JP2010228601A - 自動車用シートクッション - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の前方衝突によって乗員は臀部からシート前方に移動し、シート前方を変形させながらシート前部に沈み込むサブマリン現象が知られている。この現象を回避するために、従来シート前部の内部にシート材より硬い衝撃吸収体を配置していた。しかし、衝撃吸収体が硬いと乗員の臀部への衝撃が大きくなり好ましくなかった。
【解決手段】籾殻をPVAで固着させた成形体であって、成形体の上部より下部の方がPVAの含有量を多くした成形体を衝撃吸収体として利用する。上部は衝突によって壊れることで衝撃を吸収し、下部は粘性を有し、変形しながら衝撃を吸収し続けられる。
【選択図】図1

Description

本発明はサブマリン現象を防止する構造を有する自動車用シートクッションに関する。より詳しくは、籾殻をPVAで固着して形成した成形体を衝撃吸収材としてシートクッションの前端部に配設した自動車用シートクッションである。
自動車が前方衝突した際には、乗員に前方向の衝撃的な加速がかかる。この衝撃によって乗員はシートクッションを圧縮変形させながら前方に移動し、シートクッションの前部に沈み込む、所謂サブマリン現象が生じることが知られている。
このサブマリン現象から乗員を保護するために、衝撃吸収材を内部に配設したシートクッションが知られている。
特許文献1では、ウレタン製のクッションの中に、クッションと相似形の硬質ウレタンを底面に設け、その硬質ウレタンをクッションの内部に挿入した垂直方向に延びる取付板で固定した自動車用シートが開示されている。
また、特許文献2では、やはりクッションの他の部分より硬質にした材質(発砲プロピレン)をクッション内に内在させサブマリン現象を回避させている。
実開昭52−35126号公報 特開2005−74108号公報
先行技術が示すように、サブマリン現象の防止には、衝撃吸収体は硬いことが必要である。しかし、衝撃吸収体が硬いと前方衝突時に衝撃吸収体に当たった乗員が受ける衝撃が増し、好ましいとはいえない。もちろん、衝撃吸収体を柔らかくすると、サブマリン現象を効果的に防止できない。
衝撃吸収体の上部が比較的柔らかく底部が硬い、所謂2色成形の成形体であれば、乗員が当たった瞬間柔らかく、徐徐に硬さが増す衝撃吸収体を得ることができそうであるが、2色成形はコストがかかるという課題がある。
本発明は上記の課題を解決する目的で想到された衝撃吸収体を内蔵した自動車用シートクッションである。より具体的には、本発明は、
底板と、
前記底板の前端に配設されたストッパーと、
前記ストッパーに前記底板後方から当接させ固定された衝撃吸収体と、
前記衝撃吸収体を含み前記底板全体を覆うクッション材と、
前記クッション材を覆う表皮を有する自動車用シートクッションであって、
前記衝撃吸収体は、籾殻をPVAで固着した成形体であり、一方の面側のPVA含有率が他方の面側のPVA含有率より高く、
前記PVA含有率が高い側の面を底板側に向けて配設したことを特徴とする自動車用シートクッションを提供する。
また、さらに本発明の自動車用シートクッションでは、前記衝撃吸収体は、車幅方向の断面が略扇状であることを特徴とする。
本発明で用いる衝撃吸収体は、籾殻をPVAで固着させた成形体であり、さらに一方の面側のPVAの含有量が他方の面側のPVA含有量より多くしたので、衝撃吸収体の厚み方向でPVAの含有量に傾斜勾配がつけられている。そして、PVAの含有量が多い面をシートクッションの底板側に配置したので、衝撃吸収体の上側は、脆性を有する。そのため、車両が前方衝突をし、乗員が衝撃吸収体に衝突しても、上面が圧縮又は壊れながらショックを吸収する。
一方、衝撃吸収体の下面はPVAの含有量が高く、粘性を有しているので、乗員からの衝撃を変形しながら吸収することができる。また、PVA含有量が高いので、剛性も高く、底板への取付や固定も容易にできる。
