JP2010238944A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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JP2010238944A JP2009085839A JP2009085839A JP2010238944A JP 2010238944 A JP2010238944 A JP 2010238944A JP 2009085839 A JP2009085839 A JP 2009085839A JP 2009085839 A JP2009085839 A JP 2009085839A JP 2010238944 A JP2010238944 A JP 2010238944A
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浩海 朝倉
Kiyoo Miyake
清郎 三宅
Akizo Watanabe
彰三 渡邉
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Abstract

【課題】プラズマ処理装置において、チャンバ内壁からの反応生成物の剥離によるパーティクルの抑制とチャンバ内雰囲気の安定化を、簡易な制御と構成で実現する。
【解決手段】プラズマ処理装置は、アウターチャンバ11とインナーチャンバ12からなるチャンバ4を備える。インナーチャンバ12は薄肉円筒状の放熱部12aと、この放熱部12aの上端側に一体に形成された温調部12bを備える。温調部12bにはシーズヒータ31が取り付けられている。アウターチャンバ11の排気口11cと対向して、インナーチャンバ12の放熱部12aに排気貫通孔12cが設けられている。インナーチャンバ12の温調部12bには排気貫通孔12cの上方に相当する部位に熱電対35が取り付けられている。この熱電対35の検出する温度に基づいて、シーズヒータ31の発熱量が制御される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドライエッチング装置、CVD装置等のプラズマ処理装置に関する。
ドライエッチング装置、CVD装置等のプラズマ処理装置では、チャンバ内壁へ付着した反応生成物の剥離によるパーティクルの発生や、チャンバによって形成される処理室内の雰囲気の安定化のために、加熱装置を設けてチャンバ内壁を温調することが知られている。加熱装置によってチャンバ内壁を適切な温度で安定させることで、チャンバ内壁への反応生成物の付着量低減とチャンバ内壁に付着した反応生成物の剥離の抑制が期待でき、処理室内の温度も安定する。例えば、特許文献1及び2に、この種の加熱装置を備えるプラズマ処理装置が開示されている。
しかし、特許文献1及び2に開示されたものを含め、従来知られているチャンバ内壁を温調するための機構は、構造が複雑で保守管理が容易でない。例えば、特許文献1に開示されたプラズマ処理装置は、加熱装置としてチャンバ内壁に配置したフィルムヒータを採用している。また、特許文献2には加熱装置としてチャンバ内壁に沿って巻回配置したヒータを採用したプラズマ処理装置が開示されている。プラズマ処理中に真空となるチャンバ内壁にヒータを配置した場合、ヒータの真空環境からの保護と真空配線が必要となる点で構造が複雑である。また、この場合、チャンバ内壁に付着した反応生成の除去等を行う際に、ヒータ、配線、真空保護のための構造等が作業の妨げとなる。特許文献2には加熱装置としてチャンバ外壁に沿って巻回配置したヒータを採用したプラズマ処理装置も開示されている。この場合、チャンバ内壁の温度を高精度で制御することは容易でない。
特開平4−370928号公報 特許第3111211号明細書
本発明は、プラズマ処理装置において、チャンバ内壁に付着した反応生成物の剥離によるパーティクルの発生の効果的な抑制と、処理室内の雰囲気の安定化とを、保守管理が容易な簡易な構成と簡易な制御とで実現することを課題とする。
本発明は、減圧可能な処理室が内部に形成され、この処理室内にプラズマ処理される基板を載置する基板載置部が収容されたアウターチャンバと、前記アウターチャンバの側壁の内面に沿って配置された筒状の放熱部と、この放熱部の少なくとも前記基板載置部よりも上方で前記放熱部に一体に設けられ、かつ加熱装置が取り付けられた温調部とを有し、前記アウターチャンバに対して着脱可能なインナーチャンバと、前記処理室内にプラズマを発生させるプラズマ発生源とを備えることを特徴とする、プラズマ処理装置を提供する。
