JP2010232441A - 太陽電池モジュール用保護シート及び太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール用保護シート及び太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】水蒸気バリア性、耐候性に優れた太陽電池モジュール用保護シートの提供。
【解決手段】基材シートの一方の面にシクロオレフィン系樹脂からなる接着層が積層され、基材シートの他方の面に耐候性樹脂からなる耐候性層が積層されてなることを特徴とする太陽電池モジュール用保護シート。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュール用表面保護シート及び裏面保護シート、並びにそれを備えた太陽電池モジュールに関する。
太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変換する装置である太陽電池モジュールは、二酸化炭素を排出せずに発電できるシステムとして注目されている。その太陽電池モジュールには、高い発電効率とともに、屋外で使用した場合にも長期間の使用に耐えうる耐久性が求められている。
太陽電池モジュールの主な構成は、光発電素子である太陽電池セル、電気回路のショートを防ぐ電気絶縁体である封止材、およびそれらを保護する保護シートからなる。この太陽電池モジュールの受光面側(表面側)とその裏面側には、それぞれ表面保護シートと裏面保護シートが接着され、太陽電池モジュール内への水蒸気の浸入を防いでいる。このような太陽電池モジュール用保護シートには、優れた水蒸気バリア性、耐候性が求められ、かつ太陽電池モジュールの封止材との接着性に優れることが要求されている。
従来、太陽電池モジュール用保護シートとして、水蒸気バリア性、耐候性、封止材への密着性を改善するための技術として、例えば、特許文献1〜3に開示された技術が提案されている。
特許文献1には、透明性耐候性樹脂よりなる紫外線遮断性フィルムと、その内面に積層されたガラス転移温度が80℃以上の非晶質環状オレフィン共重合体よりなるフィルムとの積層体からなる太陽電池モジュール用保護層が開示されている。
特許文献2には、環状オレフィンコポリマーを用いたことを特徴とする表面保護シート及び環状オレフィンコポリマーフィルムの内面に接着剤層を介してPETフィルム等の樹脂フィルムを積層した表面保護シートが開示されている。
特許文献3には、環状オレフィン共重合体からなる層の両面にエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層が存在している太陽電池モジュール用保護シートが開示されている。
特開平8−306948号公報 特開2006−165434号公報 特開2006−198922号公報
しかしながら、特許文献1〜3に開示された従来の保護シートは、水蒸気バリア性、耐候性、封止材への密着性の全ての改善という目的を達し得ず、更なる性能向上が求められている。
本発明は、前記事情に鑑みてなされ、水蒸気バリア性、耐候性に優れた太陽電池モジュール用保護シートの提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、基材シートの一方の面にシクロオレフィン系樹脂からなる接着層が積層され、基材シートの他方の面に耐候性樹脂からなる耐候性層が積層されてなることを特徴とする太陽電池モジュール用保護シートを提供する。
本発明の太陽電池モジュール用保護シートにおいて、前記耐候性層がシクロオレフィン系樹脂からなる構成とすることが好ましい。
本発明の太陽電池モジュール用保護シートにおいて、前記耐候性層がフッ素樹脂からなる構成としてもよい。
本発明の太陽電池モジュール用保護シートにおいて、前記基材シートの一方の面にラミネート用接着剤層、Al層、ラミネート用接着剤層、前記接着層がその順に積層されてなる構成としてもよい。
また本発明は、本発明に係る前記太陽電池モジュール用保護シートが表面と裏面の一方又は両方に接着されてなる太陽電池モジュールを提供する。
本発明の太陽電池モジュール用保護シートは、基材シートの一方の面にシクロオレフィン系樹脂からなる接着層が積層され、基材シートの他方の面に耐候性樹脂からなる耐候性層が積層された構成としたものなので、シクロオレフィン系樹脂からなる接着層によって優れた水蒸気バリア性及び太陽電池モジュールの封止材への優れた密着性が得られると共に、耐候性層によって優れた耐候性が付与される。したがって、本発明によれば、水蒸気バリア性、耐候性、封止材への密着性の全てについて優れた太陽電池モジュール用保護シートを提供できる。
