JP2010234418A - 異材継手構造及び異材継手の製造方法 - Google Patents

異材継手構造及び異材継手の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的低コストで、異材継手の溶接部における燐及び硫黄に起因する割れを防止する。
【解決手段】ニッケル基合金製部材2とステンレス鋼製部材3とを接合する異材継手構造1において、ステンレス鋼製部材3の端部に肉盛溶接により設けられ、ステンレス鋼製部材3の材料よりも燐含有量及び硫黄含有量が低いステンレス鋼からなる溶接肉盛部4と、溶接肉盛部4とニッケル基合金製部材2の端部とを繋ぐニッケル基合金からなる溶接部5とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ニッケル基合金製部材とステンレス鋼製部材とを接合する異材継手構造及び異材継手の製造方法に関する。
PWR(加圧水型原子炉)において、図2に示すように、圧力容器(低合金鋼製)との取り合い(接続部)には、熱膨張係数が低合金鋼に近いニッケル基合金からなるニッケル基合金製部材(ニッケル基合金製配管)aを用い、取り合いから離れた箇所には、材料費が低いオーステナイト系ステンレス鋼からなるオーステナイト系ステンレス鋼製部材(オーステナイト系ステンレス鋼製配管)bを用いるため、ニッケル基合金製部材aとステンレス鋼製部材bとの異材継手が必要となる。一般的に、ニッケル基合金製部材aとステンレス鋼製部材bとはニッケル基合金からなる溶接材料(溶接部c)で直接溶接される。
従来、耐食性に優れているとの理由から、ニッケル基合金製部材aの材料としてAlloy600が用いられ、ステンレス鋼製部材bの材料としてSUS304が用いられ、溶接部cの材料としてAlloy82が用いられている。
なお、特許文献1には、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼或いは高ニッケル合金からなる配管と低合金鋼からなる配管とを接合する異材継手構造が記載されている。
特開昭60−255268号公報
近年では、ステンレス鋼製部材bの材料としてSUS304が用いられ、SCC(応力腐食割れ)対策のため、ニッケル基合金製部材aの材料としてAlloy690が用いられ、溶接部cの材料としてAlloy52が用いられることがある。
ニッケル基合金製部材aの材料(Alloy690)及び溶接部cの材料(Alloy52)は、30%Cr−10%Feのニッケル基合金であることから、燐(P)及び硫黄(S)の不純物に起因する割れ感受性が高い。そのため、ニッケル基合金製部材aの材料及び溶接部cの材料は、燐含有量(P量)及び硫黄含有量(S量)を低く抑えてきた。
しかし、ニッケル基合金製部材aとステンレス鋼製部材bとの異材継手を形成する場合には、ステンレス鋼製部材bからの希釈により、燐及び硫黄がニッケル基溶接金属中(溶接部c)に入り、溶接部cに燐及び硫黄に起因する割れが生じる場合がある。このため、ステンレス鋼製部材bの燐含有量及び硫黄含有量を低くする等の対策が考えられる(例えば、P≦0.015%、S≦0.005%)。
しかしながら、ステンレス鋼は、脱燐処理を行う場合には、合金構成元素であるクロム(Cr)も一緒に抜けてしまうため、脱燐処理後のステンレス鋼にクロムを添加する必要があり、低燐含有量のステンレス鋼製部材bを製作するのはコストが高くなるだけでなく、低燐含有量のステンレス鋼製部材bの入手も非常に困難となっている。そのため、異材継手の溶接部cにおける燐及び硫黄に起因する割れ対策については確立されていないのが現状である。
そこで、本発明の目的は、比較的低コストで、異材継手の溶接部における燐及び硫黄に起因する割れを防止することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、ニッケル基合金製部材とステンレス鋼製部材とを接合する異材継手構造において、上記ステンレス鋼製部材の端部に肉盛溶接により設けられ、上記ステンレス鋼製部材の材料よりも燐含有量及び硫黄含有量が低いステンレス鋼からなる溶接肉盛部と、その溶接肉盛部と上記ニッケル基合金製部材の端部とを繋ぐニッケル基合金からなる溶接部とを備えるものである。
ここで、上記溶接肉盛部をなすステンレス鋼溶接材料は、燐含有量0.015%以下、且つ、硫黄含有量0.005%以下のものであっても良い。
また、本発明は、ニッケル基合金製部材とステンレス鋼製部材とを接合する異材継手の製造方法において、上記ステンレス鋼製部材の端部に、上記ステンレス鋼製部材の材料よりも燐含有量及び硫黄含有量が低いステンレス鋼からなる溶接材料で肉盛溶接して溶接肉盛部を形成し、その溶接肉盛部と上記ニッケル基合金製部材の端部とをニッケル基合金からなる溶接材料で溶接接合するものである。
本発明によれば、比較的低コストで、異材継手の溶接部における燐及び硫黄に起因する割れを防止することができるという優れた効果を奏する。
図1は、本発明の一実施形態に係る異材継手構造の断面図である。 図2は、従来の異材継手構造の断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
本実施形態では、ニッケル基合金製部材及びステンレス鋼製部材は管状に形成されている(以下ニッケル基合金製配管及びステンレス鋼製配管という)。
図1は異材継手構造1の断面図であり、図中上側が配管の外面側、下側が配管の内面側である。