加熱装置を取り付けた温調部を筒状の放熱部に一体に形成しているので、温調部からの熱伝導により放熱部を均一な温度に加熱できる。そのため、インナーチャンバの放熱部の内壁への反応生成物の付着量を低減できると共に、インナーチャンバの放熱部の内壁に付着した反応生成物の剥離を効果的に抑制できる。また、インナーチャンバの放熱部が均一な温度に加熱されることで、処理室内の温度が安定する。特に、温調部は基板載置部よりも上方に位置しているので、プラズマ処理の品質への影響が大きい処理室内の基板よりも上方の領域の温度が安定する。これらの点で、本発明のプラズマ処理装置では、チャンバ内壁に付着した反応生成物の剥離によるパーティクル発生の効果的な抑制と、処理室内の雰囲気の安定化を実現できる。
インナーチャンバは、筒状の放熱部に一体に設けられた温調部にのみ加熱装置を備えている。この点で、構造が簡易であり、加熱装置の制御も容易である。
インナーチャンバはアウターチャンバから着脱可能であり、しかも加熱装置はインナーチャンバのうち温調部にのみ設けられている。従って、インナーチャンバの放熱部の内壁に付着した反応生成物の除去や、インナーチャンバの放熱部の内壁に施された表面処理(例えばアルマイト処理)の修復等を容易に行うことができる。この点で、本発明のプラズマ処理装置は、保守管理が容易である。
好ましくは、前記インナーチャンバの前記放熱部は下端及び上端が開口した薄肉筒体状であり、前記インナーチャンバの前記温調部は前記放熱部の上端側から外向きに突出する環状である。
放熱部は温調部に対して厚さが十分小さく、放熱部と比較して熱容量が十分小さい。従って、加熱装置の発熱により放熱部の温度が速やかに上昇する。特に、プラズマ処理の開始時に、通常は室温付近である処理室内の温度を実行されるプラズマ処理の定常温度まで速やかに上昇させ安定させることができる。また、放熱部の温度上昇に必要な熱量が小さいので、加熱装置は最大発熱量が比較的小さい(容量が比較的小さい)ものを使用できる。
好ましくは、前記処理室を前記アウターチャンバの外側の大気に対して密閉するシール機構をさらに備え、前記加熱装置は、前記シール機構よりも大気側で前記インナーチャンバの前記温調部に取り付けられている。
加熱装置を温調部の大気側に取り付けることにより、処理室を開放することなく加熱装置の交換等が可能となるので、保守管理がさらに容易になる。また、大気側に取り付けたことにより加熱装置の真空保護が不要となり、加熱装置が電気式のヒータの場合でも真空配線等の必要がない。これら点で構造がより簡易になる。さらに、大気側(処理室外)に取り付けたことにより、加熱装置の存在が処理室内に発生するプラズマの特性に影響を及ぼすことがないので、処理室内雰囲気をさらに安定させることができる。
前記アウターチャンバの前記側壁に真空排気装置に接続された排気口が形成され、前記インナーチャンバの前記放熱部に前記排気口と対向して排気貫通孔が形成され、前記インナーチャンバの前記温調部の前記排気貫通孔と対応する位置に取り付けられた温度センサをさらに備える。
プラズマ処理中、真空排気装置が排気口と排気貫通孔を介して処理室内を排気する。この排気には、インナーチャンバの放熱部のうち排気貫通孔を含む部分の温度を低下させる作用がある。つまり、インナーチャンバの放熱部のうち排気貫通孔を含む部分は、真空排気装置により排気の影響を受けやすい。従って、排気貫通孔と対応する位置に配置した温度センサの検出する温度に基づいて加熱装置の加熱出力を制御することで、より高精度でインナーチャンバの放熱部の温度を制御できる。
好ましくは、前記インナーチャンバは熱伝導性金属材料からなる。
インナーチャンバを熱伝導性金属材料から構成して放熱部と温調部との間の熱伝導効率を高めることにより、より高精度でインナーチャンバの放熱部の温度を制御できる。ここで熱伝導性金属材料とは、高い熱伝導率を有する金属材料である。熱伝導性金属材料の例としては、例えばアルミニウム、アルミニウム合金等がある。
本発明のプラズマ処理装置では、筒状の放熱部に加熱装置を取り付けた温調部を一体に形成したインナーチャンバをアウターチャンバに対して着脱可能に設けることにより、チャンバ内壁への反応生成物の付着の効果的な抑制とチャンバ内雰囲気の安定化を、保守管理が容易な簡易な構成と簡易な制御で実現できる。
(第1実施形態)
