JP2010232219A - 電荷転送装置、及び固体撮像装置 - Google Patents

電荷転送装置、及び固体撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電荷の転送速度を向上させた電荷転送装置を提供する。
【解決手段】半導体基板の主面に形成された電荷転送チャネル領域30上に1poly電極40及び2poly電極42からなる電極対を電荷転送方向に配列する。1poly電極40の縁44,46を電荷転送方向に対して傾斜させる。これにより、電荷転送チャネル領域30のうち1poly電極40,2poly電極42によりそれぞれチャネル電位を制御される1poly対応区画及び2poly対応区画の相互の境界を電荷転送方向に対して傾斜させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電荷転送装置及び固体撮像装置に関する。
CCDリニアセンサは、水平方向に配列された複数の受光素子と、受光素子の配列に併設された水平転送部とを有する。受光素子に蓄積された電荷は水平転送部に読み出される。水平転送部は各受光素子から読み出された電荷パケットをその一方端に設けられた電荷検出部へ順次転送する。
また、CCDイメージセンサは、行方向(水平方向)と列方向(垂直方向)とに二次元配列された複数の受光素子と、受光素子の各列に設けられた複数の垂直転送部と、各垂直転送部の一方端に接続された水平転送部とを有する。受光素子に蓄積された電荷は垂直転送部により列方向に転送され1行ずつ水平転送部に読み出される。水平転送部は垂直転送部から転送された複数の電荷パケットを電荷検出部へ順次転送する。
これらCCDリニアセンサやCCDイメージセンサの水平転送部や垂直転送部は電荷結合素子(Charge Coupled Device:CCD)からなる電荷転送装置である。
図13は、従来の水平転送部を構成するCCDシフトレジスタの平面図であり、図において右向きが電荷転送方向である。このCCDシフトレジスタは2相の転送クロックφ1,φ2で駆動される。半導体基板の上に転送電極として、第1層のポリシリコン(以下、1polyと記す)で形成された電極10と、第2層のポリシリコン(以下、2polyと記す)で形成された電極12とがチャネル領域2に沿って交互に配列され、それら転送電極は隣接する2本ずつを対にして1つの転送クロックに対応付けられる。2poly電極12が配置されるチャネル領域2には1poly電極10をマスクとしてイオン注入が行われ、チャネル電位を1poly電極10下よりも浅くする。これにより1poly電極10が配置されるチャネル領域2が電荷を蓄積するストレージ領域を構成し、2poly電極12が配置されるチャネル領域2がバリア領域を構成する。
図14は、転送クロックφ1,φ2の波形図である。図14において縦軸が電圧であり、上向きが正である。転送クロックφ1,φ2は互いに逆相で交互にH(High)レベルとL(Low)レベルとに切り替わる。ここでHレベルはLレベルよりも高い電位である。また、図15は、図14に示す各時刻t1〜t3での電荷転送チャネルに沿ったチャネル電位及び電荷パケットの位置を示す模式図である。図15には、上部に転送電極10,12の位置を示し、その下に各時刻のチャネル電位を実線20で示している。チャネル電位は下向きを正の向きとして表しており、実線20が下に窪んだ部分が電子からなる電荷パケット22を蓄積可能な電位井戸となる。
従来の水平CCDシフトレジスタを構成する転送電極10,12は、それらの下に形成されるストレージ領域とバリア領域との境界が電荷転送チャネル領域2の幅方向(電荷転送方向に直交する方向)となるように形成されている。
特開2008−4818号公報
CCDラインセンサやCCDイメージセンサは高解像度の画像を得るために高画素化が図られており、それに伴い水平転送部の転送速度の向上も必要になる。転送速度は原理的には転送クロックの周波数を上げ電位井戸の移動速度を上げれば、それに応じて速くなり得る。しかし、電荷の移動が電位井戸の移動に追いつかなくなると転送不良を生じる。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、転送不良を起こさないようにしつつ、転送速度の向上を図ることができる電荷転送装置、及び固体撮像装置を提供することを目的とする。
