JP2010240240A - 車両用シートのシートクッション - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上面を21a座面とするパッド部材23を支持する支持部材41を備え、支持部材41をフレーム部材37,39に係止して着座者の荷重を支持する車両用シートのシートクッション21であって、支持部材41は、面状弾性体43と、面状弾性体43の向かい合う2辺をフレーム部材37,39に係止可能な係止手段(係止具51,61)とを備え、パッド部材23は、着座者の着座状態における着座者の臀部Bの位置において下方に膨らんで相対的に厚く形成されており、該パッド部材23の下面側には、該パッド部材の膨らんだ立体形状に沿って支持部材41の面状弾性体43がパッド部材23の発泡成形時に一体的とされて形成されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、上面を座面とするパッド部材を支持する支持部材を備え、該支持部材をフレーム部材に係止して着座者の荷重を支持する車両用シートのシートクッションであって、
前記支持部材は、面状弾性体と、該面状弾性体の向かい合う2辺を前記フレーム部材に係止可能な係止手段とを備え、前記パッド部材は、着座者の着座状態における着座者の臀部位置において下方に膨らんで相対的に厚く形成されており、該パッド部材の下面側には、該パッド部材の膨らんだ立体形状に沿って前記支持部材の面状弾性体が前記パッド部材の発泡成形時に一体的とされて形成されていることを特徴とする。
また、係止手段がフレーム部材の係止部位に係止可能な樹脂製の係止具であり、該前記面状弾性体に一体成形されていると、支持部材における係止具の配設位置にばらつきが生じにくい。
また、樹脂製の係止具が金属製の芯材を内包していれば、係止具の形状安定性が向上し、支持部材によるパッド部材の支持をより安定的に行うことができる。
図1〜図4を参照しながら、本発明の一実施形態である実施形態1について説明する。図1に示されるように、本実施形態のシートクッション21は、背凭れとなるシートバック13及びヘッドレスト15等ともに自動車等の車両に装備されるシート11を構成している。なお、各図において矢印で示すFR,RR,UPはシート11の着座者から見た方向を基準として定めたシートクッション21の前方,後方,上方を示している。また、各図において矢印で示すWはシートクッション21の幅方向を示している。
クッションフレーム31は、幅方向Wの両側に配置されたプレート状のフレーム部材(サイドフレーム)33,35を備えている。両サイドフレーム33,35は、前部連結ロッド(図示省略)及び後部連結ロッド37にて連結されている。クッションフレーム31の前部には、フロントパネル39がサイドフレーム33,35の上端に架け渡されて設けられている。フロントパネル39には、後述する支持部材41の前側係止具51が係止される位置に、上方へ膨出する突条39aが幅方向に沿って形成されている。クッションフレーム31が本発明のフレーム部材に相当する。
図3に基づいて説明すると、支持部材41の面状弾性体43は、パッド部材23の下面と一体で設けられることにより、パッド部材23の下方へ膨らんだ立体形状に沿って立体的に保形されている。言い換えれば、面状弾性体43をパッド部材23と一体で設けることによりパッド部材23を下方へ膨らんだ立体形状とすることが許容されている。そして、パッド部材23の着座者の臀部Bを支持する位置は、下方に膨らむ膨出部25aが設けられることにより他の位置に比べて厚く形成されている。したがって、パッド部材23の他の位置を薄くすることによってパッド部材23を全体としては軽量化しても、着座者の臀部Bを支持する位置ではある程度の厚さが確保されるため、着座者に底付き感を生じさせにくく、座り心地の良さを確保しやすい。また、支持部材41の前側係止具51と後側係止具61とは、それぞれ金属製の芯材53,63で補強されているため形状安定性に優れ、面状弾性体43が着座者の荷重を受けることにより前側係止具51と後側係止具61とに相互に近づく方向の作用力が加わっても変形しにくい。したがって、パッド部材23を安定的に支持して着座者の荷重をクッションフレーム31に伝達することができる。
