JP2010235570A - 毛髪化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】特に、損傷した毛髪の手入れを行うことが可能な手段を提供すること。
【解決手段】下記の条件(1)〜(4)に従う毛髪化粧料を提供することにより、上記の課題を解決し得ることを見出した。
(1)高粘度のカルボキシビニルポリマー、及び、低粘度のカルボキシビニルポリマーを含有し、両カルボキシビニルポリマーの総量は毛髪化粧料の0.01〜2質量%であって、高粘度のカルボキシビニルポリマーと低粘度のカルボキシビニルポリマーの質量比は、9:1〜1:9の範囲である。
(2)重合度が4〜30である液状ジメチルポリシロキサンを、毛髪化粧料の0.1〜20質量%含有する。
(3)ゴム状ジメチルポリシロキサン及びゴム状ジヒドロキシポリジメチルシロキサンからなる群から選ばれる、1種又は2種以上の重合度が3000〜10000であるゴム状ポリシロキサンを、毛髪化粧料の0.1〜10質量%含有する。
(4)水を含有する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、毛髪化粧料に関する発明であり、より詳細には、損傷の激しい毛髪に対しても対応が可能な毛髪化粧料、特に、事前に毛髪に施したカチオンベースの基剤と接触させることにより、新たな複合体を毛髪上に形成させてトリートメント効果を充実させることが可能な毛髪化粧料に関する発明である。
通常の毛髪の手入れは、シャンプー、リンス等を行うことで十分であり、これらの製品に適用するための種々の技術が提供されている。しかしながら、近年、毛髪のカラーリングや、太陽の紫外線の影響、さらには大気汚染等により、毛髪が過度に損傷する機会が増えつつある。これに伴い、毛髪の手入れについての関心や要望が高まりつつある。
本発明は、特に、損傷した毛髪の手入れを行うことが可能な手段を提供することを課題とする発明である。
本発明は、毛髪に、キューティクルによって被覆されたような感触を与えることが可能な毛髪化粧料であり、特に、毛髪において新たな複合体を形成させることにより、より深刻な毛髪損傷に対して手入れを行うことが可能な毛髪化粧料を提供する発明である。具体的には、本発明は、下記の条件(1)〜(4)に従う毛髪化粧料(以下、本発明の毛髪化粧料ともいう)を提供する発明である。
(1)25℃において0.2質量%の中性領域水溶液として1時間放置した場合の粘度が12000〜35000mPa・sである高粘度のカルボキシビニルポリマー、及び、25℃において0.2質量%の中性領域水溶液として1時間放置した場合の粘度が2000〜7500mPa・sである低粘度のカルボキシビニルポリマーを含有し、
両カルボキシビニルポリマーの総量は毛髪化粧料の0.01〜2質量%であって、高粘度のカルボキシビニルポリマーと低粘度のカルボキシビニルポリマーの質量比は、高粘度のカルボキシビニルポリマー:低粘度のカルボキシビニルポリマー=9:1〜1:9の範囲である。
(2)重合度が4〜30である液状ジメチルポリシロキサンを、毛髪化粧料の0.1〜20質量%含有する。
(3)ゴム状ジメチルポリシロキサン及びゴム状ジヒドロキシポリジメチルシロキサンからなる群から選ばれる、1種又は2種以上の重合度が3000〜10000であるゴム状ポリシロキサンを、毛髪化粧料の0.1〜10質量%含有する。
(4)水を含有する。
本発明の毛髪化粧料は、これを通常のヘアリンス又はヘアコンディショナーとして用いる場合には、毛髪にあたかもキューティクルにより被覆されたような感触を与えることが可能であり、さらに、別の実施態様として、毛髪上でカチオン活性剤との複合体を形成させることにより、当該複合体の存在による毛髪損傷等に対する、いっそう充実した手入れを行うことを可能とする。この別の実施態様を行う場合には、本発明の毛髪化粧料を毛髪に塗布する際に、毛髪上にカチオン活性剤が存在することが前提となる。これは、カチオン活性剤を含有する毛髪化粧料、具体的には、ヘアリンス等を予め毛髪に塗布し、そのまま、又は、軽く洗い流した状態で、本発明の毛髪化粧料を塗布することにより行うことができる。
本発明の毛髪化粧料は、さらに、アルキル変性カルボキシビニルポリマーを配合して、高分子乳化を行うことにより、使用者が本発明の毛髪化粧料を用いる際に、乳化粒子が破壊されるときの「転相感」を与えることが可能となる。