本発明に係る電荷転送装置は、半導体基板の主面に形成された一又は複数の電荷転送チャネル領域と、前記電荷転送チャネル領域毎に設けられ、当該電荷転送チャネル領域上に電荷転送方向に沿って配列される複数の転送電極と、を有し、前記各転送電極は、前記電荷転送チャネル領域における前記転送電極それぞれに対応した部分領域であって、対応する前記転送電極によりチャネル電位を制御される複数の区画について、それらの相互の境界が、前記電荷転送チャネル領域の幅の全部又は実質的に転送電荷のチャネルが形成される中央部分にて前記電荷転送方向に対して傾斜した形状となる構造である。
他の本発明に係る電荷転送装置は、上記電荷転送装置において、前記転送電極が、第1層の電極材で形成され相互間に前記電荷転送方向の間隔を有して配列される第1層転送電極と、当該第1層の電極材の上に積層される第2層の電極材で形成され、前記電荷転送方向に前記第1層転送電極と交互に配列される第2層転送電極とからなり、前記電荷転送チャネル領域における前記第1層転送電極に対応する区画と前記第2層転送電極毎に対応する区画との間には、前記第1層転送電極をマスクとして前記第2層転送電極に対応する区画に選択的にイオン注入された不純物により、予めチャネル電位差が形成され、前記転送電極が、互いに隣接する前記第1層転送電極及び前記第2層転送電極からなる電極対毎に、互いに異なる位相の転送クロックを印加されるものである。
さらに他の本発明に係る電荷転送装置は、上記電荷転送装置において、前記境界の前記電荷転送方向に対して傾斜した形状が、前記電荷転送方向の下流に向かって開かれたV字型の形状、又は当該V字型を前記電荷転送方向に直交する方向に複数個並列に並べた形状であるものである。
本発明に係る固体撮像装置は、上記電荷転送装置を、前記電荷転送方向を行方向とする水平転送部として備え、前記半導体基板上にさらに、前記行方向に一次元配列された複数の受光素子、又は前記行方向及びこれに交差する列方向に二次元配列された複数の受光素子を有した受光部と、受光量に応じて前記受光素子に蓄積された電荷を前記受光部から前記水平転送部へ行単位で前記列方向に転送する垂直転送部と、を有するものである。
請求項1記載の発明によれば、転送速度を向上させた電荷転送装置を提供できる。
請求項2記載の発明によれば、転送速度をより向上させた電荷転送装置を提供できる。
請求項3記載の発明によれば、転送速度を向上させ、転送不良を低減させた電荷転送装置を提供できる。
請求項4記載の発明によれば、転送速度を向上させた電荷転送装置を具備する固体撮像装置を提供できる。
第1の実施形態に係るCCDシフトレジスタの模式的な平面図である。 図1に示すCCDシフトレジスタの電荷転送方向に沿った模式的な垂直断面図である。 図1に示すCCDシフトレジスタの電荷転送チャネルに沿ったチャネル電位及び電荷パケットの位置を示す模式図である。 転送電極相互間の境界を電荷転送方向に直交させた場合のチャネル電位のシミュレーション結果を示す図である。 転送電極相互間の境界を電荷転送方向に傾斜させた場合のチャネル電位のシミュレーション結果を示す図である。 電荷転送方向に対して直交させて配置される転送電極の形状を示す模式的な平面図である。 電荷転送方向に対して傾斜させて配置される転送電極の形状を示す模式的な平面図である。 図6の構造における電荷転送チャネル領域の中心線A−Aに沿った断面でのチャネル電位を示す模式図である。 図7の構造における転送電極の幅方向(線B−B)に沿った断面でのチャネル電位を示す模式図である。 図7の構造における電荷転送チャネル領域の中心線A−Aに沿った断面でのチャネル電位を示す模式図である。 第2の実施形態に係るCCDシフトレジスタの模式的な平面図である。 第3の実施形態に係るCCDイメージセンサの概略の構成を示す模式的な平面図である。 従来のCCDシフトレジスタの平面図である。 転送クロックの波形図である。 図13に示すCCDシフトレジスタの電荷転送チャネルに沿ったチャネル電位及び電荷パケットの位置を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る電荷転送装置であるCCDシフトレジスタの模式的な平面図であり、図において水平右向きが電荷転送方向である。また、図2は図1に示すCCDシフトレジスタの模式的な垂直断面図であり、半導体基板に垂直で電荷転送方向に沿った面での断面を示している。このCCDシフトレジスタは2相の転送クロックφ1,φ2で駆動され、電荷転送チャネル領域30に沿って配置された配線32,34がそれぞれ転送クロックφ1,φ2を転送電極に供給する。
