JP2010238733A - 配線基板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の配線基板10は、基板11と、その両面にそれぞれに設けられた第一配線12および第二配線13と、貫通孔14の内壁面14aに設けられた貫通配線15と、を備え、貫通配線15は、第一配線12を形成する第一の導電材料からなる第一導電層16と、第二配線13を形成する第二の導電材料からなる第二導電層17とからなり、貫通孔14の開口端部14cがテーパー状をなし、第一導電層16は貫通孔14の開口端部14bにて第一配線12と不連続かつ開口端部14cを覆うように設けられ、第二導電層17は開口端部14c上の第一導電層16を基端とし、第一配線12の開口端部14b側の端部12aまで延在するように設けられたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
スルーホールを設けた基板の表面に、スクリーン印刷法などにより、流下性を有する銀ペーストなどの導電性ペーストにて第一の配線パターンを形成する。この際、スルーホールの上にも印刷する。
このように、基板の表面に導電性ペーストを印刷すると、導電性ペーストが直ちに、スルーホールの内壁面を流下し、スルーホールの中央部で停止する。
次いで、基板の裏面に、スクリーン印刷法などにより、流下性を有する導電性ペーストにて第二の配線パターンを形成する。この際、スルーホールの上にも印刷する。
このように、基板の裏面に導電性ペーストを印刷すると、導電性ペーストが直ちに、スルーホールの内壁面を流下し、導電性ペーストの先端は基板の表面側からの導電性ペーストの先端に接触し、導電性ペースト同士がわずかに重なり合う。
この状態で乾燥処理を施すことにより、基板の表面側の導電性ペーストと、基板の裏面側の導電性ペーストとが、スルーホールで電気的に接続された状態で固定される(例えば、特許文献1〜3参照)。
また、導電性ペーストが、スルーホールから下に落ちずに、スルーホールの開口部を覆ってしまうことがある。この場合、スルーホール内には空気が溜まってしまうため、スルーホールの内壁面に導電性ペーストが残らないという問題があった。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明の配線基板の一実施形態を示す概略断面図である。
この実施形態の配線基板10は、基板11と、基板11の一方の面11aに設けられた第一配線12と、基板11の他方の面11bに設けられた第二配線13と、基板11の貫通孔14の内壁面14aに設けられ、第一配線12と第二配線13を電気的に接続する貫通配線15とから概略構成されている。
貫通配線15は、貫通孔14の内壁面14aに順に積層された、第一導電層16と、第二導電層17とから構成されている。
より詳細には、第一導電層16は、貫通孔14の開口端部14b、および、貫通孔14の開口端部14cに向かって次第に厚みが薄くなる略円錐形状をなしている。これにより、第一導電層16における貫通孔14の開口端部14b側の端部16aは、開口端部14bに向かって次第に厚みが小さくなっている。
ゆえに、第一配線12と第一導電層16は、貫通孔14の開口端部14bにおいて、絶縁(断線)している。
なお、この実施形態では、第二配線13の端部13aは、貫通孔14の開口端部14cに設けられた第一導電層16の端部16bの一部を覆うように設けられているが、本発明の配線基板にあっては、第二配線の端部が、第一導電層の端部を全部覆うように設けられていてもよい。
すなわち、第二導電層17は、第一導電層16の貫通孔14の内壁面14aと接している面とは反対側の面16cに設けられている。それとともに、第二導電層17と第二配線13は、貫通孔14の開口端部14c上にて、絶縁(断線)している。さらに、第二導電層17は、第一配線12の端部12aの一部を覆い、貫通孔14の開口端部14b近傍にて、第一配線12と連接している。
