように、中央部および+Z側に丸孔7121,7122が形成されている。また、図3に示すように、第2保持部712の右側(−Z方向)には、軸取付孔7123が設けられている。
調光装置5は、丸孔7113,7122にネジが挿通され、図2に示すように、第2保持部712が左方(+Z方向)に位置し、ベース本体71の面71Aが後方(−X方向)を向くように下部筐体61の側面部611に取り付けられる。
支持軸72,73,74は、第1ギア52、第2ギア53、第3ギア54をそれぞれ回転可能に支持する部材である。
支持軸72,73,74は、図4に示すように、ベース本体71の面71B側に取り付けられる。具体的に、支持軸72,73,74は、金属製で円柱状に形成され、一方の端部がベース本体71の軸取付孔7123,7111,7112にそれぞれ圧入され、他方の端部が前方(+X方向)に突出するように取り付けられている。
モーター51は、第1ギア52を回転させる駆動力を発生するものであり、制御部により制御される。
モーター51は、図3、図4に示すように、支持軸であるスピンドルを有するモーター本体511と、このスピンドルの先端に設けられたピニオン512とを備えている。モーター51は、図3に示すように、ネジSCによってベース本体71の面71Aに取り付けられる。具体的に、モーター51は、モーター本体511がベース本体71の面71A側(−X側)に配置され、丸孔7121からピニオン512が前方(+X方向)に飛び出すように取り付けられる。
第1ギア52は、ピニオン512に噛合され、モーター51で発生した駆動力を第2ギア53に伝達する。
具体的に、第1ギア52は、合成樹脂製であり、図4に示すように、同軸上に積層されて形成された大ギア部521および小ギア部522を備えている。大ギア部521の径寸法は、ピニオン512および小ギア部522の径寸法より大きく設定されている。また、第1ギア52には、回転中心軸を中心軸とする中心孔が形成されており、この中心孔は、支持軸72の外径寸法より僅かに大きな内径寸法に設定されている。
第1ギア52は、中心孔に支持軸72が挿入され、大ギア部521がピニオン512に噛合されてベース本体71の面71B側に配置される。そして、第1ギア52は、ピニオン512の回転を減速して第2ギア53に伝達する。
第2ギア53および第3ギア54は、合成樹脂製であり、遮光部材8,9がそれぞれ取り付けられ、第1ギア52の回転が伝達されて遮光部材8,9の位置を変える。具体的に、第2ギア53は、第1ギア52に噛合され、第3ギア54は、第2ギア53に噛合される。そして、第2ギア53および第3ギア54は、第1ギア52を介して伝達されたモーター51の駆動力によって互いに逆方向に回転する。第2ギア53および第3ギア54は、遮光部材8,9の位置を変えるために回転する位置変更部に相当する。
より具体的に、第2ギア53は、図4に示すように、平面視半円形状を有しており、第1ギア52に噛合される歯形がこの半円状の外周に形成されている(図示せず)。第2ギア53には、回転中心軸を中心軸とする中心孔531が形成されており、この中心孔531の内径寸法は、支持軸73の外径寸法より僅かに大きく設定されている。第2ギア53は、図4に示すように、中心孔531に支持軸73が挿入されてベース本体71に組み込まれ、支持軸73の軸心を中心に回転する。この歯形が形成されている範囲は、遮光部材8の位置が変更される範囲に対応して設定されている。調光装置5は、第2ギア53が半円形状に形成されることで、円形状に形成される場合に比べて、小型化が図られている。
第2ギア53は、図4に示すように、前側(+X側)の面が中心孔531近傍から外周に向かって段差となる面53A,53B,53Cを有して形成され、面53Aが面53Bより突出し、面53Bが面53Cより突出するように形成されている。
また、第2ギア53には、周縁突起部532、減光部取付部533、係止突起部534および図示しない検知用突起部が形成されている。
周縁突起部532は、図4に示すように、半円状の外周に沿って面53Cから突出して形成されており、その外形は、歯型の外形より外側に突出している。
減光部取付部533は、遮光部材8を取り付けるための部位であり、図4に示すように、第2ギア53の−Z側の端部に面53Cより突出した部位を有して形成されている。減光部取付部533の−Z側の面には、ネジ穴(図示せず)が設けられており、遮光部材8は、このネジ穴にネジが挿通されて第2ギア53に取り付けられる。