半導体基板36の一方主面の上に酸化膜等の絶縁膜38を介して、転送電極として、1poly電極40と2poly電極42とが配置される。1poly電極40は、1poly膜をパターニングして形成され、相互間に電荷転送方向の間隔を有して配列される。1poly電極40の形成後に積層される2poly膜をパターニングして、2poly電極42が形成され、相互間に電荷転送方向の間隔を有して配列される。1poly電極40と2poly電極42とは電荷転送方向の位置をずらして配置され、2poly電極42は1poly電極40の間隔をカバーするように形成される。これにより、電荷転送方向に1poly電極40と2poly電極42とが交互に配列される。ここで、電荷転送チャネル領域30において、1poly電極40に面し当該電極によりチャネル電位を制御される部分を1poly対応区画、また2poly電極42に面し当該電極よりチャネル電位を制御される部分を2poly対応区画と称すると、電荷転送チャネル領域30には、1poly対応区画と2poly対応区画とが電荷転送方向に交互に配置される。
1poly電極40、2poly電極42はそれぞれ、電荷転送チャネル領域30をその幅方向に跨って形成される。1poly電極40の平面形状は、図1に示すように、電荷転送チャネル領域30の上では電荷転送方向に対して傾斜している。すなわち、1poly電極40の輪郭のうち電荷転送チャネル領域30上に位置する部分(電荷転送方向の上流側の縁44及び下流側の縁46)が電荷転送方向に対して直交する線ではなく斜めに伸びる線で規定される。例えば、縁44,46は互いに平行にすることができるが、必ずしも平行でなくてもよい。
この1poly電極40の形状は1poly対応区画の形状を規定する。一方、1poly電極40の形成後に形成される2poly電極42は、隣接する1poly電極40との間に目合わせずれなどによって間隙が生じないように、両側の1poly電極40それぞれの縁の上へオーバーラップされる。それゆえ、2poly電極42それ自体の形状は必ずしも2poly対応区画の形状とは対応しない。ただし、電荷転送チャネル領域30に面する形状に応じた2poly電極42の実効的な形状は、上述のように1poly電極40の縁44,46を斜めにすることで、1poly電極40と同様、電荷転送チャネル領域30を横切る輪郭が斜めとなるように規定される。すなわち、1poly対応区画及び2poly対応区画相互の境界は、1poly電極40の形状に応じて、電荷転送チャネル領域30を電荷転送方向に対して斜めに横切るように設定される。
互いに隣接する1poly電極40及び2poly電極42からなる電極対は配線32,34の一方に共通に接続される。各電極対はそれらの配列順に従って交互に配線32,34の一方に接続される。
電荷転送チャネル領域30は、p型の半導体基板36の表面にn型拡散層50を形成され、これにより埋め込みチャネルを形成する。n型拡散層50には1poly電極40の形成後、1poly電極40をマスクとしたイオン注入が行われ、1poly電極40の間隔、すなわち2poly対応区画に選択的にn領域52が形成される。その後、当該間隔には2poly電極42が形成される。このようにして、2poly対応区画は、当該2poly電極42と対をなす1poly電極40下の1poly対応区画よりチャネル電位が浅くなるように予め設定され、1poly対応区画が電荷を蓄積するストレージ領域を構成し、2poly対応区画がバリア領域を構成する。
