JP2010230114A - 防振部材及び防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐加水分解性、及び耐寒性に優れる発泡ポリウレタンからなる防振部材、及び該防振部材を用いた防振装置を提供することを目的とする。
【解決手段】発泡ポリウレタンからなる防振部材において、前記発泡ポリウレタンは、ポリブタジエン系イソシアネート末端プレポリマー及び硬化剤を含むポリウレタン組成物の反応硬化体からなり、前記硬化剤は、二官能ポリオール及び三官能ポリオールであり、その混合比率は、二官能ポリオール30〜80重量%、三官能ポリオール20〜70重量%であることを特徴とする防振部材。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等に設置される防振装置に用いられる防振部材、及び該防振部材を用いた防振装置に関する。防振装置としては、例えば、バウンドバンパ、バウンドストッパ、バンパスプリング、ストラットマウント、及びアッパーサポートなどが挙げられる。
自動車等に設置される防振装置は、車輪が路面から受けた衝撃を車体に伝達することを防止する装置であり、例えば、自動車のサスペンションにおいては、車体と車輪との間に生ずる変位量を弾性的に規制するために、弾性体で構成されたマウント部材を備えたマウント装置等が配設されており、かかる弾性体としてはゴムが一般的に使用されている。しかし、近年においては、マウント装置等の防振装置の軽量化や、防振装置が圧縮変形する際に発生する異音防止などの観点から、かかる弾性体として(発泡)ポリウレタンが使用される傾向にある(特許文献1、2)。
一般的に発泡ポリウレタンは、ポリエステル系ポリオール、ポリイソシアネート、及び発泡剤を含有する組成物を原料とし、これを発泡・硬化させることにより得られる。しかし、ポリエステル系ポリオールを用いた発泡ポリウレタンを防振部材として使用した場合、走行時などにおける水の付着や、空気中の水分の影響で、発泡ポリウレタンが経時的に加水分解を受ける傾向があった。そのため、発泡ポリウレタンの弾性特性の低下、又は発泡ポリウレタンの劣化により、防振装置の耐久性が劣るという問題があった。
特許文献3では、耐加水分解性および耐久性の双方の特性に優れたウレタン製バンパスプリングを提供することを目的として、(A)ポリエステルポリオール、(B)ポリイソシアネート、(C)発泡剤、(D)フッ素系撥水剤を必須成分とする発泡性組成物を発泡硬化させて得られるポリウレタンフォームを用いることが提案されている。
しかし、特許文献3に記載のポリウレタンフォームは、依然として加水分解を受け易いため、耐久性が十分とはいえない。
特開2002−264622号公報 特開2003−184937号公報 特開2004−293697号公報
本発明は、耐加水分解性、及び耐寒性に優れる発泡ポリウレタンからなる防振部材、及び該防振部材を用いた防振装置を提供することを目的とする。
本発明は、発泡ポリウレタンからなる防振部材において、前記発泡ポリウレタンは、ポリブタジエン系イソシアネート末端プレポリマー及び硬化剤を含むポリウレタン組成物の反応硬化体からなり、前記硬化剤は、二官能ポリオール及び三官能ポリオールであり、その混合比率は、二官能ポリオール30〜80重量%、三官能ポリオール20〜70重量%であることを特徴とする防振部材、に関する。
発泡ポリウレタンの原料として、ポリブタジエン系イソシアネート末端プレポリマー(以下、ポリブタジエン系プレポリマーという)を用いることにより、発泡ポリウレタンのガラス転移温度(Tg)が低下するため防振部材の耐寒性が向上し、また発泡ポリウレタンの耐湿熱劣化が改善するため防振部材の耐加水分解性が向上する。
硬化剤は、二官能ポリオール及び三官能ポリオールであり、その混合比率は、二官能ポリオール30〜80重量%、三官能ポリオール20〜70重量%であることが必要である。硬化剤として、二官能ポリオール及び三官能ポリオールを併用することにより、発泡ポリウレタンの圧縮永久歪が改善するため防振部材の耐へたり性が向上する。三官能ポリオールの混合比率が20重量%未満の場合には、発泡ポリウレタンの圧縮永久歪が改善しにくいため防振部材の耐へたり性が十分に向上せず、一方、70重量%を超える場合には、発泡ポリウレタンの引裂強度が著しく低下するため防振部材の耐へたり性が低下する。
前記発泡ポリウレタンは、平均気泡径が30〜150μm、独立気泡率が70〜98%、及び比重が0.4〜0.8であることが好ましい。