係止突起部534は、減光部取付部533の近傍に設けられ、面53Aと反対側の面から後方(−X方向)に突出し、先端は、図3に示すように、L字状に屈曲している。係止突起部534は、第2ギア53がベース本体71に組み込まれる際に、ベース本体71の案内溝7114に挿通され、先端の屈曲部がベース本体71の面71Aに係合するように設定されている。そして、係止突起部534は、調光装置5が下部筐体61に取り付けられていない状態において、第2ギア53の所定の回転範囲内でベース本体71から脱落しないようになっている。なお、第2ギア53は、第3ギア54がベース本体71に組み込まれた後に、ベース本体71に組み込まれる。
検知用突起部は、センサー部55に備えられたフォトセンサーから照射される光を遮蔽する機能を有している。検知用突起部は、中心孔531の中心軸を中心軸とする円弧状の突起であり、面53Aと反対側の面から後方(−X方向)に突出している。
第3ギア54は、図4に示すように、平面視半円形状を有しており、第2ギア53に噛合される歯形がこの半円状の外周に形成されている。第3ギア54には、回転中心軸を中心軸とする中心孔541が形成されており、この中心孔541の内径寸法は、支持軸74の外径寸法より僅かに大きく設定されている。第3ギア54は、図4に示すように、中心孔541に支持軸74が挿入されてベース本体71に組み込まれ、支持軸74の軸心を中心に回転する。この歯形が形成されている範囲は、第2ギア53と同様に、遮光部材9の位置が変更される範囲に対応して設定されている。調光装置5は、第3ギア54が半円形状に形成されることで、円形状に形成される場合に比べて、小型化が図られている。
第3ギア54は、図4に示すように、前側(+X側)の面が中心孔541近傍から外周に向かって段差となる面54A,54B,54Cを有して形成され、面54Aが面54Bより突出し、面54Bが面54Cより突出するように形成されている。
また、第3ギア54には、遮光部材9を取り付けるための減光部取付部542が形成されている。減光部取付部542は、図4に示すように、第3ギア54の−Z側の端部に面54Cより突出した部位を有して形成されている。減光部取付部542の−Z側の面には、ネジ穴(図示せず)が設けられており、遮光部材9は、このネジ穴にネジが挿通されて第3ギア54に取り付けられる。
図4に示すように、第3ギア54が支持軸74に挿入された後、第2ギア53が支持軸73に挿入されると、第3ギア54は、周縁部の一部が第2ギア53の周縁突起部532とベース本体71とで狭装されるように配置される。つまり、調光装置5が下部筐体61に取り付けられていない状態において、第2ギア53が所定の回転範囲でベース本体71から脱落しないようになっているので、第3ギア54も第2ギア53の所定の回転範囲でベース本体71から脱落しないようになっている。
調光装置5が下部筐体61に取り付けられると、第2ギア53および第3ギア54は、面53B,54Bがそれぞれ側面部611と僅かな隙間を有して配置される。つまり、第2ギア53および第3ギア54は、支持軸73,74の軸心に対して略直交する方向において、ベース部7と下部筐体61とでそれぞれ狭装される。そして、第2ギア53および第3ギア54は、安定して回転することが可能となる。
センサー部55は、第2ギア53の位置、すなわち第2ギア53に取り付けられている遮光部材8の位置を検出する機能を有している。センサー部55は、図3に示すように、回路基板552および図示しないフォトセンサー等を備え、フォトセンサーがベース本体71から前方(+X方向)に飛び出すようにネジSCによって面71Aに取り付けられている。
センサー部55は、第2ギア53が回転されて所定の位置に達した際に、検知用突起部がフォトセンサーから照射される光を遮蔽する。そして、センサー部55は、光の検出状態が変化することにより、第2ギア53によって保持される遮光部材8の位置を検出する。そして、センサー部55は、遮光部材8の位置の検出状態に係る検出信号を制御部に出力する。
遮光部材8,9は、図4に示すように、光軸Lを通るXZ平面に対して互いに略対称となるように形成されており、第1レンズアレイ321および第2レンズアレイ322の間に、遮光部材8が下側(−Y側)、遮光部材9が上側(+Y側)に位置するように配置される。遮光部材8,9は、第2ギア53、第3ギア54の回転に伴って回動して位置が変更され、第1レンズアレイ321を透過した光束が射出される領域(以下「透過領域」という)内に、配置される部分が変わる。そして、遮光部材8,9は、透過領域内に配置された部分に応じた量の光束を反射する。つまり、遮光部材8,9は、光束を反射することによって、光束を遮光する。