本発明の太陽電池モジュールは、前記太陽電池モジュール用保護シートが表面と裏面の一方又は両方に接着されてなるものなので、耐久性に優れ、浸透水蒸気による主要部の劣化や光劣化によるシート剥がれ等を抑制でき、信頼性の高いものとなる。
本発明の太陽電池モジュール用保護シートの第1実施形態の断面を示した模式図である。 本発明の太陽電池モジュール用保護シートの第2実施形態の断面を示した模式図である。 本発明の太陽電池モジュール用保護シートの第3実施形態の断面を示した模式図である。 本発明の太陽電池モジュールの構成を示した模式図である。
図4は、本発明の太陽電池モジュール用保護シート(以下、保護シートと略記する。)を用いる太陽電池モジュールの構成を示した模式図である。
図4に例示するように、この太陽電池モジュール50の構成は、表面保護シート10、裏面保護シート20、封止材30、太陽電池セル40を有する。屋外および屋内において長期間の使用に耐えうる耐候性および耐久性を太陽電池モジュールにもたせるためには、太陽電池セル40および封止材30を風雨、湿気、砂埃、機械的な衝撃などから守り、太陽電池モジュールの内部を外気から遮断して密閉した状態に保つことが必要である。このため、表面保護シート10及び裏面保護シート20には、優れた水蒸気バリア性、耐候性が求められ、かつ太陽電池モジュールの封止材との接着性に優れることが要求されている。
図1は、本発明の保護シートの第1実施形態の断面を示した模式図である。なお、図1及び後述する図2、図3は、本発明の保護シートを裏面保護シート20として適用した場合を想定して、封止材30と接着するための接着層21を上向きに記しているが、これらの図示は例示であって本発明を限定するためのものではない。図示した保護シート20A〜20B(保護シート20Cは裏面保護シート専用の実施形態である)を表面保護シート10として適用する場合には、太陽電池モジュール50の表面側(受光面側)の封止材30に接着層21を接着させればよい。
本実施形態の保護シート20Aは、基材シート22の一方の面にシクロオレフィン系樹脂からなる接着層21がラミネート用接着剤層24を介して積層され、また基材シート22の他方の面にシクロオレフィン系樹脂耐候性層23がラミネート用接着剤層24を介して積層された構成になっている。
前記接着層21及びシクロオレフィン系樹脂耐候性層23として用いうるシクロオレフィン系樹脂としては、主鎖及び/または側鎖に脂環式構造を有するものの開環重合体またはその水素添加物であり、耐候性および防湿性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有するものの開環重合体またはその水素添加物が好ましい。
重合体の脂環式構造としては、飽和環状炭化水素(シクロアルカン)構造、不飽和環状炭化水素(シクロアルケン)構造などが挙げられるが、機械的強度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造を有するものが好ましい。脂環式構造を構成する炭素原子数は、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機械的強度、耐熱性、及び成形性の特性が高度にバランスされ、好適である。
前記シクロオレフィン系樹脂の分子量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、シクロヘキサン溶液(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン溶液)のゲル・パーミエーション・クロマトグラフ法で測定したポリイソプレン換算の重量平均分子量で、5,000以上、好ましくは5,000〜500,000、より好ましくは8,000〜200,000、特に好ましくは10,000〜100,000の範囲であるときに、シートの機械的強度および成形加工性が高度にバランスし、好適である。
前記シクロオレフィン系樹脂は、実質的に不飽和結合を有さないものが好ましく、必要に応じて水素添加を行ってもよい。水素添加を必要とする場合、その水素添加率は、炭素−炭素2重結合の全モル数に対し、水素添加されたもののモル数との割合で表され、その値は、通常95%以上、好ましくは98%以上、より好ましくは99%以上であるときに、耐候性および防湿性の点で好ましい。
