JP2010236509A - ベーンポンプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ベーンポンプにおいて、モータ軸21を、複数のインボリュート歯99からなるインボリュートスプライン軸とし、ロータ57にインボリュートスプライン穴56を設け、ロータ57とモータ軸21とをインボリュートスプライン結合する。
【効果】インボリュートスプラインは、調心作用があるため、ロータの中心が駆動軸の中心に合致する。そのため、ロータの偏摩耗が低減できると共に耐久性の向上及びベーンポンプのコンパクト化が達成できる。カップリングが不要となるため、部品点数の削減が図れると共に加工精度を厳しくする必要がないので、コスト低減が図れる。
【選択図】図9
Description
基本的なブレーキ操作は、ブレーキペダル200を踏むと、プッシュロッド201が押され、このプッシュロッド201でマスターシリンダ202を作動させ、ブレーキ油路203、203から高圧のブレーキ液を車輪ブレーキに供給することで行われる。一般的には操作者の操作力を軽減するために、倍力ブレーキ装置210が用いられる。
図17は従来の負圧ポンプの分解斜視図であり、ベーンポンプ形式の負圧ポンプ250は、入口管251及び脚部252を備えているマウントプレート253と、このマウントプレート253の一方の面に取り付けられ、給電ケーブル254及び丸棒状のモータ軸255を備えているモータ256と、マウントプレート253の他方の面に取り付けられるカップ257と、このカップ257で囲われる、ポンプ部258とからなる。
先ず、カップリング266を、ロータ260とは別に準備する必要がある。すなわち、部品数が増加し、カップリング266の調達コストが嵩む。
前記ロータには、中心にインボリュートスプライン穴が設けられ、
前記駆動源には、前記インボリュートスプライン穴に嵌合するインボリュートスプライン軸形式の駆動軸が設けられていることを特徴とする。
このベーンポンプは、中央に丸穴が開けられているベースプレートと、このベースプレートの一方の面に取付けられ、前記ロータを含むポンプ部と、前記ベースプレートの他方の面に取付けられる前記駆動源とを有し、
前記駆動源は、前記ベースプレートの他方の面に当てるフランジを備えている電動モータであり、前記インボリュートスプライン軸形式の駆動軸はモータ軸であり、このモータ軸は、前記フランジから突出させ、このフランジに前記モータ軸を囲うように且つ前記丸穴に嵌合する円柱状のボスが設けられていることを特徴とする。
加えて、カップリングが不要となるため、部品点数の削減が図れると共に加工精度を厳しくする必要がないので、コスト低減が図れる。
加えて、モータをモータ軸を含めて予め組付けた後、ベースプレートと共にモータ軸をロータに嵌合する。よって、モータを組付けるだけで前記調心作用により、モータ軸とロータとの中心が合わされるので、組付けが容易になる。
図1に示されるように、本発明の負圧ポンプ10は、車両に備えられる負圧ブースタ11の負圧室12内を、負圧にする真空ポンプの一種である。
負圧ポンプ10を作動させると、負圧管13、負圧室12内及び変圧室19内が負圧になっている。この状態でブレーキペダル20を踏むと負圧室12と変圧室19とが遮断され、変圧室19に空気が導入され、負圧室12と変圧室19との差圧により、ダイヤフラム14がリターンばね15を圧縮させる側へ変形し、プッシュロッド16を押し出す。結果、小さな踏力で大きな制動力が得られる。負圧ポンプ10は、車両の側のブラケット17にボルト18で固定される。
図2に示されるように、負圧ポンプ10は、モータ軸21がインボリュートスプライン軸であるモータ22と、このモータ22をビス23、23で取付けることができるねじ穴24、24を有するベースプレート25と、このベースプレート25の表面に設けられている第1雌ねじ穴26、26及び第2雌ねじ穴27、27に、合計4本の長いボルト28をねじ込むことで取付けられるポンプ部50と、このポンプ部50を覆うと共に、ベースプレート25の表面に設けられている第3雌ねじ穴29(合計4個)にビス71をねじ込むことで取付けられるカバー部70と、このカバー部70の入口部72に着脱可能に挿入される逆止弁100、フィルタ35及び接続部(接続部品)40と、からなる。
一方、カバー部70は、樹脂成形品とすることができる。樹脂成形品であれば、構造が複雑な排気室(詳細後述)を容易に製造することができる。
フィルタ35は、網部36の縁をリング部37で囲ってなる平板形状のものである。