遮光部材8,9は、図3、図4に示すように、最も多くの光束を遮光するように位置付けられた状態において、互いに最も近接するように配置される。
図5は、遮光部材9の斜視図であり、図3に示す調光装置5における遮光部材9を見た図である。遮光部材9は、アルミニウム等の板金から曲げ加工によって形成され、遮光本体部としての遮光本体後段部91および遮光本体前段部93を備えている。具体的に、遮光部材9は、図5に示すように、Y方向に延出する遮光本体後段部91、遮光本体後段部91の上端部から略直角に屈曲され、−Z方向に延出する継合部92、および継合部92の端部から略直角に屈曲され、遮光本体後段部91と略平行に延出する遮光本体前段部93を有している。このように、遮光本体後段部91および遮光本体前段部93は、互いに離間し、一端側が継合部92によって繋がり、他端側が互いに空隙を有するように形成されている。
遮光本体後段部91および遮光本体前段部93は、光束を遮光するための部位であり、X方向が長手方向となる平面視矩形状にそれぞれ形成されている。遮光本体後段部91は、この長手方向の寸法が第2レンズアレイ322における各小レンズが形成された領域における同方向の寸法に応じて設定され、短手方向の寸法が、同じく各小レンズが形成された領域における同方向の寸法の略半分に設定されている。また、遮光本体後段部91には、−X側端部から−X方向に突出する取付部94が形成されており、取付部94の端部近傍には、丸穴941が設けられている。
遮光本体前段部93は、長手方向の寸法が遮光本体後段部91の長手方向の寸法と同寸法に形成され、短手方向の寸法が遮光本体後段部91の短手方向の寸法より小さく形成されている。つまり、遮光本体前段部93は、遮光本体後段部91の−Y側の端部911が遮光本体前段部93の端部932より−Y方向に突出するように形成されている。また、遮光本体前段部93には、端部932から所定の距離を有し、光束の通過可能な矩形状の光束通過孔931が複数設けられている。
遮光部材9は、丸穴941にネジが挿通されて、第3ギア54に取り付けられる。具体的に、遮光部材9は、図3、図4に示すように、遮光本体後段部91が遮光本体前段部93の+Z側に位置し、継合部92が+Y側となるように第3ギア54に直接的に保持される。つまり、遮光部材9は、遮光本体後段部91が遮光本体前段部93の光路後段側に位置し、端部911,932が光軸L側となるように配置される。
遮光部材9は、遮光本体後段部91および遮光本体前段部93の−Z側となる入射側端面91A,93Aに入射した光束を遮光する。具体的に、遮光部材9は、入射側端面91A,93Aの端部911,932から継合部92に向かう部位にて光束を遮光する。
このように、遮光本体後段部91および遮光本体前段部93は、互いの一端側が継合部92によって繋がり、他端(端部911,932)側から一端側に向かう部位にて光束を遮光するように形成されている。
遮光部材8は、前述したように、遮光部材9と略対称に形成され、図3、図4に示すように、遮光本体部としての互いに離間する遮光本体後段部81および遮光本体前段部83と、継合部82とを有している。そして、遮光本体後段部81には、取付部84が設けられ、遮光本体前段部83には、光束通過孔831が設けられている。遮光部材8は、ネジによって第2ギア53に取り付けられ、遮光部材9と同様に、遮光本体後段部81が遮光本体前段部83の光路後段側に位置し、端部811,832が光軸L側となるように配置される。
遮光部材8は、遮光部材9と同様に、遮光本体後段部81および遮光本体前段部83の−Z側となる入射側端面81A,83Aの端部811,832から継合部82に向かう部位にて光束を遮光する。
このように、遮光本体後段部81および遮光本体前段部83は、互いの一端側が継合部82によって繋がり、他端(端部811,832)側から一端側に向かう部位にて光束を遮光するように形成されている。
ここで、調光装置5の動作について説明する。
遮光部材8,9は、モーター51が駆動されると、第1ギア52を介して第2ギア53および第3ギア54が回転することよって互いに近接離間するように回動され、透過領域内に配置される部分が変わる。そして、遮光部材8,9は、前述したように、透過領域内に配置される部分に応じた量の光束を遮光する。遮光されずに遮光部材8と遮光部材9との間を通過した光束は、第2レンズアレイ322に射出される。