なお、この実施形態では、第二導電層17と第二配線13は、貫通孔14の開口端部14c上にて、絶縁(断線)しているが、本発明の配線基板にあっては、第二導電層と第二配線は、貫通孔の開口端部上にて、絶縁していなくてもよい。
第一の導電材料としては、銀微粒子が樹脂組成物に配合された銀ペースト、カーボン微粒子が樹脂組成物に配合されたカーボンペースト、銅微粒子が樹脂組成物に配合された銅ペースト、アルミニウム微粒子が樹脂組成物に配合されたアルミニウムペーストなどが用いられる。
紫外線硬化型の銀ペーストとしては、例えば、熱可塑性樹脂のみ、あるいは、熱可塑性樹脂と架橋性樹脂(特にポリエステルとイソシアネートによる架橋系樹脂など)とのブレンド樹脂組成物に、導電微粒子が60質量%以上配合され、ポリエステル樹脂が10質量%以上配合されたもの、すなわち、溶剤揮発型かあるいは架橋/熱可塑併用型(ただし熱可塑型が50質量%以上である)のものや、熱可塑性樹脂のみ、あるいは熱可塑性樹脂と架橋性樹脂(特にポリエステルとイソシアネートによる架橋系樹脂など)とのブレンド樹脂組成物に、ポリエステル樹脂が10質量%以上配合されたもの、すなわち、架橋型かあるいは架橋/熱可塑併用型のものなどが好適に用いられる。
また、銀ペーストの粘度は、HB型粘度計を用いて測定された粘度で800mPa・s〜40万mPa・sであることが好ましく、より好ましくは1万mPa・s〜10万mPa・sである。
紫外線硬化型のカーボンペーストとしては、例えば、熱可塑性樹脂のみ、あるいは、熱可塑性樹脂と架橋性樹脂(特にポリエステルとイソシアネートによる架橋系樹脂など)とのブレンド樹脂組成物に、導電微粒子が60質量%以上配合され、ポリエステル樹脂が10質量%以上配合されたもの、すなわち、溶剤揮発型かあるいは架橋/熱可塑併用型(ただし熱可塑型が50質量%以上である)のものや、熱可塑性樹脂のみ、あるいは熱可塑性樹脂と架橋性樹脂(特にポリエステルとイソシアネートによる架橋系樹脂など)とのブレンド樹脂組成物に、ポリエステル樹脂が10質量%以上配合されたもの、すなわち、架橋型かあるいは架橋/熱可塑併用型のものなどが好適に用いられる。
また、カーボンペーストの粘度は、HB型粘度計を用いて測定された粘度で800mPa・s〜40万mPa・sであることが好ましく、より好ましくは1万mPa・s〜10万mPa・sである。
第二の導電材料としては、銀微粒子が樹脂組成物に配合された銀ペースト、カーボン微粒子が樹脂組成物に配合されたカーボンペースト、銅微粒子が樹脂組成物に配合された銅ペースト、アルミニウム微粒子が樹脂組成物に配合されたアルミニウムペーストなどが用いられ、例えば、第一の導電材料が銀ペーストである場合、第二の導電材料はカーボンペーストであり、また、第一の導電材料がカーボンペーストである場合、第二の導電材料は銀ペーストである。
銀ペーストまたはカーボンペーストとしては、第一配線12を形成するものと同様のものが用いられる。
第一の導電材料としては、第一配線12の形成に用いられるものと同様のものが用いられる。
第二の導電材料としては、第二配線13の形成に用いられるものと同様のものが用いられる。
次に、図1〜9を参照して、配線基板10の製造方法を例示し、本発明の配線基板の製造方法を説明する。
まず、図2に示す基板11に、図3に示すように、ドリルやレーザーなどにより、基板11を厚み方向に貫通する貫通孔14を形成する。
この貫通孔14の形成工程では、貫通孔14を形成するとともに、基板11の他方の面11b側から一方の面11a側に向かって、すなわち、基板11の他方の面11bから貫通孔14の内部に向かって次第に縮径するテーパー状をなす開口端部14cを形成する。
この時、開口端部14cと、作業台などの平坦な面との間には、隙間ができる。