平均気泡径が30μm未満の場合には、発泡ポリウレタンの成形が困難になる傾向にある。一方、150μmを超える場合には、発泡ポリウレタンの引裂強度(機械的強度)が悪化する傾向にある。
また、独立気泡率が70%未満の場合には、発泡ポリウレタンの含水率が高くなるため好ましくない。一方、98%を超える場合には、発泡ポリウレタンの成形が困難になる傾向にある。
また、比重が0.4未満の場合には、発泡ポリウレタンの引裂強度(機械的強度)が悪化したり、独立気泡率を目的範囲に制御することが困難になる。一方、0.8を超える場合には、発泡ポリウレタンの減衰性が悪化する傾向にある。
また、本発明は、前記防振部材を用いた防振装置、に関する。
発泡ポリウレタンからなる防振部材を用いたストラットマウントの断面図
本発明の防振部材は発泡ポリウレタンからなり、該発泡ポリウレタンは、ポリブタジエン系プレポリマー及び硬化剤を含むポリウレタン組成物の反応硬化体からなる。
前記ポリブタジエン系プレポリマーは、イソシアネート成分及びポリブタジエン系ポリオールを含むプレポリマー組成物を反応させて合成される。
イソシアネート成分としては、ポリウレタンの分野において公知の化合物を特に限定なく使用できる。例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート等が挙げられる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。これらのうち、トルエンジイソシアネート及び/又はジフェニルメタンジイソシアネートを用いることが好ましい。
ポリブタジエン系ポリオールは、ブタジエン及び水酸基を有するブタジエンの共重合体であり、スチレン及びアクリロニトリルなどの共重合成分を含んでいてもよい。ただし、発泡ポリウレタンの耐寒性等を向上させる観点から、ブタジエンの含有率は、70モル%以上であることが好ましく、より好ましくは80モル%以上である。
ポリブタジエン系ポリオールは、数平均分子量が1000〜5000、官能基数が2〜3、水酸基価が30〜250(mgKOH/g)であることが好ましい。
ポリブタジエン系プレポリマーを合成する際には、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、テトラメチロールシクロヘキサン、メチルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、ズルシトール、スクロース、2,2,6,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノール、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、及びトリエタノールアミン等の低分子量ポリオール;エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、及びジエチレントリアミン等の低分子量ポリアミン;モノエタノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、及びモノプロパノールアミン等のアルコールアミンを併用してもよい。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。ただし、発泡ポリウレタンの耐寒性等の観点から、これら低分子量ポリオール等は、ポリブタジエン系ポリオール100重量部に対して30重量部以下用いることが好ましく、より好ましくは20重量部以下である。
ポリブタジエン系プレポリマーは、数平均分子量が1000〜7000程度のものが加工性、物理的特性等が優れており好適である。
硬化剤としては、発泡ポリウレタンの耐へたり性を向上させるために、二官能ポリオール及び三官能ポリオールを併用する。
二官能ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、及び1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなどの炭化水素系ポリオール;N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン、及びマンニッヒポリオールなどのアミン系ポリオールが挙げられ、これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