図6は、調光装置5の動作を説明するための模式図であり、第1レンズアレイ321、第2レンズアレイ322および遮光部材8,9を後方(−X方向)から見た図である。具体的に、図6(a)は、遮光部材8,9が互いに最も近接するように透過領域内に配置された状態を示す図、図6(b)は、遮光部材8,9が図6(a)における状態から回動され、遮光本体前段部83,93が透過領域外に位置する状態を示す図である。なお、図6は、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際のものとは適宜異ならせてある。
図6(a)に示すように、遮光部材8,9が互いに最も近接するように透過領域内に配置された場合、第1レンズアレイ321から射出された光束は、遮光部材8,9によって大部分が遮光され、遮光部材8,9同士が隣接する隙間から通過した僅かな光束L1が第2レンズアレイ322に入射する。具体的に、第1レンズアレイ321から射出された光束は、図6(a)に示すように、入射側端面81A,91Aに入射する光束L2、入射側端面83A,93Aに入射する光束L3、および光束通過孔831,931を通過し、入射側端面81A,91Aに入射する光束L4が遮光され、端部811と端部911との間から通過した光束L1が第2レンズアレイ322に入射する。
一方、遮光部材8,9が互いに接近する状態から離間するように回動されると、つまり、透過領域内に配置される部分が小さくなるように回動されると、遮光部材8,9によって遮光される光束の光量は減少し、より多くの光量の光束が第2レンズアレイ322に入射する。具体的に、遮光本体前段部83,93が透過領域外に位置するように遮光部材8,9が回動されると、図6(b)に示すように、第1レンズアレイ321から射出された光束は、入射側端面81A,91Aの端部811,911から継合部82,92に向かう部位に入射する光束L2のみが遮光され、端部811と端部911との間から通過した光束L1が第2レンズアレイ322に入射する。
このように、調光装置5は、遮光部材8,9が透過領域内に配置される部分が変更され、遮光部材8,9に入射する光束を遮光して光量を調整する。そして、遮光部材8は、遮光本体後段部81および遮光本体前段部83が入射する光束を分離して遮光し、遮光部材9は、遮光本体後段部91および遮光本体前段部93が入射する光束を分離して遮光する。
以上説明したように、本実施形態のプロジェクター1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)遮光部材8は、遮光本体後段部81および遮光本体前段部83が入射する光束を分離して遮光する。これによって、遮光部材8には、光エネルギーが分散して吸収されるので、遮光部材8は、光束を分離せずに遮光するように構成した場合に比べて、温度上昇の抑制が図れる。同様に、遮光部材9は、遮光本体後段部91および遮光本体前段部93が入射する光束を分離して遮光するので、温度上昇の抑制が図れる。よって、遮光部材8,9をそれぞれ保持する第2ギア53、第3ギア54、および遮光部材8,9近傍に配置されているモーター51や第1ギア52の温度上昇も抑制され、調光装置5は、熱変形等が抑えられ、精度良く遮光部材8,9の位置を変えることが可能となる。したがって、プロジェクター1は、調光装置5が適正に光量を調整し、コントラスト等の画像品質を安定的に維持して投写することが可能となる。
(2)遮光部材8,9の温度上昇が抑制されるので、遮光部材8,9の近傍に配置されている光学部品、例えば、第1レンズアレイ321、第2レンズアレイ322や偏光変換素子323等の温度上昇も抑制されるので、プロジェクター1は、画像品質を維持して投写することが可能となる。
(3)遮光本体後段部81および遮光本体前段部83は、互いに一端側が継合部82によって繋がり、他端(端部811,832)側から継合部82に向かう部位にて光束を遮光するように形成されている。これによって、遮光本体後段部81および遮光本体前段部83は、光束を遮光することに伴ってそれぞれ端部811,832側から発熱するが、この熱は、継合部82を経由して遮光本体前段部83、遮光本体後段部81にそれぞれ伝導される。つまり、遮光本体後段部81および遮光本体前段部83は、互いに中間部や複数の端部で繋がっている場合に比べて、遮光本体後段部81と遮光本体前段部83との間の熱の伝導路を長く形成することが可能となる。よって、この伝導路において熱が分散するので、さらに遮光部材8の温度上昇の抑制が可能となる。同様に、遮光本体後段部91および遮光本体前段部93は、互いに一端側が継合部92によって繋がり、他端(端部911,932)側から継合部92に向かう部位にて光束を遮光するように形成されているので、遮光部材9の温度上昇の抑制が可能となる。
