JP2010231902A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】未使用の反応ガス(燃料ガス・酸化剤ガス)の無駄な排出を抑制するとともに、アノード電極14への酸化剤ガスの拡散及びカソード電極15への燃料ガスの拡散を抑制することが可能な、燃料電池11を提供する。
【解決手段】セパレータ20の燃料ガス通路41には、中心部に燃料ガス供給孔42が形成され、周縁部に第1周縁凸部44が形成されている。第1周縁凸部44には、複数の燃料ガス排出孔45が形成されている。酸化剤ガス通路51には、中心部に酸化剤ガス供給孔52が形成され、周縁部に第2周縁凸部54が形成されている。第2周縁凸部54には、複数の酸化剤ガス排出孔55が形成されている。燃料ガス排出孔45と酸化剤ガス排出孔55は、位相を異にして形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、電解質をアノード電極とカソード電極とで挟んで構成される電解質・電極接合体が、セパレータ間に積層される燃料電池に関する。
通常、固体電解質型燃料電池(SOFC)は、電解質に酸化物イオン導電体、例えば、安定化ジルコニアを用いており、この電解質の両側にアノード電極及びカソード電極を配設した電解質・電極接合体(MEA)を、セパレータ(バイポーラ板)によって挟持している。この燃料電池は、通常、電解質・電極接合体とセパレータとが所定数だけ積層された燃料電池スタックとして使用されている。
近時では、平板シールレス型の固体電解質型燃料電池が開発されている。このシールレス型の燃料電池では、シール型の燃料電池に比較して、構造が簡素化され、電解質・電極接合体に付与される荷重も緩和される等の利点がある。
特許文献1には、セパレータのマニホールド部分と発電セルが位置する部分とを繋ぐ連絡部分に荷重に対する可撓性を持たせる技術が開示されている。これにより、セパレータに掛かる荷重はマニホールド部分と発電セルが位置する部分に分離することができ、各々が好適に加重されるようになるとされている。
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、発電セルの周縁部から未使用の反応ガス(燃料ガス・酸化剤ガス)が無駄に排出されるので、反応ガスを効率良く利用できないという問題がある。
また特許文献2には、燃料極集電体の外周部を覆うように、ガス排出孔を設けたカバーを配設し、外周部から排出される余剰ガスの排出箇所を制限する技術が開示されている。これにより、燃料極集電体の外周部からの無駄なガスの放出を防止しうるとされている。
しかしながら、特許文献2に記載された技術では、セパレータとは別部品のカバーを配設するので、部品点数が多くなり、製造コストが増加するという問題がある。また、燃料電池の厚さが増すので、燃料電池スタックは積層方向に大型化してしまうという問題もある。
また特許文献3には、ニッケルークロム合金の円形状の薄板をプレス加工してセパレータを成形し、アノード電極側に燃料ガスのマニホールド、ガス流路、ガス流路に連通する絞り溝、および集電突起を備え、また、反対面のカソード電極側に、上記の集電突起に相対して酸化剤ガスのマニホールドとガス流路を、また上記のマニホールドとガス流路に相対して集電突起を備え、側端部にガス流路に連通する絞り溝を備える技術が開示されている。
特開2006−120589号公報 特開2005−85520号公報 特開平11−45727号公報
しかしながら、特許文献1または3に記載された技術では、カソード電極から排出された酸化剤ガスがアノード電極に拡散するので、アノード電極が酸化されて劣化するとともに、アノード電極から排出された燃料ガスがカソード電極に拡散するので、カソード電極が還元されて劣化するという問題がある。
特に特許文献3では、酸化剤ガスが酸化剤ガス絞り溝から排出されるだけでなく、隣り合う燃料ガス絞り溝の間からも排出されるとともに、燃料ガスが燃料ガス絞り溝から排出されるだけでなく、隣り合う酸化剤ガス絞り溝の間からも排出されるので、上述した問題が顕著になる。また、燃料ガス側のガス流路と酸化剤ガス側のガス流路とが互い違いであり、さらに、燃料ガス側の集電突起と酸化剤ガス側の集電突起と互い違いであるので、セパレータのアノード電極側とカソード電極側とで、積層方向の荷重を確実に伝達することができず、セパレータとMEAとの密着性が損なわれるため、良好な集電効果が得られず、発電効率が低下することになる。
そこで本発明は、未使用の反応ガス(燃料ガス・酸化剤ガス)の無駄な排出を抑制するとともに、アノード電極への酸化剤ガスの拡散及びカソード電極側への燃料ガスの拡散を抑制することが可能な、燃料電池の提供を課題とする。
本発明は、電解質をアノード電極とカソード電極とで挟んで構成される電解質・電極接合体が、セパレータ間に積層される燃料電池である。
前記セパレータは、前記電解質・電極接合体を挟持するとともに、前記アノード電極の電極面に沿って燃料ガスを供給する燃料ガス通路及び前記カソード電極の電極面に沿って酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス通路が個別に設けられる挟持部を備えている。
前記挟持部は、前記燃料ガスを前記燃料ガス通路に供給する燃料ガス供給孔と、前記燃料ガス通路側の周縁部に、前記燃料ガス通路側に突出して前記アノード電極の周縁部に接触する第1周縁凸部と、前記燃料ガス通路を通って使用された前記燃料ガスを排出する燃料ガス排出孔と、前記酸化剤ガスを前記酸化剤ガス通路に供給する酸化剤ガス供給孔と、前記酸化剤ガス通路側の周縁部に、前記酸化剤ガス通路側に突出して前記カソード電極の周縁部に接触する第2周縁凸部と、前記酸化剤ガス通路を通って使用された前記酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス排出孔と、を備えている。
そして、前記燃料ガス排出孔と前記酸化剤ガス排出孔は、位相を異にして形成される。
この発明によれば、燃料ガス供給孔から燃料ガス通路に供給された燃料ガスは、第1周縁凸部によって外部に吹き抜けすることを阻止される。このため、燃料ガスを発電反応に有効に利用することが可能になり、燃料利用率が良好に向上する。しかも、電解質・電極接合体の外方から酸化剤ガスや排ガス等の他のガスが、アノード電極に回り込むことを、第1周縁凸部によって阻止することができる。これにより、アノード電極の酸化による発電効率の低下を防止するとともに、セパレータや電解質・電極接合体の耐久性の向上が容易に図られる。
また、酸化剤ガス供給孔から酸化剤ガス通路に供給された酸化剤ガスは、第2周縁凸部によって外部に吹き抜けすることを阻止される。このため、酸化剤ガスを発電反応に有効に利用することが可能になる。しかも、電解質・電極接合体の外方から燃料ガスや排ガス等の他のガスが、カソード電極に回り込むことを、第2周縁凸部によって阻止することができる。これにより、カソード電極の還元による発電効率の低下を防止するとともに、セパレータや電解質・電極接合体の耐久性の向上が容易に図られる。
さらに、第1周縁凸部及び第2周縁凸部を介して、良好な集電効果が得られる。しかも、第1周縁凸部と第2周縁凸部との間で、積層方向の荷重を確実に伝達することができ、セパレータと電解質・電極接合体との密着性が高まるため、より良好な集電効果が得られ、発電効率の向上が図られる。
そして、燃料ガス排出孔と酸化剤ガス排出孔は位相を異にして形成されているので、電解質・電極接合体の外方から酸化剤ガスや排ガス等の他のガスが、アノード電極に回り込むことを、更に阻止することができる。これにより、アノード電極の酸化による発電効率の低下を防止するとともに、セパレータや電解質・電極接合体の耐久性の更なる向上が容易に図られる。
また、電解質・電極接合体の外方から燃料ガスや排ガス等の他のガスが、カソード電極に回り込むことを、更に阻止することができる。これにより、カソード電極の還元による発電効率の低下を防止するとともに、セパレータや電解質・電極接合体の耐久性の更なる向上が容易に図られる。
しかも、排出された燃料ガス(未使用)と酸化剤ガス(未使用)は、挟持部周辺で燃えるので、燃料電池(挟持部)を予め加熱することができ、熱効率の向上と熱自立の促進とを図ることができる。ここで、熱自立とは、外部から熱を加えることなく自ら発生する熱のみで燃料電池の動作温度を維持することをいう。
前記燃料ガス排出孔の開口断面積の総和は、前記酸化剤ガス排出孔の開口断面積の総和よりも小さく設定されることが好ましい。
また、前記燃料ガス排出孔の数は、前記酸化剤ガス排出孔の数よりも少なく設定されることが好ましい。
この発明によれば、通常、反応ガスの空燃比(A/F)>1.0で運転される燃料電池において、燃料ガスと酸化剤ガスの圧力差・圧力損失差が低減される。そのため、電解質・電極接合体の外方から酸化剤ガスや排ガス等の他のガスが、アノード電極に回り込むことを、更に阻止することができるとともに、電解質・電極接合体の外方から燃料ガスや排ガス等の他のガスが、カソード電極に回り込むことを、更に阻止することができる。これにより、セパレータや電解質・電極接合体の耐久性の更なる向上が容易に図られる。
前記燃料ガス排出孔は、前記挟持部の中央部から前記セパレータの面方向に等角度間隔ずつ離間して放射状に設定されることが好ましい。
また、前記酸化剤ガス排出孔は、前記挟持部の中央部から前記セパレータの面方向に等角度間隔ずつ離間して放射状に設定されることが好ましい。
この発明によれば、燃料ガスがアノード電極全域に行き渡り、且つ、使用された燃料ガスの排出が特定の燃料ガス排出孔に偏ることがない。また、酸化剤ガスがカソード電極全域に行き渡り、且つ、使用された酸化剤ガスの排出が特定の酸化剤ガス排出孔に偏ることがない。そのため、発電時に電解質・電極接合体の表面に、燃料ガスまたは酸化剤ガスの濃度差に起因する発電差が生じ難く、発電差に起因する温度差が生じ難い。したがって、電解質・電極接合体の耐久性の向上が期待できる。
前記燃料ガス供給孔の開口断面積の総和は、前記酸化剤ガス供給孔の開口断面積の総和よりも小さく設定されることが好ましい。
また、前記燃料ガス供給孔の数は、前記酸化剤ガス供給孔の数よりも少なく設定されることが好ましい。
また、前記燃料ガス通路の体積は、前記酸化剤ガス通路の体積よりも小さく設定されることが好ましい。
この発明によれば、通常、反応ガスの空燃比(A/F)>1.0で運転される燃料電池において、燃料ガスと酸化剤ガスの圧力差・圧力損失差が低減される。そのため、電解質・電極接合体の外方から酸化剤ガスや排ガス等の他のガスが、アノード電極に回り込むことを、更に阻止することができるとともに、電解質・電極接合体の外方から燃料ガスや排ガス等の他のガスが、カソード電極に回り込むことを、更に阻止することができる。これにより、セパレータや電解質・電極接合体の耐久性の更なる向上が容易に図られる。
前記挟持部は、前記燃料ガス通路側に突出して前記アノード電極に接触する複数の突起部が設けられることが好ましい。
また、前記挟持部は、前記酸化剤ガス通路側に突出して前記カソード電極に接触する複数の突起部が設けられることが好ましい。
この発明によれば、複数の突起部により良好な集電効果が得られるとともに、各突起部間に形成される燃料ガス通路に沿って、燃料ガス及び燃料排ガスの流通性を向上させることができる。また、各突起部間に形成される酸化剤ガス通路に沿って、酸化剤ガス及び酸化剤排ガスの流通性を向上させることができる。
前記挟持部は、前記燃料ガス通路側に突出して前記アノード電極に接触する複数の突起部が設けられるとともに、前記酸化剤ガス通路側に突出して前記カソード電極に接触する複数の突起部が設けられ、前記アノード電極側の突起部と前記カソード電極側の突起部とは、前記セパレータの積層方向に沿って同一の位相に配列される数が、同一の位相以外に配列される数よりも多数に設定されることが好ましい。