更に、このシートクッション21は、クッションフレーム31に対して、後側係止具61を後部連結ロッド37に上側から引っ掛けるとともに、フロントパネル39に対して上から載せる容易な操作でもって、パッド・支持部材一体構成体27をクッションフレーム31に組み付けることができる。そして、このパッド・支持部材一体構成体27をクッションフレーム31に組み付ける一の工程よって、支持部材41を組み付けると同時にパッド部材23を組み付けることができるため、より少ない工程で組み立て可能である。
図5を参照しながら、本発明の一実施形態である実施形態2について説明する。本実施形態は、上記実施形態1において、パッド部材23の下方に膨らむ膨出部25bの形状を側面視で矩形に変更した実施形態である。上記実施形態1から変更を要しない部分については図中に同じ符号で示し、詳細な説明は省略する。本実施形態でも、上記実施形態1と同様の作用効果を奏する。
図6〜図9を参照しながら、本発明の一実施形態である実施形態3について説明する。なお、上記実施形態1から変更を要しない部分については図中に同じ符号で示し、詳細な説明は省略する。本実施形態のシートクッション21は、クッションフレーム31とパッド・支持部材一体構成体77とを備え、パッド・支持部材一体構成体77はパッド部材73と支持部材81とを備えている。
パッド部材73の着座者の臀部Bを支持する位置は、下方に膨らむ膨出部75により他の位置に比べて厚く形成されている。したがって、パッド部材73の他の位置を薄くすることによってパッド部材23を全体として軽量化しても、着座者の臀部Bを支持する位置はある程度の厚さが確保されるため、着座者に底付き感を生じさせにくく、座り心地の良さを確保しやすい。また、パッド部材73と支持部材81とは、パッド・支持部材一体構成体77として予め一体形成されているため、支持部材81をクッションフレーム31に組み付ける一の工程にて同時にパッド部材73をも組み付けることができ、容易に組み立てることができる。
例えば、上記実施形態では、面状弾性体43の前側の辺と後側の辺とがクッションフレーム31に対して係止される支持部材41,81の構成を例示したが、面状弾性体43の幅方向の両端の2辺がクッションフレーム31に対して係止される構成としてもよい。その場合、係止具も下方に膨らんだパッド部材の外形形状に沿うことができるよう、例えば、屈曲形成されたり、分割形成されたりするのが好ましい。
また、支持部材において、係止具は、面状弾性体43の端部をインサートして成形されることで面状弾性体43と一体成形されると、面状弾性体43に対する相対位置のばらつきが生じにくい点で好ましい。しかし、係止具は、面状弾性体43とは別体として形成し、縫製等により後から面状弾性体43に接合することも可能である。
21 シートクッション
21a 座面
23,73 パッド部材
25a,25b,75 膨出部
27,77 パッド・支持部材一体構成体
31 クッションフレーム
37 後部連結ロッド
39 フロントパネル
39a 突条
39b 係止突部
41 支持部材
43 面状弾性体
51 前側係止具
53 芯材
61 後側係止具
63 芯材
81 支持部材
91 前側係止具
93 芯材
95 後側係止具
97 芯材
Claims (3)
- 上面を座面とするパッド部材を支持する支持部材を備え、該支持部材をフレーム部材に係止して着座者の荷重を支持する車両用シートのシートクッションであって、
前記支持部材は、面状弾性体と、該面状弾性体の向かい合う2辺を前記フレーム部材に係止可能な係止手段とを備え、前記パッド部材は、着座者の着座状態における着座者の臀部位置において下方に膨らんで相対的に厚く形成されており、該パッド部材の下面側には、該パッド部材の膨らんだ立体形状に沿って前記支持部材の面状弾性体が前記パッド部材の発泡成形時に一体的とされて形成されていることを特徴とする車両用シートのシートクッション。 - 請求項1に記載の車両用シートのシートクッションであって、
前記係止手段は、前記フレーム部材の係止部位に係止可能な樹脂製の係止具であり、前記面状弾性体の向かい合う2辺の夫々に一体成形されていることを特徴とする車両用シートのシートクッション。 - 請求項2に記載の車両用シートのシートクッションであって、
前記樹脂製の係止具は金属製の芯材を内包していることを特徴とする車両用シートのシートクッション。
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