JP2010238805A - 電子機器冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】室外に設置され、電子機器11を収納するキャビネット12と、このキャビネット12内に設けられた蒸発器36とを備え、制御部は、室外の温度が高い場合、蒸発器36によって電子機器11を冷却し、室外の温度が低い場合、外気によって電子機器11を冷却する。
【選択図】図2
Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、運転にかかるコストを削減した電子機器冷却装置を提供することを目的とする。
この構成によれば、室外の温度が低い場合は、蒸発器を機能させることなく、外気によって電子機器の冷却が可能となり、運転にかかるコストの削減が可能となる。
この構成によれば、外気導入手段によって外気を導入することにより、外気によって好適に電子機器を冷却することができる。
この構成によれば、除湿手段によって外気が乾燥し、外気に含まれる水分が電子機器に悪影響を及ぼすことを防止することができる。
また、蒸発器において、水分が結露しにくくなるので、蒸発器を機能させる場合において、外気冷却のための蒸発器に対する入力を減少することができる。
この構成によれば、電子機器の排熱を利用してデシカント除湿器のデシカント(乾燥剤)を好適に再生することができる。
この構成によれば、電子機器の排熱を利用してデシカントローターの再生側のデシカントを好適に再生することができる。
この構成によれば、室外の温度が低い場合は、蒸発器を機能させることなく、ヒートパイプを利用して、電子機器を冷却することが可能となり、運転にかかるコストを削減することができる。
この構成によれば、外気の温度が、キャビネットの内部に悪影響を及ぼすことを防止することができる。
この構成によれば、外気温度検出手段によって検出された外気の温度に基づいて、電子機器を冷却可能な程度に外気の温度が低いことを確実に検出することができる。
この構成によれば、所定の閾値を、キャビネット内が目標温度となるような外気の温度に確実に定めることができる。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係る電子機器冷却装置1Aの斜視図であり、図2及び図3は、電子機器冷却装置1Aの断面図である。なお、図2は、後述する低温時運転及び高温時運転時における電子機器冷却装置1Aを示し、図3は、後述するデシカント再生運転時における電子機器冷却装置1Aを示している。
電子機器冷却装置1Aは、キャビネット12にサーバーやネットワーク機器等の電子機器11を収納し、収納した電子機器11を冷却する装置である。
図2及び図3に示すように、棚板15aの前端と、ドア20との間には、空気が流通可能な空気通路16aが形成され、同様に、棚板15aの後端と、裏壁部12dとの間には空気が流通可能な空気通路16bが形成されている。上下方向において棚板15aが配置されている位置では、空気は、空気通路16a及び空気通路16bを通って下から上へ流れる。
また、図2及び図3に示すように、棚板15bの後端と、裏壁部12dとの間には空気が流通可能な冷却空気用開口68が形成されている。上下方向において棚板15bが配置されている位置では、空気は、冷却空気用開口68を通って下から上へ流れる。
棚板15cにおいて蒸発器36に対応する位置には、開口36aが形成されている。蒸発器36を通り、この蒸発器36によって冷却された空気は、開口36aを通って下から上へ流れる。
棚板15gは、棚板15aに載置された電子機器11よりも上方に位置している。棚板15gの前端と、ドア20との間には、空気が流通可能な空気通路16cが形成されている。上下方向において棚板15gが配置されている位置では、空気は、空気通路16cを通って下から上へ流れる。
図2及び図3に示すように、デシカント除湿器55は、除湿部56が外気導入部51の外気導入路52の上面を覆った状態で、下壁部12eに立設された除湿器支持部57に支持されている。後述する外気導入ファン54の駆動に伴い、外気導入路52を介してキャビネット12内に導入された空気は、除湿器支持部57によってデシカント除湿器55の除湿部56に導かれ、除湿部56において乾燥された後、除湿部56から上方へ向かって吹き出される。
裏壁部12dの外面であって、再生時外気導入孔59に対応する位置には、再生時外気導入孔59を覆った状態で、下方に開口した通気ダクト65が設けられており、当該通気ダクト65によって、再生時外気導入孔59を介して、室外の塵埃や、降雨時における雨水がキャビネット12内へ入り込むことが防止されている。