本発明により、損傷の激しい毛髪に対しても対応が可能な毛髪化粧料、特に、事前に毛髪に施したカチオンベースの基剤と接触させることにより、新たな複合体を毛髪上に形成させてトリートメント効果を充実させることが可能な毛髪化粧料が提供される。
[本発明の毛髪化粧料]
<必須配合成分>
(1)カルボキシビニルポリマー(ポリアクリル酸架橋重合体)
本発明の毛髪化粧料には、(1−1)高粘度のカルボキシビニルポリマーと(1−2)低粘度のカルボキシビニルポリマーの両者を配合することが必要である。
(1−1)高粘度のカルボキシビニルポリマーとは、25℃において、0.2質量%の中性領域水溶液として1時間放置した場合の粘度は12000〜35000mPa・s、より好ましくは、15000〜25000mPa・sであるカルボキシビニルポリマーである。市販品としては、シンタレンK(和光純薬工業(株)販売)、ハイビスワコー104(和光純薬工業(株)製)、カーボポール5984(ノベオン社製)等が挙げられる。
(1−2)低粘度のカルボキシビニルポリマーとは、25℃において、0.2質量%の中性領域水溶液の粘度は2000〜7500mPa・s、より好ましくは4000〜6000mPa・sであるカルボキシビニルポリマーである。市販品としては、シンタレンL(和光純薬工業(株)販売)、ハイビスワコー105(和光純薬工業(株)製)、カーボポール1382(ノベオン社製)等が挙げられる。
両カルボキシビニルピリマーの総量は、毛髪化粧料の0.01〜2質量%、好適には0.1〜1質量%である。この両カルボキシビニルポリマーの配合量が毛髪化粧料の0.01質量%未満であると、製剤の増粘が少なく安定性に問題を生じ、2質量%を超えると粘度が大きく過ぎて髪への広がりに問題を生ずる。また、高粘度のカルボキシビニルポリマーと低粘度のカルボキシビニルポリマーの配合比は、質量比で、高粘度のカルボキシビニルポリマー:低粘度のカルボキシビニルポリマー=1:9〜9:1、好適には、同2:8〜8:2の範囲である。当該質量比が1:9よりも高粘度のカルボキシビニルポリマーが少ないと、仕上がりの毛髪感触になめらかさを付与しがたくなり、9:1よりも高粘度のカルボキシビニルポリマーが多いと、仕上がりの毛髪感触にしなやかさを付与することが困難となる。
(2)液状ジメチルポリシロキサン
本発明の毛髪化粧料には、液状ジメチルポリシロキサンを配合することが必要である。
本発明において、液状ジメチルポリシロキサンとは、液状のシリコーン油であり、二官能性(D)単位数の平均が4〜30の低重合の液状ジメチルポリシロキサンである。当該液状ジメチルポリシロキサンは、一般的に化粧料分野において用いられており、製造は常法により可能であり、市販品も容易に入手可能である。市販品としては、例えば、KF−96A−6cs(信越化学工業(株)製)等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
本発明の毛髪化粧料における液状ジメチルポリシロキサンの配合量は、毛髪化粧料の0.1〜20質量%、好適には1〜15質量%である。当該配合量が毛髪化粧料の0.1質量%未満であれば仕上がりの毛髪感触になめらかさが感じられず、20質量%を超えれば毛髪感触に油ぎしみやハリが感じられる傾向が強く、好ましくない。
(3)ゴム状ポリシロキサン
本発明の毛髪化粧料には、重合度が3000〜10000である高重合のゴム状ポリシロキサンを配合することが必要である。具体的には、(3−1)ジメチルポリシロキサンの両末端がメチル基であるゴム状ジメチルポリシロキサン、(3−2)両末端がヒドロキシル基に置換されたゴム状ジヒドロキシポリジメチルシロキサンを用いることができる。
(3−1)ゴム状ジメチルポリシロキサン
本発明において、ゴム状ジメチルポリシロキサンは、常法、例えば、直鎖状のシリコーンポリマー、充填剤、分散剤等の熱処理混合物に対して、架橋剤と触媒等を作用させて製造することができる。これらの製造諸条件を当業者の自明な範囲において調整を行うことで、上記の粘度範囲のシリコーンゴムを調製することが可能である。市販品としては、例えば、シリコーンG−20−DMS、シリコーンG−30−IP(共に、信越化学工業(株)製)等を挙げることができる。市販品のゴム状ジメチルポリシロキサンは、通常、適切な溶媒、例えば、低粘度ジメチルポリシロキサン、イソパラフィン等に溶解させた粘性液体として提供されている。