本CCDシフトレジスタは、転送クロックφ1,φ2として図14に示した波形のクロックで駆動される。図3は、図14に示した各時刻t1〜t3での電荷転送チャネルに沿ったチャネル電位及び電荷パケットの位置を示す模式図である。図3には、上部に転送電極40,42の位置を示し、その下に各時刻のチャネル電位を縦に並べて示している。各時刻における実線60がチャネル電位を表している。下向きがチャネル電位の正の向きであり、実線60が下に窪んだ部分が電子からなる電荷パケット62を蓄積可能な電位井戸となる。バリア領域とストレージ領域との間に予め作り込まれたチャネル電位差により、電荷パケット62は各電極対の下にてバリア領域からストレージ領域へ移動し、さらに隣接する電極対間では、Lレベルの転送クロックを印加される上流側の電極対からHレベルの転送クロックを印加される下流側の電極対へ移動する。
さて、図15に示した従来のチャネル電位の形状は階段状であったが、図3に示すチャネル電位の形状は、Lレベルを印加される上流側の電極対からHレベルを印加される下流側の電極対にかけて全体的に電位勾配を有するものとなっている。この電位勾配により、本CCDシフトレジスタは、電荷転送方向への電荷パケットの移動が速やかに行われ、その結果、転送不良を抑制しつつ転送速度が向上する。
図3に示すチャネル電位の勾配は、1poly対応区画と2poly対応区画との境界が上述のように電荷転送方向に対して傾斜した形状となるように転送電極を構成したことにより与えられる。以下、この点をさらに説明する。
図4,図5は、転送電極相互間の境界を電荷転送方向に直交させた場合と、傾斜させた場合とのシミュレーション結果を示す図である。図4,図5は、その上部にシミュレーションのモデルを示し、その下に当該モデルでの電荷転送チャネルに沿ったチャネル電位を示している。モデルには、電荷転送チャネル領域70とその上に配置される一連の転送電極V1〜V4の平面形状とが示されている。チャネル電位は、当該モデルに示した電荷転送チャネル領域70の中心線A−Aに沿った断面上で計算したものである。図4は電荷転送チャネル70上にある電極V1〜V4同士の境界が電荷転送方向に直交する場合を示している。一方、図5は、電極V2,V3相互間の境界が電荷転送方向に対して傾斜している場合を示している。いずれの場合のシミュレーションも、電極V1には−8V、電極V2には−5V、電極V3には−2V、電極V4には0Vの電圧を印加した状態を計算している。図4,図5との対比から理解されるように、図4のように電極V2と電極V3の境界を電荷転送方向に対して傾斜させることで、チャネル電位の形状が図5の階段状から図4のスロープ状に変化する。
このチャネル電位の形状の相違は定性的には以下のように説明できる。なお、ここでは、説明を簡単にするために、転送電極の形状とは、電荷転送チャネル領域におけるチャネル電位が制御される区画に対応した実効的な形状を意味するものとする。すなわち、例えば、2poly電極42については、1poly電極の上にオーバーラップした部分まで含めた実際の形状ではなく、2poly電極42が電荷転送チャネル領域30に面する部分の形状となる。
図6,図7は、電荷転送チャネル領域70に配置される転送電極の形状を示す模式的な平面図であり、いずれも転送電極の電荷転送方向の配列ピッチはLである。図6に示す転送電極80-1〜80-4は電荷転送方向に直交する形状を有し、図7に示す転送電極82-1〜82-4は電荷転送方向に対して角度θ[rad](0<θ<π/2)傾斜した形状を有する。
なお、転送電極80-1〜80-4及び転送電極82-1〜82-4は、上述した従来のCCDシフトレジスタ又は本CCDシフトレジスタの隣接する2つの電極対を構成する4つの転送電極に対応する。図6,図7の電荷転送チャネル領域70は図4,図5の構成と同様、n領域52に相当する拡散層を有していない。しかし、転送電極80-1〜80-4それぞれに、又は転送電極82-1〜82-4それぞれに個別に電圧ψ1〜ψ4(ψ1<ψ2<ψ3<ψ4)を印加することで、ストレージ領域及びバリア領域を形成する電極対を2相の転送クロックφ1,φ2で駆動する状態と同様のチャネル電位形状を得ることができる。