図1から図4は本発明の実施形態に係るICP(誘導結合プラズマ)型のドライエッチング装置1を示す。ドライエッチング装置1は、その内部に基板2が搬入出される減圧可能な処理室3を構成するチャンバ(真空容器)4を備える。チャンバ4は、上部が開口したチャンバ本体5と、このチャンバ本体5の上部開口を密閉する蓋体6を備える。チャンバ本体5は、アウターチャンバ11とこのアウターチャンバ11に着脱可能に装着されるインナーチャンバ12を備える。蓋体6は、チャンバ本体5の側壁上端に支持された本実施形態で円環状のスペーサ13と、このスペーサ13に下面側が支持されて天板として機能する円板状の誘電体板14を備える。誘電体板14の上面側には、マルチスパイラルコイルであるICPコイル15が配設されている。ICPコイル15には高周波電源16から高周波電力が供給される。
処理室3の下部には、バイアス電圧が印加される下部電極としての機能及び基板2を保持する機能を有する基板載置部18が収容されている。基板載置部18にはバイアス用の高周波電源17から高周波電力が供給される。また、基板載置部18内には冷媒の循環流路が設けられており、冷媒循環装置21から供給される温調された冷媒がこの循環流路中を循環する。さらに、基板載置部18の上面と基板2の裏面との間の微細な隙間に伝熱ガスを供給する伝熱ガス循環装置22が設けられている。スペーサ13にはエッチングガス流路13aが形成されている。図3に最も明瞭に示すように、本実施形態におけるエッチングガス供給溝13aはスペーサ13の上面に穿設された平面視で円環状の溝であり、その上部開口は本実施形態ではO−リングであるシール部材28によって密閉状態で閉鎖されている。スペーサ13の1箇所にエッチングガス流路13aと連通する外部を連通させるガス供給口13fが形成されている。このガス供給口13fには、MFC(マスフローコントローラ)等を備えて所望の流量でエッチングガスを供給できるエッチングガス供給源23が接続されている。また、スペーサ13には、エッチングガス流路13aを処理室3内と連通させる斜め向きの複数のガス導入口13bが周方向に間隔を隔てて設けられている。エッチングガス供給源23から供給されるエッチングガスは、ガス供給口13fからエッチングガス流路13a内に供給され、ガス導入口13bから処理室3内に導入される。図5に示すように、スペーサ13は、円環部13cから中央部13dに向けて延びる複数の梁状部13eを角度間隔にあけて放射状に設けた構造でもよい。
アウターチャンバ11の側壁11aの上端面に形成された環状溝11d,11eにシール部材24A,24Bが収容されている。これらのシール部材24A,24Bによってアウターチャンバ11の側壁11aの上端面と後述するインナーチャンバ12の温調部12bの下面との間がシールされている。また、スペーサ13の下面に形成された環状溝13g,13hにシール部材25A,25Bが収容されている。これらのシール部材25A,25Bによってインナーチャンバ12の温調部12bの上面とスペーサ13の下面との間がシールされている。さらに、スペーサ13の上面に形成された環状溝13iにシール部材26が収容されている。このシール部材26によってスペーサ13の上面と誘電体板14がシールされている。以上のシール部材24A〜26によって、処理室3内はチャンバ4の外側の大気に対して気密状態で密閉されている。図4では環状溝11d〜13iとシール部材24A〜26の図示は省略している。
以下、チャンバ本体5について詳細に説明する。
アウターチャンバ11は、側壁11aと底壁11bを有する上端のみが開口した円筒状である。アウターチャンバ11は、例えばアルミニウムやアルミニウム合金からなる。また、アウターチャンバ11の側壁11aには底壁11bに近い位置に排気口11cが設けられており、この排気口11cには真空ポンプ等を備える真空排気装置27が接続されている。また、アウターチャンバ11には基板2の搬入出のためのゲート(図示せず)が設けられている。
インナーチャンバ12は、両端開口の比較的長尺な薄肉円筒体状の放熱部12aと、放熱部12aの上端側から径方向外向きに突出する扁平な厚肉円環体状の温調部12bを備える。図4を参照すると、インナーチャンバ12の高さH1は150〜300mm程度、放熱部12aの肉厚T1(図3も併せて参照)が3〜6mm程度であり、温調部12bは肉厚T2(図3も併せて参照)が18〜25mm程度で高さH2(図3も併せて参照)が20〜40mm程度である。例えば、インナーチャンバ12の高さH1を152mm、放熱部12aの肉厚T1を3.6mm、温調部12bの肉厚T2を19mm、温調部12bの高さH2を22mmに設定される。放熱部12aの肉厚T1は薄すぎると温度むらが生じるため、前述した3〜6mm程度の適度な肉厚が必要である(例示した3.6mmが好ましい。)。