この発明によれば、アノード電極側突起部とカソード電極側突起部との間で、積層方向の荷重を確実に伝達することができ、電解質・電極接合体とセパレータとの密着性が向上するとともに、電解質・電極接合体で発電された電力を効率的に集電することができる。
前記挟持部に連結され、前記燃料ガスを前記燃料ガス通路に供給するための燃料ガス供給通路が形成される燃料ガス橋架部と、前記挟持部に連結され、前記酸化剤ガスを前記酸化剤ガス通路に供給するための酸化剤ガス供給通路が形成される酸化剤ガス橋架部と、前記燃料ガス橋架部に連結され、前記燃料ガスを前記燃料ガス供給通路に供給するための燃料ガス供給連通孔が積層方向に形成される燃料ガス供給部と、前記酸化剤ガス橋架部に連結され、前記酸化剤ガスを前記酸化剤ガス供給通路に供給するための酸化剤ガス供給連通孔が積層方向に形成される酸化剤ガス供給部と、を備えることが好ましい。
この発明によれば、燃料ガス供給部と挟持部との間で、燃料ガス橋架部を介して積層方向の締め付け荷重が遮断される。また、酸化剤ガス供給部と挟持部との間で、酸化剤ガス橋架部を介して積層方向の締め付け荷重が遮断される。これにより、電解質・電極接合体に所望の荷重を付与することができる。このため、簡単且つコンパクトな構成で、シール性が要求される部位(燃料ガス供給部・酸化剤ガス供給部)には、比較的大きな荷重を付与する一方、電解質・電極接合体には、挟持部との密着性を高める程度の比較的小さな荷重を付与することが可能になる。これにより、燃料ガス供給部及び酸化剤ガス供給部において所望のシール性を確保するとともに、電解質・電極接合体の損傷を可及的に阻止し、効率的な発電及び集電が遂行される。
前記燃料ガス供給通路の断面積の総和は、前記酸化剤ガス供給通路の断面積の総和よりも小さく設定されることが好ましい。
前記燃料ガス供給連通孔の断面積の総和は、前記酸化剤ガス供給連通孔の断面積の総和よりも小さく設定されることが好ましい。
この発明によれば、通常、反応ガスの空燃比(A/F)>1.0で運転される燃料電池において、燃料ガスと酸化剤ガスの圧力差・圧力損失差が低減される。そのため、電解質・電極接合体の外方から酸化剤ガスや排ガス等の他のガスが、アノード電極に回り込むことを、更に阻止することができるとともに、電解質・電極接合体の外方から燃料ガスや排ガス等の他のガスが、カソード電極に回り込むことを、更に阻止することができる。これにより、セパレータや電解質・電極接合体の耐久性の更なる向上が容易に図られる。
前記燃料ガス供給部は、前記セパレータの中央部に設けられるとともに、前記燃料ガス供給部を中心に複数の前記電解質・電極接合体が同心円上に配列されることが好ましい。
この発明によれば、燃料ガス供給部がセパレータの中央部に設けられるので、燃料電池に供給される燃料ガスを発電による発生熱によって良好に加熱可能になる。従って、燃料電池は、熱効率の向上と熱自立の促進とを図ることができる。ここで、熱自立とは、外部から熱を加えることなく自ら発生する熱のみで燃料電池の動作温度を維持することをいう。
その上、燃料ガス供給部を中心に複数の電解質・電極接合体が同心円上に配列されるので、燃料ガス供給部から各電解質・電極接合体に対して燃料ガスを均等に分配することができ、各電解質・電極接合体の発電性能の向上及び安定化が図られる。
複数の前記燃料電池を積層した場合に、前記各燃料電池において同心円上に配列された前記各電解質・電極接合体が、それぞれ前記燃料電池の積層方向に沿って同一の位相に配列されることが好ましい。
この発明によれば、電解質・電極接合体に付与される荷重が不足することがないので、電解質・電極接合体とセパレータとの密着性が向上し、電解質・電極接合体で発電された電力を効率的に集電することができる。
前記挟持部は、前記各電解質・電極接合体に対応した形状を有するとともに、前記各挟持部は、互いに分離して構成されることが好ましい。
この発明によれば、挟持部は電解質・電極接合体に対応した形状を有するため、電解質・電極接合体で発電された電力を効率的に集電することができる。
しかも、各挟持部は互いに分離して構成されるので、隣接する電解質・電極接合体に独立して積層方向の荷重を付与することができる。このため、電解質・電極接合体やセパレータの寸法誤差によって各電解質・電極接合体に発生する異なる荷重を吸収することが可能になる。従って、セパレータ全体に歪みが惹起されることを阻止し、各電解質・電極接合体に対して均等な荷重を付与することができる。その上、各電解質・電極接合体の熱歪み等は、隣接する他の電解質・電極接合体に伝達されることがなく、電解質・電極接合体間には、特別な寸法吸収機構を設ける必要がない。これにより、各電解質・電極接合体同士を近接して配置することが可能になり、燃料電池全体の小型化が容易に図られる。
前記燃料ガス橋架部は、前記燃料ガス供給部から外方に等角度間隔ずつ離間して放射状に構成されることが好ましい。
この発明によれば、燃料ガス供給部から各燃料ガス橋架部を介して各電解質・電極接合体に対して燃料ガスを均等に供給することができ、各電解質・電極接合体の発電性能の向上及び安定化を図ることが可能になる。
前記セパレータは、前記挟持部、前記燃料ガス橋架部及び前記酸化剤ガス橋架部が前記電解質・電極接合体の数に対応する数に設定されることが好ましい。
この発明によれば、燃料ガス供給部から各燃料ガス橋架部及び各挟持部を介して各電解質・電極接合体に燃料ガスを均等に供給することができ、各電解質・電極接合体の発電性能の向上及び安定化を図ることが可能になる。
前記挟持部に連結され、前記燃料ガスを前記燃料ガス通路に供給するための燃料ガス供給通路及び前記酸化剤ガスを前記酸化剤ガス通路に供給するための酸化剤ガス供給通路が形成される橋架部と、前記橋架部に連結され、前記燃料ガスを前記燃料ガス供給通路に供給するための燃料ガス供給連通孔及び前記酸化剤ガスを前記酸化剤ガス供給通路に供給するための酸化剤ガス供給連通孔が積層方向に形成される反応ガス供給部と、を備えることが好ましい。
この発明によれば、反応ガス供給部と挟持部との間は、橋架部を介して積層方向の締め付け荷重が遮断されるため、電解質・電極接合体に所望の荷重を付与することができる。このため、簡単且つコンパクトな構成で、シール性が要求される部位には、比較的大きな荷重を付与する一方、電解質・電極接合体には、挟持部との密着性を高める程度の比較的小さな荷重を付与することが可能になる。これにより、反応ガス供給部において所望のシール性を確保するとともに、電解質・電極接合体の損傷を可及的に阻止し、効率的な発電及び集電が遂行される。
さらに、橋架部には燃料ガス供給通路及び酸化剤ガス供給通路が形成されている。従って、燃料ガス及び酸化剤ガスは、電解質・電極接合体に供給される前に相互の温度差が低減され、電解質・電極接合体の安定した発電が可能になる。
しかも、反応ガス供給部には燃料ガス供給連通孔及び酸化剤ガス供給連通孔が形成されている。このため、燃料ガス及び酸化剤ガスは、電解質・電極接合体に供給される前に相互の温度差が低減され、電解質・電極接合体の安定した発電が可能になる。
その上、シール性が要求される燃料ガス供給連通孔及び酸化剤ガス供給連通孔は、反応ガス供給部に集約されている。これにより、反応ガス供給部に所望のシール性を確保するとともに、電解質・電極接合体の損傷を可及的に阻止し、効率的な発電及び集電が遂行可能になる。
前記燃料ガス供給通路の断面積の総和は、前記酸化剤ガス供給通路の断面積の総和よりも小さく設定されることが好ましい。
前記燃料ガス供給連通孔の断面積の総和は、前記酸化剤ガス供給連通孔の断面積の総和よりも小さく設定されることが好ましい。
この発明によれば、通常、反応ガスの空燃比(A/F)>1.0で運転される燃料電池において、燃料ガスと酸化剤ガスの圧力差・圧力損失差が低減される。そのため、電解質・電極接合体の外方から酸化剤ガスや排ガス等の他のガスが、アノード電極に回り込むことを、更に阻止することができるとともに、電解質・電極接合体の外方から燃料ガスや排ガス等の他のガスが、カソード電極に回り込むことを、更に阻止することができる。これにより、セパレータや電解質・電極接合体の耐久性の更なる向上が容易に図られる。
前記反応ガス供給部は、前記セパレータの中央部に設けられるとともに、前記反応ガス供給部を中心に複数の前記電解質・電極接合体が同心円上に配列されることが好ましい。
この発明によれば、反応ガス供給部がセパレータの中央部に設けられるので、電解質・電極接合体に供給される前の燃料ガス及び酸化剤ガスを、発電による発生熱により良好に加熱することができ、熱効率の向上及び熱自立の促進を図ることが可能になる。
しかも、反応ガス供給部を中心に複数の前記電解質・電極接合体が同心円上に配列されるので、各電解質・電極接合体に燃料ガス及び酸化剤ガスを均等に分配して供給することができ、各電解質・電極接合体の発電性能の向上及び安定化が図られる。
複数の前記燃料電池を積層した場合に、前記各燃料電池において同心円上に配列された前記各電解質・電極接合体が、それぞれ前記燃料電池の積層方向に沿って同一の位相に配列されることが好ましい。
この発明によれば、電解質・電極接合体に付与される荷重が不足することがないので、電解質・電極接合体とセパレータとの密着性が向上し、電解質・電極接合体で発電された電力を効率的に集電することができる。
前記挟持部は、前記各電解質・電極接合体に対応した形状を有するとともに、前記各挟持部は、互いに分離して構成されることが好ましい。
この発明によれば、挟持部は電解質・電極接合体に対応した形状を有するため、電解質・電極接合体で発電された電力を効率的に集電することができる。
しかも、各挟持部は互いに分離して構成されるので、隣接する電解質・電極接合体に独立して積層方向の荷重を付与することができる。このため、電解質・電極接合体やセパレータの寸法誤差によって各電解質・電極接合体に発生する異なる荷重を吸収することが可能になる。従って、セパレータ全体に歪みが惹起されることを阻止し、各電解質・電極接合体に対して均等な荷重を付与することができる。その上、各電解質・電極接合体の熱歪み等は、隣接する他の電解質・電極接合体に伝達されることがなく、電解質・電極接合体間には、特別な寸法吸収機構を設ける必要がない。これにより、各電解質・電極接合体同士を近接して配置することが可能になり、燃料電池全体の小型化が容易に図られる。
前記橋架部は、前記反応ガス供給部から外方に等角度間隔ずつ離間して放射状に構成されることが好ましい。
この発明によれば、反応ガス供給部から橋架部を介して各電解質・電極接合体に対して燃料ガス及び酸化剤ガスを均等に分配することができ、各電解質・電極接合体の発電性能の向上及び安定化が図られる。
前記セパレータは、前記挟持部及び前記橋架部が前記電解質・電極接合体の数に対応する数に設定されることが好ましい。
この発明によれば、反応ガス供給部から橋架部及び挟持部を介して各電解質・電極接合体に燃料ガス及び酸化剤ガスを均等に分配することができ、各電解質・電極接合体の発電性能の向上及び安定化が図られる。
前記燃料ガス供給連通孔は、前記反応ガス供給部の中央部に設けられるとともに、前記燃料ガス供給連通孔を中心に複数の前記酸化剤ガス供給連通孔が同心円上に配列されることが好ましい。
この発明によれば、燃料ガス及び酸化剤ガスは、電解質・電極接合体に供給される前に、互いの温度差を低減することができ、電解質・電極接合体の安定的な発電が遂行可能になる。しかも、酸化剤ガス供給連通孔の全流路断面積が燃料ガス供給連通孔の全流路断面積よりも大きく設定されるので、特にA/Fの値が大きい燃料電池において、燃料ガス及び酸化剤ガスの圧力損失の差を低減することが可能になる。これにより、燃料電池の耐久性及び信頼性が良好に向上する。
前記酸化剤ガス供給連通孔は、複数の前記橋架部の間に介在するように設けられることが好ましい。
この発明によれば、燃料電池をより一層簡単且つコンパクトに構成することができる。
前記セパレータは、前記酸化剤ガス供給連通孔が前記電解質・電極接合体の数に対応する数に設定されることが好ましい。