図8は、転送電極が電荷転送チャネル領域に直交配置された図6の構造におけるチャネル電位の空間的変化の形状90を示す模式図であり、電荷転送チャネル領域の中心線A−Aに沿った断面でのチャネル電位を示している。このチャネル電位は、転送電極80-1〜80-4それぞれにψ1〜ψ4を印加した状態であり、印加電圧に応じた階段状のチャネル電位が形成されている。この階段状のチャネル電位は各転送電極における線A−A方向の中央付近では比較的平坦な領域Rfを有する一方、転送電極相互の境界近傍にて急峻に変化し大きなフリンジ電界を有する領域Rgを生じる。このチャネル電位が急峻に変化する領域Rgの線A−A方向の広がりは、隣接する2つの転送電極の印加電圧の差、電荷転送チャネル領域70の不純物プロファイルなど、種々の要因によって決まる。
図9,図10は、転送電極が電荷転送チャネル領域に傾斜配置された図7の構造におけるチャネル電位の空間的変化の形状92を示す模式図であり、図8の場合と同様、転送電極82-1〜82-4それぞれにψ1〜ψ4を印加した状態を示している。図9は、転送電極82-1〜82-4の境界に直交する方向である線B−Bに沿った断面でのチャネル電位を示しており、一方、図10は電荷転送チャネル領域の中心線A−Aに沿った断面でのチャネル電位を示している。
転送電極の境界に直交する方向の寸法を転送電極の幅と定義すれば、図6と図7とで転送電極の配列ピッチLが同じでも、傾斜配置された転送電極82-1〜82-4の幅Lcは直交配置された転送電極80-1〜80-4の幅Lより小さくなる。図9は、図8と同様、転送電極の幅方向のチャネル電位であるが、転送電極の幅が図8ではLであるのに対し、図9ではLc(<L)である点に基本的な違いがある。転送電極の幅を減少させた場合、その影響は図8のチャネル電位の形状90において、主として平坦な領域Rfの縮小として現れ、急峻な変化領域Rgの広がりへの影響は平坦な領域Rfにおけるほど大きくはない。その結果、傾斜配置の転送電極82-1〜82-4のチャネル電位は図9に示す形状92となり、チャネル電位の形状92に占める急峻な変化領域Rgの割合は図8の形状90に比べて大きくなる。
図10は、線B−Bの方向に関して図9の形状92となるチャネル電位を、図8と同様の電荷転送チャネル領域70の中心線A−Aに沿った断面上で表したものである。図10のチャネル電位の形状94は、図9のチャネル電位の形状92を横方向にL/Lc倍に伸長させたものとなる。形状92にて領域Rgが占める割合が形状90におけるより大きくなることに対応して、形状94におけるチャネル電位が平坦な領域Rfcは図8の形状90における平坦な領域Rfに比べて小さくなり、一方、チャネル電位が勾配を有する領域Rgcが占める割合が大きくなる。この図10のチャネル電位の形状94が図5のチャネル電位の形状に相当し、一方、図8のチャネル電位の形状90が図4のチャネル電位の形状に相当する。
電荷転送方向に対する転送電極の角度θを小さくすると、チャネル電位が平坦な領域Rfcが縮小し、勾配を有した領域Rgcが拡大する。これにより、転送電極を傾斜配置したCCDシフトレジスタでは、電位井戸に蓄積された電荷がフリンジ電界により円滑かつ速やかに移動し、上述の従来のCCDシフトレジスタに比べて転送効率及び転送速度が向上する。
ここで、定性的にはθを小さくしていくと、或る点で平坦な領域Rfcがなくなり、バリア領域を形成する転送電極82-1下からストレージ領域を形成する転送電極82-4下までの転送経路の全体が領域Rgcとなる。この状態でのθをθthと表すと、θth≦θ<π/2なる範囲のθにて転送速度が向上し得る。
なお、θを減少させていくと、平坦な領域Rfcは転送電極82-4の位置に示した電位井戸の底の部分でも縮小し、平坦な底が消滅した後は、電位井戸が浅くなる。その結果、蓄積電荷量又は取り扱い電荷量が低下する。同様に、転送電極82-1下の電位障壁も薄くなり、また低くなる。また、転送電極の配列ピッチLを一定に保った状態で、θを小さくすると、転送電極の幅が縮小し、一方、長さを増加させなければならなくなる。その結果、転送電極の抵抗成分が増加する。これらの点を考慮するとθには最適値が存在し得る。