三官能ポリオールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、プロピレンオキシドを1〜2モル付加したトリメチロールプロパン、及びポリカプロラクトントリオールなどの炭化水素系ポリオール;トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、及びジエタノールアミンなどのアミン系ポリオールが挙げられ、これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
二官能ポリオールと三官能ポリオールの混合比率は、二官能ポリオール30〜80重量%、三官能ポリオール20〜70重量%であることが必要であり、好ましくは二官能ポリオール30〜60重量%、三官能ポリオール40〜70重量%である。
硬化剤の活性水素基(水酸基、アミノ基)数に対するイソシアネート成分(必須成分:ポリブタジエン系プレポリマー、任意成分:ジイソシアネート)のイソシアネート基数は、0.80〜1.20であることが好ましく、さらに好ましくは0.99〜1.15である。イソシアネート基数が前記範囲外の場合には、硬化不良が生じて要求される比重及び硬度が得られない傾向にある。
発泡ポリウレタンは、溶融法、溶液法など公知のウレタン化技術を応用して製造することができるが、コスト、作業環境などを考慮した場合、溶融法で製造することが好ましい。
本発明の発泡ポリウレタンの製造は、プレポリマー法により行われる。プレポリマー法にて得られるポリウレタン樹脂は、物理的特性が優れており好適である。
発泡ポリウレタンは、シリコン系界面活性剤を使用した機械発泡法(メカニカルフロス法を含む)により製造できる。
特に、ポリアルキルシロキサン、又はアルキルシロキサンとポリエーテルアルキルシロキサンとの共重合体であるシリコン系界面活性剤を使用した機械発泡法が好ましい。かかるシリコン系界面活性剤としては、SH−192、L−5340、及びSF−2937F(東レダウコーニングシリコーン社製)、B−8443(ゴールドシュミット社製)等が好適な化合物として例示される。
シリコン系界面活性剤は、発泡ポリウレタン中に1〜10重量%添加することが好ましく、より好ましくは3〜7重量%である。
なお、必要に応じて、酸化防止剤等の安定剤、滑剤、顔料、充填剤、帯電防止剤、その他の添加剤を加えてもよい。
発泡ポリウレタンの製造方法は、具体的には以下の工程を有する。
(1)ポリブタジエン系プレポリマーにシリコン系界面活性剤を添加した第1成分を、非反応性気体の存在下で機械撹拌し、非反応性気体を微細気泡として分散させて気泡分散液とする。そして、該気泡分散液に硬化剤を含む第2成分を添加し、混合して気泡分散ウレタン組成物を調製する。
(2)ポリブタジエン系プレポリマーを含む第1成分、及び硬化剤を含む第2成分の少なくとも一方にシリコン系界面活性剤を添加し、シリコン系界面活性剤を添加した成分を非反応性気体の存在下で機械攪拌し、非反応性気体を微細気泡として分散させて気泡分散液とする。そして、該気泡分散液に残りの成分を添加し、混合して気泡分散ウレタン組成物を調製する。
(3)ポリブタジエン系プレポリマーを含む第1成分、及び硬化剤を含む第2成分の少なくとも一方にシリコン系界面活性剤を添加し、前記第1成分及び第2成分を非反応性気体の存在下で機械攪拌し、非反応性気体を微細気泡として分散させて気泡分散ウレタン組成物を調製する。
また、気泡分散ウレタン組成物は、メカニカルフロス法で調製してもよい。メカニカルフロス法とは、原料成分をミキシングヘッドの混合室内に入れるとともに非反応性気体を混入させ、オークスミキサー等のミキサーで混合撹拌することにより、非反応性気体を微細気泡状態にして原料混合物中に分散させる方法である。メカニカルフロス法は、非反応性気体の混入量を調節することにより、容易に発泡ポリウレタンの密度を調整することができるため好ましい方法である。
その後、上記方法で調製した気泡分散ウレタン組成物を所定形状の型に流し込み(又は射出し)、該気泡分散ウレタン組成物を反応硬化させて発泡ポリウレタンを形成する。
前記微細気泡を形成するために使用される非反応性気体としては、可燃性でないものが好ましく、具体的には窒素、酸素、炭酸ガス、ヘリウムやアルゴン等の希ガスやこれらの混合気体が例示され、乾燥して水分を除去した空気の使用がコスト的にも最も好ましい。
非反応性気体を微細気泡状にして分散させる撹拌装置としては、公知の撹拌装置を特に限定なく使用可能であり、具体的にはホモジナイザー、ディゾルバー、2軸遊星型ミキサー(プラネタリーミキサー)、メカニカルフロス発泡機などが例示される。撹拌装置の撹拌翼の形状も特に限定されないが、ホイッパー型の撹拌翼の使用にて微細気泡が得られ好ましい。