この発明によれば、酸化剤ガス供給連通孔から橋架部及び挟持部を介して各電解質・電極接合体に酸化剤ガスを均等に分配することが可能になり、各電解質・電極接合体の発電性能の向上及び安定化が図られる。
前記燃料ガス供給部又は前記反応ガス供給部は、前記セパレータの中央部に設けられるとともに、前記燃料ガス供給部又は前記反応ガス供給部を中心に4つの前記電解質・電極接合体が同心円上に配列されることが好ましい。
この発明によれば、燃料ガス供給部又は反応ガス供給部がセパレータの中央部に設けられるので、燃料電池に供給される燃料ガス及び酸化剤ガスは、発電による発生熱を介して良好に加熱可能になり、燃料電池は、熱効率の向上と熱自立の促進とを図ることができる。ここで、熱自立とは、外部から熱を加えることなく自ら発生する熱のみで燃料電池の動作温度を維持することをいう。
しかも、セパレータの面内には、4つの電解質・電極接合体が同心円上に配列されている。このため、セパレータの面内に2以上の同一形状且つ同一面積の電解質・電極接合体が同心円上に配列される燃料電池構造の中、高い占有率を得ることが可能になる。その上、発電出力当たりのスタック体積が小さくなり、燃料電池スタック全体のコンパクト化が容易に図られる。一方、発電出力当たりのスタック表面積が小さくなり、燃料電池スタックからの放熱を最小化することができ、熱効率の向上及び熱自立の促進を図ることが可能になる。
前記燃料電池は、固体酸化物形燃料電池であることが好ましい。
この発明によれば、高温型燃料電池である固体酸化物形燃料電池において特に懸念される熱応力による挟持部や電解質・電極接合体の熱歪等が、隣接する他の挟持部や電解質・電極接合体に伝達されることがない。これにより、挟持部間や電解質・電極接合体間には、特別な寸法吸収機構を設ける必要がなく、燃料電池の小型化が容易に図られる。
本発明によれば、燃料ガス供給孔から燃料ガス通路に供給された燃料ガスは、第1周縁凸部によって外部に吹き抜けすることを阻止される。このため、燃料ガスを発電反応に有効に利用することが可能になり、燃料利用率が良好に向上する。しかも、電解質・電極接合体の外方から酸化剤ガスや排ガス等の他のガスが、アノード電極に回り込むことを、第1周縁凸部によって阻止することができる。これにより、アノード電極の酸化による発電効率の低下を防止するとともに、セパレータや電解質・電極接合体の耐久性の向上が容易に図られる。
また、酸化剤ガス供給孔から酸化剤ガス通路に供給された酸化剤ガスは、第2周縁凸部によって外部に吹き抜けすることを阻止される。このため、酸化剤ガスを発電反応に有効に利用することが可能になる。しかも、電解質・電極接合体の外方から燃料ガスや排ガス等の他のガスが、カソード電極に回り込むことを、第2周縁凸部によって阻止することができる。これにより、カソード電極の還元による発電効率の低下を防止するとともに、セパレータや電解質・電極接合体の耐久性の向上が容易に図られる。
さらに、第1周縁凸部及び第2周縁凸部を介して、良好な集電効果が得られる。しかも、第1周縁凸部と第2周縁凸部との間で、積層方向の荷重を確実に伝達することができ、セパレータと電解質・電極接合体との密着性が高まるため、より良好な集電効果が得られ、発電効率の向上が図られる。
そして、燃料ガス排出孔と酸化剤ガス排出孔は位相を異にして形成されているので、電解質・電極接合体の外方から酸化剤ガスや排ガス等の他のガスが、アノード電極に回り込むことを、更に阻止することができる。これにより、アノード電極の酸化による発電効率の低下を防止するとともに、セパレータや電解質・電極接合体の耐久性の更なる向上が容易に図られる。
また、電解質・電極接合体の外方から燃料ガスや排ガス等の他のガスが、カソード電極に回り込むことを、更に阻止することができる。これにより、カソード電極の還元による発電効率の低下を防止するとともに、セパレータや電解質・電極接合体の耐久性の更なる向上が容易に図られる。
しかも、排出された燃料ガス(未使用)と酸化剤ガス(未使用)は、挟持部周辺で燃えるので、燃料電池(挟持部)を予め加熱することができ、熱効率の向上と熱自立の促進とを図ることができる。ここで、熱自立とは、外部から熱を加えることなく自ら発生する熱のみで燃料電池の動作温度を維持することをいう。
第1実施形態に係る燃料電池スタックの概略斜視説明図である。 第1実施形態に係る燃料電池の説明図である。 第1実施形態に係る燃料電池の分解斜視図である。 第1実施形態に係るセパレータの平面図である。 第2実施形態に係る燃料電池スタックの概略斜視説明図である。 第2実施形態に係る燃料電池の分解斜視図である。 第2実施形態に係るセパレータの平面図である。 第3実施形態に係る燃料電池の分解斜視図である。 第3実施形態に係るセパレータの平面図である。 第4実施形態に係る燃料電池の分解斜視図である。 第4実施形態に係るセパレータの底面図である。 第5実施形態に係る燃料電池の分解斜視図である。 第5実施形態に係るセパレータの底面図である。
以下、本発明の実施形態につき図面を参照して説明する。以下に説明する燃料電池スタックは、設置用の他、車載用等の種々の用途に用いることが可能である。
(第1実施形態)
図2は第1実施形態に係る燃料電池11の説明図であり、図2(a)は平面図であり、図2(b)は図2(a)または図3のA−A線における側面断面図であり、図2(c)は底面図である。図2(b)に示すように、燃料電池11は、電解質・電極接合体12と、隣り合う電解質・電極接合体12,12の間に配置されるセパレータ20とを備えている。これらの電解質・電極接合体12およびセパレータ20が交互に積層されて、燃料電池スタックが形成される。なお実際のセパレータ20は薄板状であるが、セパレータ20に形成されるガス流路等の構造の理解を容易にするため、各図ではセパレータ20(およびセパレータを構成するプレート30,40,50)の厚さを拡大して記載している。
図2(b)に示すように、電解質・電極接合体12は、例えば安定化ジルコニア等の酸化物イオン導電体で構成される電解質(電解質板)13の両面に、アノード電極14およびカソード電極15を配置して、円板状に形成されている。電解質・電極接合体12の側面には、酸化剤ガスおよび燃料ガスの侵入および漏出を阻止するため、バリヤー層(不図示)が設けられている。
(セパレータ)
図2(a)に示すように、セパレータ20は、電解質・電極接合体12と同じ大径円形状の挟持部21を備えている。なお電解質・電極接合体12は、隣り合うセパレータ20の挟持部21によって挟持される。挟持部21から、狭幅直線状の一対の反応ガス橋架部(燃料ガス橋架部22および酸化剤ガス橋架部26)が延設されている。各反応ガス橋架部22,26は、挟持部21の半径方向に沿って相互に逆方向に延設されている。各反応ガス橋架部22,26の先端には、小径円形状の反応ガス供給部(燃料ガス供給部23および酸化剤ガス供給部27)が設けられている。反応ガス供給部23,27の中央部には、反応ガス供給連通孔(燃料ガス供給連通孔24および酸化剤ガス供給連通孔28)が形成されている。各反応ガス供給連通孔24,28は、燃料電池11の積層方向に形成されている。
図2(b)に示すように、隣り合うセパレータ20の反応ガス供給部23,27の間には、シール材18a,18bが配置される。シール材(ガスケット)18a,18bは、燃料ガスによる還元雰囲気に強い絶縁材料(例えば、地殻成分系素材や硝子系素材、粘土とプラスチックの複合素材等)で構成されている。シール材18a,18bの高さは、電解質・電極接合体12の高さと同等に形成されている。
図3は、第1実施形態に係る燃料電池11の分解斜視図である。燃料電池11のセパレータ20は、第1プレート40、第2プレート50および第3プレート30を積層して形成されている。各プレート30,40,50は、例えばステンレス合金等の板金で形成され、相互にロウ付けや拡散接合、レーザー溶接等によって接合されている。各プレート30,40,50は、セパレータ20を構成する挟持部21に加え、燃料ガス橋架部22、燃料ガス供給部23および燃料ガス供給連通孔24、並びに、酸化剤ガス橋架部26、酸化剤ガス供給部27および酸化剤ガス供給連通孔28を備えている。
第3プレート30の第1プレート40側の表面30aには、燃料ガス供給通路34が形成されている。具体的には、ハーフエッチングやマシニング等の手法により、燃料ガス供給連通孔24から燃料ガス橋架部22を通り挟持部21の中心付近にかけて溝部を形成することで、燃料ガス供給通路34が形成されている。なお第3プレート30の表面30aに第1プレート40が接合されて、燃料ガス供給通路34の上部開口が封止されている。
第3プレート30の第2プレート50側の裏面30bには、酸化剤ガス供給通路35が形成されている。具体的には、ハーフエッチング等の手法により、酸化剤ガス供給連通孔28から酸化剤ガス橋架部26を通り挟持部21の中心付近にかけて溝部を形成することで、酸化剤ガス供給通路35が形成されている。なお第3プレート30の裏面30bに第2プレート50が接合されて、酸化剤ガス供給通路35の上部開口が封止されている。
(燃料ガス通路)
図2(a)および図2(b)に示すように、第1プレート40における挟持部21の電解質・電極接合体12側の表面40aには、燃料ガス通路41が形成されている。具体的には、ハーフエッチング等の手法により、挟持部21の中央部に凹部を形成することで、燃料ガス通路41が形成されている。燃料ガス通路41の中央付近には、第3プレート30の燃料ガス供給通路34に連通する燃料ガス供給孔42が形成されている。
燃料ガス通路41の内部には複数の突起部43が形成され、燃料ガス通路41の周囲には第1周縁凸部44が形成されている。なお、燃料ガス通路41となる凹部を選択的に形成することで、突起部43および第1周縁凸部44を形成することが可能である。突起部43および第1周縁凸部44は、電解質・電極接合体12のアノード電極14と接触している。これにより突起部43および第1周縁凸部44は、電解質・電極接合体12で発電された電力の集電部として機能する。なお電解質・電極接合体12と同形状に挟持部21が形成され、挟持部21の全域に突起部43および第1周縁凸部44が分布しているので、電解質・電極接合体12で発電された電力を効率的に集電することができる。
第1プレート40の第1周縁凸部44には、複数の燃料ガス排出孔45が形成されている。具体的には、ハーフエッチング等の手法により、第1周縁凸部44の内側(燃料ガス通路41)と外側とを連通する溝部を形成することで、燃料ガス排出孔45が形成されている。複数の燃料ガス排出孔45は、挟持部21の周方向に離間して放射状に配置されている。これにより、燃料ガス通路41の全域から均等に燃料ガスを排出することができる。
なお、電解質・電極接合体12のアノード電極14の周縁部をセパレータ20でシールしないシールレス型の燃料電池では、未反応の燃料ガスが外部に漏出し易くなるため燃料ガスが無駄になる。また、アノード電極14の周縁部をセパレータ20でシールするシール型の燃料電池では、アノード電極14に対するセパレータ20の押圧力を管理する必要があり、燃料電池の構造が複雑化する。これに対して本実施形態では、シールレス型とシール型の中間的なセミシール型の燃料電池を採用している。すなわち、第1プレート40の第1周縁凸部44とアノード電極14との間の密着性を確保しつつ、燃料ガス排出孔45からの燃料ガスの排出を許容する。これにより、燃料ガスを無駄なく利用しつつ、燃料電池の構造を簡略化することができる。
(酸化剤ガス通路)
図2(b)および図2(c)に示すように、第2プレート50における挟持部21の電解質・電極接合体12側の裏面50bには、酸化剤ガス通路51が形成されている。具体的には、ハーフエッチング等の手法により、挟持部21の中央部に凹部を形成することで、酸化剤ガス通路51が形成されている。酸化剤ガス通路51の中央付近には、第3プレート30の酸化剤ガス供給通路35に連通する酸化剤ガス供給孔52が形成されている。