また、裏壁部12dの内面であって、再生時外気導入孔59に対応する位置には、外気導入孔開閉部材66が設けられている。この外気導入孔開閉部材66は、板状の部材であり、回転軸67を中心に、再生時外気導入孔59を閉塞すると共に冷却空気用開口68を開放する第1状態(図2)と、再生時外気導入孔59を開放すると共に冷却空気用開口68を閉塞する第2状態(図3)と、の間を回動する。この外気導入孔開閉部材66は、ステッピングモーターを備える開閉制御モーター73(図4)に接続されており、この開閉制御モーター73の駆動に従って、第1状態又は第2状態のいずれかの状態となるように回動する。
また、冷却後空気排出路71の上面に対応する位置には、外気導入ファン54が設けられている。外気導入ファン54が駆動すると、キャビネット12内の空気が冷却後空気排出路71を介して室外へ排出される。
接続配管77には、作動冷媒が減圧封入されている。また、接続配管77には、接続配管77内において作動冷媒を循環させるための循環ポンプ79と、接続配管77内の作動冷媒の循環を停止するための閉鎖弁74とが設けられている。
デシカント再生機構75は、デシカント再生運転時において、デシカント除湿器55の除湿部56の乾燥剤を再生するための機構であるが、デシカント再生運転については後述する。
制御部50は、電子機器冷却装置1Aの各部を中枢的に制御するものであり、演算実行部としてのCPUや、このCPUに実行される基本制御プログラムや、この基本制御プログラムに係るデータ等を不揮発的に記憶するROM、CPUに実行されるプログラムやこのプログラムに係るデータ等を一時的に記憶するRAM、その他の周辺回路等を備えている。
表示部31aは、制御部50の制御の下、表示器31に各種情報を表示する。
操作部32aは、操作子32の操作を検出し、この操作に応じた信号を制御部50に出力する。
筐体内温度センサー25は、キャビネット12の内部に設けられ、キャビネット12内の温度を検出し、制御部50に出力する。筐体内温度センサー25は、例えばサーミスタを備えている。制御部50は、筐体内温度センサー25の検出値に基づいて、キャビネット12内の温度を検出する。
室外温度センサー26(外気温度検出手段)は、キャビネット12の外部に設けられ、室外の温度を検出し、制御部50に出力する。室外温度センサー26は、例えばサーミスタを備えている。制御部50は、室外温度センサー26の検出値に基づいて、室外の温度を検出する。
排気温度センサー200は、キャビネット12から排気される空気の温度を検出し、制御部50に出力する。制御部50は、排気温度センサー200の検出値に基づいて、キャビネット12から排気される空気の温度を検出する。
また、制御部50には、外気導入ファン54、再生運転ファン61、閉鎖弁74、循環ポンプ79及び開閉制御モーター73が接続されており、これら各機器を含む機器が制御されて、後述する低温時運転、高温時運転及びデシカント再生運転が実行される。
図5は、電子機器冷却装置1Aの動作を示すフローチャートである。
なお、以下の動作において制御部50は、冷却手段として機能する。
まず、電子機器冷却装置1Aの制御部50は、デシカント再生運転を実行するか否かを判別する(ステップSA1)。デシカント再生運転とは、デシカント除湿器55の除湿部56の乾燥剤を再生するための動作であり、本実施形態に係る電子機器冷却装置1Aでは、電子機器冷却装置1Aの運転の開始から所定時間が経過する度にデシカント再生運転を実行する。従って、ステップSA1では、制御部50は、前回のデシカント再生運転から所定時間経過したか否かを判別し、所定時間経過している場合、デシカント再生運転を実行する。
ステップSA1において、デシカント再生運転を実行する場合(ステップSA1:YES)、制御部50は、現在、後述する高温時運転を実行中であり、かつ、キャビネット12から排出される空気の温度が所定の排気温度閾値より高いか否かを判別する(ステップSA2)。このステップSA2の動作の理由については、後述する。
一方、ステップSA2において、高温時運転でなく、又は、キャビネット12から排出される空気の温度が所定の排気温度閾値よりも低い場合(ステップSA2:NO)、制御部50は、デシカント再生運転を実行し(ステップSA3)、処理をステップSA1へ戻す。
所定の閾値とは、低温時運転及び高温時運転のいずれの運転を実行するかを判別するための閾値であり、室外の温度がこの所定の閾値よりも低い場合、低温時運転を実行し、室外の温度が所定の閾値よりも高い場合、高温時運転を実行する。そして、所定の閾値は、キャビネット12内の電子機器11を冷却を確実に行うための、キャビネット12内の目標温度に基づいて定められる。具体的には、所定の閾値は、外気をキャビネット12内に導入した場合において、キャビネット12内が上記目標温度を下回ることが可能となるような温度に定められる。例えば、目標温度が20℃である場合において、所定の閾値は15℃となる。