放熱部12aは、温調部12bを含む上端がアウターチャンバ11の側壁11aの上端よりも上方に位置し、下端がアウターチャンバ11の底壁11bに対して僅かに隙間を隔てて対向している。また、放熱部12aはアウターチャンバ11の側壁11aに対して僅かな隙間を隔てて実質的に平行に延びており、放熱部12aの外周面とアウターチャンバ11の側壁11aの内周面との間には薄肉円筒状の空間が形成されている。
放熱部12aには厚み方向に貫通する排気貫通孔12cが形成されている。この排気貫通孔12cは前述したアウターチャンバ11の側壁11aに形成された排気口11cと対向するように設けられている。処理室3内のガスは排気貫通孔12cと排気口11cを介して真空排気装置27によって排気される。また、放熱部12aには前述したアウターチャンバ11のゲート(図示せず)と対向する位置に基板2の通過を許容するための開口(図示せず)が形成されている。
温調部12bは放熱部12aと一体に設けられている。温調部12bの下面がアウターチャンバ11の側壁11aの上端に載置され、それによってインナーチャンバ12がアウターチャンバ11に対して着脱可能に支持されている。また、温調部12bの上面には蓋体6(具体的にはスペーサ13の下面)が載置されている。
図3に最も明瞭に示すように、温調部12bの外周面には収容溝12dが形成されており、この収容溝12dには加熱装置の一例であるシーズヒータ31が収容されている。このシーズヒータ31は電源回路32からの給電によって発熱する。収容溝12dの開口はシーズヒータ33を収容溝12d内に保持する断熱材33で閉鎖され、断熱材33の外側には円環帯状のカバー34が配置されている。断熱材33とカバー34の間には断熱のための円環帯状の空気層39が設けられている。
図2に示すように、収容溝12d及びシーズヒータ31は温調部12bの外周面全周に設けられているのではなく、収容溝12dの両端間には隙間がある。温調部12bのこの隙間の部分に、温度センサの一例である熱電対35が取り付けられている。温調部12bの温度を要求される精度で検出できる場合は、熱電対以外の温度センサを使用してもよい。図4に最も明瞭に示すように、熱電対35は排気貫通孔12cと対応する位置に配置されている。具体的には、温調部12bのうち排気貫通孔12cから鉛直方向上向きに延びる仮想線Lが通る付近の部位に熱電対35が配置されている(図4参照)。
インナーチャンバ12は高い熱伝導率を有する金属材料(熱伝導性金属材料)の一例であるアルミニウムやアルミニウム合金から構成されている。インナーチャンバ12は少なくとも放熱部12aの内周面に陽極酸化処理が施されている。
図1に示すコントローラ36は、高周波電源16,17、エッチングガス供給源23、冷媒循環装置21、伝熱ガス循環装置22、真空排気装置27、電源回路32等を含む装置全体の動作を制御する。
次に、本実施形態のドライエッチング装置1の動作を説明する。まず、処理室3内は、が真空排気装置27によって所定の真空度に排気される。また、エッチングガス供給源23から供給されるキャリアガスがガス導入口13bを介して処理室3内に導入される。その後、高周波電源16からICPコイル15に高周波電力が投入され、エッチングガスが解離してチャンバ3にプラズマが発生し、維持される。プラズマにより生成されるラジカルとイオンの働きにより、基板2の表面がエッチングされる。
エッチング処理中、コントローラ36は、熱電対35で検出された温度に基づいて電源回路32を制御することでシーズヒータ31の発熱量を制御する。シーズヒータ31の発生した熱は熱伝導によってインナーチャンバ12の温調部12bから放熱部12aに伝わり処理室3内に放熱される。コントローラ36は処理室3内がエッチング処理の定常温度で維持されるように、シーズヒータ31の発熱量を制御する。例えば、Poly-Si及びSiの基板2のエッチングの場合には80℃程度、Al系材料やSiCの基板2のエッチングの場合には120℃程度に処理室3内に温度が維持される。