酸化剤ガス通路51の内部には複数の突起部53が形成され、酸化剤ガス通路51の周囲には第2周縁凸部54が形成されている。なお、酸化剤ガス通路51となる凹部を選択的に形成することで、突起部53および第2周縁凸部54を形成することが可能である。突起部53および第2周縁凸部54は、電解質・電極接合体12のカソード電極15と密着している。これにより突起部53および第2周縁凸部54は、電解質・電極接合体12で発電された電力の集電部として機能する。なお電解質・電極接合体12と同形状に挟持部21が形成され、挟持部21の全域に突起部53および第2周縁凸部54が分布しているので、電解質・電極接合体12で発電された電力を効率的に集電することができる。
第2プレート50の第2周縁凸部54には、複数の酸化剤ガス排出孔55が形成されている。具体的には、ハーフエッチング等の手法により、第2周縁凸部54の内側(酸化剤ガス通路51)と外側とを連通する溝部を形成することで、酸化剤ガス排出孔55が形成されている。複数の酸化剤ガス排出孔55は、挟持部21の周方向に等角度間隔ずつ離間して放射状に配置されている。これにより、酸化剤ガス通路51の全域から均等に酸化剤ガスを排出することができる。
図4は、セパレータ20の平面図である。燃料ガス排出孔45の数(図4では4個)は、酸化剤ガス排出孔55の数(図4では6個)よりも少なくなっている。また、複数の燃料ガス排出孔45の開口断面積の総和は、複数の酸化剤ガス排出孔55の開口断面積の総和よりも小さく設定されている。
また燃料ガス排出孔45および酸化剤ガス排出孔55は、挟持部21の周方向において異なる位置に(位相が異なるように)配置されている。図4では、隣り合う酸化剤ガス排出孔55の中間位置(中間位相となる位置)に、燃料ガス排出孔45が配置されている。
(燃料電池スタック)
図1は、燃料電池スタック10の概略斜視説明図である。上述した燃料電池11が矢印A方向に複数積層されて、燃料電池スタック10が形成されている。燃料電池スタック10の積層方向の両端部には、それぞれエンドプレート90a、90bが配置されている。一対のエンドプレート90a、90bは、ボルト98およびナット99を有する締結手段95によって連結されている。ボルト98は、一方のエンドプレート90aの外側から一対のエンドプレート90a、90bの貫通孔に挿入され、ナット99は、他方のエンドプレート90bの外側でボルト98に螺合している。この締結手段95により、一対のエンドプレート90a、90bの間に燃料電池スタック10が挟持され、複数の燃料電池11に積層方向の荷重(以下、積層荷重という。)が付与されている。一対のエンドプレート90a、90bは、燃料電池スタック10で発電された電力の取り出し電極として機能する。そのため、一対のエンドプレート90a、90bと締結手段95との間は電気的に絶縁されている。
一方のエンドプレート90aには、燃料電池スタック10の燃料ガス供給連通孔24に燃料ガスを供給する第1配管92と、燃料電池スタック10の酸化剤ガス供給連通孔28に酸化剤ガスを供給する第2配管94とが設けられている。なお燃料電池スタック10からの排出ガスは、一対のエンドプレート90a、90bの間から放射状に排出される。
上述したように、本実施形態の燃料電池11では、反応ガス供給部23,27および挟持部21が、狭幅の反応ガス橋架部22,26で連結されている。そのため、反応ガス供給部23,27および挟持部21に付与する積層荷重を相互に異ならせることができる。すなわち、反応ガス供給部23,27にはシール材とのシール性を確保するための大きな積層荷重を付与し、挟持部21には電解質・電極接合体との密着性を高める程度の比較的小さな積層荷重を付与することができる。これにより、電解質・電極接合体の破損を防止することができる。なお積層荷重の調整は、締結手段95を反応ガス供給部23,27および挟持部21の周囲に配置しつつ、各締結手段95の締結力を調整することによって行うことができる。また、挟持部21に第1周縁凸部および第2周縁凸部を設けたので、セパレータと電解質・電極接合体との密着性が高まり、積層荷重を確実に伝達することができる。さらに、アノード電極14側の突起部43とカソード電極15側の突起部53とは、セパレータ20の積層方向から見て、全て同じ位置に形成されている。そのため積層荷重をより確実に伝達することができ、電解質・電極接合体とセパレータとの密着性が向上するとともに、電解質・電極接合体で発電された電力を効率的に集電することができる。
(作用)
以上のように構成された燃料電池の作用について説明する。
まず、図1に示す燃料電池スタック10を所定温度に加熱しつつ、第1配管92に燃料ガス(例えば水素ガス)を供給し、第2配管94に酸化剤ガス(例えば空気)を供給する。
図1に示す第1配管92から供給された燃料ガスは、図2に示す燃料ガス供給連通孔24を流通し、積層された複数のセパレータ20の燃料ガス供給通路34に流入する。燃料ガス供給通路34を通って挟持部21の中央付近に供給された燃料ガスは、燃料ガス供給孔42を通って燃料ガス通路41に流入する。燃料ガス通路41は電解質・電極接合体12のアノード電極14に面しているので、燃料ガスはアノード電極14の中央付近から周縁部に向かって放射状に流通する。なお、アノード電極14の周縁部には第1周縁凸部44が密着しているので、燃料ガスが外部に吹き抜けすることを阻止される。このため、燃料ガスを発電反応に有効に利用することが可能になり、燃料利用率が良好に向上する。
一方、図1に示す第2配管94から供給された酸化剤ガス(例えば空気)は、図2に示す酸化剤ガス供給連通孔28を流通し、積層された複数のセパレータ20の酸化剤ガス供給通路35に流入する。酸化剤ガス供給通路35を通って挟持部21の中央付近に供給された酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給孔52を通って酸化剤ガス通路51に流入する。酸化剤ガス通路51は電解質・電極接合体12のカソード電極15に面しているので、酸化剤ガスはカソード電極15の中央付近から周縁部に向かって放射状に流通する。なお、カソード電極15の周縁部には第2周縁凸部54が密着しているので、酸化剤ガスが外部に吹き抜けすることを阻止される。このため、酸化剤ガスを発電反応に有効に利用することが可能になる。
そして、カソード電極15で酸化剤ガスから生成された酸化物イオンが、電解質13を通ってアノード電極に移動し、燃料ガスと化学反応して発電が行われる。燃料電池は、反応の継続により熱自立することができる。熱自立とは、外部から熱を加えることなく自ら発生する熱のみで燃料電池の動作温度を維持することをいう。
発電に使用された酸化剤ガスは、挟持部21の周縁部に形成された酸化剤ガス排出孔55からカソード電極15の外側に排出される。ところが、この酸化剤ガスがアノード電極14に回り込むと、アノード電極14が酸化されて発電効率が低下するとともに、燃料電池が劣化することになる。
これに対して本実施形態では、電解質・電極接合体12の外方から酸化剤ガスや排ガス等の他のガスが、アノード電極14に回り込むことを、第1周縁凸部44によって阻止することができる。これにより、アノード電極14の酸化による発電効率の低下を防止するとともに、セパレータや電解質・電極接合体の耐久性の向上が容易に図られる。
また、発電に使用された燃料ガスは、挟持部21の周縁部に形成された燃料ガス排出孔45からアノード電極14の外側に排出される。ところが、この燃料ガスがカソード電極15に回り込むと、カソード電極15が還元されて発電効率が低下するとともに、燃料電池が劣化することになる。
これに対して本実施形態では、電解質・電極接合体12の外方から燃料ガスや排ガス等の他のガスが、カソード電極15に回り込むことを、第2周縁凸部54によって阻止することができる。これにより、カソード電極15の還元による発電効率の低下を防止するとともに、セパレータ20や電解質・電極接合体12の耐久性の向上が容易に図られる。
また本実施形態では、燃料ガス排出孔45と酸化剤ガス排出孔55は位相を異にして形成されているので、両排出孔45,55が同位相に配置されている場合と比べて、電解質・電極接合体12の外方から酸化剤ガスや排ガス等の他のガスが、燃料ガス排出孔45に流入してアノード電極14に回り込むことを、更に阻止することができる。これにより、アノード電極14の酸化による発電効率の低下を防止するとともに、セパレータ20や電解質・電極接合体12の耐久性の更なる向上が容易に図られる。
また、電解質・電極接合体12の外方から燃料ガスや排ガス等の他のガスが、酸化剤ガス排出孔55に流入してカソード電極15に回り込むことを、更に阻止することができる。これにより、カソード電極15の還元による発電効率の低下を防止するとともに、セパレータ20や電解質・電極接合体12の耐久性の更なる向上が容易に図られる。
しかも、排出された燃料ガス(未使用)と酸化剤ガス(未使用)は、挟持部21の周辺で燃えるので、燃料電池11(挟持部21)を予め加熱することができ、熱効率の向上と熱自立の促進とを図ることができる。ここで、熱自立とは、外部から熱を加えることなく自ら発生する熱のみで燃料電池の動作温度を維持することをいう。
一般に燃料電池では、酸化剤ガスと燃料ガスとが一定の比率(A/F>1.0)で消費されるが、A/Fが小さすぎると燃料ガスが無駄になり、A/Fが大きすぎると燃料電池の温度が低下することになる。
そこで本実施形態では、燃料ガスの流路断面積が酸化剤ガスの流路断面積より小さくなっている。具体的には、酸化剤ガスの流路断面積と燃料ガスの流路断面積の比率が、燃料電池のA/Fにほぼ一致している。すなわち、第2配管94および第1配管92、酸化剤ガス供給連通孔28および燃料ガス供給連通孔24、酸化剤ガス供給通路35および燃料ガス供給通路34、酸化剤ガス供給孔52および燃料ガス供給孔42、酸化剤ガス通路51および燃料ガス通路41、並びに酸化剤ガス排出孔55および燃料ガス排出孔45は、それぞれの流路断面積の比率が燃料電池のA/Fにほぼ一致するように形成されている。これにより、酸化剤ガスおよび燃料ガスを過不足なく供給することが可能になり、燃料ガスの無駄使いおよび燃料電池の温度低下を防止することができる。また通常、A/F>1.0で運転される燃料電池11において、燃料ガスと酸化剤ガスの圧力差・圧力損失差が低減される。そのため、電解質・電極接合体12の外方から酸化剤ガスや排ガス等の他のガスが、アノード電極14に回り込むことを、更に阻止することができるとともに、電解質・電極接合体12の外方から燃料ガスや排ガス等の他のガスが、カソード電極15に回り込むことを、更に阻止することができる。これにより、セパレータ20や電解質・電極接合体12の耐久性の更なる向上が容易に図られる。
本実施形態の燃料ガス排出孔45の開口断面積の総和は、酸化剤ガス排出孔55の開口断面積の総和よりも小さく設定されている。
また燃料ガス排出孔45の数は、酸化剤ガス排出孔55の数よりも少なく設定されている。
また燃料ガス供給孔42の開口断面積の総和は、酸化剤ガス供給孔52の開口断面積の総和よりも小さく設定されている。
なお燃料ガス供給孔42の数は、酸化剤ガス供給孔52の数よりも少なく設定されることが好ましい。
また燃料ガス通路41の体積は、酸化剤ガス通路51の体積よりも小さく設定されている。
また燃料ガス供給通路34の断面積の総和は、酸化剤ガス供給通路35の断面積の総和よりも小さく設定されている。
また燃料ガス供給連通孔24の断面積の総和は、酸化剤ガス供給連通孔28の断面積の総和よりも小さく設定されている。
これにより、通常、A/F>1.0で運転される燃料電池11において、燃料ガスと酸化剤ガスの圧力差・圧力損失差が低減される。そのため、電解質・電極接合体12の外方から酸化剤ガスや排ガス等の他のガスが、アノード電極14に回り込むことを、更に阻止することができるとともに、電解質・電極接合体12の外方から燃料ガスや排ガス等の他のガスが、カソード電極15に回り込むことを、更に阻止することができる。これにより、セパレータ20や電解質・電極接合体12の耐久性の更なる向上が容易に図られる。