(4)遮光本体前段部83,93には、光束通過孔831,931がそれぞれ設けられ、遮光本体後段部81,91は、光束通過孔831,931を通過した光束を遮光するように形成されている。これによって、遮光本体部の数を抑制して遮光する光束を効率的に分離することが可能になるので、遮光部材8,9の簡素な形状や、遮光部材8,9の小型化が図れる。
(5)遮光本体前段部83は、断面積が光束通過孔831の周縁で小さくなるので、入射側端面83Aの端部832から継合部82に向かう部位で遮光することに伴って発熱した熱は、継合部82、遮光本体後段部81ひいては、取付部84に伝わりにくくなる。よって、取付部84が直接取り付けられている第2ギア53の温度上昇がさらに抑制される。
同様に、遮光本体前段部93は、断面積が光束通過孔931の周縁で小さくなるので、入射側端面93Aの端部932から継合部92に向かう部位で遮光することに伴って発熱した熱は、継合部92、遮光本体後段部91ひいては、取付部94に伝わりにくくなる。よって、取付部94が直接取り付けられている第3ギア54の温度上昇がさらに抑制される。
(6)光束通過孔831,931を空気の流通路として構成することで、遮光本体前段部83と遮光本体後段部81との間、および遮光本体前段部93と遮光本体後段部91との間に効率よく空気を流通させることが可能になる。これによって、それぞれの両者間に熱が篭ることを抑制し、さらに遮光部材8,9の温度上昇の抑制が図れる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るプロジェクター1について、図面を参照して説明する。
以下の説明では、第1実施形態と同様の構造および同様の部材には、同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施形態のプロジェクター1は、第1実施形態の遮光部材8,9とそれぞれ形状の異なる遮光部材18,19を備えている。遮光部材18,19は、遮光部材8,9と同様に、互いに略対称となるように形成され、第2ギア53、第3ギア54にそれぞれ取り付けられている。遮光部材18,19は、遮光部材8,9と同様に、第2ギア53、第3ギア54の回転に伴って回動して位置が変更され、透過領域内に配置される部分が変更される。そして、遮光部材18,19は、透過領域内に配置された部分に応じた量の光束を遮光する。
図7は、第1レンズアレイ321、第2レンズアレイ322および遮光部材18,19の模式図であり、後方から見た図である。具体的に、図7(a)は、遮光部材18,19が互いに最も近接するように透過領域内に配置された状態を示す図、図7(b)は、遮光部材18,19が図7(a)における状態より離間するように回動された状態の図である。なお、図7は、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際のものとは適宜異ならせてある。
遮光部材19は、アルミニウム等の板材で形成され、図7に示すように、3つの遮光本体部191,192,193および継合部194を備えている。
遮光本体部191,192,193は、X方向が長手方向となるそれぞれ平面視長方形の板体であり、長手方向が同一寸法に形成され、短手方向の寸法が遮光本体部193,192,191の順で長く形成されている。つまり、遮光本体部191は、3つの遮光本体部191,192,193の中で表面積が最も大きくなるように形成されている。そして、遮光部材19は、図7に示すように、遮光本体部191,192,193が互いに略平行に配置され、短手方向の一方の端部が継合部194によって繋がって形成されている。このように、遮光本体部191,192,193は、それぞれが互いに離間し、一端側が継合部194によって繋がり、他端(端部1911,1921,1931)側が互いに空隙を有するように形成されている。