カバー部70の一部が図左下へ筒形(この例では角筒形状)の排気室壁73が延ばされて、この排気室壁73の先端が排気室リッド74で閉じられている。
排気室90(図7)は、仕切部88によって複数の排気室、実施例では第1排気室97と第2排気室98に区画され、ロータ室51側から第1排気室97と第2排気室98が直列に配置されている。
そして、仕切部88には、環状凸部84の外側に障壁89(4個)が立てられている。
排気室壁73内に、4個の通孔85、86、86、87が設けられ、排気時に排出流体(空気)が図面奥から手前に流される。排出流体は、矢印(1)や矢印(2)のルートを通って最終排気口81から排出される。
図7に示すように、モータ22のフランジ93とベースプレート25との間はOリングなどのシール材94によりシールされている。同様に、カバー部70とベースプレート25との間もシール材95によりシールされている。また、カバー部70と前蓋61との間がシール材96によりシールされている。
このロータ57を収納するケース54の下方に第1排気室97が設けられ、この第1排気室97の下方に第2排気室98が設けられている。
先ず、接続部40は、カバー部70の入口部72に上から挿入することで取り外し可能に備えられ、逆止弁100は、カバー部70の入口部72に収納した状態で、接続部40で固定されている。なお、上下、前後は、図中に明示した矢印による。
そして、接続部40と逆止弁100で、フィルタ35が挟まれている。
モータ軸21にロータ57が取付けられ、このロータ57にベーン58が移動自在に取付けられ、このロータ57をケース54に収納し、このケース54をカバー部70で囲った形態が明示されている。そして、係合部82に爪78が係合することで、排気室壁73の開口に排気室リッド74が取外し不能に取付けられていることが分かる。
図10(a)に示すように、ボルト穴59a〜59d(位置を明確にするために、符号59にa〜dを添えた。)は、少なくとも1つ、実施例では2つのボルト穴59b、59dが、位相をずらして配置されている。
図11に示すように、第1雌ねじ穴26に、位置決め中空ピン34を挿入する。次に、底蓋66のボルト穴62及びケース54のボルト穴52の下端を、位置決め中空ピン34の上半部に嵌合する。次に前蓋61をケース54載せて、この状態で、ボルト28を第1雌ねじ穴26にねじ込む。
2本の位置決め中空ピン34、34は、図8に示すように、いわゆる対角に配置されているため、図8の紙面方向(モータ軸21直角方向)での、ベースプレート25に対するケース54の位置決めが正確になされる。
図12に示されるように、第1排気室97の床を構成する仕切部88の上面は、上段部88aと下段部88bとからなる、階段形状とされている。そして、上段部88aに、第1排気室97と第2排気室98とを繋ぐ第1通孔85が設けられ、下段部分88bに、第1排気室97と第2排気室98とを繋ぐ第2通孔86と第3通孔87が設けられている。
加えて、底蓋66に設けられているアウト溝65は、底蓋66の最下位位置に配置されている。
また、水が第1排気室97に侵入したとしても、先ず、第3通孔87が塞がれるが、第1通孔85及び第2通孔86は開状態が保たれるため、負圧ポンプの排気性能が維持される。
さらに、水で第2通孔86が塞がれたとしても、第1通孔85は、開状態が保たれるため、負圧ポンプの排気性能が維持される。
図13に示すように、逆止弁100は、ニードル101を有する傘状の弁体102と、この弁体102が上昇して被さることで流路103を閉じる弁座部104と、この弁座部104を一体的に有し且つ弁体102を移動自在に収納する弁箱105とからなる。なお、弁箱105は、シール材106を備えた箱基部107と、通孔108を有し、弁体102を移動可能に収納し、箱基部107に嵌込まれるケース部109とで構成されている。
弁体102は、負圧ポンプの作動時においてリターンスプリング102aにて閉弁方向に付勢される。
ここで、逆止弁100とポンプ部50との間の閉空間(ほぼ、前蓋61の外面とカバー部70の内面で囲われる空間に相当)を、吸入室110と呼ぶ。この吸入室110の容積をV1とする。
また、ポンプ部50を便宜的に、二分し、前蓋61側の容積をV2、底蓋66側の容積をV3とする。更に、第1排気室97の容積をV4、第2排気室98の容積をV5とする。
すなわち、容積V3〜V5の領域から、容積V1〜V2の領域へ空気の供給が行われ、全ての領域が大気圧に戻るように変化する。
モータ22の停止に伴って、空気の移動が起こるが、(V1+V2)<(V3+V5)であるため、容積V5に余剰が発生する。