本実施形態の燃料ガス排出孔45は、挟持部21の中央部からセパレータ20の面方向に離間して放射状に設定されている。
また酸化剤ガス排出孔55は、挟持部21の中央部からセパレータ20の面方向に等角度間隔ずつ離間して放射状に設定されている。
これにより、燃料ガスがアノード電極14全域に行き渡り、且つ、使用された燃料ガスの排出が特定の燃料ガス排出孔45に偏ることがない。また、酸化剤ガスがカソード電極15全域に行き渡り、且つ、使用された酸化剤ガスの排出が特定の酸化剤ガス排出孔55に偏ることがない。そのため、発電時に電解質・電極接合体12の表面に、燃料ガスまたは酸化剤ガスの濃度差に起因する発電差が生じ難く、発電差に起因する温度差が生じ難い。したがって、電解質・電極接合体12の耐久性の向上が期待できる。
本実施形態の挟持部21には、燃料ガス通路41側に突出してアノード電極14に接触する複数の突起部43が設けられている。また挟持部21には、酸化剤ガス通路51側に突出してカソード電極15に接触する複数の突起部53が設けられている。
これにより、複数の突起部43,53により良好な集電効果が得られるとともに、各突起部43間に形成される燃料ガス通路41に沿って、燃料ガス及び燃料排ガスの流通性を向上させることができる。また、各突起部53間に形成される酸化剤ガス通路51に沿って、酸化剤ガス及び酸化剤排ガスの流通性を向上させることができる。
本実施形態の挟持部21には、燃料ガス通路41側に突出してアノード電極14に接触する複数の突起部43が設けられるとともに、酸化剤ガス通路51側に突出してカソード電極15に接触する複数の突起部53が設けられ、アノード電極14側の突起部43およびカソード電極15側の突起部53は、セパレータ20の積層方向に沿って同一の位相に配列される数が、同一の位相以外に配列される数よりも多数に設定されている。すなわち、セパレータ20の積層方向から見て同じ位置となる個数が、異なる位置となる個数より多くなっている。
これにより、アノード電極14側突起部43とカソード電極15側突起部53との間で、積層方向の荷重を確実に伝達することができ、電解質・電極接合体12とセパレータ20との密着性が向上するとともに、電解質・電極接合体12で発電された電力を効率的に集電することができる。
本実施形態の燃料電池11は、挟持部21と燃料ガス供給部23との間が燃料ガス橋架部22により連結され、挟持部21と酸化剤ガス供給部27との間が酸化剤ガス橋架部26により連結されている。
これにより、燃料ガス供給部23と挟持部21との間で、燃料ガス橋架部22を介して積層方向の締め付け荷重が遮断される。また、酸化剤ガス供給部27と挟持部21との間で、酸化剤ガス橋架部26を介して積層方向の締め付け荷重が遮断される。これにより、電解質・電極接合体12に所望の荷重を付与することができる。このため、簡単且つコンパクトな構成で、シール性が要求される部位(燃料ガス供給部23および酸化剤ガス供給部27)には、比較的大きな荷重を付与する一方、電解質・電極接合体12には、挟持部21との密着性を高める程度の比較的小さな荷重を付与することが可能になる。これにより、燃料ガス供給部23及び酸化剤ガス供給部27において所望のシール性を確保するとともに、電解質・電極接合体12の損傷を可及的に阻止し、効率的な発電及び集電が遂行される。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る燃料電池について説明する。図3に示す第1実施形態では、燃料ガス供給連通孔24が燃料ガス供給部23に、酸化剤ガス供給連通孔28が酸化剤ガス供給部27に、それぞれ別々に形成されていたが、図6に示す第2実施形態では、燃料ガス供給連通孔24および酸化剤ガス供給連通孔28が一つの反応ガス供給部23に形成されている点で異なっている。なお、第1実施形態と同様の構成となる部分については、その詳細な説明を省略する。
図6は、第2実施形態に係る燃料電池11の分解斜視図である。なお図6のB−B線における断面図は、図2(b)にほぼ一致する。図6に示すように、この燃料電池11のセパレータ20では、挟持部21から半径方向に、一個の反応ガス橋架部22が延設されている。反応ガス橋架部22の先端には、一個の反応ガス供給部23が設けられている。反応ガス供給部23には、燃料ガス供給連通孔24および酸化剤ガス供給連通孔28が並んで形成されている。なお図2に示すように、隣り合うセパレータ20の反応ガス供給部23の間には、シール材18aが配置される。
図6に示すように、セパレータ20は、第1プレート40、第2プレート50および第3プレート30を積層して形成されている。第3プレート30の第1プレート40側の表面30aには、燃料ガス供給連通孔24から反応ガス橋架部22を通り挟持部21の中心付近にかけて、燃料ガス供給通路34が形成されている。第3プレート30の第2プレート50側の裏面30bには、酸化剤ガス供給連通孔28から反応ガス橋架部22を通り、挟持部21の中心付近にかけて、酸化剤ガス供給通路35が形成されている。
第1プレート40における挟持部21の電解質・電極接合体12側の表面40aには、燃料ガス通路41が形成されている。燃料ガス通路41の中央付近には、第3プレート30の燃料ガス供給通路34に連通する燃料ガス供給孔42が形成されている。燃料ガス通路41の内部には複数の突起部43が形成され、燃料ガス通路41の周囲には第1周縁凸部44が形成されている。第1周縁凸部44には、複数の燃料ガス排出孔45が周方向に離間して放射状に形成されている。
また、第2プレート50における挟持部21の電解質・電極接合体12側の裏面50bには、酸化剤ガス通路51が形成されている。酸化剤ガス通路51の中央付近には、第3プレート30の酸化剤ガス供給通路35に連通する酸化剤ガス供給孔52が形成されている。酸化剤ガス通路51の内部には複数の突起部53が形成され、酸化剤ガス通路51の周囲には第2周縁凸部54が形成されている。第2周縁凸部54には、複数の酸化剤ガス排出孔55が周方向に等角度間隔で離間して放射状に形成されている。
図7は、セパレータ20の平面図である。燃料ガス排出孔45および酸化剤ガス排出孔55は、挟持部21の周方向において異なる位置に(位相が異なるように)配置されている。
図5は、燃料電池スタック10の概略斜視説明図である。上述した燃料電池11が矢印A方向に複数積層されて、燃料電池スタック10が形成されている。締結手段95により、一対のエンドプレート90a、90bの間に燃料電池スタック10が挟持され、複数の燃料電池11に積層荷重が付与されている。
一方のエンドプレート90aには、燃料電池スタック10に燃料ガスを供給する第1配管92と、酸化剤ガスを供給する第2配管94とが設けられている。第2実施形態では、燃料ガス供給連通孔24および酸化剤ガス供給連通孔28が一つの反応ガス供給部23に並んで形成されているので、第1配管92および第2配管94も並んで配置されている。
(作用)
第2実施形態に係る燃料電池の作用について説明する。
燃料ガスは、図5に示す第1配管92、図6に示す燃料ガス供給連通孔24、燃料ガス供給通路34、燃料ガス供給孔42および燃料ガス通路41を通り、アノード電極14に供給されて発電に使用される。発電に使用された燃料ガスは、第1周縁凸部44に形成された燃料ガス排出孔45からアノード電極14の外側に排出される。
酸化剤ガスは、図5に示す第2配管94、図6に示す酸化剤ガス供給連通孔28、酸化剤ガス供給通路35、酸化剤ガス供給孔52および酸化剤ガス通路51を通り、カソード電極15に供給されて発電に使用される。発電に使用された酸化剤ガスは、第2周縁凸部54に形成された酸化剤ガス排出孔55からカソード電極15の外側に排出される。
本実施形態の燃料電池においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
また第2実施形態では、反応ガス供給部23と挟持部21との間が、反応ガス橋架部22により連結されている。
これにより、反応ガス供給部23と挟持部21との間は、反応ガス橋架部22を介して積層方向の締め付け荷重が遮断されるため、電解質・電極接合体12に所望の荷重を付与することができる。このため、簡単且つコンパクトな構成で、シール性が要求される反応ガス供給部23には、比較的大きな荷重を付与する一方、電解質・電極接合体12には、挟持部21との密着性を高める程度の比較的小さな荷重を付与することが可能になる。これにより、反応ガス供給部23において所望のシール性を確保するとともに、電解質・電極接合体12の損傷を可及的に阻止し、効率的な発電及び集電が遂行される。
さらに、反応ガス橋架部22には燃料ガス供給通路34及び酸化剤ガス供給通路35が形成されている。従って、燃料ガス及び酸化剤ガスは、電解質・電極接合体12に供給される前に相互の温度差が低減され、電解質・電極接合体12の安定した発電が可能になる。
しかも、反応ガス供給部23には燃料ガス供給連通孔24及び酸化剤ガス供給連通孔28が形成されている。このため、燃料ガス及び酸化剤ガスは、電解質・電極接合体12に供給される前に相互の温度差が低減され、電解質・電極接合体12の安定した発電が可能になる。
その上、シール性が要求される燃料ガス供給連通孔24及び酸化剤ガス供給連通孔28は、反応ガス供給部23に集約されている。これにより、反応ガス供給部23に所望のシール性を確保するとともに、電解質・電極接合体12の損傷を可及的に阻止し、効率的な発電及び集電が遂行可能になる。
本実施形態の燃料ガス供給通路34の断面積の総和は、酸化剤ガス供給通路35の断面積の総和よりも小さく設定されている。
また燃料ガス供給連通孔24の断面積の総和は、前記酸化剤ガス供給連通孔28の断面積の総和よりも小さく設定されている。
この発明によれば、通常、反応ガスの空燃比(A/F)>1.0で運転される燃料電池において、燃料ガスと酸化剤ガスの圧力差・圧力損失差が低減される。そのため、電解質・電極接合体12の外方から酸化剤ガスや排ガス等の他のガスが、アノード電極14に回り込むことを、更に阻止することができるとともに、電解質・電極接合体12の外方から燃料ガスや排ガス等の他のガスが、カソード電極15に回り込むことを、更に阻止することができる。これにより、セパレータ20や電解質・電極接合体12の耐久性の更なる向上が容易に図られる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る燃料電池について説明する。図3に示す第1実施形態では、一個のセパレータ20に一個の挟持部21が設けられていたが、図8に示す第3実施形態では、一個のセパレータ20に二個の挟持部21a,21bが設けられている点で異なっている。なお、第1または第2実施形態と同様の構成となる部分については、その詳細な説明を省略する。
図8は、第3実施形態に係る燃料電池11の分解斜視図である。なお図8のC−C線における断面図は、図2(b)にほぼ一致する。図8に示すように、この燃料電池11のセパレータ20は、一対の電解質・電極接合体12a,12bを挟持する一対の挟持部21a,21bを備えている。第1挟持部21aおよび第2挟持部21bの中心点を結ぶ直線の両側に、燃料ガス供給連通孔24を備えた燃料ガス供給部23と、酸化剤ガス供給連通孔28を備えた酸化剤ガス供給部27とが設けられている。燃料ガス供給部23は、第1挟持部21aとの間を第1燃料ガス橋架部22aにより連結され、第2挟持部21bとの間を第2燃料ガス橋架部22bにより連結されている。また酸化剤ガス供給部27は、第1挟持部21aとの間を第1酸化剤ガス橋架部26aにより連結され、第2挟持部21bとの間を第2酸化剤ガス橋架部26bにより連結されている。