デシカント再生運転において、制御部50は、まず、圧縮機40の駆動を停止する(ステップSB1)。次に、制御部50は、外気導入ファン54を駆動する(ステップSB2)。次に、制御部50は、再生運転ファン61を駆動する(ステップSB3)。次に、制御部50は、開閉制御モーター73を駆動して、外気導入孔開閉部材66を第2状態とする(ステップSB4)。次に、制御部50は、閉鎖弁74を開状態とする(ステップSB5)。次に、制御部50は、循環ポンプ79を駆動する(ステップSB6)。
これらステップSB1〜SB6の一連の処理によって、電子機器冷却装置1Aは、図3に示す状態となり、キャビネット12内において図3の矢印Y3及び矢印Y4に示す空気の流れが形成される。
ここで、矢印Y3及び矢印Y4に示す空気の流れを説明することによって、デシカント再生運転について説明する。
吸熱部76において蒸発した作動冷媒は、循環ポンプ79の駆動に伴って、接続配管77のガス管77aを介して放熱部78に流入する。
ここで、除湿部56の内部に存在する放熱部78において、作動冷媒は、外気導入部51を介してキャビネット12内に導入された空気に対し放熱し、液化する。これにより、当該空気が加熱され、当該空気の相対的な湿度が下がる。そして、この低湿度の空気がデシカント除湿器55の除湿部56の乾燥剤を通過し、これら乾燥剤を再生する。乾燥剤を再生した空気は、矢印Y4に示すように、再生運転ファン61の駆動に伴って、再生時内気排出孔60から排出される。
なお、デシカント再生運転時は、冷却空気用開口68が外気導入孔開閉部材66によって閉塞されるため、矢印Y4に示すように、放熱部78によって加熱された空気によって電子機器11の冷却が妨げられることがない。
低温時運転において、制御部50は、圧縮機40の駆動を停止する(ステップSC1)。次に、制御部50は、外気導入ファン54を駆動する(ステップSC2)。次に、制御部50は、再生運転ファン61を停止する(ステップSC3)。次に、制御部50は、開閉制御モーター73を制御して、外気導入孔開閉部材66を第1状態とする(ステップSC4)。次に、制御部50は、閉鎖弁74を閉状態とする(ステップSC5)。次に、制御部50は、循環ポンプ79を停止する(ステップSC6)。なお、ステップSC5及びステップSC6の動作により、デシカント再生機構75の接続配管77における作動冷媒の循環が完全に停止される。
上述のステップSC1〜SC6の一連の処理によって、電子機器冷却装置1Aは、図2に示す状態となり、キャビネット12内において図2の矢印Y5に示す空気の流れが形成される。
ここで、矢印Y5に示す空気の流れを説明することによって、低温時運転における電子機器11の冷却方法について説明する。
外気導入部51を介してキャビネット12内に導入された空気は、デシカント除湿器55の除湿部56を通過し、水分が取り除かれて乾燥した空気となる。この乾燥した空気は、冷却空気用開口68を通った後、電子機器11を通過し、電子機器11を冷却した後、冷却後空気排出部70を介して室外に排出される。
なお、電子機器11を冷却する空気は、乾燥した空気であるため、電子機器11が内蔵する機器に対し、空気中に含まれる水分が悪影響を及ぼすことが防止される。
高温時運転においては、図7のフローチャートのステップSC1において、圧縮機40を駆動する点で、低温時運転と異なる動作が行われる。そして、図7のフローチャートに示す動作が行われると、低温時運転と同様、電子機器冷却装置1Aは、図2に示す状態となると共に、図2の矢印Y5に示すような空気の流れが形成される。
ここで、矢印Y5に示す空気の流れを説明することによって、高温時運転における電子機器11の冷却方法について説明する。
外気導入部51を介してキャビネット12内に導入された空気は、デシカント除湿器55の除湿部56を通過し、水分が取り除かれて乾燥した空気となる。そして、蒸発器36を通過して冷却される。この蒸発器36の冷却により、空気の温度は、電子機器11を冷却することが可能な温度となる。蒸発器36によって冷却された空気は、冷却空気用開口68を通って電子機器11を通過し、電子機器11を冷却した後、冷却後空気排出部70を介して室外に排出される。なお、電子機器11を冷却する空気は、乾燥した空気であるため、電子機器11が内蔵する機器に対し、空気中に含まれる水分が悪影響を及ぼすことが防止される。また、蒸発器36において、水分が結露しにくくなるので、蒸発器36で外気を冷却する場合において、外気冷却のための入力を減少することができる。
