JP2010239534A - 方向性結合器 - Google Patents
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Abstract
【課題】結合量等の特性の調整を簡単且つ低コストで行うことができ、しかも、調整後に特性が変化するのを防止することのできる方向性結合器を提供する。
【解決手段】プリント配線基板4に、主線路を構成する主線路パターン20、結合線路の一端を形成する分岐出力パターン22、結合線路の他端を形成する終端出力パターン26等を設ける。そして、この上に、プリント配線基板4との対向面側に結合線路の中間部分を構成する結合量調整パターン32が形成されたフィルム6を載せ、その上からスペーサ8を載せる。そして、これら各部を上下のシャーシ2、10で挟む。このため、方向性結合器を組み立てた状態で、フィルム6を移動させることで、結合量を簡単に調整できる。また、調整後は、フィルム6が移動しないようにねじ36を締め付けることで、特性が変化するのを防止できる。
【選択図】図1
【解決手段】プリント配線基板4に、主線路を構成する主線路パターン20、結合線路の一端を形成する分岐出力パターン22、結合線路の他端を形成する終端出力パターン26等を設ける。そして、この上に、プリント配線基板4との対向面側に結合線路の中間部分を構成する結合量調整パターン32が形成されたフィルム6を載せ、その上からスペーサ8を載せる。そして、これら各部を上下のシャーシ2、10で挟む。このため、方向性結合器を組み立てた状態で、フィルム6を移動させることで、結合量を簡単に調整できる。また、調整後は、フィルム6が移動しないようにねじ36を締め付けることで、特性が変化するのを防止できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、結合量等の特性を容易に調整できる方向性結合器に関する。
従来、方向性結合器においては、主線路と結合線路との間隔を調整することにより、結合量を調整することが行われている。
また、この調整作業を簡単にするために、主線路と、結合線路とを、筐体の異なる壁面に固定し、結合線路が固定された筐体の壁面を、結合線路が固定された筐体の壁面に対し相対的に移動させることで、結合量を調整することも提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
また、この調整作業を簡単にするために、主線路と、結合線路とを、筐体の異なる壁面に固定し、結合線路が固定された筐体の壁面を、結合線路が固定された筐体の壁面に対し相対的に移動させることで、結合量を調整することも提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
しかし、上記提案の調整方法では、筐体本体に対し、結合線路が固定された筐体の壁面を移動可能に構成する必要があることから、方向性結合器の構成が複雑になり、コストアップを招くという問題があった。
また、上記提案の調整方法では、ねじの回転によって、結合線路が固定された筐体の壁面を移動させることで、結合量を調整するので、結合量をいつでも調整できる反面、調整後にねじが誤って操作され、所望の特性が得られなくなる、という問題もある。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、結合量等の特性の調整を簡単且つ低コストで行うことができ、しかも、調整後に特性が変化するのを防止することのできる方向性結合器を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の方向性結合器は、
主線路を構成する主線路パターン、及び、結合線路の両端部分を構成する出力パターンが形成されたプリント配線基板と、
該プリント配線基板において前記各パターンが形成されたおもて面が開口面となるよう、前記プリント基板が裏面側から収納された第1筐体と、
前記第1筐体の開口面に積層される板状のスペーサと、
前記スペーサが、前記第1筐体の開口面とは反対側から収納され、前記スペーサを前記プリント配線基板のおもて面に押圧するよう、前記第1筐体の開口面に接離可能に固定された第2筐体と、
前記結合線路の中間部分を構成する調整用パターンが形成され、当該調整用パターンの両端が前記結合線路の両端部分を構成する出力パターンに接続されるよう前記プリント配線基板と前記スペーサとの間に配置されたフィルムと、
を備え、前記フィルムに形成された調整用パターンは、前記フィルムを面方向に移動させることで、前記結合線路の前記主線路に対する結合量若しくは線路長を調整可能に形成されていることを特徴とする。