セパレータ20は、第1プレート40、第2プレート50および第3プレート30を積層して形成されている。第3プレート30の第1プレート40側の表面30aには、燃料ガス供給連通孔24から第1燃料ガス橋架部22aを通り第1挟持部21aの中心付近にかけて第1燃料ガス供給通路34aが形成され、また燃料ガス供給連通孔24から第1燃料ガス橋架部22aを通り第1挟持部21aの中心付近にかけて第1燃料ガス供給通路34aが形成されている。一方、第3プレート30の第2プレート50側の裏面30bには、酸化剤ガス供給連通孔28から第1酸化剤ガス橋架部26aを通り第1挟持部21aの中心付近にかけて第1酸化剤ガス供給通路35aが形成され、また酸化剤ガス供給連通孔28から第2酸化剤ガス橋架部26bを通り第2挟持部21bの中心付近にかけて第2酸化剤ガス供給通路35bが形成されている。
第1プレート40における一対の挟持部21a,21bの表面40aには、それぞれ燃料ガス通路41が形成されている。各燃料ガス通路41の中央付近には、第3プレート30の燃料ガス供給通路34a,34bに連通する燃料ガス供給孔42が形成されている。燃料ガス通路41の内部には複数の突起部43が形成され、燃料ガス通路41の周囲には第1周縁凸部44が形成されている。第1周縁凸部44には、複数の燃料ガス排出孔45が周方向に離間して放射状に形成されている。
また、第2プレート50における一対の挟持部21a,21bの裏面50bには、それぞれ酸化剤ガス通路51が形成されている。各酸化剤ガス通路51の中央付近には、第3プレート30の酸化剤ガス供給通路35a,35bに連通する酸化剤ガス供給孔52が形成されている。酸化剤ガス通路51の内部には複数の突起部53が形成され、酸化剤ガス通路51の周囲には第2周縁凸部54が形成されている。第2周縁凸部54には、複数の酸化剤ガス排出孔55が周方向に等角度間隔で離間して放射状に形成されている。
図9は、セパレータ20の底面図である。燃料ガス排出孔45および酸化剤ガス排出孔55は、各挟持部21a,21bの周方向において異なる位置に(位相が異なるように)配置されている。
(作用)
第3実施形態に係る燃料電池の作用について説明する。
燃料ガスは、図8に示す燃料ガス供給連通孔24から、一対の燃料ガス供給通路34a,34b、一対の挟持部21a,21bの燃料ガス供給孔42および燃料ガス通路41を通り、一対の電解質・電極接合体12a,12bのアノード電極14に供給されて発電に使用される。発電に使用された燃料ガスは、第1周縁凸部44に形成された燃料ガス排出孔45からアノード電極14の外側に排出される。
酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給連通孔28から、一対の酸化剤ガス供給通路35a,35b、一対の挟持部21a,21bの酸化剤ガス供給孔52および酸化剤ガス通路51を通り、一対の電解質・電極接合体12a,12bのカソード電極15に供給されて発電に使用される。発電に使用された酸化剤ガスは、第2周縁凸部54に形成された酸化剤ガス排出孔55からカソード電極15の外側に排出される。
本実施形態の燃料電池においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
一般に、燃料電池スタックの出力は電解質・電極接合体12の個数に比例するので、実用的な燃料電池スタックでは相当な個数の電解質・電極接合体12を必要とする。そこで第3実施形態の燃料電池は、一個のセパレータ20に一対の挟持部21a,21bを備え、隣接するセパレータの間に一対の電解質・電極接合体12a,12bを挟持する構成とした。これにより、第1実施形態に比べて燃料電池スタックを小型化することができる。
本実施形態の燃料電池は、固体酸化物形燃料電池である。
これにより、高温型燃料電池である固体酸化物形燃料電池において特に懸念される熱応力による各挟持部21a,21bや各電解質・電極接合体12a,12bの熱歪等が、隣接する他の挟持部や電解質・電極接合体に伝達されることがない。これにより、各挟持部21a,21b間や各電解質・電極接合体12a,12b間には、特別な寸法吸収機構を設ける必要がなく、燃料電池の小型化が容易に図られる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係る燃料電池について説明する。図3に示す第1実施形態では、一個のセパレータ20に一個の挟持部21が設けられていたが、図10に示す第4実施形態では、一個のセパレータ20に四個の挟持部21a〜21dが設けられている点で異なっている。なお、第1〜第3実施形態と同様の構成となる部分については、その詳細な説明を省略する。
図10は、第4実施形態に係る燃料電池11の分解斜視図である。なお図10のD−D線における断面図は、図2(b)にほぼ一致する。図10に示すように、この燃料電池11のセパレータ20は、四個の電解質・電極接合体12a〜12dを挟持する四個の挟持部21a〜21dを備えている。四個の挟持部21a〜21dの中央に、燃料ガス供給連通孔24を備えた燃料ガス供給部23が設けられている。燃料ガス供給部23と各挟持部21a〜21dとの間は、それぞれ燃料ガス橋架部22で連結されている。一方、四個の挟持部21a〜21dの周囲にリング状の酸化剤ガス供給部27が設けられている。酸化剤ガス供給部27と各挟持部21a〜21dとの間は、それぞれ酸化剤ガス橋架部26で連結されている。酸化剤ガス供給部27の周方向に沿って等角度間隔に、複数の酸化剤ガス供給連通孔28が設けられている。
酸化剤ガス供給部27がシール材を介して積層されると、酸化剤ガス供給部27は燃料電池を覆う筐体部80として機能する。なお、筐体部80に形成された締結孔(不図示)に締結手段のボルト等を相通すれば、筐体部80に積層荷重を付与することができる。
第3プレート30の表面30aには、燃料ガス供給連通孔24から各燃料ガス橋架部22を通り各挟持部21a〜21dの中心付近にかけて、それぞれ燃料ガス供給通路34が形成されている。また第3プレート30の筐体部80の裏面30bには、図11の底面図に示すように、各酸化剤ガス供給連通孔28を連通する充填室29が設けられている。具体的には、筐体部80の周方向に沿ってリング状の溝部を形成することで、充填室29が形成されている。その充填室29から、各酸化剤ガス橋架部26を通り各挟持部21a〜21dの中心付近にかけて、それぞれ酸化剤ガス供給通路35が形成されている。
図10に戻り、第1プレート40における各挟持部21a〜21dの表面40aには、それぞれ燃料ガス通路41が形成されている。各燃料ガス通路41の中央付近には、第3プレート30の燃料ガス供給通路34に連通する燃料ガス供給孔42が形成されている。燃料ガス通路41の内部には複数の突起部43が形成され、燃料ガス通路41の周囲には第1周縁凸部44が形成されている。第1周縁凸部44には、複数の燃料ガス排出孔45が周方向に離間して放射状に形成されている。
また、第2プレート50における一対の挟持部21a,21bの裏面50bには、それぞれ酸化剤ガス通路51が形成されている。各酸化剤ガス通路51の中央付近には、第3プレート30の酸化剤ガス供給通路35に連通する酸化剤ガス供給孔52が形成されている。酸化剤ガス通路51の内部には複数の突起部53が形成され、酸化剤ガス通路51の周囲には第2周縁凸部54が形成されている。第2周縁凸部54には、複数の酸化剤ガス排出孔55が周方向に等角度間隔で離間して放射状に形成されている。
図11は、セパレータ20の底面図である。燃料ガス排出孔45および酸化剤ガス排出孔55は、各挟持部21a〜21dの周方向において異なる位置に(位相が異なるように)配置されている。
(作用)
第4実施形態に係る燃料電池の作用について説明する。
燃料ガスは、図10に示す燃料ガス供給連通孔24から、燃料ガス供給通路34、各挟持部21a〜21dの燃料ガス供給孔42および燃料ガス通路41を通り、各電解質・電極接合体12a〜12dのアノード電極14に供給されて発電に使用される。発電に使用された燃料ガスは、第1周縁凸部44に形成された燃料ガス排出孔45から筐体部80の内側空間に排出される。
酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給連通孔28から、充填室29、酸化剤ガス供給通路35、各挟持部21a〜21dの酸化剤ガス供給孔52および酸化剤ガス通路51を通り、各電解質・電極接合体12a〜12dのカソード電極15に供給されて発電に使用される。発電に使用された酸化剤ガスは、第2周縁凸部54に形成された酸化剤ガス排出孔55から筐体部80の内側空間に排出される。
本実施形態の燃料電池においても、第1および第3実施形態と同様の効果を奏することができる。
本実施形態の燃料ガス供給部23は、セパレータ20の中央部に設けられるとともに、燃料ガス供給部23を中心に複数の電解質・電極接合体12a〜12dが同心円上に配列されている。
燃料ガス供給部23がセパレータ20の中央部に設けられるので、燃料電池に供給される燃料ガスを発電による発生熱によって良好に加熱可能になる。従って、燃料電池は、熱効率の向上と熱自立の促進とを図ることができる。ここで、熱自立とは、外部から熱を加えることなく自ら発生する熱のみで燃料電池の動作温度を維持することをいう。
その上、燃料ガス供給部23を中心に複数の電解質・電極接合体12a〜12dが同心円上に配列されるので、燃料ガス供給部23から各電解質・電極接合体12a〜12dに対して燃料ガスを均等に分配することができ、各電解質・電極接合体12a〜12dの発電性能の向上及び安定化が図られる。
本実施形態では、複数の燃料電池を積層した場合に、各燃料電池において同心円上に配列された各電解質・電極接合体12a〜12dが、それぞれ燃料電池の積層方向に沿って同一の位相に配列されている。すなわち、燃料電池の積層方向から見て同じ位置に配置されている。
これにより、電解質・電極接合体12a〜12dに付与される荷重が不足することがないので、電解質・電極接合体12a〜12dとセパレータ20との密着性が向上し、電解質・電極接合体12a〜12dで発電された電力を効率的に集電することができる。
本実施形態の挟持部21a〜21dは、各電解質・電極接合体12a〜12dに対応した形状を有するとともに、各挟持部21a〜21dは、互いに分離して構成されることが好ましい。
各挟持部21a〜21dは各電解質・電極接合体12a〜12dに対応した形状を有するため、各電解質・電極接合体12a〜12dで発電された電力を効率的に集電することができる。
しかも、各挟持部21a〜21dは互いに分離して構成されるので、隣接する電解質・電極接合体12a〜12dに独立して積層方向の荷重を付与することができる。このため、各電解質・電極接合体12a〜12dやセパレータ20の寸法誤差によって各電解質・電極接合体12a〜12dに発生する異なる荷重を吸収することが可能になる。従って、セパレータ20全体に歪みが惹起されることを阻止し、各電解質・電極接合体12a〜12dに対して均等な荷重を付与することができる。その上、各電解質・電極接合体12a〜12dの熱歪み等は、隣接する他の電解質・電極接合体に伝達されることがなく、電解質・電極接合体間には、特別な寸法吸収機構を設ける必要がない。これにより、各電解質・電極接合体12a〜12d同士を近接して配置することが可能になり、燃料電池全体の小型化が容易に図られる。
本実施形態の燃料ガス橋架部22は、燃料ガス供給部23から外方に等角度間隔ずつ離間して放射状に構成されている。
これにより、燃料ガス供給部23から各燃料ガス橋架部22を介して各電解質・電極接合体12a〜12dに対して燃料ガスを均等に供給することができ、各電解質・電極接合体12a〜12dの発電性能の向上及び安定化を図ることが可能になる。
本実施形態のセパレータ20は、挟持部21a〜21d、燃料ガス橋架部22及び酸化剤ガス橋架部26が、電解質・電極接合体12a〜12dの数に対応する数に設定されている。
これにより、燃料ガス供給部23から各燃料ガス橋架部22及び各挟持部21a〜21dを介して各電解質・電極接合体12a〜12dに燃料ガスを均等に供給することができ、各電解質・電極接合体12a〜12dの発電性能の向上及び安定化を図ることが可能になる。