この最適値には種々の要因が影響を及ぼす。例えば、Rgの大きさに影響を与える印加電圧ψ1〜ψ4、直交配置の状態で存在する平坦な領域Rfの大きさに影響を与える配列ピッチL、及び電荷転送チャネル領域70の不純物濃度がθの最適値に影響を及ぼす。このように、θの最適値や設定可能範囲を解析的な手法で求めることは通常、容易ではなく、一般には、電子計算機を用いたシミュレーションや実験的手法により決定される。
なお、図6,図7では説明を簡単とするために転送電極の配列ピッチは一様にLとした。この点、例えば、本CCDシフトレジスタでは1poly電極40と2poly電極42とが交互に配置され、このように複数種類の転送電極が配置される構成では、配列ピッチは必ずしも一様とはならない。しかし、上述の定性的な説明は、配列ピッチが一様でない場合にも有効である。
また、上述の実施形態では、1poly対応区画及び2poly対応区画の境界を電荷転送チャネル領域30の幅全体にて電荷転送方向に対して傾斜するように1poly電極40,2poly電極42を構成した。ここで、電荷転送チャネル領域のチャネル電位は、その幅方向に関して平坦ではなく基本的に両側で浅くなる。その結果、電荷パケットが通過する実効的なチャネルは電荷転送チャネル領域30の幅の両端を除いた内側に位置する。よって、電荷転送チャネル領域30にて実質的に転送電荷のチャネルが形成される中央部分の上だけ、1poly対応区画及び2poly対応区画の境界を電荷転送方向に対して傾斜させた構造とすることもできる。
[第2の実施形態]
図11は、第2の実施形態に係る電荷転送装置であるCCDシフトレジスタの模式的な平面図であり、図1と同様、図において水平右向きが電荷転送方向である。図11において、上記第1の実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
図11のCCDシフトレジスタが第1の実施形態と基本的に相違する点は、電荷転送チャネル領域30上における1poly電極100の形状が電荷転送方向の下流に向かって開かれたV字型に屈曲している点である。これにより、電荷転送チャネル領域30にて1poly電極100に面する1poly対応区画と2poly電極102に面する2poly対応区画との境界も電荷転送方向の下流に向かって開かれたV字型に形成される。
また、1poly対応区画及び2poly対応区画の境界は、電荷転送方向の下流に向かって開かれたV字型を電荷転送チャネル領域30の幅方向に複数個並列に並べた形状としてもよい。例えば、当該境界は、電荷転送方向の下流に向かって開かれたW字型とすることができる。
これらの構成も、1poly対応区画及び2poly対応区画の境界が電荷転送方向に対して傾斜し、第1の実施形態と同様の作用効果を有する。
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、CCDイメージセンサである。図12は、本CCDイメージセンサの概略の構成を示す模式的な平面図である。本CCDイメージセンサは例えば、インターライン型であり、二次元配列された複数の受光素子110からなる受光部、複数の垂直転送部112、水平転送部114、出力部116を有する。
水平転送部114はCCDシフトレジスタ(水平シフトレジスタ)である。垂直転送部112は、受光素子110の各列に併設されたCCDシフトレジスタ(垂直シフトレジスタ)であり、各垂直シフトレジスタの一方端は水平シフトレジスタに接続される。
垂直転送部112は、受光素子110に蓄積された電荷を読み出す。一群の垂直転送部112に読み出された電荷は行単位で水平転送部114へ向けて順次、転送される。水平転送部114は、行方向に並んだ電位井戸に各垂直転送部112からの電荷を受け取る。水平転送部114は、垂直転送部112から転送された1行分の電荷を出力部116へ向けて順次、転送する。
水平転送部114を構成する水平シフトレジスタは、第1又は第2の実施形態で説明したCCDシフトレジスタを用いて構成され、水平転送部114に要求される高速転送を実現する。本構成においては、1poly電極40及び2poly電極42からなる電極対の配列ピッチは、受光素子110の行方向の配列ピッチに合わせて設定される。従って、上記θの決定に影響を有する要因の一つであるパラメータLは、受光素子110の行方向の配列ピッチに応じて設定される。