なお、発泡工程において気泡分散液を調製する撹拌と、第1成分と第2成分を混合する撹拌は、異なる撹拌装置を使用することも好ましい態様である。混合工程における撹拌は気泡を形成する撹拌でなくてもよく、大きな気泡を巻き込まない撹拌装置の使用が好ましい。このような撹拌装置としては、遊星型ミキサーが好適である。気泡分散液を調製する発泡工程と各成分を混合する混合工程の撹拌装置を同一の撹拌装置を使用しても支障はなく、必要に応じて撹拌翼の回転速度を調整する等の撹拌条件の調整を行って使用することも好適である。
発泡ポリウレタンの製造方法においては、気泡分散ウレタン組成物を型に流し込んで流動しなくなるまで反応した発泡体を、加熱、ポストキュアすることは、発泡体の物理的特性を向上させる効果があり好適である。型に気泡分散ウレタン組成物を流し込んで直ちに加熱オーブン中に入れてポストキュアを行う条件としてもよく、そのような条件下でもすぐに反応成分に熱が伝達されないので、気泡径が大きくなることはない。硬化反応は、常圧で行うことが気泡形状が安定するために好ましい。
発泡ポリウレタンにおいて、第3級アミン系等の公知のポリウレタン反応を促進する触媒を使用してもかまわない。触媒の種類、添加量は、混合工程後、所定形状の型に流し込む流動時間を考慮して選択する。
発泡ポリウレタンは、平均気泡径が30〜150μmであることが好ましく、より好ましくは40〜120μmである。
また、発泡ポリウレタンは、独立気泡率が70〜98%であることが好ましく、より好ましくは75〜95%である。
また、発泡ポリウレタンは、比重が0.4〜0.8であることが好ましく、より好ましくは0.5〜0.8である。
また、発泡ポリウレタンは、アスカーA硬度が40〜70度であることが好ましく、より好ましくは45〜65度である。
本発明の発泡ポリウレタンからなる防振部材は、バウンドバンパ、バウンドストッパ、バンパスプリング、ストラットマウント、及びアッパーサポートなどの各種の自動車用防振装置に組み込まれて使用される。
図1に本発明の発泡ポリウレタンからなる防振部材40を用いたストラットマウント10の一例を示す。ストラットマウント10は、自動車のストラットサスペンションにおいて、上下振動を減衰させるためのショックアブソーバーのスピンロッドの先端部に装着される。ストラットマウント10は、鍔部39を有する内筒部材38、鍔部39の上下面において鍔部39を挟持するように設けられた防振部材40とからなる防振基体36、及び防振基体36を収容したブラケット部材17とから構成されている。ブラケット部材17は、周縁にフランジ部14を有し、防振基体36を収容する凹部を構成する周壁部を有するサスペンションのロッド側の第1ブラケット16とフランジ部33を有し、座席側に装着固定される第2ブラケット32とから構成されており、第1ブラケット16のフランジ部14と第2ブラケット32のフランジ部33とを当接固定して防振基体36を収容している。
以下、本発明を実施例を上げて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[測定、評価方法]
(平均気泡径の測定)
作製した発泡ポリウレタンを厚み1mm以下になるべく薄くミクロトームカッターで平行に切り出したものを平均気泡径測定用試料とした。試料をスライドガラス上に固定し、SEM(S−3500N、日立サイエンスシステムズ(株))を用いて100倍で観察した。得られた画像を画像解析ソフト(WinRoof、三谷商事(株))を用いて、任意範囲の全気泡径を測定し、平均気泡径を算出した。
(比重の測定)
JIS Z8807−1976に準拠して測定した。直径30mm、厚み12.5mmの円柱状の発泡ポリウレタンを比重測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定には比重計(ザルトリウス社製)を用い、比重を測定した。
(硬度の測定)
JIS K7312に準拠して測定した。作製した発泡ポリウレタンを2cm×2cm(厚み:任意)の大きさに切り出したものを硬度測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定時には、試料を重ね合わせ、厚み6mm以上とした。硬度計(高分子計器社製、アスカーA型硬度計)を用い、硬度を測定した。
(独泡率の測定)
作製した発泡ポリウレタンを20×20×25mmのサンプル形状にて切り出し、空気比較式比重計930型(ベックマン社製)を使用して測定した。独泡率は、測定で得たカウンター値とサンプル容積値とに基づき、以下の式により算出した。