図1に示すように、異材継手構造1は、ニッケル基合金製配管2とステンレス鋼製配管3とを接合したものである。この異材継手構造1は、例えば、PWR(加圧水型原子炉)のCRDM(制御棒駆動機構)や計装ノズル等に用いられる。ニッケル基合金製配管2は圧力容器(低合金鋼製)との取り合い(接続部)に用いられ、ステンレス鋼製配管3は取り合いから離れた箇所に用いられる。
本実施形態では、ニッケル基合金製配管2はAlloy690(690合金)からなり、ステンレス鋼製配管3はSUS304(オーステナイト系ステンレス鋼)からなる。ニッケル基合金製配管2の材料は、燐及び硫黄に起因する割れ対策のため、燐含有量及び硫黄含有量が低く抑えられているものとする。また、ステンレス鋼製配管3の材料は、製造コスト等を考慮して、燐含有量及び硫黄含有量が特段制限はされていないものとする。
また、本実施形態の異材継手構造1は、ステンレス鋼製配管3の端部に肉盛溶接により設けられ、ステンレス鋼製配管3の材料よりも燐含有量及び硫黄含有量が低いステンレス鋼からなる溶接肉盛部4と、その溶接肉盛部4とニッケル基合金製配管2の端部とを繋ぐニッケル基合金からなる溶接部5とを備えている。
本実施形態では、溶接肉盛部4の材料(ステンレス鋼の溶接材料)は、例えば、JIS Z3321のY308(オーステナイト系ステンレス鋼)からなる。
本実施形態では、溶接肉盛部4の材料は、燐含有量及び硫黄含有量が極めて低いオーステナイト系ステンレス鋼(例えば、燐含有量0.015%以下、硫黄含有量0.005%以下)である。詳しくは、溶接肉盛部4の材料は、脱燐処理及び脱硫処理を行ってステンレス鋼の燐含有量及び硫黄含有量を低減させ、必要に応じて脱燐処理後のステンレス鋼にクロムを添加したものである。
また、本実施形態では、溶接部5の材料(ニッケル基合金の溶接材料)は、Alloy52(52合金)からなる。溶接部5の材料は、燐及び硫黄に起因する割れ対策のため、燐含有量及び硫黄含有量が低く抑えられているものとする。
次に、本実施形態の異材継手の製造方法を説明する。
まず、ステンレス鋼製配管3の端部にステンレス鋼の溶接材料を用いて肉盛溶接を施し、ステンレス鋼製配管3の端面を溶接肉盛部4で覆う。つまり、ステンレス鋼製配管3の端部に、低燐含有量及び低硫黄含有量の溶接肉盛部4を形成する。
そして、溶接肉盛部4とニッケル基合金製配管2の端部とをニッケル基合金の溶接材料で溶接接合して、溶接肉盛部4とニッケル基合金製配管2の端部との間に溶接部5を形成する。
本実施形態によれば、ステンレス鋼製配管3の端部に低燐含有量及び低硫黄含有量の溶接肉盛部4を形成し、その溶接肉盛部4とニッケル基合金製配管2の端部とを溶接部5で溶接接合することにより、ステンレス鋼製配管3の端面が低燐含有量及び低硫黄含有量の溶接肉盛部4により覆われるため、溶接部5と溶融するステンレス鋼製配管3側(溶接肉盛部4)の燐含有量及び硫黄含有量が低くなり、ステンレス鋼製配管3側(溶接肉盛部4)から溶融して、溶接部5に入る燐及び硫黄の量を少なく抑えることができる。よって、異材継手構造1の溶接部5における燐及び硫黄に起因する割れを防止することができる。また、ステンレス鋼製配管3の材料の燐含有量及び硫黄含有量を制限する必要もなくなるので、ステンレス鋼製配管3の材料のコスト削減が可能となり、またステンレス鋼製配管3の材料の入手が容易になる。
ここで、溶接肉盛部4の材料は、ステンレス鋼製配管3の材料に比べて少量であり、小ロットで製作することが可能である。そのため、溶接肉盛部4の材料の燐含有量及び硫黄含有量のコントロールは比較的容易である。また、溶接肉盛部4の材料は、材料費の占める割合がステンレス鋼製配管3の材料に比べて低いため、コストに与える影響はステンレス鋼製配管3の材料に比べて小さい。よって、本実施形態によれば、脱燐処理及び脱硫黄処理してステンレス鋼製配管3の材料の燐含有量及び硫黄含有量を低減させておく場合と比較して低コストで、異材継手構造1の溶接部5における燐及び硫黄に起因する割れを防止することが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず他の様々な実施形態を採ることが可能である。
例えば、上記実施形態では、ニッケル基合金製部材2及びステンレス鋼製部材3が管状に形成されているとしたが、これには限定はされず、ニッケル基合金製部材2及びステンレス鋼製部材3が板状等の他の形状に形成されていても良い。
1 異材継手構造
2 ニッケル基合金製部材(ニッケル基合金製配管)
3 ステンレス鋼製部材(ステンレス鋼製配管)
4 溶接肉盛部
5 溶接部

Claims (3)

  1. ニッケル基合金製部材とステンレス鋼製部材とを接合する異材継手構造において、
    上記ステンレス鋼製部材の端部に肉盛溶接により設けられ、上記ステンレス鋼製部材の材料よりも燐含有量及び硫黄含有量が低いステンレス鋼からなる溶接肉盛部と、その溶接肉盛部と上記ニッケル基合金製部材の端部とを繋ぐニッケル基合金からなる溶接部とを備えることを特徴とする異材継手構造。
  2. 上記溶接肉盛部をなすステンレス鋼溶接材料は、燐含有量0.015%以下、且つ、硫黄含有量0.005%以下のものである請求項1に記載の異材継手構造。
  3. ニッケル基合金製部材とステンレス鋼製部材とを接合する異材継手の製造方法において、
    上記ステンレス鋼製部材の端部に、上記ステンレス鋼製部材の材料よりも燐含有量及び硫黄含有量が低いステンレス鋼からなる溶接材料で肉盛溶接して溶接肉盛部を形成し、その溶接肉盛部と上記ニッケル基合金製部材の端部とをニッケル基合金からなる溶接材料で溶接接合することを特徴とする異材継手の製造方法。
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