(3−2)ゴム状ジヒドロキシポリジメチルシロキサン
本発明において、ゴム状ジヒドロキシポリジメチルシロキサンは、室温における粘度が2000〜10000mPa・sのガム状のジヒドロキシポリジメチルシロキサンである。当該ジヒドロキシポリジメチルシロキサンは、上記粘度となるように、二官能性(D)単位数の重合度を調整して、常法により製造することが可能である。また、市販品を用いることも可能であるが、市販品においては、ゴム状ジヒドロキシポリジメチルシロキサンは、溶媒中に溶解された状態で供給されることが一般的である。例えば、本発明において用いることが可能な市販品である、シリコーンXF49−C2070(GE東芝シリコーン社製)は、ゴム状ジヒドロキシポリジメチルシロキサン20質量部が水添ポリブテン80質量部に溶解した状態で提供されている。
本発明の毛髪化粧料におけるゴム状ジヒドロキシポリジメチルシロキサンを配合する場合の配合量(純分)は、毛髪化粧料の0.1〜10質量%、好適には0.2〜8質量%である。当該配合量が毛髪化粧料の0.1質量%未満であれば毛髪感触に十分なしなやかさを付与出来ず、10質量%を超えれば毛髪感触にべたつきや重さを伴い、好ましくない。
本発明の毛髪化粧料にゴム状ジメチルポリシロキサンを配合する場合の配合量(純分)は、好適には、毛髪化粧料の0.1〜10質量%、特に好適には0.2〜8質量%である。当該配合量が毛髪化粧料の0.1質量%未満であれば、つるつる感を十分に製品に付与することが困難であり、10質量%を超えれば毛髪感触にべたつきや重さを伴い、好ましくない。
また、上述のように、ゴム状ジヒドロキシポリジメチルシロキサンとゴム状ジメチルポリシロキサン(純分)は、それぞれ単独で配合することが可能であるが、双方を組み合わせて配合することも可能である。この場合、特に好適な配合比は、質量比で、ゴム状ジヒドロキシポリジメチルシロキサン:ゴム状ジメチルポリシロキサン=1:2〜2:1の範囲である。当該質量比が1:2よりもゴム状ジヒドロキシポリジメチルシロキサンが少ないと、当該ジヒドロキシポリジメチルシロキサンの積極配合による、毛髪のしなやかさが潜在化する傾向があり、2:1よりも当該ジヒドロキシポリジメチルシロキサンが多いと、ゴム状ジメチルポリシロキサンの配合による、毛髪感触のなめらかさが潜在化する傾向がある。
(4)水
本発明の毛髪化粧料には、水を配合することが必要である。
水は、精製水、イオン交換水、水道水、自然水等を用いることが可能であり、配合量は、本発明の毛髪化粧料の必須配合成分である、(1)カルボキシビニルポリマー、(2)液状ジメチルポリシロキサン、及び、(3)ゴム状ポリシロキサン、並びに、必要に応じて配合された選択的配合成分の全てが、適切な濃度となる量であり、概ね毛髪化粧料の1〜99質量%の範囲である。水の配合量が過剰であれば、各配合成分の毛髪化粧料における濃度が薄くなり過ぎ、本発明の効果を発揮し難くなり、過少であれば各配合成分の毛髪化粧料における濃度が高くなり過ぎ、配合障害や原材料の無駄を招く傾向が強くなる。
<選択的配合成分>
(1)アルキル変性カルボキシビニルポリマー
本発明の毛髪化粧料には、アルキル変性カルボキシビニルポリマーを配合して、高分子乳化を行うことにより、使用者が本発明の毛髪化粧料を用いる際に、乳化粒子が破壊されるときの「転相感」を与えることが可能となる。
本発明において、アルキル変性カルボキシビニルポリマーは、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体であり、例えば、PEMULEN TR-1、PEMULEN TR-2(日光ケミカルズ社)として市販提供されている。
上記のように、アルキル変性カルボキシビニルポリマーを、本発明の毛髪化粧料に配合することにより、高分子乳化を行うことが可能である。当該高分子乳化により、本発明の毛髪化粧料において、上記の必須成分や選択成分に含まれるシリコーンを、比較的多量に配合することも容易となる。当該高分子乳化の手法については後述する。