また、垂直転送部112を構成する各垂直シフトレジスタを本発明に係る電荷転送装置で構成してもよい。この場合には、垂直シフトレジスタを構成する転送電極は、行方向に配列された複数の垂直シフトレジスタに跨った共通電極ではなく、垂直シフトレジスタ毎に設けられたものとする。すなわち、転送電極は、電荷転送チャネル領域を横断するのに足りる長さであり、隣の電荷転送チャネル領域までには達しない長さに設定される。上述のように本発明の電荷転送装置では少なくとも一部の転送電極(例えば、第1の実施形態の1poly電極40及び2poly電極42のうち1poly電極40)については電荷転送方向に対して傾斜され、その結果、転送電極の幅が細くなる。そこで、転送電極の長さを短くすることで、転送電極の高抵抗化を防ぐ。これにより、転送電極に印加された転送クロックの波形の劣化が少なくなり、転送効率が向上する。
また、受光素子110が一次元配列された受光部を有するCCDラインセンサにおいて、複数の受光素子110から読み出した一群の電荷パケットを転送する電荷転送部を本発明の電荷転送装置を用いて構成することもできる。
30,70 電荷転送チャネル領域、32,34 配線、40,100 1poly電極、42,102 2poly電極、44 n型拡散層、44,46 縁、50 n型拡散層、52 n領域、80,82 転送電極、110 受光素子、112 垂直転送部、114 水平転送部、116 出力部。

Claims (4)

  1. 半導体基板の主面に形成された一又は複数の電荷転送チャネル領域と、
    前記電荷転送チャネル領域毎に設けられ、当該電荷転送チャネル領域上に電荷転送方向に沿って配列される複数の転送電極と、を有し、
    前記各転送電極は、前記電荷転送チャネル領域における前記転送電極それぞれに対応した部分領域であって、対応する前記転送電極によりチャネル電位を制御される複数の区画について、それらの相互の境界が、前記電荷転送チャネル領域の幅の全部又は転送電荷のチャネルが形成される中央部分にて前記電荷転送方向に対して傾斜した形状となる構造であること、
    を特徴とする電荷転送装置。
  2. 請求項1に記載の電荷転送装置において、
    前記転送電極は、第1層の電極材で形成され相互間に前記電荷転送方向の間隔を有して配列される第1層転送電極と、当該第1層の電極材の上に積層される第2層の電極材で形成され、前記電荷転送方向に前記第1層転送電極と交互に配列される第2層転送電極とからなり、
    前記電荷転送チャネル領域における前記第1層転送電極に対応する区画と前記第2層転送電極毎に対応する区画との間には、前記第1層転送電極をマスクとして前記第2層転送電極に対応する区画に選択的にイオン注入された不純物により、予めチャネル電位差が形成され、
    前記転送電極は、互いに隣接する前記第1層転送電極及び前記第2層転送電極からなる電極対毎に、互いに異なる位相の転送クロックを印加されること、
    を特徴とする電荷転送装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電荷転送装置において、
    前記境界の前記電荷転送方向に対して傾斜した形状は、前記電荷転送方向の下流に向かって開かれたV字型の形状、又は当該V字型を前記電荷転送方向に直交する方向に複数個並列に並べた形状であること、を特徴とする電荷転送装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の電荷転送装置を、前記電荷転送方向を行方向とする水平転送部として備え、
    前記半導体基板上にさらに、
    前記行方向に一次元配列された複数の受光素子、又は前記行方向及びこれに交差する列方向に二次元配列された複数の受光素子を有した受光部と、
    受光量に応じて前記受光素子に蓄積された電荷を前記受光部から前記水平転送部へ行単位で前記列方向に転送する垂直転送部と、
    を有することを特徴とする固体撮像装置。
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