独泡率(%)=(カウンター値/サンプル容積値)×100
(含水率の測定)
作製した発泡ポリウレタンを20×20×25mmのサンプル形状にて切り出し、かかるサンプルの重量を測定した後、24時間水中に浸漬させた。その後、水中から取り出し、サンプル表面の水滴をふき取って重量を測定した。含水率は、水中への浸漬前後の重量に基づき、以下の式により算出した。
含水率(%)={(浸漬後重量−浸漬前重量)/浸漬前重量}×100
(圧縮永久歪の測定)
作製した発泡ポリウレタンから厚さ12.5mm×直径29mmの直円柱形試験片を切り出し、JIS K7312に準拠して測定した。
(引裂強度の測定)
作製した発泡ポリウレタンから切込みなしアングル形試験片を切り出し、JIS K7312に準拠して測定した。
(ガラス転移温度の測定)
作製した発泡ポリウレタン(10mg)を示差走査熱量測定(メトラー・トレド社製、DSC822e)を用いて、測定温度範囲−100〜250℃、昇温速度10℃/分の条件で測定した。なお、ガラス転移温度が−50℃以下の場合には耐寒性が良好である。
耐加水分解性(湿熱劣化による引張強度保持率の半減期)の評価
作製した発泡ポリウレタンを100×50×3mmのサンプル形状にて切り出し、温度80℃/湿度95%の恒温恒湿槽内にて1週間、3週間、6週間、12週間、18週間、及び24週間の6条件で養生し、その後恒温恒湿槽から取り出し、JIS K7312に準じてダンベル状試験片2号形を用いて引張強度を測定した。養生前のサンプルで測定した引張強度に対する養生後のサンプルの引張強度の保持率を算出して、横軸に養生時間、縦軸に引張強度保持率のグラフを作成し、その曲線において引張強度保持率が50%となるときの養生時間(引張強度保持率の半減期)を読み取った。なお、24週間養生後、引張強度保持率が50%以下とならない場合は、半減期を4000時間以上とした。発泡ポリウレタンの引張強度保持率の半減期が長時間であるほど、耐加水分解性を有する発泡ポリウレタンであることを意味する。なお、引張強度保持率の半減期が1000時間以上の場合には耐加水分解性が良好である。
耐久性(湿熱劣化後の静的バネ定数変化率)の評価
予め静的バネ定数を測定した発泡ポリウレタンのサンプル(形状:外径55mm、内径33mm、及び高さ18mmのリング状)2個(1セット)を、温度80℃/湿度95%の恒温恒湿槽内にて1週間養生した。その後、恒温恒湿槽から取り出し、荷重±4900N、加振周波数2Hzで1万回振動を与えたときの静的バネ定数を測定した。なお、静的バネ定数(Ks)は、所定荷重を掛けた状態から常温にてJIS K6385に準拠して、静的特性試験の両方向負荷方式において、変位速度10mm/分で±4900Nの範囲の撓みを3回負荷し、3回目の負荷過程での荷重−撓みの関係を測定し、この関係を用いて同規格に記載の計算方法により、撓み範囲=±980Nで算出される。養生前の静的バネ定数と養生及び振動1万回後の静的バネ定数に基づき、以下の式により算出した。
湿熱劣化後の静的バネ定数変化率(%)={(養生及び振動1万回後の静的バネ定数−養生前の静的バネ定数)/養生前の静的バネ定数}×100
減衰性(ロスファクター/動倍率)の評価
動倍率(Kd/Ks)は、静的バネ定数Ks(N/mm)に対する100Hz時の動的バネ定数Kd(N/mm)の比である。
静的バネ定数Ksは、JIS K6385に準じ、所定荷重を掛けた状態から常温にて静的特性試験の両方向負荷方式において、変位速度10mm/分で±4900Nの範囲の撓みを3回負荷し、3回目の負荷過程での荷重−撓みの関係を測定し、この関係を用いて同規格に記載の計算方法により算出される。
動的バネ定数Kdは、JIS K6385に準じ、所定荷重を掛けた状態から常温にて動的性質測定試験の非共振方法において、周波数100Hz、振幅±0.05mmで撓みを加えて荷重−撓みの関係を測定し、この関係を用いて同規格に記載の計算方法により算出される。
ロスファクターtanδは、JIS K6385に準じ、所定荷重を掛けた状態から常温にて動的性質測定試験の非共振方法において、周波数15Hz、振幅±2.0mmで撓みを加えて荷重−撓みの関係を測定し、この関係を用いて同規格に記載の計算方法により算出される。
作製した発泡ポリウレタンの初期圧縮率の変更により、上記方法により動倍率とロスファクターを測定(n=3)し、ロスファクター/動倍率を算出する。なお、ロスファクター/動倍率が0.045以上の場合は減衰性が良好である。
実施例1