本実施形態の燃料ガス供給部23は、セパレータ20の中央部に設けられるとともに、燃料ガス供給部23を中心に各電解質・電極接合体12a〜12dが同心円上に配列されている。
燃料ガス供給部23がセパレータ20の中央部に設けられるので、燃料電池に供給される燃料ガス及び酸化剤ガスは、発電による発生熱を介して良好に加熱可能になり、燃料電池は、熱効率の向上と熱自立の促進とを図ることができる。ここで、熱自立とは、外部から熱を加えることなく自ら発生する熱のみで燃料電池の動作温度を維持することをいう。
しかも、セパレータ20の面内には、各電解質・電極接合体12a〜12dが同心円上に配列されている。このため、セパレータ20の面内に2以上の同一形状且つ同一面積の電解質・電極接合体12a〜12dが同心円上に配列される燃料電池構造の中、高い占有率を得ることが可能になる。その上、発電出力当たりのスタック体積が小さくなり、燃料電池スタック全体のコンパクト化が容易に図られる。一方、発電出力当たりのスタック表面積が小さくなり、燃料電池スタックからの放熱を最小化することができ、熱効率の向上及び熱自立の促進を図ることが可能になる。
本実施形態では、燃料電池を覆う筐体部80がセパレータ20に設けられているので、燃料電池を収容する別体のケーシングが不要になり、部品点数を有効に削減して組立作業性の向上を図るとともに、燃料電池をコンパクト且つ安価に製造することができる。
燃料電池からの排出ガスは、筐体部80の内側空間に一時滞留する。そのため筐体部80は、燃料電池からの排出ガスが燃料電池の外部に拡散することを阻止する遮蔽部材及び熱エネルギの拡散を阻止する断熱部材として機能する。これにより、燃料電池の保温性や排熱回収による熱効率を高めることができ、断熱構造が一挙に簡素化して経済的である。
本実施形態の筐体部80は、酸化剤ガス供給連通孔28から供給される酸化剤ガスが充填される充填室29を備えている。充填室29に充填された酸化剤ガスは、燃料電池からの排出ガスにより加温されるため、電解質・電極接合体12に供給される前の酸化剤ガスを予め加温することができる。したがって、燃料電池11全体の熱自立運転が促進されるとともに、熱エネルギの効率的な利用が可能になる。なお筐体部80および充填室29は環状に構成されているため、充填室29の内部の酸化剤ガスを均等に加温することができる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態に係る燃料電池について説明する。図6に示す第2実施形態では、一個のセパレータ20に一個の挟持部21が設けられていたが、図12に示す第5実施形態では、一個のセパレータ20に四個の挟持部21a〜21dが設けられている点で異なっている。なお、第1〜第4実施形態と同様の構成となる部分については、その詳細な説明を省略する。
図12は、第5実施形態に係る燃料電池11の分解斜視図である。なお図12のE−E線における断面図は、図2(b)にほぼ一致する。図12に示すように、この燃料電池11のセパレータ20は、四個の電解質・電極接合体12a〜12dを挟持する四個の挟持部21a〜21dを備えている。四個の挟持部21a〜21dの中央に、一個の反応ガス供給部23が設けられている。この反応ガス供給部23と各挟持部21a〜21dとの間は、それぞれ反応ガス橋架部22によって連結されている。
反応ガス供給部23の中心には、燃料ガス供給連通孔24が形成されている。その燃料ガス供給連通孔24を中心とする同一円周上に、複数の酸化剤ガス供給連通孔28が形成されている。各酸化剤ガス供給連通孔28は、隣り合う反応ガス橋架部22の間に配置されている。
第3プレート30の表面30aには、燃料ガス供給連通孔24から各反応ガス橋架部22を通り各挟持部21a〜21dの中心付近にかけて、それぞれ燃料ガス供給通路34が形成されている。また第3プレート30の裏面30bには、図13の底面図に示すように、各酸化剤ガス供給連通孔28から、隣り合う各反応ガス橋架部22を通り各挟持部21a〜21dの中心付近にかけて、それぞれ酸化剤ガス供給通路35が形成されている。各反応ガス橋架部22では、燃料ガス供給通路34を挟んで平行に、一対の酸化剤ガス供給通路35が形成されている。各挟持部21a〜21dでは、一対の酸化剤ガス供給通路35を酸化剤ガス通路51に連通させるため、一対の酸化剤ガス供給孔52が形成されている。
図13は、セパレータ20の底面図である。燃料ガス排出孔45および酸化剤ガス排出孔55は、各挟持部21a〜21dの周方向において異なる位置に(位相が異なるように)配置されている。
(作用)
第5実施形態に係る燃料電池の作用について説明する。
燃料ガスは、図12に示す燃料ガス供給連通孔24から、燃料ガス供給通路34、各挟持部21a〜21dの燃料ガス供給孔42および燃料ガス通路41を通り、各電解質・電極接合体12a〜12dのアノード電極14に供給されて発電に使用される。発電に使用された燃料ガスは、第1周縁凸部44に形成された燃料ガス排出孔45からアノード電極14の外側に排出される。
酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給連通孔28から、酸化剤ガス供給通路35、各挟持部21a〜21dの酸化剤ガス供給孔52および酸化剤ガス通路51を通り、各電解質・電極接合体12a〜12dのカソード電極15に供給されて発電に使用される。発電に使用された酸化剤ガスは、第2周縁凸部54に形成された酸化剤ガス排出孔55からアノード電極14の外側に排出される。
本実施形態の燃料電池においても、第1〜第4実施形態と同様の効果を奏することができる。
本実施形態の反応ガス供給部23は、セパレータ20の中央部に設けられるとともに、反応ガス供給部23を中心に複数の電解質・電極接合体12a〜12dが同心円上に配列されている。
反応ガス供給部23がセパレータの中央部に設けられるので、各電解質・電極接合体12a〜12dに供給される前の燃料ガス及び酸化剤ガスを、発電による発生熱により良好に加熱することができ、熱効率の向上及び熱自立の促進を図ることが可能になる。
しかも、反応ガス供給部23を中心に複数の電解質・電極接合体12a〜12dが同心円上に配列されるので、各電解質・電極接合体12a〜12dに燃料ガス及び酸化剤ガスを均等に分配して供給することができ、各電解質・電極接合体12a〜12dの発電性能の向上及び安定化が図られる。
本実施形態では、複数の燃料電池を積層した場合に、各燃料電池において同心円上に配列された各電解質・電極接合体12a〜12dが、それぞれ燃料電池の積層方向に沿って同一の位相に配列されている。すなわち、燃料電池の積層方向から見て同じ位置に配置されている。
これにより、電解質・電極接合体12a〜12dに付与される荷重が不足することがないので、電解質・電極接合体12a〜12dとセパレータ20との密着性が向上し、電解質・電極接合体12a〜12dで発電された電力を効率的に集電することができる。
本実施形態の挟持部21a〜21dは、各電解質・電極接合体12a〜12dに対応した形状を有するとともに、各挟持部21a〜21dは、互いに分離して構成されている。
各挟持部21a〜21dは各電解質・電極接合体12a〜12dに対応した形状を有するため、電解質・電極接合体12a〜12dで発電された電力を効率的に集電することができる。
しかも、各挟持部21a〜21dは互いに分離して構成されるので、隣接する電解質・電極接合体12a〜12dに独立して積層方向の荷重を付与することができる。このため、電解質・電極接合体12a〜12dやセパレータ20の寸法誤差によって各電解質・電極接合体12a〜12dに発生する異なる荷重を吸収することが可能になる。従って、セパレータ全体に歪みが惹起されることを阻止し、各電解質・電極接合体12a〜12dに対して均等な荷重を付与することができる。その上、各電解質・電極接合体12a〜12dの熱歪み等は、隣接する他の電解質・電極接合体に伝達されることがなく、電解質・電極接合体間には、特別な寸法吸収機構を設ける必要がない。これにより、各電解質・電極接合体12a〜12d同士を近接して配置することが可能になり、燃料電池全体の小型化が容易に図られる。
本実施形態の反応ガス橋架部22は、反応ガス供給部23から外方に等角度間隔ずつ離間して放射状に構成されている。
これにより、反応ガス供給部23から反応ガス橋架部22を介して各電解質・電極接合体12a〜12dに対して燃料ガス及び酸化剤ガスを均等に分配することができ、各電解質・電極接合体12a〜12dの発電性能の向上及び安定化が図られる。
本実施形態のセパレータ20は、各挟持部21a〜21d及び反応ガス橋架部22が前記電解質・電極接合体12a〜12dの数に対応する数に設定されている。
この発明によれば、反応ガス供給部23から各反応ガス橋架部22及び各挟持部21a〜21dを介して各電解質・電極接合体12a〜12dに燃料ガス及び酸化剤ガスを均等に分配することができ、各電解質・電極接合体12a〜12dの発電性能の向上及び安定化が図られる。
本実施形態の燃料ガス供給連通孔24は、反応ガス供給部23の中央部に設けられるとともに、燃料ガス供給連通孔24を中心に複数の酸化剤ガス供給連通孔28が同心円上に配列されている。
これにより、燃料ガス及び酸化剤ガスは、電解質・電極接合体12a〜12dに供給される前に、互いの温度差を低減することができ、電解質・電極接合体12a〜12dの安定的な発電が遂行可能になる。しかも、酸化剤ガス供給連通孔28の全流路断面積が燃料ガス供給連通孔24の全流路断面積よりも大きく設定されるので、特にA/Fの値が大きい燃料電池において、燃料ガス及び酸化剤ガスの圧力損失の差を低減することが可能になる。これにより、燃料電池の耐久性及び信頼性が良好に向上する。
本実施形態の酸化剤ガス供給連通孔28は、複数の反応ガス橋架部22の間に介在するように設けられている。
これにより、燃料電池をより一層簡単且つコンパクトに構成することができる。
本実施形態のセパレータ20は、酸化剤ガス供給連通孔28が電解質・電極接合体12a〜12dの数に対応する数に設定されている。
これにより、酸化剤ガス供給連通孔28から反応ガス橋架部22及び各挟持部21a〜21dを介して各電解質・電極接合体12a〜12dに酸化剤ガスを均等に分配することが可能になり、各電解質・電極接合体12a〜12dの発電性能の向上及び安定化が図られる。
本実施形態の反応ガス供給部23は、セパレータ20の中央部に設けられるとともに、反応ガス供給部23を中心に各電解質・電極接合体12a〜12dが同心円上に配列されている。
反応ガス供給部23がセパレータ20の中央部に設けられるので、燃料電池に供給される燃料ガス及び酸化剤ガスは、発電による発生熱を介して良好に加熱可能になり、燃料電池は、熱効率の向上と熱自立の促進とを図ることができる。ここで、熱自立とは、外部から熱を加えることなく自ら発生する熱のみで燃料電池の動作温度を維持することをいう。
しかも、セパレータ20の面内には、各電解質・電極接合体12a〜12dが同心円上に配列されている。このため、セパレータ20の面内に2以上の同一形状且つ同一面積の電解質・電極接合体12a〜12dが同心円上に配列される燃料電池構造の中、高い占有率を得ることが可能になる。その上、発電出力当たりのスタック体積が小さくなり、燃料電池スタック全体のコンパクト化が容易に図られる。一方、発電出力当たりのスタック表面積が小さくなり、燃料電池スタックからの放熱を最小化することができ、熱効率の向上及び熱自立の促進を図ることが可能になる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な構造や形状などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
10…燃料電池スタック 11…燃料電池
12,12a,12b,12c,12d…電解質・電極接合体
13…電解質 14…アノード電極 15…カソード電極