本発明の毛髪化粧料にアルキル変性カルボキシビニルポリマーを配合する場合の配合量は、好適には、毛髪化粧料の0.01〜1質量%、特に好適には0.05〜0.5質量%である。当該配合量が毛髪化粧料の0.01質量%未満であれば、十分に高分子乳化を行うことが困難であり、1質量%を超えれば、毛髪感触にハリを伴うようになり、好ましくない。
(2)その他の成分
本発明の毛髪化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲、例えば、配合成分中のカルボキシビニルポリマーが系中にて複合体を自発的に形成しない限り、において、他の添加成分を任意に配合し得る。このような成分としては、例えば、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、エステル油、上記必須成分と選択成分以外のシリコーン油(ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体等)、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、保湿剤、上記必須成分と選択成分以外の水溶性高分子又は増粘剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤(アルカリ剤である、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等)、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、植物の抽出物等を必要に応じて適宜配合することができる。
<本発明の毛髪化粧料の製造>
本発明の毛髪化粧料は、所望する剤形に応じた製造方法を選択することで製造することが可能である。例えば、精製水に水溶性成分を溶解し、油性成分を、アルキル変性カルボキシビニルポリマー等の界面活性成分と共に添加し、ホモミキサー等で乳化処理を行い、必要であれば、アルカリ剤で増粘剤を中和して製造することができる。また、本発明の毛髪化粧料の剤形が、油水分離型の剤形の場合には、各成分を単純配合することにより製造することも可能である。
<本発明の毛髪化粧料の使用形態>
上述したように、本発明の毛髪化粧料は、それ自身優れたトリートメント効果を有する、キューティクルによって被覆されたような感触を与えることが可能な毛髪化粧料であり、一般的なヘアリンス、ヘアコンディショナー等として用いることが可能である。それに加えて、事前に毛髪に施したカチオンベースの基剤と接触させることにより、新たな複合体を毛髪上に形成させてトリートメント効果を充実させることが可能である。
カチオンベースの基剤を毛髪に施すためには、カチオン活性剤を含有する毛髪化粧料を、本発明の毛髪化粧料を塗布する前に、毛髪に施し、そのまま、又は、軽く洗い流しを行った後に、本発明の毛髪化粧料を追加塗布することにより、毛髪上に、カチオン活性剤と本発明の毛髪化粧料におけるカルボキシビニルポリマーとの複合体が形成される。当該複合体が毛髪上に存在することにより、キューティクルが剥がれているような損傷の激しい毛髪に対して、十分な手入れを行うことが可能となる。
カチオン活性剤を含有する毛髪化粧料として代表的な形態は、ヘアリンスである。すなわち、カチオン活性剤と共に、炭化水素油、高級アルコール、エステル油、シリコーン油等の油分、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等の保湿剤を含有するヘアリンスを、前記カチオンベースの基剤とすることができる。また、カチオンベース基剤において、毛髪に対する栄養成分を積極的に配合した毛髪化粧料を用いることも、カラーリング等により損傷が激しい毛髪の手入れを行うには好適な態様である。当該栄養成分としては、例えば、各種加水分解タンパク液や、レシチン、各種アミノ酸等が挙げられる。
このようなカチオンベースの基剤に配合されるカチオン活性剤としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
以下に、本発明の実施例を記載するが、これにより本発明の範囲が限定されるものではない。また、特に断らない限り、配合量は、配合対象に対する質量%である。
[A]毛髪化粧料を単独で用いた場合の効果の検討
(1)基本処方