これにより、図6に示すように、基板11の一方の面11aに塗布された第一の導電材料の一部(基板11の一方の面11aに塗布された第一の導電材料のうち、貫通孔14の開口部を覆っている部分)が貫通孔14の内部に流下して、貫通孔14の内壁面14aに、その第一の導電材料からなる第一導電パターン16Aが形成される(工程A)。
また、工程Aにおいて、貫通孔14の内壁面14a、および、貫通孔14の開口端14cに形成される第一導電パターン16Aの厚みは、2.5μm〜75μmであることが好ましく、より好ましくは17μm〜27μmである。
例えば、スクリーン印刷が適用される場合、スクリーン版としては、基板11の一方の面11aの所定の位置に配置した場合、スクリーン版を形成するメッシュにおいて、少なくとも貫通孔14の中央部を含む部分(少なくとも貫通孔14の中央部と重なる部分)が乳剤などにより塞がれているものが用いられる。このスクリーン版を用いて、印刷により、図5に示すように、貫通孔14が設けられた基板11の一方の面11aに、第一の導電材料からなる第一配線パターン12Aを形成すると、第一配線パターン12Aに、貫通孔14の中央部を含む第一の導電材料の未塗布部分12bが形成される。すなわち、スクリーン版を形成するメッシュにおいて、乳剤によりその一部が塞がれた部分では、第一の導電材料が通らなくなるので、その部分は第一の導電材料が塗布されず、未塗布部分12bとなる。
この原因の1つとしては、第一の導電材料の表面張力により、第一配線パターン12Aは、貫通孔14の開口端部14b近傍において、開口端部14bに向かって次第に厚みが薄くなるテーパー状をなし、また、第一導電パターン16Aは、貫通孔14の開口端部14b、および、貫通孔14の基板11の他方の面11b側の開口端部14cに向かって次第に厚みが薄くなる略円錐形状をなすことにより、第一配線パターン12Aと第一導電パターン16Aの境において、これらのパターンの厚みが薄くなることが挙げられる。
また、工程Aにおいて、紫外線硬化型の第一の導電材料を用いた場合、この工程Bにおいて、基板11に形成された第一配線パターン12Aおよび第一導電パターン16Aに、紫外線を照射する。
この時、第一配線12における貫通孔14の開口端部14b側の端部12aと、作業台などの平坦な面との間には、隙間ができる。
これにより、図9に示すように、基板11の他方の面11bに塗布された第二の導電材料の一部(基板11の他方の面11bに塗布された第二の導電材料のうち、貫通孔14の開口部を覆っている部分)が貫通孔14の内部に流下して、貫通孔14の内壁面14a上に、その第二の導電材料からなる第二導電パターン17Aが形成される(工程C)。
また、工程Cにおいて、貫通孔14の内壁面14a上、すなわち、第一導電層16の貫通孔14の内壁面14aと接している面とは反対側の面16bに形成される第二導電パターン17Aの厚みは、4μm〜120μmであることが好ましく、より好ましくは50μm〜60μmである。
例えば、スクリーン印刷が適用される場合、スクリーン版としては、基板11の他方の面11bの所定の位置に配置した場合、スクリーン版を形成するメッシュにおいて、少なくとも貫通孔14の中央部を含む部分(少なくとも貫通孔14の中央部と重なる部分)が乳剤などにより塞がれているものが用いられる。このスクリーン版を用いて、印刷により、図4に示すように、貫通孔14が設けられた基板11の他方の面11bに、第二の導電材料からなる第二配線パターン13Aを形成すると、第二配線パターン13Aに、貫通孔14の中央部を含む第二の導電材料の未塗布部分13bが形成される。すなわち、スクリーン版を形成するメッシュにおいて、乳剤によりその一部が塞がれた部分では、第二の導電材料が通らなくなるので、その部分は第二の導電材料が塗布されず、未塗布部分13bとなる。