前記シクロオレフィン系樹脂の、280℃、荷重2.16kgfにおけるJIS−K7210により測定したメルトフローレート(MFR)は、使用目的に応じて適宜選択すれば良いが、通常1〜100g/10min.、好ましくは10〜70g/10min.の範囲が好適である。メルトフローレートが低すぎると成形時に成形材料を加温する温度がより高温となるため加工しにくい場合が生じ、高すぎると成形時にバリなどの成形不良の発生する場合が生じる。
前記接着層21及びシクロオレフィン系樹脂耐候性層23には、必要に応じてその他のポリマーや各種の配合剤を添加してもよい。
その他のポリマーとしては軟質重合体や、その他の有機高分子充填剤が用いられる。
また各種の配合剤としては、有機化合物、無機化合物のいずれであってもよく、樹脂工業において通常用いられる配合剤が用いられる。例えば、老化防止剤、安定剤、二酸化チタンなどの顔料、難燃剤、可塑剤、結晶核剤、塩酸吸収剤、帯電防止剤、無機フィラー、滑剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤が用いられる。
前記基材シート22として用いうる樹脂シートとしては、一般に太陽電池モジュール用保護シートにおける樹脂シートとして使用されているものが使用できる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66)、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリオキシメチレン、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、ポリエステルウレタン、ポリm−フェニレンイソフタルアミド、ポリp−フェニレンテレフタルアミド等のポリマーからなるシートが挙げられる。なかでも、PET,PBT,PEN等のポリエステルからなるシートが好ましく、特にPETシートが好ましいものとして挙げられる。
前記基材シート22の厚さとしては、太陽電池システムが要求する電気絶縁性に基づいて選択すればよい。例えば、前記基材シート22が樹脂シートである場合には、該膜厚が10〜300μmの範囲であることが好ましい。より具体的には、前記基材シート22がPETシートである場合には、軽量性および電気絶縁性の観点から、該PETシートの厚さは10〜300μmの範囲であることが好ましく、30〜200μmの範囲であることがより好ましく、50〜150μmの範囲であることがさらに好ましい。
また前記基材シート22には、耐候性、耐湿性等を高めるための表面改質処理を施すこともできる。例えば前記PETシートにシリカ(SiO)および/またはアルミナ(Al)を蒸着させることにより、前記保護シートの耐候性、耐湿性等を高めることができる。なお、該シリカおよび/またはアルミナの蒸着処理は、前記基材シート22の両面に行ってもよく、いずれか一方の面にのみ行ってもよい。前記基材シート22の耐候性等を高める観点から、前記基材シート22が前記太陽電池セル40に面する側とは反対の面に、該シリカおよび/またはアルミナの蒸着処理を行うことが好ましい。
前記ラミネート用接着剤層24の材料となる接着剤は、接着層21と基材シート22、及び基材シート22とシクロオレフィン系樹脂耐候性層23との各層を強固に接着できれば特に制限されず、例えばアクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、エステル系接着剤などが挙げられる。これらの接着剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の好ましい実施形態において、前記シクロオレフィン系樹脂耐候性層23は、シクロオレフィンポリマーフィルムからなることが好ましい。このようなシクロオレフィンポリマーフィルムとしては、シクロオレフィンポリマー樹脂の市販品、例えば、日本ゼオン社製のZEONOR(商品名)をTダイ製膜機を用いてフィルムにしたものが挙げられる。
シクロオレフィンポリマーフィルムを用いて本実施形態の保護シート20Aを製造する場合には、接着層と耐候性層を共通の材料にすることができる。
本実施形態の保護シート20Aは、基材シート22の一方の面にシクロオレフィン系樹脂からなる接着層21が積層され、基材シート22の他方の面にシクロオレフィン系樹脂耐候性層23が積層された構成としたものなので、シクロオレフィン系樹脂からなる接着層21によって優れた水蒸気バリア性及び封止材30への密着性が得られると共に、シクロオレフィン系樹脂耐候性層23によって優れた耐候性が付与される。したがって、本実施形態の保護シート20Aは、水蒸気バリア性、耐候性、封止材への密着性の全てについて優れたものとなる。