インナーチャンバ12は薄肉円筒体状の放熱部12aにシーズヒータ31を取り付けた温調部12bを一体に形成した構造であるので、温調部12bからの熱伝導により放熱部12aを均一な温度に加熱できる。そのため、インナーチャンバ12の放熱部12aの内壁への反応生成物の付着量を低減できると共に、インナーチャンバ12の放熱部12aの内壁に付着した反応生成物の剥離を効果的に抑制できる。また、インナーチャンバ12の放熱部12aが均一な温度に加熱されることで、処理室3内の温度は定常温度で安定する。特に、温調部12bは基板載置部18よりも上方に位置しているので、エッチングの品質への影響が大きい処理室3内の基板2よりも上方の領域の温度が安定する。これらの点で、本実施形態のドライエッチング装置1では、チャンバ内壁に付着した反応生成物の剥離によるパーティクル発生の効果的な抑制と、処理室内の雰囲気の安定化を比較的簡易な制御で実現できる。また、インナーチャンバ12を熱伝導性金属材料であるアルミニウム又はアルミニウム合金から構成して放熱部12aと温調部12bとの間の熱伝導効率を高めているので、より高精度でインナーチャンバ12の放熱部12aの温度を制御できる。
ドライエッチング中、真空排気装置27が排気口11cと排気貫通孔12cを介して処理室3内を排気する。この排気には、インナーチャンバ12の放熱部12aのうち排気貫通孔12cを含む部分の温度を低下させる作用がある。つまり、インナーチャンバ12の放熱部12aのうち排気貫通孔12cを含む部分は、真空排気装置27の排気による温度低下が生じやすい。しかし、前述のように排気貫通孔12cと対応する位置に配置した熱電対35の検出する温度に基づいてシーズヒータ31の発熱量を制御するので、排気に起因する放熱部12aの温度低下が速やかに検出されてシーズヒータ31の発熱量が増加する。従って、排気口11cと排気貫通孔12cを介した排気の影響を排除して、高精度でインナーチャンバ12の放熱部12aの所望の温度に制御できる。
インナーチャンバ12の放熱部12aは温調部12bに対して厚さが十分小さく、放熱部12aと比較して熱容量が十分小さい。従って、シーズヒータ31の発熱により放熱部12aの温度が速やかに上昇する。特に、エッチングの開始時に、通常は室温(30℃)付近である処理室内の温度を実行されるプラズマ処理の定常温度(例えば80℃程度〜120℃程度)まで速やかに上昇させ安定させることができる。また、放熱部12aの温度上昇に必要な熱量が小さいので、シーズヒータ31は最大発熱量が比較的小さい(容量が比較的小さい)ものを使用できる。
本実施形態のドライエッチング装置1は、特に以下の点で構造が簡易で保守管理が容易である。
インナーチャンバ12は、薄肉円筒体状の放熱部12aに一体に設けられた温調部12bにのみ加熱装置としてのシーズヒータ31を備えている点で、構造が簡易である。シーズヒータ31はシール部材24A〜26でシールされている処理室3よりも大気側に取り付けられているので、シーズヒータ31の真空保護は不要で、シーズヒータ31への給電のために真空配線も必要ない。これらの点で、本実施形態のドライエッチング装置1は構造が簡易である。
インナーチャンバ12はアウターチャンバ11から着脱可能である。また、シーズヒータ31はインナーチャンバ12のうち温調部12bにのみ設けられており、反応生成物が付着する放熱部12aの内壁にはヒータ等が存在しない。さらにまた、シーズヒータ31はシール部材24A,24B,25A,25Bでシールされている処理室3よりも大気側に取り付けられている。従って、インナーチャンバ12の放熱部12aの内壁に付着した反応生成物の除去や、インナーチャンバ12の放熱部12aの内壁に施された表面処理(例えばアルマイト処理)の修復等の保守管理を容易に行うことができる。
(第2実施形態)
図6から図8に示す本発明の第2実施形態では温調された流体(液体及び気体のいずれでもよい)によって、インナーチャンバ12の温調部12bを加熱する。図7に最も明瞭に示すようにインナーチャンバ12の温調部12bには流路12eが形成されている。本実施形態における流路12eは温調部12の上面に穿設された平面視でC字状の溝である。流路12eの上部開口は、薄肉円環板状の金属製の蓋部材41を温調部12の上面に溶接等によって固定することで密閉されている。この流路12eの両端はポート12f,12gを介して温調された流体を循環させる流体循環装置37に接続されている。また、前述のように平面視でC字状である流路12eの両端間には隙間があり、温調部12bのこの隙間の部分に温度センサの一例である熱電対35が取り付けられている。流路12e内を循環する流体の発生する熱で温調部12bの温度が上昇し、温調部12bで発生した熱が熱伝導により放熱部12aに伝わる。流体循環装置37が温調部12b内を循環させる流体の温度を制御することで、放熱部12aの温度が制御される。