これは、上述したように、高温時運転では、外気は所定の閾値よりも高い状態である。このような状態下において、キャビネット12から排気される空気の温度が所定の排気温度閾値よりも高い場合、デシカント再生運転を実行せずに、蒸発器36によって冷却された空気によって電子機器11を冷却した方が、確実に電子機器11を冷却することができるからである。ここで所定の排気温度閾値は、キャビネット12から排気される空気の温度がこの所定の排気温度閾値よりも高い場合、電子機器11を冷却するためには、蒸発器36を機能させて、蒸発器36によって冷却した空気で電子機器11を冷却する必要があるような温度に定められる。
これによれば、室外の温度が低い場合は、蒸発器36を機能させることなく、外気によって電子機器11の冷却が可能となり、運転にかかるコストの削減が可能となる。
これによれば、外気導入部51から外気を導入することにより、外気によって好適に電子機器11を冷却することができる。
これによれば、デシカント除湿器55によって外気が乾燥し、外気に含まれる水分が電子機器11に悪影響を及ぼすことを防止することができる。また、蒸発器36において、水分が結露しにくくなるので、蒸発器36によって外気を冷却する場合における、外気冷却のための入力を減少することができる。
これによれば、電子機器11の排熱を利用してデシカント除湿器55の乾燥剤を好適に再生することができる。
これによれば、外気の温度が、キャビネット12の内部に悪影響を及ぼすことを防止することができる。
これによれば、電子機器11を冷却可能な程度に外気の温度が低いことを確実に検出することができる。
これによれば、所定の閾値を、キャビネット12内が目標温度となるような外気の温度に確実に定めることができる。
次いで、第2実施形態に係る電子機器冷却装置1Bについて図8を用いて説明する。
なお、図8において図2及び図3に示す構成要素と同じものについては同一の符号を付し、その説明を省略する。
棚板15a、15bの上には、電子機器11が載置される。その際、本実施形態では、電子機器11の背面11aが、キャビネット12の裏壁部12dと対向するように、電子機器11が棚板15a、15bに載置される。従って、電子機器ファン47が駆動している場合、図8の矢印Y8に示すように空気が流れる。
デシカントローター軸83は、軸回転モーター110(図9)に接続されており、軸回転モーター110の駆動に基づいて、水平方向(周方向)に回転する。このデシカントローター軸83の回転に伴って、デシカントローター84は、図8の矢印Y7に示す方向に所定の速度で回転する。
一方、再生室86は、デシカントローター84が備える乾燥剤を再生する部屋である。デシカントローター84において、再生室86に延在する部分に再生側デシカントローター84bが形成されている。再生室86については、後述する。
除湿空気導入孔88の上方には、蒸発器36が配置される。本実施形態では、室外の温度が、所定の閾値よりも高い場合は、この蒸発器36を機能させ、この蒸発器36によって冷却した空気によって電子機器11を冷却する。
図9に示すように、本実施形態では、制御部50に軸回転モーター110が接続されており、制御部50の制御の下、この軸回転モーター110が駆動する。そして、この軸回転モーター110の駆動に伴って、デシカントローター84が所定の速度で回転する。
本実施形態では、上述した第1実施形態と同様の理由により、外気の温度が所定の閾値よりも低い場合、低温時運転を行うと共に、外気の温度が所定の閾値よりも高い場合、高温時運転を行う。低温時運転と高温時運転との違いは、低温時運転では圧縮機40を停止して蒸発器36による空気の冷却を行わず、高温時運転では圧縮機40を駆動して蒸発器36による空気の冷却を行う点である。これにより、上述した第1実施形態と同様、低温時運転においては、圧縮機40を駆動するための電力が不要となり、運転にかかるコスト低減することができる。
低温時運転において、制御部50は、圧縮機40の駆動を停止する(ステップSD1)。次に、制御部50は、外気導入ファン54を駆動する(ステップSD2)。次に、制御部50は、再生運転ファン101を駆動する(ステップSD3)。次に、制御部50は、軸回転モーター110を駆動する(ステップSD4)。
これらステップSD1〜SD4の一連の動作により、電子機器冷却装置1Bは、図8に示す状態となると共に、キャビネット12内に矢印Y10及び矢印Y11に示す空気の流れが形成される。