また、本発明の衝撃吸収体は車幅方向の断面が略扇状であることとしたので、乗員からの衝撃をアーチ状で受け止める。従って、衝撃吸収体の厚み方向に変形量を大きく取れるので、乗員からの衝撃をより長い間受け止め続けることができる。
以上の点から本発明のシートクッションは、車両の前方衝突時に乗員の尾垳骨への衝撃を低減させることができ、傷害値を低減できるという効果を有する。
なお、本発明で用いる衝撃吸収体は、籾殻をPVAで固着させただけであるので、安価でかつ環境を指向したものでもある。
本発明のシートクッションの断面を示す図である。 本発明の衝撃吸収体を示す図である。
図1は本発明のシートクッション1を示す断面図である。シートクッション1は底板2と、クッション材3と、衝撃吸収材4と、表皮5とを含む。また、シートバック6は、シートクッションに対して回動可能に支持されている。底板2は、フロアパネル10に固定されたシートスライダ11に、前後方向にスライド自在に支持されている。なお、以下の説明ではシートクッションにおいて、シートバック6がある方を「後」、反対側を「前」とし、またフロアパネル側を「下」、表皮側を「上」とする。
底板2の前端には衝撃吸収材4を係止するためのストッパー7が配設される。このストッパー7は、特に限定されるものではないが、例えば、底板の前端部から垂直に立ち上がった板部材が好適であり、底板の前端部をL字に形成してもよいし、ブラケットを介して底板に固定してもよい。
衝撃吸収体4の形状は図2で詳細に説明するが、車幅方向の断面が略扇形をしている。そして、一方の側面をストッパー7に当接させ固定する。なお、ストッパ7ーの上端は衝撃吸収体の当接している方向に折り返し8を形成してもよい。人員の臀部が衝突した際に衝撃吸収体4が前方に逃げるのを防止するためである。
また、断面が扇形の衝撃吸収体4をストッパーに固定するために、扇形の底面に沿った形状の受面を有する固定部材9をストッパー7と底板2との間に斜設する。固定部材9とストッパー7及びストッパー7の折り返し8によって、衝撃吸収体は、乗員からの衝撃で逃げることがない。
クッション材3は、衝撃吸収体4を覆うように形成され、表面を表皮5で覆う。表皮5は前端縁と後端縁が、底板の前端下面と後端下面で固定されている。自動車用シートクッションは、シートの前部が後部より高く形成されているので、図1のように、底板2の前部にある程度の高さを有する衝撃吸収体4を配置することができる。
図2は、衝撃吸収体4である。衝撃吸収体4は籾殻をPVAで固着させた成形体である。衝撃吸収体4は、シートクッションの車幅方向のほぼ7乃至9割の長さ、好適には最低限、平均的な成人男子の坐骨結節の左右幅程度の長さがあればよい。これだけの範囲をカバーすれば乗員の臀部を受け止めることができるからである。衝撃吸収体4の幅は、特に限定されないが、シートクッションの前方端から後方端の1/5乃至1/4の幅があるのが好ましい。幅が狭すぎると乗員からの衝撃を吸収できないし、幅22が広すぎると、通常着座した状態で臀部や脚部に当たり、着座に異常を感じるおそれがあるからである。
衝撃吸収体4の断面は略扇状に形成されている。扇状に形成され、広い方の面を上にして置くと、上部からの圧力をアーチ状の断面で受けることができるので、圧力分散を好適に行えるからである。
衝撃吸収体4を構成する籾殻は特に種類を制限されるものではない。また、籾殻以外の組成が含まれていてもよいが、少なくとも50%以上は籾殻が含まれることが望ましい。
固着剤としては、PVA(ポリビニルアルコール)のほか、ウレタン樹脂などを用いてもよい。また、PVAは、籾殻100重量%に対して9乃至11重量%が好適である。少なすぎると、成形体を形成できないし、多すぎると衝撃吸収体全体にPVAが分布してしまい、本発明の衝撃吸収体としての役目を果たせないからである。