容器にポリブタジエン系プレポリマー(出光興産社製、Poly bd HTP−9、NCO%=9%)1118重量部を入れて減圧脱泡し、液温を70℃に調整した。その後、液温70℃の1,4−ブタンジオール(ナカライ社製、水酸基価:1247mgKOH/g)80重量部、トリメチロールプロパン(ナカライ社製、水酸基価:1255mgKOH/g)20重量部、シリコン系界面活性剤(東レダウコーニングシリコーン社製、SF−2937F)55.9重量部、及び触媒(花王社製、カオーライザーNo.25)7.8重量部を容器に添加した。その後、撹拌翼を用いて、回転数900rpmで反応系内に気泡を取り込むように激しく約1分間撹拌を行った。その後、100℃に温度調整したモールドへ注入した。100℃のオーブン内で1時間キュアを行い、その後脱型し、更に100℃のオーブン内で24時間ポストキュアを行い、発泡ポリウレタンを得た。なお、二官能ポリオール/三官能ポリオール=80/20(重量%)である。
実施例2
ポリブタジエン系プレポリマーを1119重量部、1,4−ブタンジオールを60重量部、トリメチロールプロパンを40重量部、及びシリコン系界面活性剤を56重量部に変更した以外は実施例1と同様の方法で発泡ポリウレタンを作製した。なお、二官能ポリオール/三官能ポリオール=60/40(重量%)である。
実施例3
ポリブタジエン系プレポリマーを1121重量部、1,4−ブタンジオールを30重量部、トリメチロールプロパンを70重量部、シリコン系界面活性剤を56.1重量部、及び触媒を7.9重量部に変更した以外は実施例1と同様の方法で発泡ポリウレタンを作製した。なお、二官能ポリオール/三官能ポリオール=30/70(重量%)である。
実施例4
ポリブタジエン系プレポリマーを1119重量部、1,4−ブタンジオールを60重量部、トリメチロールプロパンを40重量部、シリコン系界面活性剤を56重量部、及び触媒を5.6重量部に変更した以外は実施例1と同様の方法で発泡ポリウレタンを作製した。なお、二官能ポリオール/三官能ポリオール=60/40(重量%)である。
実施例5
ポリブタジエン系プレポリマーを1119重量部、1,4−ブタンジオールを60重量部、トリメチロールプロパンを40重量部、及びシリコン系界面活性剤を78.4重量部に変更した以外は実施例1と同様の方法で発泡ポリウレタンを作製した。なお、二官能ポリオール/三官能ポリオール=60/40(重量%)である。
比較例1
ポリブタジエン系プレポリマーを1117重量部、1,4−ブタンジオールを90重量部、トリメチロールプロパンを10重量部、シリコン系界面活性剤を55.8重量部、及び触媒を3.4重量部に変更した以外は実施例1と同様の方法で発泡ポリウレタンを作製した。なお、二官能ポリオール/三官能ポリオール=90/10(重量%)である。
比較例2
ポリブタジエン系プレポリマーを1123重量部、1,4−ブタンジオールを20重量部、トリメチロールプロパンを80重量部、シリコン系界面活性剤を56.1重量部、及び触媒を3.4重量部に変更した以外は実施例1と同様の方法で発泡ポリウレタンを作製した。なお、二官能ポリオール/三官能ポリオール=20/80(重量%)である。
比較例3
容器にポリエチレンアジペート100重量部、ナフタレンジイソシアネート23重量部、及び発泡剤として水4重量部を入れ、混合撹拌した。その後、100℃に温度調整したモールドへ注入した。100℃のオーブン内で1時間キュアを行い、その後脱型し、更に100℃のオーブン内で24時間ポストキュアを行い、発泡ポリウレタンを得た。
Figure 2010230114
10:ストラットマウント
14:フランジ部
16:第1ブラケット
17:ブラケット部材
22:取付け用ボルト穴
32:第2ブラケット
33:フランジ部
36:防振基体
38:内筒部材
39:鍔部
40:防振部材
42:ボルト

Claims (3)

  1. 発泡ポリウレタンからなる防振部材において、前記発泡ポリウレタンは、ポリブタジエン系イソシアネート末端プレポリマー及び硬化剤を含むポリウレタン組成物の反応硬化体からなり、前記硬化剤は、二官能ポリオール及び三官能ポリオールであり、その混合比率は、二官能ポリオール30〜80重量%、三官能ポリオール20〜70重量%であることを特徴とする防振部材。
  2. 前記発泡ポリウレタンは、平均気泡径が30〜150μm、独立気泡率が70〜98%、及び比重が0.4〜0.8である請求項1記載の防振部材。
  3. 請求項1又は2記載の防振部材を用いた防振装置。
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