図2は、本発明の保護シートの第2実施形態の断面を示した模式図である。
本実施形態の保護シート20Bは、基材シート22の一方の面にシクロオレフィン系樹脂からなる接着層21がラミネート用接着剤層24を介して積層され、また基材シート22の他方の面にフッ素樹脂耐候性層25が積層された構成になっている。接着層21及び基材シート22の詳細は、前記第1実施形態での接着層21及び基材シート22と同様である。
前記フッ素樹脂耐候性層25としては、本発明の効果を損なわず、フッ素を含む層であれば特に制限されない。例えばフッ素含有ポリマーを有するシートであってもよく、フッ素含有ポリマーを有する塗料を塗布した塗膜であってもよい。保護シートの軽量化のために前記フッ素樹脂耐候性層25をより薄くする観点から、フッ素含有ポリマーを有する塗料を塗布した塗膜であることが好ましい。
前記フッ素含有ポリマーを有するシートとしては、例えばポリフッ化ビニル(PVF)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)またはエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)を主成分とするポリマーをシート状に加工したものが好ましいものとして挙げられる。前記PVFを主成分とするポリマーとしてはデュポン社製のTEDLAR(商品名)を用いることができる。また、前記ECTFEを主成分とするポリマーとしてはSolvay Solexis社製のHALAR(商品名)を用いることができる。前記ETFEを主成分とするポリマーとしては旭硝子社製のFLUON(商品名)を用いることができる。
前記フッ素含有ポリマーを有するシートの厚さとしては、耐候性および軽量化の観点から、一般に5〜200μmの範囲が好ましく、10〜100μmの範囲がより好ましく、10〜50μmの範囲が最も好ましい。
前記フッ素含有ポリマーを有する塗料としては、溶剤に溶解又は水に分散されたもので塗布可能なものであれば特に限定されない。
前記塗料に含まれていてもよいフッ素含有ポリマーとしては、本発明の効果を損なわず、フッ素を含有するポリマーであれば特に限定されないが、前記塗料の溶媒(有機溶媒または水)に溶解し、架橋可能であるものが好ましい。該フッ素含有ポリマーの好ましい例としては、旭硝子株式会社製のLUMIFLON(商品名)、セントラル硝子株式会社製のCEFRALCOAT(商品名)、DIC株式会社製のFLUONATE(商品名)等のクロロトリフルオロエチレン(CTFE)を主成分としたポリマー類や、ダイキン工業株式会社製のZEFFLE(商品名)等のテトラフルオロエチレン(TFE)を主成分としたポリマー類や、デュポン社製のZonyl(商品名)、ダイキン工業株式会社製のUNIDYNE(商品名)等のフルオロアルキル基を有するポリマー、およびフルオロアルキル単位を主成分としたポリマー類が挙げられる。これらの中でも、耐候性および顔料分散性等の観点から、CTFEを主成分としたポリマーおよびTFEを主成分としたポリマーがより好ましく、なかでも前記LUMIFLON(商品名)および前記ZEFFLE(商品名)が最も好ましい。
前記LUMIFLON(商品名)は、CTFEと数種類の特定のアルキルビニルエーテル(VE)、ヒドロキシアルキルビニルエーテルとを主な構成単位として含む非結晶性のポリマーである。該LUMIFLON(商品名)のように、ヒドロキシアルキルビニルエーテルのモノマー単位を有するポリマーは、溶剤可溶性、架橋反応性、基材密着性、顔料分散性、硬さ、および柔軟性に優れるので好ましい。
前記ZEFFLE(商品名)は、TFEと有機溶媒可溶性の炭化水素系モノマー(酸素を含んでいてもよい)との共重合体であり、なかでも共重合体中に反応性の高い水酸基を有する場合には、溶剤可溶性、架橋反応性、基材密着性、および顔料分散性に優れるので好ましい。
また、前記塗料に含まれていてもよいフッ素含有ポリマーの例として、硬化性官能基を有するフルオロオレフィンのポリマーが挙げられ、該具体例としては、TFE、イソブチレン、フッ化ビニリデン(VdF)、ヒドロキシブチルビニルエーテルおよびその他のモノマーからなる共重合体、ならびにTFE、VdF、ヒドロキシブチルビニルエーテルおよびその他のモノマーからなる共重合体が好ましいものとして挙げられる。