主線路を構成する主線路パターン、及び、結合線路の両端部分を構成する出力パターンが形成されたプリント配線基板と、
該プリント配線基板において前記各パターンが形成されたおもて面が開口面となるよう、前記プリント基板が裏面側から収納された第1筐体と、
前記第1筐体の開口面に積層される板状のスペーサと、
前記スペーサが、前記第1筐体の開口面とは反対側から収納され、前記スペーサを前記プリント配線基板のおもて面に押圧するよう、前記第1筐体の開口面に接離可能に固定された第2筐体と、
前記結合線路の中間部分を構成する調整用パターンが形成され、当該調整用パターンの両端が前記結合線路の両端部分を構成する出力パターンに接続されるよう前記プリント配線基板と前記スペーサとの間に配置されたフィルムと、
を備え、前記フィルムに形成された調整用パターンは、前記フィルムを面方向に移動させることで、前記結合線路の前記主線路に対する結合量若しくは線路長を調整可能に形成されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の方向性結合器は、請求項1に記載の方向性結合器において、前記第1筐体と前記第2筐体とは、各筐体の開口面に直交する方向に穿設されたねじ孔に挿通されるねじによって固定されていることを特徴とする。
また次に、請求項3に記載の方向性結合器は、請求項1又は請求項2に記載の方向性結合器において、前記フィルムは、前記プリント配線基板と前記スペーサとの間に配置した際、フィルムの一部が筐体からはみ出す大きさに形成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の方向性結合器によれば、主線路パターン及び出力パターンが形成されたプリント配線基板が、各パターンが形成されたおもて面が開口面となるように第1筐体に収納される。そして、その開口面側には、スペーサを収納した第2筐体が設けられ、第2筐体が第1筐体に固定されることにより、プリント配線基板のおもて面側が、スペーサにて押圧される。
また、プリント配線基板とスペーサとの間にフィルムが配置される。このフィルムには、結合線路の中間部分を構成する調整用パターンが形成されており、この調整用パターンの両端が結合線路の両端部分を構成する出力パターンに接続されるよう配置される。また、調整用パターンは、フィルムを面方向に移動させることで、結合線路の主線路に対する結合量若しくは線路長を調整可能に形成されている。
従って、本発明の方向性結合器によれば、スペーサとプリント配線基板との間に配置されるフィルムを面方向に移動させることで、方向性結合器の特性を簡単に調整することができる。また、特性の調整には、調整用パターンを形成したフィルムを用いればよく、従来のように筐体を移動させる機構などを設ける必要がないので、特性の調整を低コストで行うことができる。また、特性調整後は、フィルムが面方向に移動しないように第1筐体と第2筐体とを接続すればよく、調整後に方向性結合器の特性が変化するのを防止できる。
ここで、本発明のように調整用パターンが形成されたフィルムを用いて方向性結合器の特性を調整する際には、フィルムを移動させた際に第1筐体と第2筐体とが相対的に動くことのないようにすることが望ましい。
そして、そのためには、請求項2に記載のように、第1筐体と第2筐体とを、各筐体の開口面に直交する方向に穿設されたねじ孔に挿通されるねじを用いて相互に接続するようにするとよい。
つまり、このように各筐体を接続すれば、結合量や線路長の調整を、当該方向性結合器を組み立て、第1筐体と第2筐体とをねじで接続した状態で行うことができる。このため、調整後に、ねじを締め付けた際の上記各部の位置変化を小さくするこができ、その位置変化によって、調整後に方向性結合器の特性が変化するのを防止することができる。よって、本発明によれば、方向性結合器の調整作業を極めて簡単に行うことが可能となる。
なお、本発明では、フィルムを面方向に移動させて方向性結合器の特性を調整することから、請求項3に記載のように、特性調整用のフィルムは、プリント配線基板と前記スペーサとの間に配置した際、フィルムの一部が筐体からはみ出す大きさに形成するとよい。
つまり、このようにすれば、方向性結合器の特性を調整する際、フィルムの筐体からはみ出した部分を指でつまみ、フィルムを面方向に移動させることができるようになり、特別な工具を用いることなく、調整作業を行うことが可能となる。