PVAは、衝撃吸収体4の広い面20を上にして置いたときに、下側の方21が上側より含有量が多い。含有量の傾斜は特に限定されるものではないが、上側と下側の表面部分同士を比較してPVAの含有量の多寡があればよい。ここで表面部分とは、上側と下側の表面から所定の厚み分をいう。所定の厚みは、衝撃吸収体4の厚みの半分以下であれば、任意の長さで比較してよい。
次に衝撃吸収体4の製造方法について説明する。原料はすでに述べたように籾殻である。粉砕されていないものや、粉砕されて細かくされたものなど、適宜混合して用いることができる。また、籾殻以外に、おがくず、粟、稗、蕎麦などの殻を混在させてもよく、発砲ウレタン粒子といった人工物を含ませてもよい。なお、少なくとも籾殻は原料全体の50重量%以上であるのが望ましい。これらの混合原料は粉砕機によってさらに細かく粉砕してもよい。
PVAは粉体状態であってもよいし、PVA水溶液として混合原料と混ぜてもよい。以下には粉体状態のPVAの場合について説明を続ける。混合原料(籾殻単体であってもよい。)100重量%に対してPVAを9乃至11重量部混合し、加熱しながら混錬する。混錬は、プラネタリミキサやニーダー、エクストルーダー等が好適に利用できる。加熱しながら混錬することで、PVAの一部が溶解し、混合材料の表面に吸着する。混錬が終了したら乾燥装置にて乾燥させる。
本発明における衝撃吸収体4は、PVAと籾殻の相溶性が悪い事を利用して、混錬して成形した後、籾殻に吸着しきれないPVAが重力によって下方に移動することを利用して衝撃吸収体の厚み方向にPVAの含有傾斜を形成する。従って、籾殻とPVAとの間の相溶性を高める分散剤やシランカップリング剤といった添加物は投入しないのが望ましい。
乾燥させた混錬物は成形機に詰め、水若しくは蒸気を型内に注入させながら加圧成型する。水分によってPVAが含水して水溶液化し、混合原料の表面になじみやすくなる。水分や蒸気は大気圧の蒸気(いわゆる生蒸気)でもよいし、高温高圧の水蒸気であってもよい。
型で成形したら、型開して取り出し、放置して乾燥させる。若しくは乾燥機中で乾燥してもよい。この乾燥の間に、籾殻に吸着しなかったPVAは重力に引かれて移動する。この時、PVAを編在させたい面を重力下方向に置けば、その方向にPVAの含有率の傾斜が形成される。
なお、以上は図示の例によるが、衝撃吸収体は直方体でもよく、シートクッション内への取付も、この構成に限定されなく、車両衝突時、腰部が突入してくる位置に適宜設定すればよい。
本発明は、自動車のフロント側のシートクッションだけでなく、リア側のシートクッションにも利用できる。
1 シートクッション
2 底板
3 クッション材
4 衝撃吸収剤
5 表皮
6 シートバック
7 ストッパー
8 折り返し
9 固定部材
10 フロアパネル
11 シートスライダ
20 衝撃吸収材の上側
21 衝撃吸収材の下側

Claims (1)

  1. クッション材が表皮で覆われた自動車用シートクッションであって、
    前記クッション材の前方の下部に、
    籾殻をPVAで固着し、
    一方の面側のPVA含有率が他方の面側のPVA含有率より高く、
    前記PVA含有率が高い側の面を下方に向けた衝撃吸収体を配置したことを特徴とする自動車用シートクッション。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5235126Y2 (ja) * 1972-05-23 1977-08-10
JPS5934292A (ja) * 1982-08-20 1984-02-24 日本発条株式会社 クツシヨン材およびその製造法

Patent Citations (2)

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