図15(b)は、負圧ポンプ10の正面図であり、この負圧ポンプ10が矢印(20)のように回転(ローリング)することがある。このときには、左側面図である図15(a)に示す最終排気口81L、81L(Lは左を示す添え字。)が上昇する。このことによって、右側面図である図15(c)に示す最終排気口81R、81R(Rは右を示す添え字)から水分が排出されると共に、図15(a)の最終排気口81L、81Lからは排気が継続される。
このように、4個の最終排気口81を巧みに配置したことにより、負圧ポンプ10が傾いても、排気が継続可能となる。
本発明は、図7に示すように、複数個のベーン(図3、符号58)と、これらのベーンを支持するロータ57と、このロータ57を回転させる駆動源(モータ22)とが備えられているベーンポンプ10において、
前記ロータ57には、中心にインボリュートスプライン穴(図9、符号56)が設けられ、前記駆動源には、前記インボリュートスプライン穴に嵌合するインボリュートスプライン軸形式の駆動軸(図9、符号21)が設けられていることを特徴とする。
加えて、カップリングが不要となるため、部品点数の削減が図れると共に加工精度を厳しくする必要がないので、コスト低減が図れる。
前記駆動源22は、前記ベースプレートの他方の面に当てるフランジ93を備えている電動モータ22であり、前記インボリュートスプライン軸形式の駆動軸はモータ軸21であり、このモータ軸21は、前記フランジ93から突出させ、このフランジ93に前記モータ軸21を囲うように且つ前記丸穴33に嵌合する円柱状のボス32が設けられていることを特徴とする。
加えて、モータをモータ軸を含めて予め組付けた後、ベースプレートと共にモータ軸をロータに嵌合する。よって、モータを組付けるだけで前記調心作用により、モータ軸とロータとの中心が合わされるので、組付けが容易になる。
Claims (2)
- 複数個のベーンと、これらのベーンを支持するロータと、このロータを回転させる駆動源とが備えられているベーンポンプにおいて、
前記ロータには、中心にインボリュートスプライン穴が設けられ、
前記駆動源には、前記インボリュートスプライン穴に嵌合するインボリュートスプライン軸形式の駆動軸が設けられていることを特徴とするベーンポンプ。 - 請求項1記載のベーンポンプにおいて、
このベーンポンプは、中央に丸穴が開けられているベースプレートと、このベースプレートの一方の面に取付けられ、前記ロータを含むポンプ部と、前記ベースプレートの他方の面に取付けられる前記駆動源とを有し、
前記駆動源は、前記ベースプレートの他方の面に当てるフランジを備えている電動モータであり、前記インボリュートスプライン軸形式の駆動軸はモータ軸であり、このモータ軸は、前記フランジから突出させ、このフランジに前記モータ軸を囲うように且つ前記丸穴に嵌合する円柱状のボスが設けられていることを特徴とするベーンポンプ。
Priority Applications (1)
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JP2009087814A JP2010236509A (ja) | 2009-03-31 | 2009-03-31 | ベーンポンプ |
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Citations (3)
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JPH03199686A (ja) * | 1989-12-28 | 1991-08-30 | Nippon Piston Ring Co Ltd | モーター軸一体型ロータリーベーンポンプ |
JPH10252666A (ja) * | 1997-03-13 | 1998-09-22 | Aisan Ind Co Ltd | 複合ベーンポンプ |
JP2008088886A (ja) * | 2006-10-02 | 2008-04-17 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ベーンロータリ型圧縮機 |
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2009
- 2009-03-31 JP JP2009087814A patent/JP2010236509A/ja active Pending
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