下記表1に示される処方の試験品を、精製水に水溶性成分を溶解し、油性成分をアルキル変性カルボキシビニルポリマーと共に添加し、ホモミキサーで乳化処理を行った後、アルカリ剤で増粘剤を中和することにより製造して、後述する各種の試験において用いた。なお、※付き番号を付した各種の市販品は、以下の処方全てにおいて、同じものを用いた。表中の「−」は「配合なし」を意味している。
Figure 2010235570
(2)試験手法と試験結果
下記の要領で、実使用試験とコーミングテスタによる試験を行い、その結果を下記の表2に示す。
(a)実使用試験1
男女パネル12名に対して、通常のシャンプー(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム:10%)後、簡単に洗い流して、各試験品を毛髪に塗布し、お湯ですすいで、(a−1)その際の毛髪感触(すすぎ感触)、(a−2)その後10分程度のタオルドライ後の毛髪感触(タオルドライ感触)、(a−3)その後のドライヤーにより熱風風乾を行った後の毛髪感触(ドライ後感触)についての、実使用試験を、上記表1の実施例1〜6及び比較例1について行った。評価は、下記基準により行った。
(a−1)すすぎ感触
水ですすいだ際の毛髪感触の評価について比較例1を基準として、−3〜3までの7段階で評点を付け、パネルの平均値を−3〜−2:E、−2〜−1:D、−1〜1:C、1〜2:B、2〜3:Aとして結果を記載した。(数値が大きいほど、すすぎ感触が良好である)
(a−2)タオルドライ後感触
タオルドライ後の毛髪感触の評価について比較例1を基準として、−3〜3までの7段階で評点を付け、ネルの平均値を−3〜−2:E、−2〜−1:D、−1〜1:C、1〜2:B、2〜3:Aとして結果を記載した。(数値が大きいほど、タオルドライ後感触が良好である)
(a−3)ドライ後感触
ドライ後の毛髪感触の評価について比較例1を基準として、−3〜3までの7段階で評点を付け、ネルの平均値を−3〜−2:E、−2〜−1:D、−1〜1:C、1〜2:B、2〜3:Aとして結果を記載した。(数値が大きいほど、ドライ後感触が良好である)
(b)コーミングテスタによる試験
実施例7〜8及び比較例2〜3について、200本の毛髪を束にした毛髪専用ストランドを用い、市販ハイブリーチ剤(ウーノファイバーインEXブリーチ(株式会社 資生堂製))でヘアダメージ処理をした後、各サンプルを塗布してすすぎ〜ドライ後までの櫛通し、荷重を、コーミングテスタを用いて測定した。加重値は、小さいほど、滑らか・スムーズであることを示す。
Figure 2010235570
実施例1〜3の結果により、高粘度と低粘度のカルボキシビニルポリマーを組み合わせて配合することで、試験品におけるタオルドライ〜ドライ後の感触を、しなやか、なめらかに改善することが可能であることが明らかになった。また、実施例4〜6により、ゴム状ジヒドロキシポリジメチルシロキサンを配合することにより、特にタオルドライ後の感触をしなやかに改善することが可能であることが明らかになった。さらに、コーミングテスタによる試験を行った実施例7〜8により、高粘度と低粘度のカルボキシビニルポリマーを組み合わせて配合することで、すぎ時の櫛通り荷重が改善できることが明らかになり、さらに、ゴム状ジヒドロキシポリジメチルシロキサンの配合で、タオルドライ後の櫛通り荷重が改善されることが明らかになった。
[B]毛髪化粧料を、カチオン活性剤を含む基剤と接触施術した場合の効果の検討
パーマネント施術を行ったパネル8名、及び、染毛施術を行ったパネル8名に対して、まず、カチオン活性剤を含む、下記表3の処方のカチオン活性剤含有基剤を塗布して、軽く洗い流した後、上記表1に示した処方の試験例を塗布して、毛髪上における複合体の形成についての評価を加えて、上記と同様の実使用試験(a)とコーミングテスタによる試験(b)を行った。結果を表4に示す。
Figure 2010235570
<製造方法>
精製水を80℃に加温し、カチオン活性剤、セタノールを添加溶解した後、その他成分を順次添加してホモミキサー処理を行い、室温まで冷却する方法で製造した。
<毛髪における複合体形成の評価>