20…セパレータ
21,21a,21b,21c,21d…挟持部
22…反応ガス橋架部、燃料ガス橋架部 23…反応ガス供給部、燃料ガス供給部
24…燃料ガス供給連通孔
26…酸化剤ガス橋架部 27…酸化剤ガス供給部
28…酸化剤ガス供給連通孔
30…第3プレート 34…燃料ガス供給通路 35…酸化剤ガス供給通路
40…第1プレート
41…燃料ガス通路 42…燃料ガス供給孔 43…突起部
44…第1周縁凸部 45…燃料ガス排出孔
50…第2プレート
51…酸化剤ガス通路 52…酸化剤ガス供給孔 53…突起部
54…第2周縁凸部 55…酸化剤ガス排出孔

Claims (32)

  1. 電解質をアノード電極とカソード電極とで挟んで構成される電解質・電極接合体が、セパレータ間に積層される燃料電池であって、
    前記セパレータは、前記電解質・電極接合体を挟持するとともに、前記アノード電極の電極面に沿って燃料ガスを供給する燃料ガス通路及び前記カソード電極の電極面に沿って酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス通路が個別に設けられる挟持部を備え、
    前記挟持部は、前記燃料ガスを前記燃料ガス通路に供給する燃料ガス供給孔と、
    前記燃料ガス通路側の周縁部に、前記燃料ガス通路側に突出して前記アノード電極の周縁部に接触する第1周縁凸部と、
    前記燃料ガス通路を通って使用された前記燃料ガスを排出する燃料ガス排出孔と、
    前記酸化剤ガスを前記酸化剤ガス通路に供給する酸化剤ガス供給孔と、
    前記酸化剤ガス通路側の周縁部に、前記酸化剤ガス通路側に突出して前記カソード電極の周縁部に接触する第2周縁凸部と、
    前記酸化剤ガス通路を通って使用された前記酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス排出孔と、を備え、
    前記燃料ガス排出孔と前記酸化剤ガス排出孔は、位相を異にして形成されることを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池において、
    前記燃料ガス排出孔の開口断面積の総和は、前記酸化剤ガス排出孔の開口断面積の総和よりも小さく設定されることを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1又は2記載の燃料電池において、
    前記燃料ガス排出孔の数は、前記酸化剤ガス排出孔の数よりも少なく設定されることを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記燃料ガス排出孔は、前記挟持部の中央部から前記セパレータの面方向に等角度間隔ずつ離間して放射状に設定されることを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記酸化剤ガス排出孔は、前記挟持部の中央部から前記セパレータの面方向に等角度間隔ずつ離間して放射状に設定されることを特徴とする燃料電池。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記燃料ガス供給孔の開口断面積の総和は、前記酸化剤ガス供給孔の開口断面積の総和よりも小さく設定されることを特徴とする燃料電池。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記燃料ガス供給孔の数は、前記酸化剤ガス供給孔の数よりも少なく設定されることを特徴とする燃料電池。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記燃料ガス通路の体積は、前記酸化剤ガス通路の体積よりも小さく設定されることを特徴とする燃料電池。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記挟持部は、前記燃料ガス通路側に突出して前記アノード電極に接触する複数の突起部が設けられることを特徴とする燃料電池。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記挟持部は、前記酸化剤ガス通路側に突出して前記カソード電極に接触する複数の突起部が設けられることを特徴とする燃料電池。
  11. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記挟持部は、前記燃料ガス通路側に突出して前記アノード電極に接触する複数の突起部が設けられるとともに、前記酸化剤ガス通路側に突出して前記カソード電極に接触する複数の突起部が設けられ、
    前記アノード電極側の突起部と前記カソード電極側の突起部とは、前記セパレータの積層方向に沿って同一の位相に配列される数が、同一の位相以外に配列される数よりも多数に設定されることを特徴とする燃料電池。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記挟持部に連結され、前記燃料ガスを前記燃料ガス通路に供給するための燃料ガス供給通路が形成される燃料ガス橋架部と、
    前記挟持部に連結され、前記酸化剤ガスを前記酸化剤ガス通路に供給するための酸化剤ガス供給通路が形成される酸化剤ガス橋架部と、
    前記燃料ガス橋架部に連結され、前記燃料ガスを前記燃料ガス供給通路に供給するための燃料ガス供給連通孔が積層方向に形成される燃料ガス供給部と、
    前記酸化剤ガス橋架部に連結され、前記酸化剤ガスを前記酸化剤ガス供給通路に供給するための酸化剤ガス供給連通孔が積層方向に形成される酸化剤ガス供給部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池。
  13. 請求項12に記載の燃料電池において、
    前記燃料ガス供給通路の断面積の総和は、前記酸化剤ガス供給通路の断面積の総和よりも小さく設定されることを特徴とする燃料電池。
  14. 請求項12又は13記載の燃料電池において、
    前記燃料ガス供給連通孔の断面積の総和は、前記酸化剤ガス供給連通孔の断面積の総和よりも小さく設定されることを特徴とする燃料電池。
  15. 請求項12〜14のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記燃料ガス供給部は、前記セパレータの中央部に設けられるとともに、
    前記燃料ガス供給部を中心に複数の前記電解質・電極接合体が同心円上に配列されることを特徴とする燃料電池。
  16. 請求項15記載の燃料電池において、
    複数の前記燃料電池を積層した場合に、前記各燃料電池において同心円上に配列された前記各電解質・電極接合体が、それぞれ前記燃料電池の積層方向に沿って同一の位相に配列されることを特徴とする燃料電池。
  17. 請求項15又は16記載の燃料電池において、
    前記挟持部は、前記各電解質・電極接合体に対応した形状を有するとともに、
    前記各挟持部は、互いに分離して構成されることを特徴とする燃料電池。
  18. 請求項15〜17のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記燃料ガス橋架部は、前記燃料ガス供給部から外方に等角度間隔ずつ離間して放射状に構成されることを特徴とする燃料電池。
  19. 請求項15〜18のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記セパレータは、前記挟持部、前記燃料ガス橋架部及び前記酸化剤ガス橋架部が前記電解質・電極接合体の数に対応する数に設定されることを特徴とする燃料電池。
  20. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記挟持部に連結され、前記燃料ガスを前記燃料ガス通路に供給するための燃料ガス供給通路及び前記酸化剤ガスを前記酸化剤ガス通路に供給するための酸化剤ガス供給通路が形成される橋架部と、
    前記橋架部に連結され、前記燃料ガスを前記燃料ガス供給通路に供給するための燃料ガス供給連通孔及び前記酸化剤ガスを前記酸化剤ガス供給通路に供給するための酸化剤ガス供給連通孔が積層方向に形成される反応ガス供給部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池。
  21. 請求項20に記載の燃料電池において、
    前記燃料ガス供給通路の断面積の総和は、前記酸化剤ガス供給通路の断面積の総和よりも小さく設定されることを特徴とする燃料電池。
  22. 請求項20又は21記載の燃料電池において、
    前記燃料ガス供給連通孔の断面積の総和は、前記酸化剤ガス供給連通孔の断面積の総和よりも小さく設定されることを特徴とする燃料電池。
  23. 請求項20〜22のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記反応ガス供給部は、前記セパレータの中央部に設けられるとともに、
    前記反応ガス供給部を中心に複数の前記電解質・電極接合体が同心円上に配列されることを特徴とする燃料電池。
  24. 請求項23記載の燃料電池において、
    複数の前記燃料電池を積層した場合に、前記各燃料電池において同心円上に配列された前記各電解質・電極接合体が、それぞれ前記燃料電池の積層方向に沿って同一の位相に配列されることを特徴とする燃料電池。
  25. 請求項23又は24記載の燃料電池において、
    前記挟持部は、前記各電解質・電極接合体に対応した形状を有するとともに、
    前記各挟持部は、互いに分離して構成されることを特徴とする燃料電池。
  26. 請求項23〜25のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記橋架部は、前記反応ガス供給部から外方に等角度間隔ずつ離間して放射状に構成されることを特徴とする燃料電池。
  27. 請求項21〜26のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記セパレータは、前記挟持部及び前記橋架部が前記電解質・電極接合体の数に対応する数に設定されることを特徴とする燃料電池。
  28. 請求項21〜27のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記燃料ガス供給連通孔は、前記反応ガス供給部の中央部に設けられるとともに、
    前記燃料ガス供給連通孔を中心に複数の前記酸化剤ガス供給連通孔が同心円上に配列されることを特徴とする燃料電池。
  29. 請求項21〜28のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記酸化剤ガス供給連通孔は、複数の前記橋架部の間に介在するように設けられることを特徴とする燃料電池。
  30. 請求項21〜29のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記セパレータは、前記酸化剤ガス供給連通孔が前記電解質・電極接合体の数に対応する数に設定されることを特徴とする燃料電池。
  31. 請求項12〜30のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記燃料ガス供給部又は前記反応ガス供給部は、前記セパレータの中央部に設けられるとともに、
    前記燃料ガス供給部又は前記反応ガス供給部を中心に4つの前記電解質・電極接合体が同心円上に配列されることを特徴とする燃料電池。
  32. 請求項1〜31のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記燃料電池は、固体酸化物形燃料電池であることを特徴とする燃料電池。
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