したがって、第二導電パターン17Aは、第一導電層16の貫通孔14の内壁面14aと接している面とは反対側の面16cに形成される。なお、第二導電パターン17Aと第二配線パターン13Aは、貫通孔14の開口端部14c上にて、絶縁(断線)している。さらに、第二導電パターン17Aは、第一配線12の端部12aの一部を覆い、貫通孔14の開口端部14b近傍にて、第一配線12と連接するように形成される。
その原因としては、第二の導電材料の表面張力により、第二配線パターン13Aは、貫通孔14の開口端部14c近傍において、開口端部14cに向かって次第に厚みが薄くなるテーパー状をなし、また、第二導電パターン17Aは、貫通孔14の開口端部14c、および、貫通孔14の開口端部14bに向かって次第に厚みが薄くなる略円錐形状をなすことにより、第二配線パターン13Aと第二導電パターン17Aの境において、これらのパターンの厚みが薄くなることが挙げられる。
また、工程Cにおいて、紫外線硬化型の第二の導電材料を用いた場合、この工程Dにおいて、基板11に形成された第二配線パターン13Aおよび第二導電パターン17Aに、紫外線を照射する。
Claims (2)
- 基板と、該基板の一方の面に設けられた第一配線と、前記基板の他方の面に設けられた第二配線と、前記基板の貫通孔の内壁面に設けられ、前記第一配線と前記第二配線を電気的に接続する貫通配線と、を備えた配線基板であって、
前記貫通配線は、前記貫通孔の内壁面に順に積層された、前記第一配線を形成する第一の導電材料からなる第一導電層と、前記第二配線を形成する前記第一の導電材料とは異なる第二の導電材料からなる第二導電層とから構成され、
前記貫通孔における前記基板の他方の面側の開口端部が、前記基板の他方の面から前記貫通孔の内部に向かって次第に縮径するテーパー状をなしており、
前記第一導電層は、前記貫通孔における前記基板の一方の面側の開口端部において前記第一配線と不連続に設けられ、かつ、前記貫通孔における前記基板の他方の面側の開口端部を覆うように設けられ、
前記第二導電層は、前記第一導電層における前記貫通孔の前記基板の他方の面側の開口端部を覆っている部分を基端とし、前記第一配線における前記貫通孔の前記基板の一方の面側の開口端部側の端部まで延在するように設けられたことを特徴とする配線基板。 - 基板と、該基板の一方の面に設けられた第一配線と、前記基板の他方の面に設けられた第二配線と、前記基板の貫通孔の内壁面に設けられ、前記第一配線と前記第二配線を電気的に接続する貫通配線と、を備え、前記貫通配線は、前記貫通孔の内壁面に順に積層された、前記第一配線を形成する第一の導電材料からなる第一導電層と、前記第二配線を形成する前記第一の導電材料とは異なる第二の導電材料からなる第二導電層とから構成された配線基板の製造方法であって、
他方の面側から前記貫通孔の内部に向かって次第に縮径するテーパー状をなす開口端部を有する貫通孔が設けられた基板の一方の面に、印刷により、前記第一の導電材料からなる第一配線パターンを形成することにより、前記貫通孔の内壁面に前記第一の導電材料からなる第一導電パターンを形成する工程Aと、
前記第一配線パターンおよび前記第一導電パターンを乾燥して、第一配線と第一導電層を形成する工程Bと、
前記基板を反転させて、前記基板の他方の面に、印刷により、前記第二の導電材料からなる第二配線パターンを形成することにより、前記第一導電層における前記貫通孔の前記基板の他方の面側の開口端部を覆っている部分を基端として、前記貫通孔の内部に設けられた前記第一導電層、および、前記第一配線における前記貫通孔の前記基板の一方の面側の開口端部側の端部を覆うように、前記第二の導電材料からなる第二導電パターンを形成する工程Cと、
前記第二配線パターンおよび前記第二導電パターンを乾燥して、第二配線と第二導電層を形成する工程Dと、を有することを特徴とする配線基板の製造方法。
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2009
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