また、前記塗料に含まれていてもよいフッ素含有ポリマーにおける共重合可能なモノマーとしては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ブチル、イソ酪酸ビニル、ピバル酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキシルカルボン酸ビニル、および安息香酸ビニル等のカルボン酸のビニルエステル類や、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテルおよびシクロヘキシルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類が挙げられる。
前記塗料としては、前記フッ素含有ポリマーの他に、架橋剤、触媒、および溶媒を含むことができ、さらに必要であれば、顔料および充填剤などの無機化合物を含むこともできる。
前記塗料に含まれる溶媒としては、本発明の効果を損なうものでなければ特に限定されず、例えばメチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、トルエン、キシレン、メタノール、イソプロパノール、エタノール、ヘプタン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、またはn−ブチルアルコールのうち、いずれか1種以上を有する溶媒を好ましく用いることができる。なかでも、塗料中の含有成分の溶解性の観点から、前記溶媒はMEKまたはMIBKのうち、いずれか1種以上を有するものであることがより好ましい。
前記塗料に含んでいてもよい顔料および充填剤としては、本発明の効果を損なうものでなければ特に限定されない。例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、ペリレン顔料、色素、染料、マイカ、ポリアミドパウダー、窒化ホウ素、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、シリカ、紫外線吸収剤、防腐剤、乾燥剤等が挙げられる。より具体的には、耐久性を付与するために被覆及び表面処理されたルチル型二酸化チタンであるデュポン社製のTI−PURE R105(商品名)、およびジメチルシリコーンの表面処理によってシリカ表面の水酸基を修飾した疎水性シリカであるCabot社製のCAB−O−SIL TS(商品名)が好ましいものとして例示できる。
前記塗膜は耐候性、耐擦傷性を向上させるため、架橋剤により硬化していることが好ましい。該架橋剤としては、本発明の効果を損なうものでなければ特に限定されず、金属キレート類、シラン類、イソシアネート類、およびメラミン類が好ましく用いられるものとして挙げられる。前記保護シートを屋外において30年以上使用することを想定した場合、耐候性の観点からは、前記架橋剤として、脂肪族のイソシアネート類が好ましい。
前記塗料の組成としては、本発明の効果を損なわなければ特に限定されず、例えば前記ルミフロンをベースとした塗料の組成物として、前記LUMIFLON(商品名)、顔料、架橋剤、溶媒および触媒を混合してなるものが挙げられる。該組成比としては、該塗料全体を100質量%としたときに、LUMIFLON(商品名)は3〜80質量%が好ましく、10〜40質量%程度がより好ましく、顔料は5〜60質量%が好ましく、10〜30質量%程度がより好ましく、有機溶媒は20〜80質量%が好ましく、30〜70質量%程度がより好ましい。
前記有機溶媒としては、MEKとキシレンとシクロヘキサノンとの混合溶媒が例示できる。また、前記触媒としては、ジブチルジラウリン酸スズ、ジオクチルジラウリン酸スズを例示でき、有機溶媒中で前記LUMIFLON(商品名)とイソシアネートとの架橋を促進するために用いられる。
前記塗料を基材シート22の他方の面側に塗布する方法としては、公知の方法で行うことができ、例えばロッドコーターで所望の膜厚になるように塗布すればよい。
前記塗料が硬化して形成される前記フッ素樹脂耐候性層25の膜厚としては特に限定されず、例えば5μm以上の膜厚とすればよい。水蒸気バリア性、耐候性および軽量性の観点から、該フッ素樹脂耐候性層25の膜厚としては、5〜50μmが好ましく、8〜40μmがより好ましく、10〜30μmが特に好ましい。
前記塗布した塗料の乾燥プロセスにおける温度は、本発明の効果を損なわない温度であればよく、前記架橋促進及び基材シート22への影響を低減する観点から、50〜130℃程度の範囲であることが好ましい。