ここで、矢印Y10及び矢印Y11の空気の流れを説明することによって、低温時運転における電子機器11の冷却方法について説明する。
再生室86に導入された空気はデシカントローター84の再生側デシカントローター84bを通過し、この再生側デシカントローター84bの乾燥剤を再生する。乾燥剤を再生した空気は、再生運転ファン101の駆動に伴って、再生時内気排出孔105を介して室外へ排出される。
これによれば、電子機器11の排熱を利用してデシカントローター84の再生側デシカントローター84bの乾燥剤を好適に再生することができる。
次いで、第3実施形態について図11を用いて説明する。
なお、図11において図2及び図3に示す構成要素と同じものについては同一の符号を付し、その説明を省略する。
棚板15a、15bの上には、電子機器11が載置される。その際、本実施形態では、電子機器11の背面11aが、キャビネット12の裏壁部12dと対向するように、電子機器11が棚板15a、15bに載置される。従って、電子機器ファン47が駆動している場合、図11の矢印Y12に示すように空気が流れる。
ヒートパイプ120の上端部は、上壁部12aを貫通してキャビネット12から突出している。より詳細には、上壁部12aに、ヒートパイプ120が貫通するためのヒートパイプ貫通孔121が形成されており、このヒートパイプ貫通孔121を貫通してヒートパイプ120の上端部がキャビネット12から突出している。ヒートパイプ貫通孔121の上面に対応する位置には、防壁部122が設けられており、室外の塵埃や降雨時の雨水がヒートパイプ貫通孔121に入り込むことが防止されている。
ヒートパイプ120において、ヒートパイプ貫通孔121より下の部位には、吸熱部123が形成され、ヒートパイプ貫通孔121より上の部分には、放熱部124が形成されている。また、ヒートパイプ120には、ヒートパイプ120における作動冷媒の循環を停止するための閉鎖弁125が設けられている。
図12に示すように、制御部50には、閉鎖弁125が接続されている。この閉鎖弁125は、制御部50の制御の下、開状態又は閉状態のいずれかの状態となる。
本実施形態では、上述した第1実施形態と同様の理由により、外気の温度が所定の閾値よりも低い場合、低温時運転を行うと共に、外気の温度が所定の閾値よりも高い場合、高温時運転を行う。
低温時運転と高温時運転との違いは、低温時運転では圧縮機40を停止することによって蒸発器36による空気の冷却を行わず、ヒートパイプ120を利用して空気の冷却を行う一方、高温時運転では圧縮機40を駆動して蒸発器36による空気の冷却を行い、ヒートパイプ120を利用しない点である。これにより、上述した第1実施形態と同様、低温時運転においては、圧縮機40を駆動するための電力が不要となり、運転にかかるコストを低減することができる。
低温時運転において、まず制御部50は、圧縮機40を停止する(ステップSE1)。次に、制御部50は、外気導入ファン54を停止する(ステップSE2)。次に、制御部50は、閉鎖弁を開状態とする(ステップSE3)。
この動作により、ヒートパイプ120がキャビネット12内を冷却し、これにより電子機器11が冷却される。具体的には、吸熱部123において電子機器11の排熱により作動冷媒が蒸発し、これによりキャビネット12内が冷却される。本実施形態では、図12(A)のステップSE2に示すように、低温時運転においては、外気導入ファン54が駆動せず、ヒートパイプ120によって冷却された空気は、キャビネット12内に滞留し、この滞留した低温の空気によって高い冷却効果を得ることができる。
吸熱部123において蒸発した作動冷媒は、放熱部124に移動する。そして、放熱部124において低温の外気によって冷却され、液化し、ヒートパイプ120の内壁に取り付けられた液体環流用ウィックの毛細管現象により再び吸熱部123へ環流する。
このヒートパイプ120における吸熱部123と放熱部124との間の作動冷媒の循環によって、低温時運転の間、キャビネット12内の電子機器11の冷却が継続して行われる。
高温時運転において、まず制御部50は、圧縮機40を駆動する(ステップSF1)。次に、制御部50は、外気導入ファン54を駆動する(ステップSF2)。次に、制御部50は、閉鎖弁125を閉状態とする(ステップSF3)。このステップSF3の動作により、ヒートパイプ120のヒートパイプ120を冷却する冷却器としての機能が停止する。
ステップSF1〜SF3の一連の動作により、キャビネット12内において矢印Y13で示す空気の流れが形成される。詳述すると、外気導入ファン54の駆動に伴って、外気導入部51からキャビネット12内に外気が導入される。キャビネット12内に導入された空気は、蒸発器36を通り、この蒸発器36によって冷却された後、電子機器11を通過して電子機器11を冷却する。電子機器11を通過した空気は、外気導入ファン54の駆動に伴って、冷却後空気排出部70から室外へ排出される。