遮光部材19は、図7(a)に示すように、遮光本体部191が遮光本体部193より光路後段側に位置し、端部1911,1921,1931が光軸L側となるように第3ギア54に保持される。また、遮光部材19は、遮光部材18と最も近接するように透過領域内に配置される状態において、遮光本体部191,192,193の−Z側となる入射側端面191A,192A,193Aが光軸Lに対して+Z側に鋭角を有して傾斜するように保持される。そして、遮光部材19は、入射側端面191A,192A,193Aに入射した光束を遮光する。具体的に、遮光部材19は、入射側端面191A,192A,193Aの端部1911,1921,1931から継合部194に向かう部位にて光束を遮光する。
遮光部材18は、前述したように、遮光部材19と略対称となるように形成され、図7(a)に示すように、遮光本体部181,182,183および継合部184を有している。そして、遮光部材18は、遮光部材19と略対称の姿勢で第2ギア53に保持される。遮光部材18は、遮光部材19と同様に、遮光本体部181,182,183の−Z側となる入射側端面181A,182A,183Aの端部1811,1821,1831から継合部184に向かう部位にて光束を遮光する。
図7(a)に示すように、第1レンズアレイ321から射出された光束は、入射側端面181A,191Aに入射する光束L11、入射側端面182A,192Aに入射する光束L12、および入射側端面183A,193Aに入射する光束L13が遮光され、端部1811と端部1911との間から通過した光束L10が第2レンズアレイ322に入射する。
一方、図7(b)に示すように、遮光本体部182,183および遮光本体部192,193が透過領域外に位置するように遮光部材18,19が回動されると、第1レンズアレイ321から射出された光束は、入射側端面181A,191Aの端部1811,1911から継合部184,194に向かう部位に入射する光束L11のみが遮光され、端部1811と端部1911との間から通過した光束L10が第2レンズアレイ322に入射する。
このように、遮光部材18,19は、互いに最も近接するように透過領域内に配置された状態、つまり最も大きな光量の光束を遮光する状態において、入射側端面181A,182A,183Aおよび入射側端面191A,192A,193Aが光軸Lに対して傾斜するように配置され、透過領域内に配置される部分が変更されることによって、遮光部材18,19に入射する光束を遮光して光量を調整する。そして、遮光部材18は、遮光本体部181,182,183が入射する光束を分離して遮光し、遮光部材19は、遮光本体部191,192,193が入射する光束を分離して遮光する。また、遮光本体部181,191は、図7(a)、(b)に示すように、調光装置5が光量を調整する広範囲に亘って光束を遮光する。
以上説明したように、本実施形態のプロジェクター1によれば、第1実施形態の効果(1)〜(3)に加えて、以下の効果を得ることができる。
(1)遮光部材18,19は、最も大きな光量の光束を遮光する状態において、入射側端面181A,182A,183Aおよび入射側端面191A,192A,193Aが光軸Lに対して傾斜するように形成されている。これによって、遮光部材18,19は、入射側端面が光軸Lに対して略直交するように形成されている場合に比べて、表面積が大きく形成されるので、温度上昇がさらに抑制される。
(2)遮光本体部181および遮光本体部191は、遮光本体部182,183、および遮光本体部192,193よりそれぞれ表面積が大きく形成されている。そして、この遮光本体部181,191は、調光装置5が光量を調整する広範囲に亘って光束を遮光するように構成されている。これによって、遮光本体部181および遮光本体部191から遮光本体部182,183、および遮光本体部192,193にそれぞれ伝導される熱の損失が効率的に図れ、さらに遮光部材18,19の温度上昇の抑制が可能となる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係るプロジェクター1について、図面を参照して説明する。
以下の説明では、第1実施形態と同様の構造および同様の部材には、同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施形態のプロジェクター1は、第1実施形態の調光装置5と構成の異なる調光装置を備えている。