本実施形態の保護シート20Bは、基材シート22の一方の面にシクロオレフィン系樹脂からなる接着層21が積層され、基材シート22の他方の面にフッ素樹脂耐候性層25が積層された構成としたものなので、シクロオレフィン系樹脂からなる接着層21によって優れた水蒸気バリア性及び封止材30への密着性が得られると共に、フッ素樹脂耐候性層25によって優れた耐候性が付与される。したがって、本実施形態の保護シート20Bは、水蒸気バリア性、耐候性、封止材への密着性の全てについて優れたものとなる。
図3は、本発明の保護シートの第3実施形態の断面を示した模式図である。
本実施形態の保護シート20Cは、基材シート22の一方の面に、ラミネート用接着剤層24、Al層26、ラミネート用接着剤層24、前記接着層21が順に積層され、基材シート22の他方の面にフッ素樹脂耐候性層25が積層された構成になっている。接着層21及び基材シート22の詳細は前記第1実施形態での接着層21及び基材シート22と同様であり、またフッ素樹脂耐候性層25の詳細は前記第2実施形態でのフッ素樹脂耐候性層25と同様である。また、本実施形態の保護シート20Cは、Al層26を有して遮光性であることから、裏面保護シートについての実施形態である。
このAl層26は、保護シート20Cの水蒸気透過性を低減させて防湿性を向上させるために形成されたものであり、その厚さは防湿性向上効果が発揮できれば特に限定されないが、通常は1μm〜100μmの範囲である。
このAl層26としては、アルミ箔、アルミ−鉄合金箔からなるシート、Al蒸着PETシート、Al箔やアルミ−鉄合金箔をラミネートしたPETシートなどを使用することができる。
本実施形態の保護シート20Cは、前述した第2実施形態の保護シート20Bと同様の効果を得ることができ、さらにAl層26を積層したことによって防湿性をより向上させることができる。
本発明の太陽電池モジュールは、図4に示すように、太陽電池モジュール50の表面保護シート10と裏面保護シート20の何れか一方、又は両方に、前述した保護シート20A,20B,20Cの接着層21を接着したものである。
この太陽電池モジュール50の種類や構造は特に限定されず、a−Si太陽電池、c−Si太陽電池、μc−Si太陽電池、GaAsなどの化合物半導体型太陽電池、色素増感型太陽電池とすることができる。
[実施例1]
PETフィルム(帝人デュポンフィルム社製、商品名「テイジンテトロンフィルム HB」、厚さ125μm)上にウレタン系接着剤(三井化学ポリウレタン社製、商品名「タケラックA−515」と同社製の商品名「タケネートA−3」とを質量比9:1の割合で混合)をロッドコーターで塗布して、80℃、1分間乾燥して厚さ10μmのラミネート用接着剤層を形成した。次に、この接着剤層に第1のシクロオレフィンポリマーフィルム(日本ゼオン社製シクロオレフィンポリマー樹脂、商品名「ZEONOR 1020R」をTダイ製膜機を用いて厚さ50μmのフィルムにしたもの)を重ね合わせ、ラミネートして積層体を作製した。
次に、得られた積層体のPETフィルム面に前記接着剤をマイヤーバーで塗布して、80℃、1分間乾燥して厚さ10μmのラミネート用接着剤層を形成した。次に、この接着剤層に第2のシクロオレフィンポリマーフィルム(日本ゼオン社製シクロオレフィンポリマー樹脂、商品名「ZEONOR 1020R」をTダイ製膜機を用いて厚さ50μmのフィルムにしたもの)を重ね合わせ、ラミネートし、図1に示す積層構造の保護シートを作製した。
[実施例2]
前記第2のシクロオレフィンポリマーフィルムの厚さを100μmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして保護シートを作製した。
[実施例3]
前記第1のシクロオレフィンポリマーフィルムと第2のシクロオレフィンポリマーフィルムの厚さをそれぞれ100μmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして保護シートを作製した。
[実施例4]
PETフィルム(帝人デュポンフィルム社製、商品名「テイジンテトロンフィルム HB」、厚さ125μm)上にフッ素樹脂液(旭硝子社製の商品名「LUMIFLON LF−200」100質量部と、住化バイエルウレタン社製イソシアネート類架橋剤の商品名「スミジュールN3300」10質量部と、デュポン社製の商品名「TI−PURE R105」30質量部とを混合したもの)をロッドコーターで塗布し、120℃、1分間乾燥させて厚さ15μmのフッ素樹脂耐候性層を形成した。