第2実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様であるので、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
図9及び図10は、温調部12bを加熱するための加熱装置に関する代案を示す。図9に示す代案では、温調部12bの上面に形成された収容溝12dにシーズヒータ31が収容されている。図10に示す代案では、温調部12bの上面に扁平な円環状のセラミックヒータ38が取り付けられている。
ICP型のドライエッチング処理装置を例に本発明を説明したが、平行平板型のRIE(リアクティブイオン)型のドライエッチング装置、プラズマCVD用プラズマ処理装置等の他のプラズマ処理装置にも本発明を適用できる。
本発明の第1実施形態に係るドライエッチング装置の模式的な断面図。 図1の線II−IIでのインナーチャンバの断面図。 図1の部分拡大図。 本発明の第1実施形態に係るドライエッチング装置の模式的な分解斜視図。 スペーサの他の例を示す斜視図。 本発明の第2実施形態に係るドライエッチング装置の模式的な断面図。 図6の線VII−VIIでのインナーチャンバの断面図。 図6の部分拡大図。 第1の代案を示す部分拡大図。 第2の代案を示す部分拡大図。
1 ドライエッチング装置
2 基板
3 処理室
4 チャンバ
5 チャンバ本体
6 蓋体
11 アウターチャンバ
11a 側壁
11b 底壁
11c 排気口
11d,11e 環状溝
12 インナーチャンバ
12a 放熱部
12b 温調部
12c 排気貫通孔
12d 収容溝
12e 流路
12f,12g ポート
13 スペーサ
13a エッチングガス流路
13b ガス導入口
13c 円環部
13d 中央部
13e 梁状部
13f ガス供給口
13g,13h,13i 環状溝
14 誘電体板
15 ICPコイル
16,17 高周波電源
18 基板載置部
21 冷媒循環装置
22 伝熱ガス循環装置
23 エッチングガス供給源
24A,24B,25A,25B,26,28 シール部材
27 真空排気装置
31 シーズヒータ(加熱装置)
32 電源回路
33 断熱材
34 カバー
35 熱電対
36 コントローラ
37 流体循環装置
38 セラミックヒータ
39 空気層
41 蓋部材
H1 インナーチャンバの高さ
H2 温調部の高さ
T1 放熱部の肉厚
T2 温調部の肉厚

Claims (5)

  1. 減圧可能な処理室が内部に形成され、この処理室内にプラズマ処理される基板を載置する基板載置部が収容されたアウターチャンバと、
    前記アウターチャンバの側壁の内面に沿って配置された筒状の放熱部と、この放熱部の少なくとも前記基板載置部よりも上方で前記放熱部に一体に設けられ、かつ加熱装置が取り付けられた温調部とを有し、前記アウターチャンバに対して着脱可能なインナーチャンバと、
    前記処理室内にプラズマを発生させるプラズマ発生源と、
    を備えることを特徴とする、プラズマ処理装置。
  2. 前記インナーチャンバの前記放熱部は下端及び上端が開口した薄肉筒体状であり、
    前記インナーチャンバの前記温調部は前記放熱部の上端側から外向きに突出する環状であることを特徴とする、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記処理室を前記アウターチャンバの外側の大気に対して密閉するシール機構をさらに備え、
    前記加熱装置は、前記シール機構よりも大気側で前記インナーチャンバの前記温調部に取り付けられていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記アウターチャンバの前記側壁に真空排気装置に接続された排気口が形成され、
    前記インナーチャンバの前記放熱部に前記排気口と対向して排気貫通孔が形成され、
    前記インナーチャンバの前記温調部の前記排気貫通孔と対応する位置に取り付けられた温度センサをさらに備えることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記インナーチャンバは熱伝導性金属材料からなることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
JP2009085839A 2009-03-31 2009-03-31 プラズマ処理装置 Pending JP2010238944A (ja)

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