本実施形態の調光装置は、第1実施形態の遮光部材8,9と形状の異なる遮光部材28,29、および遮光部材28,29を保持し、遮光部材28,29の位置を変えるために移動する位置変更部を備えている。そして、調光装置は、この位置変更部がそれぞれ移動されることによって遮光部材28,29が透過領域に配置される部分が変更され、第2レンズアレイ322に射出する光量を調整する。
図8は、遮光部材28,29を説明するための模式図である。具体的に、図8は、第1レンズアレイ321、第2レンズアレイ322および遮光部材28,29を上方(+Y方向)から見た図であり、遮光部材28,29が最も多くの光束を遮光するように位置付けられた状態を示す図である。なお、図8は、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際のものとは適宜異ならせてある。
遮光部材28,29は、図8に示すように、光軸Lを通るYZ平面に対して互いに略対称となるように形成されており、遮光部材28が後側(−X側)、遮光部材29が前側(+X側)に配置される。遮光部材28,29は、最も多くの光束を遮光するように位置付けられた状態において、互いに最も近接するように配置される。そして、位置変更部が移動されると、遮光部材28は、−X方向に移動され、遮光部材29は、+X方向に移動されて透過領域内に配置される部分が変更される。
遮光部材29は、アルミニウム等の板材で形成され、図8に示すように、3つの遮光本体部291,292,293および継合部294を備えている。
遮光本体部291,292,293は、Y方向が長手方向となるそれぞれ平面視長方形の板体であり、長手方向および短手方向が同一寸法に形成されている。そして、遮光部材29は、図8に示すように、遮光本体部291,292,293が互いに略平行に配置され、短手方向の一方の端部が継合部294によって繋がって形成されている。このように、遮光本体部291,292,293は、それぞれが互いに離間し、一端側が継合部294によって繋がり、他端(端部2911,2921,2931)側が互いに空隙を有するように形成されている。
また、遮光部材29は、遮光本体部291,292,293の−Z側となる入射側端面291A,292A,293Aが光軸Lに対して+Z側に鋭角を有して傾斜するように位置変更部に保持される。そして、遮光部材29は、入射側端面291A,292A,293Aの端部2911,2921,2931から継合部294に向かう部位にて光束を遮光する。
遮光部材28は、前述したように、遮光部材29と略対称に形成され、図8に示すように、遮光本体部281,282,283および継合部284を有している。そして、遮光部材28は、遮光部材29と略対称の姿勢で位置変更部に保持される。遮光部材28は、遮光部材29と同様に、−Z側となる入射側端面281A,282A,283Aの端部2811,2821,2831から継合部184に向かう部位にて光束を遮光する。
図8に示すように、第1レンズアレイ321から射出された光束は、入射側端面281A,291Aに入射する光束L21、入射側端面282A,292Aに入射する光束L22、および入射側端面283A,293Aに入射する光束L23が遮光され、端部2811と端部2911との間から通過した光束L20が第2レンズアレイ322に入射する。
図示は省略するが、前述したように、位置変更部が移動されると、遮光部材28、29は、−X方向、+X方向にそれぞれ移動されて透過領域内に配置される部分が変更される。そして、遮光部材28,29は、透過領域内に配置された部分に応じた量の光束、つまり、端部2811,2821,2831から継合部284に向かう部位、および端部2911,2921,2931から継合部294に向かう部位に入射した光束を遮光する。
以上説明したように、本実施形態のプロジェクター1によれば、第1実施形態の効果(1)〜(3)および第2実施形態の効果(1)に加えて、以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の調光装置は、遮光部材28,29が前後方向に移動されるように構成されているので、遮光部材28,29を移動させるためのスペースを上下方向に設ける必要がなく、プロジェクター1の薄型化が図れる。
(変形例)
なお、前記実施形態は、以下のように変更してもよい。
第1実施形態の取付部84,94は、遮光本体後段部81,91からそれぞれ突出するように形成されているが、遮光本体前段部83,93からそれぞれ突出するように形成してもよい。