このように、蒸発器36によって冷却された空気が電子機器11を通過することにより、高温時運転の間、電子機器11の冷却が継続して行われる。
これによれば、室外の温度が低い場合は、蒸発器36を機能させることなく、ヒートパイプ120を利用して、電子機器11を冷却することが可能となり、運転にかかるコストを削減することができる。
例えば、本実施形態では、熱源ユニット37の圧縮機40は商用電源に係る電力によって駆動するものであったが、例えばガスエンジンによって駆動するようにしてもよい。
また、電子機器冷却装置1A、1B、1Cの各部に、太陽光発電に係る電力を供給できるように構成してもよい。特に、本実施形態では、キャビネット12が室外に設けられるため、例えばキャビネット12の天部に、太陽光発電に係る部材を設ける等して効率よく、電力の供給を実現することができる。
11 電子機器
12 キャビネット
12a 上壁部(壁部)
12b 左壁部(壁部)
12c 右壁部(壁部)
12d 裏壁部(壁部)
12e 下壁部(壁部)
26 室外温度センサー(外気温度検出手段)
35 断熱材
36 蒸発器
50 制御部(冷却手段)
51、80 外気導入部(外気導入手段)
55 デシカント除湿器(除湿手段)
75 デシカント再生機構(デシカント再生手段)
84 デシカントローター
84b 再生側デシカントローター
120 ヒートパイプ
123 吸熱部
124 放熱部
Claims (9)
- 室外に設置され、電子機器を収納するキャビネットと、このキャビネット内に設けられた蒸発器と、
室外の温度が高い場合、前記蒸発器によって前記電子機器を冷却し、室外の温度が低い場合、外気によって前記電子機器を冷却する冷却手段と、を備えることを特徴とする電子機器冷却装置。 - 前記キャビネット内に外気を導入する外気導入手段をさらに備え、
前記冷却手段は、室外の温度が低い場合、前記外気導入手段によって前記キャビネット内に外気を導入して前記電子機器を冷却することを特徴とする請求項1に記載の電子機器冷却装置。 - 前記外気導入手段によって前記キャビネット内に導入した空気を除湿する除湿手段をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の電子機器冷却装置。
- 前記除湿手段は、デシカント除湿器を備え、
前記電子機器の排熱を利用して前記デシカント除湿器のデシカントを再生するデシカント再生手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の電子機器冷却装置。 - 前記デシカント除湿器は、デシカントローターであり、
前記デシカント再生手段は、前記電子機器の排熱を利用して前記デシカントローターの再生側のデシカントを再生することを特徴とする請求項4に記載の電子機器冷却装置。 - 前記キャビネット内に延在する吸熱部と、この吸熱部の上部に形成された放熱部とを有するヒートパイプをさらに備え、
前記冷却手段は、室外の温度が低い場合、前記吸熱部により前記キャビネット内の熱を吸収すると共に、前記放熱部を外気により冷却して前記吸熱部が吸収した熱を放熱することによって前記電子機器を冷却すること、を特徴とする請求項1に記載の電子機器冷却装置。 - 前記キャビネットの壁部に断熱材を配置したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電子機器冷却装置。
- 室外の温度を検出する外気温度検出手段をさらに備え、この外気温度検出手段により検出された室外の温度が所定の閾値よりも低い場合、室外の温度が低いと判別することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電子機器冷却装置。
- 前記所定の閾値は、前記電子機器を冷却するための前記キャビネット内の目標温度に基づいて定められることを特徴とする請求項8に記載の電子機器冷却装置。
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JP2009083298A JP5372572B2 (ja) | 2009-03-30 | 2009-03-30 | 電子機器冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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