毛髪における複合体形成は、複合体が白色粒状で現れるため、毛髪の上での目視判定で、複合体形成量の評価を行った。比較例1を基準として、−3〜3までの7段階(複合体量が多いほど、数値が大きい)で評点を付け、パネルの平均値を−3〜−2:E、−2〜−1:D、−1〜1:C、1〜2:B、2〜3:Aとして結果を記載した。
Figure 2010235570
実施例1〜3及び7〜8における、カチオン基剤と本発明の毛髪化粧料の重ね塗りにより、新たな複合体が形成されることにより、すすぎ時の感触を向上させることが可能であり、この重ね塗りにおいても、高粘度と低粘度のカルボキシビニルポリマーを組み合わせて配合することにより、タオルドライ〜ドライ後の感触をしなやか、なめらかに改善することが可能であることが明らかになった。また、実施例4〜6により、ゴム状ジヒドロキシポリジメチルシロキサンを配合することで、特にタオルドライ後の感触をしなやかに改善することが可能であることが明らかになった。
以下、本発明の毛髪化粧料に関連する処方例を、実施例と参考例として開示する。
(1)本発明の毛髪化粧料
[実施例9] ヘアートリートメント
Figure 2010235570
<製造方法>
精製水に水溶性成分を溶解し、油性成分を活性剤と添加しホモミキサーで乳化処理を行った後、アルカリ剤で増粘剤を中和し製造した。
[実施例10] ヘアートリートメント
Figure 2010235570
<製造方法>
精製水に水溶性成分を溶解し、油性成分を活性剤と添加しホモミキサーで乳化処理を行った後、アルカリ剤で増粘剤を中和し製造した。
[実施例11] ヘアートリートメント
Figure 2010235570
<製造方法>
精製水に水溶性成分を溶解し、油性成分を活性剤と添加しホモミキサーで乳化処理を行った後、アルカリ剤で増粘剤を中和し製造した。
(2)カチオン基剤
上述のように、本発明におけるカチオン基剤は、事前に毛髪に施して、後に、本発明の毛髪化粧料と接触させることにより、新たな複合体を形成し、これにより、いっそうのトリートメント効果を毛髪に与えることが可能である。
[参考例1] カチオン基剤(1)
Figure 2010235570
<製造方法>
精製水を80℃に加温し、カチオン活性剤、セタノールを添加溶解した後、その他成分を順次添加してホモミキサー処理を行い、室温まで冷却して製造した。
[参考例2] カチオン基剤(2)
Figure 2010235570
<製造方法>
精製水を80℃に加温し、カチオン活性剤、セタノールを添加溶解した後、その他成分を順次添加してホモミキサー処理を行い、室温まで冷却して製造した。
[参考例3] カチオン基剤(3)
Figure 2010235570
<製造方法>
精製水を80℃に加温し、カチオン活性剤、セタノールを添加溶解した後、その他成分を順次添加してホモミキサー処理を行い、室温まで冷却して製造した。

Claims (3)

  1. 下記の条件(1)〜(4)に従う毛髪化粧料。
    (1)25℃において0.2質量%の中性領域水溶液として1時間放置した場合の粘度が12000〜35000mPa・sである高粘度のカルボキシビニルポリマー、及び、25℃において0.2質量%の中性領域水溶液として1時間放置した場合の粘度が2000〜7500mPa・sである低粘度のカルボキシビニルポリマーを含有し、
    両カルボキシビニルポリマーの総量は毛髪化粧料の0.01〜2質量%であって、高粘度のカルボキシビニルポリマーと低粘度のカルボキシビニルポリマーの質量比は、高粘度のカルボキシビニルポリマー:低粘度のカルボキシビニルポリマー=9:1〜1:9の範囲である。
    (2)重合度が4〜30である液状ジメチルポリシロキサンを、毛髪化粧料の0.1〜20質量%含有する。
    (3)ゴム状ジメチルポリシロキサン及びゴム状ジヒドロキシポリジメチルシロキサンからなる群から選ばれる、1種又は2種以上の重合度が3000〜10000であるゴム状ポリシロキサンを、毛髪化粧料の0.1〜10質量%含有する。
    (4)水を含有する。
  2. さらに、アルキル変性カルボキシビニルポリマーを含有する、請求項1に記載の毛髪化粧料。
  3. 条件(3)におけるゴム状ポリシロキサンの一部または全てが、ゴム状ジヒドロキシポリジメチルシロキサンである、請求項1又は2に記載の毛髪化粧料。
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