遮光部材8,9,18,19,28,29は、板材で形成されているが、射出成型や押出し加工等によって形成してもよい。
第1実施形態の遮光部材8,9は、直接的に第2ギア53、第3ギア54に取り付けられるように構成されているが、遮光部材8,9と第2ギア53、第3ギア54との間に他の部材をそれぞれ介在させて間接的に保持されるように構成してもよい。
前記実施形態のプロジェクター1は、光変調装置として透過型の液晶パネル352を用いているが、反射型の液晶パネルを利用したものであってもよい。また、光変調装置は、マイクロミラーアレイを用いたデバイス等を使用したものであってもよい。
前記実施形態のプロジェクター1は、フロントタイプのプロジェクター1として適用しているが、投写対象面としてのスクリーンを一体で有するリアタイプのプロジェクターにも適用できる。
1…プロジェクター、2…外装筐体、3…光学ユニット、5…調光装置、8,9,18,19,28,29…遮光部材、35…電気光学装置、36…投写レンズ、53…第2ギア、54…第3ギア、81,91…遮光本体後段部、81A,83A,91A,93A,181A,182A,183A,191A,192A,193A,281A,282A,283A,291A,292A,293A…入射側端面、82,92,184,194,284,294…継合部、83,93…遮光本体前段部、84,94…取付部、181,182,183,191,192,193,281,282,283,291,292,293…遮光本体部、311…光源、352…液晶パネル、811,832,911,932,1811,1821,1831,1911,1921,1931,2811,2821,2831,2911,2921,2931…端部、831,931…光束通過孔。

Claims (4)

  1. 光源から射出された光束の通過光量を調整する調光装置、前記調光装置を通過した光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成する電気光学装置、および前記画像光を投写する投写光学装置を有するプロジェクターであって、
    前記調光装置は、
    前記光束の一部を遮光する遮光部材と、
    前記遮光部材を保持し、前記遮光部材の位置を変えるために移動または回転する位置変更部と、
    を備え、
    前記遮光部材は、互いに離間して配置され、前記光束を遮光する複数の遮光本体部を有することを特徴とするプロジェクター。
  2. 請求項1に記載のプロジェクターであって、
    前記複数の遮光本体部は、互いの一端側が繋がり、他端側から前記一端側に向かう部位にて前記光束を遮光するように形成されていることを特徴とするプロジェクター。
  3. 請求項1または請求項2に記載のプロジェクターであって、
    前記複数の遮光本体部は、光路前段側に配置される遮光本体前段部、および前記遮光本体前段部の光路後段側に配置される遮光本体後段部を備え、
    前記遮光本体前段部は、前記光束の通過可能な光束通過孔を有し、
    前記遮光本体後段部は、前記光束通過孔を通過した光束を遮光するように形成されていることを特徴とするプロジェクター。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
    前記複数の遮光本体部は、最も大きな光量の前記光束を遮光する状態において、前記光束の入射する入射側端面が前記光束の光軸に対して傾斜するように形成されていることを特徴とするプロジェクター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014085368A (ja) * 2012-10-19 2014-05-12 Seiko Epson Corp 調光装置及びプロジェクター
US9354496B2 (en) 2013-05-07 2016-05-31 Seiko Epson Corporation Projector and light dimming device including a light blocking member
JP2018017971A (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 セイコーエプソン株式会社 調光装置及びプロジェクター

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