なお、方向性結合器の特性を調整して、フィルムが移動することのないよう、筐体同士を固定した際、筐体からはみ出したフィルムが邪魔になるようであれば、その部分を切断するようにすればよい。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1に示すように、本実施形態の方向性結合器は、第1筐体としての下シャーシ2と、下シャーシ2に形成された基板収納用の凹部に収納されたプリント配線基板4と、下シャーシ2の開口面側からプリント配線基板4上に載置されるフィルム6と、フィルム6をプリント配線基板4との間で挟むスペーサ8と、スペーサ収納用の凹部(図せず)を備え、この凹部にスペーサ8を収納した状態で下シャーシ2の開口面側に載置され、ねじ36を用いて下シャーシ2にねじ止めされる上シャーシ10と、を備える。
図1に示すように、本実施形態の方向性結合器は、第1筐体としての下シャーシ2と、下シャーシ2に形成された基板収納用の凹部に収納されたプリント配線基板4と、下シャーシ2の開口面側からプリント配線基板4上に載置されるフィルム6と、フィルム6をプリント配線基板4との間で挟むスペーサ8と、スペーサ収納用の凹部(図せず)を備え、この凹部にスペーサ8を収納した状態で下シャーシ2の開口面側に載置され、ねじ36を用いて下シャーシ2にねじ止めされる上シャーシ10と、を備える。
下シャーシ2及び上シャーシ10は、電磁シールド用の筐体を構成するものであり、導電性の金属材料にて構成されている。そして、これら各シャーシ2、10に設けられたプリント配線基板4及びスペーサ8を収納する凹部は、これら各部の板厚と略同じ深さになっており、プリント配線基板4及びスペーサ8は、各シャーシ2、10の開口端面と略同じ高さになるよう、凹部に収納されている。
また、プリント配線基板4には、方向性結合器の主線路を構成する主線路パターン20、結合線路の一端部分を形成する分岐出力パターン22、結合線路の他端部分を形成する終端出力パターン26、スルーホール等を介して下シャーシ2に接地されるグランドパターン28が形成されている。
また、終端出力パターン26とグランドパターン28との間には、プリント配線基板4に形成された凹部に埋め込まれた終端抵抗30が接続されている。そして、プリント配線基板4は、これら各パターンが外に露出するよう、下シャーシ2の凹部に収納されている。
また、下シャーシ2には、プリント配線基板4に形成された主線路パターン20の両端にそれぞれ中心導体が接続され、外部導体が下シャーシ2に接続された入力端子12及び出力端子14と、分岐出力パターン22の中心導体が接続され、外部導体が下シャーシ2に接続された分岐端子16が設けられている。なお、これら各端子12〜16は、所謂F型接栓にて構成されており、同軸ケーブルを、対応するコネクタを介して接続できるようになっている。
一方、フィルム6は、合成樹脂からなる非導電性のフィルムであり、プリント配線基板4との対向面側には、結合線路の両端を構成する分岐出力パターン22及び終端出力パターン26に接続されて結合線路の中間部分を構成する調整用パターン32が形成されている。
図2に示すように、この調整用パターン32は、主線路パターン20と平行な線路と、
この線路の両端から一方向に折り曲げられて分岐出力パターン22及び終端出力パターン26と重なる線路とにより、略コの字状に形成されている。
この線路の両端から一方向に折り曲げられて分岐出力パターン22及び終端出力パターン26と重なる線路とにより、略コの字状に形成されている。
そして、プリント配線基板4上で、分岐端子16の中心軸方向(矢印参照)に移動させることで、分岐出力パターン22及び終端出力パターン26との接続を確保しつつ、主線路パターン20との離隔距離(換言すれば結合量)を調整できるように、フィルム6の分岐端子16の中心軸方向両端には摘み部34が形成されている。なお、この摘み部34は、下シャーシ2及び上シャーシ10の間にフィルム6を挟んだときに、外に飛び出す大きさになっている。
また、プリント配線基板4、フィルム6、スペーサ8、及び上シャーシ10には、これら各部を積層した際に、ねじ36を上シャーシ10側から通すための透孔が形成されており、下シャーシ2には、ねじ36を螺合して締め付けることで、上記各部をしっかりと結合するためのねじ孔が形成されている。そして、フィルム6に形成された透孔は、結合量の調整方向に長い長孔となっている(図1参照)。
上記のように構成された本実施形態の方向性結合器によれば、下シャーシ2、プリント配線基板4、フィルム6、スペーサ8、及び上シャーシ10を、順に積層して、これら各部をねじ36で接続することで作製されるが、ねじ36を締め付ける前には、摘み部34を摘んでフィルム6を移動させることで、主線路パターン20と結合量調整パターン32との離隔距離、延いては、結合量を調整できる。
従って、本実施形態の方向性結合器によれば、方向性結合器を組み立てた状態で、極めて簡単に結合量を調整することができる。また、結合量の調整には、結合量調整パターン32を形成したフィルム6を用いればよく、従来のように筐体を移動させる機構などを設ける必要がないので、特性の調整を低コストで行うことができる。