次に、得られた積層体のPETフィルム面に前記接着剤をロッドコーターで塗布して、80℃、1分間乾燥して厚さ10μmのラミネート用接着剤層を形成した。次に、この接着剤層にシクロオレフィンポリマーフィルム(日本ゼオン社製シクロオレフィンポリマー樹脂、商品名「ZEONOR 1020R」をTダイ製膜機を用いて厚さ50μmのフィルムにしたもの)を重ね合わせ、ラミネートし、図2に示す積層構造の保護シートを作製した。
[比較例1]
前記第2のシクロオレフィンポリマーフィルムを、厚さ100μmの低密度ポリエチレンフィルム(旭化成ケミカルズ社製、商品名「サンテック LDL−2270S」をTダイ製膜機により製膜したもの)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして保護シートを作製した。
[比較例2]
前記第2のシクロオレフィンポリマーフィルムを、厚さ100μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム(三井・デュポンポリケミカル社製、商品名「エバフレックス EVA−V5961」をTダイ製膜機により製膜したもの)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして保護シートを作製した。
前記のように作製した実施例1〜4、比較例1,2のそれぞれの保護シートに対して、水蒸気バリア性評価、耐候性試験及び部分放電電圧の測定を行った。
これらの評価・試験は、下記のように実施した。結果を表1にまとめて記す。
<水蒸気バリア性評価>
作製した保護シートを90mm×90mmに切断し、この試験片を水蒸気透過度測定装置(MOCON社製、商品名「PERMATRAN−W 3/33」)を用いて、40℃、90%RHの条件で各保護シートの水蒸気バリア性の評価を実施した。
<耐候性試験>
作製した保護シートを70mm×150mmに切断し、サンシャインカーボンアーク耐候性試験機(スガ試験機社製:WEL−SUN−HC・B)に設置し、500時間の直接照射により試験を実施した。
なお、試験条件としては、ブラックパネル温度63±3℃、降雨スプレー時間18分/120分で実施した。評価においては、クラックの有無を確認した。
<部分放電電圧の測定方法>
部分放電試験器:KPD2050(菊水電子工業社製)を用いて、IEC61730−2に規定される部分放電開始電圧をIEC60664−1に準じて測定した。具体的な試験条件は、最大印加電圧:1.6kV、最大印加電圧時間:5秒、閾値:開始電圧10pcで実施した。
Figure 2010232441
表1の結果より、本発明に係る実施例1〜4の保護シートは、水蒸気透過度がすべて1.0g/m/24h以下と低く、また耐候性試験の結果も良好であり、さらに部分放電開始電圧も高く、太陽電池モジュール用保護シートとして優れた性能を有していることが実証された。
本発明の保護シートは、水蒸気バリア性、耐候性に優れており、太陽電池モジュール用表面保護シート又は裏面保護シートとして有用である。
10 …表面保護シート
20 …裏面保護シート
20A,20B,20C …保護シート
21 …シクロオレフィン系樹脂接着層
22 …基材シート
23 …シクロオレフィン系樹脂耐候性層
24 …ラミネート用接着剤層
25 …フッ素樹脂耐候性層
26 …Al層
30 …封止材
40 …太陽電池セル
50 …太陽電池モジュール

Claims (5)

  1. 基材シートの一方の面にシクロオレフィン系樹脂からなる接着層が積層され、基材シートの他方の面に耐候性樹脂からなる耐候性層が積層されてなることを特徴とする太陽電池モジュール用保護シート。
  2. 前記耐候性層がシクロオレフィン系樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール用保護シート。
  3. 前記耐候性層がフッ素樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール用保護シート。
  4. 前記基材シートの一方の面にラミネート用接着剤層、Al層、ラミネート用接着剤層、前記シクロオレフィン系樹脂からなる接着層がその順に積層されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール用保護シート。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール用保護シートが表面と裏面の一方又は両方に接着されてなる太陽電池モジュール。
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