また、結合量の調整後は、ねじ36を締め付け、スペーサ8をプリント配線基板4側に押圧すれば、フィルム6をしっかりと位置決めすることができる。このため、調整後に方向性結合器の結合量が変化するのを防止できる。
なお、結合量の調整後に、シャーシ2、10の外にはみ出した摘み部34が邪魔になるようであれば、その部分を切断すればよいので、摘み部34を設けることによって問題が生じることはない。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて、種々の態様をとることができる。
例えば、上記実施形態では、フィルム6に結合量調整パターン32を設けることで、方向性結合器の結合量を調整できるようにしたが、図3に示すように、結合線路において、主線路パターン20と変更になる部分の長さ(線路長)を調整して、方向性結合器の周波数特性を調整できるようにしてもよい。
例えば、上記実施形態では、フィルム6に結合量調整パターン32を設けることで、方向性結合器の結合量を調整できるようにしたが、図3に示すように、結合線路において、主線路パターン20と変更になる部分の長さ(線路長)を調整して、方向性結合器の周波数特性を調整できるようにしてもよい。
なお、この場合、図3に示すように、プリント配線基板4に形成される分岐出力パターン22を、その一部が主線路パターン20と平行になるようにL字状に形成し、終端出力パターン26も主線路パターン20と平行になるように形成する。
また、フィルム6には、一端が、分岐出力パターン22の主線路パターン20と平行になる部分と重なり、他端が、終端出力パターン26と重なるように、L字状の線路長調整パターン40を形成する。
そして、このようにすれば、図3に示すように、摘み部34を主線路パターン20の中心軸方向(換言すれば入/出力端子12、14の中心軸方向)に移動させることによって、結合線路の線路長を調整することができ、延いては、方向性結合器の周波数特性を調整できることになる。
2…下シャーシ、4…プリント配線基板、6…フィルム、8…スペーサ、10…上シャーシ、12…入力端子、14…出力端子、16…分岐端子、20…主線路パターン、22…分岐出力パターン、24…摘み部、26…終端出力パターン、28…グランドパターン、30…終端抵抗、32…結合量調整パターン、34…摘み部、40…線路長調整パターン。
Claims (3)
- 主線路を構成する主線路パターン、及び、結合線路の両端部分を構成する出力パターンが形成されたプリント配線基板と、
該プリント配線基板において前記各パターンが形成されたおもて面が開口面となるよう、前記プリント基板が裏面側から収納された第1筐体と、
前記第1筐体の開口面に積層される板状のスペーサと、
前記スペーサが、前記第1筐体の開口面とは反対側から収納され、前記スペーサを前記プリント配線基板のおもて面に押圧するよう、前記第1筐体の開口面に接離可能に固定された第2筐体と、
前記結合線路の中間部分を構成する調整用パターンが形成され、当該調整用パターンの両端が前記結合線路の両端部分を構成する出力パターンに接続されるよう前記プリント配線基板と前記スペーサとの間に配置されたフィルムと、
を備え、前記フィルムに形成された調整用パターンは、前記フィルムを面方向に移動させることで、前記結合線路の前記主線路に対する結合量若しくは線路長を調整可能に形成されていることを特徴とする方向性結合器。 - 前記第1筐体と前記第2筐体とは、各筐体の開口面に直交する方向に穿設されたねじ孔に挿通されるねじによって固定されていることを特徴とする請求項1に記載の方向性結合器。
- 前記フィルムは、前記プリント配線基板と前記スペーサとの間に配置した際、フィルムの一部が筐体からはみ出す大きさに形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方向性結合器。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015146485A (ja) * | 2014-01-31 | 2015-08-13 | アンテナテクノロジー株式会社 | アンテナ装置及び無線通信システム |
KR101614367B1 (ko) | 2016-03-10 | 2016-04-21 | 정재웅 | 방향성 결합기 |
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2009
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